○堀内
委員 靖国神社の英霊の合祀の問題につきましては、昨日文部当局から
事務的の問題については一応の説明があったのでございまするが、私は、この問題について、次のような理由から、もう少しよく徹底的に
事情を調べて善処するようにいたしたいと
考えるのでございます。昨日説明のありましたようないきさつから靖国神社はでき上っておるのでありまして、そうして
終戦後
昭和二十八年の末までに、三十七万余の英霊の合祀ができておるのでございまするが、現在なお約八十五方の合祀ができていないのでございます。そこで、そのおもな理由といたしまして、靖国神社に経費がないというようなことになっておるのでございまするが、すでに、このことにつきましては、
昭和二十八年の九月に、靖国奉讃会ですか、そういう
団体ができて、三年計画で合祀を完全にするということになって、次のような予算で始めたのでございます。
内容といたしましては、社頭の整備費というようなものが二億二千万円、遺族の接待費が一億七千二百万円、合祀費が二億一千五百万円、募金費が五千五百万円ということで始めて、二千四百万円程度の募金ができたのでございますが、もとより、三年計画ということになっておりますので、その募金の現金の納付は三年でやるということになっておったのでありますが、中にはいろんな
事情で三年分をすでに納めてしまったというような
状態の町村もあるのでございます、しかるに、その後の運営において、三千万円にさらによそから三千万円金を借りてきて休憩所々を作るというようなことをいたしたために、むしろ現在三千万円の借財があって、合祀そのほかに一対する方の事柄に滞っておるというような
状態であり、なお、聞くところによりますれば、英霊を合祀することの通知を受けますと、遺族が神社へ参る、そうすると遺族から合祀料というものを百円ずつ納めさせる、そうして遺族が
自分の方で金を納めて合祀してもらっておるというような
実情にあるようでございまして、(「けしからぬ」と呼ぶ者あり)こういうことは、英霊の頌徳の上からいっても、私はまことに不都合しごくと
考えるのでございます。しかし、この問題につきましては、昨日説明がありましたように、憲法そのほかの
関係もありますの、でなかなか困難があると思いますが、何にいたせ、
終戦後十年の今日、まだ二百万英霊の中の三分の二が合祀してない。しかも、その様子を開きますと、五、六年かかると言うておるので、ありますが、私は、今日までの経過から見て、五、六年ではできないと思うのでございます。と申しますのは、
昭和二十八年の九月に奉讃会ができて、そのときも三カ年計画ということで、始めて、今日まで約三十万の合祀はできたのでありますが、なお百三、四十万の未合祀があるというようなことを
考えて、このままほうっておきましては、何年かかって合祀が終るのかわからぬというような
状態になることをおそれるのでございますが、この際、担任の省と申しましても、どうも文部省でもなし、厚生省でもなし、きわめてあいまいになっておるのでございますが、
〔
臼井委員長代理退席、
委員長着席〕
この点につきましてしかる、べき
参考人等を呼んで調査いたしまして、何とかこれが打開の
方法を
考えていただきたいと思うのでございますが、この際
委員の方にお諮りを願いたいと思うのであります。