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1955-06-16 第22回国会 参議院 大蔵委員会 第17号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十年六月十六日(木曜日)午前 十一時十四分開会     ————————————— 出席者は左の通り。    委員長     青木 一男君    理事            西川甚五郎君            山本 米治君            土田國太郎君            平林  剛君            森下 政一君    委員            岡崎 真一君            木内 四郎君            白井  勇君            藤野 繁雄君            宮澤 喜一君            片柳 眞吉君            小林 政夫君            岡  三郎君            菊川 孝夫君            野溝  勝君            中川 幸平君   政府委員    大蔵政務次官  藤枝 泉介君    大蔵省主税局長 渡辺喜久造君    大蔵省理財局長 阪田 泰二君    大蔵省銀行局長 河野 通一君   事務局側    常任委員会専門    員       木村常次郎君    常任委員会専門    員       小田 正義君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○連合審査会開会の件 ○接収貴金属等処理に関する法律案  (内閣送付予備審査) ○証券取引法の一部を改正する法律案  (内閣提出) ○証券投資信託法の一部を改正する法  律案内閣提出)     —————————————
  2. 青木一男

    委員長青木一男君) これより大蔵委員会を開きます。  まず連合審査会に関する件についてお諮りいたします。目下内閣委員会において審議中の本院議員千葉信君外五十二名発議にかかる国家公務員に対する寒冷地手当及び石炭手当支給に関する法律の一部を改正する法律案についてでありますが、本案は、その付則において、所得税法改正し、石炭手当薪炭手当等所得を非課税とする措置を講じようとしており、本委員会所管事項と密接な関係がございますので、昨日理事会において協議いたし、連合審査会開会を申し入れることを申し合せたのでありますが、右申し合せの通り内閣委員会に対し連合審査会開会を申し入れることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 青木一男

    委員長青木一男君) 御異議ないと認めます。よってさように決しました。  なお連合審査会日時等委員長に御一任を願いたいと存じます。
  4. 青木一男

    委員長青木一男君) 次に接収貴金属等処理に関する法律案予備審査)を議題とし、政府より提案理由説明を求めることにいたします。
  5. 藤枝泉介

    政府委員藤枝泉介君) ただいま議題となりました接収貴金属等処理に関する法律案提案理由を御説明申し上げます。  終戦後、連合国占領軍は、本邦において政府及び民間から金、銀、白金ダイヤモンド等を接収したのでありますが、平和条約の発効と同時に、これらの貴金属等日本政府に引き渡しました。政府といたしましては、さきに接収貴金属等数量等報告に関する法律によって、貴金属等を接収された者から必要な報告を徴し、その内容調査を進める一方、連合国占領軍から引き渡されました貴金属等現品調査を実施し、その状況も明らかになりましたので、今回、これら接収貴金属等について、返還その他必要な処理をいたしますため、本法律案を提出した次第であります。  以下、この法律案の概略を御説明申し上げます。  まず第一に、貴金属等の被接収者は、法律施行の日から五カ月以内に、大蔵大臣に対し、その接収された貴金属等返還請求することとし、被接収者が右の請求をしない場合には、接収された貴金属等所有者が、法律施行の日から、七カ月以内に、請求を行うことを認める等、返還請求の手続を定めることといたしました。  第二に、この返還請求に対しまして、大蔵大臣は、当該貴金属等種類形状品位及び個数又は総重量を証拠によって認定することとし、認定された貴金属等につきましては、それが政府保管貴金属等のうちで特定する場合には、そのものを返還し、特定しない場合には、各貴金属等種類形状品位及び重量のそれぞれの明確度と、各貴金属等が変形されている、あるいは、その代替がある可能性に応じて、残余の保管貴金属等接収貴金属等個数又は評価額の割合により按分して返還することといたしました。  第三に、接収貴金属等のうちには、交易営団社団法人中央物資活用協会または社団法人金銀運営会が、戦時中、政府の金、銀、白金又はダイヤモンド回収方針に基き、政府の委託により、民間から回収したもの、金属配給統制株式会社が、政府指示に基いて、交易営団又は中央物資活用協会から配給のため買い入れたもの、金銀運営会が、戦時中、旧日本占領地域における通貨価値の維持の目的をもって、政府指示に基き、金製品を輸出するため、日本銀行から払い下げを受けたもの、及び軍需品製造に従事していた者が、戦時中、軍需品製造又は修理するため、その材料として旧軍等から支給をうけて、戦時中又は終戦後に所有するに至ったものがありますが、これらは、すべて国に帰属させるとともに、これらの者が右貴金属等を取得し、又は加工した際の代金、手数料等をそれぞれ各団体等に交付することといたしました。  第四に、以上の認定返還その他の重要事項処理に万全を期するため、大蔵省接収貴金属等処理審議会を設けることといたしましたほか、認定等に対する不服の申立、虚偽の請求に対する罰則等所要規定を設けることといたしました。なお、国に返還された貴金属等一般会計に所属するもの及び国に帰属した貴金属等については、国有財産法の一部を改正いたしまして、国有財産とすることにいたしました。  以上が、この法律案提案理由であります。  何とぞ、御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願いいたします。
