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1954-04-19 第19回国会 参議院 水産委員会 第20号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十九年四月十九日(月曜日) 午後二時三十四分開会
—————————————
出席者
は左の
通り
。
委員長
森崎
隆君
理事
秋山俊一郎
君
千田
正君
委員
青山
正一
君 野田 俊作君 森 八三一君
木下
源吾
君 菊田 七平君
政府委員
外務省参事官
寺岡
洪平
君
水産庁次長
岡井 正男君
通商産業政務次
官
古池
信三君
通商産業省通商
局次長
松尾泰一郎
君
事務局側
常任委員会専門
員 岡 尊信君
常任委員会専門
員 林 達磨君
説明員
水産庁生産部長
永野
正二
君
水産庁生産部海
洋第二課長
増田
正一
君
—————————————
本日の
会議
に付した
事件
○
水産政策
に関する
調査
の件 (
中型
及び
遠洋かつお
・
まぐろ漁業
の
許可
に関する件) (
水産
を
中心
とする
ソ連
への
貿易代表
派遣
に関する件)
—————————————
森崎隆
1
○
委員長
(
森崎隆
君) それでは
只今
から
委員会
を開会いたします。 先ず
中型
及び
遠洋かつお
・
まぐろ漁業
の
許可
に関する件を
議題
に供します。
本件
に関しまして
水産庁
より一応御
説明
を承わりたいと存じます。
増田正一
2
○
説明員
(
増田正一
君)
只今
お
手許
にお配りしてございます
中型かつお
・
まぐろ漁業
及び
遠洋かつお
・
まぐろ漁業
及び
遠洋かつお
・
まぐろ漁業
の
許可方針
について御
説明
いたします。実は
中型かつお
・
まぐろ漁業
と
遠洋かつお
・
まぐろ漁業
の
許可方針
につきましては、昨年
漁業法
の
臨時特例法
が通過いたしまして、それに基きまして
現行
の
許可方針
を樹立しまして実施して来たわけであります。その後
かつお
・
まぐろ漁業者
の中におきましても現在の
許可方針
を緩和して欲しいという
希望
も
相当
ございますし、又一面におきまして
他種漁業
と申しますか
中型底曳網漁業
或いは
まき網漁業等
からも、まあ
資源
的にも或いは
漁業
経営的にもいろいろ
行詰まり
を来しておりまするので
かつお
・
まぐろ漁業
に
転換
したいというような要望も非常に熾烈でございます。このような社会的な諸
条件
も一応
考慮
に入れまして、特に
かつお
・
まぐろ漁業
の
資源
の自然的な
条件
なり或いは国内的或いは国際的の需給の
見通し
、このような点を総合的に考えまして、
かつお
・
まぐろ漁業
の
許可方針
を
改正
したい、かように考えた次第でございます。 で、
改正
しようとします
要点
について御
説明
いたしますと、先ず
遠洋かつお
・
まぐろ漁業
につきましては主として
昭和
二十七年十二月一日現在におきまして
総トン数
が七十トン以上の
中型かつお
・
まぐろ漁業
の
許可
を受けておる
かたは
七十トン以上、九十五トン
未満
の
漁船
は百三十五トン、それから九十五トン以上百トン
未満
の
許可
を持
つて
おる
かたは
百五十トン
未満
までというような
方針
に
なつ
てお
つたの
でありますが、これをそれぞれ百六十トン
未満
及び百八十トン
未満
のように
トン数
の上におきまして
改正
を加えたい、それが第一点でございます。 それから次に第二点といたしましては、七十トン以上百トン
未満
の
かつお
・
まぐろ漁業
の
許可
を
中核
にいたしましてそれに二十トン以上七十トン
未満
の
中型かつお
・
まぐろ漁業
の
許可
を一以上附加した場合にはその附加する
許可
の
程度
に応じまして
遠洋かつお
・
まぐろ漁業
の
許可
を認めて参りたい、以上が
改正
の第二点であります。 それから第三点といたしましては、
