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1954-05-29 第19回国会 参議院 議院運営委員会 第72号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十九年五月二十九日(土曜日)    午前十時三十六分開会   —————————————   委員の異動 本日委員矢嶋三義君及び田中啓一君辞 任につき、その補欠として阿具根登君 及び中川幸平君を議長において指名し た。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     寺尾  豊君    理事            松岡 平市君            杉山 昌作君            藤田  進君            天田 勝正君            寺本 広作君    委員            石井  桂君            石村 幸作君            井上 清一君            剱木 亨弘君            榊原  亨君            重政 庸徳君            中川 幸平君            横川 信夫君            赤木 正雄君            加賀山之雄君            上林 忠次君            楠見 義男君            阿具根 登君           小笠原二三男君            大和 与一君            戸叶  武君            鈴木  一君   —————————————    議長      河井 彌八君    副議長     重宗 雄三君   —————————————   政府委員    内閣官房長官  福永 健司君   事務局側    事 務 総 長 芥川  治君    参     事    (事務次長)  河野 義克君    参     事    (委員部長)  宮坂 完孝君    参     事    (記録部長)  丹羽 寒月君    参     事    (警務部長)  佐藤 忠雄君   法制局側    参     事    (第二部長)  岸田  実君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○委員辞任及び補欠選任の件 ○本会議における内閣総理大臣発言  に関する件 ○議院運営に関する件   —————————————
  2. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 会議を開きます。常任委員辞任及び補欠に関する件。
  3. 河野義克

    参事河野義克君) 自由党から、農林委員井上清一君、厚生委員榊原亨君、労働委員森田豊壽君、同じく中山壽彦君文部委員松本昇君が辞仕せられて、農林委員森田豊壽君、厚生委員中山壽彦君労働委員井上清一君、同じく松本昇君、文部委員榊原亨君を後任として指名せられたいという申出が出ております。日本社会党第二控室から、農林委員松永義雄君、運輸委員村尾重雄君か辞任せられて、農林委員村尾重雄君、運輸委員松永義雄君を後任として指名せられたいという申出が出ております。  日本社会党第四控室から、議院運営委員矢嶋三義君が辞任せられて、阿具根登君を後任として指名せられたいという申出が出ております。
  4. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 以上の通り決するに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 委員長寺尾豊君)さよう決します。休憩いたします。    午前十時三十七分休憩    ——————————    午後五時四十一分開会
  5. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 再会いたします。  常任委員辞任及び補欠に関する件。
  6. 河野義克

    参事河野義克君) 自由党から、議院運営委員田中啓一君、予算委員中川幸平君が辞任せられて、議院運営女員中川幸平君、予算委員田中啓君を後任として指名せられたいというお申出が出ております。  日本社会党第二控室から、大蔵委員森下政一君、電気通信委員山田節男君が辞任せられ、大蔵委員山田節男君、電気通信委員森下政一君を後任として指名せられたいというお申出がございます。  改進党から、内閣委員八木幸吉君、大蔵委員堀木鎌三君、経済安定委員苫米地義三君が辞任せられ、内 閣委員堀木鎌三君、大蔵委員苫米地義三君、経済安定委員八木幸吉君を後任として指名せられたいというお申出がございます。
  7. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 以上の通り決するに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) さよう決定いたします。   —————————————
  9. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 総理外遊問題について、官房長官に質疑をなされる、こいうことで、只今官房長官が御出席になりました。
  10. 藤田進

    藤田進君 官房長官を通じて或いは緒方副総理などとも連絡されて、与党である自由党松岡理事など、かねて本院議運理事会等におきまして意思決定をし、要求政府に出したのでありましたが、その要求内容総理外遊に関する事柄でありまして、的確な回答というよりも、政府真意がどこにあるかよくわからなかつた。隔靴掻痒の感があるので、直接政府に対して質してみたい。こういうことでお出で頂いたわけですが、取りあえず直接政府を代表されて官房長官から、総理外遊に関して、いずれ本院においてもその時期が来たならば、その目的なり、その他日程なり、これを申述べたい。併し今は、その段階でない。お答えできる段階でないということで、過般、我が会派の中田君の質問に対してもお答えがなかつたわけであります。これらの事情に徴しまして、取りあえず官房長官から、その後の事情にいてお尋ねいたしたいと思います。
  11. 福永健司

