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1954-04-27 第19回国会 参議院 農林委員会 第29号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十九年四月二十七日(火曜日)    午後一時三十八分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     片柳 眞吉君    理事            森田 豊壽君            清澤 俊英君            戸叶  武君    委員            川口爲之助君            佐藤清一郎君            重政 庸徳君            関根 久藏君            北 勝太郎君            河野 謙三君            河合 義一君            江田 三郎君            松浦 定義君            鈴木 強平君   衆議院議員            杉山元治郎君   政府委員    農林省農林経済    局長      小倉 武一君   事務局側    常任委員会専門    員       安楽城敏男君    常任委員会専門    員       中田 吉雄君   説明員    通商産業省企業   局産業資金課長  川出 千速君   参考人    日本開発銀行理    事       中村 建城君    日本開発銀行審    査部長     竹俣 高敏君    農林中央金庫理    事       更級  学君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○自給肥料増産特別措置法案衆議院  送付) ○臨時硫安需給安定法案内閣送付)  (第十八回国会継続) ○参考人の出頭に関する件   —————————————
  2. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 只今から農林委員会を開会いたします。  最初に、自給肥料増産特別措置法案議題にいたします。本法案衆議院議員杉山元治郎君ほか十二名によつて提出され、去る四月二十三日、衆法第二十三号を以て衆議院から予備審査のため当院に送付、即日当委員会に付託されたものであります。  先ず提案理由説明を願います。
  3. 杉山元治郎

    衆議院議員杉山元治郎君) 只今議題となりました自給肥料増産特別措置法案につきまして提案理由を御説明申上げます。  一言説明の前に申添えたいことは、今委員長お話になりましたように、本法案衆議院各派農林委員の御賛成を得まして提出することになつておりますが、ただ自由党のほうでは、御承知のように法律案提出の場合は三役の判を頂かなければならない、こういうことになつておりましたので、お願いをしておきましたが、党のいろいろの事情もございまして、その判を頂くこと二週間に及んでも頂けないような状態になつておりましたので、早く提案しないと会期も迫つて参りまするので、委員諸君には御了解を得ておりますが、表面ではこれを省いて出しておるようなわけであります。  これから説明を申上げたいと思います。  主要食糧等農産物増産を図るには、自給肥料を基幹とした化学肥料合理的施用が極めて重要であることは言うまでもありません。然るに最近自給肥料増産は頭打となり、地方の減退は憂慮されているのであります。自給肥料のうち、堆肥及び肥飼料作物増産は、肥料費及飼料費を節約し、農家経済に好影響を及ぼすばかりでなく、地方維持増進上極めて重要なことであります。又人糞尿、殊に都市人糞尿農地に還元して合理的に利用することは、貴重な肥料資源の活用となり、これ又農家経済に及ぼすところ少くないのであります。これら自給肥料増産と高度の利用によつて農地生産力を維持し、更にこれを増強することができ、同時に農家経済の安定が期せられるものであると考えられるのであります。従つて食糧農産物増産急務であるとき、又農村の窮乏が漸く顕著ならんとするとき、これら自給肥料増産利用は刻下の急務となるのでありまして、ここに一貫した計画の下に、自給肥料改良増産の諸施策を強力に推進しようとするのが本法案を提出するに至りました理由であります。  以下この法律案内容について御説明申上げます。  第一は、この法律案自給肥料とは、堆肥、(厩肥を含む)と肥飼料作物緑肥作物)及び人糞尿を指すのでありますが、人糞尿については、特に都市より排泄される屎尿であつて非衛生的に処理されているものを指すのであります。第二に、堆肥増産利用については諸種対策が必要でありますが、取りあえずそのうち最も重要である堆肥舎計画的設置を推進せんとするものであります。第三に、肥飼料作物増産利用については、これ又諸種施策が必要でありますが、我が国の肥飼料作物中最も重要であると考えられる紫雲英、青刈大豆青刈蚕豆について、原々種圃原種圃並びに抹種圃設置し、優良品種及び優良種子の確保に努めんとするのであります。第四に、人糞尿につきましては、都市等の集密な地域の排泄される屎尿を対象とするものでありまして、現在各都市人口増加は著しいのでありますが、一方屎尿処理施設が不完全なためややともすると非衛生的処理が行われがちであるのでありまして、これらの屎尿近郊農村に合理的に利用するため計画的に共同利用貯溜槽設置を推進せんとするものであります。第五に、これらの自給肥料についてはなお幾多の調査並びに試験研究を必要とする部面がありまして、これらについては今後国及び都通府県等試験研究機関において調査試験研究を重点的に推進せしめんとするものであります。第六は、これら自給肥料増産利用の諸対策に対して資金の融通の斡旋及び補助金の交付についてでありまして、堆肥舎設置並びに屎尿貯溜槽設置については大いに融資斡旋を、又肥飼料作物の原抹種圃設置については補助金を交附する等諸般の助成措置を講ぜんとするものであります、  以上が本法律案の大要であります。何とぞ慎重御審議上速かに御賛成を得られますよう切望する次第であります。
  4. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 本法律案審査は後日に譲りたいと思います。
  5. 松浦定義

    松浦定義君 只今提案理由説明を聞きまして、私こういう問題は今議員提出でしなければならんというものでなくて、すでに当然政府が行なつておるものだと思うのですが、併し又政府が行わないから議員立場からこれは提出するというのは当然だと思うのですが、ただ、今の御説明の中にありましたように、衆議院のほうでは自由党賛成しない、こういうことなのですか。
  6. 杉山元治郎

    衆議院議員杉山元治郎君) 自由党賛成しないのじやない、賛成はして下さつているのですが、法律案を出しますときには党の三役の判を押して頂かなければ出せんという規定に相成つているそうです。そこでそういうことをお願いするために二週間も前にこれを出しておつたのですが、御承知のように党内にいろいろああいうごたごたがございまして、こういう問題の調印を得るに至らなかつた。そこで会期は迫つて参りまするし、遅れては大変だから、これを自由党諸君農林委員のかたがたを省いて出すから御了承願いたい、こういう了承の上で出しているということを前に申上げたのであります。
  7. 松浦定義

    松浦定義君 大体会期は八日で終るわけです。そうしますと、衆議院議決されまして参議院のほうでどのくらいの審議期間が置けるような形でこちらにお送りになりますか、その見通しは如何ですか。
  8. 杉山元治郎

    衆議院議員杉山元治郎君) よく存じませんけれども衆議院のほうでは明日これを審議して頂くことに相成つておりますから、多分恐らく明日これは議決ができることと存じております。
  9. 松浦定義

    松浦定義君 今まで全然審議に入つていないわけですか。
  10. 杉山元治郎

    衆議院議員杉山元治郎君) 入つておりません。
  11. 松浦定義

    松浦定義君 明日審議をして全会一致なり多数で以て議決になると思うのですが、それは私結構だと思うのです。併し今のお話のように非常にいろいろな問題で遅れた。俗に今までは、私どもが言うのでなくて、政府見解議員提出なるものは会期末に行つてどさくさまぎれに通してしまうのだというような非難を非常に私は免がれないと思うのです。そういう意味只今お話だと明日一日でこれが通る、こういうように政府が簡単に、換言すれば議員提出でなくて政府提案で当然出さるべきものだと思うのですが、いずれにしましても、私どもは今国会中に審議する期間さえあれば、これはその結果は別として、いいと思うのですが、そういう点について十分一つ提案者もお含みの上参議院におけるできれば全会一致になるように、こういう問題は私は反対すべきじやないと思いますから、全会一致になるような形で一つ送り込んで頂きたい、こういうことを一応お願いしておきたいと思います。
  12. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 速記を止めて下さい。    〔速記中止
  13. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 速記を始めて下さい。  次に、過般の委員会における決議に従い、只今予備審査中の臨時硫安需給安定法案に関連して、硫安コスト等の問題について参考人として日本開発銀行及び農林中央金庫当局の御意見を伺うことにいたします。本百日本開発銀行からは理事中村建城君及び審査部長竹俣高敏君、農林金庫からは理事更級学君の御出席を得ております。なお政府側からは現在のところ農林省農林経済局長農林省肥料課長通省産業省企業局産業資金課長が御出席をされております。  参考人各位におかれましては、御多用中お差繰り御出席を頂きまして厚くお礼を申上げる次第であります。  それでは最初参考人の御意見を伺い、続いて政府側に対して質疑を願うことにたしたいと存じます。参考人の方には大体質疑の点はお伝えをしてありまするが、この際委員各位から先ず御質疑を願いたいと思います。  江田委員から先ず御発言を願いたいと思います。
  14. 江田三郎

    江田三郎君 この間の委員会で私は主として開発銀行のことに触れているわけでして、中金のほうは河野委員がおられましたら河野委員のほうから又あると思いますから、私一応先ず先に開発銀行のほうへお尋ねいたします。  そこでお尋ねの第一点は、開発銀行として、これはひとり肥料会社だけでなしにいろいろ融資をされますが、特にその中で肥料会社に対して合理化資金をまあ出しておるわけであります。二十八年度においても出されましたが、そういう融資の額なり、条件なりを決定されるときには開発銀行として独自の見解で決定されますのか、或いはそのときに何らか政府の指示を受けておやりになるのか、その点どうでございますか。
  15. 中村建城

