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1954-03-12 第19回国会 参議院 農林委員会 第15号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十九年三月十二日(金曜日) 午後二時九分開会
—————————————
出席者
は左の
通り
。
委員長
片柳
眞吉
君
理事
宮本 邦彦君 森田
豊壽
君
清澤
俊英君
戸叶
武君
委員
雨森
常夫
君
川口爲之助
君
佐藤清一郎
君
重政
庸徳
君 横川 信夫君
上林
忠次
君 北 勝太郎君
河野
謙三
君
江田
三郎
君 河合 義一君 鈴木 一君
衆議院議員
綱島
正興君
政府委員
農林政務次官
平野
三郎
君
農林大臣官房会
計
課長
増田
盛君
農林省農林経済
局長
小倉 武一君
農林省畜産局長
大坪 藤市君
事務局側
常任委員会専門
員
安楽城敏男
君
常任委員会専門
員 中田 吉雄君
説明員
農林省農林経済
局経済課長
中西 一郎君
農林省農林経済
局経済課
野尻 春海君
通商産業省企業
局商務課長
宮沢 鉄蔵君
—————————————
本日の
会議
に付した事件 ○
参考人
の出頭に関する件 ○
肥料取締法
の一部を改正する
法律案
(
衆議院送付
) ○
農林政策
に関する
調査
の件 (
昭和
二十九
年度
農林関係予算
の衆 議院における
修正
に関する件) (
商品取引所法
の
改正案
と農産物に 関する件)
—————————————
片柳眞吉
1
○
委員長
(
片柳眞吉
君) それでは
只今
から
農林委員会
を開会いたします。 先刻の
理事
の打
合会
で、今週から来週にかけましての
議事日程案
を作成いたしましたので、この
日程表
でやりますることを御了承願いたいと思います。
考え方
は、
肥料関係法案
が
衆議院
のほうの
審査
が大分進行して参りましたので、今週から来週にかけましては、
肥料関係
の
法案
に重点を置いて行きたいという
考え方
であります。なお、本日の
日程
中、米価の
減収加算
の件と大豆の件は、
農林大臣
と
食糧庁長官
が出席できませんので、これは今後の
日程
に適時振替えてや
つて
行きたいと存じます。そういう
関係
で、時間がありますれば十九日予定の
家畜
の飼料の件を便宜
追加
して行きたいと存じすす。
—————————————
片柳眞吉
2
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 次に、お諮りをいたしますが、先日
江田委員
から御要求のありました
糖業
に関する件についての
参考人
から
意見
を聞く件につきましては、その人選及び
意見
を聞きまする日時は、
委員長
に御一任願いたいと存じまするが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
片柳眞吉
3
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 御
異議
ないと認めまして、さよう決定いたします。
速記
を止めて下さい。 〔
速記中止
〕
片柳眞吉
4
○
委員長
(
片柳眞吉
君)
速記
を始めて下さい。 次に、
肥料取締法
の一部を改正する
法律案
を
議題
といたします。本
法案
は去る三月十日、
衆議院議員綱島正興
君外二十四名によ
つて
提出せられ、
即時予備審査
のため当
委員
に付託せられたのであります。先ず
提案者
から
提案理由
の
説明
を求めます。
綱島正興
5
○
衆議院議員
(
綱島正興
君)
只今議題
と相成りました
肥料取締法
の一部を改正する
法律案
について、
提案理由
を御
説明
申上げます。 現在、
肥料
の
生産
及び
流通
に関しましては、
肥料取締法
に基き、
肥料
の規格の公定、
登録等
の
取締
が実施されておりますが、申すまでもなく、その
取締
は飽くまで
肥料
の品質の保全及びその公正な
取引
の
確保
という法の目的を達成するため、必要な
最小限度
にとどまるべきものであり、又その
取締
の態様も、
肥料
の
生産
、
流通
又は
消費
の
実態
に応じておのずから差異があるべきであると考える次第であります。今、ここに御
審議
を仰ごうとしておりまする
肥料取締法
の一部を改正する
法律案
も、右の趣旨に副うて、
単位農業協同組合
又は
個人
の
生産
する
配合肥料
に関し、その
登録
を
生産
、
流通
又は
消費
の
実態
に即応させようとするものであります。 御
承知
の
通り
、近時
配合肥料
の
普及
に伴いまして、
部落等
を
単位
とする
共同配合
、
単位農業協同組合等
の行う小規模な
肥料配合事業
も漸次
普及
して参る
機運
にありますが、
配合肥料
の性格からしまして、単に大
地域
一律の
配合形態
をとるよりも、各小
地域ごと
にそれぞれ
施肥基準
を設定し、土壌に適応した
配合肥料
を供給することが、
施肥
の
改善
上合理的であると信ずるものであけます。併しながら、
現行肥料取締法
におきましては、農民がみずから行う
共同配合
は別としまして、
単位農業協同組合
、
個人等
の行う小規模な
配合事業
につきましても、すべて
農林大臣
の
登録
を受けなければならないことに
なつ
ております。このような煩瑣な手続は、折角醸成されつつある合理的な
小規模配合事業
の
普及
の
機運
に支障を与えるものと申さなければなりません。右の事情に鑑み、この際
現行法
を改正し、
単位農業協同組合
、
個人等
の行う小規模な
配合事業
につきましては、
都道府県知事
の
登録
を受ければ足りるものとしようとするものであります。このことは又
施肥
の
改善
上、各
地方
の
実態
に即応した
配合肥料
の
生産
を促進し、以て
食糧確保
の
国民経済的要請
に即応するものであると信ずるのであります。 以上が本
法案
を提案する
理由
であります。何とぞ御
審議
の
上速
かに御賛同あらんことを
希望
する次第であります。
片柳眞吉
6
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 本
法案
の
審査
は後日に譲ります。
—————————————
片柳眞吉
7
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 続きまして、
昭和
二十九
年度
予算修正
の件に入りたいと存じます。過般
衆議院
におきまして、
昭和
二十九
年度
予算政府原案
が
修正
されたのでありますが、これが
修正
のうち、
農林関係
のものについて、この際
農林当局
から
説明
を聞きまして、質疑に入りたいと存じます。
平野三郎
8
○
政府委員
(
平野三郎
君) 今回の
衆議院
におきまする
予算修正
につきましては、先般本
委員会
から御
要望
がございましたので、その節申上げましたように、
保守
三党のかたがたにお集まりを頂きまして、
政府側
の
希望
を申述べたわけであります。
農林省
としては私が代表して出まして、特にその際、本
委員会
から
蚕糸
の
総額
五千万円の分についてはできるだけ個々の農家に行くように、ただ
人件費
だけで終らないようにという御
要望
がございましたので、その点をよく申伝えまして御
善処方
を願つたわけでございます。
最初
は、実は全額を
蚕糸
の
技術指導員
の
補助
に当てるというような空気でございましたけれども、本
委員会
から特に強い御
要望
があるということを申伝えました結果、参議院の
農林委員会
の御
要望
の件を加味いたしまして案をお定め頂いたようなわけでございます。その他詳細につきましては
会計課長
から御
説明
を申上げることにいたします。
増田盛
9
○
政府委員
(
増田盛
君) それでは
只今
、から三
党修正
によります
内容
を簡単に御
説明
いたします。お手許に「
昭和
二十九
年度
予算
についての
衆議院
における
農林関係予算修正
の概略」という簡単な印刷物が差上げてありますので、それに基きまして要点を
お話
申上げたいと思います。 先ず一頁でありますが、ここに
総額
五十億の中におきまして、
食糧増産対策費等
といたしまして十五億二千九百万円、これの
項目
が出ておりますが、一応広義の
食糧増産対策
に十四億七千九百万円、それから
蚕糸業振興費
五千万円、合せまして
追加
修正
されたわけでございます。そこで二のところに
内訳
がそれぞれあるわけでございますが、
終り
のほうにこの十五億二千九百万円のうち、
土地改良
、
開拓等
の
経費
が
農林省所管
と
総理府所管
に分れますので、それぞれの
金額
が書いてあるわけでございますが、
北海道
はこのうち二億二千九百万、
農林省所管
は十二億四千九百万、かように相成るわけでございます。そのほかに
蚕糸業振興費
の五千万円が
修正追加
されたのでございます。 二頁目をあけて頂きますと、二頁、目は、これは
予算書
の
修正点
でございまして、
只今
申上げました
事項
を
組織別
に
項別
に出してございます。そのうちで
農林省所管
というのが一番
最初
に出ておりまして、
終り
のほうに
総理府所管
と
二つ
に分けてございますが、この
組織
が
農林本省
と
種畜牧場
に分れてございまして、それぞれ
農林本省
の
経費
、それから
種畜牧場
の
経費
、これに五千万円の
追加
でございますが、それを合せまして、全体を合せますと
農林省所管合計
は、
政府原案
がそこに書いてございます千三十七億二千万円でございましたのですが、今回の
修正
によりまして、千五十億一千九百万ということに相成つたわけでございます。 それからその詳細に関しましては、三頁以下に
相当
こまごまと書いておるわけでございますが、主だ
つた点
だけ申上げますと、一番
金額
の大きいものは、
土地改良事業
、
開拓事業
を
中心
にした
経費
でございまして、このほかに御
承知
の
通り耕地整備事業
