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竹中勝男君 あまり時間をとってはどうかと思いますので、すべての会派から御
質問があると思いますので、できるだけ簡単に結論的な
——結論というか、大まかなことを
大臣にお伺いするわけですが、現在の
看護力がもう絶対的に不足しておるということも自明の事実であって、すでにお認めになっておると思います。給食も非常に悪くて、これはどうしてもだれかがこさえて食べさせなければならない。
病棟に非常に不備であって、この改善はそう急速に行けるものではないということも
原則として認めなければならないと思いますし、そこでこの
定員化の二千二百七十名というものを
実施されるにしても、必ずしもこれはこれでもって必ずできるということは、
医務局長も十分確信を持ってやれるというわけじゃないのじゃないかと思います。現在のつき添い
婦制度をもってしても、現在の
看護婦の牧をもっても
看護力というものは絶対的に不足しておるというこの現実に立って、ただ財政的に、
生活保護法とか健康保険法によるところの経済が赤字を出しておるために、その根本的な
医療制度を確立する上にこういう切りかえをやるということは、
目的は了解できるのでありますけれ
ども、現実に一定の試験的な時期がその間に切りかえにはできるということは明確でありますからして、弱い者を試験台に使うというような時期が出てくる。それからまた素朴な考え方と言い方をすれば、一番国民の貧窮層に追い込まれた、弱いところの
患者の重
患者のそばからつき添い婦をもぎ取ってしまうというような結果にもなるのでありますからして、少くとも三十年度という切りかえ期、あるいは三十年度、三十一年度というような時期でもけっこうですが、長いほどこれはけっこうと思いますけれ
ども、この新しい
制度に切りかえていくというために、
患者及び国民の弱い階層にその赤字だとか、根本的の計画の切りかえの犠牲をしわ寄せするというような結果を招来することは努めて警戒しなければならないと考えております。そこで
大臣にお尋ねしたいのですが、
社会保障制度を充実していくという
政府の
建前からも、また人道的な
建前からも、現在の
医療制度を改革していく上において、この切りかえの時期を相当慎重にするという上から、現在のつき添い婦はこれであっても絶対的に不足なのですから、このまま当分この年度、最低この年度内は現在のつき添い婦をそのままにしておく。これをむやみに首切らない、減らさない。そうして一方に二千二百七十人という
雑仕婦を置いてみる。そうしてこの
訓練期が少くとも数年要ると思いますので、この切りかえ期を円滑にやるために、一方に
定員制をしくと同時に、現在のつき添い
婦制度を当分
——当分というのは、最低三十年度、あるいは三十一年度はこのままにしておくという考えについて、これが
社会保障制度のほんとうの意味の充実強化、弱い者の、国民の一番弱い階層に向って国家財政の赤字をしわ寄せするということを回避する、そういう
目的を持ち、同時に人道的な意味において、国民の弱い階層を徹底的にわれわれは現在の
政府が慎重に取り扱い、これを擁護するという、そういう政策の現われとして、私の今申しましたように、つき添い婦はこのまま置いて、試験期としてこの三十年度は
定員化した
雑仕婦を
訓練する時期だというふうにお考えになることはどうですか、それについて
大臣のお考えを承わりたい。