只今
申上げましたと同じような
考え方
で、七十トン以上百トン
未満
の
かつお
・
まぐろ漁業
の
許可
を
中核
にいたしまして、それに
中型機船底曳網漁業
或いは
以西機船底曳網漁業
、又特に整理を必要とする
特定
の海域におきます
指定中型まき網漁業
、この
指定中型まき網漁業
の中には
中型
の
まき網漁業
も含みますが、これらの
漁業
を、
許可船舶
一以上を廃業した場合には、その
合併代船
として
遠洋かつお
・
まぐろ漁業
の
許可
を認めようというのであります。この場合も同じように、附加補充する
隻数
の
程度
に応じまして、
一定
の
トン数
の
遠洋かつお
・
まぐろ漁業
になることを認めて参りたい。この場合には、大体附加する
漁業
の
許可
は
中型機船底曳網漁業
においては、現在
トン数制
を用いて
許可
しておりますので、
計画
しようとする
トン数
の二分の一以上の
トン数
を廃業してもらいたい。それから
以西
の
機船底曳網漁業
につきましては、
計画トン数
の二分の一以上でありますガ、現在の
以西底曳網漁業
の
許可
は一律に一隻につき七十五トンという
基準
で計算をして参りたい。それから
まき網漁業
につきましても
トン数
を大体見ますと、これは
計画トン数
の二分の一以上ということには大体なるのでありますが、
まき網漁業
は大体
統数
を
基準
にして計算して参りたい。具体的に申しますならば、二百トン
未満
の
遠洋かつお
・
まぐろ漁業
を
計画
しようという
かたは
、二
カ統
以上、三百トン以上の
遠洋かつお
・
まぐろ漁業
の
計画
を持たれる
かたは
三
カ統
以上、同じように百トンを増す、ことに一
ヵ統
を附加するというような
考え方
で進んでおります。この場合に七十トン以上の
中型かつお
・
まぐろ漁業
の芯になる
許可
の入手が非常に困難になると思いますので、この方式によ
つて漁業
の
許可
を申請しようとする場合には、この処置のために七十トン以上の
船舶
、いわゆる被
代船
と申しますか、
船舶
の
許可
が一応なくなりますので、そのために別個に新たに
新規
の
許可
をする。言い換えますれば七十トン以上百トン
未満
の
許可船舶
を芯に使いますのでその被代役の
殻船
だけが残
つた
ものに対しまし新たに
許可
を与えるという
考え方
でおります。 次に(ニ)でございます。一の場合のでございます。
只今
申上げましたべ該当いたします
他種漁業
から
転換
して
遠洋かつお
・
まぐろ漁業
に移行したい、
転換
したいという
船舶
につきましては三十年の七月九日までの間には十五隻以内に限定いたしたい。 次に(ホ)でございますが、これは二十七年の十二月一日現在におきまして、
総トン数
百トン以上の
遠洋かつお
・
まぐろ漁業
の
許可
を受けている
かた
がその
代船
としてより大きな
かつお
・
まぐろ漁業
の
許可
を得ようという場合には、
総トン数
の
制限
なくこれを認める、これは現在の
方針
の
通り
でございます。次に
中型
の
かつお
・
まぐろ漁業
の
許可方針
でございますが、先ず第一の点の
継続許可
、或いは承継の
許可
、
代船
の
許可
、これは現在行われておりますようにそのまま認めて参りたい。 次に(ロ)の問題でありますが、
中型かつお
・
まぐろ漁業
は二十トン以上百トン
未満
ということに
なつ
ておりますが、仮に二十五トン或いは三十五トンの
船舶
でありましても、その
代船
は百トン
未満
、言い換えますならば九十九トン九十九というまでは無
条件
に認めて参りたい。これも
現行通り
でございます。それから次の(ハ)の場合は、これは他
種漁業
から
転換
して
中型かつお
・
まぐろ漁業
に行く場合ですが、これは
中型
の
底曳網漁業
、それから整理することを適当と認めた海区におきまする
指定中型まき網漁業
、この中には
中型
の
まき網漁業
も含みますが、その他、例えば