として、二十九
年度
予算
から新らしい
項目
が出て来まして、これに分類して、三頁の左のほうに、
土地改良事業
、
耕地整備事業
、
開拓事業
というふうにそれぞれ区分してございまして、それが
内地
、
北海道
というふうに分れているわけでございます。
内地
、
北海道
の比率に関しましても、従来の一定の率がございますので、その率によりまして、それぞれ
所管
が違いますので、それぞれ分けてあるようなわけでございます。
土地改良事業
、
耕地整備事業
、
開拓事業
の細目に関しましては、実は従来の
予算
上の
政府原案
をいろいろ検討いたしまして、その点で多少
経費
の不足と思われる点を更に
修正追加
されてございまして、この欄を見て頂ければおわかり明けると思うのでございます。それから
相当
詳しい表が、実は五頁以下に
食糧増産対策費
としての
内訳
として出ているわけでございますが、
只今
申上げました
土地改良
、
開拓等
の
経費
を除きますと、
生活改善
の
普及事業
、それから
種畜牧場
の
経費
、それに
蚕糸業振興費
、それぞれ五千万円ずつ附いてございますので、そのほうを御
説明
申上げます。 六頁を御覧頂きます。六頁には、
生活改善普及事業
に必要な
経費
五千万円ございますが、これは主といたしまして、
生活改善
の
専門技術員並び
に
改良普及員
の
増員
に当てまして、それに附随いたしまして、
旅費
、
庁費
或いは若干
自転車等
の
経費
が必要でございますので、それを計上したということに
なつ
ております。その
増員
の
関係
もこの表の中に出ているわけでございますが、先ず左のほうの区分に
人件費
というのがございます。そこに
専門技術員
が、
政府原案
によりますと四十六人でございますが、
修正追加
によりまして四十六人殖えまして、合せまして九十二人になるというふうにこの表に書いてございます。なお
改良普及員
は、現在が
政府原案
千二十二人、これは二十八
年度
そのままでございます。ここ二年以来変りがない数字でございまして、千二十二人、これが五百四十六人の
増員
となりまして、併せまして千五百六十八人、こういうことに
なつ
てございます。
予算
の
関係
で、備考にございます
通り
。そのうち大十人の
人員
は一年間まるまるの
経費
を組まないで、十一カ月ということに
なつ
ております。なおそのほか
旅費
、
庁費
、
巡回指導施設費補助金等
に関しましては、先ほど申上げました
通り
、必要なる
経費
を計上した次第でございます。ここで問題と
なつ
ておりました、
政府原案
の
補助率
の
切下
に関しましては、今回の
修正
に関しましては触れないで、
政府原案
のまま二分の一の
補助率
ということに相成
つて
おります。 それから紙を一枚めく
つて
頂きまして七頁でございますが、
種畜牧場
に必要な
経費
、これは
畜産振興
の
経費
でございます。これも五千万円でございます。国の
種畜牧場
に現在
改良増殖
のための
種畜
が不足しておりますので、これに対しまして、
政府原案
にありましたものに加えまして、
乳用
の
種牛
、それから
種豚
、それから
種鶏
、この三種類の
家畜
を外国から購入するわけでございます。そこで
乳用種牛
のほうは、
政府原案
によりますと
ジヤージー種
の購入だけが計上されておつたのでありますが、
アメリカ
から
ホルスタイン種
の優秀なものを更に買いなさい、こういうことなので、その費用が大部分を占めております。そのほかに
種豚
、これはイギリスからの輸入でございます。
種鶏
は大体
アメリカ
、こういうことに
なつ
ております。この
経費
が
輸送費
を合せまして五千万と、かように相成
つて
おります。 それから次の頁の八頁でございますが、
蚕糸振興
の
経費
五千万円でございますが、先ほど
政務次官
の御
説明
にもありました
通り
、
二つ
の
項目
に分けておりまして、
一つ
は
蚕業技術指導所設置費補助金
、それからもう
一つ
は
養蚕経営改善特別指導施設費補助金
、この
二つ
の
項目
に分れておりまして、五千万円を、一方では二千八百余万円、一方は二千月余万円に分けてございます。
最初
の
蚕業技術指導所
でございますが、これは県の
職員
でございます。県庁の
蚕業技術指導所
の
職員
を
増員
するということで
予算
を計上してございます。この表にあります
通り
、
政府原案
は七百九十八人でございます。それを更に三百五十二人を増加いたしまして、合せまして千百五十人にします。こういうわけでございます。この点に関しまして、実はいろいろ議論があつたように承わ
つて
おるのでありますが、特に
蚕糸関係
の
技術普及
の体制は、
農業一般
と違いまして、県の
職員
が
中心
にあるわけでございますが、その下が
団体
の
技術
の
職員
ということで
組合
わされておりまして、この
団体
の
技術職員
をどうするかという問題がいろいろ議論されたようでございます。結局私どもに対しまして示された案は、
団体
の
補助職員
の
関係
は、
政府原案
にあります
通り
、
補助率
の四分の一
切下
によ
つて相当増員
をしたのであります。大体千人ほどの
増員
をしたのでありますが、それで大体いいのじやないか、従いまして、この五千万円は
蚕業技術指導所
の
職員
を殖やすということで県の
職員
のほうの
増員
に使われたわけでございます。従いまして現在県のほうで二百八十カ所の
指導所
が設置されておりますが、これを若干
箇所数
も殖やす、それから一カ所当りの
人員
も殖やすというここでございます。更にもう一方の
経営改善
のほうの
経費
二千百万円につきましては、これはすでに
御存じ
の
通り
でございまして、二十九
年度
の
政府原案
で新らしく試みられました模範的な
養蚕組合
を設置して行く、これに対する
助成金
が現在七百
組合
が
限度
として認められておるわけでございますが、これを更に三百
組合
殖やす、こういうことが二千百万円ということに
なつ
ております。 簡単でございますが、以上を以て御
説明
を
終り
ます。
片柳眞吉
10
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 御質問ありませんか。
上林忠次
11
○
上林忠次
君
指導員関係
が
相当
殖えまして結構なことと思いますが、
生活改善
の
指導員
を殖やされる前に、現在の
一般農業改良指導員
の数がだんだん縮減されるというような
状況
に現在あるのですが、そのほうのことはどういう
工合
にされるつもりですか、そのほうが我々としては優先的にや
つて
もらいたい。現在すでに
農業改良普及員
の数は少いので
末端
まで行
つて
おりません。二、三
カ町村
に一人というようなことで、
末端
の各
町村
までは行
つて
いない、地についた
指導
ができないというような
現状
でありますが、
御存じ
のように去年までは三分の二の
補助
があつた。これが二分の一に今度減る。これは
補助金等
の
臨時特例
の
法案
が出ておりますが、これが実施されるならば三分の二の
補助
が二分の一になるということになりますと、自然にこれが
地方
の
財政
の窮屈な
現状
から考えますと、人数を減して行くことは、現在でもすでに
末端
まで
指導
が徹底しないというようなこの
指導員
の陣営をますます弱体化するというようなことで、先ずこれこそ手を着けなく
ちやいかん
じやないか。勿論
養蚕
の
指導員
の
強化
、その他
生活改善普及員
の
強化
も結構でありますが、それより先に問題があるじやないか。どうしてこういうことが行われなかつたのか、そのときの
状況
をお聞きしたいと思います。
平野三郎
12
○
政府委員
(
平野三郎
君)
お話
の
通り農業改良普及員
を更に充実を図りたいというふうに
政府
は考えておるわけでございまするが、諸般の
状況
上、全般的にむしろ
減員
をするというような
方向
にあるわけで、ただ
農業改良普及員等
につきましては、その
重要性
に鑑み、これを据置くことにいたしたわけであります。ただ
補助率
が別途御
審議
を願
つて
おりまする
法案
によ
つて
減ることになるわけでありまするが、そういう考えでおりまするが、今回の三
党修正
におきましては、この
生活改善普及員
を
増員
すべきであるという
意見
が非常に強くございまして、これが特に昨年十二月十五日に
衆議院
の本
会議
において
食生活改善
に関する
決議
が採択せられましたわけでありますが、そういうような点からい
つて
特に本年は
食生活
の
改善
が必要である、こういうような立場から、むしろ
保守
三党間におきまして、こういうふうにせよという指図で、それによ
つて
や
つて
おるわけであります。
上林忠次
13
○
上林忠次
君 それでは現在の
農業改良普及員
、このほうの
人員
につきましては今回の
行政整理
の
対象
にするのかどうか、現在の
陣容
から考えて、これをもつと
強化
しなく
ちや
ならんという
方向
に
政府
は考えておられるのか、今回の
行政整理
にはやはりこれが欠けておるというようなことに
なつ
ておりますか、そこらの
整理
の
方向
、
方針
はどういう
工合
に
なつ
ておりますか。
平野三郎
14
○
政府委員
(
平野三郎
君) 今回の
行政整理
に当りましても、この
農業改良普及員
については全然手を着けない、こういう
方針
でございます。
上林忠次
15
○
上林忠次
君 手を着けないと言いましても、今回の出ようとする
法案
のようなああいう
方向
で行きますと、結局
地方財政
の
関係
から
実態
は減
つて
来る、
陣容
は弱化するということはもう明らかな
現状
でありますが、これのつつかい棒が必要じやないか。先ほど申しますような、今回の
生活改善普及員
の
増員
よりも、そのほうが先じやないか。
平野三郎
16
○
政府委員
(
平野三郎
君)
農業改良普及員
につきましては、今回別途御
審議
頂いておりまする
法案
によ
