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政府委員(堀岡吉次君) お手元に配布いたしました横刷りの
厚生省所管予算要求額事項別調というプリントを差し上げておりますので、それを御説明申し上げたいと思います。
それをまずあけていただきますと、第一のところは組織別の費用を計上いたしてあるのであります。それから次にめくっていただきますと、
昭和三十
年度の、事項別に前
年度と本
年度との比較対照を記載いたしたのでございます。これをめくっていただきますというと、その次の次のページに、事項別内訳というので下にページの番号が打ってございますところがございます。その欄から御説明を申し上げたいと思います。
まず第一番の
人口対策費でございますが、そのうちの(1)の人口問題
審議会は、これは人口問題
審議会の
経費でございます。特段申し上げることはございません。それから、以下全般にわたりますが、いわゆる
一般的な庁費等につきましては、一割五分程度の前
年度よりも節約を行なっておる、なお旅費等については二割程度の節約をするというような方針で
予算が作られておりますので、それらを通じましてそういう
減少になっておるということをあらかじめ御了承願いたいと思います。その次に、二番目に優生
保護相談
事業の
経費、これも特段に申し上げることはございません。(3)の
生活困窮者の
受胎調節普及事業費補助金、これは大臣から先ほど御説明申し上げました。大体想定いたしておりますのは、二十万人程度を想定いたしております。
生活保護を受けておる
保護者及びボーダーライン階層の人、これを対象にして器具の無料配付をし、それからボーダーライン階層の人については若干の金を取ることとし、なるべく低額に
支給したいという、そういう予定でおります。それから(4)の人口問題研究所の
経費、これは特段申し上げることはございません。
それから次のは、2の事項の医薬分業関係費でございます。そのうちの(1)は、医薬関係
審議会の
経費でございまして、特段申し上げることはございません。その次の(2)以下(3)、(4)、(5)、(6)と裏のページまで事項が五つ並んでおりますが、これは医薬分業に備えますためのそれぞれの
所要の
調査を行うための
経費でございます。(2)の社会
医療統計
調査費は、統計
調査部においてそれを行わしめる予定でございます。それから(3)は薬務局の方で取り扱わしめる予定でございます。それから(4)はこれも薬品の値段の卸値その他の流通の過程における価格の
調査でございまして、これは薬務局に行わしめる予定でございます。それから(5)の
医療内容調査、これは
健康保険の
医療内容の
調査をやるというものでございます。同様のことを
国民健康保険で行うというのが(6)の
国民健康保険医療給付実態調査でございます。(5)、(6)は保険局に行わしめる予定でございます。
それから次に3の科学試験研究費
補助、これは特段申し上げることはございません。
4の国際会議でございますが、国際会議の(1)、(2)は、特段申し上げることはないと思いますが、(3)の諸会議費として新規の金額が四十万円でございますが、
昭和三十
年度内に、本
予算年度内にアジア盲人会議それから東南アジアの歯科学術会議とそれから
家族計画会議と、これだけのものが厚生省関係で日本において開催される予定になっております。それに要する若干の
経費を計上いたしたのでございます。
それから次、三ページの5の事項の国立公園等
運営費を御説明申し上げます。国立公園におきましては、在来は
施設整備補助金ということで五千万円ないし四千五百万円程度の金額を前
年度までは計上いたしておったのでございます。今
年度からはこれに見合う額とて三千六十万円ですか、これを直接費としまして、まあ国立公園そのものは直接国が管理すべきものでありますので、国の直接の費用、直接費として
補助金でなしに計上いたしておるという点が変っておる点でございます。その他は特段申し上げることはないと思います。
次の四ページの6、厚生統計
調査費、これは私どもの統計
調査部で行いまする諸般の統計の
調査費でございますが、先ほど医薬分業関係で申し上げました社会
医療統計