小型底曳網漁業等
のような
農林大臣
が特に必要と認めます
許可漁業
につきましてはその
許可
を廃止することを
条件
にいたしまして、
中型かつお
・
まぐろ漁業
の
許可
を認めて参りたい。その場合の
許可
の
隻数
は二十九年度におきましては百二十隻の
範囲
内に
許可
したい、かように考えております。 それから(ニ)でございますが、今の(ハ)の場合と司じような
考え方
でありますが、
兼業許可
というのを従来いたしております。この
兼業許可
につきましては、例えば
中型
の
底曳網漁業等
のように主体になるべき
漁業
があるわけでありますので、
兼業
の
許可
につきましては一年のうちの六カ月以内におきまして新たな
許可
を出して参りたいと思いますが、この
隻数
は一カ年」に二十九年度におきましては百五十隻以内にとどめたいと、かように考えております。なおこの百五十隻の
対象
になりますのは、この場合には
以西
の
底曳網漁業
も一応考えております。 〔
委員長退席
、
理事秋山俊一郎
君着席〕 この次に(ホ)でございますが、(ハ)の場合に百二十隻、或いは(ニ)の場合におきまして百五十隻の
新規
の
許可
ということに
なつ
ておりますが、これは現在の
許可方針
おきましては、
総トン数
において一応七十トンということで考えてお
つたの
でありますが、その後
北洋漁業等
の裏作の
関係
その他各
地域
におきまして
相当程度大型化
の
希望
も強いのでありますので、従来七十トン
未満
と考えておりましたのを八十五トン
未満
まで引上げて参りたい。 次に(ヘ)でございますが、一律に八十五トン
未満
までと申上げましても、
地域
によりましては非常に問題の出る
地域
もあろうかと思いますので、年間十隻の
範囲
内におきましては八十五トン壇上百トン
未満
の船型についても
新規
に認めて参りたい、かように考えております。 次に(ト)の場合でございますが、昨年来
李ライン等
の
国際関係
によりまして、
漁業操業
の上に非常に支障が参りまして、例えば
さば釣漁船等
はその例であろうかと思いますが、昨年も百十七隻
臨時許可
という形において認めて参
つたの
でありますが、それと同じような
考え方
で、
国際関係等
から
漁業操業
が非常に困難に
なつ
て来たという
漁業
につきましては、その
船舶
をそのまま活用するという
考え方
で、
一定
の
隻数
を限りまして、
一定
の
期間臨時
の
許可
という形において
中型かつお
。
まぐろ漁業
を認めて参りたい、かように考えております。この場合には、
以西底曳網漁業等
も一応
考慮
に入れて参りたい。 以上大体
あら筋
だけでございますが、御
説明
いたしました。
秋山俊一郎
3
○
理事
(
秋山俊一郎
君)
只今
の御
説明
に対しまして御
質問
がございませんか。
青山正一
4
○
青山正一
君
只今
御
説明
を承わりますと、大体の骨子はわかりましたのですが、この
方針
と
ちよ
つと見当が違うかも知れませんが、御
質問
申上げたいことは、こうした
中型底曳網
の
漁業
とか、或いは
中型
の
まき網漁業
その他
各種漁業
の
不況
のために殆んど
かつお
・
まぐろ
のほうへ今後
転換
させられる、或いは
李承晩ライン
の
国際関係
によ
つて
できた
漁業
の
状態
によ
つて
これが
かつお
・
まぐろ
べしわ寄せをされる、こういうふうな恰好に
なつ
ておりますが、こうい
つた
かつお
・
まぐろ漁業
べ全部
転換
しても
漁業
の
状態
は差支えないですか、どうなんですか、その点について承わりたいと思います。
永野正二
5
○
説明員
(
永野正二
君)
只今
御指摘のようにこの
方針
の
改正
によりまして
地種
の
漁業
から
かつお
・
まぐろ漁業
へ
転換
して来ることも勿論可能になるわけでございますが、私
ども
といたしましはその
措置
と並行いたしまして
かつお
・
まぐろ漁業自体
の中で
大型
、