つて補助率
を三分の二から二分の一に
切下
げることに
政府
はいたしておりまするが、併しその
地方負担分
については
現行
の
平衡交付金制度
、
地方財政交付金
によ
つて
賄う、こういうことにいたしておるわけでありますから、
富裕府県分
につきましては約四千万円程度減るというふうになりまするけれども、大したいわゆる変動はないのではないかというふうに考えておるわけでありますが、特にまあ
地方
において、これに藉口してこれの
減員
を図るということがあ
つて
はならないと思いますので、
政府
から厳重な通達を
都道府県知事
に発しまして、そうして
農業改良普及事業
の貫徹を図るように
指導
に努めるつもりでございます。
河野謙三
17
○
河野謙三
君 一点だけ伺いたいのですが、この
修正
によ
つて食糧増産費
の中で特に
土地改良事業
の
予算
の
増額
を見たのですが、ここまで
増額
を見ますと、いわゆる
政府
が二十九
年度
の
土地改良
について
原則
として
新規事業
を認めないということになると思いますが、この
原則
として
新規事業
を認めないというこの
原則
は多少緩和してもいいんじやないか、又緩和されるのかどうか、これを
一つ
伺
つて
おきたいと思います。
平野三郎
18
○
政府委員
(
平野三郎
君)
新規事業
を採択するかどうかということは、これは
農林関係
ばかりでなしに、本
年度
は
政府
としては
公共事業全般
に
亘つて
一切の
新規計画
はしない、こういう
基本方針
を維持いたしているわけでございまして、これは
大蔵大臣
から本
会議
の際申上げた
通り
で、その点は
変つて
はおらんわけでございます。ただ単
年度
で完成し得るものであるというようなものについては、これは又例外でありまするし、又
新規
の
事業
としてはやらないけれども、
調査
その他については若干考慮いたしたいと思います。かように考えておるわけでございます。
河野謙三
19
○
河野謙三
君
原則
は変らないでしようけれども、要するにここまで
予算
が
増額
されますと、この
原則
に多少の
ゆとり
を以て考えていいんじやないか、そういう
含み
で
増額
されたんじやないか、こう思うのですが、その点は
政府
のほうではどういうふうにこの
修正
を受取
つて
おられますか。
平野三郎
20
○
政府委員
(
平野三郎
君) 先般申上げましたように、三党の
予算修正
の
協議会
に
政府
から私が出まして、その点も実は私からもお尋ねをいたしたわけでございます。そのとき、まあ三党間では
新規
についても若干の余裕を認めるべきである、こういうような
お話
がございまして、そういう
気持
を
政府
に申入れるといつたような
お話
がございましたが、別段公式のものには
なつ
ておりませんので、
政府
としては、先ほども申上げましたような
原則論
を申上げる以外にないわけでありまするが、そういうお
気持
があつたということは聞いておるわけでございます。
河野謙三
21
○
河野謙三
君 三党の
予算修正
の
含み
は、今
政務次官
の
説明
のように
新規
の
事業
も必要欠くべからざるものは多少認めたらいいんじやないか、これが
修正
の
内容
であるとすれば、これを
修正
して、それを
政府
が呑んだ以上は、
執行
の上においてそういうふうな
含み
で
執行
すべきである、又そうする
政府
に責任がある、こう私は思うのですが、三党の
希望
というものは
政府
は呑んだわけですね。
予算
上呑んだと同時に
執行
上の
運用
においてもその
方針
を呑んだと、こういうことですね。
平野三郎
22
○
政府委員
(
平野三郎
君) 今申上げましたことは三党の
懇談会
におけるときの話でありまして、
予算
が
衆議院
を通過いたしまする場合においての公式のと申しまするか、
委員長報告
であるとか、或いは
附帯決議
とかいうようなことは全然ないわけでございまして、実は私も
政府
としては、そういうお
気持
があれば、やはり何らかそういう
意思表示
を正式に願いたいということを申上げたわけでございまするが、そういうことはなかつたわけでございます。
河野謙三
23
○
河野謙三
君 そういう
意思表示
がなかつたということは、それは三党がそういう
希望
を取消したということでなくて、
懇談会
か何かの席でそれを以心伝心でそういうものを
政府
が
受取つた
、こういうことで、そこで先ほど
政務次官
の言われるように、
原則
は変えないけれども多少そこに
含み
を持たなければならん、こういうふうに受取
つて
おられる、こういうことに解釈していいのですね。
平野三郎
24
○
政府委員
(
平野三郎
君) 実は
懇談会
の際には、そういうような
話合
もあつたのでございまするが、
政府
が頂戴いたしておりまするところの
昭和
二十九
年度
予算
に関する
衆議院
三
党共同修正
に対する
了解事項
として頂いておりまするものにはむしろ反対でありまして、歳出につきましては「各
事業
の
事業対象
、
補助率
及び
新規事業
(
実施設計費
を含む。)の採否は、
政府原案どおり
とすること。」というようなふうに
なつ
ておるわけでございます。
河野謙三
25
○
河野謙三
君 それはもうそういうふうに
紋切
型におつしやらないで、そうは
なつ
ておるけれども、要するに
気持
の問題です。
運用
に当
つて気持
は一体その
原則
は変えないけれども、その
原則
に多少
ゆとり
を持つた
気持
をお持ちになるかどうか、こういうことなんです。
平野三郎
26
○
政府委員
(
平野三郎
君)
政府
といたしましては、そういう
希望
は持ちまするけれども、本
年度
は
新規事業
は採択しない、こういう
方針
を堅持しておるわけでございます。
河野謙三
27
○
河野謙三
君
原則
としてですね。
雨森常夫
28
○
雨森常夫
君
土地改良事業
のごとき、今度の
法律改正
によらなくても、
補助率
を低下するもの、これらについてまあ二十九
年度
の
予算
の
大蔵省
の
編成方針
は、
補助率
を一律にずつと下げて行くという
方針
であるようでありますが、
農林省
では現在
大蔵省
とその点について
折角折衝
中のようにも聞いておるのでありますが、この点どういうふうに
なつ
ておりますか。
平野三郎
29
○
政府委員
(
平野三郎
君)
土地改良
、特に
小規模土地改良
の
補助率
につきましては、
お話
のように
大蔵省
においては若干これを改訂するような意向で目下折衝いたしておりますが、この三
党修正
の際にも
補助率
は成るべく
現行通り
にすべきである、こういうような
気持
の表現もございましたし、その後
国会側
におかれてもいろいろ御
要望
がございまして、
只今
折衝いたしておりますが、大体において
農林省
の
希望
がほぼ達成せられるという見通しでございます。
重政庸徳
30
○
重政庸徳
君
新規事業
のことで、
新規事業
を二十九
年度
はしては相成らんということは、今までの継続している
事業
は重点的に施行するということが建前でこういうことに
なつ
たのだろうと思います。そうすると、これは重点的に施行する上において、それは数字の上で多少は支障はあ
つて
も大体において支障がないということになれば私は
新規事業
に着手すべきだろうと思う。
政務次官
はどうお考えですか、ただ机上で本当の細かい数字を拾
つて
、ほかのほうに多少少し流れると、これは重点的でないんだという考えを持
つて
解釈せられるか、或いはもう少し広い視野に立
つて
解釈せられるか。
平野三郎
31
○
政府委員
(
平野三郎
君)
新規事業
につきましては、御
承知
の
通り
最近の
事業
は徒らに手が拡が
つて
いずれも未完成の状態に
なつ
ているというような傾向があるわけでございます。まあ国営、県営などでも三百以上に
なつ
ておると存じまするが、その完成は極く僅かでありまして、毎年々々完成するものよりも
新規
に始めるもののほうが遥かに多いというようなことで、これらが累積をしてかような状態に
なつ
ておると存じますので、やはり
新規
にやたらに手を拡げるよりも、継続中のものを速かに完成するということが望ましいというふうに私は考えております。
重政庸徳
32
○
重政庸徳
君 それは机上の理窟で、私が前に御質問いたしました場合に、多少そういう意味を加味して御質問したと私は考えておる。大体三回か、四回に
亘つて
この
土地改良
、食糧
予算
は
増額
に
なつ
たので、これを総体的に総計して見ると、二十八
年度
予算
に変らざる
予算
が出て来ておる。そうすると、
政務次官
は
新規事業
にどのくらい
農林省
が
最初
に金を要しているか御
承知
ですか、
新規事業
を従来
通り
やれば、二十九
年度
にどのくらいな金が
新規事業
に流れるか。
平野三郎
33
○
政府委員
(
平野三郎
君) 詳細の数字は記憶いたしておりませんが、
新規事業
に要する初
年度
の
予算
というものは極く僅かであると存じます。従
つて
政府
の
方針
によ
つて
は、
予算
はむしろ昨
年度
よりも若干殖えておるくらいでありまするから、やろうと思えばこれは何でもなくできると思
つて
おりますが、そういうふうにや
つて
行きますると、次
年度
から多額の
経費
を要することになりますので、結局継続中のものが非常に長期に亘るような結果になる、かように思
つて
おります。
重政庸徳
34
○
重政庸徳
君 それはただ机上で言われるだけで、それなら継続
事業
を完了してしまわねば
新規事業
を始めないと、そういうお考えでおられるか、それをはつきり
一つ
お
気持
を御
説明
して頂きたい。
平野三郎
35
○
政府委員
(
平野三郎
君) もとより継続中のものを完成してしま
つて
、それからやるというようなことでは、一般の
要望
でありまする食糧増産が達成されないわけでありまして、やはり毎年毎年
新規
をや
つて
行くべきであるという基本的な
考え方
には変りございませんが、ただ近年余り継続中のものが累積しておるというようなことに