    政府委員福永健司君) 吉田総理大臣外遊につきましては、先般当委員会におきまして、いろいろ御質問がございましたのに対しましてお答え申上げたのでございますが、その後若干時日が経過いたしておるのではございますが、政府におきましては、国会審議結了、殊に重要諸法案帰趨等につきまして、その結論乃至的確な見通し等が未だ必ずしも付くに至つておりません。従いまして一応事務的には或る程度の目安を定めまして、こわによつて事務的に必要なる事項につきましての進行ということは、或る程度行なておるわけでございますが、只今申げましたように、政府の最も深く考慮ねばならない国会審議終了というようなことと関連いたしまして、只今のところ、未だこれを総理みずからが国会等へ正式に外遊に関する諸般事項決定いたしまして御報告を申上げる時期には至つておらないわけでごいます。いずれこの重要法案等審議終了いたす、乃至は決定的に帰趨、明らかになるということに至りまするならば、その時期において申上げたいと、本人も考えておる次第でございす。さような次第で、今日、只今段階おきましては、まだまだこれを申上るというところに至つていないわけでございます。
  12. 藤田進

    藤田進君 その本意は、重要法案などが未だ決定はもとより、明確な見通かつく段階でないからということは、逆に決定乃至は一つ見通しがついたならば言い得る段階だと、こうおつしやつている真意は、どういう意味なんでしようか、お尋ねします。
  13. 福永健司

    政府委員福永健司君) それは、国会における諸案件審議ということに重点を置いてのことでございます。これの如何にかかわらず、日程等確定いたしまして、そのほうのことをどんどん進めるということでなくして、国会審議結了後に正式にきめて、ということでございますので、国会審議を特に重視しておるということにほかならない次第でございます。
  14. 藤田進

    藤田進君 それは行く目的、或いは関連してはその日程、こういうものがあるわけですが、その中で本院における重要諸法案審議が末だかような情勢下にあつて、ここに日程など申すことができないということであれば、その目的なり或いはその他の総理所信などについては、当然日程にかかわりなく言い得るものだと思うわけですが、その点は如何でしようか。
  15. 福永健司

    政府委員福永健司君) 目的所信等は、もとよりあるべきでございますが、但し、この目的等につきましても、やはり適当なる時期を選んで言わなければならないわけでございます。なお国際的影響等も顧慮して、然るべき発言を必要とすると思うのでございますが、国会帰趨の明らかでない今日において、かようなことにつきまして申上げることは、政府といたしましては、むしろ国会審議を重要視する意味から、これは只今直ちにはいたすべきでない。こういうように考えておる次第でございます。
  16. 藤田進

    藤田進君 只今防衛法案、或いは警察法案等々あるわけですが、その外遊せられる目的所信など申述べることによつて、この法案審議支障を来たすと、そういう目的であり所信であるということなんでしようか。その点について。
  17. 福永健司

    政府委員福永健司君) 審議支障を来たすという意味ではございません。それはどういうことになりますか、そういうことはわからないわけでございますが、物の順序といたしましてさように考えておる次第であります。
  18. 藤田進

