○
門司委員 私はただいま提案されました
西村君の
提案理由の
説明等もお聞きを願えたと思いますが、
本案にわれわれが賛成をいたしますゆえんのものは、
地方財政の窮迫しておることは皆さんも御存じの
通りであります。しかしながら本
年度においては二二%とし、来
年度において二七%という
根拠について、一応私どもの賛成の
理由を申し上げて皆さんの御賛同を得たいと思うのであります。
それは本
年度の赤字解消等につきましては、とうてい百分の二十二をも
つてしても困難だとわれわれは
考えております。少くとも衆議院におきましては、全会一致の形において、
政府原案の当時二〇%でありましたものを一応二五%に上げるということに決議を見、参議院においてこれが修正されて、二二%ということに
なつて返
つて来ておるのであります。そうしてこの
原案を衆議院においてものんでおります。従
つて私どもは今
地方財政の非常に窮迫している
実情を見て参りますならば、本
年度における配付の率を二二%に訂正することには、私はおそらく今の民主党の各位におきましても、自由党の各位におきましても、異論のないことだと
考えております。これは私は確信をも
つて申し上げてもさしつかえないと思います。もしこれに異論があるとするならば、私は
地方財政の将来に対しましても非常に杞憂するところがあるという感じを持つのであります。
さらに
明年度においては二十七%と規定いたしました。これは二二%であります場合においては、その
地方財政に及ぼします影響は約百十億くらいでないかと実は
考えているのであります。この百十億をも
つてして、本
年度の窮迫しております
地方財政の危機を一応救いまして、さらに来
年度において二七%に上げて参りますならば、現在の
数字的
根拠から申し上げましても、大体四百二、三十億
程度になるかと
考えるのであります。われわれが来
年度において四百二、三十億
程度のものを
地方財政に付与してもらいたいと
考えておりますその
根拠といたしましては、先ほどの
自治庁の発表によりましても、来
年度の
地方財政の大体足りない分といいますか、赤字の分は約六百億、五百七十億くらいのものは必ずやあるであろうということが一応
考えられております。その中で、
自治庁といたしましては、四百億くらいのものは、やはり
地方税の増税によ
つてこれをまかないたいという意向があるやにわれわれ聞いているのであります。ところが今日の国民経済の上から
考えて参りますと、これ以上地方の税金をふやして行くということは困難だと
考えておる。よし
法律でこれを
決定いたして参りましても、地方
住民の担税力というものは限界にすでに達しておりまして、四百数十億の増税を来
年度の
地方財政に見込むということは困難だと私は思う。従つこれらのものを勘案いたして参りますと、少くとも来
年度においては
地方交付税のわくの中で、この増税に向けられる四百数十億というようなものはやはり国が見て行くという
建前をとることが、今日の国民経済の上から申し上げて参りますならば、妥当ではないかということを実は
考えるわけであります。これらの諸点を
考えて参りますと、今
西村君から
説明のありました来
年度の
地方交付税の問題、本
年度の地方の
財政状況から
考えて参りますと、私は民主党あるいは自由党の各位においても、少くとも
地方財政のことを非常に心配いただいております皆さんといたしましては、これに
了解が得られるものであるということを申し上げるのであります。
以上非常に簡単ではございますが、私どもがこれに賛成をいたします
数字的の
根拠と、さらに来
年度における
地方財政の見通し等のごく概略を申し上げて、
本案に賛成の意を表する次第でございます。