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1955-05-26 第22回国会 衆議院 予算委員会 第20号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
三十年五月二十六日(木曜日) 午後二時十四分
開議
出席委員
委員長
牧野
良三君
理事
上林山榮吉君
理事
重政 誠之君
理事
中曽根康弘
君
理事
小坂善太郎
君
理事
西村 直己君
理事
赤松
勇君
理事
今澄
勇君
井出一太郎
君 稻葉 修君
宇都宮徳馬
君
北村徳太郎
君 小枝
一雄
君
纐纈
彌三君 高村
坂彦君
笹山茂太郎
君
福田
赳夫君 藤本 捨助君 古井
喜實
君
眞崎
勝次君
松浦周太郎
君 三浦
一雄
君 村松 久義君
米田
吉盛
君 相川 勝六君
植木庚
子郎君 太田 正孝君 北澤 直吉君 倉石 忠雄君 周東 英雄君 野田 卯一君 橋本
龍伍
君 平野
三郎
君 福永 一臣君 阿部 五郎君
久保田鶴松
君
志村
茂治
君 田中織之進君 田中
稔男
君
野原
覺君
福田
昌子君
武藤運十郎
君 柳田 秀一君 井堀 繁雄君 岡 良一君 小平 忠君
杉村沖治郎
君 三宅 正一君 川上 貫一君
出席国務大臣
内閣総理大臣
鳩山
一郎
君 法 務 大 臣 花村 四郎君 外 務 大 臣 重光 葵君 大 蔵 大 臣 一
萬田尚登
君 厚 生 大 臣 川崎 秀二君 農 林 大 臣 河野
一郎
君
通商産業大臣
石橋 湛山君 運 輸 大 臣 三木 武夫君 郵 政 大 臣
松田竹千代
君 労 働 大 臣 西田 隆男君 建 設 大 臣
竹山祐太郎
君 国 務 大 臣
大久保留次郎
君 国 務 大 臣
川島正次郎
君 国 務 大 臣 杉原
荒太
君 国 務 大 臣 高
碕達之助
君
出席政府委員
内閣官房長官
根本龍太郎
君
内閣官房
副
長官
松本
瀧藏
君
大蔵事務官
(
主計局長
)
森永貞一郎
君
委員外
の
出席者
専 門 員
小林幾次郎
君 専 門 員 園山 芳造君 専 門 員 小竹 豊治君
—————————————
五月二十六日
委員小川半次
君、
椎名隆
君、
河本敏夫
君、愛知 揆一君及び
伊藤好道
君辞任につき、その補欠と して
纐纈
彌三君、稻葉修君、
笹山茂太郎
君、平
野三郎
君及び
野原覺
君が議長の
指名
で
委員
に選 任された。
—————————————
本日の
会議
に付した案件
昭和
三十
年度
一般会計暫定予算補正
(第1号)
昭和
三十
年度
特別会計暫定予算補正
(特第1号)
昭和
三十
年度
政府関係機関暫定予算補正
(機第 1号)
—————————————
牧野良三
1
○
牧野委員長
これより
会議
を開きます。
昭和
三十
年度
一般会計暫定予算補正
(第1号)外二案を一括して
議題
といたします。 御承知の
通り
、この三案に対する質疑はすでに終了いたしております。この際
日本社会党両派
の
共同提案
として、
赤松勇
君外十六名より
昭和
三十
年度
一般会計暫定予算補正
(第1号)、
昭和
三十
年度
特別会計暫定予算補正
(特第1号)及び
昭和
三十
年度
政府関係機関暫定予算補正
(機第1号)の
編成
組替を求めるの
動議
が
提出
せられております。まず右の
編成
替を求めるの
動議
の
趣旨説明
を求めます。
志村茂治
君。
志村茂治
2
○
志村委員
私は
日本社会党両派
を代表して、
政府提出
の
昭和
三十
年度
一般会計暫定予算補正
(第1号)外二案の
編成
替を求めるの
動議
をここに
提出
して、これが
趣旨
を明らかにしようとするものであります。 まずその
方針
を申し上げます。
政府
はすでに
年度予算案
が
提出
してあるのだからとの
理由
によって、論議の中心となっている
政策
的な
経費
も織り込んであるのでありますが、
暫定予算
はそれ自身の
性格
として
年度予算
が
成立
するまでの急場に間に合わせるものであります。従って短期間に結論を得なければなりません。それにもかかわらず、
政策的経費
を織り込むことは、不完全な
審議
のもとに
委員会
の議決を求めようとするものであって、適当な処置は考えられないのであります。
日本社会党
の組みかえ案では、
暫定予算
はあくまでも
事務的経常費
の
支出本位
に
編成
することを
原則
といたしたのであります。従って