    藤田進君 物の順序としては、国会会期あとわずかだということで与党諸般スケジユールを進めるべく非常に強く主張されておるわけでありましてもとより政府は別個の立場とはいいながら、与党のことでありますから、他党とはおもむきを異にして、政府とは密接な関連があるわけです。その、あとわずか残されている会期で、而も本院の緊急質問などについては、その答える段階でない。これはやはりその日程或いは国際的な影響と言われていたが、もう何といつても、明日と明後日と二日になつて来ている今日の段階では、会期延長をする意思はないと、こういうことであれば、せめてその外遊目的等については、当然言い得るわけですが、お尋ねしても明確なお答えがないわけで、なぜ言えないのかという点なんですね。今言えば、法案審議支障を来たす、法案審議における提案の説明と今度の外遊目的とは、蓋をあけてみれば大きな差があるのではないだろうかという疑も持てるし、それらの点を明らかにしてもらいたい。なぜ今の段階目的が言えないのか。会期が或いは延長その他必ずしも予定通り行かないとすれば、日程については言いにくいという理由もあるかもしれないが、これはあとでお尋ねいたしますが、取りあえず目的等について、なぜ言えないのかという点ですね。
  19. 福永健司

    政府委員福永健司君) 外遊いたしますということは、これらの重要法案等審議が結了いたしてからということでございますので、先ほどから申上げましたようにはつきりいたさない今日におきましては、必ずしも正確に外遊がきまつたとは言い切れないと思うのでございます。よつて、さような正確にきめ、確定をし、更にしかとしたことを申上げる段階に至らずんば、申上げるべきでないと考えております。
  20. 藤田進

    藤田進君 然らば今の重要法案、かねて言われているこれらの法案が、無事議決せられない。これが通過しないという状態においては、外遊はおとりやめになるということに通じるわけですが、その点さように解してよろしうございますか。
  21. 福永健司

    政府委員福永健司君) 只今のお言葉、そのままであるとは申上げられないと思いますが、重要法案等が、残つておりますものがすべて通過を見ないというようなことは果して起り得るかどうかは別といたしましてそういうような事態の下におきましては、いろいろ考慮すべき問題があろうと存じます。
  22. 藤田進

    藤田進君 考慮とは、これをとりやめるという意味でしようか。
  23. 福永健司

    政府委員福永健司君) いろいろと申上げた次第でございます。
  24. 藤田進

    藤田進君 その「いろいろ」ということでなしに、どうかわからないということが、考慮というものが非常に大きな風呂敷なんですが、その中身を一つ
  25. 福永健司

    政府委員福永健司君) さような事態如何にかかわらず参ります、と言い切れないというように御解釈頂きたいと思います。
  26. 藤田進

    藤田進君 そこで、会期の問題と法案の問題ですが、お尋ねするまでもなく、上程せられている諸法案案件、なかんずく重要法案と言われているものは、政府とされてはこれを是非議了し而も提案通り可決してもらいたい。まあこういうことだと思うわけです。それはもうお尋ねするまでもないと思うのです。そういたしますと、会期の問題ですが、外遊にも関連いたしますからお尋ねしますが、もうすでに明、明後日三十一日、あと二日を残している半面、本院における審議状況も勿論官房長官は御了知されていると思います。こういう状態において、すでに過去におきましては政府も或いは与党も、こういう段階であれば、会期問題はすでに判断し得る段階に常になつて来たと思います。今後二度に亙つて十九国会延長いたしましたが、いずれも数日、二日乃至三日を残した時期において考慮せられております。こういう点から考えて、法案は無論通したいということの大前提の下に、この今期を三十一日と今相成つておりまするものを、更に延長しないで、大体通過せしめ得るものだというお考えか、或いはこのままでは非常に困難であるというお見通しかどうか。お伺いしたい。
  27. 福永健司

    政府委員福永健司君) 只今の御質問の点は、なかなか容易のことではないと存じておりますが、まあ立場々々で見通しというものは、なかなかむずかしいわけでございますが、私どもの見通しというものも、なかなか的確にどうということは、非常に困難でございますが、願わくは容易ではないけれども、是非この会期内に議了して頂きたいという只今希望的の観測をいたしております。
  28. 藤田進

