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1954-12-16 第21回国会 衆議院 議院運営委員会 第5号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十九年十二月十六日(木曜日)     午後一時五十五分開議  出席委員    委員長 菅家 喜六君    理事 三和 精一君 理事 椎熊 三郎君    理事 山本 幸一君 理事 土井 直作君       天野 公義君    生田 宏一君       山中 貞則君    山本 友一君       園田  直君    長谷川四郎君       青野 武一君    井手 以誠君       池田 禎治君    長  正路君  委員外出席者         副  議  長 高津 正道君         外務委員長   喜多壯一郎君         議     員 山本 正一君         内閣官房長官  根本龍太郎君         事 務 総 長 大池  真君     ————————————— 本日の会議に付した事件  虚礼廃止に関する件  緊急質問取扱いの件  次回の本会議の開会に関する件     —————————————
  2. 菅家喜六

    菅家委員長 これより議院運営委員会を開会いたします。  新たに当選された副議長よりごあいさつがございます。
  3. 高津正道

    高津議長 昨日、不肖私が副議長に就任いたしましたが、当然にふなれでありますから、どうぞよろしく願います。(拍手)     —————————————
  4. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは昨日来問題になつておりました院の申合せ決議等の問題に対する山本正一君の文書発送問題に対して、昨日は官房長官並びに内閣総理大臣質問をいたしたのでありますが、この前の申合せによりまして御本人の御出席を要求いたしましたところ、ここに山本君がお見えになつておりますので、本人から一応この問題に対する釈明等をお聞きいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議なければ、さようとりはからいます。山本正一君。
  6. 山本正一

    山本正一君 親しく弁明、釈明の機会をお与えいただきまして、まことに幸いなことに存じます。今委員長からお話のございました事柄につきましてまず申し上げたいと存じますることは、私の行き届かざる配慮の欠陥から、院の申合せ趣旨に疑念を持たれたということにつきましては、はなはだ遺憾に存じておる次第でございます。なおその事柄につきまして、いささか実情を申し上げたいと存じますが、あのはがき鳩山一郎名義で発信することの承諾を得ました時期は、十一月の中旬でございます。日と時間を正確に記憶しておりませんが、十一月中旬でございました。その後新党の結成、引続きそれに伴い多忙の日を過しまして、これを印刷に付しましたのは十二月五日付になつておるのであります。印刷いたしました実数は一万七千でございます。その一万七千のうち、書き損じその他ありまして、発送いたしました実数は一万六千二百でございます。この発送いたしました範囲は、選挙区だけでなく、全国各地でございます。昨夜選挙関係の分を調べさせましたところ、八千四百前後ということでございます。なお、鳩山一郎肩書きにつきまして同意を得ましたときは、民主党総裁になつておりません。たまたま私の秘書がこれを印刷にまわしまする際に、民主党総裁になつておりましたので、その肩書きを書き加えて印刷所にまわしたということが、きよう印刷にまわしたという日に自宅の方へ電話連絡がありましたので、それはいかぬから、その肩書きを削除するようにということを電話ですぐ申しました。ただちに印刷所にそのことを連絡したのでありますが、そのときはすでに約三千枚肩書きのついた、すなわち日本民主党総裁肩書きのついた分が三千枚すでに印刷されておりました。爾余の約一万四千というものは、肩書きのない、単なる鳩山一郎名義になつておるのであります。そこで発送いたしました日時を調べましたが、五日の夕刻から九日の朝までにまたがつて発送しておるようであります。大部分発送いたしましたのは六日及び七日の両日でございます。ごく一部が五日の夕刻及び九日の朝にまたがつておるのであります。この印刷発送等に関する事柄は、ここに申し上げた通りでございます。なお、このことにつきましては、院において申合せが行われておりますので、自粛趣旨は十分これを尊重いたすことは当然でございまして、将来に対しましては十分に戒めて参りたいと考えておるのでございます。よろしく御了承をお願いいたしたいと思います。
  7. 菅家喜六

    菅家委員長 ただいま山本君より事情等の御開陳があつた次第でございます。何か質問があれば、この際質問を願いたいと思います。
  8. 池田禎治

    池田(禎)委員 山本君にこの際一、二お尋ねいたしておきたいと思います。第十九国会で、年賀状暑中見舞というようなものは禁止するという申合せができておつたことは御承知であつたかどうか、これをまずお尋ねいたしたい。
  9. 山本正一