社会党
の
基本的立場
から見た全般的な
経常費
の
不足項目
の組みかえと、
政策的経費
のそれとは、
年度予算
の組みかえの際に譲ることといたしたのであります。ただし
政策
とは無
関係
に、明らかに誤まりであると考えられる
経費
、及び季節的に見て
支出
を急がなければならないものであって、しかも少額の
補助金等
の
支出
はこの際計上すべきであるとの
方針
をとったのであります。以上の
方針
に基いて以下の組みかえ
動議
を
提出
いたします。 まず第一に、
政府案
の
生活保護費
三十六億三千万円は、前
年度
赤字補てん額分
八億円を差し引いた残額二十八億三千万円は、前
年度予算
経費
の
月割額
よりははるかに減額されているのであります。また
失業対策費
も外見は増額されているのでありますが、
対象人員
の
増加
を考慮いたしました場合、同じく前
年度予算
経費
の
月割額
よりは減額されているのであります。これでは本
年度
の
経費不足
は明らかでありますので、
生活保護費
は前
年度
月割額
二十九億七千四百万円と、前
年度
赤字補てん分
八億円との
合計額
三十七億七千四百万円を計上いたしたのであります。 次に
失業対策費
については、その
登録人員
を五十一万人と計算いたしているのでありますが、この推算の根拠は、昨年の
完全失業者
六十万に対し、
登録人員
四十三万と同一の比率であるとの想定に基いたものでありまして、本年の
完全失業者
を八十万と見た結果の
人員数
であります。この
月割り
三十八億八千五百万円と、
失業保険補助
六十万人分の
月割り
十四億六千万円の
合計額
が
失業対策費
であって、五十一億一千万円の
予算
を必要とするのであります。 第二に、
政府案
の
義務教育費国庫負担金
は、本
年度
の
小学校児童
の
増加
に相当する
経費
が計上されておりません。当然に
増加
を予想される教職員の
給与
の
不足額
として四億円は増額すべきであります。 第三に、右の
社会保障関係費
並びに
義務教育費国庫負担金
の増額に伴う
地方財政
の
負担増加分
でありますが、これは
地方財政
の
現状
にかんがみて
地方交付税交付金
を十二億円増額して、これを補うことといたしたのであります。 第四番目に、
政府案
の
水稲健苗育成費
は、本
年度
の
食糧増産
の目標から見まして削減する余地はありません。二億九千四百万円として
昭和
二十九
年度
額並み
に増額する必要があります。さらに本
年度政府案
は、
農薬購入補助金
を全廃しておるのでありますが、
食糧増産
には
農薬散布
の奨励は最も重要なことでありますから、これも前
年度
並み
に一億七百万円を計上いたしたのであります。なおこの
補助金
は、田植えを目前に控えかつ
農薬散布期
にも当りますので、季節的にも必要であり、さらにまた
金額
も少いので、これらの
理由
によって特に計上いたしたものでございます。 第五番目に、
公務員給与
の
夏期手当
は、現在の
公務員給与水準
が
人事院勧告
にも及ばないようなありさまでありますので、O・二五カ月分増額して一カ月とするために、五十億七千万円を増額することといたしたのであります。なおその内訳は、一人当り一万六千円のO・二五
相当額
を、
一般会計
三十四万人分、十三億五千万円、
地方財政
のうち
全額負担
五十三万人分、二十一億二千万円、
地方財政
のうち
半額負担
八十万人分、十六億円であります。 第六といたしまして、
政府案
の
防衛庁費
のうち
人件費
だけはこれを残しまして、
器材費
と
艦船建造費
のような
政策
的な、しかもいまだ検討を終えていないような
経費
二十五億八千四百万円は、削減することにいたしたのであります。 以上の組みかえによりまして
政府案
よりも七十億九千万円の
歳出増加
を来たすのでありますが、
年度予算
を通じましては
増加
しない
性格
のものでもあり、なお当面は
国庫余裕金
及び
大蔵省証券
の
発行
によって十分まかない得る
金額
と考えておるのであります。 何とぞ本
予算委員会
におきましては、われわれの組みかえ
動議
を慎重に検討され、これを採択されんことを希望いたしまして、私の
趣旨弁明
といたします。(
拍手
)
牧野良三
3
○
牧野委員長
これにて
暫定予算補正
三案の
編成林
を求める
動議
の
趣旨説明
は終りました。 これより
暫定予算補正