    参考人中村建城君) 只今の点にお答え申上げます。開発銀行は一応独立機関として独立判断に任されておりまするが、実は法律にございませんが、定款の中に開発銀行の運営は政府の定める基本計画に即応してやるということが書いてございます。従いまして昭和二十六年、開発銀行ができましてから毎年度予算がきまりました前後におきまして、政府のほうで融慣基本計画というものがきめられます。昭和二十八年度におきましても、当時は国会解散予算が遅れましたので、八月に入りまして閣議了解という形で基本計画がきまつておるのでありまして、その文句は非常に抽象的でありまするが、肥料に関しましては国際収支改善のための化学工業肥料化学工業に入つておりますから、化学工業に関して緊要なる事業設備合理化並びに育成を図ると、こういう方針が書いてございます。それに基きまして、所管省でありまする通産省から、肥料に関しては自分のほうではこういうものを肥料行政育成すべきものと思うという推薦が参ります。それに従いまして、同時に当該各社から申込が参りまして、それを私どものほうは金融的に、金融的と申しますと、要するにその計画がどれだけの効果があり、その結果収益で以て年間で返せる、償還の点が十分である、そういうふうな点を審査いたしまして、その適格者と思いまするものは融資を実行する、こういうふうになつております。
  16. 江田三郎

    江田三郎君 そうしますと、ただ基本計画に即応して独自の立場でやるということだけでなしに、更に政府のほうからの推薦を基にして融資を決定される、こういうことですか。
  17. 中村建城

    参考人中村建城君) 基本計画只今申上げましたように定款にございまして、基本計画がある限りはそれに従わなければならんということになつておりますが、各省推薦と言いますものは、これは慣行でございます。最初から各省から各省の認められる国家的に必要であるというものをば推薦をされまして、まあ法律的に申せばそれに拘束されることはないのでございますけれども、私どももやはり非常に全般の知識を把握しておるわけでございませんので、やはり政府のお調べになりましていいと思いまするものをそのつもりで調べまして、併し結論は仮に政府推薦されましても、金融的に見て遺憾なものはお断わりしたようなものもございます。但し今回の肥料の分は、御推薦のものは全部私ども審査に合格したものもでございます。
  18. 江田三郎

    江田三郎君 その政府推薦のときには、ただ結論だけ推薦をするというのでなしに、その合理化資金融資することによつてコストにどうなり、或いは経営内容にどうなりといういろいろ資料を付けて推薦が来るわけですか、その点はどうでしよう。
  19. 中村建城

    参考人中村建城君) 私ども審査するような細かい資料はございません。公文会社の名前を挙げまして、この肥料につきましては、こういう会社のこういう計画がこれくらいの金がかかつて、そして開銀にこれくらい期待している、これは通産省としても育成すべきものだと思う、然るべく配慮をお願いする、こういう公文でございまして、あとから係官が来て或る程度説明はいたしまするが、その点は非常に詳しいものではございません。
  20. 江田三郎

    江田三郎君 それでは政府推薦は、まあたまたま二十八年度は推薦されたものは全部審査に合格したということですが、政府推薦あるなしにかかわらず、開銀としても融資をされる以上はいろいろ経営内容なり、その資金の使い方なり、そこから出て来る予想せられる結果というものについては勿論細かな調査をなさるわけですか。
  21. 中村建城

    参考人中村建城君) 私どものほうでは審査部というのがございまして、本日審査部長が参つておりますが、審査部におきまして、これは全く何と申しますか、客観的に各種の資料をとりまして、そうして評価をいたします。これはガラス張と申しますか、審査部政治的考慮を加えないで、実態を本当に把握して、そうしてそれを役員会その他総裁に報告して、そうして役員会の決断によつて出す、こういうことになつていまして、そのときの調査は相当詳密でございます。
  22. 江田三郎

    江田三郎君 そこでそれじや具体的にお尋ねしますが、二十八年度決定されました六社につきましては、只今のような調査をなさつて、そのときにそれぞれの会社コストというものはどういう工合に出ておるんでしようか。
  23. 中村建城

    参考人中村建城君) 審査のほうでも、できるならば細かいコスト計算をとつて、そうして会社とも話合つてやることが望ましいのでございまするが、化学肥料は特に肥料に限りませんが、非常にコスト構成分子複雑多岐でございまして、それから又会社といたしましても、勿論国家資金を借りるのでございますから、十分にこちらの要求した資料は出すべき筋でございますけれども、何分にも非常にコストというものは会社としては非常に秘密なものでございますので、非常に細かい且つ秘密なものでございますので、なかなか政府が或いは法律その他の手段である一定のフオームをきめて、それに必要事項を書込んで出せというようなふうには参つておらんのであります。併しながら新設会社でございますると、そういうデーターがなければ判断ができないのであります。ただ長年の歴史のある会社でありますと、従来の工場原価というものは別といたしまして、会社収支というものとか、会社経営振りというものはわかつております。それに今度改良を加える、ここをこういうふうにしたいんだ、こういうふうに直したいんだ、いわゆる工事効果と申しておりますが、これをやることによつて燃料費はどれだけ節約できるとか、或いはその他の点でどういう改善ができるとか、人件費がどれだけ節約できる、そういうことで工事効果幾らある、従つてそれをやれば工事効果によつて年幾ら幾らのプラスが出る、それによつてこの貸付金を返せば何年で返せる、そういう計算が成り立ちまして、我々としては貸す、貸さないという判断ができるのでございます。なお詳しいことが必要でありますれば、直接担当しております審査部長出席しておりますから申上げますが、大体におきまして、今回の六社につきましては相当歴史のあるものでございますから、いろはのいから細かいデーターを集めて審査をするということは非常にむずかしかつたのでございまして、一応の工事効果というものを中心におきまして、我々としては十分な判断ができたと了解がつきまして融資を決定したわけでございます。
  24. 江田三郎

    江田三郎君 工事効果が出るとおつしやいましても、現在その会社生産原価幾らになつておるかということがはつきりしないと、例えば償還計画にしたところで、何にしたところでナンセンスになりやしないでしようか。例えば合理化資金を注ぎ込むことによつて「かます」当り何ぼの単価の切下ができる、こういつたところで、現在のコストというものが市場価格と見合わして非常に高いものであり、大きな赤字を出しておるような経営でありましたならば、これは私は償還計画というものは、たとえ立つてみたところでペーパー・プランに過ぎないと思うのですが、一番肝心なのはやはり生産コストじやないでしようか。
  25. 中村建城

    参考人中村建城君) 理論的にはお説の通りでございますが、いわゆる本当意味生産原価というものは、これは非常にむずかしいのでございますが。特にまあ化学肥料につきましては、本当の良心的なまあ学者的なと申しますか、そういう意味生産コストを見出すことは非常に面倒でございまして、恐らく各会社といえども、これはやつておるかも知れませんが、本当意味の、どこに出しても十分に答え得るようなコストはなかなか立ちにくいのではないかと思うのでございますが、我々のほうでは会社のほうのいろいろ説明を聞きまして、更に我々のほうで調べるのでございますが、その場合におきましても、誰に説明しても十分説明できるというふうな、そういう意味の正確なコストというものはなかなか得られないのでございまして、それをやりませんでも、大体の我々の貸した金が何年でどの程度返るということは、従来の実績とか、或いは今度の計画しました設備による効果、それで十分判断ができると、こういうふうに考えておりますので、確かにお説の通り、本来ならば根元からコストを洗つてやるのが正論だと思いまするけれども、これはやはり具体的の場合におきましては、必ずしもそのように行かない場合があるのでございまして、ただ我々のほうとしましては、勿論従来の収益状況はどうであり、且つ今回やることによつてどういうふうな生産計画になり、どういうふうな売上になり、そうしてどういうふうにやつて行くから、その尻がこういうふうになる、従つてこれならは何年で返る、こういうことは十分つかんでおりますが、本当意味の一「かます」当り原材料費燃料費或いは人件費その他から見て、どうだこうだというところまで細かくはつかんでおらんと思うのでございます。
  26. 江田三郎

    江田三郎君 どうも少し私合点が行かんのですが、何日何銭の末に至るまで、正確ないわゆる客観的な科学的なものは出ないとしたところで、融資をされる、而もこれは個人の金を個人融資をなさるのでなしに、こういう開発銀行のような特殊な金を融資をなさる、その成行き如何によつては、国民としてあなた方の責任を問わなまやならんようなことにもなるわけなんでして、そういうような融資に当つてコストについて何らお触れにならないで、そうしてただ、今おつしやつたような漠然としたことだけで金を貸していいものかどうか、私どもちよつと不審に堪えないのですが、私は一つ別な角度からお尋ねしますが、二十八年に融資をされました六つの会社というものは、それぞれこれは利潤の上つている会社なんですか、配当幾らあるということでなしに、その配当というものは正しい利潤から生み出されておるものなんですか。
  27. 中村建城

    参考人中村建城君) 利潤の上つておる会社と断定いたします。なお只今の御疑問御尤もと思うのでございますが、それはむしろ開発銀行審査がいい加減だつたということでなく、私の御答弁が漠然としておつたと思うのです。従つてこれは現に全然コストをつかんでおらんということも実は言い過ぎなんでございまして、今申上げましたように、いわゆる学問的にと申しますか、会計学的と申しますか、そういう細かいデーターをつかんで積み上げることはなかなかむずかしかつた。併しながら全然ただ過去の収益で、それから今度こういう設備をしたら一割殖えるだろう、そういうような漠然としたものではないのでございます。従つてこの点はむしろ直接審査当りました審査部長が御答弁申上げまして、大体自分のほうはこういう方法により、ここまでのデーターをつかんで、こういう断定をしたということを具体的に御説明申上げましたほうがわかりやすいと思いますので、審査部長から御答弁させます。
  28. 河野謙三