    藤田進君 政府とされても、あと二日間ではなかなか容易ではない、容易ではないが、通るように希望すると言われているわけですが、その容易でないが、又、従つて希望の通り行かないということになりますと、政府とせられて外遊との関係においてまあぎりぎり一ぱいのところ、どの程度までを希望されているか。余り延ばしてもらつちや困る。或いは遅れれば十四日でもいいんだというようなことも、まあ一部真偽は別として伝えられ、官房長官は、これに対して記者団会見の際にもお答えをされているように新聞面を通じては承つております。非常に困難なこの中で、而も通したいということでありますし、これは与党も今までの状況を見ますと、同じ態度のようでありますが、そういたしますと、会期総理外遊ということに余り支障のないようにという点も勘案いたしました場合には、一体いつ頃まではぎりぎりよかろうということなのか、もうあと二日に控えておりますこの段階ですから、この点をお伺いいたしたいと思います。
  29. 福永健司

    政府委員福永健司君) 先ほど申上げましたように国会におきまする御審議ということにあくまで重点をおいておりまするように、政府といたしましては、外遊関係でいつまでに願いたいということは申上げられないところでございます。従いまして会期につきましては、もとより国会で御決定になるわけでございます。今後いかになさいますか、国会の御決定従つて、この状況によつて外遊の次第は決定すべきものであると考えております。
  30. 藤田進

    藤田進君 そういたしますと、与党を通じて総理なり或いは官房長官なり両院議運委員長なりというような、いろいろ御相談の上で、会期は、これはもういつ頃まで延ばすとか延ばさないとかいうようなことを、従来はよりより御協議なすつて、その席上で希望も出されていたようですが、今回は全く手放しで政府としては希望もしない、又何らの強い要請もしないという立場おいでになるのか、どうなのか、そこらがどうも、従来とは多少違うような御答弁でもありますので。
  31. 福永健司

    政府委員福永健司君) まあ、従来というお話でございますが、第一回の会期延長に続いて第二回の延長を見たわけでございますが、まあさようなときにおきましては、現在よりはどちらかと申しますと、審議進行度というものが、未だ今日とは比較いたしますと、大分違つていたわけでございます。さような意味におきまして、或る程度幾分早目諸般相談もいたしたことはもとよりでございますが、今度の場合におきましては、すでに二回の延長をいたしまして、更にどうこうということにつきましては、よくよくの段階という時まではそう軽々に延長とかいうことにつきまして、最終的の協議等をいたすというような状況ではない次第でございます。先ほども申上げましたように、すでに決定をいたしておりまする会期内に、是非議了を願いたいと望みつつ只今経過いたしておる次第でございます。
  32. 藤田進

    藤田進君 そこでお尋ねしますが、事務的にお進めになり、いろいろ動きがあるわけですが、外遊についてのスケジユールですね、これは事実先ほども事務的に進めているという表現でここに御発表になつているわけですが、まあ一国の総理でありますので、それは他の国は、或いはトルコ並に扱うかどうかそんなことはわからないとしても、お行きになる立場としては、やはり一国の総理としておいでになる以上、かなり相手方の国々について、いつ何どき、どういうコースで行く、都合はどうだろうかというようなことは、事務的にお進めになつていると思うのです。その点はさようでございますか。
  33. 福永健司

    政府委員福永健司君) さような点、いずれも非公式でございまして、公式のそうした折衝は、いずれ国会が終り乃至確実に見通しがつくに至つて、即ち国会等にも外遊いたします旨を御報告申上げられる域に至らずんば、外国へも、国内には未だ発表するに至らず、外国には発表するというようなことは一切いたしておりません。公式のことは、いずれ国会に申上げるような段階に至りまして、諸外国にも通告等をいたしたいと考えております。
  34. 藤田進

    藤田進君 極めて周到なる極秘でお進めになつて内外共に発表しないとおつしやつているわけなんですが、その非公式なものの内容については、官房長官承知でしようか。
  35. 福永健司

    政府委員福永健司君) 非公式なものにつきましては、余り詳細には存じておりません。
  36. 藤田進

    藤田進君 これは、詳細はどなたが御承知でございますか。
  37. 福永健司

    政府委員福永健司君) 外務省事務当局が事務的には若干承知いたしておるかと思いますが、まあ誰がどういうふうに承知いたしておりまするか、私直接外務省を所管いたしておりませんので、その辺は、詳細には承知いたしておりません。
  38. 藤田進