なつ
ておりますから、本
年度
一年ぐらいは一時休止する、一体みするということでいいのじやないかと思
つて
おります。
重政庸徳
36
○
重政庸徳
君 これを一年やめたからと言うて古い継続
事業
が急速にこの金で片付くという性質のものじやない。で、
農林省
は来
年度
においては、ここ一年は止むを得ないと、こういう結果に
なつ
たのだが、来
年度
からは
新規事業
をや
つて
行くというお考えと了承してよろしいですか。
平野三郎
37
○
政府委員
(
平野三郎
君) 勿論三十
年度
からは大々的に又
新規事業
を再開いたしたいという
気持
は持
つて
おります。
河野謙三
38
○
河野謙三
君 関連して……。話は戻りますけれども、今の専門家の
重政
さんの御質問に対する御答弁を聞いていると、何か二十九
年度
は絶対に
新規事業
を
一つ
も認めないというふうな印象を我々受けるのですが、そうじやないのでしよう。当初から、
増額
される前からどこまでも
原則
として
新規事業
を認めない、緊急止むを得ざるものは例外とする、これが当初からの
政府
の
方針
だつたと思うのです。そこに更に
土地改良
の
予算
が
追加
せられて、三党でも
新規事業
について余りそう厳格過ぎてはいかんのじやないかという
気持
があるのであ
つて
、でありますから、
一つ
も認めないと、こういうことじやなくて、ただ
原則
として認めない。緊急止むを得ざるものは例外としてこれは認めるにやぶさかでない、こういうような
方針
なんでしよう。そういう点をはつきりしてもらいたいのです。
平野三郎
39
○
政府委員
(
平野三郎
君)
政府
といたしましては、本
年度
の
新規事業
につきましては、当初閣議に出ました原案は、
昭和
二十九
年度
の
新規事業
は
原則
としてこれは行わないというふうに
なつ
ておりましたが、閣議の協議の結果これを変更いたしまして、
新規計画
は一切これを行わないというふうにいたしたわけでございます。そうしてこの原稿を
大蔵大臣
が国会において発言をいたしたわけであります。従いまして
原則
としてというような字句を入れますると、例外が認められる虞れがある、一切の例外を認めないという意味におきまして
原則
としてということをも排しまして、
新規
の
事業
は勿論、
新規
の計画についても一切行わないということにいたしたのでございます。
河野謙三
40
○
河野謙三
君 それは私たちも三党によく私はもう一遍真相を聞いてみようと思いますけれども、
政務次官
がそこまで言い切られるだけの私は三党間の打合せができていないと思いますがね。又私は素人でありますけれども、一応
原則
であ
つて
一つ
も認めない、水の流れのように、一年間でも……。僅か一年間でも
新規事業
をストツプして三十年から一遍にやる。そこに
土地改良
に非常に私は大きな支障が起ると思うのですよ。これは
政務次官
はそうおつしやいますけれども、改めて私ももう少しあなたのほうの自由党なり、改進党なり、その他に私は聞きまして、それは
修正
した側の、三党の私は
予算修正
の精神と非常な大きな懸隔があると思うのですが、現にあなたのほうの事務当局はそう受取
つて
おりませんよ。
農林省
の改良局のほうはそう受取
つて
おりませんよ。改良
局長
はどういうふうに言われるか知らんけれども、現に
只今
のところあなたのほうの事務当局は、そういうふうな
原則
でも何でもない、とにかく一切認めない、理窟を抜きにして認めない、こういうふうには受取
つて
いないのです。私はもう少し内部連絡をされて、又政党間にも、三党間にももう少し連絡をされたらいいと、こう思います。どこまでも
平野
さんのおつしやることは三党の
了解事項
である、同時に
政府
の
方針
である、こういうことに間違いありませんか。
平野三郎
41
○
政府委員
(
平野三郎
君) 三党間におきまして、先ほど申上げましたように、
懇談会
ではそういう
気持
の発言がございましたし、又与党のほうから
政府
に対する申入等も二十九
年度
の
新規事業
については若干は考慮すべきであるというようなことも聞いておりますけれども、
政府
部内におきましては
基本方針
を何ら変更するというところには至
つて
おりませんので、
農林省
という立場から申しますると、
大蔵省
とこの点で折衝いたしておりまするが、まだ結論が出ていないと、こういう段階であります。
河野謙三
42
○
河野謙三
君 しつこいようですけれども、そうすると、三党からそういう
希望
があつたけれども、その
希望
はきつぱり
政府
としては断わつた、そして
政府
は
政府
のあの当初の
方針
通り
で行くんだと、こういうことできつぱり断わつた、こういうことですね。
平野三郎
43
○
政府委員
(
平野三郎
君) 三党のほうからは、先ほど申上げましたように、これは国会の
決議
の際に、別に
委員長報告
におきましても
附帯決議
等も何もなかつたわけで、ただ
了解事項
として
政府
のほうにこの印刷物を頂いておりますが、ここにございまするが、これには先ほど申上げましたように、
政府原案
通り
とすべきであるということに、むしろそういうふうに
なつ
ておるわけです。
河野謙三
44
○
河野謙三
君 了解は付いておるんですね。そうすると、了解は付いておるんですね。
新規事業
は絶対やらないという最終の了解は付いておるんですか。
平野三郎
45
○
政府委員
(
平野三郎
君) 了解と言いますか、向うから三党間において
了解事項
としておきめに
なつ
て、そうしてかように印刷物を頂戴いたしておるわけであります。その中には
政府原案
通り
とすべきであると書いてあるわけでありまするから、
政府
としてはこれに従わなければならんというふうに考えております。
北勝太郎
46
○北勝太郎君
新規事業
は一切やらんというのですが、実は
北海道
において道営灌漑で継続
事業
で今年でき上るところがあるのですが、それ以下の小規模の
土地改良
等は、これは今年漸くでき上るんだが、今年
新規
にできるということに
なつ
ておつたそうですが、ここで
新規事業
の切捨ということになりますと、あとの造田その他小さい灌漑溝などを造ることができない。折角水がそこまで来たんだけれども造田ができないということが言われておるのでであります。これも実は灌漑溝の幹線のほうは継続
事業
であるけれども、その他の今小規模のほうは
新規事業
だけれども継続
事業
的性格を持つ、それでなければならん。折角水が頭まで来ておるけれども駄目だ、こういうふうなのは
一つ
継続
事業
として認めてもらうような方法はないか。そういたしますならば、それだけの折角国費をかけて、灌漑溝を作
つて
、それ以下の造田或いは小さい灌漑排水溝というようなことができなければ、元の金が死んでしまう。実に不経済極まる
お話
なんでありまして、何かそこに考慮の余地がないでしようか、その点伺います。
平野三郎
47
○
政府委員
(
平野三郎
君) 小規模
事業
などについて、単
年度
で完成するものは認められておるのでありますので、そういう場合におきましては、単
年度
完成のものならば認めると存じます。ただ継続
事業
に附随すると申しましても、性格として
新規
ということになりまするならば、単
年度
でない場合においては、
原則
として認められないことに
なつ
ておるわけでございます。
上林忠次
48
○
上林忠次
君 元に帰りましては、先ほどの
改良普及員
の問題でありますが、これは特殊なものは富裕県に対しては減
つて
いるけれども、そのほかの県に対しては
地方
税の交付が行
つて
いる。その分は紐付にするという
お話
ですが、そういうことはできますか。
平野三郎
49
○
政府委員
(
平野三郎
君) 紐付ということになれば
補助
金で行くのが一番すつきりするわけでして、やはりこの法律上強制をする紐付というわけには参らないと存ずるわけでございます。ただ行政
指導
をして、
農業改良普及事業
については極力これを推進するように
指導
すると、こういう程度に考えておるわけでございます。
上林忠次
50
○
上林忠次
君 富裕県の分はどうなさいますつもりでありますか。現在大体
地方財政
を
予算
を組んでおる最中ですが、
相当
各府県では減している。
政府
の
補助
が出るから県でも減すということで、ぽんぽん切
つて
いますが、聞いておりますと、富裕県に対しては、そういう紐付を匂わせるということもできないということになりますと、これは弱体化するということは目に見えているので、これで
農林省
いいんですか。いずれ特別
委員会
でこれはやることで深くは御質問しませんけれども、どういうふうに考えておりますか、富裕県の分に対しては……。
平野三郎
51
○
政府委員
(
平野三郎
君) これはやはり各
地方
々々の
農業改良普及事業
に対する認識と熱意の問題にあると存じます。すべての
補助
制度に行くということ、いわゆる紐付をするということは、むしろ
地方
自治の建前からするならば逆行するわけでありまして、各
地方
においては、むしろできるだけ
地方
自治の精神から言
つて
、
地方
々々の自由意思によ
つて
或る程度行政
運用
ができるようにしてくれという
要望
も多々あるわけでございます。従
つて
この
事業
が躍進するか、或いは後退するかということは、やはりそれぞれ
地方
々々の認識と熱意にかか
つて
おるというように考えておるのであります。
重政庸徳
52
○
重政庸徳
君 非常にくどいようだけれども、はつきりして下さい。
最初
に新
事業
を二十九
年度
にはやらないということは、やはり国営で、或いは県営でやるとか、大きい長年かかる新
事業
をやらないということと私は考えるのであります。で、今北さんからも質問がありましたように、実際に新らしくやるものは、一切それはやらんようにお考えになるのは非常に支障を来たす。そうして又
政府
の二十九
年度
の
予算
を最も有利に、而して増産をするという趣旨にかなわんことになる。だから国営並びに県営等、いわゆる大きい
