○
説明員(
曾田長宗君)
幾つかの
追加資料が提出されておりますが、中には一応御覧下さればおわかりになるものも多いと思うのであります。又御覧になりまして御不審の点は、御質疑にお答え申上げたいと思
つておりますが、やや複雑な
資料でございまして、初めから一応御
説明申上げたほうがいいかというふうに考えますものに、
行為別費用の
計算過程というのがございます。これは一番最初にお配りいたしましたいろいろな
資料及びそれに基いて御
説明申上げた新
医療費体系というものの
基礎になる
資料の作成の
過程でございます。特に一番初めお配りいたしました
行為別費用の表がございます。これはいはゆる第三分冊と称してお
つたものであります。紙が横でそうして
横書の
数字ばかりが載
つております表紙のついておらない
資料でございますが、この
資料に
病院、
診療所、
歯科診療所等において
個々の
診療行為の
費用が
計算されました、それを表示してあるのであります。これが今度の
作業の非常に
基礎的な
資料に
なつておるのでありまして、その
計算の出し方とかいうことが十分にわからないというような御質問も、ございましたので、それに対して、これも
数字だけでございますけれ
ども、一
通り御
説明申上げたいと思います。
一番初めにお配りいたした
診療行為別費用計算表というのがございます。その
計算表の
説明をいたしたのが
前回お配りした
計算過程という
資料でございます。これについて大体の
数字をお話申上げたいと思います。この選ばれました
病院、
診療所におきまして、
要素別に
経費がどの
程度に使われたかということを調べたのであります。その
要素といたしまして大きく分けてありますのが、ここにも載
つておりますように、
人件費、それから横に参りまして
材料費、それから
経費、
減価消却費、勿論
人件費といたしましては、
院長、そのほかに
医員、或いは
看護員、
薬剤員その他の
技術員、
事務職員というような
人たちの、これは原則といたしましては
俸給、
給与その他の手当というようなものが含まれておるのでありまして、賞与のようなものにおきましては、これは一カ年のものを通算して十二に等分するという
方法を
とつておるわけであります。それから
勤務員でない
医師と
診療所の
医師というような人につきましては、何を
人件費とするかということについては、
相当迷うたのでございますが、
あとで又御
説明或いは御意見は拝聴することといたしまして、ここの
資料として取上げました
やり方は、一カ月間の
生活費というものを
とつた次第であります。この非
勤務員につきましては、
俸給医でない
人たちについては、もつと言い換えますならば、
病院、医院の
院長については、その
生活費というものを一応
人件費と
とつたという
やり方に
なつております。それから家族で
手伝いいたしました人に対する
人件費というものは、一応
公務員給与をベースとして
計算をしたということに
なつております。これは
薬局の
手伝い、或いは
看護の
手伝いをしたというようなかたに対しての
人件費であります。
それから
材料費につきましては、ここにたくさんの項目が挙
つておりますが、
薬品等につきましては、これは結局
庫出量と申しますか、その
薬局、
薬室に出した
薬品の
金額ということに
なつておるわけであります。
一括購入というような
工合にまとめて大量のものを購入いたしましたような場合には、それをそのままとるようなことはいたしておらないということに、その
方針で
調査をいたしておるのであります。それから
診療用具或いは
調剤用具等につきましては、高価なものは
あとで出て参ります。ここで三百円
未満というふうなたぐいのものは、その一カ月間に購入したものというものを
とつておるわけであります。大体
材料費につきましてはそのような
方針で取調べました。
それから
経費につきましては、光熱、
水道料、そのほかの
消耗品、それから租税、公課、これは
所得税とか
市町村民税というような
工合で個人の
所得にかか
つて参りますものは、これは
人件費の中に含めておるわけでありますが、
病院の経営にかか
つて参ります
固定資産税等というものは、この
経費のほうに入れておくということにいたしておるのであります。それから
修繕費というようなものにつきましても、これは大きなものにつきまして、大きい
建物とか或いは
医療器械というようなものにつきましては、次に述べます