調査費、これは向うのほうへ記載しておきましたので念のために申し上げておきます。
七番の優生
保護、これは前
年度同様でございます。優生
施設の
経費です。
八番、
結核対策費であります。第一番にベッドでございますが、その内訳は、備考欄に記載しておきましたが、国立において一千、これは前
年度同様であります。公立、
法人立の数は、公立三千六百、
法人立が五千四百、保険立はゼロになっておりますが、これは昨年は保険の方で三千六百結核ベッドを作ったのでありますが、御案内のように
赤字でありますので、しかもこれは三分の一国の
一般会計が負担して、三分の二を
特別会計、
健康保険で負担しなければなりませんので、今
年度は
赤字が出るので保険は本年はやらないということで、計上額がゼロになっている次第であります。(2)は
国立療養所の
運営費でございまして、二十九年に一千床増床いたしました。そういう関係で
国立療養所のベッド数が一千床三十
年度はふえております。そういう関係の
経費がふえておるということ、それからここで御案内の常勤労務者二千二百七十人を増員いたしまして、現在のつき添い看護婦にかわって行うという費用を三カ月分計上いたしております。明年の一月以降において
実施されるということが出ております。その次の公立、
法人立の方は、これは在来
赤字の
補てんのための
補助金を見ておったのでありますが、今回はこれを計上いたさないということにいたしたのであります。次は、(3)の
健康診断でありますが、先ほど大臣から御説明申し上げましたように、
健康診断の範囲をかなり大幅に拡大いたしました。
実施予定人員は、そこに記載いたしております。なおこれを行いますについては、
保健所におけるレントゲン設備を
整備しなければなりませんので、とりあえず二十台を
整備するということで計上いたしている次第でございます。それから
予防接種につきましても、これは
健康保険の対象人員がふえておりますので、そういうことになっております。それから訪問
指導でございますが、患家は結核に感染する一番の大きな根源でありますので、そこに重点をおきたいというので、人員を大幅にふやしたのであります。対象人員を大幅にふやしたということが増額のおもな理由でございます。
それから(6)は消毒及び物件廃棄補償費、これは特段申し上げることはないと思います。次が
医療費でございます。これは前
年度に比しまして一億八千万円の減額になっております。中身といたしましては、三十
年度といたしまして、新規に結核手術に伴うエックス線検査を対象にしたということで計上いたしております。金額で減っておりますのは、単価の、主として化学療法における単価の減を見込んだというのがおもな理由であります。人員は若干ずつそれぞれ
引き上げております。次に、六ページの下から二番目の居宅隔離室設置、これも先ほど大臣の御説明のとき申し上げましたが、テスト・ケースとしまして、現在静岡県で
実施されて好評を博しておるのでありますが、一・一五の坪数でもって、一県五十戸、全県二千三百戸の隔離室を作りまして、非常に長期の開放性で、その家が非常に狭隘であるというような場合に、こういう
施設をもって治療に充てるということで、本
年度は新規に
実施したいというので計上いたした次第であります。それから(9)の結核講習会、これは別段申し上げることはありません。(10)の
結核回復者後
保護費、アフター・ケアでございますが、アフター・ケアの
施設の
整備は、前
年度と同様二カ所計上いたしてございます。この設備でございますが、これは府県が作っておるのでありますが、今まで非常に困っておりまして、新規に二分の一の
補助金を交付するということで五百七万円の金額を計上いたしておる次第であります。その他結核関係の
経費を備考のほうに記載しておきましたので、説明を省略いたしたいと思います。
裏へめくっていただきまして、八ページの9の
精神衛生対策の関係でございます。ベッドでございますが、昨年は二千百床増床いたしておりまして、本
年度は合計四千三百床の増床を予定いたしております。なお、これは備考欄にも記載いたしましたが、うち二千百床はヒロポンの
患者を入れるという予定で作るつもりでおります。いずれにしろヒロポン
患者も
一般精神病の
患者も同一の病院で取扱いますので、いずれにも自由に利用できると思いますが、
