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榊原亨君 先ほど
高良先生がおっしゃいましたように、全体としての厚生行政の綱紀の弛緩というものははなはだしいものがある、こういう問題が起るのもやはり、
水道の問題にいたしましても、
厚生省は
水道で
赤痢菌をまきながら、またこれを治療しようというその治療の方では熱を
出して、こういう醜態をする。こればかりではない。厚生行政の弛緩というものは、たとえば言うてみますというと、この間浅草でにせ薬局がチクロパン、これはあなた方は御存じだ、にせ薬局をやっていた、そうしてチクロパンをどんどん売り
出していた。このチクロパンについては、早く立法化しなさいということをこの前の国会に申し上げた。今度の国会には何にも出ていない。そうしてチクロパンを売っていたのでございますが、これは薬局の中にもいい薬局もあるし、悪い薬局もある。これは仕方がない。仕方がないが、にせ薬局がどんどんチクロパンを
出している。これを摘発してきたのは警察です。もしもほんとうに保健所がほんとうの力で取り締っているなら、すぐこれがわからなければならぬ。保健所の監督というものは、取締りというものは全然できておらぬ。この問題については、今時間もありませんから、この次にでも私は追及いたしますが、こういうことを公然とやっているのに保健所は何にも知らぬことになっている。
また指圧療法につきましても御承知の
通り、これは今度の国会に出るかわかりませんが、この指圧療術師というものにつきましても、これは今から八年前にその当時業を営んでいた者には届出によって業を営ませているはずであると私は思う。ところがどうですか、大へん失礼でありますけれ
ども、この参議院の国会の中におきまして、無届の指圧療術師が公然と業務を営んでいる。そうして麹町保健所が三回にわたって
注意をしたにもかかわらず、てんとしてそのままやっている。麹町保健所は何らそれに対して処罰もしなければ、そのまま仕方がないと泣き寝入りしている。そういうわけで法律を作るおひざ元の国会においても無届であるところのもぐりの指圧療術師がおります。それを保健所が
注意をしても、てんとして、少しも取締りができていないという
実情であります。これは何としても私は保健所の業務怠慢であると思うが、いかがです。
また北海道の、給食に使いますところの国産の粉ミルク、これが非常に中毒を起しているのでありますが、この北海道の粉ミルクを作った工場はおそらくその地方の保健所が監督しているはずだ。その保健所の所長を処罰しましたか、この問題について。いかがですか。大問題を起したままでその保健所長はそのまま首がつながっているという問題、保健所長だけの問題ではない。この食品衛生の取締りをすべき上層部の者も必ずこの責任を負って左遷せなければならないが、
一つもそれが行われておらぬじゃないか。
輸血の問題はどうです。私はこれを聞きたいと思う。輸血が、きょうの新聞にも出ている
通り、
失業者が月に三回も四回も血液を取っている。これは輸血というものはどうして……三国取って悪いかどうかということは、どういうふうな取締りでこの輸血の取締りをやっているか、それをちょっと承わりたい。血液採取の取締りをどうやっているか。