事業
で、数年を要する
事業
の新
事業
をやらんというように解釈してよろしいですか、そこを
一つ
伺いたい。
平野三郎
53
○
政府委員
(
平野三郎
君) 御趣旨のような点は、私どものほうとしましては、
個人
の見解として申上げるならば同感でありまして、極力そういうように、なお今折衝をいたしておるわけでございます。特に小規模等については、やはりまあ或る程度弾力性を持つことが妥当であるということで、御
意見
のように努力をいたすつもりでございます。
北勝太郎
54
○北勝太郎君 先ほどの続きですが、短年月に完成するものの継続
事業
としては、新らしいものでも認める、小規模の
土地改良
等においては……。そういう話で、その点はわかつたのですが、ただ
北海道
は非常に
地域
が広いものですから、そこで今年の分としては完成するけれども、来
年度
分として継続される分に対して、更に次のところから同じように問題が起
つて
来ると思う。そこで全部完成するということで、小規模のものが全部完成じやないが、一部ずつ完成して行くというものに対しては、どんな
工合
にお考え下さ
つて
いるのですか。
平野三郎
55
○
政府委員
(
平野三郎
君) これはもういろいろの場合があると存ずるわけで、まあ特殊の例を申上げますならば、一方において建設省の土砂の排除作業が行われておりますと、その土砂を一方のほうの土地へ入れれば干拓ができるとかいうような場合などもあるわけなんでございます。こういうものは計画としては
新規
になるけれども、併しながら
新規
だからやらないということになれば、その土砂を逆に又遠くの海のほうへ持
つて
行
つて
捨てなければならないということになるわけなんですけれども、そういうような場合においては、これは二十九
年度
においてや
つて
もいいじやないかということを、個々の場合々々について今
大蔵省
と折衝いたしているわけでございます。例えば
お話
しの案件なども、そういう特殊の例外でございまして、当然これは
新規事業
とは申しながら、速かにやるほうがよろしいという
意見
になると存ずるわけのものでございますから、そういう場合につきましては、個々のケースケースとして考えたいと存じます。
北勝太郎
56
○北勝太郎君 その問題はその程度にしまして、次の
種畜
の輸入のことでお伺いしてみたいと思うのですが、ジヤージーの輸入はこれは当然ですが、ホルスタインの輸入ですね、この問題につきまして、どういう程度の乳量であり、脂肪率であり、又体型等もどういうものをお入れになるというようなお考えがあるのでありましようか。実は去年
北海道
でブリーダーの連中が、実は暫らく
アメリカ
から牛を入れなかつたから、それで昨年何だか八百万円ほど皆で集めて
アメリカ
へ買いに行つた。で、宇都宮さんというこのホルスタイン協会の会長をしている人ですが、三カ月に
亘つて
向うで調べた。調べたけれども、どうしても
北海道
の牛よりいいものが向うで見付からない。そういういうような
関係
から、実は折角行つたけれども、ただ帰ろうかというくらいの程度まで行つたが、折角来たのだからというので実は二頭買
つて
来たのが事実なんです。けれどもどうも満足しないと言
つて
、今後もう
アメリカ
へ
種牛
買いに行くのはもう無駄だ、こういうふうな話を聞かされているのですが、そこで私はどんな体型で、どんな乳量或いは脂肪率のものであるか、本当に日本から買いに行かなければならないようなものであるかどうかという、昨年のそうした経験を聞いた上に、無駄に外国に、ただ舶来熱だけで外国に金を捨て
ちやいかん
というふうに考えますので、実はその点を伺
つて
みたいと思うのであります。
平野三郎
57
○
政府委員
(
平野三郎
君) 私はこれは当初
政府原案
としては、原案と申しましても、三党間で御
修正
になるということで、
政府
のほうから原案出せということで実は出しましたときは、牛だけ考えておつたのでございますが、三党間の協定、特に日本自由党の
河野
一郎氏からの強い
要望
がございまして、牛以外のものも入れようということで、従
つて
山羊、豚、鶏という
工合
にいたしたわけでございます。これは極く少ないものでございますから、ほぼきま
つて
いると存じますが、畜産
局長
を呼びにや
つて
おりますので、畜産
局長
が参りまして御
説明
申上げます。
片柳眞吉
58
○
委員長
(
片柳眞吉
君) あとで畜産
局長
が資料の
関係
でも見えますから、そのときに……。
河野謙三
59
○
河野謙三
君 関連して……。私はどうも地獄耳というか、変なことばかり耳に入るので、ちよつと
政務次官
に、畜産
局長
が来るまでに……、むしろ来ないうちのほうがいい、この
家畜
の輸入ということになると、畜産局につきまと
つて
いるダニのような牛や豚輸入専門の業者がいるのだな。これに非常にしてやられているということを我々は耳にする。名前は忘れましたがね。でありますから、折角この緊縮
財政
の折から、これだけの国費を使
つて
種豚
なり
種鶏
なり、その他を輸入するという以上は、その点について輸入に当
つて
そういう業者に徒らなる搾取をされないように、
政務次官
十分この点のことを
調査
の上
一つ
御考慮頂きたい、こう思います。これは畜産
局長
が今見えましたけれども、改めて言う必要はありませんから、その点は特に頭に置いて頂きたいと思います。
平野三郎
60
○
政府委員
(
平野三郎
君)
お話
の
通り
、この乳牛などが非常に高いもので、一頭牡におきましては四百万円というような
金額
になるわけで、これはやはり
お話
のように、これを買うために、
調査
に行く費用であるとか、或いは輸送に要する費用等が莫大にかかるわけでありまして、この間のやり方をよほど厳正にやらなければならんと思
つて
おります。御
意見
を尊重いたしまして、十分注意して適正にやりたいと思
つて
おります。
河野謙三
61
○
河野謙三
君 大体業者を引張
つて
行かなければ牛のいい悪いも選別が付かんような、そんな畜産局なんかないほうがいいのだ。従
つて
それだけの自信がないならば私はこういうことはやめたほうがいいと思う。又今後も引続きそういうような業者によ
つて
、
実態
は輸入業務を行うのだというようなことであるならば、今北先生もおつしやつたようなことに私はなると思う。でありますから、
予算
をとつたからと言
つて
、この
執行
に当
つて
は十分そういう方面の考慮を払
つて
頂くことを特に私は
要望
いたします。
清澤俊英
62
○
清澤
俊英君 この畜産ですね。入れましたやつは大体民間へ払下げてしまうのですか、飼育料が見えませんがね。
大坪藤市
63
○
政府委員
(大坪藤市君) 乳牛につきましては、現在五牧場で原々種を飼育しておりますので、今回導入いたしますものにつきましては、牡は四頭でありまして、四牧場に一頭ずつ、それから牝が十頭でありまして、五牧場に二頭ずつ入れるという計画に
なつ
ております。これは民間に払下するのじやなしに、牧場で原々種といたしましてブリーデイングの用に供する
種畜
、基礎畜ということに相成るわけでございます。
宮本邦彦
64
○宮本邦彦君 私はこの間の
農林委員会
においてもそうだし、それから決算
委員会
においも、
農林省
関係
の
土地改良事業
に不正事実がよくある。まあこういうような実情で以て、この
委員会
でも聞きましたしするのですが、その
一つ
の原因が、やはり地元負担という問題が大きく響いておつたわけなのです。で、この地元負担というのは、
御存じ
のように大体
農林省
の従来の何からいたしますというと、地元負担分の八割までは融資をする。で、その地元負担分の二割だけが全く地元の負担だというのが、これが
限度
のように承わ
つて
いるわけなのです。今回の三派
修正
の申合せを見ますというと、この食糧増産費の増加による地元負担分の融資分はこれは見ないということに
なつ
ているのですが、従
つて
今までの
予算
で組まれておつた融資の額では不足して来るのじやないか。で、不足しなんで、融資を見なんでそれをやり繰りでやるということになると、どつかへ無理が又行くのじやないか、そういつた問題について
農林省
のほうは何か特別なお考えがおありかどうか、承わりたい。
平野三郎
65
○
政府委員
(
平野三郎
君) 実は三派
修正
のときの、先ほど申しました
懇談会
におきまして、
政府側
としては
お話
のように、こういうふうに一般会計をおいじりになるということになれば、当然融資の面におきましても、やはり若干の
修正
が必要である。又
地方財政
の
関係
から言いましても、
地方
の負担分について特別の考慮が必要である、そういうことが全然考えられておらん
修正
でありまするから、甚だ片手落ちである。従
つて
今
お話
の
土地改良
などの分につきましては、当然農林漁業金融公庫に対する出資金の増加を必要とする旨を
要望
いたしたわけでありまするが、三派の御
修正
についてはそういうことをまあ考えずにおやりに
なつ
たというようなことで、又あのときとしては、もう今更どうもこれ以上やりようはないというようなことで、
政府
で何とかせよといつたことに
なつ
たわけでございます。
政府
としては非常に困
つて
おり、又特に住宅公庫とか、或いは国民金庫のほうに出資が増加に
なつ
たわけでありまするが、
農林関係
については何らその点が入れられなかつたということは甚だ遺憾至極に存ずるわけでございます。従
つて
まあ止むを得ませんので、取りあえず農林中央金庫等の資金の融通等の方法を考えまして、できるだけまあ折角
増額
になりました
予算
の円滑な
運用
を期したい、こう思
つて
おるのであります。
宮本邦彦
66
○宮本邦彦君 それはまあ三派
修正
でそういうふうにきまり、まあ今
政務次官
の御苦労のあるところはよくわかるのでございますが、こういつた場合に、従来最も融資を
希望
しておるようなところは、中金はなかなか出さないのです、さつき申上げたように……。そこで
農林省
のほうも、そういうやつは蹴つた、それから中金も蹴つたということになると、