覚せい剤問題がやかましいので、ただいま申し上げたように二千百床は
覚せい剤の
患者の治療に充てるということで計上いたしたのであります。それから(2)の
運営費の、国立の
運営費、これは国立の厚生省の所管の精神病
療養所の
運営費でございます。それから公立の方は、結核の際に申し上げましたと同様に、
赤字補てんとして在来計上しておりましたのを、本
年度は計上いたさないのであります。次の(3)の
精神衛生費
補助でありますが、
措置入院費につきましては、
措置入院の入院費でありますが、ベッド数、指定病院等におきましても、それぞれ前
年度の一五%増しということで、
措置入院をするベッド対象、それらをふやすということであります。なお、
措置入院費、それから実費徴収率において若干の
改善を前
年度よりいたしております。相談所費
補助は特段申し上げることはありません。
それから十番、
覚せい剤対策でありますが、
覚せい剤のベッドについては、先ほど
精神衛生対策の方で御説明申し上げましたので、これをただここに書いておるだけでありますので、説明は省略さしていただきます。次に(2)の
覚せい剤問題対策推進中央本部費、先般内閣に設けられましたので、その費用でございます。
事務費でございます。それから(3)は啓発宣伝の費用でございます。六百万円を計上いたしておるのであります。
それから次に裏に移っていただきまして、事項11、らい対策、らいにつきましては、ベッドの増床は行わない内地では別段問題にいたしておりませんが、奄美大島、あそこにあります和光園でございますが、現地の
調査をいたしましたところ、奄美では
患者が相当あるのであります。ところが内地のベッドが実は余っておりますので、そこへ移せばいいというのでありますが、奄美の気候が暑いので、寒いほうへ移しますと
患者のためによろしくない。健康上そういうことがありますので、奄美の和光園へ百五十床ベッドを新規に作るということにいたしておるのであります。それ以外にはらい関係は特段申し上げることはございません。
それから12の
伝染病予防対策でございますが、(1)の防疫業務
委託費、これも特段申し上げることもありません。(2)の
法定伝染病予防費補助金、これが昨年より減額いたしておりますが、これはいつも七億円ほど計上いたしまして、昨年七億四千万円計上いたしたのでありますが、その四千万円というのは、過
年度の
赤字に充てるために計上いたした金額であります。従って中身は全然同様であります。それから隔離病舎は千八百六十六床の
整備をするということで、その他は特段に申し上げることはございません。
それから十三番の事項、
保健所費でございます。まず第一番に
保健所の
人件費でございますが、前年同様三分の一の
補助金でございます。ただ先ほど大臣が御説明申し上げました通り、計上人員の職員数でございますが、二十九
年度は予定数の九五%ということで計上しておりました。本
年度は種々の状況から見まして七二%を計上したのであります。ただ単価におきましては、昨年の十四万五千二百六十円を本
年度は十七万七千七百六十円ということで単価増をとって計上いたしたのでございます。それから次に裏に行っていただきまして、十二ページの(2)の設備
整備費は、増額いたしましたのは主として結核関係の結核の
予防費、そういう方面の設備を
整備するということで増額をいたしたのであります。それから次が
施設整備費でございますが、格上げは九カ所行う。在来毎年新設を大体五カ所なり十カ所ずつぐらい行なっておりましたが、本
年度は一応見合せる。今後全部やめるという意味じゃございませんので、一応見合せるということで新設はいたしておりません。まあそのかわりというわけじゃございませんが、建物として非常に老朽になっておりましたり、宿屋を買い受けて改造とかいろいろ改良したような建物も数多い中にはございまして、活動に困っておるものもございます。それらについての改築の
補助金を十カ所新しく計上いたしたのでございます。それから優生
保護相談
事業費補助金というのがここに計上いたしてございますが、本
年度からは
保健所費の中に一緒に計上するということでここに書いているのでございます。
それから十四番、性病の