    河野謙三君 企業局長来ていますか。通産省企業局長来ていますか。
  29. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) まだ見えておりません。
  30. 河野謙三

    河野謙三君 至急呼んで下さい。
  31. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) お答え申上げます非常な正確なことはなかなかわからないのでございますが、結論的に申上げまして、私どもの推定では、先ずコストといたしましては三万二千数百円見当であろうというようなことを抑えまして仕事を進めております。と申しまするのは、本当でしたら、もつと細かいところまで伺いたいのでございまするが、どうも普通の会社と違いまして、肥料会社中枢部のほうは非常にそういつた点に神経質でおられて、我々がどこへも言わないから教えてくれと申上げても教えてくれないのでございます。ただ併しながら、いろいろ御交渉を申上げているうちに、或る程度の勘を働かせまして、どうもこういうことであろう、或いは本数年来或いはもつと長い間でございましようが、その会社が運営して参つておりまするから、若し赤字を続けておるならばそう長く続くわけはございませんので、結局そういつたような客観的なこと等を合せまして、先ずこの会社は採算がとれてやつて来ておるであろう、或いはかなり辛いであろうといつたようなことの判定をいたします。なお私どもコストそのものを押えることが必ずしも目的じやございませんで、お手伝いいたします金が果してどの程度生かして使つて頂けるものか、或いはお手伝いいたしました金が安全に返つて来るかどうかといつたような点に重点を置いておりまするので、先ず第一にそこの御経営者がどういう気持でやつておられるかという、いわば経営者の問題といつたようなことに先ず頭を向けます。それから次に、そこの御経営になつておられるお仕事自身日本経済全体に対して、或いは肥料工業なら肥料工業の中においてどういうような位置を占め、価値を持つておるであろうか、結局我々はそのことを事業の素質といつたような言葉で呼んでおるわけでございまするが、結局金融面から見ての育成価値があるかないかといつたような点を第二点に考える、それから第三番目には、そういう今後に期待する要素ではなしに、現在どの程度、例えば肥料で言えば何トンくらい生産しておられるとか、或いはどこにやつておられるかといつたような、そういつた現況的なことを先ず押えます。それから四番目には、当然これは銀行でございまするので、その企業体敗政状態、言換えますれば、その企業一つの体力といつたようなことになるかと思うのでありまして、バランス・シートの分析といつたようなことになるかと思いまするが、その点を押えて、最後償還力はどうであろうかという点を押えるわけでございます。それでお尋ねコスト如何ということは最後償還力如何というところにかなり関係して参るのでございまするが、例えて申しますると、電力事業電力コストであるとか、或いは鉄道事業鉄道コストであるとかいうようなものは相当はつきり押えられるのでございます。ところが製造工業の中でも化学工業というのは実に多岐に亘りまするし、割掛の問題とか、或いは操業度が変化するとか、いろいろなことがまざつて参りまするので、どうもメーカーのほうが本当に端的にお示し頂けない限りなかなか現実問題としては押え切れません。押え切れませんが、先ほど冒頭に私が申上げましたような額が多分大体その程度であろうというふうにして押えて参りますると、三十八年度において開発銀行が御援助申上げ、或いは又御援助申上げようといたしておりまする会社は、大体において一応採算のとれておる会社というふうに判定いたしまして、従つて償還力もあるというふうに考えて仕事をいたしておつたのでございます。
  32. 江田三郎

    江田三郎君 念のためお伺いしますが、今おつしやいましたコストというのは、これは利潤を含まないいわゆる原価ですね。
  33. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) さようでございます。
  34. 江田三郎

    江田三郎君 それで二万二千数百円見当であろうとおつしやいましたが、二十八年度あなたのほうが対象とされましたのは六社ですが、それの平均的なものをおつしやつているわけですか、仮に二万二千数百円ということでありますから、数というのに多少幅がございます。併し仮に数百円というものを二万二千五百円と、こういう見当で行きますと、その際の「かます当り計算では八百四十幾円というようなものになると思います。それでこれらの会社配当を見ますというと、それぞれ少いところで一割五分、多いところで二割五分くらいな配当をやつておるようですが、配当をする以上は当然社内の積立金その他の留保があるわけでして、そういうものなしに配当だけをやつているのではないと思いますが、そういうところから行きますと、一体幾らで売つたらこれは引合う事業になるでしようか、その点どうお考えになりますか。
  35. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) 実は私が申上げましたのは、商社を調べましたのは昨年の夏から秋にかけてでございます。そのときの数字を今頭に浮べまして申上げましたわけでございますが、恐らくそれに数百円の利潤を加えて頂いたらいいんじやないかというふうな感じがいたします。今二万二千五百円というふうに限定されましたけれども、これも実は自信を持つてここで申上げるというよりも、全然目当なしにやつておるんではないというふうに御推察頂けんことは残念でございますので、ここで申上げることが必ずしも適当であつたとは思いませんけれども、ざつくばらんに打明けて申上げまして、その程度を考え、それにトン当り数百円の利益を見てよろしいのではないだろうかと思います。
  36. 江田三郎

    江田三郎君 ちよつと変だと思うのでして、二万二千数百円の数を何ぼに見るか、これは私が二万二千数百円というのを五百ぐらいだということを言つたわけですが、二万二千五百円として一「かます」の原価が八百四十幾らになる。その際配当を二割やつておるとした場合には、これは私の計算でなしに政府の専門家の計算によりますと、二割を配当する場合はそれが「かます」当り社内留保等を入れて大体五百五十円ぐらいに推定されるとこういうことを言つておられました。そうすると、とにかく大体一俵九百円の単価で売らなければ、この事業体は非常に不健全な経営をやつておるということになるわけです。今去年の秋から今年の春へかけて相場が幾らかということは御承知と思うのですが、こういう経営が果して開発銀行金融面から見て育成価値があると、こうお考えになるでしようか、その担当者は非常にまじめな人かも知れません。過去において何をなさつたかも知れません。併しながら今の計算から行くと、その一点から行つても、その人がどういう人であろうと、この会社は非常に不健全なことをやつておるという結論に必然なると思うのですが、そうお考えになりませんか。
  37. 河野謙三

    河野謙三君 議事進行について……今開発銀行の答弁を聞いております。が、答弁に一つの枠をあなたは持つておるのじやないのですか。というのは、過日通産、農林両大臣の本院に対しての回答を受取つたけれども、あの中の通産省の原価計算と称するものは我我はあれを認めておるのではないのですよ、ああいうものはあなたたちも直ぐ御覧になつてみればわかるのですが、ああいうものを認めておる、ああいうものを妥当としておるのではなくて、ところが我々があれをあたかも妥当なものとして受取つたと、こういう前提で、あれを妥当性を持たせるような答弁をしなければいかんと、こういう一つの枠を持つておられたら非常な間違いでありますから、この点は若しそうでなければ結構でありますが、どうもあなたたちの答弁を聞いておりますと、この前の通産省の御答弁を裏書しておるように、汲々としておるように見受けられるので、あとで私は何時間でも御質問いたしますけれども、あの答弁が非常に無礼な答弁であることだけは、この農林委員会は全員一致で思つておりますから、その点をよく御理解の上で私は率直な御答弁を頂かなければいかんと思います。
  38. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) 率直に申上げまして、枠をはめられているように私自身考えておりませんし、率直に私どもが昨年の秋調べました、推定いたしたものを元にしてお答えを申上げておるわけでございます。
  39. 河野謙三

    河野謙三君 それならいい。
  40. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) なお非常に不健全ではないかというお話でございましたが、実はほかの事業に比べますると決して利幅は多いほうではございませんのです。これは昨今に始まつたことではございませんけれども、例えばほかの化学工業にいたしますれば、ほかの薬品工業或いは塗装工業、更にそのほかにも全然違いまするものとしては、水産業とか機械業とか、ガス業、繊維業、紙パルプ業といつたようなものに比べますると非常に悪いのでございます。悪いのでございまするが、一応の採算がとれておるというふうに考えますることは、細かいコスト計算或いはその製造原価的なことは、先ほど申上げましたような事情でなかなか私どもにも十分つかまれておりませんけれども、その一つ企業が全体として一体幾らつて来たとか、或いは一体幾ら出したとかいう大まかなことはわかります。従いまして、その資本的な収入支出の関係を押えて参りますると、これは私どものほうの調べ方の一つの方法なんでございまするが、使用資本に対して一体どのくらいの利廻りに廻つておるかというような調べをいたしてみますると、肥料工業はおつしやるように、ほかの産業に比べれば悪うございます。併し今ここでちよつと数字を多少弾いてみたんでございますが、一割何分ということであつて、例えばほかの事業でございますれば、使用資本の利廻りが、これは金利や何かを支払う前の利益でございます。而も又これは償却前の利益でございますが、ほかの事業でありますと、二割或いはそれを突破しているものも幾らもございます。少くも一割五分以上に廻るものはたくさんあるのでございますが、御指摘のように、特に硫安工業では最近の半期間、一年間というものをとつてみますると、一割五分以上に廻つておるものがないのでございます。そういう意味では御指摘のようなことが或る意味では言えるのじやないかと思います。
  41. 江田三郎