事業
の
執行
の面で非常に難渋するのじやないかと思うのですけれども、特にその点は
農林省
としても中金に適当な御
指導
をなす
つて
、そうしてそういつた
事業
の蹉跌を起さないように、
一つ
御便宜というか、御努力を払
つて
頂きたい。これを私
希望
申上げまして私の質問を
終り
ます。
片柳眞吉
67
○
委員長
(
片柳眞吉
君) ちよつと私から……。さつきの
新規事業
の点でいろいろ御
意見
を聞いておると、北さんの言われたような、例えば用水の幹線は完成した、当然それにくつつく今度は小規模の、幹線から水を引張らなければ、これは有終の効果を挙げ得ないわけで、ですからそういう用水に直接関連する小規模の
土地改良
というものは、
実態
的には継続
事業
と言いますか、用水のこれは最終の効果を挙げる
事業
であるので、こういうものはむしろ形式上も
新規事業
と見ないで、幹線にこれは当然連関する、延長的な継続
事業
だというような解釈がされんと、折角の今度は国営で用水の幹線が完成された、それに関連する小規模なやつが行きませんと、これは今までの設備なり、投資が死んでしまうのですね。ですから
重政
さんあたりの御質問で、短時日に完成するもので小規模なものは認めると、こういうことに
なつ
ているのですが、今直接に、今までできた施設を生かすものは、これは
実態
的な、延長的な継続
事業
と見て、これは当然やらんと、途中で効果をストツプさせるのじやないかと思うのですが、この点もう一遍
一つ
はつきりした御答弁をして頂きたい。
平野三郎
68
○
政府委員
(
平野三郎
君) 全く
お話
の
通り
に考えますわけで、先ほども申上げましたように、そういう点でなお今折衝いたしておるわけでございます。極力
一つ
御趣旨に副うように努力いたしたいと思います。
片柳眞吉
69
○
委員長
(
片柳眞吉
君) やはりそういうものでも、観念上は
新規事業
と、こう見て折衝されるわけですか。当然これは面接完全にもう附属するものとして、形式上は
新規事業
と、こういうことで折衝される、こういうわけですか。
平野三郎
70
○
政府委員
(
平野三郎
君) これはやはりいわゆる役所の仕事はすべて形式主義に
なつ
ておりまするので、今実質的には継続するものであ
つて
も、形が
新規事業
ということになりまするというと、やはりその
原則
で
工合
が悪いということになるわけでございまして、まあ
大蔵省
的観念で申しまするならば、実質的の継続
事業
ならば、計画のときにすでに継続として取上げられるべきじやなかつたか。こういうことになりまするわけで、この点まあ非常に苦しいところがあるわけでございますが、実際にそういう計画というものは、人間のやることですから、完全なものではないわけであ
つて
、いろいろまあ変更する場合もあるし、そこに実情に副うようにしなければならん点があるわけでありまするから、そういう点も考慮に入れまして、実質的に支障を来たさないように善処いたしたいと思います。
北勝太郎
71
○北勝太郎君 今の問題ですが、先ほど
河野
委員
からも
お話
があつたように、
原則
としてというようなところまでは
一つ
声明される中へ入れておかれればいい。併し
原則
としてと書いたから、無理やりに何でもかんでも
原則
として入れてくれというのじやなくて、さつき言つたような関連した性質のものが、ただ
新規事業
ということに
なつ
ているために形式的に駄目に
なつ
てしまうというようなことがないようにするためにも、
一つ
原則
としてと、こういう言葉を入れてもらうことが必要じやないか、こう思うのであります。如何でしよう。
平野三郎
72
○
政府委員
(
平野三郎
君) これはまあ国会の劈頭におきまする
政府
の施政
方針
において、特に
原則
としてというような字句を入れると、いろいろ又例外の議論が起るというようなことを考慮いたしまして、殊更に
原則
としてという字句を排除して、そうして一切認めないということをきめたわけで、非常に強い
政府
の決意で以て進んでおるわけでございますので、非常にその点御
要望
の問題については困難性が実はあると存ずるわけでございます。
河野謙三
73
○
河野謙三
君 人間の社会に絶対という言葉はないのですよ。必ず例外というものがある。だから
原則
ということにしておかなければ私は動きがとれないと思うのだ。さもなければ、
原則
として、
運用
する人がその
原則
をきつく扱うか、ゆるく扱うかの問題はあるけれども、そういうわけで例外を認めない、いわゆる絶対という言葉をお使いに
なつ
てもしようがない。お互いの社会に絶対というようなことはありませんよ、そんなことは……。でありますから、現に先ほど特に用心深く
平野
個人
としてはと言われたけれども、あなた自身の
個人
の
気持
はやはり我々と一致しているでしよう。でありますから、私はあなた
個人
でありますけれども、我々の
気持
と一致しているから、あなたの政治力を信頼して私は引下つたのだが、これは
一つ
私は……、得てすると自繩自縛になりますよ、いろいろな例外の問題が出て来るからでありますから、私は今ここで
政務次官
が
個人
としてなんて言わなくた
つて
、私は
政務次官
の責任において、
原則
として処理する、こういうことは私は言われてちつともおかしくないと思うのだね。ただ施政
方針
や何かには、その言葉を用心深く使わなくてそれでいいですよ。いいけれども、担当の
農林大臣
なり、
政務次官
としては、どこまでも
原則
としてこれは扱うということで私はいいんじやないかと思うのですがね。これは甚だくどいですけれども、私はむしろあなた自体がここでそうはつきり言われて自繩自縛に
なつ
て、今度は逆に例外が出て来る。必ず出て来ますよ。そのときに我々は、
平野
さん、あなたこの間こう言つたが、もう出ているじやないか、こういうわけならおれのほうもやつたらいいじやないかと、こういうことになりますよ。これは必ず紛糾の種ですよ。これはもう
農林委員会
は超党派の内輪の会でありますから、丁度本
会議
で総理大臣が施政
方針
演説をやるように、そう固苦しいことを言わないで、ちよつとその本当のところを言
つて
下さい。
片柳眞吉
74
○
委員長
(
片柳眞吉
君)
速記
を止めて。 〔
速記中止
〕
片柳眞吉
75
○
委員長
(
片柳眞吉
君)
速記
を始めて。
北勝太郎
76
○北勝太郎君 先ほど畜産
局長
から今年輸入する
種牛
の量について御
説明
があつたのですが、これはお伺いしなくてもここに書いてあるのでわか
つて
いるのですが、その質は一体どんなものを入れられるつもりであるのか。
大坪藤市
77
○
政府委員
(大坪藤市君) 今、北
委員
から
お話
がありましたが、実は私
技術
者でありませんので詳しいことはわかりませんが、原々種といたしまして県の
種畜牧場
なり、或いは民間の適当な
団体
等に対しまする払下げする原々種として資格のある、仔畜を生む能力のある牛を買
つて
来る、現在まで牝畜につきましては、強く外国から入れたいという
要望
を持
つて
おりまするが、現在まで
予算
の都合上で認めるということにならなかつたのであります。壮畜につきましては現在まで終戦以来三頭ほど入れておりますが、そのほかいずれも
内地
産のものは資格に劣る点もありますので、この際是非十分なる資格を持つた牡畜と牝畜を入れたい、かように考えております。これにつきましては畜産局の技師が購買官として
アメリカ
に行きまして選定をして来るということになります。
北勝太郎
78
○北勝太郎君 先ほどあなたのお出でになる前にここでちよつと話したのですが、ちよつとダブるようになりますが、去年
北海道
のホルスタイン協会の宇都宮氏が
北海道
に是非
一つ
いい種類の牛を入れなければならない。官庁で入れるものはどうもあまりいいものが来ないからというわけで、わざわざ大きな金を持
つて
アメリカ
に行きまして、昔向うにおつた人ですから向うのことはわか
つて
おりますが、各牧場を詳しく見たけれども、どうしてもいいものがないというのですね、そこでやめて帰ろうと思つたけれども、折角大きな金を持
つて
行つたのだからして二頭買
つて
来た、これは事実なんです。けれどもあまり期待するようなものではない。こういう
工合
で、今後は
アメリカ
ベ
種牛
を買いに行くべきじやないという結論を出しているのです。そこで今まで実は
アメリカ
から大分牛が来ましたが、終戦後ララの贈り物なんというものが来ましたけれども、これは誰も種の付け手がない、それから
種畜
場にも入りましたけれども、あまり能力のいいものでないから、むしろ国内のものをつけたらいいという
工合
で、余り繁昌しておらん、ただ料金が非常に安いからというのでそつちへ行
つて
るのもありますけれども、極くいい牛にはそういうものはかけておらん、そういうような
状況
に
なつ
ておるのでありますが、実は
北海道
の牛は私が申上げるまでもなく御
承知
のことと思いますが、大部歴史も古うございます。それから又初めの頃に思い切
つて
金をかけて
種牛
を入れたものですから、非常に種類が
種牛
ばかりではなしに、牝牛もいいものがあつた、こういうことかも知れませんが、いいものが
北海道
に繁殖し、それを系統繁殖によ
つて
淘汰しまして非常にいいものができておる。現に飛び抜けたものは別として、乳重七十五石以上、脂肪量が一千ポンドとか、一千百ポンドという世界記録のものがどんどん出ておる。それは今年は世界第二位に
なつ
たとか、第三位に
なつ
たとか、そういうような
状況
に
ホルスタイン種
は進んでおる。そこへ持
つて
来て折角
予算
があるからというので、余り
希望
もしないのに、より以下の種類の牛に余り金をかける必要はないじやないか、そこでこれなら大丈夫だという見通しがあるのかどうか、それもなしに何でも
予算
が通つたからそれを入れる、こういう行き方ではいけない、こう思うのです。そういう点について見通しがあるのかないのか、その点をお伺いしたい。
大坪藤市
79
○
政府委員
(大坪藤市君)
