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1955-07-01 第22回国会 衆議院 議院運営委員会 第36号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十年七月一日(金曜日)     午後二時五分開議  出席委員    委員長 中村 梅吉君    理事 椎熊 三郎君 理事 長谷川四郎君    理事 荒舩清十郎君 理事 福永 健司君    理事 山本 幸一君 理事 井上 良二君       大石 武一君    菅  太郎君       薩摩 雄次君    青木  正君       大橋 武夫君    田中伊三次君       山中 貞則君    中村 英男君       野原  覺君    池田 禎治君       矢尾喜三郎君    小山  亮君  出席国務大臣         運 輸 大 臣 三木 武夫君  出席政府委員         運輸政務次官  河野 金昇君         運輸事務官         (鉄道監督局         長)      植田 純一君  委員外出席者         議     長 益谷 秀次君         副  議  長 杉山元治郎君         事 務 総 長 大池  眞君     ————————————— 六月三十日  委員今松治郎辞任につき、その補欠として山  村新治郎君が議長指名委員選任された。 七月一日  委員大橋武夫辞任につき、その補欠として小  金義照君が議長指名委員選任された。 同日  委員小金義照辞任につき、その補欠として大  橋武夫君が議長指名委員選任された。 同日  理事山村治郎委員辞任につき、その補欠と  して同君が理事に当選した。     ————————————— 本日の会議に付した案件  理事の互選  小委員長補欠選任  地方制度調査会委員推薦の件  国有財産(旧軍艦「梨」)の売払及び取得に  関する件の決算委員会調査報告  議案の付託委員会に関する件  緊急質問取扱いの件  本日の本会議議事等に関する件     —————————————
  2. 中村梅吉

    中村委員長 それでは議院運営委員会会議を開きます。  まず第一に、理事補欠、及び院内警察及び秩序に関する小委員長補欠選任の件についてお諮りをいたします。一昨日の本委員会都合によりまして山村治郎君が委員辞任いたされましたために、理事一名の欠員、及び院内警察及び秩序に関する小委員長欠員になっております。山村君は本委員会委員に再任をいたしましたので、皆さんにお諮りいたしますが、この欠員理事及び警察小委員長選任委員長におまかせ願いまして、委員長から指名いたしたいと思いますが、いかがでしょうか。御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 中村梅吉

    中村委員長 御異議がないようでありますから、さように決定いたします。直ちに御指名申し上げます。理事補欠山村治郎君、及び院内警察及び秩序に関する小委員長山村治郎君を御指名申し上げます。  なお、この際お諮りをして御同意を願っておきたいと思いますが、今後もこういうようなケースが起り得ると思いますので、今後理事欠員及び小委員長欠員が起きました場合には、委員長において指名するということに御一任を願っておきたいと思いますが、いかがでありましょうか。御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 中村梅吉

    中村委員長 御異議がないようでありますから、それでは、理事及び小委員長欠員を生じました場合には、その選任委員長におまかせ願ったことに決定いたします。     —————————————
  5. 中村梅吉

    中村委員長 次に、地方制度調査会委員推薦の件についてお諮りいたします。お手元に配付してございますように。床次徳二君外九名を議長推薦をいたしたいということであります。これは議長推薦でありまして、本会議には関係がありません。ただ議運決定をすればよろしいのでありますが、床次徳二君外九名は、各党においてそれぞれ内申をいたしまして、議長推薦をしたいということでありますから、この通り決定してよろしゅうございますか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 中村梅吉

    中村委員長 御異議がないようでありますから、さように決定いたします。     —————————————
  7. 中村梅吉

    中村委員長 次に、国有財産(旧軍艦「梨」)の売払及び取得に関する件の調査報告をしたいということで、決算委員長上林與市郎君から申し出を受けておりますが、この取扱いについてお諮りをいたします。   〔「本日は留保」と呼ぶ者あり〕
  8. 中村梅吉

    中村委員長 本日は保留という御意見がありますが、保留に御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 中村梅吉

    中村委員長 御異議がないようでありますから、本日は保留決定いたします。
  10. 薩摩雄次

  11. 椎熊三郎

    椎熊委員 これは各党意見がまだ一致していない点があるので……。     —————————————
  12. 中村梅吉

    中村委員長 次に、国土開発縦貫自動車道建設法案付託の件についてお諮りをいたします。
  13. 椎熊三郎

    椎熊委員 私どもの方では、先般来党態度がきまっておりまして、各党意見を聞いておったのですが、本日あたりきめてもらいたいという党の強い要望がありました。ところが、先刻の理事会におきますると、他の会派においてまだ意見の一致しない点もあるところもありますから、今週は本会議もないでしょうから、従って議院運営委員会を開くこともないと思うので、次会にはぜひきめてもらうようにして、本日のところ留保ということにお願いをいたします。
  14. 中村梅吉

    中村委員長 椎熊君が、次会態度をきめてもらいたいということで、本日は保留にしたらどうかという御意見でありますが……。
  15. 池田禎治

    池田(禎)委員 ちょっと待って下さい。その趣旨は了といたしますが、ぜひという言葉ですが、私の方でも大体次会までにはきめて参るつもりですが、いやでもおうでもそれ以外には延ばさぬ、認めないとぎりぎりに言われると、その点どうかと思いますので、党に報告して、こういうようになっておるから早急にきめてもらうという方針にしておりますが、その点御了承願いたい。
  16. 椎熊三郎

    椎熊委員 その意味ですから……。
  17. 中村梅吉

    中村委員長 それでは次会にはなるべく決定していただくということで、本日は保留ということに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  18. 中村梅吉

    中村委員長 御異議がないようでありますから、さように決定いたします。     —————————————
  19. 中村梅吉

    中村委員長 次に、緊急質問取扱いについてお諮りをいたします。
  20. 山本幸一

    山本(幸)委員 緊急質問につきましては、前回の議運で、実は南米方面に対する日本の移民の虐待に関する緊急質問、これはわが党の稻村隆一君の提出でお願いをしておりましたが、都合によってこれは本日撤回をいたします。  そこで、次の立川飛行基地強制調査に関する緊急質問でありますが、これは、ぜひ皆様の御了承を得て、本日は時間等の関係で困難だと思いますが、次会にはおやりいただけるようにお願いして、本日は留保いたします。
  21. 中村梅吉

    中村委員長 ただいま山本君の御発言の通り決定して御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  22. 中村梅吉

    中村委員長 御異議ないようでありますから、さように決定いたします。     —————————————
  23. 中村梅吉

    中村委員長 次に、本日の議事についてお諮りいたします。  公報に掲載してございます憲法調査会法案趣旨説明の件は、先ほど理事会で相談をいたしました結果、参議院の予算案審議都合もありますので、本日は保留して次会に実施することにいたしたいということに意見が一致いたしました。それでよろしゅうございましょうか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  24. 中村梅吉

