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三輪貞治君 私はこの際
ギヤンブル行政について根本的な
大臣のお
考え方を承わりたいと思うのです。これは
日本の国のすみずみまで、今日終戦後行きわたって参りましたこの
競輪、
パチンコ、その他の
賭博行為、これは全く諸外国に顔向けのできないような恥かしい
状態であるとわれわれ
考えるわけであります。特に最近目抜き
通りのどこでも、チンジャラジャラと
パチンコの店が軒を並べておるし、最近はまた非常に巨額の金をかけて、鉄筋コンクリートのそういうものまでできておる。そこでやっておる人は、働き盛りの者である。しかも時間の
浪費、金の
浪費ですね、その害毒と申しますか、これははかりしれざるものがあると思うのであります。しかし世界中至るところで、どんな国でも、多少の差はあっても、皆そういう
賭博は行われておりますが、しかし
日本ほどどこに行ってもかけごとをやっているという国はおそらくないと思うのであります。
北欧あたりではチボリという
一つの
ギャンブル区画を一ところに集めまして、そこで非常に高率な
税金を取ってやらしておる。しかしそれは
音楽堂を中心にした、かなり文化的な零囲気の
ギャンブル場なんであります。あるいはまた中国におけるマカオ、あるいはフランスの南のモンテカルロ、これはちょっと変った
ギャンブル場でありまするが、しかし
一つの区域にそれを閉じ込めて、ほかの所ではやらない。普通の人の目の届かない所で、特殊な人が、特殊な
税金を払って、しかも高率な課税を受けてやっておる。ですからその害悪が
一般に広がらない。こういうことになっておると思うのです。ところが
日本では、もう目を向ければ至るところにそういうものが散見をされるのであって、これは一体
社会風潮と、こういう
ギャンブルの
状況が、どちらが因で、どちらが果であるか、私は知りませんが、しかしいずれにしても深い
因果関係にあることは私、事実であると思うのです。ここから
善因善果、悪因悪果、すなわち正しい
因果関係への
生活態度というものでなしに、僥幸を頼む浮薄な精神も出てくるだろうと思いまするが、これは嘆かわしい
状態であると思うのでありますが、将来における
ギャンブル行政のありかについて、
通産大臣の根本的な御
所見をこの際伺っておきたいと思います。