○山下義信君 厚生大臣に対する前回の
質疑の続きをいたしたいのでありますが、その前に、私の質問の気持を大臣に申上げまして、率直な御答弁を得たいと思う。私どもは医薬分業に関しまする議員提出の延期法案を抱えておりまして、御承知の
ように、継続審査にな
つておるわけであります。たまたまそれを不可分でありまする新
医療費体系の国会報告をお願いしまして、先ほど御報告に
なつた。新
医療費体系の御報告を検討さして頂くことは、不可分でありまするが故に、即医薬分業の実施に関する重要な問題として、そういう含みで検討しておることは言うまでもない。たまたま昨今の
ような政情から行きますというと、次の臨時国会の状態は逆賭を許しません。従いまして、私どもは休会中継続審査に付しましてこうして出て来て勉強しておりますことが、実に重大な意義があると考えておる。或いは臨時国会が開会されましてそれら関係の法案或いは政府の関連の施策を検討する余裕がないのではないかというふうに考えておる。従いまして、昨日の
質疑のときに私は自分の心持を申上げたんでありますが、我々といたしましても、適当な機会に我々の考えをきめまして、或いは表明をする必要があるのではないかとさえ考えております。従いまして、こういう専門的な御議論は、
只今榊原委員その他の方々が、すでに従来御検討にな
つております。私ども静かに傾聴しているわけでありますが、私は全体的な問題で、どうしてもこれは政府の考え方を聞いておかなければ、この新
医療費体系の実施につきましても、その他の関連の問題につきましても、我々が検討を加える上におきまして判断を下しかねるという諸点につきまして、伺いたいと思うのであります。
昨日は
医療費の問題、
医療費が高くなるか安くなるかという問題につきまして伺いまして、一応の御答弁を得たのでありますが、なおそれに関連をして、又その他の諸問題につきまして、若干お尋ねしたいと思うのであります。本日は私はここに列席の時間を、長く持
つておりませんので、途中でその他の質問は保留させて頂くかもわかりませんので、あらかじめその点は御了承を得たいと思うのであります。従いまして私は大臣から率直に政府の御方針を、お肚を承わ
つておきたいと思うのであります。それは
医療費の
増減に及ぼす影響をもう一度伺います前に伺
つておかなければなりませんことは、今保険経済におきまする
医療費支払高が異常に増嵩の
傾向にありますることは、御提出の
資料で
はつきりわか
つております。それで、この保険経済におぎまする
医療費の支払高の激増の情勢は、政府の見通しはどうかということを伺いましたら、昨日保険局長は、これはこの増加の趨勢は、こういうまあ増加の状況が持続すると思うというお見通しの答弁であ
つたのでありますので、それで私はすぐに、新
医療費体系が保険経済に及ぼす影響について、如何なる好影響を及ぼすのかという、政府がここぞと力んで力説されるであろうと思われる
質疑を申上げたところが、意外にも、さしたる影響はないものと思うという御答弁であ
つたのであります。その点はあとで又伺いたいと思うのですが、従いまして、私は前提として伺
つておきたいと思いますることは、
医療費の支払高がかくのごとく増嵩の一途を迫るということになりますと、保険経済は一体どうなるでございまし
よう。今年度もまあまあと少いわけでございますが、赤字はどのくらい出て来るという見通しを持
つておいでになるか。そこで私が伺いたいと思いますことは、こういう
医療費の増嵩の趨勢に対して政府はどういう対策をお持ちにな
つておられるかということです。で、この異常な
医療費の増嵩の情勢をこのままに放
つて置こうというのか、もう増加し放題にして置こうというのか、どこかでこれは何とかせなければならんからこれを、言葉は悪いが、つ何とか抑制というと言葉が悪いが、この異常なる情勢は、これが若し異常だというならば、正常化する。これが正常な状態だというなら仕方がない。これは保険経済全般に考えなければならない。異常な状態というならば正常化するということについて、何か考えることがあるか。昨日保険局長と
質疑応答した中では、この
医療費の支払の
内容については憂慮すべき点は殆んどないと言わんばかりの答弁であ
つたので、世間で種々に取り沙汰いたしておる。
従つて私は率直に、質問の要旨が長くな
つて済みませんが、新
医療費の狙いとするところは、一にはこの異常なる保険の
医療費の支払について何か寄与するところを期待しておるのではないかと思
つてその点を聞きますと、その点に対する保険局長の期待は極めて薄い。そんなことを余り多く期待していないという
ような答弁です。そこで他に、この異常な保険経済における
医療費のこの増嵩の状態に対して、何か政府においては考えるところがあるかどうかということ、それから先ほど申上げました保険経済の前途の見通しはどうか、若し赤字という
ようなことの状態になるならばどういうことを考えておるかということにつきまして確たる
一つ御方針を承
つておきたいと思います。