○
池田(禎)
委員 実は私の方の
松前さんの
質問は、御
承知のように、先般
世界的な
科学者であるアインシュタインを初めとしていろいろな人が、
世界六ヵ国に対しまして、
原子力を
戦争に用いないということで、
日本の
湯川博士も加わって、これが
世界の大局となっておるわけです。すでに御
承知のように、四
巨頭会談も開かれようとして、
戦争というものをこの地球からなくそうということで非常に努力している。こういう重大問題で、ことに先般
日本におきましては、
外務省の
誤訳事件というのがあった。これもいろいろ聞いてみると、誤訳した
外務省が
けしからんということじゃなくて、そういうものを扱うべき
機関なり、
行政上の
措置なりが何にもない。だから、
外務省として誤訳したから
けしからんということよりも、そういうことに対する
日本の
研究とか努力とか、そういうことを扱う何らかの方法がないと解決がつかない。これほど重大な問題について知らざる人が多いという状態から、これは
外交官を責めるということじゃなしに、ことに
世界の
科学者の
意思表示があったことについて、あるいは
原子力による
戦争の絶滅ということをどう考えるかという
考え方、あるいはまた
行政的な
措置として、どう
措置するかということも考えなければならぬ。御
承知のように、
原子力研究所というものができて、その
予算上の
措置もできておるが、実際上の動きは何ら認められておらない。従ってこういう
質問をすることにおきまして、それを受ける人も新しい
事態を
了解し、
総理大臣も
事態がはっきりすると思いますし、
行政上の
措置もはっきりできると思います。こういうことが起きているので、こういう問題について、ほんとうに理解ある
行政措置機関にこれを乗せてやったらどうかという
質問も含めたものでありますから、
政府の
熱意のある
答弁を拝聴して、
世界平和に対する学者の
意向に対して
総理大臣がどういうふうに考えるかということを承わりたいのです。また
外務大臣あるいは
経審長官には、
日本の
行政上、将来体系立った
機関の上に乗せてくれる
意思があるかどうか、こういうことを聞かんとするのであります。私は、だれだって
緊急質問を出す以上、
意味がないというものはないと思うのです。
山村さんから、この問題については
委員会で取り上げるようにという
お話でありますが、やはり
政府の
態度なり
総理大臣の
熱意というものを、こういう点において示してもらうという点において、本
会議で取り上げていただきたいと思います。これがこの趣旨なんです。今
荒舩さんや、あるいは
山村さんも言われましたけれ
ども、私は、
緊急質問そのものに対する
取扱い方をどうするかという問題については、原則に基いて
話し合いをすることはけっこうでございます。しかし起きている
事態というものは認めていただきたい、こういう希望でございます。