    江田三郎君 どうも聞いても一向わかりませんですが。
  42. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) そうですか。
  43. 江田三郎

    江田三郎君 私が申上げておるのは、二万二千数百円というと八百四十幾円という「かます」当りになる、そうして現在これらの会社が一割五分から二割五分、大体平均して二割ぐらいの配当をしておる。その配当を社内留保等を考えて逆算して行くというと、「かます」当り五十数円になる。従つて販売価格というものは一「かます」九百円を越えなければこの会社というものは経営は続かないはずです。然るに秋肥なり今年の春肥が幾らしているか、海外へ輸出する場合には出血しているというのですが、その相場は幾らであるか、これを考えて行くというと、どうしたところで辻褄が合わないことになるでしよう。辻棲が合いますか、それは桁が追いますよ。
  44. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) 恐らく御質問の二割配当と申しまするのは、ほかの肥料以外の仕事をやつておられるところが大部分ではないかと思います。仮に硫安だけのところだといたしますれば、恐らくその……。
  45. 河野謙三

    河野謙三君 ほかのものだつてつても、薬品だつて何だつて儲けていやしないじやないか、そんなのから計算するのがおかしい。
  46. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) 例えばですね、アルミニウムといつたようなものは非常に儲かりますので、私どもが従来審査をいたしておりますときに感じますことは、肥料工業本当に安定的に成り立つためには、やはり総合的な化学工業のほうに進まなければならないであろうということを、私ども企業を見ておりますときに痛感いたしております。ということは、硫安工業というものはこれは非常に大切な必需品でありますから、全然その需要がなくなつてしまつたというようなことがないという意味で極めて安定しているということが言えると同時に、余りその妙味の少いものだというふうに私どもはかの事業と比べまして感じております。これは率直にそう感じております。
  47. 江田三郎

    江田三郎君 妙味が少いとか、ほかの部門でカバーできるとかいうのと違いますよ。少し桁が違い過ぎちやいませんか。例えば「かます」当りですね、販売価格から見て、五円や十円切込むというならまだわかりますよ、少し桁が違い過ぎていやしませんか、この委員会は、これはコストということを中心にあなた方にお出でを願つているのですから、だからそういう答弁をされれば、それでもこの委員会は済みましようけれども、併し私ども国会議員として、これは開発銀行の運営というものについて一つ根本的な問題にぶつかつて来ます。いろいろ今汚職問題が起きておる、怪しげなところに金が行つている、国民の憤激は高まつている、そういうときに、今のようなお答えだというと、開発銀行というのは一体何をするところだ、国民の金を何と心得ているのだという根本的な問題について、他の機会にあなた方と対決しなければならんようになりますよ、そうお考えになりませんか、これは一つ審査部長でなしに、中村さんどうお考えになりますか。
  48. 中村建城

    参考人中村建城君) そういう疑惑を受けたことは誠にあれでありますが。
  49. 江田三郎

    江田三郎君 併し当然ではないですか。
  50. 中村建城

    参考人中村建城君) ですから只今説明の点はつきりコストはが一定している、それに対して現在の相場が安いじやないか、もう明らかに誰でもわかるようにコストを切つているじやないか、それで今二割を配当しているじやないか、それで安心ならばそれに即応して、それに対するこちらが副うたことを申上げればいいと思いますが、その点を今これから即座にこの資料でぴたつと御質問に合う資料はございませんので、もう暫らくお時間を拝借して御答弁申上げます。ちよつとお待ち願います。
  51. 河野謙三

    河野謙三君 通産省企業局長出席を求めておるのですが、企業局長が何か隣りの通産委員会行つておりますので、資金課長がお見えですから先ず資金課長に伺いたいのですが、その前に開発銀行なり中金なりのかたに、私は本委員会にいろいろの肥料問題審査の経過を私は聞いておきたいと思うのです。世間では農林委員会というものは、ただ徒らに肥料会社をいじめて肥料を叩いて買うことに汲々としている、従つて輸出問題等もただ輸出に反対すればいいのだ、こういうふうな印象を以てこの農林委員会を迎えているようでありますけれども、これは全く誤解でありまして、あなたたち今日開発銀行なり、中金のかたは初めて委員会に見えて、これから我々が質問をして、お答え願う場合に、そういうふうな前提で我々の委員会に臨まれることは非常に遺憾でありますから、私は前以て申上げるのだが、我々は日本の農業の将来のためにも日本硫安工業を育成しなければならん、硫安工業自体の問題でなく、日本の農業の将来の問題として硫安工業を育成しなければならん。従つてこの場合仮に原価が幾らを出ようとも、原価そのままで硫安会社農村へ繋がるというようなことは考えていない、そういう事務的な考えではなくて、我々は肥料問題を政治的に仮にコストが七百円であつたといたしましても、七百円のものを七百円で買つたのでは硫安工業の今後の育成ができません。その場合に三十円か、五十円か知らんけれども硫安合理化のために、この際日本の農民は三年なり五年の間は三十円なり五十円の利潤を認めてもらいたい、こういうことであるならば、日本の農民も認める。過去においてあなた方は御存じないかも知れないけれども、私は肥料のことは少し詳しいのです。昭和の初めにおきまして、日本硫安工業が芽生えんとしたときに、ドイツの硫安のダンピングに会つて、而もそれをその当時議会においてこれを迎えたために、日本硫安工業の発達というものが阻害されて、硫安工業の発展というものが非常に遅れたことがある。いわゆる角を矯めて牛を殺したような結果になつたことがある。そういうことを我々過去において経験しておるので、そういうことを我々はやろうとは思つていない。硫安工業はどこまでも育成しなければならん。併しいずれにしても硫安工業の実態を議会を通じて農民を初め国民全体に知らしめて、国民の理解の上に硫安工業に与えるべき利潤を与えて、硫安工業の基盤をここに作ろうというのが我々の狙いなんです。従つて今まで輸出に反対したのも、何も輸出をしちやいかんと言つていない。ただ闇から闇へ農民の犠牲において輸出をすることはいかんということを言つているわけです。この点は私は前段に先ず申上げておきますが、ただ徒らに我々は農民の代表として農民の利益代表で硫安工業をただ叩けばいいのだということではありませんから、この点はよく御理解の上で、これからお尋ねすることに御答弁願いたい。  私は先ず伺いたいのだが、先ほど開発銀行の業務は政府の定める基本計画によつて云々ということを言われましたが、政府の定める基本計画というものは、資金の関係は通産省企業局だと思いますが、企業局は一体どういうことをやつておるところですか、これを先ず承わりたい。
  52. 川出千速

    説明員(川出千速君) 企業局の中に産業資金課というものがございまして、通産省所管産業の金融の斡旋、たしか分課規程には「金融に関すること。」と書いてありますが、そのうちで貿易金融と中小企業金融はそれぞれの所管のところがございますので、そのほうで行われております。その他の産業設備資金等につきましては、企業局が原局と相談をいたしまして調整を加えるという仕事をいたしております。斡旋に関する仕事であります。
  53. 河野謙三

    河野謙三君 通産省の組織令ですか、これにあなたのほうの「産業資金課においては、左の事務をつかさどる。通商産業省の所掌に係る事業に関する金融に関すること。」、これは間違いありませんね。
  54. 川出千速

    説明員(川出千速君) そうであります。
  55. 河野謙三

    河野謙三君 そこで開発銀行に繋がるところの資金につきましては、あなたのほうはどういう基礎調査をされて、あなたのほうの通産省としての意見をまとめられますか。その場合にあなたの手許にあるところの、原価計算がむずかしいとか、むずかしくないとか、そういうことを聞いてない、今あなたの手許にどういうものがありますか、それをお知らせ頂きたい。
  56. 川出千速

    説明員(川出千速君) 私のところで金融について研究いたします。諸産業というものは非常に範囲が広うございますので、結局原局とよく打合せまして、企業から話を聞く際にも一緒に話を聞いて、そこで相談をしながらやつて行くというようなことで、原局と一緒になつて仕事をさせて頂いております。従つて資料その他も原局と言いますか、それぞれ所管産業を直接に所管しておる局の資料を援用してやつております。
  57. 河野謙三

    河野謙三君 そう、じやないのです。あなたの手許にどういう資料が取寄せてありますかということを聞いておる。
  58. 川出千速

    説明員(川出千速君) それは硫安につきましては、工事効果と言いますか、合理化工事をやりました場合に、どういう効果があるかというような資料と、それから資金調達につきまして、全体でその合理化工事を遂行するためにはどのくらいの資金が必要になるか、それを調達するにはどういう方法で調達するのか、そういうような資料があります。
  59. 河野謙三

    河野謙三君 それでは私から言いますが、例えば東北肥料の硫燐安の設備につきまして、あなたの手許に資料が参つていますね、その場合には従来はこれこれのコストであつたけれども、今度設備をこういうふうに改善することによつて、こういうふうなものを増説することによつてコスト幾ら下りますというようなものは行つておるでしよう、東北肥料に限つたことではありません。特に私は東北肥料の場合ですよ。もつとはつきり言うと持つておるのです。そういうものはそのほかあなたの手許にあるかということを聞いておるのです。
  60. 川出千速

