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杉原国務大臣 ただいま
統合幕僚会議の案がそのまま出てくるというような御懸念のようでございますが、これは
防衛庁内部の組織といたしましても、陸海空の各幕僚監部、それから各
幕僚長及び
統幕議長をもって
構成する統幕
会議の案が、そのまま
国防会議に出てくるというふうにはなっていないのでございます。もとより
統幕議長も
防衛庁長官の
補佐機関でございますが、御
承知の
通り、政治の軍事に対する優先ということは
防衛庁の組織においてもその
意味が出るような
構成になっているわけでございます。内局なるものがありまして、そこで基本的なことは全部やるわけでございます。そこを通して基本的な重要なことは
防衛庁長官を補佐する、こういうことになっているわけでございまして、現在の
構成をごらんになればわかりますように、各幕僚監部、統幕等においてのなまのものが直ちに
防衛庁長官のところに来るというふうにもなっていないわけであります。そして
防衛庁長官の職責といたしましても、今言いましたように、単に軍事的方面の要求のみでやるというわけではありません。適当にその任務とするところはもちろん生かしていかなければなりませんが、ただその各幕や統幕でやったものがそのまま
防衛庁の
意見として出るということには相ならぬわけであります。また
防衛庁からかりに出ます案にいたしましても、
国防のことは非常に大事でございますから、総合的に、また大所高所から誤まりのないようにすることが非常に大事でございます。
国防会議は
国防について大所高所から判断を誤まらないように、妥当なところに持っていくための
一つの
諮問機関でございますから、御懸念のような点は実は私はないと
考えております。
それから今おっしやいました
事務局があまりに小さ過ぎるという御
意見、これもいろいろ御
意見はありましょうが、私
どもといたしましては、さしあたりともかく先刻も申し上げましたような大体の規模で発足して、そしてやってみて、もし必要であればそのと遂になお拡大することを
考えてもおそくはない、こういうふうに
考えておる次第でございます。