遠洋
へ進出できるような
方法
を丁度この
他種漁業
からの
転換
と大体
バランス
をとりながらや
つて
参りたいということで、先ほどの
説明
の中にございました
日よう
に従来の
大型化
の限度を或る
程度引土げ
るというような
措置
を
とつ
ておるわけでございます。この間におきましては
かつお
。
まぐろ漁業者
と、それからそれ以外の
漁業者
との間の
バランス
をとるということを十分実は考えた
一つ
もりでおります。そこで問題の根本は、
かつお
・
まぐろ漁業
にこれだけの拡張なり
増加
なりの余地ありや否やという問題になるかと思うのでありますが、その点は現在ほかの種類の
漁業
が或いは
資源
の
関係
、或いは
国際関係
というような問題いろんな問題がございましてなかなか思うように一気に拡充することができない中にありまして、最近まで少くとも
かつお
・
まぐろ漁業
は最も
伸張
の余地のある
漁業
の中のホープであ
つた
と考えるのでございます。御
承知
のようにアメリカその他の国におきまして
まぐろ類
の
消費
は年々確実に
増加
をいたしております。 これに対しまして
供給国
といたしましてはペルーその他の
競争国
もございますし、又ノールウェイその他新らしく進出しようという国もございますけれ
ども
、やはり
日本
の
漁業者
の
漁業技術
が非常に優秀でございますので、この点は我々の国の
漁業
が一歩を先んじておるというふうに私
ども
考えておるのでございます。ただ国内の
沿岸漁業
、殊に
中型底曳網漁業
のごときは、現在戦争中に殖えました船の数がそのまま残
つて
おりまして
資源
に対して
相当
な圧迫を加え、それが延、ては零細な多数の
沿岸漁業者
に対して非常な深刻な
影響
を及ぼしておる地方も
相当
あるわけでございまして、これを整理するために
かつお
・
まぐろ
べの
転換
ということは、これは十分考えて
行つて
よろしいことではないか、こういうふうに考えておる次第でございます。
青山正一
6
○
青山正一
君 先ほどから陳情にもあるわけなんですが、このビキニの問題で
相当大型
の
かつお
・
まぐろ漁業
が
相当
の被害を受けておる。今後こうした問題が多く続くというようなことになるとするならば、むしろ
遠洋
の
大型かつお
・
まぐろ漁業
よりもそうい
つた
業者
がむしろ近海なり或いは
沿岸
に来てそうして小型化してしま
つて
やるような気配は見られませんか、どうですか、その点についてのお
見通し
をお伺いしたい。
永野正二
7
○
説明員
(
永野正二
君) 最近起りました
原子爆発実験
の問題が非常に我々の予想以上に波紋を拡げましたために、現在
かつお
・
まぐろ
、殊に
まぐろ漁業
の当面しておる問題というのは、すでに本
委員会
でもしばくお堅措いておる大きな問題であるわけであります。併しこの問題は、我々
まぐろ漁業
全体としての
影響
ということを見ますると、現在のこの
消費
の不安という問題が一応回復いたしますならば、
まぐろ漁業
全体といたしまして又別にこれに対して必要な
措置
を
とつ
て参るということでこの難局は打開して参らなければならないのじやないか、こう思うのでございます。
日本
の
各種
の
漁業
の全体を通覧いたしまして、私
ども
が従来
とつ
ております
沿岸漁業
から
沖合漁業
、
沖合漁業
から
遠洋漁業
というものを進あ、る
一つ
の、
方法
としまして
まぐろ漁業
の
許可方針
を緩和して参るということは、これは必要なことでもあり、又可能なことでもある、こういうふうに考えております。
青山正一
8
○
青山正一
君 くどいようでありますが、先ほどの問題を重ねてお聞きしたいと思いますが、こうした
まぐろ
に
転換
する、非常にたくさんのものが
転換
する、或いは
北洋漁業
に
転換
する、勿論これは
他種漁業
の
不況
とか、或いは国際的の問題から
転換
するのだというふうには考えられますが、
資源枯渇