予防費でございますが、これは特段申し上げることはございません。大体前年と中身は変りございません。
それから
公衆衛生関係
施設整備費、
地方衛生研究所
整備費
補助金、これも別段申し上げることございません。癌研究所の
整備費
補助金、これも別段申し上げることございません。
次の事項16の水道
施設整備、まず
簡易水道であります。
簡易水道は前
年度の当初額と同額を計上いたしておるのでございます。六億四千万円。それから
緊急就労対策下水道
事業費、これは先ほど大臣の御説明にもありましたが、約二億円の倍以上に当りまして、四億一千八百一万六千円というのを計上いたしております。それから
特別鉱害、
一般鉱害につきましては、それぞれ法に基くものでございます。それから地盤変動は、実は去年で打ち切る予定でございましたが、なお残っておりますので、南海大震災の分といたしまして三千万円を計上いたしておるのであります。それから(6)の過
年度災害分は過
年度災害でございます。それから次は(7)の上水道でございますが、上水道の
事業費は、御案内のように毎年百億とか百十億とか大きな金額でございまして、この
補助金は全くきわめて少額の
補助金なんでございます。問題の中心は起債であります。起債につきましては、大蔵、厚生、自治庁、三者の間で厚生省の意見を尊重してやるということでありましたので、
事業を執行する場合に当りましても、この
補助金が非常に大きな問題であるという意味のものではないのでありまして、
補助金がつくことによって、起債を認められるということが、実は打ちあけた話が実際の実情でございましたので、本
年度より計上しないことにしたのであります。
17番目は食品検査費でございますが、これについては特段申し上げることはございません。
18番の公的
医療機関整備、まず第(1)番の公立病院
整備補助でございますが、大体前年程度の四千五百万円を計上いたしております。それから(2)の旧
国立病院整備補助が、新規の形で計上されておりますが、実はこれは前
年度予算にずっとありましたのでありますが、
補正予算の際に二十九
年度内は見込まない。
国立病院の
地方移譲は見込まないというので、ゼロに削減をいたしたのであります。従いまして二十九
年度の、前
年度予算額のところがゼロになって、新規の
予算で千八百万円が計上されておるということでございますが、そういうふうな意味合いであります。相手があれば移譲する、現在のところは非常に困難だと思います。
地方財政が非常に困っておりまして、先般もほかで話合いがあったのでありますが、結局なかなか財政よろしきを得られないということで、そういうふうになっております。話があればそれに対する
補助金として執行する予定でございます。
事項19番の
国立病院特別会計へ繰り入れ、これは繰り入れはその内訳を見て頂きますと、十六ページ裏をごらんいただきますと、例の病院の
施設整備費が大部分でございます。引き続きまして五カ年計画を
実施していくということで、十二億円の計上をいたしております。それから
ラジウムの購入は、先ほど大臣からも申し上げましたが、たしか一グラムと思いますが、購入をいたしまして、
ラジウムの使用頻度が最近非常にやかましくなっておりまして、御案内のように、外貨をもって獲得しなければなりませんので、個々ばらばらにやったならばかえって不経済であるということで、
ラジウム購入費を新規に計上いたしたのであります。
それから次が、事項20番の国家試験費であります。国家試験費におきましては、特段申し上げることはございません。ほとんど新規のことはございません。
それから21番の有機燐酸製剤対策、これは新規の形で、新規でありますが、二十五万円計上いたしております。これは御案内の、例の農薬。パラチオンであります。あの危険防止のために府県の係員に技術講習をやるということで、その金を二十五万円新規に計上いたしたのであります。
22番はあ
へん特別会計へ繰り入れ、これは先ほども大臣から御説明申し上げましたが、アヘン
特別会計を設立いたしまして、それで売り払い残金でまた買う。こういうことにいたしたいということで、アヘン
特別会計を作ることにいたしました。昨年は
一般会計に一億円計上いたしまして、それをもって払い下げをしたのでありますが、