    藤田進君 国会でもつて、いずれ時期を見て、その目的なりその他答弁をするという約束があるわけですが、この点については、先ほど重要法案終了又は決定的の見通し段階、こうおつしやつているわけで、今の状況から判断いたしますと、会期末三十一日、そういたしますと或いは総理が時間を要求せられて、諸般外遊に関する国会への説明がなされようとしても、なされ得ないという時間的な事情もできて来るのではないだろうか。本来ならば、それらの点を非常に御心配になつて是非こういう時間にその時間を与えて頂きたい。国会に対して説明したいというのが憲法上も要請されなきやならんことになつているのですから、その点について、案をお示し頂きたいわけであります。
  39. 福永健司

    政府委員福永健司君) 藤田さんのお話のように、政府におきましても、さような御報告等を申上げる時間をお与え願いたいと存じておりますが、未だ先刻から申上げておりますように、重要法案等に大事な時間をお使いになつておられまする国会に、これを顧慮せずして、それより優先的に時間をお与え下さいなどと申上げることは甚だ恐縮に存じておりますので、さようなことを申出てないわけでございます。時間がお与え頂けるのではなかろうかという見当を付けた上で、いずれお願いに出たいと存じております。
  40. 藤田進

    藤田進君 大体今、後刻、明日、無論明後日、最後の日も勘案しつつ日程をきめたいということでありますので、いずれ後刻その時間を与えてもらいたいという要請があるように今承わりましたが、そう漠然たることでは、もう明日からの日程がきめにくいので、暫らく、案がなければお待ちしなければならんかとも思うわけですが、併し今、若しわかれば、約束はせられておるし、場合によれば明日、その時間をお与えしてはどうかという意見もあるわけであります。重要法案通過しないからということですが、決定的な見通しと言えば、或いは明日はたつということは言えるわけでありましよう。そういう場合には、明日でも時間をこちらで与え得るということになれば、政府としては、率先してこの機会に説明をしたい。而ももう最終段階でありますから、かように出られなければならんのですが、明日の段階における事情如何ですか。
  41. 福永健司

    政府委員福永健司君) 明日、両法案通過してしまいますというようなことでございますならば、そのあと発言させて頂くことは非常に仕合せに思います。
  42. 藤田進

    藤田進君 先ほどは、終了しなくても、決定的な見通しが立てばという、この可能性段階も、すでに発表し得る段階に入れられているわけです。よろしうございますか。従つて防衛法案を初め重要法案がことごとく通過し、できれば他の案件についても、すべて議了するということは、あと二日間の会期では非常に困難であるということは、あなた自身認めておる。そうすれば、まじめな御答弁であるならば、明日はそういつた重要法案が非常にむずかしいとしても、会期末三十一日には、これは上程せられるであろう。然らば明日はかなり時間もあるからという議論もあるわけです。このことは議会の情勢に通じておられる官房長官としては、容易に洞察し得るところだと思う。今のように、明日通過すれば、そのあとでということでなしに、可能性段階における場合のほうが、むしろ明日の場合は、非常に大きいわけですね、明日、諸案件通過してしまうということよりも。そうでしよう。そうなれば、明日の段階で時間を与えるかどうですかという、而も明日ならば、各種案件通過についても、決定的な見通しができるのじやありませんか。
  43. 福永健司

    政府委員福永健司君) 今藤田さんのおつしやる点は、明日決定的に云々ということを前提とされましたので、その前提において、どう考えるかということでございます。若し決定的に、決定的ということは、まあ最も決定的なことは、現実に議了されなければ、なかなかむずかしい問題だと思うわけでございます。そういう意味で、まあ決定的に見通しがつくに至つて、その上で時間を与える場合には、やるかとおつしやいましたので、例えば通過してしまうというような決定的な事態に至りまして、時間をお与え頂くならば、非常に幸いでございますと申上げたわけでございます。  見当をどうつけるかという意味においての御質問でございますとするならば、なかなか明日、直ちにそういうような時間が頂けるような段階になりますかどうかということについては、政府といたしましては、明日ということでございますと、確信がないわけでございます。
  44. 天田勝正

