○
参考人(
牛山信吉君) 本日、本当に図らずも私
ども町村長の声を聞いて頂く機会を得まして、我々喜んでおります。
非常に
地方財政の窮乏した
状況につきましては、
只今高槻市長さん、
石川県の知事さんから詳しく申上げた通りでございますが、特に
町村は
規模が小さく弱体でございまして、市や
府県よりも更にその窮乏の
程度が極めて大きいものがあると思います。私
どもの町におきましてもあとで申上げたいと存じますが、細かい
数字を記載した
資料を持
つて来なか
つたのは残念に思いますが、二十七
年度において若干の
赤字を計上いたしました。私の町は勿論でございますが、全体的の
数字から見ましても、
昭和二十七
年度ではいわゆる繰上充用した
町村が八百八十九カ
町村ございますから、恐らく全国の約一側に相当するのではないか、こう推計されるのでありまして、金額にいたしましてこれが大体二十二億円に達していると思います。その他形式上の繰上をしないで、
決算期を繰延ばしたり、いろいろな支払いを延期したり、そうい
つたようなものを含めますと、約千五百
町村に及ぶのではないか、こういうふうに推計されるのでありまして、
昭和二十六
年度における
赤字に比べますと、二十七
年度は約その倍に相当するいわゆる
赤字を出しているというのが
実情でございます。実際の
状況は更にこの
数字を上廻るのではないかと思いますが、
町村では何としても
只今赤字を出さないように
努力いたしておりまして、これも私の町で例にと
つて申上げたいと思いますが、
町村保管の財産を処分したり、或いは
経費を繰延べたり、いろいろな方法を以てや
つていることはここで申上げるまでもないことだと思います。この
原因は勿論いろいろな場合がありましようけれ
ども、総体的に放漫な経営をしてこういうふうな
赤字を出しているという
町村は恐らく少いのではないか、こういうふうに私は
考えているのでありまして、私のほうの町などではあらゆる
経費を繰延べて、そうして緊縮に緊縮を重ねて、以上のような繰上充用でやつと賄
つているというのが現状でございます。そうして大体が国若しくは県、そのほか法令によ
つてどうしてもやらなければならないものの仕事がその大部分でありまして、
町村の意思で行う仕事などは、まあ恐らく二割とか三割の
程度で、誠に心細いような次第でございまして、何とかこれを改めて行かなければならないというように
考えておりまして、これも私
ども町村長の仲間で非常に研究しておるような次第でございます。
その第一の例は、義務教育施設整備に関する
経費でございますが、六・三制の実施をめぐりまして、
財政難から六・三制は
町村長の命取りとされておりまして、主食の供出と六・三制の整備では、これが
町村長の命取りなんだと、私の同僚の中でも六・三制の整備のために辞職した人もたくさんおりまするし、脇の
府県では自殺したのもあるようなわけでございまして、これでどれくらい苦しんでいるかというようなことが察せられると思います。そうして児童一人について〇・七坪というような枠で今までありました。今度は一・〇八と殖えたようでありまするけれ
ども、そうして而も単価が著しく安うございまして、大体今までは坪当り二万四千円の単価と思いましたけれ
ども、これで中学校の建築に対して半分の
補助をするのだ、この単価は計らないで、中学校の建築に対しては半額の
補助をするのだと、如何にも御尤もな体裁のいい話でございますが、実際は二万四千円という単価ではバラツクもできませんでしよう。中学の生徒を養う学校としては少くとも三万円以上、三万五、六千円、私のほうではこれから小学校を建築しようと思いますが、四万円かかる
見込みです。これは話が外れますけれ
ども、一昨年完成いたしました小学校ですが、これは立派な校舎ができまして、
地方としては……。木造建築では恐らく日本一の学校であろうという、前にやめた広瀬文部次官ですか、が私の町に参りまして、そうして大変褒めて頂きました。そのときには朝日ニユ
ースですか、何かカメラに収まりまして、教育方面の明るい面というので東宝系のニユ
ース映画に入
つております。町としては身分不相応な学校を建てて貧乏をしておりまして、これも
赤字を出した一つの
