○
山下義信君 私はこれは
意見を申すのではないのであります。お尋ねをするのでありますが、
名称というものはどっちでもいいという場合と、これでなくちゃならぬという場合と二つあると思うのであります。それで、これは不適当であるから、どうしても変えなくちゃならぬとうい場合と、どっちでもいい、大して固執せぬという場合とあるのです。先ほどからの
質疑応答を聞いているというと、
政府委員は、あえて固執せぬ、これがベストとは思っておらぬ、こういう御
意見ですね、ということが御
答弁の中にうかがわれるのです。私はこの場合の
衛生婦と変えようとする
立案者の
意図は、
衛生士でもいい、
衛生婦でもいい、どっちでもいいと思うてこの
名称を変えようとしておるのか。どっちでもいいといえば語弊がありますが、大体
婦生婦がいいが、しかし固執せぬという
建前か、ここに
歯科衛生婦という新たな
名称を設けて、この
名称のもとに非常に重大な
意義と
目的とがあるという
考え方でこの
名称が
考えられ、この案が
考えられたのかということを私は聞いておかなくちゃならぬ。従って私はこの
名称の持つ
意義が、女という「婦」の字が適か不適当かということ以上に、
歯科衛生婦という、この「士」という、従来の
名称を避けて
歯科衛生婦という、
助産婦、
保健婦、
看護婦というがごとく「婦」という字をこれにつけて、従来、
保健婦、
助産婦、
看護婦というがごとき
一つの
制度、
女子の独得の職務とがあった。それとどういう
関連があるのか、私は知らぬ、あなたの
答弁を聞いてみなくちゃわからぬが、ここに
歯科治療界に
一つの
制度を立てる、この
名称でなくちゃならぬという、こういう
意義があるのかないのかということを聞いておかねば、「婦」というよりは「士」の方がいいというのでは、さむらいというよりは将軍というた方がいいかもしれない。「婦」というのは、女でも好きません。元来「士」というのは男につける
名前だ。
歯科衛生婦、
婦人諸君棒、「婦」というよりも私は「士」の方がいいというなら別問題だが、これは
歯科衛生婦という、
助産婦、
看護婦、
保健婦という、みな「婦」がついておる。
衛生婦という読みならし方が、
掃除婦に類似するというような、
榊原委員などのきわめてユーモアに富んだ御
質疑があった。なるほどそれもあるが、しかし、その下の「婦」というものは、これは私らしろうとが
法案を見たときに、
歯科衛生婦という
一つのものができるのだ、それは従来の
歯科衛生士を変えるのだといって、それはいいようなものだが、この
法律案を見てみるというと、これは何らか相当遠大な
目的と相当な理想というものがこれに盛られて、従って必要が生じてきて
名称の
変更がここに企図せられた、こう
考えなくちゃならぬ。それで
衛生士というものでも、
衛生婦というものでも、どちらでもよろしゅうございますというのは、これは
意味をなさぬ。従来の
歯科衛生士というものをおいたときの
考え方と、ここで
歯科衛生婦にしようという
考え方とは、私は相当に基本的に
考え方が違ってきておると思う。従って今度の
考え方では、どうしても
歯科衛生士という
名称では不適当であるという
判断のもとに
名称を変えようとするのでなくちゃ、私は
意義がないと思う。それで私は
歯科衛生婦ということには
——これは御
答弁を承わって見にやわからぬが、非常に相当な、何というか、御企図があって、かなり遠大な、深遠な
意義が含まれていると思うのだが、さっきからいろいろ
ドイツ語やフランス語を聞いておってもわかりませんから、私は日本語の方の(
笑声)
一つ当局のお
考えを聞きたい。そうしなければ可否の
判断ができぬ。
一つおっしゃってみて下さいませんか。