    説明員(川出千速君) 先ほども申上げましたように、工事効果等の書類でございます。
  61. 河野謙三

    河野謙三君 工事効果ではありませんよ。あなたの手許にどういうものがあるかということを聞いておるのです。
  62. 川出千速

    説明員(川出千速君) 会社から出して頂きました過去の生産実績とか、それからこれから長期的に、一年ということでなしに、二年、三年先にどういう計画をやつて行くか、その技術的な説明、それから効果がどういうふうに上つて行くか、それからその会社として大体どういう収支と申しますか、収入があつて、大体どういうふうに支出されておるか、そういう総合的な書類、バランス・シートがあります。
  63. 河野謙三

    河野謙三君 それは数字を挙げてちやんと今あなたが一例を挙げたような、これこれこういうふうな設備をすることによつて原価はこれだけ下りますというものがあるでしよう。それはないとおつしやるのですか。
  64. 川出千速

    説明員(川出千速君) 或いはたくさんの会社の中にはそういうのがあつたかと思いますけれども、我々調査をいたしましたときには、そういう原価については調査をいたさなかつた次第でございます。(「箝口令か」と呼ぶ者あり)
  65. 河野謙三

    河野謙三君 そうしますと、あなたのほうは開発銀行にどういう資料を以て、あなたのほうはどういう資料によつてあなたのほうの判断をするのですか、あなたのほうの判断開発銀行融資の基礎になるんでしよう。つかみでやるのですか、勘でやるのですか、感情でやるのですか、科学的にちやんと数学に基いて検討するんでしよう、それはどうなんですか。
  66. 川出千速

    説明員(川出千速君) 前にも申上げましたように、肥料を担当しておる部局と一縮に話を聞きまして、相談をして、二十八年度の例で申しますと、各社の合理化工事のうちどれが一番工事効果が挙るだろうという点を定めまして、それについてその会社の主として資金調進能力と申しますか、或いは調達計画等につきまして、開発銀行或いは自己資金、或いは市中資金というようなものを総合的に調達の財源といたしますから、関係の銀行等にも、場合によりましたら聞いて見れば大体調達能力があるかどうか、これは市中銀行でございます。そういう点を総合的に見て、大体大丈夫だろうというところで開発銀行のほうにお願いをするという方法をとつております。
  67. 河野謙三

    河野謙三君 工事効果が上るとか、上らないとかいう判断は一体あなたは何によつてなさるのですか、数字によつてやられるのでしよう。何によつてするんです。一国の国民の負担によつて開発銀行の金を営利会社に貸す場合に、その判断の基礎は何によつてされるのです。あなたはもつと率直に答弁しなさいよ。私は前段に申上げておるように、肥料会社をいじめるためにやつておるのじやない。又企業の秘密を私は暴露しようと思つてつているのじやない。必要があればあなたは委員長に秘密会を要求してやりなさいよ。
  68. 川出千速

    説明員(川出千速君) 私は率直に申上げておるつもりでございますけれども硫安のことにつきましては、通産省で一番専門家を揃えておりますのは軽工業局だものですから、我々のほうは非常に人手も足りませんし、対象にいたしております業種は非常に広うございますから、それほど深く立入つて研究することは事実上非常に困難なことなんでございまして、従つて専門家の意見を尊重するようにしております。それから工事効果の点は、これは合理化をやります際に、今まで一トン幾らの石炭を使つてつたのが、ほかの原料に転換するとトン当りどのくらい下るという計算は、はつきりつかめるわけでございますから、幾らから幾らに下るということはわからないにしても、どのくらいに下るというその点はつかめるわけでございます。
  69. 河野謙三

    河野謙三君 軽工業局の肥料部でしようが、そうすると、あなたのほうは肥料部のほうのやつを全幅的に信用して、あなたのほうはただトンネル機関である、盲判を押す機関である、こういうことですか。
  70. 川出千速

    説明員(川出千速君) 大体においてその専門家の意見を尊重するという、取りまとめ役というふうに承知いたしております。
  71. 河野謙三

    河野謙三君 尊重することは当り前ですが、あなたのほうは、そうすると何も審査しないのですか、肥料部の審査というものをそのまま盲判を押すだけの機関なんですか、企業局というのはそういう機関ですか。
  72. 川出千速

    説明員(川出千速君) 資金調魅力というような点は、必ずしも原局のほうでは詳しく調べませんので、そういう点については金融機関との間の連絡をとりまして調査することにいたしております。
  73. 河野謙三

    河野謙三君 軽工業局からどういう書類が廻つております。あなたのほうは審査するにしても一応書類が廻つて来るでしよう。その書類は私は当初からそれを聞いておる、どういうものがあなたのところに廻つておりますか。
  74. 川出千速

    説明員(川出千速君) 工事効果の点の書類でございます。それから先ほども申上げましたように、会社側の希望する資金調達計画というのも来ております。
  75. 河野謙三

    河野謙三君 工事効果に関する資料、それには当然数字が入つているでしよう。入つておりませんか。
  76. 川出千速

    説明員(川出千速君) その工事効果としてトン当りどるくらい下るという数字は入つております。
  77. 河野謙三

    河野謙三君 それを今お持ちありませんか。
  78. 川出千速

    説明員(川出千速君) 手許には持つておりませんですが。
  79. 河野謙三

    河野謙三君 それはこの次の金曜日の委員会までに一つ委員会に出して下さい。  それからその会社は私は六社だけじやないと思う。全会社に且つてその資料はある。たまたま開発銀行、あとで開発銀行に伺いますが、開発銀行融資を決定したのは六社であるけれども、それらの調査は何も六社の範囲内じやない。それは各社に亘つてあるでしよう。それを伺います。
  80. 川出千速

    説明員(川出千速君) 我々の手許にあるのは六社でございます。
  81. 河野謙三

    河野謙三君 六社だけ、それならあんた順位も何もきめようがないじやないの。六社以外のものはありませんか、そういうしらばくれたことを言つちやいけませんよ。僕ははつきり言う。みんな知つているんだ。ただ役所のお立場、それぞれ参考人のお立場もあるから、僕はこれでも言葉い荒いけれども、紳士的にやつているつもりなんだ。そういう議会を侮辱したようなことを言つちやいけませんよ、あんた。あんた出して上げましようか。本当に六社だけですか、どうしても六社だけだと言い切るなら改めて申上げる。
  82. 川出千速

    説明員(川出千速君) ちよつと言葉がまずかつたかも知れませんが、書類を審査いたしましたのは六社でございまして、硫安会社は全部で十四社でございますが、あと三社ほど書類の提出を頂きまして、まだ審査はいたしておりませんです。そういうのがございます。従つてそれを入れますと九社というのが正確でございます。
  83. 河野謙三

    河野謙三君 私は課長に、課長にはいろいろあなたの背後にこの程度以外は喋べつていかんとか、あなたにすればやつぱり大きな強く枠がはまつておると思うから、それを私がそれ以上申上げることは、個人的にうらみのない限りあなたを何かいじめるようになりますから、私は本日のところはこれであなたに対する質問は終りますけれども、この次金曜日に資料を頂いた上で又質問を続けたいと思いますが、そこで開発銀行に伺いますが、開発銀行さんは、先ほどのお話を伺つておりますと、ちよつと議事進行で申上げましたように、今の硫安価格、市場価格に妥当性を持たせるような範囲で私は答弁されておるとしか受取れないのです。それはあなた自身幾ら言われたつて、私知つてるんですよ、みな。さつきも申上げたように……。あなたの手許に何が行つておるか知つている。ただ私は知つているから、それをあなたに泥を吐かして、そうして肥料を安く叩こうというのじやないのです。もつと農民に納得の行く上において硫安工業の育成をやつたらいいじやないか、こういうことから出発している。そこであなたのほうでは、まだいろいろ聞きたいことがあるけれども、あなたのほうでは硫安工業の業態を調査されたのか、こういうことです。全部調査されましたか、何社ですか。
  84. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) お答え申上げます。二十八年度においては六社でございます。
  85. 河野謙三

    河野謙三君 六社以外は何にもお調べになつていないですか、硫安会社調査は何もされていないですか。
  86. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) そうです。
  87. 河野謙三

    河野謙三君 しておりませんか。
  88. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) 審査をいたしましたのは六社でございます。
  89. 中村建城

    参考人中村建城君) 肥料につきましては、実は開発銀行は御承知通り二十六年度から営業いたしております。二十六年度当初は、政府の御計画硫安の生産量を経済単位に引上げる、十万トンというようなことで、それを育成して成るべくそれにマツチさせようじやないかというのでお手伝いいたしました。昭和二十七年度におきましては、むしろその他の化学肥料のほうがいいのではないかというので、むしろ硫安は一応おきまして、その他の肥料にお手伝いいたしました。ところが最近は輸出問題が起りまして、殊に基本方針も、輸出ができるならば輸出できるようなふうに持つて行こうじやないかという方針もありましたので、今回は御推薦の六社、丁度申込の六社でございますが、これにつきまして、何とかコストを下げて輸出して行くものは行くようにしようじやないか、そういう目標で、御推薦もありまして、私どもそのつもりで調べました。完全に輸出で勝つようなところまでコストが下るとは思いませんけれども、相当顕著なコスト・ダウンするという見込を付けまして六社にいたしたわけでございます。申込のないものもあります。実際の申込のないものは審査いたしませんので、審査は六社いたしました。二十八年度につきましては、そういうわけで、その他の肥料会社の申込のございませんものにつきましては、調査部では知つておりますが、申込のありましたものしか調べておりません。それで六社と申上げたのであります。
  90. 河野謙三