    山本正一君 本年十二月三日付文書によりまして、当院議長から申合せの御通知がありました。続いて十二月九日付の同じく議長名による文書によつて承知しております。
  10. 池田禎治

    池田(禎)委員 第十九国会申合せは御存じであつたかということです。
  11. 山本正一

    山本正一君 十九国会申合せ事項は、内容は具体的に存じません。
  12. 池田禎治

    池田(禎)委員 本委員会におきましては、きのう鳩山さんは知らなかつたということをお答えになつております。そうすると、その知らないということになれば、私どももそれについての考え方というものがいろいろ出て来ると思います。そうすれば、あなたはこういう問題を起して、一国の総理大臣にこういう迷惑をかけておる。これについて、あなたとしての政治的な責任というものをどういうふうにお感じになつておりますか。
  13. 山本正一

    山本正一君 実は鳩山総理の昨日の発言も、席の後方において私伺つておりましたが、全然知らぬというふうに申し上げたことではないように思つております。それから私は先ほども申し上げましたように、十一月中旬に同意を得ておることは間違いございません。なお、この事柄に対する私のとるべき責任につきましては、十分みずから考慮を加えて、いずれこの議運を通しての国会の御意向等も、公式、非公式を問わず、何らかの御意向というものもあろうかと存じまするので、それも十分に尊重をいたしまして、適当な時期に適当な処置をとりたいと考えております。
  14. 菅家喜六

    菅家委員長 他に御質問はございませんか。——質問がなければ、委員長から一、二点簡単にお尋ねいたしたいと思います。  事同僚議員のことでありますから、あまりかた苦しくなく伺いたいと思いますが、大体今真相として、具体的に枚数のことその他について山本君から御開陳があつたのであります。おそらくそれに近いものじやないかと思いますので、枚数の問題にしても、あるいは別に争うような問題ではないと思いますが、ただ私どもは、まことに言いにくいことではありますけれども、このことは、前年以来強い各党申合せがあつて、昨年来暑中伺い、年賀状、最近に至つては、特に選挙の目標がきまつた以上、これの事前運動に類するがごときことは各党で戒めようというので、国会対策委員長会議あるいは当委員会その他各党代議士会等においても、相当に強くこの事柄を宣伝しておるやさきに、政府党である総裁総理大臣である名前のもとに、あなたの推薦状とみなされるべき文書が配布されたということが俄然問題になりました。この事柄をきめるとき、各党とも心配いたしましたことは、これがただ一つ空文に終つてしまうのではないか、そういうことをきめても、あらゆる脱法行為によつてやるということがしばしば論ぜられました。たとえば年賀郵便は出さないことになつたから御了承願いたいというようなのも出るのではないか、また新たに何かの役職につかれた者が、役職の就任のあいさつだ、退任のあいさつだという名義に籍口して多数のそういう通知をされるのじやないか、あるいは巧みなる方法によつて印刷物等を売却もしくは散布することによつて事前の有利なる選挙運動を展開するようなことにもなるだろう、その他、あるいは民間ラジオに金を出して、新年おめでとう、ことしは出さないことになりました、というようなことをやれば、結局院で申合せ決議をしたことが空文になつてしまう、それでは自粛意味にもならないし、公明粛正選挙にもならないのですから、これはきつく、ひとつ何党、何会派を問わず、これに対して違反のことが起きた場合には、この運営委員会において出席を要求して本人事情をただし、その上本会議において適切なる処置をとろう、本会議において適切なる処置とは、政治道徳上の責任をひとつ追究しなければならぬじやないかというのが、満場一致の意見つたのであります。そこで、十一月中旬に承諾を得られたというあの文章等鳩山さんにお見せになつて了解を得られたのでしようか。単なる、ごぶさたをしておるからあいさつ状出したい、それで、文案は私の方でつくるが、名前だけ拝借したいということだつたのか、一応この文章もお見せになつたのでございましようか。  それからもう一つは、あなたに申し上げるまでもなく、よく知つておられることと思いますが、しばしば代議士会等で、こういうものをかりに五千枚でも、八千枚でも、一万枚でもやれば、こういう申合せ決議事項に対して問題になるということをお考えにならなかつたでしようか。この二点だけ伺つておきたい。
  15. 山本正一

