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松浦定義君 私は今まで溝口
委員やほかの御
意見と若干これも
見解が追うような
意見になるかと思うのですが、今度の
調査団の件についての
局長の御
報告は、私が新聞で見たり、いろいろ聞いた
通りでありまして、容易に日本
政府の考え方
通りには行かないだろう、こういうふうに思
つているのですが、やはり今まで
農林省が中心としていろいろ進めて来られた点についても未だ
調査が不十分である、資料が整
つていないという点も言えると思うのですが、やはり向うが目で見たというものは、なかなか
調査だとか、資料とかいうことばかりではどうにもならな
いものがあると思う。日本というものをこう見た場合に受ける印象から来る対策というものは、これは
相当どの
程度これに対して金を投資していいかどうかという、こういうことだと思うのです。若し現地を見ないでそういうものだけでいいというならば、これは私はもう今までもつともつと日本が食糧事情に窮屈してお
つたことはわかるのですから、当然これは実現してお
つたと思うのです。であるから、幸いに再確認のために
調査に来られた、そこでこの間の新聞を見ますると、やはり先ほど
局長が
報告されたような、向うの
見解だということを聞いてお
つたのですが、或る新聞でありましたが、それに対する
農林省の
見解、誰が
発表されたか知らんけれ
ども、とにかく愛知用水を第一にするのだということで、而も又八郎潟とか、或いは有明、
北海道の泥炭地というようなところの開発については、今後の
農民の導入とか、或いはその他いろいろ円資金の
関係から、これは非常にもう不可能だ、であるから愛知用水を一番優先的にや
つてほしいのだというようなふうに、どうも向うの率直な考え方とこちらの持
つて行き方とが私は非常に食い違
つているのじやないか、だから私は何も愛知用水を優先にするなというのじやなくて、全体を見た上のことから、どれが悪いということはこつちが言わなくてもいいと思うのです。若し愛知用水を調べてよくなか
つたら全部やめてしまへということに
なつたら、これは大変だと思うので、そういう点で一つ十分考えを願いたいということと、それからもう一つ、確かにこれは食糖自給のために当然行わなければ、日本の農業政策の重要な問題でありますので、この際何としてもこの問題は実現してもらわなければいかんと思うのですが、そこで最近私がつくづく考えましたのは、とにかく
北海道へ
調査団が参りまして、石狩の泥炭地開発等は総合開発の一環として第一着手にや
つていることであ
つて、とても日本の現在の力だけではできないというので、それを又大きく要求の中へ出したと思うのです。まあそのように根釧原野等を見た考えカから言
つたら、むしろああいう方面のところへ飛びついたんじやないか、それは誰しも
北海道へ行くと、そういうふうな感じを持たれるのじやないかと思いますが、そういう
意味で、割合と合をかけないで効果が上るというふうなことも考えなければ、先ほど
お話がありましたように、そのほかのことが非常に置きざりになるようなことではいけない。これも私は有望
地帯の一つであると思うので、ただ米を
生産するということばかりよりも、むしろ人口問題の解決ということを併せて考えないというと、それでは東京の真中で大会社を作
つて全部失業対策をやればいいかということになりますと、それじやいけないということで、そういう面から行きますと、小範囲なところでやるよりも、むしろ同じ金額を以てしても
相当広汎な面積のところで、いろいろ立地条件に合
つたことをやることがいいのじやないか、そういうことで行きますと、根釧原野等の開発ということは、これは当然必要だと思うのです。そこで私はこの
北海道の総合開発が、すでに五カ年問で三千八百億というような
計画の下に、地方の意思に反してまで国会の議決を経てあれをと
つたのですが、その後三年経ちましてまだ五百億足らずの投貸しかできない。これじやどうにもならないので、今度の問題にこれを当然入れるべきだというような
意見も中にあ
つたと思うのです。それでもう一つ問題は、今度総務会長に
なつた大野さんが
北海道を三回も廻
つて、
北海道はどうしても特別行政地区にする、そうしてこれはもう明らかに国でやらなければいけないんだと、まあこういう
お話で、非常に道民もその点に関心を持
つているわけです。ところが代わられて今度緒方さんがなられたので、成るほど
政府としてはこの問題にもつともつと力を入れておるんじやないか、而も現在の国家資金だけではできないので、これをまあ民間資本も導入して公社的なものにしようと、こういう或る
程度の結論が出かか
つたように聞いておりますが、そういう面と併せて、今度の問題等と睨み合せてみますると、まあ
相当私は国としてやらなければならん、先ほどの人口問題から言
つても、当然総合開発
計画に基いたあの立法をした趣旨から言
つても、このままにして置いたんでは、どうしても日本の人口問題の解決はできないというような
意味で、無論まあ食糧の急速な増産も必要でありますけれ
ども、その面と併せて考えて、これは当然やらなければならんと思うのですが、そういう面について
農林省としては何か具体的なまあ
意見の開陳でもありましたら、そういう点を一つお聞きしたいと思う。