    天田勝正君 どうも官房長官経過を御存じないのでお答えが少し的が外れているような気がいたします。  そこで私質問は三分ぐらいにとどめることにいたしまして簡単に経過を申上げますと、一昨日我が会派から、外遊中止決議案を提出いたしたわけであります。これが議運の理事会にかけられまして、各会派のそれに対する積極的な反対はなかつたわけでありますけれども、併しいろいろな御配慮がございまして、それが配慮し得る点は、この種のことは政府側が積極的に説明すべきではないか。このことは、すでに外遊されるであろうことは常識になつて今日まで来たのであるから、説明をされて、それからのちにしたら如何かと、こういうことになりまして、我が会派としても、これは一応尤もな意見に、決議案を留保いたしまして、その政府側の意向をお聞きしたい。こういうことで、与党松岡理事が、やはりこれは積極的に政府側発言すべきものであるというふうな御発言等があつて、その向きで御努力頂いたわけであります。その最初の努力の結果は、呼び掛けにつきましては、官房長官にも伝えられたと、私はその後伺つたわけでありますが、そうして二日間に亙つて御努力願いました結果が、まだ現在においては、それを説明する段階にあらず、こういう御見解である。そして、その見解とは、吉田総理御自身がそういうようにおきめになつたのか。或いは政府自体が、そういうふうにきめられたのかと、こういうことになりましたときに、それは政府がおきめになつたのだと、こういうお話でございまして、そこで昨日の理事会で、今朝の議院運営委員会を開いて、そこで官房長官にでも来てもらつて説明を求める。こういうことに元来なつておつたわけなんです。ところが、今日の議院運営委員会において取上げられまして、この時間になり、その途中においてこれは又、若干別の問題でございまするけれども、昨日来、本日、本院の本会議の定例日ではないけれども、これを本会議を開くように協力願いたいという与党側の御要請があり、且つ引続いて日曜も月曜も、この三日間、つまり続けて本会議を開くことに御同調願いたい。こういうお申出があつたわけであります。そこで昨日の段階といたしましては、我々野党といたしましても、定例日ではないが、今日のところは、一つすんなりと認めよう。このことは、会期末という特別な事態でもありますために、それは認めよう。併し日曜に開くか開かないかということについては、今日御相談申上げる。こういう経過になつて参つたわけであります。具体的に、先ほど理事会で明日、つまり日曜に開いて欲しい。こういう御要請があつて、それならば、その明日の本会議並びに委員会を開いて審議を軌道に乗せて行くということが、仮に我が会派としては一歩を譲つて、これに同調するといたしましても、それはただ与党及び政府側の一方交通的な要請だけをここで認めるという結果になる。一方、各会派共求めておりまする外遊問題に関する説明等、これらについては、これは関せず焉ということは、余りにも一方交通的な措置ではないか。そういうことは、我々はそのまま承認して帰るというわけには行かない。こういうことで、ここに改めて一つの何か理由が出て参りまして、この面からも、一つ官房長官意見をお聞きしたい。こういうことに相成つたわけであります。  そこで私は、質問は簡単にしたいと思うのですが、そういうことでありますので、今、藤田君がいろいろ御質疑になつた点で、だんだん明らかになつて外遊の御意思もあるし、そうして事務的にも、若干ではありましても進めつつある。こういうことでありますから、これは、今更意思自体がはつきりしないのだということはおつしやらないと存じます。そういたしまするならば、当然といつていいくらい、これは明日、日曜でも開く。開かなければ時間もないのでありますけれども、もう一日だけ会期にプラスになつたといつてもいいくらいでございますので、この期間なら、時間的には、少くとも十分やれ得る余裕が私はあると、こう解釈いたします。若し明日でも御説明がなければ、理事会でも、他の委員から御指摘ございましたけれども、重要法案というものは、大体いつの国会でもぎりぎりの時間までかかるということが常識であるから、そうなれば、実際的には時間がなくてやらないという結果に陥るということも指摘されておつたわけでございまして、これらの点も勘案されまして、明日一つ、すんなりと御説明も願い、且つ又我々も余り採決等を用いることなしに、明日の審議を進めるということも要望したいという考えもあることも、一つ考え合わせられまして、この点についての処置をお答え願いたいと思います。
  45. 福永健司