    中村委員長 御異議ないようでありますから、憲法調査会法案趣旨説明は、次会に繰り延べることにして、本日は保留いたします。  次に、日程第一、けい肺及び外傷性せき髄障害に関する特別保護法案委員長報告でありますが、これは全会一致であります。  次に、緊急上程をすべき案件についてでございます。商工委員会から、過度経済力集中排除法等廃止する法律案、これは社会党両派が反対でありますが、多数決をもって委員会から上ってきております。これを緊急上程するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 中村梅吉

    中村委員長 御異議ないようでありますから、さように決定いたします。  そこで、採決方法についてお諮りいたしますが、起立採決でよろしゅうございますか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  26. 山本幸一

    山本(幸)委員 討論がなければけっこうです。
  27. 中村梅吉

    中村委員長 討論の通告はございません。それでは、起立採決ということに御異議ないようでありますから、さように決定いたします。  次に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基き、工業品検査所の出張所の設置に関し承認を求めるの件、これが全会一致で上ってきております。本件を緊急上程するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  28. 中村梅吉

    中村委員長 御異議ないようでありますから、さように決定いたします。  議事の順序について事務総長から御説明願いますか。   〔「よろしいでしょう」と呼ぶ者あり〕
  29. 中村梅吉

    中村委員長 それでは……。     —————————————
  30. 池田禎治

    池田(禎)委員 この際ちょっと私は本委員会におきまして正式な議題として御審議願いたいと思いますのは、今朝来の各新聞紙を見ますと、議院運営委員会において、国会議員飛行機無賃パス要求する、並びに国鉄について一等パス急行券無料要求しているということが出されておりまして、これに対しますところの各界の意見も開陳されており、あるいはそういうことはまことに不届き千万であるというようなこともだんだん出ておるのであります。どういうところで出たか、私は院内のことは多少知らざるわけではありませんが、これが国会で取り上げられたことはいまだかってない。さらにまた、私の了承する限りにおきましては、そういうようなことを出した事実を、私は残念ながら本委員会委員として了承しておらないのであります。これは、御承知のように、今日国会議員に対する世論というものにつきまして、いろいろ注目を浴びておるときに、こういうことが出されて、しかもそれが本委員会の関知しない、知らざることであるということは、いかなることによってこういうことが報道されておるのであろうか。そういうことを私どもは感ぜざるを得ない。これにつきまして、もし、従来の経過等におきまして、理事会あるいはその他の機関におきまして話を進められた経過がございますならば、公開の席上におきまして、すみやかにこれを述べていただいて、その誤解やそういう行き違いはこの際一掃してもらうことが、本委員会としての当然の筋でなければならぬ。こういうように思いまして、委員長におきましても、あるいは関係者におきましても、適当にお考えなりあるいはその事実の真相につきましての御報告を願い、かつまたそれに対する審議をお取り上げ願いたい、こう思うものでございます。
  31. 中村梅吉

    中村委員長 池田君の御発言に関して、それでは私から一応経過の御報告かたがたお答えをいたしたいと思います。  なるほど、何か本委員会が不当な要求でもしておるかのような印象を与える新聞報道がございましたことは、まことに遺憾でございます。これは事実とはだいぶ相違がございますので、委員長としてありのままの実情をこの機会に申し上げたいと思います。ことに理事以外の委員方々は全然関知していらっしゃらない事柄でございますから、この機会に私から経過の御説明を申し上げたいと思います。ただし、私の記憶に基いて申し上げますから、間違った点あるいは足りない点があるかと思いますが、その点は一つ他理事方々ができましたら補足をしていただきたい、あるいは訂正をしていただきたい、かように存じます。  実は、しばらく前の理事会の席上におきまして、理事方々からこういう問題が出ました。各党党内に次のような二、三の点について意見があるが、どう取り扱うかという話が出たのであります。それは、第一点は、戦前戦後を通じて、政党党活動用として所属国会議員何名について一枚という工合に無料乗車券政党に交付されております。ところが、占領中、占領軍司令部から無料乗車券というものは全廃すべきであるという意向が伝えられまして、そのときに、政党に交付されておりました無料乗車券も、また国会議員乗車券も、全部一斉に廃止になった時代があったのであります。その後国会法規定に基きまして、国会議員には無料乗車券が交付されておりますが、政党に対する乗車券廃止のままになっております。そこで、近代の政党活動には、どうしても戦前及び戦後のある時期にあったこういうものが必要ではないか、こういう議論が各党党内にある。これは所属議員何十人について一枚というような適当の標準で交付されてしかるべきではないかという意見があるが、これをどう取り扱うかということが第一点であります。  第二点としましては、国会議員がいろいろの政治活動をいたします場合に、普通急行の場合には急行券がなくても乗車できておりますが、東海道特別急行に乗る場合は、一般乗客と同じように急行券を買わなければ乗れない。ところが、これは、座席があいていても、いろいろな都合で売り切れというようなことで、乗車のできない場合がある。もちろん座席があいていない場合は仕方がないけれども、あいている場合には、乗車ができなければ非常に不便があるから、この点を何とか鉄道当局で考慮してもらう余地はないだろうか。こういう問題があるが、これをどういうふうに取り扱うか。  もう一つの点は、日航飛行機が、どうも、見ていると、特殊の一部の人には割引をしたりあるいは無料飛行機に乗せている。具体的に話が出来ましたのは、私はこれはそのまま申し上げた方がいいと思いますから申し上げますが、航空議員連盟というような団体の役員には無料で乗せたり、あるいは特別の割引をしたりしている。あるいは監督官庁人たちが乗るような場合でも、これは公務ならば別だけれども公務以外の場合においても無料飛行機に乗せておる実例があるようだ。こういうようなことは、国庫補助をしておる会社の事業としては穏当でないのでないか。するならば平等に取り扱うべきであって、人によって扱いが違うということは感心しない。だから、平等に割引をするならば割引をするような処置にして、それらができるのかできないのか、日航会社なり、あるいはそれを監督する当局なりに話をしてみたらどうだろうか。こういう意見党内にも言われておるが、それを議運としてどう取り扱うか。  この三点について、理事会の席上で意見が出ました。  そこで、協議をいたしました結果、議運としてこれを正式に取り上げるということはいかがなものだろうか、むしろこれは、議運として正式に取り上げるよりは、議運には庶務小委員会という委員会があるから、庶務小委員長に委託をして、庶務小委員長から当局に内面折衝して、当局都合なり意見もあるだろうから、意見を確かめてみたらどうか、こういう結論になりました。そこで庶務小委員長椎熊君をわずらわして、その処置についてお願い申し上げたわけであります。その結果、庶務小委員長椎熊君は、爾来運輸大臣あるいは運輸政務次官等にその意見を伝えまして、当局意見を確かめておったわけで、しばしば椎熊君は、折衝と申しますか、話をされたそうであります。しかし、いまだもって結論が出ていない。そこで、そのときの話に基きまして、他の理事諸君からは、小委員長、あれはどうなったかということを質問されるけれども、いまだもってこれができないで困っているということであります。そこで、一昨日の理事会の席上で、それならば、皆さんのいらっしゃる前で、運輸大臣出席を求めて、どういう都合になっておるか、意見を明確に一つ承わってみようじゃないかということで、運輸大臣の御出席をわずらわして庶務小委員長椎熊君から、今私が申し上げたような趣旨のことを運輸大臣に申し上げて、今までに椎熊君としてはたびたび言っていらっしゃることでしょうが、それを理事会の席上で運輸大臣に申し上げた。ところが、運輸大臣は、いろいろ庶務小委員長椎熊君から話を聞いておりましたが、まだ結論を得ておりません、ここでこの点についてはどうする、あるいはどういう事情でこれはできないということははっきり申し上げかねる、こういう結論でございました。そこで、最後の結論は、運輸大臣としても適当の時期までに御返事を明確にいたしましょう、こういうことでした。そこで、適当の時期でも困るから、いつごろまでにできるかと言ったら、今週中は無理ですから、来週中には明確なお答えを申し上げることにいたしましょう、こういうことであったわけであります。なお、理事諸君意見は、その席上におきましても、また従前からいたしましても、党内にそういう意見を持っておる者があるから、議運として放任するわけにも行かないので、庶務小委員長をわずらわしておるのだから、できることはできる、できないことはこういう事情でできないということさえ明確になれば、党に帰ってその説明をして同僚の了解を得るから、とにかくはっきりさえしてもらえばよろしいんだ、こういうことであったわけであります。ところが、今朝来新聞などを見ますと、だいぶそれが違った筋で報道されておるようであります。なお、新聞によりましては、議運の方で何か日航飛行機にただ乗せろというような要求をしておるかのような記事を書いた新聞もございます。しかし、飛行機にただ乗せろといたたようなことを言った人は、先刻来話の出ました理事会の席上におきましても、理事個人々々にいたしましても、私の承知している範囲では全然一人ございません。ただ、日航に関しては、先刻申し上げましたように、人によって特殊の取扱いをしているということは穏当でないから、そういうことをするくらいならば、たとい二割、三割の割引であっても、平等にすべきではないか、こういう意見があっただけでございます。現在の運営そのものが、公平を欠いていると申しますか、穏当でないようなやり方をしておるということが、非難といいましょうか、その言われる的であったわけなのであります。  これが大体私の記憶しておりますこの問題がずっとしばらく前の理事会に出まして以来の総合した経過でございます。どうぞ一つ理事方々はこの経過は十分御承知でございますが、理事以外の各委員方々は御承知ない方が相当ございまして、けさの新聞をごらんになって非常にびっくりされて、何が何やらおわかりにならなかったかと思いますが、以上のような次第でございますから、お含みを願いたいと思います。  なお、理事方々から私が申し上げたことで足りない点がございましたら、一つ補足お願いしたいと思います。
  32. 椎熊三郎