三案の
編成
替を求める
動議
並びに
政府原案
を一括して
討論
に付します。順次
討論
をお許しいたします。
米田吉盛
君。
米田吉盛
4
○
米田委員
ただいま
議題
となりました六月
分暫定予算
第三案に対し、私は民主党を代表いたしまして
政府原案
に賛成し、両
社会党
の組みかえ
動議
に
反対
の意を表するものであります。 本
暫定予算
は、
一般会計
において
歳入
六百六十億余円で、
歳出
は一千二百八十九億余円であり、
差引
六百二十八億余円が
歳出超過
となります。この
超過
は
国庫余裕金
をもってまかない、なお
不足
の場合は
大蔵省証券
を、二百億円の限度内で
発行
し、支弁されることになっておりますから、
支払い財源
の不安はございません。すでに
成立
いたしました四、五月
分暫定予算
は、
政策
的のものは除外し、
事務的経常費
について二十九
年度予算
の実績を参考として組んだものでありますから、六月
分暫定予算編成
に際し、実質上四、五月
分暫定予算
も、本
年度
本
予算
を
基礎
としたものに切りかえたのであります。この
措置
により完全に四、五月分とともに、本
予算案
と
つながり
を生じましたので、本
予算成立
と同時に、これらの
暫定予算
は本
予算
に吸収し得るようになったのであります。 さて六月
分暫定予算
は、六月中に
支出
を必要とする額を計上したのでありますが、特に時期
的関係
から六月中に
支出負担
を必要とするものと、四、五月
分暫定予算成立
の際の
附帯決議
をも考慮いたし
編成
されてあります。この
措置
は三カ月にわたる
暫定予算
に伴う
経済界等
への
影響
を考慮しますときに、機宜を得たものであると存じます。 以上のごと
基本方針
に基いて次のごとく
編成
されております。まず第一に
人件費
、
事務費
その他の
経常的経費
でありますが、これらは三十
年度
本
予算案
に盛られたものの一カ月分が計上され、さらに法の定むるところに従い、
公務員
の
期末手当
〇・七五カ月分もあわせて計上されております。 第二は
補助費
についてでありますが、これは四、五カ月分の
暫定予算計上額
と合せて第一・
四半期分
の
所要額
を計上してありますから、
事業進捗
に事を欠かぬよう配慮されておるのであります。 第三には、
公共事業費
及び
食糧増産対策事業費
についてでありますが、これは四、五カ月分の
暫定予算計上額
と合せて
年額
の三分の一
程度
が計上してあります。北海道その他
積雪寒冷地
の
事業費
及び
災害復旧事業費
は、四、五月分の
暫定予算計上額
と合せて、
年額
の二分の一
程度
が特に計上してあるのであります。これはこの
地方
の
特殊事情
を考慮した適切なる
措置
と存ずるのであります。 第四は、
住宅施設費
、
文教施設費等
の
施設費
でありますが、これは第三に述べました
基準
に準じて
所要額
を計上してございます。 次に
特別会計
及び
政府関係機関
の
暫定予算補正
におきましても、
一般会計
に準じ
所要額
を計上してありますが、要は施政の円滑な遂行を阻害せぬよう特に配意されてありますので、私は
政府原案
は妥当なものと認め、この
原案
に賛成するものであります。 次に
社会党
の組みかえ
動議
でありますが、その
内容
は健全な
財源
がある場合は、われわれとても進んで実行いたしたいものでありますが、究極するところ、この組みかえ案は水増しでありまして、今日この
基準
を推進いたしますことは一兆
円本予算
の総額にも
影響
を及ぼすものでありまして、わが党の
基本方針
にも反するのみならず、組みかえは
暫定予算
の性質上からも、
財源
の点からも、時間の
関係
からも無理でありますから、遺憾ながらこの
動議
には
反対
でございます。 以上をもちまして私の
討論
を終ります。(
拍手
)
牧野良三
5
○
牧野委員長
植木庚
子郎君。
植木庚子郎
6
○
植木委員
ただいま
議題
となっております
昭和
三十
年度
暫定予算補正
三案につきまして、自由党を代表いたしまして
政府原案
に賛成、
両派社会党
の組みかえ
動議
に
反対
の意見を表明せんとするものであります。 われわれは
昭和
二十八
年度
におきまして数回にわたる
暫定予算
の
連続施行
と、本
予算
の
成立遅延
とのために、各
方面