原因じやないかと思いますが、とにかく参議院から出られた広瀬さんに褒められたことは事実でございます。そんな工合でございまして、なかなか
町村は殆んど学校に食われるのです。学校に食われまして、私のほうではまあ選挙のときに、借金をしたくないという公約もいたしましたし、それから成るべく国若しくは県が負担する
事業を優先的に行おうというような公約をいたしましたので、成るべく借金を控えまして、
昭和二十三年から毎年自分の
財政で自前で建築をいたしまして、大体中学校も整備いたしましたが、今年非常に生徒が増加いたしましたので、又それも計画しているようなわけでございます。そんな工合でございまして、できるだけ私のほうでは
経費を節約して、そうして教育に重点を置いておりますので、教育方面では県でも余り劣
つているほうではないと思いますが、どうしてそれなら草加の町に
赤字ができたかと申しますと、私のほうは人口僅か一万五千の町でございます。総予算が四千万円内外でございまして、そうして自前で二十三年以来校舎を順々に建てて参りまして、一年も休まずに建てております。それがために少し無理があ
つたのではないかと思いますが、その先ほどの
補助に戻りますけれ
ども、建築費の坪当りが恐らく時代離れのした金額でございます。如何にも半額くれるからあと半額で足りそうに思いますけれ
ども、二万四千円では、実際の建築費と比べて見ると三分の一にも、もつとそれよりも少くなる場合が多いのです。それは例外なくそうなります。半分もらえると思
つてそういう計画を立てますと、これはもう三分の一、若しくは三割になります。そういう工合で、学校の建築でどのくらい苦しんで来たかということはそれでおわかりになると思いますけれ
ども、
起債をしないで自前でや
つて来たことだけは、私は誇りとしているところでございます。そうして私の町は昔から教育に非常に関心を持つ所でございまして、何をおいても学校を建てなければならないという伝統を持
つておりますので、学校には整備をして来たつもりでございます。そんな工合で、国の
補助は実に心細いものでございますので、そこに大きな狂いが参ります。それともう一つは、国若しくは県が行う
事業で
町村の負担の伴わないものはありません。これが
町村財政をどのくらい苦しめているか知れません。ここに知事さんもおられますが、私はほかの県はわかりませんけれ
ども、例えば県道の修理をする場合でも、こつちがいろいろ陳情をし、請願をして、やつとこつちの目的が達せられたと思うと、それでは地元で半分持
つてくれ、三分の一持
つてくれ、それでないとそういうような熱意のある
町村がほかにあるから、遺憾ながら予算はそつちへ持
つて行くんだというようなのが先ず普通でございます、そういう熱意を示さない場合ですね。どうも仕方がないから県税も負担しておるのだから、半分こちらが出しても持
つて来て、そうして多少でも住民に便宜を与えてやろうというので、各
町村が熱意の示しつくらになりますから、そういうような工合で恐らくどこの県でもそうだと思います。それと一番……まあこれは毎年ではありませんけれ
ども、
警察に対する協力費、これが大きなものです。私のほうは御承知のように四号国道に沿うておりまして、東京と
埼玉と一衣滞水の場所にあります。
埼玉県の関門でございます。四号国道の関門でございますので、是非
警察が欲しいということで、勿論明治何年かには大
警察があ
つて、百二十何カ村を統卒した
警察があ
つたそうでございますけれ
ども、明治三十五、六年からだんだん警部補派出所になり、部長派出所にな
つてそこまで低落いたしましたので、何とかして治安維持のために
警察が欲しいということを何十年来叫んでおりましたところが、
昭和二十六年から
警察法の一部
改正によりまして自治
警察が廃止になりまして、そうして地区
警察を漸く置かれるようにな
つて、今三十何年かの希望が達せられて、地区
警察が置かれるようにな
つたのです。それではその
警察署の建築費をどうするかという問題であります。大体五十人
程度の
警察署員を必要といたしますので、八百万円ほどの金がかかるのです。土地買収が百六十万円です。その他の建設費用で八百万円ほどかかるのに、国の予算は二百五十万旧しかないのです。これで何とかしてくれというのです。これではなかなか一年に三千五百万円や四千万の予算で賄