    椎熊委員 私は、庶務小委員長をやらされておるものでありますから、この問題は当初から関係して、庶務小委員方々とは数次にわたって御相談いたしました。ただいま委員長の申された通りのことを、お前は与党だから、とにかく与党として運輸大臣その他適当なところへ話して、できるかできないか内意を伺ったらどうか、こういうことでございましたので、三木運輸大臣と直接お目にかかって、この事情お話し申し上げ、特に河野運輸政務次官等は非常に心配されて、何とかこの問題の事態を明確にして、国会の多くの人の意のあるところを具現したいということで、誠意ある御奔走をしてくれたように私は考えております。ところが、三木運輸大臣その他事務当局お話を聞くと、旧来戦前から戦後にかけて、各政党事務員諸君と申しますか、全国無記名パスを長い間の慣例でずっとやっておった。ところがマッカーサー元帥の命令で取り上げられて以来実施しておらぬ。これを旧来のごとくに旧に復するという点については、原則的には異論はない。ただわれわれは所属代議士二十五名に対して一枚というような話はどうだろう。三十名ないし五十名ということに対して一枚出すというような方法ではどうだろう。こういうような話が河野君からありました。私は、旧来やっておったそれを旧に復することができるならば、たとい二十五名が三十名ないし五十名の割合になっても、一応それでいいのじゃないかと思われる、しかし、それは自分個人の見解だから、いずれにしても政党がこんなに忙しい活動を全国的にやっておる場合だから、そういうことは昔の通り復活してもらった方がけっこうだということで、運輸当局は、これについて同感の意をもって、何とか具現させることに努めておられたようでございます。そこで、大体河野君からのお話によれば、これはできるという確信を私は得ました。  それから、東海道線特急券の問題は、事は簡単のようですが、だんだん聞いてみますと、これは政令をもってああいうことになっているのです。国会議員は国の有する鉄道無料で乗れるという法律に基いてその権利を獲得しておるのに、その権利を束縛したのは、一つ政令に基礎づけされているそうです。従って、政令廃止しなければ、それはできない事情にある。私初めてそのことを知りました。政令を変えるということになると、閣議の決定を要したりして、手続上そう無料パスを出すことも簡単にいかないのだという事情が明らかになったわけです。そこで、三木運輸大臣は、一昨日の理事会に来られたときも、運輸大臣自身政令でできておるということを御存じなかったかのように私は受け取ったのですが、その場の席上で、ついている役人の人から聞いて、ああそういうものか、それでは直ちに今これを廃止するとかなんとかいうことは私は言明しにくいから、来週まで返事を待ってくれと言ったのは、そういう意味であったろうと私は解釈しておったのでございます。むろん、この問題も、三木運輸大臣としては来週までには何とか解決して下さるものと私は感知しております。  それから、飛行機の方の問題は、われわれは、船舶の場合は、社外船すなわち郵船会社等以外の船で地方国内輸送をやっている船舶などを利用する場合は、鉄道無料パスを出すと、半額で乗せております。現に、それは長い間そういうことで、われわれを、あのパスを持つことによって、地方鉄道も同じように無料で乗せておりますし、地方バス等もそれにならって無料で乗せております。ただ船舶だけは五割引になっておる。ところが飛行機だけはそういうことではない。ほんとうにないのかと思ってだんだん聞いてみると、航空議員連盟——今なくなったようですが、その役職員パスを持っておる。それから監督官下等は、パスを持っておる者、あるいは割引を受ける者、そういう者もある。そういう実情がわかったものですから、議員としてもそういう待遇を平等な立場で受けることができないだろうかどうだろうか、それは監督官庁たる運輸省から日航の方に聞き合せてもらいたいということでございます。それは日航からはまだ運輸省の方にも明確な返事がなかったのではないかと思います。私が聞くところによれば、もちろん現在もそういう無料パスあるいは五割引等も実際にやっておるのだから、国会議員だけにはそういう特権は与えないという処置はなさそうでございます。何らかの方法をもって国会議員を優遇したいという気持は日航の方にもあるらしく、私は見受けたのであります。また明確なる返事は来ておりませんが、いずれ、一昨日の理事会三木運輸大臣お話になりましたように、それらをひっくるめて、来週には三木運輸大臣ら明確なるお話を承わる機会が必ずあると私は確信しております。その際、本朝のような新聞が出て、何か国会一つの権力をもって不当な要求運輸省並びに航空会社にしているような印象を受けるような記事が出たということが、今日の問題になっておるわけであります。われわれとしては、国会自粛の建前もありますし、また今申し上げたような程度のことは決して非難されることでもなさそうだし、それができないとならば、ぜひやれと要求したことでもない、できることかどうかということを聞いているわけなんでございますから、できないならばできないということが明確になれば、党に帰ってその通り報告することができるのであります。特に私の党などは、飛行機の問題については、そういうことをしてはならぬという総務会等の決議がありましたけれども、私は、庶務小委員長としての立場としては、皆さんの多数の意見が、そういうことができるかできないか聞けということで、お前庶務小委員長だから聞いたらいいだろうということでございますから、私は、党の事情とか自分の私情等を交えずに、率直に申し合せの趣旨に従って交渉を今日までなお続けている次第でございます。  以上申し上げます。
  33. 中村梅吉

