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江崎委員 きょうはこれを突き詰めて参りましても、はなはだどうも
政府側からは満足した
答弁が得られません。
自衛隊を
憲法第九条を
改正しなくても
戦力と言い得る、ときにこれは
軍隊であるとも言い得る、その線に対しての御
答弁は、大体
吉田内閣当時と同じ
ようなものであると最近では悟りましたという工合に、
お答えになってきた
ようでありますが、この点も突き詰めて結論的にはっきり言うならば、今日
吉田内閣と大差ない、
吉田内閣の
考えておった線が大体正しいと御認識になっておる
ようでありますが、違っておる点は、
吉田内閣のこの問題に対する
考え方と、今日
鳩山内閣が
——きょうだいぶお
考え方を改められた
ようでありますが、そのお改めになった
場面でどこがどう違うのか。この問題についてきょうもう一ぺん繰り返してくどい話を聞こうとは思いませんから、なおはっきりとした定見を打ち出される必要があると思います。もうほとんど違わないのだというところに来ました。実はあれが正しかったのだとおっしゃったも同様でありますから、われわれもそういう線であるならばある
程度理解ができるのでありますが、違うとするならば一体どう違うのか、なおこの点ははっきりされなければならぬと思います。また同時に五つの飛行場の問題は、共同
防衛という線に沿った日米安全保障条約、この線からいって
総理大臣は、いつまでにこれが、仕上がるものか、またこれが一体ほんとうに共同
防衛の線にかなったものであるのかないのか、こういうことすら十分御認識もなくして八十億という
ような大きな予算を計上して、しかもこれをやってのけ
よう、こんな危険きわまる話をそう簡単においそれとやれるものではありません。これは
吉田内閣の
ようにすべからく
一つ共同
防衛の線に沿って五つのものを幾らかに減らして、同時にまたこれを拡充するのであるならば、これは
国防の
基本方針に沿う線のものであるが、どうか。こういった点からもそんなしろうとの西田労働大臣や
——あの人は何も知りはしません。
杉原防衛庁長官にして西田さんに聞かなければ十分御
答弁ができぬという
ようなことをおっしゃる。そんな無
責任なことで一体これが攻略目的をもって作られるものであるか。日米共同
防衛の線において重要性を持ったものであるかどうか、十分の御
答弁も
総理からできない
ようなものを、しかく簡単にわれわれは、基地拡張が住民だけの犠牲においてなされ、しかも
国民の大きな犠牲を将来にしょわなければならぬという
ような問題を片づけるわけには参りません。この問題についての御
答弁もはっきりと私は留保をいたしたいのであります。また少くとも
防衛庁設置法の
改正あるいは
自衛隊法の一部
改正、こういった
法案が今一括
上程されておりますが、みずからが九州方面の重要性などという
ような不穏当な
言葉を使っておきながら、われわれが不安に感じて、しからばどうでありますかと聞くと、それは万一の場合とかいろいろの場合とかいって言いのがれをする。こういうあり方では
国防会議の各論にも入れないではありませんか。私は先般
国防会議の各論のおもだった点について御
質問を申し上げ、本日もここに用意をいたしておるのでありますが、私の既定の時間ももう過ぎておる
ようでありますから、この各論につきましては、同僚
委員の御
質問と、さらにまた将来にかけて当然これは
鳩山総理大臣にも
杉原防衛庁長官にもはっきりとした御
答弁をいただきたいと思っております。大体基礎が固まらなくて
国防会議法をここに出してこられた。さあ
事務局はどうするのか、民間人は白紙である、どうだああだとそういう問答をしてみたところで、これはいささか小田原評定に終る感なきにしもあらずと思います。少くとも根本の問題は以上三点に締めくくったのでありますから、この次にははっきりと御
答弁を賜わりたいのであります。
あとは同僚
委員の
質疑に譲りまして、私の
質問を留保いたすものであります。