    河野謙三君 開発銀行か、軽工業局でも、どちらでもいいですが、融資は六社だけれども融資の申込があつたのは何社であります。
  91. 中村建城

    参考人中村建城君) 先ほど申上げましたように、通産省から六社推薦、申込を受けたのは六社、そのあとでその他の三社あたりが申込むのではないかというふうに思つておりました。結局申込がございませんでした。
  92. 河野謙三

    河野謙三君 通産省も同様ですか。
  93. 川出千速

    説明員(川出千速君) 同様でございます。六社希望がございまして、あと三社希望は非公式に出ておりましたのですが、開発銀行予算が二十八年度の終りに近くなりまして非常に窮屈になつたように伺いましたものですから、そのままになつてしまいました。
  94. 河野謙三

    河野謙三君 その六社は勿論のこと、三社にいたしましても、融資の希望を申出る場合にはどういう書類を添えて希望を出すのですか、単なる作文ですか、融資の希望を申出る場合の添付書類にはどういうものが入つておるのですか、これは通産省でもどちらでもいいです。
  95. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) お答え申上げます。開発銀行の場合には、先ず申込みたいという意向をその窓口になりまする営業部にお話になるわけでございまして、それで営業部といたしましては、これを果して受付けしていいだろかどうだろうか、その裏には当然政府のこういつた事業に重点をおきたいといつたようなことを考えまして、そいつを受けるかどうかきめるのでございますが、そのきめますときには、やはり一応役員会にかけまして、実はこういう趣旨でこういうお申込がある、開発銀行の性格から考えても、或いは本年度の政府の財政政策から考えても、これは受付けしたほうがいいと思うとか、或いはこういうお申込がある、これはちよつと無理であると思うがという意見を付して営業部長が役員会にかけるのでございます。そこで役員会できまつて、それじやこいつは受付けしようじやないかということになりますると、開発銀行の所定の申込用紙というのがございます。それにちやんと責任者が判をお押しになつてお申込になられる。そこで初して正式の開発銀行としちやあ受付をしたわけで、お受付けいたしますると、それが今度審査部に廻つて来るわけであります。審査部としては、今度事業内容を聞きたいわけでございますから、会社に実はこういうことを教えて頂きたい、或いは現場に伺つたりして、いろいろ御説明を伺うということで、内容を調べて融資がきまつて行くという段取りになるわけであります。
  96. 河野謙三

    河野謙三君  最後融資決定まで、あなたのほうではどういう書類をおとりになりますか。最後融資決定までのあなたのほうで参考考にする資料というものはたくさんあるわけです。これはあなたのほうじやわからんでしようけれども、あなたのほうから金を借りるには大変なんだ。いろいろな書類を要求されて、それは大変なんです。タイピストが泣くほどいろいろな要求書類を出さなければいかん。私はまだ開発銀行から金を借りたことはないけれども開発銀行から金を借りる人の非常な苦心をする話を私は聞くのです。そういうことは別として、あなたのほうは大体今度の六社の融資を決定するまで、あなたの手許にある書類はどういう書類があるか、これはここで御答弁を頂くよりも、私はこの次の金曜日の委員会までに、その書類の取扱いについては秘密を要するものは私は秘密でいいと思うが、とにかく金曜日の委員会までに御提出願うことについては御異議ございませんか。
  97. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) 勿論できる限りお届けいたしますが、極く概括的に申上げますと、その会社のこれはできれば成るべく、長いほうがよろしいのでございますが、考課表でございますね、貸借対照表或いは損益計算書というものを中心にいたしまして、どこの会社も画一的ではございませんけれども、例えば貸借対照表なら貸借対照表の勘定科目の内訳が知りたい、或いはそこの内訳がどうでございましようかということを、それぞれのケースによつてきめてでございます。でございませんと、できれば全部細かいことを聞きたいのですが、それではお申込人に徒らに過重をかける、負担をかけるということになりまするので、そのときに臨機に処置をいたしまするけれども、原則的に申上げまして、できれば二、三年の間の考課表を中心にしたところのものを、それをむしろ内訳したところのものを頂くということにいたしております。
  98. 河野謙三

    河野謙三君 考課表は勿論ですが、この融資国家資金でありますから、あなたたちは御承知のように、ただその会社が儲かるとか儲からないとかいう角度だけで考えてはいかんわけですね。その会社が儲かることは勿論でありますが、同時にこの資金によつて硫安コスト幾ら下るかという見通しがなければ出せないはずです。そうなるはずです。でありますから、コストを中心にしてやはり調査というものは、国家的資金であつて国家目的のために使う金でありますから、コストを中心にして、日本硫安合理化はこの資金融資することによつてどれだけ合理化される、どれだけ前進するということがなければ、あなたたちに与えられた使命は果していないことになりますよ、だからその資料がないはずはないのです。なくて、ただあなたのほうで単なる過去何年間の常業報告なり、貸借対照表なり、考課表をとつて、そうして検討する、それも必要でありますけれども、もつと政治的な意味を持つた資金でありますから、即ち国が目指す硫安合理化はこれによつてどれだけ前進するというものがなくてはならんはずだ、それは持つておられるでしよう、それを一つ承わりたい。
  99. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) 私の御説明が少し足りなかつたようでございますが、当然公示考課というものを一つのポイントにいたします。ただ実情を本当に率直に申上げまして、どうもその会社の人が何と言いますか、とことんまで教えてくれない、それで例えば一つ金融的な判断が仮に不利になつてもお教え願えないだろうかというようなことで、私は実は或る会社の重役さんにお願いしたことがあるのでございます。ところが非常にしぶといというのか、なかなか直接には教えて頂けないのです。従つて廻り廻つて、先ほど私が申上げたような推察も或る程度下しているということを重ねて申上げたいのでございます。ただ公示考課につきましては、先ほどどなたか御答弁になつておられたようでございましたが、非常に新らしい製造方法をとられるということになりますると、例えば従来は五千カロリーなら五万カロリーという炭を使わなければならないのが四千カロリーくらいのつまらん炭で、而もこれこれになるということが出ておりまして、若しその技術がうまく行けばこれくらい下るであろう、併しその技術が果してスムースに行くかどうかということは、これは当然技術嘱託を通じていろいろ検討はいたしまするけれども、その一つの例を申せば、まだ試験をそう十分にやつておらないというようなものについては、なかなかそういう意味ではわかりにくいということもございます。併しそれが非常に成功するならば、トン当り二千円も下るであろうというような希望的な観測も勿論いたしております。
  100. 河野謙三

    河野謙三君 私は重ねて誤解のないように申上げますが、我々はこのコストを知ることによつて他の何ものも求めているんじやない。硫安工業の基盤を確立する、引いては日本の農業に肥料の問題について将来心配のないようにするということが目的です。従つて硫安工業のこのコストが知れることによつて害があるというなら、私は扱い方は幾らもあると思う。同時に硫安工業といえども銀行から金を借りる場合に、自分の正味のコストを持つて行つて金なんか借りはしないのです。八百円のものは七百円でできると言わなければあなたたちは金を貸しはしない、そういう作為が働いていることは私は承知している。だからあなたたちの手許にあるものを頂いて、そのまま鵜呑みにして、硫安はこれでできるものだということで大騒ぎをするほど私は慌て者ではない。そういうことは十分我我の配慮において処置することなんです。それで私は少しひがみつぽいかも知らんけれども、あなたたちはどうも通産省からいろいろ注文を付けられ、又メーカーからいろいろ注文を付けられて枠を持つてここに臨んでおられるようですけれども、それでなければ幸いであるが、そうであつても我々は決して今言うように、何かつまらん揚足とりをしてみたり、硫安工業をいじめるつもりでやつていないのだから、特に国家の将来、特は農村の将来を考え、肥料工業の将来を考えてこの問題を処理しようということで御協力を願わなければならん。だから先ほど申上げました資料については、これは委員長に一任いたしますから、これは委員長とあなたたちの間で十分、あなたたちのほうに注文があつたら注文を付けて下さい。そしてこれは本当一つ今私が申上げたような気持であなたたちに協力を願わなければならん。どうもあなたたちの御答弁を聞いておると、どうも銀行にしては珍しい杜撰な金の貸方をしておるように思われてならない、それほど開発銀行は杜撰ではないはずです。いずれ私は資料を頂いて改めて誠に恐縮ですけれども、もう一遍ここに御足労をお願いしなければならんと思つております。これはあとで委員長にお願いいたします。  次に、中金でございますがね、中金は今たしか肥料会社に短期資金融資をしますね。従つて各メーカーの、今私が開発銀行に伺つたと同じような調査をされておると思うのですが、そういうものは一切されておりませんか。
  101. 更級学