    中村委員長 なお、私からつけ加えて申し上げておきますが、庶務小委員長椎熊君にお願いしましたことは、議運理事会意見ではありませんで、各党党内にそういう意見があるから、それをどう処置をしたらいいかということで、議運理事会としては、その結末を得るために、当局意見を確かめてもらうべく庶務小委員会に託しましたわけです。その点を委員方々はお含み願っておきたい。
  34. 池田禎治

    池田(禎)委員 この際お尋ねしておきますけれども、はなはだ無礼なことを申しますが、庶務小委員会委員会の便宜のためにできたのであります。理事会はこれは便宜的なものであって、決定権もなければ採決権もない。そういうことで話し合いをしたことが、今話を聞きますと、割引をしている人もあるが、それは平等にできないか、できるものならしてくれ、できないものは仕方がないからという問題である。そうすると、それが対社会的に出ているものは、国会議員飛行機パスをよこせ、こういう形になる。国会の権能をもってしてこれを取るというふうに世間に伝わっておる。そういうことは、今まであなた方が努力せられた結果がはなはだ誤まったことになるし、またあなた方のやっていることが真実とは異なる結果となっておりますが、これはどういうところから来たのでありますか。
  35. 椎熊三郎

    椎熊委員 これは、私が運輸当局と折衝した過程におきましては、おそらくそんなことが誤解されて伝わるようには、私は運輸大臣にも政務次官にも申し上げていないはずです。運輸大臣河野政務次官も非常に理解ある態度で私とは折衝しておりましたから、新聞自体に出ているような感じでこの問題を運輸大臣なり政務次官が扱っていなかったことと、いまだに確信を持っております。
  36. 荒舩清十郎

    ○荒舩委員 そこで、委員長から報告があり、また椎熊委員か御報告があったことは、私も、きのう理事会に出ておりまして、その通りだと思うのです。しかるに、昨晩の東京新聞の夕刊ですか、これによりますと、河野運輸政務次官談として、国鉄の特急パス日航無賃パス規定上無理で、こじつけた理由をつけなければ出せないようになっているという記事が出ておるのであります。これはどういうことですか。政務次官にお尋ねいたします。そういうことをわれわれは要求したつもりはないのです。
  37. 河野金昇

    河野(金)政府委員 私も東京新聞とかに談話を発表した覚えはないのであります。御承知のように、一昨日でありましたか、私もあとで知ったのでありますが、民主党の議員総会に、何といいますか、代議士会に入る前に、推熊さんか長谷川さんか、どなたかの報告で、きょうは理事会でこういうような説明があったというような報告があったやに承わりました。それで、そのほかの方からも、いろいろこういう問題が表ざたになったそうだが、一体運輸省はどうするかというお話をいろいろの人から承わりましたけれども、それは正式の問題じゃない、椎熊さんにしても、ただいまこれは何も議運でやる性質の問題じゃない、そういう意見もあるので、できるならやってくれというようなことを前から聞いておるから、実は国鉄やら日航やらと折衝をして、大臣はこういうこまかい問題は知っておられない、またこういう問題は私にやれと言われておるのだから、椎熊さんもその点は了解をしておるので、当局と折衝をしておられるのだ、だから、私としても、国鉄の各党へのパスの問題にしても、あるいは特急の乗車券の問題にしても、できることなら、これはそういう意見各党にあるならば出した方がいい、しかし、こういうような問題というものは、そう無理なことをしろという要求でもないし、無理があるならば出すべき問題ではないのだから、その点国鉄当局と今話し合っておるという当りまえの話を、どなたにでも、党の方にも、あるいはどの新聞の方にも、聞かれると、私はそういう当りまえの話をしておったわけであります。実はそういう談話が出ておるということを私もほかの人から聞かされまして、私がどんなに下手な発表をするからといったって、そういうおかしなこじつけをしなければならないとか、なんとかそんな発表をするはずはないのであります。それはまず新聞の責任、というとおしかりを受けるかもわかりませんけれども、正式に発表したわけでも何でもない。今もお話ししたようなことで、椎熊さんにもお話ししておったし、その他党のどなたにも、荒舩さん御承知のように、あなたの方の国会対策委員会の部屋にも行きまして、あなたや大橋さんにもそういうようなことを言ったと私は覚えております。そういうこじつけのようなことは、私は発表したわけではない。もしも、新聞に伝えられておるように、そういう誤解をしたとしたならば、それは私が言った覚えはありませんし、また、新聞がそういうふうに伝えて、皆さんに御迷惑をかけたという点に対しましてはおわびをいたしますが、私の真意はそういうものでない。また、そういう正式の委員会からの要求でもない、正式の理事会からの正式な要求でもないという点で、また正式に政務次官談として発表すべき筋合いのものでもありませんから、そういうような経過であることを御承知願います。
  38. 山本幸一

    山本(幸)委員 今政務次官の説明で私もよくわかりました。きわめて明確です。そこで実は、私昨日右派の細野君のお弔いに行きまして、院内へ帰ってきましたとき、二時ごろですが、そうすると、某新聞の記者が私をつかまえて、先ほど運輸省から電話があった、その電話によると、国鉄の特急券をただで出せ、あるいは日航機のパスもただで出せというようなことで議運でおしかりを受けて、しかも、聞くところによると、もし出さなければ、今運輸委員会審議中の法案はストップさせるというような態度すらも見られたという電話があった、そう具体的に僕に言っております。そういうことがあったのかと言って、私は今委員長の言われた通りの報告をしたのです。そこで実は、本日常でも問題になりましたので、私は直ちに記録を調べてみると、運輸委員会にそういうことは毛頭ない。運輸委員会にそんなばかばかしい話が出るはずもありません。たまたま運輸委員会はここ二、三回流れております。流れておるということは、記録によれば、政府側が全然出席をしない、与党諸君にははなはだ申しわけないが、与党諸君出席も悪いということで、審議ができないということで流れておるということが記録にちゃんと載っております。そういうようなもし電話があったとすれば。私が言ったこととは全くデマもデマ、大きなデマを運輸省が飛ばすものだ。そういうことを言ったとすれば重大である。私どもを侮辱するもはなはだしい。運輸大臣と一緒に来ておった人もあるので、その一緒に来ておった人も、よく理事会理事諸君の意向も聞いているわけだ。もし電話でそういうことを言ったとすれば、運輸大臣と一緒に来ていた連中がそういうことをだれかに流したと思われる。そこでそういうことを明確にしてもらいたい。あまりばかにしてもらっちゃ困る。その問題の結末をつけたいというわけなんです。
  39. 長谷川四郎