    山本正一君 あのはがき文章自体を示して、鳩山同意を得たかどうかということでございますが、文章自体は示しておりません。  それから第二の点は、本年十二月三日付及び十二月九日付議長の御通知了承しておりますが、きのう申し上げました通り鳩山先生同意を得ましたのは十一月中旬でございまして、私の考慮の欠けたる点がございましたことは、はなはだ遺憾に思つております。
  16. 菅家喜六

    菅家委員長 なおその発送された後に、あの文章総裁にお示しになつたことはございませんか。
  17. 山本正一

    山本正一君 発送いたしました後に、特にこれを見せて承諾を得たということはございません。しかし今申し上げた発送の中で、住所の記載の誤り、もしくは転居等のために、もどりが数百枚あるいは数千枚かもしれません、はつきりしておりませんが、これが差出人たる小石川の鳩山邸にもどつております。しかし私は、それが特に当時御承諾を得た文書であるということは申し上げておりません。
  18. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは、承諾を得られたのは十一月中旬である、そうして文章総裁にも示さなかつたし、事後においても示さないけれども住所の不確実なものがあつたために、差出人鳩山邸にそのはがきがもどつたということだけは間違いない事実でございますね。
  19. 山本正一

    山本正一君 間違いございません。
  20. 菅家喜六

    菅家委員長 なおもう一点だけ恐縮ですがお答え願いたいと思います。この発送先は、選挙区以外にもお出しなつた、これは多年の御交際その他において懇意な方にもお出しなつたことと思いますが、特に選挙区はいかなる名簿でお出しになつたのかわかりませんけれどもはつきりと所属政党を異にする人々にこのはがきが配布されたというのは、どういう名簿によつてなされたのか、私どもちよつと疑問に考える点があるのであります。たとえば、はつきり労働組合に所属しておる社会党系の者にそのはがき行つたということになりますと、どういう名簿によつて出しなつたかを一応お聞きしておきたいと思います。これを判断する資料として、私ども必要でございますから、その点をお尋ねいたしておるのでございます。
  21. 山本正一

    山本正一君 大体発送あて先は、一度でも二度でも自分のお目にかかつた方対象にしておるのであります。たまたま座談会その他等で、どういう方がおいでなつたかということが私に確認されておりませんような場合は、その集会をお世話いただいた方に依頼いたしまして、その集会出席された方がどういう方か、これをお調べいただいて名簿に加えた場合もあろうと思います。従つてあのあて先というものは、必ずしも所属政党というものに重点を置いていないのであります。
  22. 菅家喜六

    菅家委員長 よくわかりました。そういたしますと、結局自分の幹部とか、自分所属政党の役員でなくして、座談会等その他の集会において会つた人には、その会の世話人に依頼してこれを発送したということだ、こう承知してよろしいのでございますか。
  23. 山本正一

    山本正一君 今の委員長お話は少し違うのであります。発送は託しておりません。発送に際しての調査も託しておりません。名簿の調製は、座談会が行われますと、その後引続きこの座談会に御出席いただいた方の氏名、住所というものの調べを、その会の世話をなすつた方を煩わしていたしておつたのであります。
  24. 青野武一