に多大の困窮を来たさした苦い経験を持っておるのであります。従いまして本年一月以来機会あるごとにわが党の
同僚議員
から
政府
に対しまして、本
予算
の
年度内提出
または新
年度開始
後の一日も早い
提出
を要求いたして参ったのであります。六月
分暫定予算
のごときはぜひともこれを避けられるように警告いたして参ったのであります。しかるに
政府
はいわゆる
選挙管理内閣
をもってみずから任じ、国務をおろそかにし党務に没頭せられ、ついに新
年度
の本
予算案
を前
年度
中に
国会
に
提出
しなかったという悪例を作られました。新
年度
が始まりましてからも、
防御分担金減額
の交渉に意外に手間取られ、
地方選挙対策
もあってのことかは存じませんが、再三の言明を裏切って本
予算
の
提出
は
予想外
におくれましたので、そのためにこうした
暫定予算
を組まざるを得なくなってしまったことは、全く
政府
の不誠意、不手ぎわによるものと申すほかはありません。加うるに本
予算案
が
提出
せられましてからでも約一カ月になんなんとしておりますのに、
予算関係法律案
及び
要求資料
の
提出
は、再三の督促にもかかわらずまことに不成績でありまして、
審議
上重大なる支障を来たしておるのであります。私はかような
状況下
におきましては、さらに七月分の
暫定予算
を組まなければならなくなるような羽目に陥るのではないかと
心配
いたしております。もし不幸にしてさような事態にでも立ち至りますならば、中央、
地方
を通じ、
行財政執行
の上の不都合はもちろんのこと、
国民経済
の円滑なる運行に及ぼす悪
影響
は甚大でありまして、これ全く
政府
の
責任
に帰すべきものなることを指摘いたしておきます。よってこの際
政府
は一日も早く未
提出
の
予算
に
関係
ある
法律案並び
に
要求資料
を
提出
し、本
予算案審議
の
促進
に努められますよう、あらためて警告を発する次第であります。 さきに
成立
いたしました四、五月分の
暫定予算
は、前
年度予算
を
基準
といたしまして経常的な
経費
を計上せられておりましたが、今回
提出
せられました六月分の
暫定予算補正案
は、
目下審議
中に属する本
予算案
を
基礎
としまして、六月中の
所要費額
を追加するとともに、すでに
成立
をいたしました四、五月
分暫定予算
をも補正する形となっております。すでに
成立
にかかる四、五月分の
暫定予算
では、本
予算案
にマッチしない
部分
があるのでありまして、今回の
予算補正
に当りましては、
政府
はその
修正個所
を明瞭に区分指摘し、かつ詳細に
数字的意味
を加うべきものと存じます。しかるにこの点少からず欠けておる点があります。はなはだ
不満
であります。 次に四、五月分の
暫定予算
の中にも若干の
政策的経費
が含まれていたのでありますが、今回の
暫定予算補正案
は
かなり
な
政策
的の
編成
に相なっておるのであります。これをまず
金額
的に指摘いたしますと、
一般会計
におきましては
歳出
が千二百八十九億円、これに対応する
歳入
は六百六十億円にすぎませんので、
差引歳入不足額
は実に六百二十九億円に及んでおるのであります。また
歳出面
では四、五月の二カ月分が千六百八億円でありましたのに、今回は六月の一カ月分だけで千二百八十九億円となっており、しかも本
予算年額
の
月割り分
八百三十三億円に比べますと、四百五十六億円も上回っておるのであります。 またこの
暫定予算補正案
を
内容
的に検討いたしますと、
公共事業関係費
、
文教施設費
、
住宅施設費等
につきましては、
既成立分
を合せて
年額
の三分の一または二分の一を計上しておりますが、これは
年間
を通じて工事の円滑なる
進渉
をはかり、または
積雪寒冷地帯
について善処するための
特別措置
として当然のことであります。また
補助費
につきましては、四、五月分の
暫定予算
には、きわめて
政策
的に
原則
として計上せられなかったのでありますが、今回は
原則
として
既成立分
を合せ、かつ
地方公共団体
に対するものであるといなとを問わず、おおむね全般的に三カ月分を計上せられております。これは先般の
暫定予算採決
の際わが党の要求いたしました
付帯条件
の
趣旨
を、
部分
的ながら尊重したものと認め得るのでありますけれども、なお例外的にわれわれの要望を満たしておらない点があるのでありまして、はなはだ遺憾に存じます。 他面