    ○長谷川(四)委員 運輸大臣はおられますね。この問題について伺いたいが……。
  40. 中村梅吉

    中村委員長 運輸大臣は、参議院の予算委員会が始まりますので、出席要求をせられておるそうです。もし、運輸大臣意見を確かめるなり、あるいは今山本君の御発言のありましたように、だれか運輸省に不都合な者があるというならば、今後運輸大臣にそういうことを注意しろとか、運輸大臣に対する御意見なり御質疑がございましたら、一つ先に済ましていただきたい。
  41. 長谷川四郎

    ○長谷川(四)委員 過日も運輸大臣はこの席へ出席しておりますが、ただいま委員長報告とどこに大きな食い違いがあったか、その通りであるかということを、ここで大臣から説明を願います。
  42. 三木武夫

    三木国務大臣 私は、やはり議員の一人として、議院の名誉のためにここで言っておきたいのであります。それは、この間の話も、もしこれが無理であれば無理であると答えをしてくれてよろしいということであります。私は、日航に対しても言っておることは、従来議員公務出張などの場合に割引をしておる例がある。これはやはり、日航の現在の状態からして、いろいろな制度的にも国の補助を受けているわけですから、これは部分的にそういう不公平な取扱いをしてはいけない。もしそういう割引券を出すとするならば、それはどういう規定によって出すかということを、社の中において割引券発行の規準というものをきめなければいけない。勝手に、会社の方で、ある人には会社の判断でするようなことは世間に誤解を生ずるから、それで、もしそういうことがあるならば、その割引券を発行する基準というものを内規の中に明確にすべき必要がある。それで、たとえば、今まで公務で出張したような場合に割引をしているような事実があるとするならば、それはある公務で出張する者には割引をし、ある者にはしないということでは非常に悪いから、どういうふうに今後割引をするかという基準をはっきりきめる必要がある。その基準に基いて、たとえば今まで衆議院あるいは参議院等で公務出張で割引をしておる例があるようですが、それならば、それを全然今後はやめてしまうか、あるいは、やるならば、そういう場合には、どういうふうにするかということを一律に取り扱いをしなければならない。そういう点でこの点は研究をするようにというのが、私が直接常務に言ってある事柄なのであります。その結果、いろいろ私たちは、割引などということはこれから廃止するということならそれでよろしい、しかし、するということならば、公平にしなければならぬということを、私は松尾常務に直接言ったはずです。これが日航に対しての私が申したことであります。  それから、もう一つは、国鉄に対しては、特急券というものは、特急券を買わなかったら非常に経費の節約になるという意味ばかりではありますまい、これはめんどいという点もあるわけでありますから、そういう点で今のようなお話があるということを申したのですが、しかし、特急券は、御承知のようにハトとツバメの二本になってしまったのです。特急券無料ということは省令の改正をしなければなりませんゆえに、もし特急券無料ということになってくると、あれはわずかな定員でありますから、今までのところ非常に都合が悪いということです。  それから、政党の方については、昭和二十二年から二十四年まで政党に対して、政党活動をするのは重要な活動でありますから、パスを出した例もある。二十二年から二十四年までそういうことで出した。その点は国鉄として検討ができるということで今まで申し上げておるし、国鉄あるいは日航に対して私が指示していることは、今申したような点で、一昨日のお話でも、国会という権力を背景にしてこれをせよというお話はなかったわけでございまして。今私が申したような意味のことであった。  そういう趣旨のもとに日航やあるいは国鉄に対して私指示を与えておるわけであります。この点はいろいろその間に電話とかのあるいは行き違いかと思うほかは、そういう今お話しになったような行き違いはあり得ないことだと思いますが、何かの行き違いだと思うのです。しかし、これが真実であって、私もそういう趣旨に従って先方と交渉をしておる次第でございます。
  43. 長谷川四郎

    ○長谷川(四)委員 一昨日の大臣のお答えというものが、あまりはっきりしていなかった。はっきりしない理由は、大臣は直接に国鉄と交渉をしておらなかったと私は信じます。その直接の交渉をなさったのは政務次官であったろう。だから、大臣は、私はその交渉をしていないのだから、その交渉に当った政務次官を出しますからというお答えを大臣にしていただきたかった。そうなればこういうような行き違いのことはなかったと思います。ところが、自分は直接交渉に発っていない、そうであろうというようなお返事というものが食い違いになった理由になりゃしないかと私は思う。そこで、直接交渉に当たったのは政務次官だから、私はよくわからないから政務次官を答弁によこします、こういう工合にあなたが言ってくれれば、こういう間違いの報道はなかったように思う。従って、大臣でなければならぬということで、政務次官に答弁をさせると、何か自分の権力を侵害されるようなお考えを各大臣が持っており、無理をしておる。前国会でも、非常に問題になったのは法務省の問題であって、政務次官というものに対してそういうような観点に立たれておると思うのでありますが、おわかりにならなければ、わからないから政務次存から答えるというふうにあなたが言ってくれればよかったと思う。はっきりとしたお答えがいただけなかったということで、こういうことになったんじゃないかと私は考えます。今後もあることでありますから、そのために政務次官がおるのでありますから、そういうふうにお考えを変えていただきたいと思います。
  44. 三木武夫

    三木国務大臣 参議院から今催促がございますから失礼しますが、長谷川さんから、政務次官を活用してないじゃないかという御注意でございます。活用してないわけではございませんが、今後一そう政務次官を活用いたしまして、手違いのないようにいたしたいと思います。
  45. 荒舩清十郎

    ○荒舩委員 大臣にもう一つお尋ねしますが、国鉄経営委員長佐藤喜一郎という人に、どんな報告をしたんでしょうね。きのうわれわれが大臣にお話ししたことと非常に間違ったような受け取り方をした記事が出ておる。
  46. 三木武夫