一般会計でありますと一ぺんぽっきりになくなりますので、アヘン
特別会計を作りまして、三千五百万円の繰り入れ、それを運転
資金として、なまアヘンを購入して、メーカーに売り渡すということにして、
特別会計を作るために、新しく
特別会計に繰り入れる金額を計上いたしたのであります。
それから23番の特殊医薬品買上げ諸費が大幅に一億円ばかりの減額になっております。これは今申し上げたなまアヘンの購入費をここに一億円入れておりますので、それが大幅に落ちておるということでございます。また特別変ったことはございません。
次は、麻薬取締り諸費、これは取締り
委員の増員その他単価の増でございます。また特別申し上げることはありません。
裏へ参りまして、十八ページの事項25、
生活保護費でございます。
生活保護費は、先ほど大臣から申し上げた通り、人員につきましては、
生活扶助においては
補正予算のときの人員の五%増を計上いたしております。それから中身としましては、変りございません。前
年度と単価等は変りございません。ただ栄養
改善は、
結核患者の栄養
改善でありますが、栄養
改善と申しますか、大体四百三十円を七百二十五円、三十
年度七月以降
実施する予定で、そういう金額をあげて単価の
引き上げなどを行なっておるという、単価のこの
補てんが変った点でございます。それで十八ページの下から三行目の、恩給等による
減少額という欄も御案内の通りでありますが、前
年度十二億、本
年度十九億の
減少を見込んでおります。従って前
年度よりも六億四千万円の減を見込んでおります。これは主として
軍人恩給の問題でございますが、進達を厚生省がいたしておりまして、二十九
年度に非常に大幅に進捗いたしたのであります。これの裁定が三十
年度に出てくる。恩給の裁定が出てくるというような関係上、三十
年度に二十九
年度よりも多額の恩給による
減少を見込んだのであります。それから前
年度不足は、これも大臣から先ほど御説明申し上げました通り、本
年度は二十九
年度の
赤字分を約十億円、二十九
年度には二十八
年度の
赤字約二十九億円、それから予備費の支出は五億円あったと思いますが、減額になるわけでございます。
それから次の十九ページに飛びまして、事項26の
生活保護監査
指導、
地方公共団体委託職員費、これも先ほど大臣から御説明申し上げましたが、まあざっくばらんに言いますと、府県の
保護課の課長以下幹部だけを全額委託の職員にする。この財源は
地方交付税交付金のほうからこっちに持っていくということだけであります。どうしてそういうことをしたかと申しますと、
生活保護法の事項は全国的な同一基準で行うべきであるということがまず第一番。それからもう一つは、
生活保護法の施行に当ります職員の素質なのでありますが、大体考えておりますことは、この方面の
社会福祉の行政に何年間か経験のある人間でなければ困る、そういうようなことで条件を付してやりたいということがねらいなのであります。これは委託職員でありますが、身分はもちろん
地方の吏員でございます。
それから27の
身体障害者対策、まず(1)の
一般の分として厚生
医療の方は、予定人員が、先般も本
委員会等で昨
年度も御説明申し上げました通り、予定人員の中へいずれも計画いたしておりますので、その人員に対応するものを入れて計上いたしておるわけでございます。
補装具給付補助、
援護事務費補助の方は少しずつ減ってきております。(2)の
戦傷病者分は、厚生
医療は前
年度通り、それから
補装具給付は、摘要欄に掲載しておる通りでございます。他は別段申し上げることはございません。(7)、(9)の国立光明療、国立保養所等が六百万円とか八百万円とか減額になっておりまして、大幅の減額のように思われますが、大きな
施設整備を二十九
年度にやりまして、それが三十
年度にしないということのために、減額を見ておる次第であります。それから二十一ページの一番上の(10)の
身体障害者実態調査費というのは、新規に百三十二万二千円計上いたしております。これは今から数年前、五年前ですか七年前ですか、はっきりしたことは忘れまして恐縮ですが、
身体障害者の
実態調査を全国的にやったのでございます。その後数年間を経ておりまして、その実態を新しく把握するために、新規に計上いたしております。
