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平田政府委員 お答え申し上げます。実は私
どもも
会計検査院の御
調査による結果につきましては重大な関心を持っておりまして、それを十分参考にしまして行政の改善に努めることに今までもいたしたわけでございますが、今後ともそういうことにつきましては一そう
検査院の率直な御
意見を承わりながら、改善をはかるということに努めたいと存じております。今まで私がまずまっ先に取り上げまして努めましたことは、税務部内の不正
関係を徹底的に根絶しなければならないというので、一時架空経理ということを多数
指摘されておりましたが、これはけしからぬというので、これをやめることに二年前から努力いたしまして、幸いにしてこの方は最近の御
検査では一つも出てきてい、ないのであります。それから職員の使い込みも実に重大なことでありまして、これも一時相当多かったのでありますが、これにつきましても相当厳重に仕事のやり方に監督を加えまして努めました結果、だいぶ最近は減ってきております。しかしまだございますことは前に申し上げました
通りで、二十五
年度は五十四件御
指摘を受けましたが、二十八
年度は六件程度に漸減しております。その方はさらに一そう厳重な監督等を加えまして絶滅をはかりたいと考えております。
それから一番多いのは租税の賦課
徴収に関する取り過ぎあるいは
徴収不足、この二つでございまして、これは率直に申しまして、この方については私
ども仕事の上でいろいろな工夫改善をいたしておりますが、何しろ
課税件数が非常に莫大である、時期等本相当急いでやらざるを得ない場合もございまして、
検査院から多数の
指摘を受けておりますことはまことに遺憾しごくに存じておるわけでございます。このうちで今までの
検査院の御
調査の結果、またあるいはわれわれの部内
調査の結果で一番努めましたのは、
税務署の中にあります部内の
資料の総合整理と申しますか、これが十分できていなかったために
検査院から御
指摘を受けました例が実は相当ございます。二十八
年度の
決算につきましては、
国会に御
報告になる前に、
検査院から
状況を聞きまして、この点は特に
国税庁といたしましても重要事項
——件数があまりに多く、しかも額も相当なものがあるというので取り上げまして、実は昨年特別監査を実施いたしまして、二十九
年度は二十八
年度に比べまして、この点はおそらく相当の改善を見ておるように考えております。しかしこれもまだ目下
会計検査院で
検査中でございまして、その結果を見なければわからないことでございますが、いずれにしましても、注意すれば直し得る点はまっ先にやりたい、そのほか
検査院の御
指摘事項にいろいろ多数のことがございますが、法令の解釈等につきましても、御承知の
通り税法がいろいろ複雑になっておりまして、しかも税負担が重いといったようなところからいたしまして、仕事がまだ十分能率的にできていないという点は多々あるかと思います。こういう点につきましては結局職員の指導訓練、仕事のやり方の全体をうまく組織化する、この二つの面からしまして鋭意努力をはかるということが、結局におきましていい解決方法じゃないかと存じておるわけでございます。率直に申しまして何しろ
課税件数が多いのと税が重いので、年々なるべく早いテンポで少くなるように努力するつもりでございますが、多数のうちにはある程度は出てくるのじゃないかということを考えております。