    三木国務大臣 私は何も経営委員長報告したわけではございません。何か手違いがあったんだと思います。
  47. 荒舩清十郎

    ○荒舩委員 そうすると、大臣以外の人がこういう報告をしたんでしょうか。おととい大臣と一緒に来た方が何か発表したんですか。
  48. 三木武夫

    三木国務大臣 その真偽はわかりません。
  49. 荒舩清十郎

    ○荒舩委員 とんでもないことが書いてある。
  50. 野原覺

    ○野原委員 今の荒舩さんの御質問に関連して委員長に要望したいが、この問題は、やはり議運としては徹底的に事態を究明していただきたい。国会として、いいかげんにこの問題をうやむやにしてもらっては困る。従って、佐藤という人の、まことにわれわれの了解に苦しむ談話が出ておるとすれば、佐藤氏を、何らかの手続によって呼び出していただいて、一体君は、だれからそういう話を聞いて、そういう談話をしたかということを究明願いたい。
  51. 中村梅吉

    中村委員長 参議院の本会議運輸大臣が行かないために、大臣が全員出なければ始めないと言っておるそうです。政務次官がおりますから、一つ政務次官で……。
  52. 野原覺

    ○野原委員 この問題は、やはり佐藤氏を呼び出して、一体だれからそういう話を聞いて、そういう談話を出したか、大臣はそういうことを言った覚えはないと言っておりますから、そういうこともやはり究明して、何ら問題が残らないようにこのことを処理していただきたい、これを委員長に要望します。
  53. 山中貞則

    ○山中委員 今の荒舩委員発言補足をいたしますが、その談話の内容を聞いておいていただきたい。「国鉄経営委員長佐藤喜一郎氏談」として、表題として「虫がよすぎる要求」、「今度の議員の申出は無理な要求で虫がよすぎるようだ。忙かしくて特急券を買うのが面倒だというがご自身が大いに時間を浪費しているといえよう。また展望車はシートが決まっていて、あらかじめ申込むことになっているので、タダだからという気で申込んでも乗らぬということになると他の一般乗客にも迷惑をかけるわけだ。」こういう談話です。
  54. 荒舩清十郎

    ○荒舩委員 一体ただでやれとかなんとかいうことは……。
  55. 河野金昇

    河野(金)政府委員 誤解があるといけませんが、私も、ああいうようなことは正式の議題でも何でもないし、こういうようなものは、ざっくばらんに申し上げますれば、お互いの了解事項で片づけていくようなことで、正式の問題とすることじゃないと思います。おそらく、大臣も、もちろんそんなことは経営委員長報告するはずもないし、国鉄当局といいますか、鉄道監督局の連中も、そんなことを一々経営委員会報告いたしておりませんが、皆さんも御了解願えると思いますのは、えてして、こういう問題がありますと新聞記者の方が行って、こういう要求をしておるそうだが、一体どう思うのだ。——私のところにもそういう山をかけた質問がいつでも来るのであります。おそらく、佐藤さんとしますと、弁護をする気持は毛頭ありませんけれども、こういうような要求をしておる、委員長どうだ、こういう質問をしたら、それはけしからぬと、こういうように答えたんでなかろうかと私は思う。こんなことは、大臣なり私たちなり一々報告すべきことじゃないと思いますから、もちろん報告もいたしておりませんし、こんなことは、私ら党内においても、公けの議員総会や何かにおいて論議することでないと思っておりましたから、一ぺんも公けのところで発言もしておりません。椎熊さんからも依頼を受けて、いういう要望があるんだから、一つできるかできないか交渉してみてくれんか、そういうことでありましたから、たまたま一昨日は会期の切迫しておるときでもありましたし、こういう妙なふうに発展していってしまいましたが、私たちは、この問題を大きくしょうとかいうような気持は毛頭ない。その談話が出ておったことも私は見ておらないような状態でありますが、決して向うも悪意を持ってやっておったのでないということを御了承願いたいと思います。
  56. 山本幸一

    山本(幸)委員 次官の釈明でよくわかりますが、次官の釈明によると、全部新聞社が悪いということになる。東京新聞も日経もでたらめな新聞だということに規定づけられることになる。そこで、私は、次官の場合は別だが、佐藤の場合は、次官とは全く人が違うので、本人を呼ばなければわからぬと思う。私ども一番残念だと思うのは、何か新聞によったり院内のデマを聞くと、社会党両派まで、保守合同の道具にこれが使われたり、それに引き込まれておるんだということを耳にする。私どもそういうことは別の問題で関知しないことです。しかも、この問題は、きのうやおとといの問題でない。二カ月、三カ月も前から小委員長が努力して、いろいろ話をしてもらった問題であって、先ほど委員長の言われたように、われわれは別にそれをしいて出せとか、まけろという言葉を使っておりません。いけなければいけないで、その旨をそぞれ議員諸君報告すれば、私どもの任務はそれで済むのだから、いいか悪いか御返答をしていただきたい。日航機の問題については、日航側に話をしなければならぬから、直ちに御返事をいただくことは困難でございます。しかし、国鉄の方は、所管大臣がおられるから、いいか悪いかということは御返事いただきたい。こういうことで、大臣は来週まで待っていただきたいということで、私ども了承しておるわけだ。矛盾はしておらぬ。それを佐藤何がしとかいう経営委員などが何か変な談話を発表しておる。こういうことになれば、新聞社の方がでたらめを書くのか、国民の世論を代表し、しかも正当なものを常に報道すべき新聞社がでたらめを書くのか、それとも佐藤の方がでたらめを言っておるのか、その点は明確にしておかぬと、今後いろいろな新聞の報道によって院内発言が制限されることになる。従って、新聞社がそういう気持でやっておられるとは思わぬ。おそらく、そういう談話があったから、新聞社が書かれたんだと信じておる。そういう点明確にしておかなければ、私ども自由な発言ができない。しかも、この全体の意向を代表して一線でいろいろ話をしておると、その話が誤解されるのであったら、私ども控えなければならぬので、重大な問題だと思うから、特に明確にしておきたい。  第二点は、先ほど申し上げた電話がかかったと称することで、これは某新聞記者が私をとらえて廊下で言った。私は事実を説明申し上げたら、違っておる、大へんだと言って、直ちに本社のデスクに電話で訂正方をせられた。それを見ておる。これはうそはないと思う。その新聞記者は誠実で、直ちに訂正方を申し出ておられる。しかも国鉄、運輸省からそういう連絡があったという。その辺に出てきておったのは、運輸大臣と、あそこにすわって見える二人だ。運輸大臣から漏らしたか、あなたが漏らしたかということになる。従ってそれは明確にしてもらわぬといかぬ。一ぺん君ちょっと答弁してくれ。
  57. 植田純一

    ○植田政府委員 私は、所掌事務の関係で、運輸大臣の補佐として参っておりました。全く運輸大臣の補佐官でありまして、それ以上のことにつきましては権限も何もないわけであります。あの当日、確かにお話がありましたように、最終的には大臣が来週御返答するという話がございまして、ちょうどこちらへ大臣と一緒に参ります前に、参議院の予算分科会に、私も一緒に出ておりまして、そこへ出まして、直ちに大臣と一緒に予算分科会に出ておったわけであります。従いまして、理事会でそういうことで結末になったということは存じておりますが、先ほど御指摘のような運輸委員会がどうなったか、私は運輸委員会に出てもおりませんし、呼ぶ出しもなかったわけであります。参議院の予算分科会に出ておりまして、運輸委員会がどういうふうなことになったかということについても、全然関心もなければ何も知らなかったのであります。
  58. 山本幸一

