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政府委員(
江下孝君) ただいまの阿
具根委員からの御
質問にお答えいたします。
完全失業者八十四万、三月
発表されました
通りでございます。この八十四万人は戦後
最高ということになります。昨年の八月に七十一万、これが
最高でごさいましたが、その後若干平衡を保ってきまして、この三月に八十四万ということに相なりました。で、二月には御
承知の
通り六十六万でございますので、十八万の
増加でございます。この
内容につきましてはなお詳細取り調べておりますが、今まで私
どもの方で
承知いたしております点につきまして申し上げてみたいと思います。この八十四万の
内容は、男が四十四万女が四十万であります。二月は六十六万で、男が四十万で女が二十六万。で、男で四万ふえ、女で十四万ふえておるのでございます。これを
年令別に見ますと、十四才から十九才までの
年令層におきまして九万ふえております。すなわち十八万の半分の九万はこの
弱年令層でふえている。その
内容を見ますと、男四万、女五万と相なっておるのでございます。御
承知のように
例年三月は特に
学校卒業者の入
職期でございます。従いまして
例年この二月から三月には
完全失業者の数がうんとはね上るのが例でございます。昨年の例を見ましても、昨年は一昨年と比べまして、率といたしましては三四%、二月から三月はね上っておりまして、今年は率から申しますと三一%しかはね上ってない。しかし実数におきましては、仰せの
通り相当な大きな
数字になっておりますが、今申し上げましたように、これは主といたしまして
学校卒業者の
新規就職者の
増加がここに出ておるということであるのでございます。
そこで
労働省の
関係の
統計を申し上げたいと存じますが、
大臣から先ほど申し上げましたように、
失業保険の
初回受給者数はこの二月に八万九十でございましたのが、三月には七万五千に減っております。これは一月、二月は季節的な
労働者が相当多いのでございますので、まあ私
どももある
程度減少することは
予想いたしておったのでございますけれ
ども、一応三月は
新規受給者七万五千ということになっております。
受給実
人員は
前月からの繰り越しで五十六万六千人、おおむね
前月と同じような状態でございます。
企業整備の
人員でございますが、これは実は二月に一万を割りまして九千二百五十八名で、これは最近にない実は
数字でございましたが、これは一時的なものでございまして、三月にはやはり約二万
程度の
企業整備の
人員が出ておるのでございます。
それから
職業紹介、
公共職業安定所の窓口の
状況でございますが、二月には
求職者が百五十万、
求人者が五十四万ということでございましたが、三月には
求職者が百四十四万、
求人者が四十九万五千ということで、これはすでに
学卒者の
就職が漸次きまりつつございますので、若干この点については減少を示しておるという
状況でございます。
いずれにいたしましても八十四万という
数字は相当な
数字ではございますし、私
どもも今後は慎重に
失業情勢の
数字を見守ってこれの
対策を
考えていきたいと思います。