それから28は消費
生活協同組合
貸付金、前年程度であります。
それから29の
社会福祉施設整備費、これも大体前
年度程度でございます。特段御説明申し上げることはございません。
それから30の
社会福祉事業振興会出資費は、昨年主千万円で各方面からいろいろ言われましたが、ようやく本
年度は一応一億という台に計上いたしまして、七千万円の増額計上をいたしたわけでございます。
それから裏にめくっていただきまして、二十二ページの事項31の
世帯更生運動補助でございます。これも先ほど大臣から御説明申し上げましたボーダーラインのものに対する
貸付金と申し上げますか、ああいうふうにお考えいただけばおわかりになるかと思うのでありますが、本
年度はテスト・ケースでもありますので、金額は少額かもしれませんが、三千万円を計上いたしたのであります。本
資金の貸し付けの利率は、年三分を予定をいたしております。
それから三十二番の災害救助費、ここで二億八千万円の減額になっております。(1)のところに、これはいつも当初
予算には七千万円しか計上いたしておりませんので、災害発生の場合は予備費から支出するというのが通例でございまして、二十九
年度の三億五千万円は、二十八
年度の
赤字、決算の
不足分二億八千万円を計上いたしたのであります。実際上は前
年度と同様ということであります。
それから次が三十三番、
児童保護費、まず(1)の
措置費でありますが、
措置費の
援護率につきましては、摘要欄に記載してあります通り、
保育所関係について、三〇%を三六%に、
母子寮の六〇%を六三%に
引き上げるということで、単価その他は据え置きであります。
援護率は
引き上げる。なお過
年度の
赤字二億円を含んでおります。
保育所関係の
措置費の
赤字二億円を含んで、五十六億四千九十四万円というものを計上いたしたのであります。なお大臣が御説明いたしましたように、
施設が
増加いたしましたので、それらの対象人員数は、もちろんそれを計上いたしております。それから
児童相談所等には、特段御説明申し上げることはございません。あとは特段御説明申し上げることはございません。二十四ぺージの(8)季節
保育所設置
補助金、これは本
年度計上いたしておりません。これはまあ、だいぶ
普及されましたので、これは春と秋とに分れるし、数が非常に多いので、大いに
事業はやってもらえるのじゃないかという期待を持ちながら、
補助金を計上しなかった次第であります。それから次、(9)は、別段御説明申し上げることはございません。
それから三十四番、
児童福祉施設整備、これは昨
年度から六千万円程度減額になっております。
一般的な
施設の減額、
施設整備費の
一般的減額の方針によって若干減じたということでございます。
それから三十五番の母子
福祉貸付金、これは昨年の五億七千万円が七千万円減額になっております。これは御案内のように、返還金として返って参るのであります。
地方における
特別会計を作っておりまして、
地方では返還金をさらに財源にいたしておるのであります。その成績を見ますというと、非常に返還の成績がいいのであります。この種のものは、みんな悪いのがありがちでありますが、母子の方でありまするせいか、理由は別として、非常に返還がまじめに行われまして、運転
資金としては七千万円の減額になっておりますけれども、大体この程度でやれるということであります。
三十六番の
社会保険国庫負担でありますが、(1)の
厚生保険特別会計繰り入れであります。これは例の
政府管掌健康保険、年金保険等の取扱いの
事務費であります。それから他会計繰り入れは、やはり
特別会計の繰り入れ、これは特別申し上げることはございません。それから庁舎の新営費、
社会保険出張所庁舎七カ所、公務員宿舎新営費、この点は別段申し上げることはございません。
福祉施設費財源ゼロとありますのは、これは先ほど結核のところで申し上げましたが、結核ベッドを本年は、
政府管掌健康保険は
赤字でありますからやらないということのために、使わないということでゼロということであります。その次は
健康保険給付費財源、大臣からるる御説明申し上げましたように、二十九
年度の
赤字は、
政府管掌健康保険四十億、三十