    山本(幸)委員 電話のことは……。
  59. 植田純一

    ○植田政府委員 電話と申しますか、そういうものは私は全然存じません。またそういう点新聞記者の方に私自身が電話をかけたことは毛頭ございません。しゃべったことも全然ございません。また私自身聞かれたこともございません。
  60. 池田禎治

    池田(禎)委員 今までの話でだんだんわかりかけてきておりますが、私は、率直に言って、大臣はおられぬが、この際次官に申し上げておく。今までの話で、あなたが、自分はそういうことをしたことはない、責任をもってそういうことはないと言うが、山本君も先ほどから発言しておるごとく、一体根も葉もないのに新聞が書くということは、私も多年新聞界にありまして、信じられない。よほど、何といいますか、天下に信用のない新聞で、その結末がどうなろうとも責任が負えぬような人々が携わっておるなら別だが、権威を持つ新聞がさようなでたらめを書くことはない。やはり、論拠は那辺にあるかということは、私は率直に言って推察されるのであります。そういう点につきましては、やはり運輸当局においても瑕瑾なしとしない。あなた方は、不用意に、談話でなく、非公式に個人の見解をただされたら、談話にあらずも、そういう経過において対外的に発表されることは、これまた新聞が取り上げることはゆえなしとしない。おれは正式に談話したのでないから、新聞がけしからぬということになるが、そういう点では、一番先に思うことは、本委員会の何ら正式の機関でないところで話したこと、しかも根本的に違うような問題を不用意にどっかで取り扱われたということは、やはり十分にあなた方においても反省すべき余地があると思う。私は率直にそう思うが、その見解はいかがですか。
  61. 河野金昇

    河野(金)政府委員 新聞記者諸君は、われわれも経験がありまするけれども、どんな秘密の会合をしておっても、あとで訪ねてきまして、大ぜいああだこうだと話をしておるうちに感得をされて、勘でもっておまとめになるようなことも多々あります。従って、一昨日の問題のごときも、私もあとで、議員総会でもこういう報告があったということを聞いたり、また理事方々からも個々にいろいろなことも聞きましたり、だからそういうようなことを個々に聞かれたような場合には、私も今まで椎熊さん等を通じて依頼を受けておった経過やなんかを話したことはある。しかし、あの日の理事会のことは私は何も知りませんので、むしろあとから私自身が聞かされたようなことであります。しかし、私も大体口数の多い方でありまして、誤解を招きやすいたちでありますから、そういう点は自分自身も知っておりますから、今後は特に注意をいたしたいと思います。
  62. 荒舩清十郎

    ○荒舩委員 関連して。今の河野政務次官の話で一応了承したように思いますが、そうすると、東京新聞に出ておる河野政務次官談というのは、東京新聞が全然架室なことを書いたという結論になるか。私は、たとえば大臣に言った言葉のうちで、こういう言葉を使っておる。こじきが物ごいをするような気持で言っておるのではない、公平な気持で、日航の問題でも、ある議員に対しては割引をしておる、ある議員には全然ただで乗せておるというような問題を聞いておるので、公平に取扱ってもらいたい、こういうことで、こじきが物ごいをしておるんではない、だからその点をはっきりしてもらいたい、こういう質問をし、またお願いをしたわけであります。それがたまたま、あなたの談話になると、国鉄にただで乗せろ、日航にただで乗せろ、なそれはとんでもない無理なことだというような形式で、あなたの談話が新聞に出ておる。この新聞に書いた記者というものは、全然架室なことを書いたという結論になるのですか。
  63. 河野金昇

    河野(金)政府委員 私が、この問題に関連して、問題が起きてから言っておることは、やはりパスを出すようにしても、割引券を出すようにしても、正式とは言えないにしても、役所があっせんをして出す場合には、人から聞かれた場合に、こうこうかようなふうでこれは出すのだという、納得をさせるような理屈がなければならぬ、国鉄のパスの問題は話が大体つきかかっておる、人数の問題において、こちらの御要求と国鉄がこうしてくれというようなこととの間に少し食い違いがあるにしても、そんなことは解決のつく問題だが、特急の乗車券の問題、日航の問題はなかなかむずかしいようだ、しかし何とか出るような方法がないものか交渉をしておるというようなことを、私は一昨日以来どなたに会ってでも言っておるのでありまして、そういうような私の下手な話をどういうふうにまとめてお出しになるのかは、新聞社の方々の勘と腕でありまするから、それが私が話が下手なために誤解を招いたとするならば、私の不徳といいますか、洗練した言葉を知らないためでありまして、そういう点に対しては深く注意を今後いたし、軽卒な言葉を平生においても使わないように心がけていきたいと思います。
  64. 山本幸一

    山本(幸)委員 大体わかりました。私ども別に運輸省をいじめようという考え方は毛頭ない。こういうことで誤解を招いたということは、これからは院内議員諸君のいろいろな御要求、いろいろ正しい要請も何も取り上げられないということになれば、議院として国会運営上迷惑ですから、従って事態を明らかにすれば私どもはいいわけであります。そこでこの際、さらに事態を明確にしてもらうために、私からもう一ぺん申し上げますが、結論的に申し上げます。先ほど委員長並びに椎熊理事からお話のありましたように、私どもがかねがね議員諸君の意を体して扱い方を研究してもらいたいということの内容は、第一点は、特急券です特急券については、座席指定でありますから、いわゆる常時乗れる無料パスをよこせということは一言も言っておりません。もしでき得れば、特二券も座席指定だから、特二と同じに扱っていただきたい。事前に申し入れをして、料金を払うお客さんに御迷惑のかからぬ方法で扱いをしてもらいたいという研究をしていただきたいということであります。第二は、政党パスについては、さきに委員長お話があったように、かなり長くやっておったが、占領軍関係から一時中止になっただけで、特に公正な政党運動をやる関係上、何十人に一枚くらいのことはさほど困難なことでなかろうから、研究してもらいたいということ。第三点は、日航機については、申し上げるまでもないが、無料パスをくれと言ったことはない。先ほどからお話のあるように、高級官吏や大臣あるいは特別な議員連盟の諸君は無賃乗車をしたり、ないしは割引をされておる、同じ議員で、そういう不平等なことはよくない。従って、その点については、日航側と至急御連絡願って明確な回答をいただきたい。さらに私どもつけ加えて言ったのは、その点は別段強制すべきものでないので、従って、出せるか出せないかということを明確にしていただくならば、私どもは、出せなければ出せないように、その由をそのまま議員諸君にお伝えすればよろしいわけです。出せるならば、どういう扱いをしていただけるか、それもまた報告をしなければならぬのであるからということを付言しておる。そういう付言をした結果、運輸大臣の、来週までお待ちいただきたいという回答を了承したわけであります。この点を明確にしていただくなら、私どもは何もここで特別な意図を持って言っておるのでない、事態が明白になればよろしい、こういうことでありますから、そういう点で一つ御了承願いたい。
  65. 椎熊三郎