の上においては
影響
ありませんですか、どうですか、その点について重ねてお聞きしたいと思います。
永野正二
9
○
説明員
(
永野正二
君)
かつお
・
まぐろ漁業
の
対象
とする
魚種
はいろいろたくさんあるわけでございます。その
中心
の
対象
となります
大型まぐろ類
について考えますならば、これは現在
資源
的には現在の船を何隻殖やしたからこれがすぐ
資源
的な
影響
が深刻に現われるというようなことはこれはないと申しても言い過ぎではありません。勿論
特定
の
漁場
に集中的に反復的にこれが
操業
されますならば、その面においては問題が起り得るかも知れませんが、その
漁場
はよく御
承知
の
通り赤道
を挾みまして南北に殆んど世界を帯にした
資源
があるわけであります。こういう現在のような
許可寿
でだんだん
日本
の
漁船
の
操業
の能力というものを
増加
して参りますならば、逐次
新規
の
漁場
、
新規
の
資源
というものが漁獲の
対象
になり得るわけでございまするので、その点の懸念は現在のところはないというふうに考えております。
青山正一
10
○
青山正一
君 この
かつお
・
まぐろ
に関する限りは国際的には何ら掣肘は受けませんのですか、その点はどうですか。
永野正二
11
○
説明員
(
永野正二
君) そういう
事例
はありません。今までのところは考えておりません。ただ外国の領海に侵入したというような疑いを受けて若干問題を起した
事例
はままございます。大勢を見ますならば、それは勿論公海の上で
漁業
をしております限りは、特にこの
漁業
に対して科学的の見地からの
制限
とかというような問題は現在のところは起
つて
おらないのでございます。むしろこの
事件
につきましては
日本
が一番手広く徹底した
調査
を行
なつ
ておるというふうに私
ども
は考えております。
青山正一
12
○
青山正一
君
事務当局
と
委員長
にお伺いしたいのですが、この問題に関する
質問
は今日で打切るのですか、どうなのですか。
秋山俊一郎
13
○
理事
(
秋山俊一郎
君) 若し御
質問
があれば次回にや
つて
もいいと思います。
千田正
14
○
千田正
君
永野部長
にお聞きしたいのですが、
大型化
した場合に代
船建造
その他に対する
金融措置
はどういうふうに考えておりますか。
永野正二
15
○
説明員
(
永野正二
君) 私
ども
といたしましては、この
方針
と並行いたしまして
資金
的な手筈につきまして
政府部
内で
協議
をいたしておるのでございますが、この
方針
を正式に
決定
いたしましたあとにおきまして、正式な
資金融通
の枠というものが
決定
される段取りに
なつ
ておるのでございます。現在までこの
許可方針
の
決定
を待
つて
おるという
状態
でございますが、この
資金
の
供給
につきましては現在まだはつきりきま
つて
おりません点もございます。例えば
開発銀行方面
などの
融資
がどのくらいになりますか、これは全体の問題と関連いたしましてまだ明確には
なつ
ておりません。今後できるだけ努力いたさなけ
カば
ならんと思
つて
おります。 それから本年は
農林漁業公庫
におきましても従来の
融資対象
というものを拡げまして一般の
個人漁業
をもその
融資
の
対象
として取上げるというふうな
改正
が行われた
関係
もございまして、この
かつお
・
まぐろ
の
大型化
にも
相当
部分公庫資金
を融通してもらうというふうに大体の下話をしておるわけでございます。
青山正一
16
○
青山正一
君
金融
の面に関連してお聞きしたいと思うのですが、農林省のほうではこうい
つた
漁船
の代
船建造等
の問題ですね、これは
農林漁業金融公庫
からその金を借りることができる船に対して
許可
をするのですか、その
許可
をもら
つて
から初めてその
農林漁業金融公庫
の問題が出るわけなんですか、その点について非常に今まで紛らわしい問題が
相当