減価償却費を組んでおるのでありますが、そのほかの細かい経営的な小
修繕とかいうものについては、この
経費の中に繰入れておるという
方法を
とつております。それからおしまいのほうに出て参るのでありますが、
支払利子というのがあります。
病院、
診療所を経営するために
金融措置を講じまして、そうしてそれに対する借入金がございまして、そうしてそれに対する
利子を支払うということにつきましては、これは
調査が
相当むずかしいと申しまするか、又
個々の
病院、
診療所で事情がいろいろ違いますので、一応この
計算としては抜きまして、そうして
あとでこれを、どの
程度のものを更に加算する必要があるかということを、
あとで理論的に
計算して参
つたほうがより正確であろうというふうに考えまして、この
固定資産に対しまする
支払利子というものはここの
計算では一応抜いてございます。そのことを
あとで
数字を見ますときには、頭において考える必要がある。一応ここでは抜きましたというのであります。それからその次に
回収不能額があります。この
回収不能額をどの
程度に見るかということもむずかしい問題でありましたが、この
調査におきましては、一応
調査目から遡
つて一カ年間、一カ年間と申しますか、一カ年以上に
亘つてまだ支払いがなされておらないという
金額の
相当額というものを挙げて頂くというようにしたわけであります。それから
棚卸減耗費或いは
品質検査費というようなのがございますが、これは
相当量の薬の口を切りまして、そうして実際に使用するのは数回しか使わなか
つた。それで口を
切つて長く置きましたために、そのまま使用不可能に
なつた。こういうようなたぐいのものは、先に述べました
材料費のほうには入れずに、これを
棚卸減耗費として
経費の中に加えておいた。又同じような
性質のものでありますけれ
ども、
変敗が激しくて、そのために時々
検査をしなければならんというようなことで、その
変敗が起
つたかどうか
検査し、そうして若しも
変敗が起
つておりますならば、それを廃棄するというような
経費も、これはいろいろ
医療に用いられた
材料費という中に入れずに、むしろ
経費のほうに入れたというような形を
とつております。
それから
減価償却費につきましては、これは
建物、それから
構築物、
車両運搬具というようなたぐいのものは、これはそれぞれ定められております
耐用年数というようなものに応じて、一年間、
従つて又一カ月の
減価償却費というものを算出いたしておるのであります。そのほか大きい
機械につきましても同様でございます。脳波の
測定装置とかレントゲンの
機械とかいうものは、さような
方法を
とつておるのであります。それからそのほかの
医療器械につきましても、高額の一万円以上のものは同様に
減価償却費を、
耐用年数を
基礎といたしまして、
減価償却費を算出しておるのであります。三百円から一万円ぐらいの小さな
器械であります。小さなと申しますか、中くらいな
器械類であります。これは一カ年の実
購入額というものをとりまして、それを十二等分したものを月間の推定実
購入額というふうにいたしまして、これがおおむね
減価償却費に当るべきものであろうというふうに考えた次第であります。なお三百円
未満のものにつきましては、これは
材料費の中に入れまして、そうしてその一カ月間に実際新らたに購入した、或いは古いものを捨てて新らしいものを
使つたという、使用し始めたというものを
とつたと、こういうように
医療器具類につきましては、大小に応じて三段階の
処置を
とつたというのでありまして、備品につきましても同様でございます。一万円以上のものと一万円以下のものとに分けて、これはその他の
医療器械器具類の
処置というのと同じように、
取扱つた次第であります。
それからその次は、このように
病院、
診療所の
経費が分類されて計上できるが、それを
部門別の
費消額というものに先ず分けるという
作業をいたしたのであります。その
部門別と申しますのは、どういうふうに私
どもは考えたかということを申上げますと、先ずこれを
病院と
診療所というふうに施設を分けまして、そうして
病院におきましては、ここにございますように、
外来の
診療、それから
病棟における
診療、それから
手術、
X線検査、
歯科枝工、
薬剤と申しましてもこれは厳密に言いますと
調剤であります。それに
給食の
部門、このような
部門に分けたのであります。その下に
被服、
研究、
管理という
三つがございますが、これは私