年度においては三十億、合計七十億と見積ったのであります。そこで七十億に相当する分は、十億は現金で入れる、あとの六十億は起債を立てる。そこで起債に相当する分は、今後数年間、六年間毎年十億ずつ入れるということで返す。でありまするから、
政府管掌健康保険の
赤字は、一応
一般会計でもって尻をぬぐうという形であります。次は日雇
健康保険の財源、これは
国庫の負担割合は一割。そこで先ほど大臣から御説明申し上げましたが、摘要欄にございますが、新規に埋葬料、分娩費を加える、歯科の補綴を認める、それから
給付期間は、在来の六ヵ月を一年に延長するということであります。傷病手当金等についての御要望があったことは十分承知でありますが、財源上今回はできなかったのであります。それから二十六ページの冒頭の
厚生年金保険給付費財源、これが昨年より三億九千万円の
増加であります。これは御案内のように、年金
給付が毎年々々ふえますので、それに伴う財源であります。それから日雇
健康保険施設費財源繰り入れゼロであります。これは実は二十八年、二十九年におきまして、日雇
健康保険のための簡易な診療所を作りまして、その財源を
一般会計から繰り入れておったのであります。ところが
給付の方は大幅の延長をやろうということでありますので、もうそろそろ、その辺は
健康保険並みにしようということで、財源繰り入れをやらぬことにいたしたのであります。
それから次には、
船員保険特別会計繰り入れで、業務取扱い費財源は前に申し上げました通りであります。保険
給付費財源、この中に、例の疾病保険分の
赤字を一応一億五千万円と大体押えまして、六分の一の二千五百万円を計上してあります。従いまして今後二千五百万円ずつ、毎年これに相当する分として計上する予定であります。それから
船員保険におきましては、
政府管掌の
健康保険のように長期債を立てなかった理由のものは、
船員保険は長期と短期と合併いたしております。従って自己財源を食うということで、長期債を別途立てなかったのであります。それから
船員保険の
福祉施設費財源ゼロとありますのは、これも結核の際申し上げました、去年はたしか二百だと思いますが、二百か百か、はっきりしたことは忘れましたが、結核ベッドを
船員保険で作ったのでありますが、これも
赤字でありますので、これはやらないということでゼロということであります。
三十七番の
健康保険組合
補助、(1)は
事務費補助金、この中の組合
事務費、これは被
保険者数にかける単価ということであります。それから労働保険組合
事務費といいますのは、日雇の関係の
健康保険組合であります。それから次の(2)の結核
病床整備補助金、これも
健康保険組合の結核ベッドはやらぬということでゼロということであります。
それから次が三十八の
国民健康保険助成費、まず
助成交付金であります。
給付費算定の基礎でありますところの受診率、一件当りの点数、一点当りの単価、被
保険者数、このうち上の三つは、いずれも昨年より若干の
増加を見ております。受診率一四八%、一件当り点数六十一・九点、一点当り単価十一円二十九銭、いずれも若干の増額を見ております。そこで被
保険者数でありますが、被
保険者数は、二十九
年度の
予算には二千七百二十一万五千人として計上いたしたのであります。三十
年度は二千六百八十五万六千人を計上いたしておりまして、そこに減額を見ております。これは実は二十九年六月の実績が二千五百二十三万一千人ということでありまして、それの伸びを見まして、一応二千六百八十五万六千人という程度ならいいのじゃないかということで、こういうように計上いたしたのであります。それから次に裏に行きまして、
事務費補助金であります。この
事務費につきましては、被
保険者数の減によるものであります。単価は前年同様であります。それから保健婦設置費につきましては、単価増の関係上、金額はふえております。人員も若干ふえております。それから
直営診療所建設費は、去年の約半分、二億円だけを計上いたしております。それから
再建整備貸付金、これはもうだんだん減額していくのは当然であります。その次の
指導監査
委託費、これは府県の
事務費であります。
次は三十九の事項の引揚
援護事業であります。引き揚げについては、大臣から御説明申し上げましたように、これは実ははっきり見当をつけかねますが、一応、集団
