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平林太一君 それは非常に意外の御
答弁なんです。今のようなこの
機構の中で、そうして厚生施設とか、そういうものにそういうものが使用されることは通例だ、これは若しあなたの
郵政省だけではないというような今御
答弁、それ以上各省にあるというのであれば、なお更これは重大である。なぜ正規の予算を以て、そういう厚生施設をなさらないか。当然葉書を一枚五円で
買つた人のその中から、このいわゆるお年玉にする、あなたの今おつしやる
通り、自転車なりミシンというものがそれらの人の金によ
つてこれはできたものである。
郵政省の金によ
つてこれはできたものじやないじやないですか。ですからそういう品物はいわゆる公明正大に返還しなくちやならない。若し誠実に初めからそういう計画でやるならば、番号というものは相当にこれは出しておるんだから、できるだけそれを周知させるような……、各郵便局に番号というものは何番々々がどこの郵便局へ皆お年玉葉書として配分したということはあなたのほうでわか
つておるはずだ。だからその郵便局の
買つた所へ問合せをすれば、こういう番号が今賞品に、お年玉の自転車に該当しておるからそれを探せと、こういうような手続を
地方の下部組織を持
つておる
特定局その他に対しまして指示しても、これはできるはずなんです。そうすればその回収ができる。そういう行為はしないわけです。
地方の郵便局などへ行きますと、
買つた人は大体もうわか
つておる。又中央においても、そういうことは何番から何番までの葉書がどこそこの局へ配置しておるということがあるんだから、そこでやりますれば、それはその
買つた年賀葉書なんというものは始終出入りするということは、例えば東京の人がわざわざお年玉葉書を大阪まで行
つて買うということは極めて例の少いことで、そういうことをなさらん。初めからそういうことを意図してお年玉葉書というものは出したのです。元旦早々、葉書というようなものは清潔厳粛を以て第一義とすべきものである。それを空くじのあるようなお年玉なんということで人を欺瞞する、ごまかそうとする、或いは射倖心を煽ろう、一獲千金を夢見させよう、その行為というものは思想的に善意の
意味で出たものではない。賞品の事情から見ましても。この際、ついでであるから申上げておくが、
塚田君は幸いにして
昭和三十年度の年頭のお年玉葉書、今日はもうお年玉葉書は、そういうことは必要ないから言わないが、年賀郵便というものに対して、それを司るまで、その仕事に奉仕をするまで、あなたの
郵政大臣としての御生命が永らえていれば、永らえていたときには、おやめにならなければいけない、こういうことは。それで今あなたは平然と
言つておる。そういうことは厚生施設に使用するのは当り前のことだと。我々
国民から言えば、これはもう非常に不当不正、
一つの犯罪なんだ、かようなことは。
郵政省のその予算の中からしたこととは違う、これは。葉書の個々の一枚々々に対する零細の中から、そういうものが
一つはあれしたことなんですから、非常にそのお
考えが違うわけです。ですから厚生施設に対しては我々は決してそれを予算で
処置することにおいてやぶさかでない。むしろ今日の下級のいわゆる官僚、従事員というものに対しては、施設の乏しきを憂うること大であります。それでありまするから、そういう予算は正規の所定
項目をお作りに
なつて、国会へ御要求なされなければいけない。かようなことをしておるから一事が以て万事に通ずるわけなんです。各省の
機構の中で、そういう補助金なんというものに対しましては何か
自分の所有のごとく初めから
考えておる。そうしてそれを囮にかけるんだ。そういうような錯覚が出て、多々益々こういうような
事態に
なつておる。そうしてこういうことがやがて
国民の怒りを買う
事態が必ず来るんだ。怒りを
買つたときにはどうなるか。西欧の諸国における革命というものも起らないと誰が保証し得るか。今日のような吉田内閣が平然として、刑事
事件に
なつたものは検察庁にまかせておけばいいというようなことで、口をつぐんでおれば、昔はこういう
事態が起きれば、すぐに
責任をと
つて職を引いたものである。又次になればそこでその問題は落ちついたものである。
国民というものは実に善良なるものである。
国民というものは、それで新しい国会、新しい内閣というものができて、過去のそういう問題はもう一切払拭される。ところが今日は、あなたの所属しておりまする今日の政府というものは、そうでない。
郵政省においても、次々に毎日出ておる。そうしてあなたが
