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秋草説明員
吉田先生の御質問につきまして、
電電公社側としても
責任がございますのでお答え申し上げます。この問題が非常におくれて、
関東財務局にも非常に御迷惑をかけましたことは、私
どもにも一半の
責任があろうと思うのでございます。しかしその間の事情は、漫然と
財務局も、私
どもも、これをすっぽかしてきたのではなくて、やむにやまれない事情もあったのであります。と申しますのは、先ほど
総裁から申し上げましたように、
昭和二十一年から
国有財産として拝借しておりましたが、それ以後
昭和二十六年まではちゃんと毎年家賃、地代というものをお払いしておりました。ところが、私
どもの学園が新しく北多摩郡の神代に移ることになりまして、その跡の村山のこの学園の跡を、続いて私
どもの
従業員の宿舎に拝借したいということになったのでありますが、当時の大蔵省との約束では、これはお前の方に学園として貸したのであって、宿舎ししてはちょっと因るという
財務局からの
お話があるのでありまして、そこに私
どもの少し無理な注文が出たわけであります。そうして
財務局に非常に私
どもは嘆願しまして、どうしても
——大体そこにもうすでに学園の
従業員とか教師とかあるいは雑役夫、中には学生の一部というものが八十人ほど宿舎として根がはえてしまったのであります。それにつきまして、私
どもの特に
中央電話局でありますが、この
従業員の宿舎が非常に悲惨でありまして、この
従業員の宿舎を救済すべく、非常に大きな
建物でありますので、居住条件としては非常に悪いのでありますが、ここへ仮の宿をとにかくやらせてくれということを再三お願いしましたが、
財務局としましては宿舎としては困る。一方、聞き及びましたところによりますと、非現業共済組合の結核病院などを建てるというもくろみもあったようで、大蔵省としても非常に考えておられたのであります。一方また地元ではこの病院の建設に対しても反対されるというので、
財務局でも非常に苦慮に立ったのでありますが、私
どもも、もう住む場所もないから何とかここを拝借したいということで再三再四お願いして、今日まできてようやく、先ほど
関東財務局長さんの
お話のように、ごく最近よかろう、二百四十世帯だけ宿舎として住めるように、
一つ前の広い敷地を区切って貸して上げようというありがたい御
承認の内諾があったわけであります。しかしながら、今度はこれを正確に家賃、地代を
幾らにするかということになりますと、正確に測量もし坪数もはからなければなりません。そういう点で早急にこの処置をしなければいかぬと思いますが、概算の点につきましては、これは私から申し上げるのはおかしいのでありますが、官庁のならわしとしまして、歳入の調定ということも概算ということも許されておりませんし、また一度歳入調定することは非常に厳正な決定になりまして、これを概算できめてあとで清算するというようなことは、官庁の会計ではなかなかやらない建前から、ついごく商取引的な経理はやらずに今日まで過ぎてしまった、こういう事情でございまして、
電電公社としましても、
財務局にも非常に無理なお願いを続けて参りましたために、一方
検査院から歳入調定の遅延を
指摘されて、私
どもとしても大へん申しわけないと思っておりますが、その間の事情は、漫然とおくらせてきたのではないということを釈明申し上げ、私
ども今後十分こういう点は事務
処理を早くやるようにやっていきたいということをおわびかたがた申し上げる次第であります。