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菅家委員長 これは、なお
委員長からも二点だけ明らかにしておきませんと、重大な問題になるのでございます。御
承知の
通り十九
国会から
国会の
自粛という名のもとに、全党全
会派一致してあらゆる
申合せをいたしておるのでございます。しかもそのことを確認するために、今回の
臨時国会の初頭においてもこの点さらに
申合せをし、
議長名をも
つて数回にわたり各
議員に対する周知の
徹底方を行い、ラジオ、
新聞その他によ
つて、院をあげて
自粛のために申し合せておる
事項が多いのでありますが、最もそのうち
重点をなすものは、年賀の
郵便その他
事前運動と目される印刷物の配布を禁止するということに
重点があ
つたのでございます。しかも全
会派一致の
意見が本院に反映いたしまして、昨日は
選挙粛正に関する
決議なるものをわざわざ本
会議を開いて上程して、
満場一致できめたのでございますが、もしそれただいまの
民主党総裁鳩山一郎名義をも
つて、しかも
印刷所において数万枚これが刷られたという実績が上
つて来たということになりますと、この
決議というものはほごにな
つてしまいます。そうなると、もう一度私
どもは全
会派がこのことの協議のし直し、
決議の取消しをしなければならないことに相なると思うのでございます。(「その
通り」)もしこれが
総裁でない、また
内閣総理大臣でない人のことであ
つてもこれは問題になるのであります。(「その
通り」)いわんや
鳩山内閣が第一声にわれわれ
国民の前に示されたことは、
公明選挙、明るい
政治を行うのだということを
内閣声明において、また
内閣総理大臣の
談話の形において発表されておる。それがただちに九日の日に、こういうことによ
つて五万枚というものが特に神奈川県下の
選挙区だけに配布されたという事実は、これは私は重要な
事柄であると思いますので、今ここで御
答弁ができないということであるならば、
答弁を強要することはできません。日を改めてこの事実を確かめられて、この
処置がつかない限りにおいては、昨日の院の
満場一致の
決議というものは死んでしまいます。(「その
通り」)今までわれわれが一年間叫んで来た
自粛という問題は、ここで消えてしまうのでございます。これは全
会派、全党、何ら私は
異議のないところであろうと思いますので、この文案の
内容は重要な
事柄でございます。また
国会としても重要なことでございます。
政党としても重要なことでございまして、
民主党もこれに賛成の第一線に立たれた
政党でございます。
総裁が知らないで、もし何人かが
総裁の
名前を
使つてこれをや
つたというなら、その人の責めを問わなければなりません。また院はそれらの行動をとらなければなりません。先ほど私の方の党に所属する者からも、この
事柄を聞いて参りました。年賀状ぐらい出してもいいじやないかという、たといわれわれが所属する
政党であ
つても与野党を問わず、固く申し合せられましたことはこれを問責し、
政治上の徳義を問わなければならないということを数回この
委員会で申し合せておるのでございますから、先ほど来
池田君、
土井君の御
質問はしごくごもつともなことであると
考えますので、当
委員会としては、このことを
満場一致、
内閣総理大臣に明確なる
処置を願わなければならないと思うのでございます。(「その
通り」)しかもこの本文には、
山本正一君を御
支援、御援助願わなければならぬという文句がございます。これはすでに総
選挙という
目標が立
つておる。
新聞も
政府も、
早期解散だということをおつしや
つておる。この
目標がきま
つたときに、今
かくのごときことを
総裁が知らないからとい
つて、
各党において通知を出すことになりましたならば、
公明選挙になるでございましようか。
各党の
総裁が知らないうちに、代議士が個人々々に
総裁の
名前を
使つて出してもいいということになりますならば、まず院の今まで
考えて来たこととは逆行することに相なるのでございます。どうぞ
内閣総理大臣におかれては、ただいま申し上げましたこの
土井、
池田両君からの御
質問の趣意にかんがみられまして、正確なる、またこの
善後措置を十分お
考えくださることを、
委員長から強く
政府に要望いたす次第であります。