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国立国会図書館参事(西水
孜郎君) ただいま御
質問の点について御
説明申し上げます。
六十四名の
増員の
要求の内訳でございますけれ
ども、
科学技術
関係の資料につきましてはかねがねPBの
関係と、それから原子力の
関係で資料が相当
増加して参っております。で、最近の情勢といたしましては、PBはまだ十分に買い足りておらないのでございます。それから原子力の方は、原子力問題が世界的に大きく論議されるようになりまして、資料が国連の
関係やあるいはジュネーブの原子力
会議などの
関係もございまして、非常に
増加して参っております。それから現在原子力
関係といたしまして約二百五十種類の
外国雑誌を購入いたしております。そのほかに今度の計画におきましては、これを約千五百種類に
増加いたしまして、そうして原子力の問題を論議されておりますところの
外国雑誌、これも主として
科学技術の
関係でございます。そこに
増加を持っていきたい。なお世界で今出ております
科学技術の
関係の雑誌類は約一万五千種類ぐらいある、こういうことでございます。その約一割をここに置きたい、こういうことになっております。この資料の
増加をいたしますと、これを広報いたします
関係、たとえば目録類を早急に作るとか、それからこれの閲覧の
関係、それから受け入れの
関係、こういうふうな
関係を迅速に処理いたしますために三十三名の
増員をお願いいたしているわけでございます。
それから
あとの三十一名でございますが、これはお手元に
予算要求の
重点として資料がお配りしてあるかと存じますが、第一番に閲覧保管
機能の
整備、これは資料がどんどん書庫の方にふえて参りまして、これを十幾つの書庫で管理をいたしております。その際この書庫そのものが不
整備のために非常な困難を来しておりますが、同時にこの閲覧者の方からは非常に
要求が、ございまして、つまりどういうことかと申しますと、ただいま
人員の不足のために日々の閲覧
奉仕におきまして完全に出納いたしておりません。一日に六回だけ時間を限って出納いたしております。それから日曜日には出勤者が少うございますので、全然書庫の出納をいたしておりません。閲覧室に約一万程度の資料が出ておりますが、それだけで閲覧
奉仕をしております。の資料は、私
どもの管理たけでもすでにもう三十幾万というような数になっております。全体の資料はその倍ほどになるわけでございますけれ
ども、その資料のほんのまあ僅かなものを閲覧
奉仕をしておると、こういう
状況でございます。それで書庫におきまして完全出納ができますためには、
人員の補充をしていただかないというとできにくいのでございます。現在私
ども先ほど申し上げましたように不完全出納をやっておりますが、その際におきましても相当事業費を無理をいたしまして、経費をそこから捻出して人を雇っておるというような面もございまして、この点だけは何とかして改善をしていただきたいと、こう思っておるわけでございます。
それから第二点は、これは考査書誌業務の充実強化ということでございますが、この
国立国会図書館の全国に対するサービスの面におきましては、レファレンスと英語では言っておりますが、私
どもは考査とこれを言っておりますところの資料に関する問い合せに関する回答でございます。お知らせでございます。これは非常な勢いで年々
増加して参りまして、地方の各地の
図書館、公立
図書館、大学
図書館、
研究機関の
図書室、こういうふうなところを経由いたしまして来るもの、それからそれらの機関によらずに直接個人から求められるもの、こういうものが非常な勢いで
増加いたしております。二十七年度と二十九年度を比べますというと、二十七年度は七千件台でございましたが、二十九年度は一万四千件という倍に
増加いたしております。で、この
職員がいろいろな業務をやりながら努力を傾けておりますが、これは一年に、昨年の十一月に一回NHKから広報版で全国に放送いたしました。本年八月にまた一回いたしましたが、この放送いたしますというと、そのつど急速に求めが多くなって来ております。で、ももろん私
どもはその考査
奉仕の業務のほかに、もう
一つじっくり構えて書誌をいろいろ作りたいと思っております。ただいま印刷中のものには、
東南アジア関係の資料目録というのがございます。これは本年三月の終りごろでございましたか、
東南アジア関係の国際
会議がございました。その際に経済審議庁あたりからも、この資料目録について出すようにという求めがございまして、審議庁の
方々やその他の
方々の応援をいただいて、準備を昨年の夏からやったのでございますけれ
ども、ついにその時期までに間に合いかねたわけでございます。そういうじっくり構えた基本的な作業がございまして、そういう面におきましても、何とかして
一般の御要望に応じられるように持っていきたい、こういう考え方をいたしておるわけでございます。
それから第三点は、前後いたしましたが、先ほど申し上げましたような原子力及びPBのもっぱら
科学技術
関係の資料の
増加に対処いたしまして、これを迅速に処理して御要望に応えたいとこういう点で
人員のお願いをいたしたわけでございます。