○森八三一君 私は
只今議題に
なつておりまする
昭和二十九年五月の
北海道東南海域暴風雨による
漁業災害の
復旧資金の
融通に関する
特別措置法案の原案に
賛成いたすものでありますが、特にこの
法律の実施に関連いたしまして以下二、三の点を希望いたしまして
当局にその
善処を要望いたしたいと思います。
その
一つは、先刻
質疑でも申上げましたように、こういうような
災害が起きますることは非常に遺憾なことでありまするが、日本の置かれておりまする地理的な環境から
考えまして今後も遺憾ながら発生することと
考えなければならんと思うのであります。そういうような場合にその都度都度刹那的な
考えに立
つて事を処理して行きまするというと、前後の
関係に非常なアンバランスを生ずるようなことにもなり、それが却
つているく問題の紛糾の種を残すというようなことにもなる危険がないとは言えませんしいたしまするので、
水産長官からも話がありましたように、
災害に対する根本的な
復旧の
対策を立てまして不動の態勢で今後も対処し得るような基本的なお
考えを
一つ至急とりまとめて樹立をされたいということが第一点であります。
第二点は、こういうような
災害は
ひとり水産関係だけではなくて、
暴風雨は勿論
農業方面にも同時に
災害をもたらすことでありますので、
対策が
農業関係と
水産関係との間にこれ又
均衡を失するということでありましては遺憾なことでございますので、
対策が
業態別に不
均衡を生じないように
十分取扱上の配慮を願いたいことであります。
更に第三点として、
秋山委員からも
お話がございましたが、八億五千万円の
融資は
大蔵当局が
責任を持
つて善処するということでありました。その
善処に満幅の
信頼を寄せるものではありまするが、これが
お話のごとく
農林中央金庫からとなりますると、昨年の
異常災害を受けまして二百数億の
融資を農中が受持
つておるという
関係からいたしまして、農中本来の業務を推進して参りますると、恐らく本年の六月末或いは七月末は
資金枯渇の
ピークのときに達するのではないか、そうなりますと自然この
法律によ
つて融資される額というものが手許の
資金繰りからいたしまして困難に逢着する危険がある、そのことは延いて
貸付条件の査定だとかいろいろなことに難くせをつけちま
つて実際は
貸出が非常に遅滞をするという結果になる危険があるというように
考えられますので、原資の手当についてはそういうようなことに陥りませんように最善の方途を
考えて頂きたいということを希望いたしまして
賛成いたす次第であります。