引き揚げ人員を三千人と予定いたしております。そのほか、個別引き揚げ五百人、
戦犯釈放百人ということで、単価等は全部在来通りであります。(2)の
引揚者の
集団収容施設補修費
補助金、これは北海道の例の集団
施設が非常にいたんでおりまして、それを補修するための
補助金を新規に計上いたしたのであります。
それから次が
留守家族等援護費でございます。まずその
援護費でありますが、これは例の
軍人恩給のベース・アップにスライドいたしましてベース・アップをするということで、そこに計上しました通りであります。それからなお、大臣から先ほど御説明申し上げました本年の十二月二十八日に切れます
療養給付の期間延長、その分が本
予算に計上いたしてあります。
それから次が41の事項の
戦傷病者戦没者遺族等
援護費、この年金でございますが、これも
軍人恩給のベース・アップに伴うところの数字であります。十月一日より
実施するということでございます。それから裏へめくっていただきまして三十ページ、そこの(2)、(3)という(3)のところに
障害一時金というのが、何か新規の形で二千七百十六万四千円計上いたしておりますが、これは実は在来法律にちゃんとあるのでありまして、ちゃんと
支給いたしておりましたが、それは年金の方から
支給いたしておったのであります。実行上は。それを目を立てたということだけのことでございます。中身は何ら変りはございません。
それから次、事項四十二番目、旧軍人遺族等恩給進達費、これは先ほども
生活保護のところで申し上げましたが、二十九
年度において進達事務が非常に大幅に進みましたので、三十
年度においての処理件数は当然
減少いたしますので、そういう意味で減額になっておるのであります。
その他の
経費二十五億二千二百二十八万三千円を加えまして、合計厚生省の
一般会計の総額は一番初めのところに、一ページのところにこれは記載いたしておきましたが、八百三十六億五千八百七十五万九千円ということでございます。
それから次に
特別会計の方でございます。
特別会計は、まず
健康勘定から入ります。
健康勘定の方は、
保険料収入でございますが、人員等は最近の実績から見ましてだんだん減っておるというふうなことで、最近の実績をとらえまして五百五万人ということで、去年よりも大幅に減っております。それから
保険料率は、大臣から御説明申し上げましたように、〇・五%、七月から
引き上げる。それから
等級改訂等は八月の上旬から行うという予定でございます。それからあとは、
一般会計で申し上げたことで、特段申し上げることはありません。
裏にめくっていただきまして、ページに特の1、2となっておりますが、特の2、日雇
健康保険料等については、特別申し上げることはございません。
裏にめくっていただきまして、
給付については、番号の5のところでございますが、保険
給付歳出面、そこは先ほど申し上げましたように、六カ月を一年に延長するとか、前
年度なかった
埋葬費、分娩費を新規に入れたほかのことは特段申し上げることはございません。
それから特の3ページの
年金勘定、これは特段申し上げることはございません。在来と何ら変っておりません。
それから特の4ページの
業務勘定でありますが、これも別段申し上げることはないと思います。
それから特の5も別段申し上げることはございません。
それから特の6に行きまして、
船員保険特別会計でございますが、これも
健康保険で申し上げたと同様なことで進んでおりますので、特段申し上げることはございませんので、説明を省略させていただきたいと思います。
それから特の7ページ、
国立病院の
特別会計でございますが、これも要点は
一般会計のところで御説明申し上げましたので、特段この際は申し上げることはないかと思います。説明を省略させていただきたいと思います。
それから特の9ページの方に行っていただきまして、
昭和三十
年度あ
へん特別会計でございますが、これは全然新規なものでありますが、かつては、
一般会計の繰り入れの際に申し上げた通りでありますが、三千五百万円の繰り入れをいただきまして、これを何回転かして、そうしてそれを会社に売り払うというだけのことでございます。
大分はしょりましてお聞き苦しかったと思いますが、以上をもって説明を終りたいと思います。