  6. 青木一男

    委員長青木一男君) 本案補足説明及び質疑は次回に譲りまして、この際、証券取引法の一部を改正する法律案及び証券投資信託法の一部を改正する法律案一括議題として質疑を行います。なお大蔵大臣はなるべく早く本委員会に出席するはずでございます。
  7. 平林剛

    平林剛君 証券取引法の一部を改正する法律案について、二、三点お尋ねしておきたいと思います。  今回の法律案によりますと、「証券金融会社は、資本の額が五千万円以上の株式会社でなければならない。」という工合に、自己資本の増加をこの法律規定をしておるようであります。しかも現在の証券金融会社資本を見てみますと、非常に小額な資本会社が多い。これを、この法律では、六カ月間の期間を設けて、その間にこの法律目的とするところに持っていくように書かれてあるわけでありますが、もしこの六カ月以内に証券金融会社が五千万円以上の株式会社にならなかったような場合には、どういうふうな措置をとるのか。
  8. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) ただいま御指摘のように、今回は最低資本金を五千万円というふうにきめましたのですが、現在の各取引所にございます証券金融会社の中で、二社だけは五千万円以下の資本のものがございます。この二社につきまして御指示のような問題が生ずるわけでありますが、やはりこれは期限内に増資をする、あるいは他の証券金融会社と一緒になってやる、そういう意味法定資本に達するというような措置をとらなければならないものというふうに私ども考えておるわけでありまして、まあその期限内にそういうふうな資格を備えることができないということになりますと、これはやはりこの法律に基く証券金融会社というようなものでなくなるわけでありますから、これはある程度取引所取引に支障を生ずるおかげでございますから、やはりできるだけ自発的に、何らかの方法により期限内に資格を備えるように、取得させるように努力いたしたいと考えておるのであります。
  9. 平林剛

    平林剛君 五千万円以下の株式会社というのは二社だけだと今おっしゃったように聞いたのでありますが、そうすると、これらの問題については、だれかお尋ねになったかもしれませんけれども、結局、合併なり合同なりというようなことを促進させていくということに結果的になるのじゃないですか。この法律を作る時にその証券会社とほ話し合ったことがございますか。
  10. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) 私どもの方の役所の方から、その証券金融会社に、合併を奨励するとか話をするといったことは、現在までのところはございません。ただ証券金融会社相互間におきまして、私どもただ聞いておるわけでありますが、多少そういったような構想といいますか考え方等がありまして、個々に話をいたしておったような事実は多少あるようでございます。お説のように大体これらの、今度の新しい法定資本以下になります会社につきましては、これは資本金をふやすということもなかなかむずかしいような場合も多いと思いますが、また現在の業務の分量なり、収益の状況内容等からいいまして、ただ資本金をふやすということ自体がむずかしいのでありますから、資本金をふやしてそうして勘定が合っていくかという問題も、かなり根本的にあるわけでありますから、お説のように、この会社相互間で話をして、合同というふうに行く公算が非常に多いというふうに、私どもの方は考えておるわけであります。
  11. 平林剛

    平林剛君 あとは大蔵大臣に質問することにして、これでやめておきます。
  12. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 今度のこの証券取引法の一部改正主要点は、何といっても第五章の証券金融会社だと、こう思うのですが、今日までこの証券金融会社というのは、こうはっきりと法律に示されてなかったのですが、どの法律に基いて各取引所証券金融会社はあったのですか。
  13. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) 従来の証券金融会社、これは各取引所ごとにできておるわけでありますが、そういうものに関する特別の法規というものはございません。まあ、しいていえば、金融業法律の適用を受けておる、こういう関係はあるのですが、証券金融業というものに対する特別の法規は従来はなかったわけです。こういう会社ができましたのは、結局、コールを取りますとか、あるいは金融機関から特別にそういう会社を作って金融を受ける、こういう形で自然に各取引所ごとにこういうものができておるわけであります。
  14. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 この証券金融会社というのは、金融業というと普通の町の金貸しと同じことなんです、あなたの御説明によると。これは信用取引をやるために必要欠くことのできないところの、切っても切れない関係にある会社だと私は思うのです。この前の証券取引法改正の際に当然これは考えられなければならぬ問題だと思うのですが、今にわかに今度あらためて五章の二を設けられて、証券金融会社ということをはっきりと免許制度に切りかえられた理由というのはどこにあるのですか。この提案理由を見ますと、「証券金融会社について適正な規制を行うこととして信用取引の円滑な運営に資するとともに、」こういうふうに提案理由の中に言っておるのですが、一つこれから信用取引を活発にするため、こういう意味ですか、これは。