地方財政
の窮迫に対処するため、
地方交付税交付金
のうち、
普通交付税分
につきましては、
既成分
と合せて半年分を計上し、
公共事業関係費
及び
一般補助費
並びに
義務教育費国庫負担金等
についても、若干の考慮が加えられておることは認めますが、まだまだ不十分と申さなければなりません。 また
人件費
につきまして、
公務員
に対する
夏季手当
を計上しておりますので、
暫定予算案
のこの
部分
が比較的
多額
に上っておりますことは、了承することができないでもないのであります。 しかしながらここでわれわれの
心配
いたしますことは、第一に、同じく
暫定
とは申しましても、今回同様第一・
四半期
を
暫定予算
で通しました
昭和
二十八
年度
と比較いたしますと、二十八
年度
におきましては、
歳入不足
の第一・
四半期通計
は五百五十五億円でありましたのに、今回の
歳入不足
は第一・
四半期計
実に九百五十四億円に及んでおることであります。すなわち
政府
の
原案
によりますれば、本
年度
は一兆円というワクに縛られておるのにかかわりませず、この第一・
四半期
におきまして
国庫余裕金
の使用、または
大蔵省証券
の
発行
によって二十八
年度
よりもはるかに
多額
の
財政資金
がばらまかれるわけでありまして、第二・
四半期
以降における
資金繰り
の調整に困難を来たしはしないかという
心配
があるのであります。 第二には、
財政投融資
に
かなり
の問題があることであります。さすがに
暫定予算
のゆえをもちまして、
一般会計
からの出資及び投資が計上せられておらないので、もっぱら
資金運用部資金
、
簡保資金等
をもって依存いたしておりますから、
資金繰り
がきわめてきゅうくつとなっておるのでありますが、果して本
予算
の
成立
までまかなっていけるかどうか、この点に
心配
があると存じます。 第三には、
目下審議
中の本
予算案
が、超
デフレ的政策
、換言すれば強度の
不況政策
を基調といたしておりますだけに、
産業経済
の萎縮を招き、
国民生活
の低下を来たしまして、本
年度
の景気の見通しは先行きすこぶる不安であるにもかかわりませず、その
予算的措置
が十分に取られていないこと、これであります。たとえば
生活保護費
、
失業対策費等
のごときがそれであります。 以上申し述べました
通り
、今回の
暫定予算補正案
を、四、五月分の
暫定予算
に比べますれば、若干改善せられている
部分
もあることはあるのでありますが、全幅的にわれわれの満足し得る
程度
のものとはなっていないのであります。なぜなれば、わが党の主張いたしました先般の
附帯決議趣旨
が、なお
必らずし
も全部的に達成せられておらないばかりでなく、その
編成
の
基礎
は、
目下審議
中の本
予算案
に置かれておるのでありまして、その本
予算
は、そのままではとうていわれわれの同調し得ない
政策
を含んでおるからであります。ゆえにわが党といたしましては、本
予算案
との関連から、本来ならば相当
変更
を求めたい
個所
があるのであります。しかしながら、この
暫定予算案
は、六月分の必要欠くべからざる
経常的経費
を含んでおりますこと、及び今日としてはもはやこれを修正
変更
するだけの時間
的余裕
がないことに顧みまして、はなはだ
不満
ではございますけれども
——予算案不成立
の場合における各
方面
の混乱は、これを避けなければならぬと考えるものであります。従いまして、この
暫定予算案
が含んでおりますところの幾多の
不満
な点に対する
変更
は、これを本
予算案審議
の際に譲ることを留保いたしまして、この際やむを得ず難きを忍んで一応
政府原案
に賛成することといたした次第であります。 最後に
社会党両派
の組みかえ
動議
につきましては、その御
提案
中若干の傾聴すべき
部分
もなしとはしないのでありますけれども、
防衛庁費
の大幅削限のように、根本的に賛成し得ない大問題を含んでおりますのみならず、前述の
通り本案
は月末までに
成立
を期すべきものであるという時間的制約がありますので、この
動議
には遺憾ながら
反対
せざるを得ないのであります。 これをもって、私の
討論
といたします。(
拍手
)
牧野良三
7
○
牧野委員長
杉村沖治郎
君。
杉村沖治郎
8
○
杉村委員
私は
日本社会党
を代表して、
政府提出
の六月
分暫定予算補正
三案に
反対