つておる
町村としては負担しきれない。それで
関係町村が六カ
町村ありましたけれ
ども、私のほうが
警察の所在地でございますし、あとは谷塚という隣の町が適正
規模にも当らない七千幾人かの人口で、廻りの村は人口三千か三千五百の所で、とてもそういうような負担には耐えられませんので、私のほうの町で持つことになりました。八百万円のうち国が三百五十万、本館一棟も建ちません。それで町が百六十万の地所を買
つて無償で提供して、そうして草加が三百万円、谷塚が百万円、あとの村が三十五万円ずつ出して八百万円の
警察の設備をいたしたようなわけで、国が二百五十万でございます。そうしなければそうい
つた施設が持
つて行かれないのが現状でございます。そういうふうに、国若しくは県の施設に対して負担する費用は莫大なものでございます。それでまあ草加の町もよほど貧乏したのではないかと思いますけれ
ども、これもやむを得ないことでしよう。現在の時代ではやむを得ないでございましようが、これも一つ
警察費も国のほうでもう少し何とか配慮願
つて、
町村に余りその負担をかけないように御心配願えれば大変私は嬉しいと思います。
そのほかに、
警察の経常費でございますが、それにいたしましても、
警察の捜査費その他の費用が少いために、みすみす犯人が他
府県へ逃げても、それを追いかける費用がない、そういうのが実際でございまして、他の
府県はわかりませんが、私のほうでは大体
警察職員一人について一万五千円から二万円の協力をいたしております。それはまあ治安協力会という名目で、
警察職員一人について大体多いところで二万円、年額でございますけれ
ども、少いところで一万五千円ですから、一つの
警察で百万乃至百五十万の
経費を負担いたしております。それでないと自転車のパンク直しもできないというのが
実情だそうでございますから、やむを得ないからそういうような負担をいたしております。ついこの間も
警察の本部のほうから、草加の
警察には演武場がないから一つ建ててもらいたい、大体百万円ほどかかるのだという話でございました。もう
警察を建築するときにそれだけの費用を負担していますので、演武場まではなかなか手が届かないので、役場の屋根も雨漏りしていても満足に直せないような
状態なので、そいつを一つ国の費用で以て持
つて来てもらいたいということを言
つておきました。それじや柔道や剣道をやれないのだと言うのですが、お気の毒ですけれ
ども、天気のときに一つ外でや
つてもらいたいと私は断わ
つておきました。若し雨が降
つてもやりたければ、
講堂の一部でも何でも使
つてや
つてもらいたいということを言
つておきました。結局はそうは申しましても、これも多少の負担はやむを得ないのではないかと思
つて覚悟しております。そういうふうに国若しくは県の負担が
町村としては大きいのでございます。
県道が壊れまして、今年これから手をつけるのでございますが、ここを玄海灘と私の町では称しております。道が悪いからでございましよう。県のほうに僅かな費用しかないから、草加の町で熱意を示してくれれば、それじや舖装をしようじやないか、それで側溝を地元で負担して舗装を県でやる。大体舗装が二百万円
程度でございましよう。それから側溝がやはりそれくらいかかりますが、
町村道は荒れ果てておりましても、やはりその県費をとりたいというこつちのまあ何と言いますか、慾ですな、それがために
町村費を負担してこれはやりたいと思います。尤も主要道路でございますから、たとえ知事の管理に属していても、これは放
つておくわけに行きません。
そういう工合でございまして、そのほかあらゆる面で固苦しくは県の出先機関に対する協力費ですな、何々研究会、何々協力会とかいう名目で、まあその県若しくは国に、はつきり言えば吸上げられる費用が莫大なものです。恐らくこれは
平衡交付金に相当するのではないかというようなことを言
つておる人もありますが、まあそれほどでもないと思いますけれ
ども、そんな事情もございまして、何とかこのほうを御心配願
つて、まあ
警察の場合は
警察職員が職務を遂行するのに十分でなくて、
町村に寄りかからなくてもできるようなふうにお