出ておるだろうと思うのですが、その点について承わりたいと思います。
永野正二
17
○
説明員
(
永野正二
君) 私
ども
といたしましては、一応
金融
的な実力があ
つて
この
代船
が建造できるという
程度
の認定ができますれば、この
許可方針
に則ります限り
許可
をして参る、こういうことでございまして、
農林漁業公庫
から金が出るものについてこの
許可
をして参るというような運用には考乏ておりません。
秋山俊一郎
18
○
理事
(
秋山俊一郎
君) それでは
本件
につきましてはなお御
質問
もあり、又締めくくりもしたいという御
意見
もありますので、更に次回に引続いて研究することにいたしたいと存じます。
秋山俊一郎
19
○
理事
(
秋山俊一郎
君) 次に本日の日程と
なつ
ております、
水産
を
中心
とする
ソ連
への
貿易代表
・
派遣
に関する件を
議題
といたします。
本件
につきましては
木下委員
の申出もございますので、
木下委員
から御
説明
をお願いいたします。
木下源吾
20
○
木下源吾
君 これは
日ソ
間の
貿易
を
促進
することが今の
日本
において非常な重要なことだと、こう考えまして、これについて
実現
のために当
委員会
において何らかの
方法
を講じたらどうか、こういうように考えます。でこの問題については先に衆議院において
水産委員会
で、
水産
の
代表者
を
ソヴィエト
のほうへやることを
希望
するよう
決議
を行われた。併し今日の情勢は単なる
水産
というだけには参らんと思いまして、いわゆる
経済使節団
といいますか、
貿易代表
といいますか、
相当
な
事情
を
調査
のめに、又
相互
の信頼、親善を
促進
するために必要だとこう考えております。先に本院におきましては昨年の七月三十日です、
日中貿易促進
の
決議
が提案されました。
左藤義詮
君の
説明
によ
つて
その
要点
が尽きておる、満場一致で可決になりました。その結果議員の
派遣
となりました。又
貿易
の協定も結ばれて、今日爾来着々とそれが
実現
を見つつあるし、又いろいろ、
制限品目
に関する問題も逐次御
承知
の
通り
緩和されつつある、
我が国
今日の
経済
に貢献するところは多大であ
つた
と考えます。
かた
ぞれ
ソヴィエト
に関する問題につきましても昨年度は約百六億円の
貿易
が
ソヴィエト
との間に行われております。船の修繕、向うからは粘
結炭
等々を
中心
として行われております。それは而も前年の数倍に
上つた実績
であります。数倍とまでは行かんでもとにかく倍以上には
なつ
たわけです。昨年以前のですね。本年は非常な諸種の
事情
で業界もいろいろ
苦境打開
のために活動しておる。なかんずく
造船業者
は今盛んに
経済
的な
不況打開
のために活動しておられることは御
承知
の
通り
であります。又一方
木材業者
、従来
ソヴィエト
との
通商
によ
つて
何してお
つた
港、例えば新潟だとか、或いは滞
水港
であるとか、その他の
貿易
港を
中心
として
木材
の輸入については
相当
皆濃淡に活動せられております。最近ではこの要請が非常に多いのでこれを一本に
一つ窓口
をまとめてやるという段階にまで今昔運動しておられるようであります。どういたしましてもやはりこれらの
通商
には
相互
の旅行の或る
程度
の自由がなければうまくないんじやないか、こう考えます。で、これが
促進
のためにあらゆる
方法
が必要であろうと思いますけれ
ども
、先ず
政府
に対しまして、
政府
の判断によ
つて
できるような
方法
を我々は要請しまして、
貿易促進
が
実現
するようにしたいと、かように考えます。これについては何も私は今思いつきで提案するというような、そういう考、にを持
つて
おりません。この
委員会
において御
懇談
を
願つて皆さん
の御
意見
としてできれば結構だと、こういうふうに考えておりますので、
委員長
のお取計らいでこれから若干