し、かつ
志村委員
からただいま
提出
されました
社会党両派
の共同組みかえ
動議
に賛成するものであります。(
拍手
) 四月二十五日に本
年度予算案
が
国会
に
提出
されて以来、数々の
政府側
の
説明
によって、
鳩山内閣
は、前吉田内閣同様に憲法を空文視して、再軍備を
基本方針
とする
反動内閣
であることは、すでに
国民全般
にわたって明らかにされました。また
選挙
において公約された減税、
社会保障
、
住宅建設等
の
進歩的政策
と称する諸
政策
の
具体的内容
が、全く看板倒れであって、
高額所得者
に対する
サービス本位
であるにすぎないことも、すでに明らかにされたものであります。今や過去一カ月間の
予算審議
を通じて明らかにされた
鳩山内閣
の正体というものは、
国民
の期待に報いるだけの
選挙公約
の実現はとうてい不可能となったので、
政権維持
のために、
保守合同
の名に隠れて、
国会
の
指名
によって与えられた
政権
、院外のやみ取引で左右せんとしているのであります。われわれはあくまで
政府
の
責任
を追求し、さらに
予算審議
を一そう慎重に行なっていくものであります。今回の六月
分暫定予算審議
は、当然にこのような
予算審議
の一環としてわれわれは取り扱うべきものと考えているのであります。 大体
年度予算
のうち当初の三カ月分にわたって
暫定予算
が続けられ、なおも七月分の
暫定予算
が必要となる
可能性
が強いという
現状
をもたらした
最大
の原因は、言うまでもなく
鳩山内閣
が、群雄割拠的な、答弁における不統一、無準備によるものであります。これはすでに
防御分担金
をめぐる
日米共同声明
の
拘束力いかん
の問題、
防衛
六カ年
計画
とその
予算裏づけ
の問題、最近の二十九
年度
産米に対する
減収加算
の
問題等
に、端的に現われてきております。しかも本
国会
では、これから初めて
予算案
に
重大関係
のある
法律案
が続々と
提出
される見込みであります。本日、すなわち五月二十六日現在で、
提出済み政府法案
八十九件、
うち予算関係
五十九件でありますが、未
提出法案
は五十八件もまだ残されており、そのうちで
予算関係法案
が十四件も含まれております。しかもこの中には、
国防会議設置法案
のごとく、
年間
八百億円をこえる
防衛庁予算
の使途をきめる
諮問機関
についての議案もあります。莫大な赤字を毎年出している
地方財政
に対する
再建促進特別措置法案
もあります。また
重要産業
に対して
独占企業体本位
の再
編成
を強行せんとする第一着手であるところの、
石炭鉱業合理化臨時措置法案
も含まれております。 このように、未
提出法案
のうちには
予算審議
に深い
つながり
を持つ
法案
が多いのでありますから、勢いわれわれの
予算審議
はより慎重にならざるを得ないのであります。ところが
政府
は、われわれ
国会議員
に挑戦するかのごとく、六月分の
一般会計予算
のうちには、未
提出法律案
とも
つながり
を持つ
政策的経費
が計上されているのであります。すなわち、
防衛庁予算
七十一億七千九百万円のうちには、新規に調達される
器材費
二十億五千二百万円を含んでおります。すでに本日までに明らかにされましたように、本
年度防衛関係予算案
の
最大
の特徴は、
ジェット機空軍
並びにその
付帯施設
の
新設拡充
にあります。この
防衛計画
の意味するものは、自衛ではなく、攻撃への転換であります。これは
政策
の一大転換なのであります。六月分
防衛庁予算
のうちには、この転換に
つながり
を持つ
政策的経費
が計上されておるものでありまして、われわれはこのような
政策的経費
は、
政府
提出法律案
の全体を
審議
完了するまでは賛否を決することはできないのであります。 また今回の
政府
暫定予算案
は、四、五月分の
暫定予算案
採決の際にも、われわれ
社会党両派
が組みかえ
動議
を
提出
して警告した
通り
、
生活保護費
、
失業対策費
、
義務教育費国庫負担金
の三項目は、
月割り
予算
としても最低必要
経費
が計上されていないので、ぜひとも組みかえ増額しなければ、ただちに
国民生活
の毎日々々の継続に支障を来すのであります。このような
政府
予算案
に対しては断じて承服できないのであります。 これに対して、
政府原案
に対する組みかえ
動議
として
提出
された
両派社会党