北海道
におきましては、乳牛が
相当
進んでおるということにつきましては私どもも了承しておるわけであります。
政府
といたしましては、昨年二十八年中に乳牛を一頭新冠の牧場に繋養いたしまして飼育しております。これは非常に日本においても最も素質のいいものを配されております。そのほかの四頭につきましては
内地
の牧場に配置するつもりでありますが、私どもが聞及んでおりますところでは、
アメリカ
のほうにおきましては購買ができないというようなことは、
アメリカ
に参りました連中から聞いておりません。ただ北
委員
の
お話
になりました
北海道
の場合におきますと、そういう御
意見
もちよつと承わつたのでありますが、私どもの
技術
者のほうは大丈夫だと申しております。牝畜につきましては殆んど購売したことがありませんが、
アメリカ
では十分容易に買入れることができると思
つて
います。
片柳眞吉
80
○
委員長
(
片柳眞吉
君) これはこの程度でよろしうございますね……。それでは
予算
の
修正
の点につきましてはこの程度にいたします。
—————————————
片柳眞吉
81
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 続きまして、
商品取引所法
の一部を改正する
法律案
、この
法案
を
議題
にいたします。本
法律案
は去る三月六日、閣報第七十七号を以て
政府
から参議院先議を以て提出せられ、即日通商産業
委員会
に付託せられ目下
審議
中のものでありますが、商品
取引
所のうち農林物資に関するものは
農林省
の
所管
と
なつ
ておりまして、従
つて
本
法案
は当
委員会
には深い
関係
があり、又最近の砂糖その他の
取引
上から見て参りますと、
取引
所の機能につきましてもいろいろな非難もあることと考えられますので、本日は先ず本
改正案
につきまして
政府
当局から
説明
を開き、質疑を行い、次いで当
委員会
の措置を協議願いたいと思います。先ず通商産業省の商務
課長
宮沢君から
説明
を願います。
宮沢鉄蔵
82
○
説明員
(宮沢鉄蔵君)
商品取引所法
の一部を改正する
法律案
の
内容
でございますが、
最初
にどういう点に着目いたしましてこの
法律案
の改正が規定されたかということを御
説明
申上げますと、この法律は、
昭和
二十五年法律第二百三十九号というものが施行されたわけでありますが、それから約三年を経過いたし、その間に設立されました商品
取引
所も二十を算えるに至つたのでありますが、そのうち通産省
関係
は八、
農林省
関係
が十二ありまして、商品
取引
所の公共的機能と性格とに鑑みまして、且つ又
現行法
施行後の経験にも徴しまして、商品
取引
所の設立を許可制にすると共に、その運営の合理化を図るため、
現行
制度に適正な
改善
を加える必要を痛感するに至つたのであります。本改正
法律案
は、右の趣旨から、それぞれ必要な
事項
の改正について立法化するために提出したものであります。 その
内容
について御
説明
いたしますと、第一は、商品
取引
所の設立を許可制に改めたことであります。
現行法
は、自由設立を建前として
登録
制をと
つて
いるのでありますが、商品
取引
所の公共的機能と性格とに鑑みまして、投機市場化する虞れがあつたり、その他健全な発達を期待できないような
取引
所の設立を拒否できるような体制をとることが必要と考えられるからであります。 第二は、定款の変更及び業務規程のうち重要
事項
の変更については、主務大臣の認可を要することとしたことであります。
現行法
では、これらの変更は単なる届出で足りることに
なつ
ておりますが、このような体制は、公正な相場の形成、過当投機の防止又は委託者の保護に遺憾ないようにする見地からは不十分且つ不適当と考えられますので、この点を
改善
しようとするものであります。 第三は、商品
取引
所の運営の合理化を図るために必要な制度の
改善
を行うことといたしたことでありまして、その主な点を申し上げますと、 一、会員信認金、仲買保証金及び売買証拠金に充用することができる有価証券の範囲を拡張したこと。 二、議決権及び役員の選挙権については、定款の定めるところにより、書面又は代理人による行使を認めることとしたこと。 三、
取引
所は、売買
取引
の公正を
確保
し、又は委託者を保護するため特に必要があるときは、二以上の商品市場において、又は他の
取引
所において売買
取引
する会員又は商品仲買人の純資産額の最低額を定款で定めるところにより加重することができるものとしたこと。 四、持分を承継して会員と
なつ
た相続人又は受遺者は、被承継人の未決済の売買
取引
にかかる権利義務を承継するものとすると共に、脱退した商品仲買人でも脱退前にした委託にかかる未決済の売買
取引
の決済を結了できるようにしたこと。 五、会員の脱退の予告の最低期間については、
現行法
では六十日と
なつ
ているのを三十日と短縮したこと。であります。 以上三点のほか、本
法律案
におきましては、今次改正を機会に、他の法律との均衡を考慮しまして、罰金及び過料の額を引上げると共に、その他所要の条文整備を行うことにいたした次第であります。これが本
法律案
の
内容
でございます。
片柳眞吉
83
○
委員長
(
片柳眞吉
君) これは私から
一つ
一言質問したいのですが、
取引
所の機能から見て行
つて
、供給力に弾力性がない物資について、こういうものについて
取引
所というものが本来の機能を発揚できるかどうか、そういう点について
政府
の見解はどうか。これは一例を挙げれば、例えば最近問題に
なつ
ておる砂糖というようなものを想定して行くというと、これはまあ外貨その他で供給量というものがはつきりしてしまうのですね。まあ時期的には或る程度の変動があると思いまするが、そういう供給量は外貨面からもはつきりしてしまう。こういうものを適正な価格を発見するというような
取引
所の機能というものでいいかどうか。要するに供給力がはつきりわか
つて
おる、限定されておるものについて
取引
所という機構が果して積極的な存在
理由
があるかどうかという点、これは基本的な
考え方
ですが。
中西一郎
84
○
説明員
(中西一郎君) その点は砂糖のみならず、外貨が皆窮屈に
なつ
て来るというと、あらゆる上場商品について起
つて
来る可能性はあると思うのです。ただ現在の段階ではできるだけ供給力を
確保
して行くというふうに考えて外貨の折衝その他や
つて
おりますが、万一外貨が十分付かないで、その場合に
委員長
のおつしやつたような事態に陥るというときの
取引
所の機能は何だろうか。私のほうも研究しておりますが、少くとも今のような先物の限月の長い
取引
、そういうものは意味がなく
なつ
て来るかもわからない。そうしますと、二月とか、或いは三月とか制限した範囲内の
取引
についての相場の形成というものに限定されて行くのじやないか。事実上そういうふうになりますと、現物の市場化して来るのじやないか。やはり現物についての価格形成という面からは
取引
所の機能を尊重し、残して行かなければならん面もあるのじやないかと、そういうふうに考えております。
片柳眞吉
85
○
委員長
(
片柳眞吉
君) そこで今私の質問せんとするところが一部お答えがあつたのですが、この前のこの
法律案
ができるときにも、たしか私どもが出て行
つて
代表質問したのですが、例えば米は統制中であるから問題ないのですが、例えば米以外の麦とか、雑穀とかいうようなものでも、これはまあ生活必需品であるわけです。まあ砂糖もそうだと思うのですが、そういうようなものを要するに清算
取引
を認めるということは差当
つて
私はやつぱり投機
取引
をむしろ誘致する危険性があるので、
取引
所のできることは結構だけれども、差当りは現物
取引
ということに重点を置いて参りたい。実は
速記
録をまだ調べてないのですが、それに対して当時の
政府
当局からは大体そういう趣旨で
運用
して参りたいという答弁があつたと思うのですが、併し最近の
取引
所のでき方を見ておると、やはりこういう生活必需品、食糧等についてもやはり清算
取引
を認めておるということは前の
政府
の答弁と多少違
つて
おるような感じもするのですが、今経済
課長
の答弁のように、できるだけ現物
取引
という
方向
に
指導
して行きたいというような観念があるかどうか。これは特に最近の外貨の困難性から
政府
の期待する物価引下と逆な現象が各物資について起
つて
おるのです。これはまあ大きな需給
関係
から来ているとは思うのですが、一部にはやはり私は
取引
所の機能というものも、例えば一般の株が面白くないので砂糖の
取引
に集中したというようなことも
一つ
の原因ではないか。ですからやはり全体の外貨なり、或いは耐乏生活という窮窟な経済環境の中において、
取引
所をどうするかという
考え方
は当然私は或る程度変改されていいのじやないかと、こう思うのですが、その点はどうなんですか、これはむしろ通産省の
意見
を聞きたいのですが。
宮沢鉄蔵
86
○
説明員
(宮沢鉄蔵君) お答え申上げます。この法律ができましたときの答弁、私も覚えていないのでございますが、最近やはり
取引
所に非常に投機資金が集ま
つて
おるのじやないかという声があちらこちらの新聞紙上を賑わして来ておるのでございます。農林物資につきましては、私のほうでお答えする限りでないのでございますが、通産物資について見てみますると、現物価格、現物価格と申しますか、現物
取引
における値段と、それから先物、定期市場におきます値段と比較いたしました場合、定期市場におきまする値段が現物価格を遊離して動いておるということになりますと、まさに過当投機が行われておるということになるわけでございますけれども、現在までのところそういうような徴候は見られないのでございます。例えば大体の傾向を見ますると、高い高いと言われておりますようなときには
取引
所の価格はそれより或る程度低いところで動いておる。それから非常に安い安いと、こう言われておるときには
取引