  15. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) ただいまお尋ねにありましたように、証券金融会社証券取引所信用取引運営とは切っても切れない会社であります。それが金融業というような形で取り締るということは、いかにもこれはおかしな格好でありますので、今回のような改正をいたしたわけでありますが、改正をいたします際に、信用取引というものを振興するといいますか、そういうようなふうに申し上げますと多少語弊があるかもしれませんが、信用取引が適正に円滑に行われるように、この証券金融会社に対しましては十分に監督をしていきたい。そういった結果、適切なる監督を受け運営させまして、信用もつきますれば、証券金融会社金融力もついてくる、従って金に行き詰まるために信用取引に限界が画されるといったような問題は、これはだんだん解消されるということが期待される。そういった意味で、市場の振興にもなるということは、これは結果としては考えられると思いますが、今証券市場が不振であるから、こういうことで大いに景気をつけようということで改正するわけではないのであります。
  16. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 次に、今、証券会社の方では、これは意見が二つに分れているようでありますが、清算取引の再開という問題がやはり一番大きな一つの問題になっているのじゃありませんか、証券市場業者間においで。で、大蔵省としては、これを再開させるかさせないかということについては、業者間においても異論があって対立しておるようですけれども、あなたのほうでは、させるような方向で一つ検討をされて、その第一段階として証券金融会社というものを、この際、法律的に整備しておこうと、こういうような考えをお持ちであるのか。それとも、清算取引というものは大正時代の遺物であるから、これはあくまでも信用取引一本で今後堅持していくんだ、この方針のもとに、この証券金融会社というものを法律の上で明文化させようとするのか、どっちがほんとうのねらいでありますか。局長から一つ事務的な見解を承わっておきたいと思います。事務当局としての見解を。
  17. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) お尋ねの後段のほうの考えをもっていたしておるのでありまして、まあ清算取引復活ということにつきまして、いろいろ業者のほうからも要望がありますし、世間でも議論があるわけでありますが、私ども考えといたしましては、やはり現在も、実物の取引、流通というものを円滑にして、公正な価格を形成するといったような点に加えまして、この市場に投機的な要素も導入してくる、この問題につきましては、現在の信用取引でやっていきましてこれは十分であるし、これは適当である。過去におきまする清算取引というようなやり方を取り入れますことは必要はありませんし、まあこういうことによりまして、非常に投機的な、過当の投機が行われる、いろいろ弊害も生ずるということを私どもとしてはおそれているわけであります。今回の改正は、従いまして、現在の信用取引というものを一そう円滑に適正に行われるようにしていく、現在の信用取引というものをできるだけ改善し、運営を円滑にしていって、このままの形でやっていきたい、こういう考えから出発したのであります。
  18. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 次に、信用取引信用供与率引き上げについてでありますが、この前のときにも、だいぶ僕は証券取引法改正の際にも議論をしたのでありますが、この前のときには引き上げをされた。さらにもう少しの供与率引き上げということは、業者間には繁栄策一つとしてやかましく論議されているのですが、これはやはり証券金融会社というものを一つ法律でしっかりと縛っておいて、その反面においては供与率引き上げということも考慮されているのですか。
  19. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) 信用供与率引き上げにつきましてもいろいろ要望等もございますが、現在の段階におきましては、現在の制限で適当である。問題としては、いろいろこれは将来の問題として研究していく必要はあると思っておりますが、現状といたしましては、これで十分であるというように考えております。
  20. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 次に、今、証券市場は、あの証券取引法の制定された当時には、またこれは必ず下火になってくるぞというような、あのときにやかましくあなたと議論をしたのでありますが、やはりその通りにずっと下降線を辿っておって、夏相場を期待しておったのだけれども夏相場は出るどころか、いよいよ夏枯れになってきたのですが、その反面において、増資が行われまして、株式が非常に多くなってきた。株数が多くなってきた。ところが大衆が出動させない。そこに株式市場の閑散になってきた一番大きな原因があると思うのですが、はっきり申しまして、今取引所四大証券以外の証券会社はいずれも経営が苦しいのじゃないか。四大証券ばかりが、どうにか投資信託があって、これで息をついているが、この投資信託危い。だいぶいろいろなデマも飛んでいるわけですが、ますますもって、そうなってくると大衆も警戒して出てこない。だからして、出てこないとなると、これでは立っていけないから、地場の仕手筋の暗躍によって、操作によって動かされる。そうすると、ますます危険がって出てこないというので、一時やかましくいわれた証券民主化という線とだんだん遊離していくような傾向にあると思うのですが、これらについて一つ理財局長どういうふうな対策考えておられるか、今のまましばらく静観していくよりしようがないという考えでしょうか。
