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赤路委員 関連。今
提案者からまことにけっこうな御答弁が
久保田君の質問に対してあったようでございますが、私もこの
法律案の全体を通じてみて感ずることは、第五条が
久保田君が言うように一番重要でありながら、何か言い訳につけたような形になり、これが抜けてしまいますと、これは
ミツバチ業者の助成だけになってしまって、受ける感じは、
農薬をどうしようとこうしようとそういうことはいいのだ、
ミツバチ業者が助成を受けさえすればいいのだという
法律であるかのごとく感ぜられてくるわけです。特に今までの
政府当局の方の御答弁を聞いておると、なおさらそういう感じを受けざるを得ないわけです。今
平野さんからもおっしゃったように、少くともこの第五条は確かにむずかしい問題だと思うのです。慎重にやってもらいたい、こう課長は言っている。むずかしい問題だと思うが、これは真剣に取り組んでもらわなければならない。これに対して真剣に取り取むのだという決意と熱意がなければ、これを出しても何もなりません。これは
養蜂業者が喜ぶだけです。
久保田君の一番心配する
農作物の
花粉受精のための
養蜂の育成にはなりません。そういうふうに私は感ずる。
そこで私は課長にもう
一つ申し上げておきたいことは、今
久保田君は、この
法律案に基いて
養蜂の点だけをとってこの話をされたのですが、お聞きになったかと思いますが、ここ二、三日来当
委員会では、
農薬被害による水産物の減収ということを非常に問題にいたしておる、特に有明湾等において、
農薬被害による
減産は非常に目に見えて大きなものがあるというので、この有明湾に依存する二万の漁民家族合せて十万が、これは死活問題だといって陳情も来ておるような
状態なのです。これは単に
養蜂だけの問題ではないと私は思う。このことはそうした面ともからみ合せて、
改良局の方では、
ほんとうに真剣になってこれに取っ組んでいただかなければならぬ。今までの
久保田君の論議を聞いておりましても、決して
農薬を使っちゃいけないのだということを言っておるのじゃないと思う。食糧
増産のためには当然
農薬は使わなければならない、しかしながら他面そういうような被害もだんだん大きくなってくるのだから、真剣にこれをどういうふうに
調整するかということを
考えてもらいたいというのが、
久保田君の今までの論旨の
重点だと思う。
久保田君は少し言葉の使い方が荒いようではございますが、その論旨の
重点はここにある。そのことを
改良局の方でもよくおくみ願って、一応こういうような抽象的なものではありますが、真剣に取っ組んでいただきませんと、これは単に
養蜂だけでありません。くどいようですが、水産では私はおそらく全国的にいろいろなケースが出てくるのじゃないかと思う。どうかそういう意味をも含みまして、真剣に取っ組んでいただくということを希望いたしておきます。