所の価格はそれより若干高いところに動いておるというのが私たちのほうで今まで担当しておる物資についての値段の動きでございまして、従いまして
取引
所で過当投機が行われておる、
取引
所があるために非常に投機が不当に行われておるというようなことはないというふうに考えております。ただ何と申しましても日本の現在の
取引
所は、その規模がいずれの場合におきましても決して十分大きい段階には
なつ
ておりませんので、従いまして、そういう過当投機の行われる危険性はやはり包蔵しておるというふうに考えておるのでございまして、従いまして
取引
所の運営につきましては、こういう供用品の範囲の拡大とか、或いは証拠金の徴収の率の増加だとか、そういうようないろいろ
取引
所に固有のテクニツクにつきましては、いろいろ
指導
いたしまして過当投機が行われないようには
指導
しておるわけであります。ただそれにいたしましても、やはり
取引
所は何といたしましても最近の需要によ
つて
売買が行われますので、必要のないところに
取引
所がどんどんできるということになりますと、実際の実情を無視した
取引
所ができ、且つ相場の高値だけを
対象
とするような不健全な
取引
所ができるということは非常に好ましくないところであろう。現在の法律の建前は、とにかく一定の数の発起人が集ま
つて
申請さえすれば
政府
のほうは阻止できないということに
なつ
ておりますので、どんどん不健全な
取引
所ができるような態勢に
なつ
ている。その点は先ずこの際は抑制できるような態勢を布こうじやないか。且つ又その
取引
所の設立されましたあとは、定款にいたしましても、業務規定にいたしましても、全く自由に改廃できるように
なつ
ているので、そういう態勢はこういう公共的な色彩の強い機関としては非常に不適当だ。それでそういうような重要
事項
につきましては、やはり
政府
のほうでも責任を分担するような態勢をとるべきではないだろうかというのが今度の改正
法案
の
一つ
の主眼に
なつ
ているのでございまして、
只今
の質問に対するお答えとしてぴたりと合つたお答えかどうかわかりませんけれども、そういうような
気持
で……。
片柳眞吉
87
○
委員長
(
片柳眞吉
君) それから私も
取引
所のことは素人なんですが、投機市場化するということを防ぐのは、現在のところではどういうような方法が考えられるのですか。
宮沢鉄蔵
88
○
説明員
(宮沢鉄蔵君)
一つ
には、例えば供用品の範囲の拡大ということが考えられるのであります。これはどうも私のほうの
所管
の例で申訳けありませんが、例えば綿糸を例にとりますと、現在は二十番手の綿糸というのが供用品に
なつ
ているのであります。そうすると綿糸の
生産
というのは、二十番手なら二十番手の
生産
というのは、そのうちの三分の一くらいだろうと思います。その二十番手のものしか
取引
所の受渡しに供用できないのでございます。その受渡しするところの
対象
が非常に少ないということになりますと、非常に少ないものを
対象
として非常にたくさん
取引
をされますと、非常にそこに過当投機が行われまして、現物がない場合には非常に値段が上る可能性が出て来るわけでございます。従いまして過当投機が行われる可能性が非常に濃厚だということになりますと、受渡供用品の範囲の拡大ということをやるわけであります。例えば二十番手のほかに三十番手を持
つて
来てもよろしい。或いは四十番手を持
つて
来てもよろしい。そうすると、そこの
対象
が非常に拡がるわけでございます。従いまして買占めを策した人間がおつたといたしまして、それに対して渡るものが非常に範囲が拡がるということになりますと、どうしても不当に値段が釣上るということが抑制されるということでございます。その受渡供用品の範囲の拡大というのが第一点でございます。第二の点は、売買証拠金の増徴ということでございます。それは
取引
所で
取引
いたしますときには、現実におきましては大体一割ぐらい、それから委託者が注文いたします場合には大体二割ぐらいの証拠金を積むことに
なつ
ております。百万円の
取引
をする場合であれば十万円乃至二十万円積むのでございまして、その証拠金の率を引上げるのでございます。極端な場合を予想して、六カ月先に百万円のものを買う場合現在百万円積まねばならん。そうすると、現在誰もやる者がいなくなる。従いまして
取引
所といたしましては、
取引
を売買するものがいなく
なつ
て困るわけであります。いずれにいたしましても、現在一割、一割五分、二割、そういう率を殖やすということになると、本当に必要なものはともかく、単にちよつと今上りそうだからや
つて
みようかというような人には非常に魅力がなくなるわけでありまして、従
つて
過当投機抑制の方策として売買証拠金の増徴ということ、それに関連して委託者については委託証拠金の率の引上ということが第二の方策として考えられるわけであります。それからもう
一つ
は、非常に直接的な手段でありますが、
取引
所で以て売りと買いとが立
つて
おりますが、一人の買いにつきましては、売買数量の差引の残玉と申しますか、例えば買いが一千万円、売りが二百万ということにいたしますと、一千万円から二百万引いた八百万が残玉ということになりますが、この残玉を制限するのでございます。大阪三品
取引
所を例にとりますと、一会員につきましては、売買数量の差引残高が一限月について三千梱と
なつ
ておりますが、これを例えば
強化
することになると、二千梱か、一千梱とするとかして、一人が売買する数量を抑えて行くわけでございます。そうすると一人や二人の人間のために非常に相場が不当に動くというようなことが制限をされるわけであります。そういつた方策が
取引
所としてとられる過当投機抑制の手段でございます。
清澤俊英
89
○
清澤
俊英君 豊橋、前橋の乾繭
取引
所がここに出ておりますが、大体全国では繭の
取引
は市場
取引
をやらないで協定
取引
をや
つて
いるようですが、どんな形に
なつ
てや
つて
いるんですか。
野尻春海
90
○
説明員
(野尻春海君) 生繭につきましては、お仰せの
通り
、農協とそれから製糸家との
団体
の供用による販売をや
つて
おりますが、これは製糸家に渡りまして乾繭いたしました乾繭についての
取引
でございます。
清澤俊英
91
○
清澤
俊英君 農民が乾繭した場合じやないのですねこの
取引
は……。
野尻春海
92
○
説明員
(野尻春海君) 製糸家が乾繭した場合であります。
片柳眞吉
93
○
委員長
(
片柳眞吉
君) もう
一つ
改正の第一点ですが、許可制にすることについては私は反対はしないのですが、
取引
所のできた数とすれば、そう大して多くはないのですね、二、三十ぐらい。既設の二十についてやはり投機市場化する虞れが非常にあるとか、或いはどうも自由設立では弊害が多いという具体的な事例が現に出ている。数としては非常に少いような感じがするのですが、許可制にすることについてはこういう性格から反対はしないのだけれども、それなら初めからそう大して古い法律じやないので、当初からそんなことは私は予想し得たと思うのです。えらい理窟めいたことかも知れませんが、こういうことはどうなんですか。
小倉武一
94
○
政府委員
(小倉武一君) これは通産省からお答えしたほうがいいかと思いますが、これは許可制にしたほうがいいか、
登録
制にしたほうがいいか、法の建前でございまするが、私の聞いているところでは、占領政策にやつぱり
関係
がございまして、
登録
ということでなければ向うが認めなかつたといういきさつもあつたようでございます。それから現在設立されておりますものについては、勿論
登録
したものを改めて許可によ
つて
ふるいにかけるということをいたさないつもりでございます。むしろ今後の問題といたしましてこういう許可制にしたらどうか。それから私の聞いている範囲におきまして、
農林省
関係
でもまだ正式に
審査
しておりませんが、必ずしも適当でないと認められるものについて、設立の
登録
がありそうなのが、申請がありそうなのが、通産省におかれてもそういうのが一、二あつたように聞いておりますので、こういう機構が必要じやないか、かように考えております。
片柳眞吉
95
○
委員長
(
片柳眞吉
君) それからもう
一つ
は、えらい端的な質問になるのですが、どうも今度砂糖なんかの価格高騰なんかの例から見て行くと、監督官庁の、
農林省
とか、通産省あたりの
取引
所に対する観念の仕方と言いますか、更には
指導
監督と言いますか、そういう
関係
が、これは私はもと役所におつたのですが、概して統制経済の中で訓練された人が多いのです。こういう
取引
所機能についてはどうも少し
指導
なり、監督の仕方がちよつと足りないような感じがするのですが、これは質問ではないので、むしろ感じを申上げることになるかも知れませんが……。ですから、やはりこういう改正をされることは結構だと思うのですが、そういう点についていま少し身を入れて頂きたいという
気持
があるのですが、これは答弁を要求しないので、感じを申上げたわけです。
清澤俊英
96
○
清澤
俊英君 このあれは何ですか、大体清算
取引
をや
つて
いる
取引
所ということになりますか、現物
取引
をしている
取引
所になりますか。例えば秋葉原の青果市場だとか、或いは築地の市場であるとか、芝浦の屠殺市場だとかいうようなものは、殆んどこれができれば許可
登録
が要ることになりますか、こういうものは……。
小倉武一
97
○
政府委員
(小倉武一君) 築地だとか、ああいうところの卸売市場は中央卸売市場法という別の法律がございます。
清澤俊英
98
○
清澤
俊英君 これじやないのですね。
小倉武一
99
○
政府委員
(小倉武一君) これではありません。又屠殺のほうは全く違う建前に
なつ
ております。
片柳眞吉
100
○
委員長
(
片柳眞吉
君) それではこの問題はこの程度にいたしまして、今後の扱い方につきましては又別途御相談をいたしたいと思います。 なお案件がありまするが、本日はこれで散会いたします。 午後四時十一分散会