    政府委員福永健司君) お話の御趣旨は、よく拝聴いたしましたのであります。ただ政府といたしましては、そういうような意味で、お時間をお与え頂くことは誠に有難い次第でございますが、重要法案帰趨が明らかでない段階において、総理みずからが、外遊につきまして国会等に御報告申上げるということは、いろいろの意味におきまして、これはまだいたすべきことじやないと政府は考えております。先刻も申上げましたようなことでございますので、かようなお時間をお与え頂くことは、誠に有難く存ずるわけでございますけれども、未だ重要法案如何になるかわからないという状況の下におきましては、政府といたしましても、その種の御報告を申上げることは差控えなければならないと存じておる次第でございます。
  46. 天田勝正

    天田勝正君 そうすると、あれでしようか、別段先ほど来、御論議になりました目的等については、あえてその説明を避けるということでなしに、時期的に今の段階としては、公表しにくいという御趣旨でございましようか。
  47. 福永健司

    政府委員福永健司君) 重要法案等が、まだ帰趨がわからない。そういうような状況の下において、これを差置いて外遊のことを申上げるということは適当でないと考えておる次第でございます。かようなことはないことを強く念願いたしておりますが、例えば万万一、重要法案等がすべて通過するに至らないというような状況の下においては、これは又その事態については、とくと考えてみなければならんこともあり得るわけでございます。かようなことは、予測はいたしませんのでございまするけれども、そういうようなことでございますので、未だ帰趨が明らかでないときに、外遊のことなどを申上げるということは政府としては慎しまなければならんと存ずるわけであります。
  48. 天田勝正

    天田勝正君 どうも合点が行かないのですが、それは昨日の理事会でも、この時期に申上げるのは、失礼に当るなどという与党理事のお言葉があつたが、こちらが求めておるのを説明して失礼だなどということは、絶対にないというのが、これは各派の一致した御意見であつたわけであります。今官房長官お話を伺つても、まあ適当でないということを繰返されるわけですけれども、これは、重要法案云々ということよりも、私の質問は、素朴かも知れませんけれども、そうすると重要法案通過をさせれば、その説明をするのだと、何か物交式な答弁を受けておるわけなんで、すると、重要法案を早く上げろということを、言つてみれば、まあ脅迫されておるような気持が私はするわけなんです。そうでなしに、この事柄は、我々国会側から説明を求めておることですから、そうした考慮なしに、私は、積極的に説明すべきものだ、こう解釈しますが、これは、この案件のみならず、他の一般的な質問事項についても、さようであろうと、私はそう考えるわけですけれどもそれはどうして、この問題だけ特段に、そういうお考えになるのでございましようか。
  49. 福永健司

    政府委員福永健司君) これは、前前から申上げておりまする通り、責任がある立場政府といたしましては、重要法案等が議了されてあとということは、これは当然のことでございます。それが未だ明らかでないという段階のままで、次のことを申上げるということは、これは順序も違いましようし、先ほど申上げましたように、万々一のこと等がありまする場合におきましては、とくと考慮もしなければならん問題であろうと思いますので、それらの点につきまして、政府として当然深く考えなければならんという次第によるものでございます。
  50. 天田勝正