案は、
志村委員
の
提案
理由
の
説明
によって明らかにされた
通り
、
暫定予算
はあくまで
事務的経常費
の
歳出
本位に
編成
すること、季節的に見て
歳出
を急がざるを得ない少額の
補助費
のごとき
支出
は計上すること、全般的な
予算
修正は本
予算
組みかえで行うことという三つの
基本方針
によって、組みかえを
差引
歳出
増額七十億九千万円の幅で行なっているのであります。この組みかえ
内容
はすでに御
説明
があったように、
政府
並びに民主、自由両党の
予算
委員
の諸君も、中庸穏健なる修正意見として認めざるを得ない、現在の
国民生活
が最低必要限度として要求しているものばかりなのであります。 従ってわれわれは
両派社会党
提出
による組みかえ
動議
に賛成し、
政府案
に対しては
反対
し、すみやかにこれをわれわれの
動議
通り
に組みかえることを要望するものであります。(
拍手
)
牧野良三
9
○
牧野委員長
川上貫一君。
川上貫一
10
○川上
委員
私は
昭和
三十
年度
の
暫定予算
三案について、
政府原案
に
反対
し、
両派社会党
提出
の組みかえ案に賛成するものであります。
政府原案
に原対する
理由
の根本については、五月分の
暫定予算案
審議
の際に申し述べたところでありますから、省略いたします。
両派社会党
提出
の組みかえ案は、これはその全体については多少意見を異にする点がないことはありませんけれども、この組みかえ案は、第一に
防衛庁費
を大幅に削減しようとするものであります。第二に、
失業対策費
並びに
生活保護費
等を増額するものであります。第三に、
公務員
の
夏季手当
増額分五十億余を
増加
せんとするものであります。これは
金額
の操作の問題ではなくて、再軍備
反対
、民生の安定、
国民生活
の保障という方向へ政治を切りかえようとする
性格
を持った
予算
組みかえ案であると思います。従ってこの組みかえ案は絶対多数の
国民
の要求の方向に合致しておると私は考えます。 今日の日本の
現状
と
国民
の要求に顧みまするならば、われわれはすべてをあげてアメリカへの隷属に
反対
し、再軍備と戦争の
政策
に
反対
し、民主主義と
国民
の生活を保障する一切の努力こそが、当面する日本の政治の第一義であると考えております。
両派社会党
の組みかえ案はこのような正当な政治方向を指向するものであって、こういう方向をますます堅持することこそ、
国民
をして一歩々々一日々々と日本の独立と平和の方向へ前進させるゆえんであると私は考えます。 これが
両派社会党
提出
の組みかえ案に賛成する
理由
の骨子であります。(
拍手
)
牧野良三
11
○
牧野委員長
これにて
討論
は終局いたしました。 これより採決に入ります。まず
日本社会党両派
の
共同提案
として、
赤松勇
君外十六名より
提出
されました
暫定予算補正
三案の
編成林
を求める
動議
を採決いたします。右の
動議
に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
牧野良三
12
○
牧野委員長
起立少数。よって
赤松勇
君外十六名より
提出
されました
暫定予算補正
三案の
編成
弊を求めるの
動議
は否決されました。 次に
昭和
三十
年度
一般会計暫定予算補正
(第1号)外二案の
政府原案
を一括して採決いたします。右各案に対し賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
牧野良三
13
○
牧野委員長
起立多数。よって
昭和
三十
年度
一般会計暫定予算補正
(第1号)、
昭和
三十
年度
特別会計暫定予算補正
(特第1号)及び
昭和
三十
年度
政府関係機関暫定予算補正
(機第1号)は、いずれも
原案
の
通り
可決いたしました。
委員会
報告書の作成につきましては、先例によって
委員長
に御一任をお願いいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
牧野良三
14
○
牧野委員長
御異議なしと認めます。よってその
通り
決定いたしました。 これにて
暫定予算補正
三案に関する議事は終了いたしました。まことに御協力をいただきましてありがとう存じます。(
拍手
) 本日はこれにて散会いたします。 午後二時五十八分散会 ————◇—————