ども補助部門というふうに申しております。一応
患者或いは
職員の用いましたいろいろな
被服類、こういうものの
洗濯等であります。これも
相当な
経費と人員を要するのでありますが、これを一
通りは独立させて
計算をいたしております。で、
研究も
研究室におけるいろいろな
費用でございまして、これも
計算いたしております。又
管理につきましても、
院長或いは
事務長以下、この
病院の全般的な
管理に当
つております者の
経費及びその要する、この当
つております者の
所要人件費及び
所要経費を一応別個に
計算もしておるわけであります。併しながらこれは
患者に対する
サービスという
意味になりますと、これが直接
患者につながらないものも多いのでありまして、そういうような点から、上に挙げました
外来又は
病棟の
診療或いは
手術、そのほかの
検査というようなものに、この
補助部門に一応計上されましたものは又分解して、それぞれの思者に対する
サービス部門に配分されておるわけであります。さような
方針をと
つたのであります。
それから
診療所におきましては、
診療と
病棟、それから
歯科診療所におきましては
診療と
歯科技工というふうに
部門を分けて、そうしておのおのの
部門においてどれくらいの
経費が使われたかということを
計算いたしたのでございます。
これは総計という
意味でございませんで、一番初めに掲げましたいろいろな
要素別の
経費、この
要素別の
経費が各この
サービス部門において
如何ように費消されたかということを算出したわけであります。その際にいろいろな
要素によりましては、一つの
部門に使用されたというものではなしに、
幾つかの
部門に
亘つて共用されておるのでありまして、こういうような場合に各
診療部門にその
要素の
経費を
如何ように分配するかということが問題と
なつて参ります。その分配のし方を
如何ようにしたかということが(3)のところに
説明してあるわけであります。例えば
院長或いは
医員、勿論
歯科医師もそうであります、或いは
看護員というようなかような
人たちが、
外来でも
診療いたしますし
病棟でも
診療する、
手術もいたす、或いは
病院によりましては
X光線や
検査までも出て行くということになりますので、一人の人がいろいろな
部門で
仕事をする。その
仕事をいたしました場合に、それぞれの
部門における
人件費というものを算出いたしますためには、これをどういうふうに
医師なり
看護婦の
人件費というものを割振るかというその割振りの
方法といたしまして、私
どもとしましては、やはりこれは
診療時間で割振るより適当な
方法がないということになりまして、その実際に従事した時間でこれを割振
つて参つたというのであります。でありますから、このときにすでに問題として私
どもいろいろ考慮はいたしたのでありますけれ
ども、いわゆる
仕事の上で、
仕事の強度とでも申しますか、そういうようなものをここに入れるために、どのような
係数を掛けて行くかということが私
どもとしては案じきれなか
つたのでありまして、これは一応それに従事した時間で按分して行くという
方法を取
つたのであります。それから
電力料、
水道料、
ガス料或いはボイラー、こういうようなものにつきましては、ここに
説明もいたしておきました
通りで、御覧下さればおわかりと思うのでありまして、大体それを各
診療部門で使用しました
分量に近いと思われる量を推定して、そして按分して参
つたというのであります。それから
建物、
構築物の
減価償却費は、その
部門の占める
床面積というもので大体きめました。その次の
不動産質借料、或いは
火災保険料、
固定資産税というようなたぐいのものも、同様に考えて参
つたのであります。そのほかのものにつきましては、大体ここに
説明をつけ加えておきましたので、おわかりと思うのであります。
要するに
部門共通の
経費というものを各
部門にこれを振り分けるとき、
如何ような
方法を
とつたかということを、ここで御
説明申上げたのでありましてその振り分けの
計算の式と申しますか方式は、次に掲げたようなものでございまして、これは少し印刷が悪いのでございますが、
診療部門、
病棟部門、
給食部門、
管理部門と書いて、そのまま筋を引いて、計と
なつておりますが、これはもつと更にいろいろ中が細かく分かれ或いは
病院等におきましては更に特殊な
部門も加わるということになるのでありまして、むしろこの間に
点々でも置いて頂いたほうがいいのであります。この一番下に