    青野委員 ちよつと山本さんにお尋ねいたしますが、きのう同僚委員から鳩山総理に御質問になりました際に、明瞭に、大体一箇月くらいと思うが、一箇月前ごろにそういう話があつたので、大体了解し、承諾を与えておいた、しかしはがき内容は見ておらぬ、こういう御答弁があつたのであります。そこでお尋ねしたいのは、非常に鳩山総理としても寝耳に水といつたような感じで、御迷惑なような顔をしておりました。結局私は、枚数のことはよく知りませんが、あなたの御説明によると、印刷をしたのは一万七千枚、発送をしたのが二万六千二百枚程度書き損じ等もあつて選挙関係が八千四百枚前後、そうして秘書からの連絡があつて民主党総裁鳩山一郎という署名入り、いわゆる活字が入つておるというので印刷所を調べてみたところが、すでに三千枚程度印刷してあつた、こういう御説明でございますが、大体きのう土井委員からの御質問内容を聞いてみると、発送したのは東京中央郵便局、十二月九日の消印になつておる。そうすると、十二月三日にはすでに議長名によつて議員虚礼廃止選挙自粛通知が出されておる。そういつた点は、すでに十九国会の当時から議運で常に問題になつておりまして、自粛三法の中でも特にこれは非常に関心の的になつておる問題であります。それで、いわば鳩山さんに非常に密接な関係のあられる山本さんが、そのはがき文章内容も見せないで、鳩山総理名前——これは民主党総裁鳩山一郎ということになつておりますが、実態は総理大臣に間違いない。そういう文章を、あなたたち一つ習慣として、いわば鳩山さんの側近として、どういうことを書いて出しても、大体あいさつ状程度のものを出したいという了解を求めたら、そういうものを見せないで何万というものを出していいのだという、そういう一つ習慣になつておるのですか。あるいはあなたがそれを承知してやられたか、一切を秘書にまかして、印刷から発送まで、あるいはその表書き等まで秘書におまかせになつてつたのか、あるいはあなたがその一部分を知つてつたのか、全部さしずしてやらしたのか、こういう点、鳩山さんがきのう御迷惑な顔をして苦しい御答弁をしておられたことを見たわけですが、そういう点をもうちよつと明らかにしていただきたいと思います。
  25. 山本正一

    山本正一君 今のお尋ねでございますが、文章本人に示さずして出すという習慣はございません。この審議の対象になつておる事柄が、そういうことであるということは私の不行届きでございます。それから印刷にまわすということ、差出すということの実務、これはもちろん御推察の通り、私自身ですべてやり得るものではございませんが、少くとも当委員会または国会に対する責任は、私がみずからすべてこれをなしたるものとして負うべき事柄でございまするから、その程度で御了承を願いたいと思います。
  26. 青野武一

    青野委員 もう一つ、私は社会党左派に属しておる者ですが、私たち関係衆参議員は詳しい内容を知らないから、千枚程度出したいと思うが、その程度ならどうか、あるいは五百枚程度ならどうかといつて、ほとんど毎日のようにひんぴんとして問合せが来ております。しかし選挙区だけにかたまると問題が起るし、全国的にも、選挙区以外の親戚、友人あるいは団体とか、向うから年賀郵便が来たというような場合は、議運においても、その返事を出すのは常識をはずれない程度、その程度で、まあ三百枚とか五百枚とか、あるいは大臣なつたり政務次官なつたりした人は、それより少し数が多いのはやむを得ない、こういうことで、年賀郵便についても、絶対に一枚も出してはならぬという、そういうしやくし定規的の決議行つたわけではない。返事を出す程度は、良識によつて五百枚とか、八百枚とか、千枚とか、その人の交際範囲、その人の地位によつてそれは良識にまかせるということで、枚数制限等決議しておりません。そういうことで、一人が破れば、これは問題になりますが、衆議院と参議院が一致して、年末にあたつて、あるいは中元にあたつて、とにかく何万円、何十万円といつたような、そう大して効果のないようなことに金を使つて、人手をかけて、結果的には大した効果もないようなことにいらぬ金を使うより、もつと有意義に使う方法があるはずだから、これからわれわれが先頭に立つて選挙自粛はもとより、一切虚礼廃止をしようじやないかということが、各党超党派的にそういう意見が出て、たびたび議運で論戦が行われたのであります。そうしてようやく遅ればせながら、御承知通りそういう決定がなされて、全国の各新聞社の御援助、御理解のもとに、あるいは民間放送NHK等の御援助も得て周知徹底せしめる、それから議員に対しても、衆参両院議長から十二月三日及び十二月九日に議長名で出される。こうしておるさ中に、十二月九日の日附でこの一万数千枚というはがきが出されたということが、同僚議員からきのう発表なつた。私も個人的には驚いておるようなわけであります。しかしわれわれは、法律的な制裁権は持つておりません。これ以上つつ込んで言うことは、山本さんの人格を傷つけることにもなりますから、私はあまりつつ込んで、掘り下げてとやかく申しませんけれども、これは各党各派にとつても、各議員にとつても、実際遺憾なことであつたということだけは言い得ると思います。私はこの点について、山本さん自身の御善処方を願いたい。これだけを申し上げて私は質問を打切ります。
  27. 山本正一