    参考人更級学君) お話のように、農林中央金庫といたしましては肥料会社融資をいたしております。この融資のやり方には二通りございます。一つは、全購連が肥料会社から肥料を買つた場合にそれに対して手形を振出します。その手形を振出す場合には私のほうでその手形の認証をいたします。支払期日を間違いなく手形を渡すという認証をいたします。その手形をメーカーが持つておりまして、それをメーカーが資金化する場合に取引銀行へ行く場合もありますが、私のほうに参ります場合は、これを担保として金を貸すという形をとつております。一応全購連が肥料を買う流通資金であります。もう一つは、秋から春にかけて、御承知のように金庫に余裕金ができます。そのときには直接肥料会社に貸出す場合があります。これは銀行保証を多くとつております。大体これは冬季に肥料会社肥料ができますので、在庫の切れるときがございますので、これも将来全購連が春肥として引取るという形をとるものですから、全購連が勿論この融資をする場合には、全購連のほうといろいろ相談いたしまして、全購連のほうと協力態勢の上で会社のほうとお互いにやつております。そういう形をとつておりますので、私のほうといたしましては、今お話のように直接メーカーに対しましてコスト計算を出させたり、比べたりしたことは今までございません。我々金庫といたしましては、できるだけのことはいたしたいと思つておりますけれども、大体そういう生産資金でなく、何と言いますか、流通資金でありますので、そこまで肥料会社のほうに立入つておりません。肥料会社には勿論メイン・バンクがございまして、多くの資金はこのメイン・バンクから借りておりますから、私どものほうから肥料会社に出しております資金は僅かなものでございまして、なかなかそこまで協力態勢をとるということは非常に困難な場合が多いものですから、今までのところはそこまで、調べをいたす機会まで行つておりません。できるならばそういうこともいたしたいと考えておる次第でございます。どうか悪しからず御了承願います。
  102. 河野謙三

    河野謙三君 いや、悪しからずと言われても、とつてないというものはしようがないんだが、僕はそれは中金としては非常に怠慢だと思う。一般の市中銀行でもあなたのほうと同じような形態において融資していますよ。その場合に市中銀行は皆とつていますよ。ただ我々は市中銀行までここへ来て頂いていろいろ御説明を煩わすのは申訳ないと思うから、取りあえずこの性格から言つて国家的機関であるところの開発銀行さんなり、中金さんと来てもらつておる。これは市中銀行でもとつておりますよ。金を貸すのに、私があなたから金を借りるのと少し違うのだから、これはとつてないというものは悪しからずと言われてもしようがない。これは併しやはり私は調査すべきだと思うんだな。その意味ではやはり私がさつき申上げたあなたのほうもやはり一つの農業団体だから、農村肥料工業、この両方を睨んで農村のため肥料工業を育てなければならん、行き過ぎてもいかんし、肥料会社をいじめ過ぎてもいかんし、肥料会社が余り農村を犠牲にしてもいかん。こういう立場においていろいろな意味合から私はあなた方のほうで調査すべきだと思う。特に今全購連がメーカーと折衝して肥料の安定帯価格というものを作つている場合に、安定帯価格というものが妥当であるかないかという場合に、これはやはり中金が早く買わなければいかんと思う。いろいろお尋ねしようと思つたけれども、先ずあなたにシヤツポを脱がれて、私は何もありませんと言われたんでしようがないので、これは併し極めて短時日のうちにできることでありますから、私は将来に備えて、あなたのほうでもメーカーのコストにつきましては、あなたの機関を動員して十分私は調査して頂きたい、こういうふうに私は思います。さつき江田さんの質問の途中でありましたから、まだ江田さんその他から御質問あると思いますから、私はここで暫時休まして頂いて、又改めて何かありましたら一つやらして頂きたいと思います。
  103. 江田三郎

    江田三郎君 私のお尋ねしたことに対してはちよつと時間を借してくれということでありましたが、まあいろいろ考えられて御答弁をされるのかも知れませんが、併し私はそういうことがすでにおかしいと思うのです。一体金融機関がいろいろやつておられることについて、我々よりももつと厳しい観察を事業についてはなさつておると思うのです。それが私のような素人がお尋ねして、それをお答えに時間をちよつとかけなければできないというようなことは、これはまあどうも私としては想像もできないことです。そういうような金融機関日本にあるということは今まで想像もしたことはないのです。併しこれは一つよくあなた方もお考えになつて頂きたいと思う。拒否権の発動か何か知りませんけれども、ああいうことを、犬養さんが検察庁を抑えると、成るほど抑えられた当人の逮捕だけは一時免れますけれども、その結果出て来る社会的な影響というものは逆になるわけですね。天に唾しておるのですよ。今この硫安法案が通るというと、政府としては合理化資金斡旋することになつておる。併しその合理化資金というものが、先ほど来の説明のようなことでは一本合理化資金になるのかどうかちよつと納得ができない。たこ配の金を継ぎ足したのじやないか、こう言われても仕方がないと思う。過去二年間なり、或いはもつとたくさんの奉加帳を本当に専門家として御覧にならなければ、その会社がたこ配をやつているのか、儲かつておるのか、損をしているのか、すぐわかるはずですよ。まさか損をしている会社に如何にあなた方といえども政府推薦があつただけで野方図な金融はされんと思う、されるはずがないと思う。若しそういうことをなさつておれば大変なことです。併しそれが健全な経営だとすれば、逆な計算からして、あなたがおつしやるような三万三千数百円というようなコストは出ないはずです。通産省が出した数字はこれは秘密委員会でありますから、私ども発表する自由を持ちませんが、その数字についても私どもは納得ができない。あなた方のほうはそれよりももつと納得のできない数字を、そういうようなものが出て来て、あなた方そういうような認識で硫安工業に対して融資を、貸付をなさつているということになると、今後更に大規模な合理化資金を出さなければならんこの法律案に対しては、我々は安心して通過させるわけにいかんということになります。同時にこれはこの問題になつている法案が通れば、生産費というものが基準になつて価格がきめられることになる。これはもう全国の農民が注目しておるのですよ。どういう生産費かということを全国の農民が注目しておるのです。そのときに一番決定的な材料を打つているのはあなた方だ、その一番決定的な最も正確であるべきあなた方の数字が推定でこういうことだということになると、これはこの法案を通すことによつて肥料価格は値上りをすることになる、そういうものに誰が一体賛成できるでしよう、今でさえも安定帯価格というものがある その安定帯価格を下廻つて取引ができておる、そういうときにその安定帯価格を遜かに上廻る結果しか出て来ないものに、日本の農民が一人でもこれは納得できるでしようか、そうしてそういう会社は国の金を使つているのだ、そういう会社は明らかに赤字を出す、少くともあなた方の計算で行けば赤字を出す、それが堂々と配当しておる、ほかの部門で儲かつているだろう、これは答弁になりません。ほかの部門がこれらの会社にどの程度あるかということは私たちも多少は知つております。併しほかの部門でどういう利益が出ようと、今おつしやつたような数字からはとても二割とか、何とかいう配当は行い得ないはずです。而もそういう配当を行なつている奉加帳を御覧になつて、何の不審もなく健全な会社であるとして金を貸すということになれば、開発銀行は何のことをしているのか我々には一向わかりませんが、改めて御答弁があるならお聞きしますよ、私は今日の答弁につきましては、これは別な機会に、開発銀行の運営の根本ということについて、あなた方に別な機会にお聞きします。これ以上コストについてはお聞きしません。
  104. 河野謙三

    河野謙三君 この次貸料を出して頂くときに、又そこでもう一偏ということはできませんから、参考に各メーカーから出たものをそのままそれを持つて来て下さい。あなたのほうにちやんと配付してあるはずです。出ているものは重要書類ですから、それを写したものを我々のほうに渡して頂きたい。その扱い方は我々いろいろ理解しますよ、そのときに通産省も、開発銀行もその抄本を、そのまま参考資料で我々が見たいというときに見られるように持つて来て頂くことを、そういう意味資料を要求したのでありますから、その点一つ附加えておきます。
  105. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) お答え申上げますが、先ほど二万二千数百円ということを勘で申上げまして、甚だいろいろな御疑問が出たようでありますが、仮に二万二千円といたしまして、ちよつと今私計算してみますと、「かます」当り八百二十五円ということになるわけでございます。なお二万二千五百円という数字を先ほどおつしやられたようでありますが、これを「かます」当り計算いたしますると八百四十円見当になるかと思います。従いまして、それも一応そういう数字を例えばということでお挙げになつたのじやないかと思いまするが、そうでございますれば必ずしも、何と言いますか、採算がとれていないということにはならないのかと私は考えております。
  106. 江田三郎

    江田三郎君 そこでこの辻棲を合せるような乱暴な鉛筆計算をされたつて辻棲は合つていないのですよ。これは改めて議事録ができますから、この議事録をずつとお読み下さい。
  107. 河野謙三

    河野謙三君 あなた方の計算じやなく、私は同じことを言うのだが、メーカーから出たそのままを……、各社別に平均だとか、何とか言うからいろいろ面倒になつて来るので、メーカーから出たそのままを、あなたのお手許にあるそのままのものを見せてもらえばわかるのです。そのものの、妥当性は別ですけれども、それは金を借りたいためにいろいろ作るのだから、それは我々の判断で又いたしますけれども、メーカーから出したものそのままをここへ……、東北肥料はどういうものを出しておる、日本水産はどういうものを出しておる、昭和電工はどういうものを出しておるとかいうことをあなたが言えば一番はつきりするのです。それをあなたが言わないから面倒なことになるのです。だからこの次にそういうものを持つて来てもらいたい。江田委員の質問は、審査部長としてのあなたの判断はあるでしよう、あなたの判断はあなたの判断だけれども、取りあえずメーカーから出ておるものは具体的にこれこれであるということを答弁されれば私はそれで納得行くと思う。ちやんとタイプに打つたものがあなたのところに出ていますよ。
  108. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) ちよつと速記を止めて下さい。    〔速記中止
  109. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) それじや速記を始めて下さい。  なお御質疑ございませんですか。
  110. 清澤俊英