  21. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) これはお説のように、ずっと証券市場は引き続いて不振をきわめている。これは証券市場は、そういう市場の性質として、繁閑、景気、不景気があることは当然のことです。そのほかに経済界のいろいろ機構体制が変ってくるということによりまして、こういう市場というものの組織が繁栄したりまたは衰えたりする、こういう要素も十分にあると思います。そういうような全体のところを十分考えてみなければならないのですが、私どもとしてはそう考えているわけであります。今お話のように、証券市場は不振でありまして、ことに中小証券業者というものは非常に困っているのが多いわけでありますが、さればと言って、証券業者を救済する、証券業者相場を与えるために市場を振興するということでは、これは本末転倒であります。やはりどこまでも健全な投資を育成する、市場に健全な投資を導入してくる、こういうことを基本に、ものを考えなければならないというふうに、基本的には考えているわけですが、御承知のように、証券業対策ということもそういうような面で考えておるわけで、取引所法の問題も、たとえば先ほど申しましたようないろいろやかましい問題につきましても、基本的には私どもとしてはそういうふうな線でやっていかなければならないというふうに考えております。
  22. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 次に角度を変えて、株式額面一株五十円というやりを五百円にする、あるいは五百円でも何だから五千円にする、額面単位を。今の貨幣価値からして、明治時代の一株五十円というよりも、もう五千円くらいにしたほうが適当じゃないかという意見もあるわけですが、これらについてはどういうお考えですか。今の通りに五十円を当分堅持していくつもりですか。
  23. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) この件につきましては、実は商法の改正等にも関連しまして、法務省のほうでも私どものほうでもいろいろ研究いたしたことがあるわけであります。まあ大蔵省理財局事務考えでありますが、大体五千円くらいに引き上げたら適当じゃないか、いろいろ発行会社事務が現在大へんになっているのですが、考えといたしましては、五十円というのはあまりにも低過ぎるというようなことから、いろいろ事務費を節約しますとか、あるいは証券取引をもう少しすっきりしたものにするとかいうようなことを考えまして、これはまあ、いろいろ関連する問題がありまして、ことに切りかえに際してのいろいろな処置の問題、ことにそういう法律で強制してまでやるということはどうかとか、いろいろ研究を要する問題があるわけでありますが、なお証券業者の方面からいたしましても、この五千円に引き上げる、五百円に引き上げるということにつきまして、これが証券市場株価等にどう影響するかという判断の問題、なかなかむずかしいと思いますが、いろいろそういう点がございまして、現在のところまで結論に達していないわけであります。引き続き検討中というような段階でございます。
  24. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 それではこの条文に従って、二、三お伺いしておきたいと思いますが、資本の額が五千万以上の株式会社でなければならんというふうにされているのですがね、一体五千万円というのは、今の証券市場規模からして五千万円以上というふうに切られたけれども、僕は資本の額はあまりにも少いと思うのですが、この五千万円という基準はどこから出たのですか。
  25. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) 五千万円が多過ぎるというような意見も、あるいは少な過ぎるという意見も、いろいろ実は私ども聞いているわけであります。まあ大体資本が多ければ多いほど信用資力としては確実になるわけでありますが、現在ほかの方で、たとえば証券業者資本を見ておりますと、取引所の会員になっておる証券業者資本の額は、大体一千万円から三千万円というような額になっておるわけであります。その程度会社に対して金融をするという会社でありますから、大体五千万円程度が妥当でないだろうかというようなことできめましたのであります。
  26. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 それは一つ証券会社でも一千万円から三千万円くらいでしょう。それを幾つかの証券会社相手金融をするのだから、五つか六つの証券会社相手なら証券金融が成り立つのですが、やっぱり今の証券会社資本の十倍くらいが大体適当じゃないか、こういうふうに僕らは思うのです。少くとも十倍なければならんと思うのですが……。
  27. 森下政一