    山本正一君 仰せの次第は重々ごもつともしごくなことでございまして、冒頭申し上げましたように、はなはだ恐縮に存じておるのであります。今、九日の日付発送したということでございましたが、それはただいまも申し上げましたように、五日の日付のものが五日から九日にまたがつて発送されておるのでございます。なお私の年々受けております選挙区内年賀暑中見舞というようなものは、私のちようだいするものは、多少出入りはございますが、一万以上でございます。もちろんその一万以上の中に、いろいろの事情で二千ないし三千はあるいは減り、もしくは新たなものが加わるという出入りはございましたが、大体私のここ四、五年来の年賀等を中心にいたしました社交の実情というものは、そういうことであつたのであります。あわせて申し上げておきます。
  28. 池田禎治

    池田(禎)委員 今のお話伺つて先ほども申されましたが、議長名前をもつて第一回に議員通知したのは三日ですね。三日と六日と九日と、三回にわたつております。そうすると、あなたは五日、九日の間に出したと言われるが、第一回のも第二回のもごらんになつてつたが、途中でそれをやめることはできなかつた、こういうのですか。
  29. 山本正一

    山本正一君 それは非常に私は申訳のない話でありますが、まつた東京に滞在をいたしまして、その文章も後になつて見たのであります。しかし見た時期がいずれであろうとも、この国会申合せをいたしました趣旨に疑点を与えましたことにつきましては、心から恐縮に存じております。御了承を願いたいと思います。
  30. 菅家喜六

    菅家委員長 大体質問は尽きたようであります。山本君御本人からすでに申訳のお話もあり、遺憾の意を表され、さらに陳謝の意を含めたお話があつたのであります。この取扱いをこの委員会できめるのでありますが、どうか山本さんを追究するというような意味でなく、山本さんもやはり構成員の一人として先年来決議に加わつておいでになるのでありますから、この事態をどういうようにすれば完全に院の申合せというものが徹底できるか、自分の問題に端を発してかくのごとき問題が起きたのであるから、そういう事柄に対して何かお考え等があれば、この際お述べを願いたい。お考えがなければ、そのままでけつこうでございます。
  31. 山本正一

    山本正一君 今委員長お話のことにつきましては、自分十分考慮を加えつつあるわけであります。しかしながら、なお考慮を加える必要もあろうと思われる点もございますので、いずれ公式、非公式の形式はそのときの事情によりたいと思いますが、本日の場合は、以上の程度で御了承いただきたいと思います。
  32. 菅家喜六

    菅家委員長 了承いたしました。御苦労さまでございました。  なお、政府より官房長官がお見えになりまして、政府よりも何かお話があるようでございますから、この際官房長官発言を許したいと思います。
  33. 根本龍太郎

    根本説明員 昨日鳩山総理委員会見えまして、はからずも実はああいう問題ができまして、総理は非常に驚いておりましたが、帰りまして、どうも私が不注意の結果そういうことになつたのである、自分はそういうふうな事態になることを全然予想もせず、あの場に至るまで知らなかつたことであるので、まことに皆さんに迷惑をかけたことは遺憾に考えておるということでございました。なお、さつそく昨日ビルマとの平和条約並びに賠償、経済協力協定国会の承認に関する件をすみやかに閣議で決定しなければならぬというので、臨時緊急閣議が開かれましたが、その冒頭におきまして、自分不注意から実は運営委員会においてこのような問題が起き、実に私も遺憾に思う、おそらく大臣各位においても十分問題は知つておるであろうから、さらにまた議員にあらざる大臣各位におかれましても、自分の知らない間にあるいは名前を利用されたり、あるいはまた軽く了承したことの結果、公明選挙が行われないような、あるいはまたそれを疑われるような事態になつてはいけないから、ぜひこの点は十分に気をつけて自粛するように、さらにまた政務次官等にも十分そういう点をお伝え願いたいというような発言がございまして、閣僚は全部が了承した次第でございます。このようにただちに措置をいたしたのでありますし、なおまた国会において議決せられました趣旨に基きまして、政府は明日の定例閣議におきまして、決議趣旨に基くところの選挙粛正に関する政府声明出したいと思いまして、現在自治庁において起案中でございます。よく院議に基いて今後誤りないようにいたしたい、こういう考えでございますので、何とぞこの点を了承していただきたいと存じます。
  34. 菅家喜六