関係する政府与党というものから、昨日はこの衆議院の政調会の副会長でありまする松野某という青年が取調を受けた。これが
国民に与える影響というのはどういうものであるか。だからこの辺でもう終りになればいい。もう一切
過ちを改めてははかることがないという——お釈迦様でも間違いはある、千慮の一失ということがある。併し今のそういうことは許しがたい。だからそういうことは
国民は欣然としてそういうことを受入れる、やめてしまえば……。そこで新らしく、そういうことに対しては一切の問題が、造船、船舶という問題が長引いて行けば、造船、船舶というものは一大不況に見舞われるでしよう。そうしてそういう人たちが経済上の苦難に没入しなければならないのであります。何でもないことだ。お引きになれば新らしい
大臣ができる、
国民というものは実に純情で、刑事上の問題で当事者の調べがつけばいい。
政治上の問題としては一切がそれで落ちついてしまう。そうして新鋭が国家の方向に向
つて敢然と進んで行く。こういうわけです。ところが今
塚田君の本件に対する、本
審査に対する御
答弁を伺
つておりますと、私の今申上げたことを、
指摘したことを、あなたがおやりになるというような傾向が非常に濃厚である。而も
大臣とも言うべきものは、ときには
自分を滅する、そうして奉公、国家の大局のためには身を挺して殉ずるということでなければ、これは国の健全な
政治というものは行われない。これをどんどんや
つておりますれば、丁度曾
つての暴帝ネロなどに対して飢饉の民が訴えたときに、お前たち草を食えと言
つたことと同じなんです。今日刑事上の結果は、検察庁にや
つておけばということは……。吉田総理
大臣の
自分の娘は三億円のダイヤを首に飾
つて某所の会合に出たということは、今日新聞に伝えられておる。それで耐乏生活を
国民に要求する。まさにこれは我々から申上げれば、
決算審査に
関係があることである。暴帝ネロによれば、汝ら草え食え、汝ら耐乏生活をせよ、おのれみずからは曾
つての栄位を誇
つた皇室において最も輪魚の美、金殿玉楼を誇
つておる何がしの宮のその邸宅を総理公邸として、そうして美女三千と
言つて私は差支えないと思う、目黒の総理公邸というものは……。それで
国民に対し耐乏生活をしろ、暴帝ネロといずれを右とするか左とするか。その娘の麻生和子というのが三億円に値するところのダイヤの首飾りを飾
つて、今度も又外遊でもしようという、外遊でもして来なければ、吉田を売
つて来なければ……、国を売
つて来る以外に何もない。私は今日予言するが、吉田というものは、生来内においては非常に彼は傲慢なんだ、外においては非常に弱い男なんだ。うちの廻りの痩犬、外へ出ては吠え得ないというのだ。吉田というのは。これが外遊をしようというのだ、三億円の首飾りをつけた娘を連れて……。それで向うではもう吉田というものの評価はちやんとしておるわけなんだ。吉田が来ればいわゆるござんなれと待
つておる。いい所へ行かしていいところへ寝かしてやれ、そこで日本の将来取返しのつかないような、日本を買いとるような計画を先方がしておるということを吉田が
考えて行かないというと、ハワイが丁度今から百三十年前に米国に買収されたと同じことなんだ。そういう
事態が私は惹起されるということを今日予測するものだ。非常に
決算審査の事実にそういう
事態が現われておる。それを毫も反省しない。反省しないどころではない。庶民というものをいわゆる土、瓦のごとく思
つて、そうして平然として、そういう行為をしておる。だから私は、
塚田君に対しまして、これはあなたが
郵政省に対しましては、こういうものに対しましては
責任というものをこの際明らかにして、そうしてこれこれの
処置をいたします、そうして、本日
只今直ちに
全国の
郵政事業従事員に対しまして、こういうことを
一つのいわゆる判例として、そうして、爾後かようなことのないようにということをそれぞれ
処置しましよう、こういう
態度にあなたは出なければならないわけなんで、それなのにそういうことは全然あなたはおつしやらない。何かこの際、
大臣としてのつけ上
つた態度で、そういうものが悪臭ふんぷんとしてここに臭
つておる。そういうものがなければ、今申上げるような
処置を直ちに今日
只今全国の
特定局に伺
つて電報して、参議院の
決算委員会でこういう
事態が
注意を受けた、だから各
局長に伺
つて、部下従事員に向
つて、これこれのことを指示しようと、こういう
態度にあなたは出るべきなんです。ここでなさるかなさらないか、それだけのことを承わ
つておきましよう。