    森下政一君 関連して一つ伺いたいのですが、資本金五千万円以上というのは、大阪東京も、それらの証券取引所に所属しておる金融会社新潟札幌なんというものが同じように五千万円以上というところに私はちょっと無理がありはせぬかというような気がするのですが、なぜそれの段階を設けることをしないのですか。私は、おのずから、証券金融会社取引高なんというものは非常に違う可能性が多いと思うのです。一律に札幌新潟と同じように、東京大阪が五千万円、それで妥当かということには、私は一つの疑問を持つのですが、それらに対してどうお考えでしょうか。
  28. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) ただいまのお尋ねの点は、確かにそういう面があるわけでありまして、市場規模、あるいはその借りようとする業者規模なり、資金需要の大きさに応じて資本金も違ってくる。これはまあ妥当であろうと思います。現実におきましても、実際の資本金は、現在でもそうなっておるわけであります。大きいところ、東京あたりは五億円くらいというようなところもありますが、実際問題としまして、この法律にきめる場合の措置といたしましては、現実資本をできるだけ大きくして、資力を充実させ、基礎を強化させる、これはもちろんやるつもりであります。最低限度資本金をきめるという意味で、先ほど申し上げましたように、いろいろそういった証券会社資本額等毛参考にしまして、最低限度これだけなければならぬということを法律に書くことにしたわけであります。現実会社資本金がそれぞれの市場規模に応じて適正な額になり、しっかりした信用力を持った会社でなければ、十分の企業はできない。これは当然のことであります。これは当然そういうふうにいたしたい。法律としては最低の、ぜひここまでなければならぬということを書いた、こういうふうにいたしましたわけであります。
  29. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 次に、この証券金融会社というのは、一体非常にもうかる仕事であるか、また非常に危険を分担しなければならぬ仕事であるか、これはどういうふうにあなたは考えておられますか。非常にもうかるものであったならば、これは相当これからでも申請者はうんと出てくることだと思うのですが、これを見ますると、申請したものについては左の各号に該当する場合を除いては免許を与えなければならないと書いてあるのですね。だから、たくさん申請者が出てきた場合にどう処理しようとするのですか。「与えなければならない。」と書いてありますね。
  30. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) 証券金融会社仕事が非常にもうかるというような、ぼろい仕事であるというふうには、私ども考えておりません。しかし、まあ大体こういうやり方に従って適正に業務運営して参れば、間違いなく、金融機関的なものでありますから、そういう意味においては、堅実なやり方さえすれば十分収支も合うし、そういう事業であると思っております。それで、いろいろ、それじゃたくさん申請するものが出てくるのじゃないかというお尋ねでありますが、これは御承知のように、この法律にも書いてありますが、証券取引所の決済の方法と連結して金融を行うのがこの仕事であります。それで、証券取引所でいろいろ各取引に従って、貸し株、借り株、あるいは借り貸しになる総体を総括清算しまして、差引残額を貸し付ける、あるいは差引の株を貸す、こういうことをいたすわけでありますから、一取引所についてそういうものが幾つもできるわけには参らないわけでありまして、取引所につきまして、その総括して清算した残額をこの会社処理するわけでありますから、幾つも会社ができるということは、この会社の性質としてあり得ないわけであります。一社を認可すれば、ほかの会社ができましても、その会社が重複して、取引所の決済機構を利用して、そういう仕事をすることはできないわけでありますから、そういうような意味におきまして、一つできればあとはできない、こういうことに相なるわけであります。
  31. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 しかし、あなたがそういうふうに解釈すればそれもできるけれども、二社でもってやろうとすればできないことはないんでしょう。絶対できないという問題じゃないだろうと思うんです。それを半分ずつ負担してやるということで、この法律からいけば幾つでも申請できることになっているが、表面上において、一たん出てきたら、今のをそのまま認めるという構想だと思うのですが、この法律をちょっと読むと、五千万円以上の会社を設立して申請する場合には断わるわけにはいかぬとございますがね。
  32. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) まあ先ほどのお答えで全然できないように申し上げたのは、これは、やはりちょっと言い過ぎかもしれません。非常に不便をしのんで、分担して半分ずつ貸すとか、この分は私が貸すから、この分はどの会社が貸すということにすれば、それはまあできないことはないと思います。しかし、こういうふうに総括的に決済して、差引額を貸すという趣旨でありますから、本来の趣旨から言って、そういうふうに分担することはおかしいのじゃないかと思います。実際問題としまして、やはり取引所の機構を利用してやるものですから、取引所と契約と言いますか、こういう仕事を引き受けるからと約束をしてやらなければならない仕事でありますから、任意の会社が五千万円以上の資本金をもってやりたいと思いましても、取引所が認めなければ、これは、やはりしょうがないわけであります。そういうような面におきましても、実際問題に当っては、取引所がそう幾つもやるということは承知するはずがないのでありますから、できないのじゃないかと思います。