    菅家委員長 ただいまお聞きの通り官房長官より政府を代表して御発言がありまして、総理大臣も、不注意のためにかくのごとき問題を惹起したことはまことに遺憾であるという御意思発表がありました。なお、しかも閣議において自粛するようにという発言があり、あらためてまた閣議を開いて、院議尊重するという趣意に基いた措置をするという政府声明でございます。これで官房長官にはお帰り願つてよろしいかと思います。
  35. 土井直作

    土井委員 ちよつと質問があります。
  36. 菅家喜六

    菅家委員長 どうでしよう。政府に対する質問はすでに尽きておるのであつて……。
  37. 土井直作

    土井委員 やはり帰るときは、委員長の許可を受けて帰つてもらうようにしなければ困る。
  38. 菅家喜六

    菅家委員長 私は、大体政府としてはただいま申し上げました通り総理大臣不注意の結果からかくのごとき問題を惹起したことはまことに遺憾であるという意思表明があり、さらにそのことによつて閣議において、かかることのないように総理大臣から各閣僚政務次官等にその旨を示し、さらにあらためて閣議を開いて、院議尊重意味内閣声明を出すという御意見であるならば、質問はそれ以上ないのじやないかと思いましたが、もしまだ質問があるということなら、再び官房長官をお呼びすることも委員長としては異議はありません。
  39. 土井直作

    土井委員 ささいなことですから、そういうことで深く議論するのもいかがかと思いますが、やはり委員長は、そういう官房長官声明があつたから質問もなかろうという一人のみ込みをされないで、一応そうは思うが、委員の諸君は何か質疑はありませんかということで、諮つていただくようにしていただきたい。
  40. 菅家喜六

    菅家委員長 ごもつともでございます。そのつもりでおりましたが、忙しい用件があるので、その瞬間に立たれてしまいましたので、その宣告を言わないうちに官房長官がこれで済んだと思い、われわれの方もそう思つたので、時間的にわずかのことでありましたから……。もちろん今後は土井君御注意の通り、皆さんに諮りましていたすことにいたしますから、どうぞさよう御了承願います。
  41. 喜多壯一郎

    ○喜多外務委員長 外務委員会は、主として日本国とビルマ連邦との間の平和条約と、賠償及び経済協力に関する協定を審議しておりますが、本日午後四時半から午後五時までには委員会の審議を終えて、討論採決に入れるのです。というのは、参議院との関係もあるから、なるべく早くということで、きよう午前から午後にかけて大臣出席を求めて一般質疑その他を終りまして、きよう中には委員会を上げる予定であります。参議院との関係もあつて、早く本会議で上げていただきたいと思いまして、お願いに上つた次第であります。
  42. 菅家喜六

    菅家委員長 ただいま外務委員長から御発言がありました事情は、お聞きの通りでございますが、この案件の取扱いは後刻いたしたいと思います。  第一に、まず昨日より問題になりました山本正一君の文書発送に関する件の結末をひとつつけなければならないと思います。これが一つのモデル、ケースになりますので、このきめ方によつては、院議による申合せ決議したことが、あるいはこれから空文になるおそれもございます。さればといつて、別に法律でもございませんので、きつい制裁ということも考えられないわけでありますが、最初に起きた事柄ですから、この委員会各党おのおのその処置をどうするかということを一応協議をいたしたいと思います。それについては、もし速記をとめて協議の形でやることがよろしければ、協議の形にいたしてもよろしいのでございます。皆さんの御意見によつて、正式の委員会としてどうするかということをやつてもよろしいが、それらについて御発言を願いたい。
  43. 椎熊三郎

    椎熊委員 協議会であらかじめ方針を決定して、それがきまつたら速記をつけてやつてもらいたい。
  44. 菅家喜六

    菅家委員長 いかがでしよう。速記をとめて、一応協議会の形で協議して、まとまつたときにやるか、それともこのままでやりますか。
  45. 土井直作

    土井委員 椎熊君の言う通り、懇談に移して、議がまとまつたら速記をつけてやつていただきたい。
  46. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは皆さん御異議ないようですから、委員会は一旦休憩の形にして、懇談に移ります。    午後二時三十五分休憩      ————◇—————    午後三時十四分開議
  47. 菅家喜六

