○
説明員(前谷重夫君) 今度の問題につきましては主食でございますので、我々食品管理の面からいたしまして食品衛生上の立場を十分考えて参らなければならんということはこれは十分考えておるわけであります。この問題につきましては、損失が起るから云々ということは我々絶対に考えておらないのであります。(「どう考えているのだ」と呼ぶ者あり)ただ、従来の経過はすでに
厚生省からもお話がございました
ように、従来は
黄色い米一%以内ということにな
つてお
つた。この点につきましては我々も努力いたしまして、現在におきましては
黄色い米というものは入
つておらないわけであります。ただその後
研究が進みまして全然変色しないものにも菌が生じたということになりましたので、我々といたしましてはこれをどういうふうに取扱うかということについて慎重に
厚生省と御相談をしたわけでございまして、それまで暫時その滞貨をいたしたということも止むを得ないと
思つております。従いまして我々といたしましてはそういう点は十分、単に損失を起さない
ようにするというそういう考え方じやなくして、主食の
配給と食品衛生とのこの両立を如何にして行くか、いずれも
一つの行政としましてそれぞれの目的を持
つております。その間の両立する
ような
方法は如何かということでいろいろ相談したわけでございます。ただ、御
指摘の今後どうするかという問題、これは正直に申しまして我々もいろいろ考えておりますが、具体的にはやはり現在の
ような
肉眼的な、物理的な形でも
つてこれを現地で見分けるということは非常に困難でございます。何か科学的な簡易な
方法でも
つて菌の所在を見分けることができないかどうかということを
厚生省にも御
研究願
つてお願いをいたしておるわけであります。そういう
方法を発見したい。同時に又外交交渉を通じまして現地側に対していろいろな要求はこれは出さなければいかん。これは問題は技術的専門的でございます。この点については十分
厚生省の御
意見も承わ
つてそして、その面からこういう措置が現地側としてとり得るかどうかというふうな点についても外交交渉でや
つて行きたい。ただ問題はこれは私まだ練れた考えではございませんが、御承知の
ように穀物の取引というものは非常に大量のものであります。規格というものは世界的な規模において、これは大体もう商慣習として、規格なり取引
方法というものはさま
つておるわけでございます。従いまして一国対一国というふうな形においての取引形態ということは非常に困難であります。これはもう少し大きな
意味におきまして我々も例えば今回の秋に幸いFAOの米穀
委員会等も開催されます。いろいろデータを整えて、そういう国際的会議にもこの問題を提出するかどうかと、これは私今個人として考えておるものでございますが、そういうことにして問題を世界的な穀物取引の問題としても考慮する必要があるのじやないかという
ようなことも考えております。ただ具体的には更にもう少し
研究いたさなければならんと
思つております。