  33. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 そうすると、実際的には、これは大蔵大臣免許とか何とか言っておりまするけれども取引所が認めなければできないことになって、大蔵大臣免許というものは、ただ形式的な、百五十六条の四というのが形式的な条文になってしまうのであって、現在のこの証券金融会社を一応免許ということに切りかえるために、こう設けられた条文であると、こういうふうに解釈してよろしゅうございますか。
  34. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) まあ取引所が認めましても、大蔵省が認めなければできないわけでありますから、これは何も取引所の方でままになるというわけじゃありません。ただ実際問題としまして、現在やっている会社が、適正な機構なり、資力なり、信用能力を備えていると、それをそのまま新しい法律に基く証券金融会社に認めても適当であろうということであれば、それはもう当然認めることになるわけであります。これは何も取引所が認めたから、大蔵省がやむを得ず認める、こういう関係ではないわけであります。
  35. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 それでは次に、六ページの第百五十六条の四の第四項の口のところで、「その取消の日以前三十日内に当該証券金融会社の取締役であった者で、その取消の日から五年を経過するまでのもの」は役員になっちゃいかん、こういうことになっていますが……。三十日と言えば、大体これはもう免許を取り消されるというようなときになったら、これは危くなっているのですから、三十日くらいになったらもう危いことはわかるんですね。だから四十日前に取締役であって、三十日前にやめてさえいるなら一向差しつかえないと、こういう抜け道ができると思うのですが、これは余りにも甘過ぎる。今の面からして、法律条文として成り立つかもしれないが、常識から考えたら、きわめて甘過ぎる制限の規定であると思うのですが、これについては、三十日というふうな期限をおきめになったのは、どういうあなた方の方の御見解規定を設けたのか、伺っておきたいと思います。
  36. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) これは実は証券金融会社等にも例がありまして、免許取り消しを受けた証券会社の取締役がまた証券業を始めようというようなときにも、やはりこういうような制限があるわけであります。そういうような前例を考えまして、この場合三十日になっておるわけです。こういうふうな規定を入れましたけれども、三十日じゃ甘いじゃないか、三十日前に要領よくやめておった場合はどうするかというようなことになるわけですが、これは、どこで線を引くかということになりますと、よほど古いところまで追及しなければ確実じゃないという問題も起るわけであります。私どもも、この案といたしましては、今までの証券業者の例があるものですから、その程度のところでよいのじゃないかと考えたわけであります。
  37. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 証券会社の場合にも私はあなた方にもお尋ねしたのですが、大体証券会社免許を取り消されるというようなときには、大衆に迷惑をかけておることは、はっきりしておるのです。自分たちだけが損をしているというようなときじゃない。必ず免許取り消しを受けるような証券会社は、その取り引き先である一般顧客に対して非常な迷惑をかけておることは、どこだって今まで大体においてそういうことになっております。従って、それに対しては相当な懲戒規定を設けておくのは当然じゃないか。それに三十日前にちょっと体裁よく身を引いておいたものが、また別の証券会社をこしらえてきた場合にはそのまま認めるというのは、甘すぎるのじゃないか。この前の証券会社のときに私は申し上げたのですが、いや、それは考慮しますと、あなたのほうは言っておられたのですが、やはりこれが出てきているんですが。
  38. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) これは三十日で十分かどうか、考え方の問題もあるかと思いますが、証券業の実例等を見ますと、おっしゃるように、要領よく三十日前にやめておくというような例は、今まであまり実例はないわけであります。やはりそういうふうに左前になってきますと引き受け手がなくなるということで、やはり責任者が最後まで残らざるを得ないという格好になっておるのが大体実情だと思います。あまり三十日を長くしますと、こういう免許取り消しについて直接の責任のないものまで波及してくるという問題があるわけでありますから、あまり長くしぼってきてもこれは適当じゃない。三十日が長すぎるか短かすぎるか、これは判断の問題になると思いますが、従来もそういうことでやっておりまして、大体間違いがないということで、こういうふうにいたしておるわけであります。
  39. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 今までにずいぶん僕は間違いがあると思うのだ。そういうふうにして特に戦前に多かったと思うのですがね。前もって、あぶなくなったときは、さっと身を引いておいて、今度看板を塗りかえて出てくるという古いやり方はあり得ると思う。ましてや、今度われわれ実際の実例にも、二、三具体的には例をあげて申し上げてもいいと思うのですが、そういう具体例はよその取引所にあるわけですがね。この三十日というようなことは、きわめて甘いあなたのほうの制度だと思うのですがね。これは実際は証券会社の保護、あるいは証券金融会社の保護というのじゃなしに、それを利用するところの投資者の保護ということを第一義的に考えなければならん。公共機関でありますから、ここで免許を取り消すというような処分を受けるようなものについては、相当過酷にわたるような政府規定を設けておくのが当然なことだ、こういうふうに思うのですがね。