考えが願えれば幸いだと思
つております。
なおそれならばどうして草加の町が
赤字を出したか。繰上充用をしなければならないかというようなことでございますが、私の町は先ほど申上げましたように、借金をしないで成るべくこれはや
つて行きたいというような
考え方でございまして、或いは
財源を、
税収入を少し一ばいに見過ぎた嫌いはあるかと思いますけれ
ども、実は
税収入が芳ばしくございませんで、大体
年度内の
収入が七五%
程度でございまして、そこに二五%の
収入不足が起
つて来るわけでございます。これは一体に戦争後税の負担が多くなりまして、なかなか納めるほうも容易じやないようでございます。そうして国若しくは県は、その徴税の機構が整備いたしておりますから、何としても
町村の徴税措置の方法よりも迅速に優先して行われまして、
町村の
収入がどうしてもあと廻しになりますから、なかなか思うような
収入も見られませんし、国税のように、税務署の
職員のようになかなかてきぱきと参りませんので、この小さい
地方団体でも、市ともなりますればこれは別ですが、一万や一万五千の所ではみんな顔見知りの人でもありまするし、国税徴収法を適用して差押えをして競売をして行くというようなわけには参りませんから、そこで翌年にその
収入が延びて行きますので、ここに
赤字ができて来るような形にな
つて参ります。草加の町がどうしてこんなに
赤字にな
つているのか、放漫なやり方をしているのではないかというようなお疑いも起ると思いますけれ
ども、私のほうでは特に役場費は節約に節約をいたしまして、大体役場費は、これは北足立の平均でございますが、北足立は四十三カ
町村ありまして、この平均が役場費は総予算の二四・四一%でございます。これは二十八
年度の例でございます。私のほうでは二十九
年度には何とかしてこれを切詰めて、そうして役場費は少くしたいと思いまして、今年作りました予算は骨格予算でありまして、
事業その他臨時的のものは
税制改正が見越されておりますので、その
財源の見通しがついてからやるといたしまして、骨格予算でございますが、役場費は
年度予算に
比較いたしまして二一%六六でございます。郡の平均が二九%四一に対しまして、草加町は二一%六六でございますから、如何にこれが役場費を切詰めてや
つておるかがわかるだろうと思います。
なお、教育費につきましては、教育費は郡の平均が総予算の二四%七三でございますが、今年は私のほうでは中学校の増築を計画いたしております
関係もございますが、三七%一三でございます。これは
起債等の手続もまだこれからでございますが、三七%一三、これだけ
事業費のほうへ多く振り向けて、そうして役場の費用というものを切詰めてや
つておりますので、
赤字財政というのは余り聞えのいい話ではありませんが、実質はこういうわけでございます。そういうわけで国若しくは県で負担する金が相当にそちらに流れて行きますので、そのほうの何とか御配慮を願えれば、
町村財政が如何に豊かになるかというようなことがお察しできると思います。
そうしてもう一言、この
税収入がどうしてそれでは七〇%、七五%で悪いのかというようなことを
参考に申上げますと、私のほうは東京都にはもうすぐ一キロかそこらでございますが、そういうわけで東京へ通勤する者がたくさんおりまして、東京で働いて、東京で飯を食
つて、東京で映画を見て、東京でお茶を飲んでいるというようなので、ただ寝ているだけの人間がたくさんおります。そこで住民感情が極めて薄いのですな。
従つて納税観念も薄いのではないか、こう思います。そうして近所の村では昔の隣組とか、それから部落会とかいうものがそのまま残
つておりまして、そうして税の徴収から何から何までや
つております。あれはいい組織だと思います。私のほうはやかましい人間が一人おりまして、政令の十五号か何かをどこで覚えて来たか、それを一つ覚えに覚えて、片端から風つぶしに町内会、部落会、それから隣組がこれがどうも如何にも犯罪者ででもあるように掘り立てられて、そうして全部解散してその
制度を利用しておりませんけれ
ども、あれは何らかの名目で復活することが私は一番いいと思います。あれを利用しているところは九〇%若しくは九五%の