懇談
の機会を持
つて
頂いて、そうして
意見
の調整を
一つ
図るように御斡旋願いたい、かように考えております。
秋山俊一郎
21
○
理事
(
秋山俊一郎
君)
只今木下委員
からの御
発言
もありますが、
本件
は
懇談
という
形式
を
とつ
て
暫らくお互い
の貴見交換をして見たら如何かと思いますが、如何でございましようか、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
秋山俊一郎
22
○
理事
(
秋山俊一郎
君) それでは墾談の
形式
で
速記
をとめまして御
懇談
願いたいと思います。
只今
御
出席
を願
つて
おります
政府委員
は
外務省
の
大臣官房参事官
の
寺岡
君、それから
通商産業政務次官古池
君、
通商産業省
の
通商局次長松尾
君、この三
かた
が見えておられます。 それでは
只今
の
木下委員
の御
発言
に対して
一つ
御
意見
を願いたいと思います。或いは
質問等
がありましたら
一つ懇談
の形で……。
ちよ
つと
速記
をとめて下さい。 午後三時九分
速記中止
午後四時六分
速記開始
秋山俊一郎
23
○
理事
(
秋山俊一郎
君)
速記
を始めて下さい。 今
議題
と
なつ
ておりまする
水産
を
中心
とする
ソ連
への
貿易代表派遣
に関する件につきましては、先ほど来
懇談
を重ねましているく研究したのでありますが、この結末をどういうふうにするがよろしうございましようか、お諮りいたします。
森八三一
24
○森八三一君 先刻来
木下委員
からお話のありました構想について成文があるようでありますので、それを一応各
会派
の
水産委員
のところへ廻して頂いて、その
水産委員
が各
会派
でそれぞれ
協議
をする、その結果を取りまとめて
水産委員会
の
決議
とするか、或いは全体のものとして議運のほうべ出すようにするか、或いは通産との連合の
会議
に移して
決定
を見るか、取運び方は各
会派
で一応相談をした上で持合せて御進行願うのが私は一番円満に行くと思うのです。そういうふうにお取計らい願いたいと思います。
木下源吾
25
○
木下源吾
君 それじや
案文
を、先ほど
ちよ
つと読上げました
案文
をここで読まして頂き、それをプリントして
専門員室
から配
つて
頂く、こういうことにしたいと思いますが……。
秋山俊一郎
26
○
理事
(
秋山俊一郎
君) どうぞ。
木下源吾
27
○
木下源吾
君 じや、
ちよ
つと読まして頂きます。
日ソ貿易促進決議政府
は
我が国産業
の窮状を打開するため
貿易伸張
の急務であることを深く認識し、
ソヴィエト社会主義共和国連邦
との
貿易制限
を緩和すると共に
相互
に
通商関係
を樹立するため
経済代表
の渡航を認めるなど、
日ソ貿易促進
について適切なる
措置
を講ずべきである。 右
決議
する。 こういうのです。
秋山俊一郎
28
○
理事
(
秋山俊一郎
君) それでは
只今
、
森委員
からの御
発言
がございましたように、
只今
朗読されました
木下委員
の起案されております
案文
を各
会派
の
水産委員
の
手許
に御配付を願いまして、そうし
おのおの各党各派
にお要して十分諮りました上で、次の
水産委員会
に持出しましてそれが
決定
を図ると、かようなことにいたしたいと存じます。
青山正一
29
○
青山正一
君 皆さんに
ちよ
つと御了解を求めておきたいと思います。先ほど
遠洋かつお
・
まぐろ漁業
及び
中型かつお
・
まぐろ漁業
の
許可
又は起業の認可の
方針
の
改正
についての
質問
を保留したのでありますが、事が
漁業
金融
公庫のいわゆる借入の
関係
に結び付いておりますので、この際
質問
を保留しておるのを撤回いたしまして、この点は御了承を願いたいと、こういうふうに考えます。
秋山俊一郎
30
○
理事
(
秋山俊一郎
君) それでは本日はこれを以て散会いたします。 午後四時十二分散会