  40. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) どうもこの問題につきましては、非常にさかのぼりますと、先ほど申し上げましたように、直接会社が悪いことをして、免許を取り消されるという責任のない、健全にやっておったときの取締役までがこういう責任を負う、こういう危険ができるわけであります。そういうような意味で、三十日という期間は短かいかもしれませんが、とにかくそういう不始末をしたときに、そのときに取締役におったものをこういうふうな制限をする、その期間は三十日ということで、結局免許取り消しの日というのも極端でありますから、三十日というふうに、かなり制限的に書いてあるというようなことでありまして、あまりこれを長くいたしまして、関係のない人が連坐するということになっても気の毒でありますし、この程度に、規定といたしましては、会社が取り消されたときに大体取締役であった責任者に制限をつけるということでありまして、それ以上のことは、やはり期間のきめ方は、非常に先ほど申し上げたように微妙なものになりますので、実際に指導上のやり方で、ほんとうに悪いやつがまた証券業なり証券金融機関に出てくるということを指導上取り締ってゆくということにせざるを得ないのじゃないか、法律的にこれはあまり長くいたしますと、やはり反対の弊害というものがかなり出てくるのじゃないかというふうに考えております。
  41. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 それでは、これは一応この辺にしておきまして、百五十六条の八、「大蔵大臣は、証券金融会社の金銭又は有価証券の貸付の方法又は条件について、これらが一般の経済状況にかんがみて適正を欠くに至ったと認められる場合又は有価証券市場に不健全な取引の傾向がある場合において、有価証券市場における売買取引を公正にし、又は有価証券の流通を円滑にするために特に必要があると認めるときは、理由を示し、その変更を命ずる」ということは、これは非常に大きな大蔵大臣の権限だと思います。これをやられることによりまして株式市場にもすぐ響いてくる問題だと思うのでありますけれども、この権限をただ大蔵大臣の権限にゆだねてしまっているというのは、あまり大きすぎると思うのです。これは悪く解釈しますと大蔵大臣株式市場に非常に不当に介入するような危険も生じてくるのじゃないか、特に、大蔵大臣というか、大蔵省の、あなたのような立派な理財局長のときはいいかもしらんけれども、これをまげて規定を利用して証券市場に介入するような危険があるのではないかと思うのでありますが、具体的に、この条文が一体どういう場合にこれを発動されるのか。こういう条文を設けられます以上、今までにも例はあったと思うのですが、こういう場合にやるのだということを二、三具体例をもって御説明願いたいと思うのです。
  42. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) 御説のように、この規定を乱用して、証券市場そのものに、何といいますか、大蔵大臣が干与する、証券市場の自然の動きを左右しようというふうに考えることは、非常に不適当なことでありますし、そういうことば全然意図していないわけでありまして、この証券金融会社の行為、金銭や有価証券の貸付のやり方が不適正なために、そのために不健全な傾向が市場に起り、会社としても不安があるといったような場合には、この規定によって証券会社のやる仕事監督して適正にやらしてゆく、こういう趣旨から出ているのでありまして、実例といいますと、実は先般御要求がありまして、現在の証券金融会社につきまして多少不始末のあった場合の例なんか出しておきましたが、そういったような場合にこれを取り締るというようなことがあると思います。一般的にいいまして、市場が非常に投機的な傾向になっているというふうなときに、証券金融会社があまりにルーズに多額に不適正な方法で取引されて、そこに原因があるというような場合に、これを取り締るというふうな問題が、端的にいいますとあるのじゃないかと思います。
  43. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 そうすると、この証券金融会社取引所というのは、非常に、先ほどからもございましたように密接な切り離すことのできない二つの機構だと思うのです。従って取引所が自分のほうの安定をはかるために、金融会社に対して相当無理な貸付を求めることもあり得ることだと思うのです。このように市場不振の場合には、市場不振の挽回策として、理事長あたりは相当そういう点を考えることが予想されるのでありますが、そういった場合に、今度は大蔵省の方では、これは不健全だというので介入してくるということになりますと、大蔵省取引所、それから証券金融会社との間に、非常に、何といいますか、まあ問題を生ずる危険が多い条文であると思うのですけれども、たとえば一例をあげて申しますと、市場の動きが激しくなつてくると、この間までは日銀総裁が、今の市場やり方は行き過ぎだというような談話を発表してみたりする、あれなんかは、ああいうことになってくると、これは金を締めてくるんだろうからというので、すぐ影響してくるだろうと思うのですが、ああいう日銀総裁の談話なんかは特に行き過ぎだ。