成績を挙げております。
それからもう一つ
税収入の悪いことは、まあ一体に納税観念がありませんので、私が申上げなくてもおわかりでございますが、税は納めるものです。私のほうでは、農村のほうでは税金のことを納めと申しております。ただ納めと言えばこれは税金にきま
つているのですが、税は納めるものだ
つたのですが、それが払うものにな
つて、税金を払
つたかいというようなことにな
つて、まるで八百屋か角屋の勘定と同じような言葉に変
つております。税は払うものにな
つて、それから近頃では取られるということにな
つております。税金は幾ら取られる、取られるという言葉は、少くとも出す意思のない人の言葉なんです。これはもう全部納めるから払うようにな
つて、取られるようになりました。如何にだから税金を納める意思がないかということがわかるのです。それはどうしてそうだかと、こう申しますと、これはここで申上げては当り障りがあるかも知れませんけれ
ども、
地方の県税事務所の
職員、税務署の
職員から
中央のお偉がたに至るまで、あらゆる不正その他が行われておりまして、官公吏に対する信頼というものは殆んどございませんのです。二、三日前の新聞、読売新聞だ
つたか何だ
つたかで、そういうような
数字が出ておりましたが、世論
調査か何か、六八%信頼しない人があるようでございます。私たちのほうの町でも恐らく六、七〇%は信頼しないだろうと思います。ですから、税金はなかなか困難です。まして近頃のように造船の疑獄だとか、或いは陸運の汚職だとかいうものが上から新聞の第一面にでかでかと出るのです。皆が泥棒でもしているように
考えて、私
どももその仲間のように
考えられまして、町長はどうしているというので、私生活から公生活まで監視を受けております。私
どものほうでも不幸にいたしまして、税を徴収して歩く人間がちつとばかり使い込みをいたしまし、問題になりまして、私の首も少し落ちかか
つて参りましたが、何、この男が使い込みした
つて大した金ではなかろう、だからそれでたとえ私の使
つている徴税の事務員が使い込みをしても町の経済に損をかけなければよかろう、俺が出そうじやないかというようなことを言
つて、まあ幾らか器量にかなうかどうか、わからなか
つたけれ
ども、大見栄を切
つてみた、まあ大したことでもございませんが、その男はそれを弁償する能力も何もございませんので、結局調べ上げてみましたところが、三十万かそこらでございますから、三十万でもこの田舎の町長の身分としてはなかなか大金でございます。二年もかからなければ、食わず飲まずで二年もかからなければそれだけの
収入がないのですが、町の経済に損をかけないのだという大見栄を切
つた手前、私と
収入役で弁償して、町の経済にちつとも迷惑をかけないで無事に済むことができましたけれ
ども、まあこれは余計なことを申上げましたけれ
ども、そういう工合で、納税意欲というものがございませんのです。だからそれを取られたという、そういう言葉を使う人から税金を取上げるということはなかなか困離でございます。こんな工合いで、
只今のところでは七五%
程度しかしりませんが、翌年になると大体それが上
つて参ります。でも私のほうは小さい工場等がありまして、
税収入は悪うございますが、
財源は決してよその村よりも甚だしく少いというわけではございませんが、現地の小さい村に行きますと、個定資産税よりほか
収入がございませんから、住民税も今の標準課税は一八%でございますけれ
ども、例の二項の但書を使
つておりまして、税に換算すると大体三〇%くらいになるのじやないかと思います。村ですね。村はどれくらいだから税で苦んでいるかということがおわかりになろうかと思います。そうして小学校、中学校の経営以外には何もできないというのが
実情でございます。住民の福祉に関する施策などは恐らく夢のようなものでございます。文化
国家の建設なんということをよく言
つておりますが、それは恐らく私
ども夢にも思わない。
地方ではそういうような
実情でございますので、何とか国で
町村も一つ救
つて頂けるような、経済的にですね、救
つて頂けるような方策を
考えて頂ければ幸いだと存じます。
まとまらないことを申しましたが、質問にこれからお答えいたします。