    椎熊委員 一昨日、運輸大臣が、ここへ来て、責任ある答弁をして、来週中には明確な答弁をするということを言っておられるのですから……。
  66. 池田禎治

    池田(禎)委員 そんなことは委員会できめるなら撤回しよう。理事会だけでそういうことがあって、国民の前に大きな疑惑を与えるなら……。
  67. 荒舩清十郎

    ○荒舩委員 要らないよ。
  68. 椎熊三郎

    椎熊委員 要るとか要らないとかの問題でなしに、私は、小委員長として、みんなの話によって交渉した一人ですから、責任者なんです。その返事が明確に聞かれないで、何か途中で事件が起ったからうやむやにしてしまうということは、むしろ不明朗なことで、大臣が来週明確に答えると言った以上は、一応待ってやる。その上でわれわれの判断をきめても決しておそくないでしょう。いかがでしょう。
  69. 福永健司

    ○福永(健)委員 ただいま椎熊君の御発言を伺ったのですが、今問題の途中でこういった世間の誤解を生ずるような事態が生じたので、そのことについていろいろお話になった。そのもとのパスをどうこうということは、本委員会の議題になったこともないのでありますが、たまたま話が出たので、椎熊君はああいう話をされたんでしょうが、すべて報告等を聞かれて、その話を伺った上でどうするかということで、きょうはあらかじめこの扱いをどうするかという問題でなかろうと思う。むしろ、われわれの関心は、国会の権威のため、議院の品位保持のために、誤解を生じたことが非常に遺憾であるということを中心としての論議であったろうと思う。椎熊さんの話は、いずれいろいろ庶務小委員会をお聞きになった上で、その上でまた理事会その他で諮っていただいて、それからのことにしていただきたい。
  70. 大橋武夫

    大橋(武)委員 ちょっと私つけ加えて希望がある。この問題は、とにかく新聞記事の内容が議院の名誉に関係があるということが重点だと思う。ところが先ほど来明らかになりましたところでは、理事会なりあるいは庶務小委員長なりの話はしごくごもっともな話で、鉄道当局としても、これに対してはできるだけ早く返答をしよう、こういうことを言っただけである。これが新聞記事に表われたところでは、パスをよこせという要求があって、これがけしからぬということになっておる。そうすうと、これは大臣から末端まで行く間に、どこかで話が全然すり変えられておる。ここに議院の名誉に関係するようになった原因があると思うのですから、一体、運輸大臣におかれましては、運輸大臣から話がだれに伝わり伝わったということを一々取り調べの上で、だれからだれに伝わるときにこういう全く違った内容の話になったかということを、一つ明らかにしていただきたいと思う。
  71. 中村梅吉

    中村委員長 その点は先ほど野原君からも御要望がございました。ただいま大橋君からも同様の御意見がございましたので、委員長としましては、理事方々とよく御相談をしまして、こういうような議院の名誉にかかわるような不愉快な現象が現われたことを、どう結末をつけるか、善処をするかということについては、理事方々とよく御相談をいたしまして処置いたしたいと思います。
  72. 山中貞則

    ○山中委員 先ほど、私から民主党の並木芳雄君の院外放送の発言に関する問題で、著しく議院の品位に関する問題がありましたために、本委員会に御出席お願いしておったわけでありますが、先ほど来同僚の民主党の諸君並びに事務局の方で八方調査いたしましたけれども、並木君の所在が依然として不明だそうでありますから、この次の委員会において並木君の御出席をいただくことにしたいと思いますが、そのお取り計らいをお願いします。
  73. 野原覺

    ○野原委員 山中委員のただいまの発言ではわからない。並木君の所在が不明と言うけれども、一体並木君についてどういう問題があるか知りませんけれども委員会は何も知りません。だから、そのことだけでは、はっきり言ってもらわなければわれわれ了解できない。
  74. 山中貞則

    ○山中委員 だから、先ほど非公式の会合で申し上げたのですがということで言っておいたが、ただ本人がその場におって、私は自分の耳で開いたんだから間違いないが、それを述べて本人が直ちにその場で誤まった点があるなら釈明できるような場所を提供したところで述べた方が、私は、並木君の同僚として、われわれお互いにかばい合うべき議員ですから、そういう並木君に不当な影響が起らないようにしたいために、私は事件の内容を申し上げなかった。それは、あとでお聞き下されば、私の方から申し上げてもよろしい。
  75. 小山亮

    ○小山(亮)委員 きょう登院したのですか。
  76. 大池眞

    ○大池事務総長 登院して外出されたらしいのです。
  77. 中村梅吉

    中村委員長 それでは、次の議運委員会に並木君の御出席を求めるように取り計らいます。その際に山中君から逐一お話を願います。
  78. 荒舩清十郎

    ○荒舩委員 どういうことでも理事会一任ということになるのですか。
  79. 中村英男

    中村(英)委員 理事会決定したら、理事会の結末をここで話をしてもらわぬと、理事以外の人は、何の議題でどういう話になっておるか、さっぱりわからぬ。
  80. 中村梅吉

    中村委員長 どうですか、佐藤経営委員長次会に呼ぶことにしますか。
  81. 荒舩清十郎

    ○荒舩委員 とにかく国鉄及び運輸省当局からいろいろ発表になっておる。たとえば、国鉄当局談として、けしからぬことを書いておるし、また国鉄の経営委員長談として、それからまた政務次官談、日航社長談、こういうことが全部出ておる。それがわれわれがおととい運輸大臣に質問し頼んだこととは全然反対の記事なんですが、何を言ってもそれは理事会にまかせるということですか、どういうことなんです。どんなことを書かれても……。
  82. 中村梅吉

    中村委員長 そういう意味じゃない。先ほど私が申し上げたのは、最初同趣旨のことを野原君から御発言がございました……。
  83. 中村英男

    中村(英)委員 委員会で議題になったことはないから、もとに戻して、理事会でお諮り願いたい。
  84. 中村梅吉

    中村委員長 理事方々と御相談をして、どういう人に来てもらって説明を聴取するなり質問するなりなさる必要があるか、今は佐藤経営委員長だけが問題になっておりますが、そのほかにもあるかもしれませんから、そういう検討を、あげて理事方々委員長におまかせを願って、検討した上でいたしたい、こう思うのです。その意味において、一つ委員長及び理事におまかせを願いたいと思います。     —————————————
  85. 中村梅吉

    中村委員長 それでは、他に本日の議題はございませんから、本会議開会時刻についてお諮りいたします。   〔「五十分」と呼ぶ者あり〕
  86. 中村梅吉

    中村委員長 それでは三時五十分ごろといたします。  本日はこれで散会いたします。    午後三時二十五分散会