    菅家委員長 会議を再開いたします。  ただいま山本正一君の文書発送に関する院の申合せ決議にそむいた点に関する問題は、本人釈明を聞き、政府より官房長官出席をいたしまして遺憾の意を表され、さらに閣議において、院議尊重意味を徹底させるという声明がございました。かくなりましては、本人処置——委員会の決定にそむいた点をいかにするかという問題については、さらに後刻、本委員会の閉会後に理事会を開き、その理事会において結論が出なかつたときには、次回の委員会において、なおこの取扱いの最終決定をいたしたい、こう思う次第でありますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  48. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議なければ、さよう決定いたします。     —————————————
  49. 菅家喜六

    菅家委員長 次に、先ほど外務委員長がお見えになりまして御発言がありました通りでございます。本日中にビルマとの条約の承認の問題が上るということであります。参議院の関係もあるから、明日中に本会議を開いてこれを上程してもらいたいという外務委員長からの要求でございます。当該委員長からの御要求でございますから、当然明日本会議を開いて上程することにいたさねばならないと思いますが、皆さんの御意見はいかがでしようか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  50. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議なければ、明日本会議を開いて、この問題を上程することに決定いたします。  なお午前十時から即事会、十一時から議院運営委員会、午後一時本会議ということに決定しておきます。     —————————————
  51. 菅家喜六

    菅家委員長 なお、緊急質問が出ておりますから、その取扱いをお諮りいたします。外交方針に関する緊急質問、自由党の佐々木盛雄君であります。
  52. 椎熊三郎

    椎熊委員 緊急質問は、前から国会対策委員長会議で選択して、各党一致したものはやる、そういうことになつておるようだから、一応国会対策委員長会議に付して、その決定をまつてここできめることにしたい。
  53. 土井直作

    土井委員 椎熊委員のおつしやつたことですが、従来の慣例は、決議案とか緊急質問は、国会対策委員長間で話をしようということであつた。ところが十九国会の多分半ばごろだと思いますが、結局、そういうことは議運で当然やらなければならぬ問題であるのに、ややもすれば議運の上に屋上屋を架するような、国会対策委員長会議できまらなければ処理できないということは、議運の自主性の上にも悪影響があるだろうというので、前にはそうであつたが、日時ははつきりしておりませんけれども、爾後は議運で直接取扱うようにやつて来たと思います。このことの見解なり、記憶の相違ということは問うところではございません。そこで問題は、今の取扱いを、私はここできめた方がいいと思うが、しかし、さらに何か方法をということなら、またあとで理事会が開かれるわけですから、理事会でやつてもいいと思います。
  54. 菅家喜六

    菅家委員長 今お話のようなことはございましたが、一応緊急質問は、国会対策委員長会議で話がまとまらなかつたときには、もちろん最終決定はこの委員会にあるのであるから、まとまるならば各党でまとめて来ることがよろしい。まとまらないときには、まとまらないということで緊急的な質問が流されるということもいけないから、自主性を保つてこの委員会で決定すべしということが、この前の申合せ決議になつております。ただちに今日やつてもよろしいが、しかし長い間、決議案、緊急質問は一応国会対策委員長間で相談をしてもらおう、しかしその相談がまとまらないときには、これはあくまで正規なものでなく、この委員会の所管であるから、さつそくきよう中にも国会対策委員長会議を開きまして、明日までにきまらないときには、明日あらためてこの委員会でこの問題の取扱いをきめたいと思います。なお社会党両派からも、緊急質問があるからこの委員会までに提出するというあちかじめ予告がございましたが、今までありません。後刻までにありましたら、それらと一緒に対策委員長会議にかけてもらいます。そうしてまとまらなかつたら、明日の理事会、委員会において、取扱いをどうするか、きめていただきます。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  55. 菅家喜六

    菅家委員長 さよう御了承願います。  それでは本日の委員会はこれにて散会いたします。  明日は午前十時理事会、十一時議運を開きます。    午後三時二十分散会