    清澤俊英君 先ほどからいろいろ開発銀行のほうで御融資をなさるときの態度をここで承わつておりますと、非常に我々の常識から考えてみますというよりは、御遠慮なさつておる。普通の市中銀行等が営利だけを目的にして貸出をする場合でも、最近の傾向は、銀行だけはお客さんよりは威張つているというのが普通の定評になつている。それと全く違つた意味合の国家機関とも言われる開発銀行が、場合によつては現に損失をしておる会社にでもお貸しになるというような場合等もおありだろうと考えられるのですが、会社側でとつておられる態度が、その金を貸出します際に、いや重役がどうもこういう態度で困るとか、こういうものを明らかにしないで、はつきりしたところがつかめないで、それでこういうものはこういうもので清算して、漸くものをつかんで貸出しているのだというようなことは、私はここで承わつておりまして甚だ合点が参りませんが、そういう貸出しをなさいますとき、開発銀行はすべての資金貸出に対して、硫安会社と同じようなことでお貸付になつておるのかどうかということと、何か政府等から硫安事業には一つ融資をしてくれというような特別の請託等があつて、そういうような態度をとられるのか、私どもには到底常識として合点の参らない点がございますので、その点を私どもが納得のできるように御説明を願いたいと思います。
  111. 中村建城

    参考人中村建城君) お説の通りでございまして、私どものほうは国家的に必要であると思うし、これは基本計画で、大体概括でございますが、指定されます。逆に言えば到底金融してはいかんというのがあるかけでございます。これはもうお申出がありましても、どんなに償還が確実で、どんなに銀行が儲かつて楽でもこれはお貸しできません。そういう意味で国家的に必要な業種が指定されます。そういう業種に当りまして、その次にはやはり同じ業種でも金に制約がございますから、誰にでもお貸しするわけに行かない。それでその中でも国家的に一番効果の多いと思われるものにお貸しをする。効果の多いということは、逆に申しますれば、非常に今のような硫安ならばコストが下がるとか、これは日本全体にいいのじやないかというような場合には、それを観点にしております。併しながら金融機関として国家資金を貸すのでございますから、元利が延滞しては困る。元利がすぐ返る、それは別に法律上制限がございませんが、普通の事業ならば三年とか、五年とかでやるというような目度で審査いたしまして、そういうふうに納得しなければお貸しいたしません。特に電力とか、船とかは長いものでございますが、普通のはそう長くはお貸しいたしません。三年、五年ですぐ返るというのでなければお貸しいたしません。そういう面で十分審査いたしておるわけでございまして、それに納得の行くような資料はどこまでもとります。その納得が行かなけたばお貸しいたしませんから、今申しましたような素直にお出しなさらんのでへり下つたとおつしやいますが、いろいろ会社のお立場もあろうと思いますが、納得の行く資料をどうしても出さん場合はお断わりするほかないのでありますが、どうもお話を承わつたり、こちらからのいろんなやりとりのうちに大体向うの実態がつかめ、今申上げたような工事効果と申しますか、これによつて国家的に望ましい効果が現われる、而もなお且つ元利共に一定の期間内に返るという確信が得られたときにはお貸しする。只今御心配になられましたようなルーズな点はないと考えております。
  112. 清澤俊英

    清澤俊英君 只今お話を承われば、なお更貸すほうも借りるほうも双務的にものを明確にして、調ぶべきものは正当に、一方借りるほうも提供し、又貸出すほうも国民に代つて貸出すのですから、これは納得の行くように、これが重役はそれを発表するのを厭うとか、厭わんとか、これを発表したらどういう損があるとか、損がないとかいうようなことにかかわりなくおやりになることが正当じやないかと思う。それが一方において、あなた方が要求するものを非常に渋つてそれを出さない。非常に困惑をしていろいろの方面から推定してこれをつかんで行くというようなやり方は、殊更私は納得が行かないと思う。国の金をお互いに借りる、貸すという建前をとつている以上、そういう建前をとつている限りにおいては、両方がざつくがらんに納得の行くようなものを出し、又出させることが私は正しいのじやないかと思う。何か遠慮して、納得が行かないならば貸さないというような場合にも、何か国の方針で、今度は硫安コストを下げるために、硫安工場を助けるためにはこれくらいの金を開発銀行が出すのだ。政府出費などがあると、それに対して少しくらいあやふやでも貸して行こうというような点が非常に見えますので私はお伺いしたのでありますが、これ以上お答えを聞きましても同じだと思いますから、別にお答えは要りませんが、なおお答えがあればお願いしたいと思います。
  113. 鈴木強平

    ○鈴木強平君 銀行関係にちよつとお尋ねしますが、いろいろさような資料をとつたり、それが国家的であるかどうかということは、これはわかると思うが、そうでなくて、この工場をどのような方向に持つてつたらよくなるかというような技術的な面において、銀行職員の中にはやはり各部に分れた技術畑の人を職員として採用しておるかどうか、採用しておらない場合にはどのようにして技術の内容がわかるかどうか、それをちよつとお尋ねしたいと思います。
  114. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) お答え申上げます。技術畑は実は技術嘱託と申しまして、現在化学工業関係では三名ほどおります。
  115. 鈴木強平

    ○鈴木強平君 嘱託としてどこの会社ですか、例えば融資対象の中の技術家でございますか、どの方面の職員、全然関係ない方面から嘱託として入れているのですか、ちよつとお伺いしたい。
  116. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) お答え申上げますが、一人は実は軍人さんでございまして、軍におりましたときに化学工業関係の将校、少将だつたというお方でございます。それからもう一人は、これはたしかこの前に何か硫安委員会がございまして、その委員の一人にもたしかなつておられると思いますが、堀さんとおつしやるかたでございます。化学工業会社をやつておられるわけではございませんが、これは開発銀行開設早々からお願い申上げております。
  117. 鈴木強平

    ○鈴木強平君 これは我々が最近の大きな経営工場を見ますと、漸くにしまして技術畑の者が社長になり、責任の専務になつている傾向が非常に強くなつて来ていると思う。これは戦後の一つ経営方針で、さような技術畑でありながら会社の首脳部になるようになつて来た。然るに銀行関係においては、主に事務的な者、例えば経済部を出た者とか、政治部を出た者とかが銀行の中の大半を占めておつて技術畑の採用がない、こういうことであつては真にどれが勝つておるか、どこに欠点があるかということについて欠けるところがあると思う。審査部の中にあるそうだが、三人は嘱託である。正式の職員ではない、こういう点はむしろ思い切つて正式の職員として重要な位置に上げて、縦横にその才腕が発揮できるようにするのがいろいろ便利だと思います。今後の経営方針としてどんな考えを持つておりますか。
  118. 竹俣高敏

    参考人竹俣高敏君) 御尤もな御意見だと思いまするが、現実問題といたしまして、我々に技術的なアドバイスを与え、或いは技術的な解決を与えて下さるかたは、やはり或る程度功成り名遂げたお方であり、或いは先ほど申上げましたような重要な委員をおやりになつていらつしやるとか、或いは大学の教授のお方、今私が申上げましたお三人とも工学博士でございますが、もう一人は前工業技術院の院長の井上春成博士でございまして、そういうお方でございまするので、開発銀行の職員になつてくれと申上げるべく少し偉過ぎるし、又はかの地位をお持ちになつていらつしやいますので、先ほどの御意見御尤もだと思いますが、現実問題としてそこまで行かないのでございます。そういつたような、かなり有名なかたのお願いを今後も更にして行きたい、こう考えております。
  119. 鈴木強平

    ○鈴木強平君 最近建設関係では災害防止のために、各府県では一旦施行された工事の内容について調査をしているのです。いわゆる調査会を組織して……。その場合にもその建設をした各責任ある会社の係、縦横に有力な若い技術人を引つ張つて、そうして一旦できた工事を検査して歩く、そういうような方法すらとつておるのですから、私は何も融資の対象になつた工場だけでも構わないが、有力な技術家を出して、それによつて出した資料についてはけしからんところがあるとか、この資料では十分でない、いろいろ考えるべきだと思うのです。あなたのおつしやる通り、功成り、名遂げたかたの、いわゆる世馴れたかたはなかなかそれは世馴れただけであつて、実際の新らしい仕事に附いて行くというような勇気とか、仕事の面において思い切つてものを言えない立場もあると思う。そういう関係で私は融資関係の、言換えれば銀行、中金が新らしい面を取入れて行く必要がもうすでに来ておるのではないかと思う。単に職員として事務的な職員ばかりでないというところに、そういう点を今後どういうふうにお考えになつておるか、今まででよろしいとお考えになつておるかどうか。
  120. 更級学

    参考人更級学君) お説御尤もでございまして、実は私興業銀行審査部長をやつておりましたときに、若い技術者を審査部に入れようと思いまして相当やつたのでございますが、最も優秀な技術者は銀行に来てくれない、直接生産のほうに行つてしまう。それで結局第二義的、第三義的というかたをお願いするほかは……という感じがいたしまして、実は今そういうような方法等はとつていないのでございますが、幸い第一級の能力のあるかた、而も若い人々が開発銀行の使命を感じて来て頂けるならば喜んで御採用申上げさして頂きたいと思います。
  121. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 参考人に対する御質疑は本日はこの程度で如何でありますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  122. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) それでは日本開発銀行のかたには甚だ恐縮でありますが、次回の委員会にも引続いて参考人として御出席を願いたいと思いまするが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  123. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 御異議ないと認めまして、さよう決定をいたします。  参考人のかたには長時間有難うございました。  速記を止めて。    〔速記中止
  124. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 速記を始めて。  本日はこれで散会いたします。    午後三時三十三分散会