管理費の
配賦額と出ておりますが、これも各
部門に配賦いたしましたのは
管理費だけではございませんで、
研究費及び
被服費というものも、これは同じように
補助部門でございますので、他の
部門にそれぞれ按分して分けて行くという
方法をと
つたのであります。その按分して分けて行くという
方法は、その前のページにございますのですが、
被服部門におきましては
取扱つた洗濯修理の
物件数で分けて行
つた。それから
研究部門の
経費は、その
研究が
入院患者に対する
サービスのためであるか、或いは
外来患者のための
サービスであるかということが分け切れないのでございますので、
入院と
外来でありますならば、そのおのおの費消されたその
医師の
実働時間というもので按分して参
つた。それから
管理費につきましては、これも
あとでもう一遍申上げますが、この
管理費だけを抜きまして、各
部門でどれくらいの
経費を
使つたかというその総額に按分して、各
部門に割振りましたというのであります。こういうような
工合にして、各
部門の最後的な
経費というものが出て参るわけであります。
それからその次には今度は大きい
数字の2に
なつております。四頁でございます。
部門別医療行為調査と
なつておりますが、これ自身は大した
意味もないのでございますけれ
ども、一ヵ月間その
調査の対象となりました
病院、
診療所におきまして、どのような
行為が何回行われたかということを日日記録してもら
つたのでありまして、これも一日、二日と書いてあります。これは一回、二回と書いてあるかも知れませんが、間違いでありまして、一日、二日。これは
暦月の一日、二日という
意味でありまして、一カ月間調べたのであります。これは三日、四日とずつと右のほうに延びて参るわけであります。それから
診療行為といたしましても、
初診、再診、
注射、
処置というように書いてございますが、これも更に
手術或いは
X線検査というような
工合に、
診療行為の種類が下に続いて参るわけであります。こういうようにしまして、その
病院、
診療所における
診療の
頻度を一
通り調べたということであります。
それからその次にはその
個々の
病院或いは
診療所におきまして、
個々の
各種の
診療行為について、十例
づつ実測をいたしたというのであります。
盲腸炎ならば
盲腸炎というものにつきまして、その十例実際の
調査を行
なつてみた。その
調査の
やり方と申しますのは、その下に3と書いてございますが、そこに一応の例を挙げております。3の(1)
実測調査と出ております。これはいつ何時何分から
手術を始めて、いつまでかか
つたという時間が載
つております。そして
診療行為の名称は、ここで例示されておりますのは虫様突起の
切除術ということでありまして、これは
健康保険で現在定められておりますのは二百五十点ということに
なつておる。それから
器械器具類につきましては一万円以上のものを何個
使つたか、それから三百円から一万円までのものを何個
使つたか、そのほか
診療用具、
消耗品という類のもの、この
消耗品はむしろ
あとに載
つておりますが、
診療用具をどれくらい
使つたかということが調べられるわけであります。それからその次には
薬品が何グラム、どれぐらいの
分量或いは容量用いられたかということ、それからそのほか
包帯材料或いはそのほかの
縫合糸等、かようなものをどれぐらい
使つたかということが
調査されるのであります。それからそれに従事いたしました者の
作業時間というものを調べまして、これに例示されておりますのは、例えば医者でありますならば、二名の
医師が脱衣、手洗、それから
腰椎摩酔、
手術、
包帯、入浴というようなことで、何分この
手術のために時間を費したかということが調べられるのであります。
こういうような
実測を
土台にいたしまして、そしてその
病院の
平均を出して見るわけであります。そしてこれは或る
病院で十一例の
平均値を出したのがここに挙
つておるわけであります。
実働時間としましては
医師が二百二十分、
看護婦が二百九十五分、これは
延べであります。
延べ時間としてこれくらい時間を費した。それから用いました
器械器具類というものはここに掲げてございますように、十個或いは五十二個、それから
薬品その他の
消耗品というようなものは
金額に直してどれくらいというのが出て参る。これを
土台にして
診療行為ごとの
費用を
計算するのであります。
その
計算のし方はその次に載
