○高橋(圓)
委員 私は先ほどの
正木委員の
質問に関連しまして、
大臣に
質問にあわせて希望を申し上げておきたいと思います。
新
内閣ができまして、新しい
内閣の
抱負経論がいろいろな形でうたわれております。しかし新聞記事を見ましても、目ぼしいものは何か
大臣の公邸を廃止するとか、いわば子供だまし選挙の目的の宣伝のようなもので、私はそういうようなものはあまり当てにしておりません。しかし
三木大臣は私
どもかねがね尊敬しておる政治家でありますし、ことにひとり
運輸行政だけでなく、政治家としての大きな見識の上に立
つて、必ずこの
内閣の中でも政治家たる見識の広い見地から、
行政長官としての面でも大きな働きをされるものと大きな期待を実は私
ども持
つているわけであります。これは
一般にもそうであろうと思います。先刻の御
抱負を伺いました中で、大体においてはどれもこれも
正木委員が
指摘されたように、一応触れておりますが、おざなり的な点もありますけれ
ども、しかしながら
公共企業体の性格なり、そういうものについても根本的に
檢討したい。これは新しい
企業形態で、われわれも今後
日本でも外国のものの敷写しではなく、国情に従
つておそらく
三木大臣は独自の新機軸を出されるものと期待しております。われわれもそうあるべきであると考えておつたととろであります。外航
船舶の問題、また造船業の問題、
船舶の
輸出等も御
指摘のように粗糖リンクで船を
輸出してうまく
行つている。これは
まつたく特殊の
条件のもとにうまく
行つている。ところが新
内閣の農林
大臣河野一郎君は、砂糖は専売にするというようなことを言
つておる。いずれにいたしましても非常に大きな問題が起きておる。いろいろな困難もあると思いますが、私は
運輸省の
行政長官としてでなく、政治家としての
三木大臣に切に御希望を申し上げておきたいと存じます。
鉄道の
経営につきましても、たとえば先般来新
線建設が、
内閣がかわると同時にいろいろととりざたがされておるのであります。おそらくかようなことはなかろうと思いますが、
正木委員からも希望があり、
大臣もできるだけ
努力するという
お話でありましたが、新
線建設並びにまた一部ではローカル線と申しますか、
経済的に引合わない線につきましては、たとえば貨物の取扱いをしない駅をつくる、あるいは駅長のおらない駅をろくるというような
考え方もつい最近にあつたのであります。これらの引合わない線は休む。新しい線は大体において
経済的に引合わない線が多いのだからこれはやめるそれでなければ乗車賃の値上げをする。こういうことでやるのであつたならば、大して
運輸当局に期待をする必要はない。たれがや
つても、
会社員が
経常してもやられる。手品をしてくださいというのではありませんが、そこにやはり政治的な高い見地からものを御判断願
つて、運営の機構なり、組織なり、そういうものより別な視野からお考えになれば、案外にそういうことをせなくても、
公共企業体としてりつぱにや
つて行けるというすき間があるのではないか。そこらをぜひ新
大臣に私は期待をいたしまして、さようなことが起りませんようにしていただきたい。今日は戦争とか、そういう非常事態ではないのでありまして、
計画した新線を中止する、今までや
つておる線をそういう不便な形にしてしまう、——それは非常事態ならばやむを得ませんけれ
ども、国有
鉄道がや
つておる以上は、これはいろはみたようなことで恐縮ですが、地方の
国民大衆にもできるだけ福祉をわ
かつ、恵沢に浴させるということが、私は国有
鉄道の目的でなくてはならないと思います。どうかそれらの点について万全の御考慮と
努力を
お願いいたしたいと思うのであります。もし承ることができますれば、この
機会に
三木大臣の御見解なり御胞負をお聞かせ願いたいと存じます。