今の一萬田さんなんか総裁当時に、証券取引所の幹部を呼びつけて、そうしてあの当時聞いてみたところ、呼びつけて話したわけじゃない、懇談したのだという話だったが、呼びつけている。新聞にそれが出ますと、与える影響というものは、それは決して悪意でもってやったのではなくても、波及するところはきわめて大きいと思うのですが、従ってこんな厳しい規定を入れておくということは、介入の危険をますます大きくするように思うのですが、これに対して、はっきり具体的に、今提出されました資料のような具体例があった場合にはやるけれども、それ以外のときには、これは条文が発動していないものである、こういうことであるかどうか、一つこの際明らかにしておいていただきたいと思うのです。今示されましたような具体的な資料をここにいただいてありますが、この資料程度のものであった場合にはこの条文が発動されるかもしれない、このような事情のときには、当然発動されるのである、まあ判決例みたいなものだ、こういうふうに解釈してよろしいのですか。
  44. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) これは確かにお話のような微妙な点があると思いますが、ただ実際問題といたしましては、証券金融会社金融やり方、現在でもそうですが、証券金融会社が調達し得る資金にも限度がありますし、市場が幾ら繁盛しても、ある程度信用供与に充て得る取引される資金量というものにも限度があるわけであります。また一般的な貸付の方法及び条件といたしまして、供与が増してくれば御承知のように日歩が上ってくる、いろいろそういった式の一般的な業務方法で、そういったような貸し出しの状況市場状況に応じて、自動的にいろいろ調節されるような仕組みになっているわけであります。そういうようなことで動いているという限りにおきましては、これはやはり確かに証券金融会社のやる仕事市場に影響を及ぼす。ある程度市場取引量がふえ、株価が上ってきましても、証券金融会社の資金量の関係からいっても、ある程度限界がこざるを得ない。どこまでも天井知らずというわけにいかない。そういった意味においては影響するわけでありますが、そういったような正常な一般的な業務規定に基いてやっている、その結果、証券市場にそれが反映されるという限りにおきましては、これは問題はないというふうに私ども考えているわけであります。そういったような正常な業務を逸脱するような不適正なやり方をやっておるというときには、そこに差し上げましたような実例のように、これを変更を命ずる、取り締るということは、これは当然出てくると思います。それ以外の場合としましては、これはやはり普通の一般的な場合、経済なり市場状況の平常の場合には予想されない、非常な特別の事態になりました場合に、何か措置しなければならぬというような必要が出てくることがあるかどうかという問題でありますが、こういうような時期になりますれば、これはおのずから、何といいますか、事態の重大性からいいまして、世論なり一般の公正なる判断というものがあると思うのでありまして、何事もないのに大蔵大臣が権限を発動して市場を動かした、こういうような非難を受ける。あまり事態がはっきりしないというような場合に、ただいま申しましたような正常な業務をやっているものに対して特別の命令をするというようなことは、これはないと私どもとしては考えているわけであります。なお、取引所に密接な関係があるために、取引所の意図に従って証券金融会社が動くんじゃないか。取引所市場を繁盛させようと思えば、証券金融会社も、どうもそれに応じてルーズな金融方針でやるんじゃないかというような御趣旨だと思います。そういうようなお尋ねであったかと思いますが、これはやはり別の会社で、しかも特殊な仕事でありますが、とにかく金融機関としての立場をとったものでありまして、また、そういうものとして十分に堅実にこれを育成したいというのが今回の法律の趣旨でありますから、この法律の趣旨によりまして、取引所として、やはり独立した中立的な態度を持った証券金融会社として動けるように、私どもとしては十分この法律によって指導していきたいと考えておるわけであります。
  45. 菊川孝夫

    菊川孝夫君 まあ独立した機関としていくのは、当然そうなければならぬと思いますが、実際はこれは附属機関的になってしまうんじゃないかと思うんですが、証券金融会社取引所の支配下に置かれる、一つの附属機関になる、こういうふうに先ほどの御答弁を伺うと思える。幾らでも申請してどんどんやるというわけにいかぬし、申請したって認めるわけにいかぬ、そうすると、一つ認められたものは独占事業になってしまうわけです。それをやめさせるかやめさせぬかということになってくると、非常にこれは支配を当然受けるということになると思うんですがね。これは理想的には独立機関だといっているんですけれども、実質的にはこれは附属機関じゃないんですか。
  46. 阪田泰二

    政府委員阪田泰二君) 再度のお尋ねですが、これは現実証券金融会社、現在あります金融会社状況を見ましても、取引所とは別個の独立したそういう金融会社の立場をもって運営していく、大体こういう方針で動くんじゃないかと思われるものもありますし、お説のように、取引所にあまり密接に結びつき過ぎて、十分なる自主性が認められない、その結果、そういうような不始末をしでかしたというようなものもあるわけであります。こういうような法律を作りまして、そういったような自主性を持ったしっかりした機関を育成したいというのがこの法律の趣旨であります。
  47. 青木一男

    委員長青木一男君) ちょっと速記をやめて下さい。   〔速記中止〕
  48. 青木一男

    委員長青木一男君) 速記を始めて下さい。暫時休憩いたします。    午後零時九分休憩   〔休憩後開会に至らなかった〕