つております。六頁であります。ここにおきまして
人件費について初め申上げますならば、それもここで例示してありますが、例えば
看護婦の
人件費でございます。そうしますと、
初診、それから
皮下注射、それからこれは瘴疽の
手術というのが挙
つておりますが、このほかに
看護婦が従事いたしました
診療行為というものがこれはたくさんにずつと挙
つて来るわけです。これは
三つでなしに、
あと点々にして頂くべき
性質のものであります。その
病院なら
病院で、一カ月間に
看護婦が従事いたしました
行為というものの
各種の
頻度が出て参りますので、その
頻度を実際
調査いたしました結果に基いてここに掲示をする。それから
個々の
診療行為に対して一回どれぐらいの時間を要したかということが、
人件費の
係数として載
つておるわけであります。そうしますと、この回数と今の
人件費の
係数、これは時間でございますが、それを掛け合わしましたものが、おのおの
診療行為に従事した総時間として推定される
数字に
なつて来るわけであります。こういうようにずつと出て参りますので、そうすると、それを全部加えましたのがその
看護婦の何と申しますか、
各種の
診療行為に従事した総時間というものが出て来るのでありまして、その総時間のうち、
皮下注射ならば
皮下注射に従事した
割合はどれだけかと見ますれば、その総時間で
皮下注射に従事したa2n2というものを割
つた数に
なつて来るのであります。それが
皮下注射n2回というものの総
経費であるといたしますれば、それをn2でも
つて割
つて行くという操作をいたしますれば、その
看護婦のその
行為に対する
人件費というものが算出できるということになります。ここのすぐ下に書いてございますKはその
看護婦の
平均の
人件費、大体は
俸給、
給与というものになると思うのでありますが、一カ月分であります。それに対してこのような
処置をいたしますれば、
個々の
診療行為に対する
看護婦の
人件費というものが算出できるわけであります。
こういうような
工合にいたしまして、その次に参りますが、或る
診療行為の総
費用と申しますものは、
医員費、
医師或いは
歯科医師の
経費、
人件費というものが出て参りますのは、その
医師、或いは
歯科医師の一カ月間の
所得というものに対しまして、
各種の
診療行為に要しました
医師、
歯科医姉の
実働時間で、その
個々の
診療行為に必要とされた
実働時間を割りましたもの、その総時間のうちその
行為に要した時間の
割合というものでこの
医師の
人件費というものを按分してみたというのであります。この際にしばしば問題になりますいわゆる
技術差というものが考えられて然るべきじやないかという問題が起
つて来るのでありますが、一応その基準といたしましては、ここで時間で按分をしたというのであります。
看護婦の場合は上に
説明いたしました
通り、やはり時間でも
つて、その一カ月間の収入というものを
個々の
診療行為に割振
つたというのであります。それから
薬品費、これは簡単でございますが、
各種診療行為に使用した
薬品費というものの総
合計のうち、この
診療行為のために使用した
薬品費の
割合というものを掛けて参るわけであります。
包帯材料も同じでございます。それから
医療器械の
償却費であります。それはまあ中くらいの
器械、これにつきましては幾分雑でございますけれ
ども、数が多いのでございまして
計算の
過程も厄介でございます。又おおむね
頻度が多いために間違いは余ほど少くなると考えましたので、
各種診療行為に使用した
器械個数の
合計、でありますから同じ
器械でも月に十回使用されますれば、それは十と
計算されておるわけであります。こういうように中くらいな
器械、むしろ小さい
器械でありますが、こういうものについては、一体そのような
器械を何回一カ月に
使つたか、そのうち
盲腸炎の
手術のために何回
使つたかということで、
盲腸炎に使用するこのたぐいの小
器械の
償却費というものを按分して参
つた。それから大きい
器械につきましては、そういうような粗雑な
方法では間違いを生ずると考えられますので、結局いろいろな
診療行為に従事いたしました
医師の
実働時間、そのうち
盲腸炎なら
盲腸炎に従事した時間というものの
割合を、こういうような大きい
器械の総額と申しますか、総
償却費というものに掛けまして、今申上げたような
器械を使う
診療に要した時間の
割合というもので按分して参
つたというのであります。