    天田勝正君 もう一問だけでやめますから。  そうすると、まあ重要法案政府が目するものは、いつの内閣でありましても、それに政治的な生命がかかつておりますから、外国に行く行かないにかかわらず、若しそれが通過しなければ、政治的に重大な決意をしなければならない。そのことは私もよくわかります。そこでだからそういう重要法案通過しないという事態になれば、会期延長なり何なり、そういう処置をとつて、どつちにしろ重要法案通過と、こういうことを目指すであろうと思うのでありますから、今、会期延長等のことも、全然正式に出ておらないわけでありますから、この二日間で重要法案議了というお見込を持つておられることは、我々の見込と、それは等しいと思います。そういたしますと、二日間で、まあ明後日でありますが、明後日のいわば十一時頃に通つた、そうすると、如何説明の時間を得ようとしても、得られないわけであります。そういたしますと、これは仮定の問題でありますが、そういたしますと、いつの目に、どういう形で国会に御報告になるおつもりでございますか。先の先でありますが、一応御質問申上げておきます。
  51. 福永健司

    政府委員福永健司君) 政府といたしましては、何とか時間を頂きまして、只今申上げましたような状況の下に御報告を申上げたいと存じておる次第でございます。是非ともさような御処置を願いたいと思うわけでございます。かく申上げることは、決して先ほど天田さんの御指摘のように、法案通過を脅迫云々とおつしやいましたが、さような存念は毛頭ないのでございます。心から法案が議了されることを念願はいたしておりますが、さような不穏な考えは持つておる次第では、ございません。 (笑声)
  52. 阿具根登

    ○阿具根登君 重複しないようにお尋ねしたいと思うのですが、官房長官の御答弁を聞いておりますと、重要法案の前に、いつということも、すでにもうきまつておるのに、いつというその見込を申し上げるのさえも、非常にこれは何か申訳ないと、こういうようなことを言つておられるようですが、そうしますと、重要法案吉田総理外遊は、どちらにウエイトを置いておられるのか。御質問申上げたいと思います。
  53. 福永健司

    政府委員福永健司君) 国会審議、又重要法案の議了ということに、第一義的に重点を置いておるわけでございまして、これらについての帰趨も明らかならざるうちに、正式に外遊等のことを決定するつもりはございません。
  54. 阿具根登

    ○阿具根登君 そうしますと、先ほど藤田君の質問の場合に、重要法案が通らなかつた場合には、外遊は取やめにするのかという御質問の場合に、それはそうまではつきりと申上げられないと、こういうことを言われたのですが、どちらですか。
  55. 福永健司

    政府委員福永健司君) まあ、法案がたくさん残つている状況でございますので、今仮定のお話でございましたが、最終的な状況によつて判断をいたさなければならんと存ずるわけでございます。従つて只今、直ちにどうこうということは言えないわけでございますが、その事態如何によりましては、相当深刻に考慮を要することがあろうかと存ずるわけであります。
  56. 阿具根登

    ○阿具根登君 どうも、答弁が同じようになつてしまつたのでありますが、先ほどお答えでは、それは、先ほどの私の質問に対しては、国会法案のほうが第一義であります。このために、外遊するのだということさえも、国会に言うことはしないのだということを言つておられる。当然、これは法案審議が遅れた場合には行けません。こういうことになると思うのですが、それをお聞きすれば、それはそうじやないというふうに二色の御答弁をなさつておられますので、その点、はつきりさして頂きたい。
  57. 福永健司

    政府委員福永健司君) 私も、その意味においても、はつきり申上げたつもりでございましたが、言葉が足りなかつたかと思いますが、その点は御了承を頂きたいと思います。又これは、会期の問題等も関連するのでございます。会期の問題等は、国会で御決定になるわけでございますが、国会において審議を続けておられる間に、続けておられ、且つ重要法案帰趨等が明らかにならないうちには、外遊等のことは決定すべきでないと考えているわけでございます。従つてこれらのことが明らかにならないうちに外遊云々ということを、正式には我々は決定することもないし、又申上げるべきでないと考えているわけでございます。国会審議を優先的に考えているということに尽きるわけでございます。
  58. 阿具根登

    ○阿具根登君 それじや、もう一つお尋ねいたしますが、新聞等で私たちが知る範囲内においては、すでに期日もきまつておるし、飛行機もきまつている、諸外国には通達もしてある。こういうことも聞いておりますが、長官の答弁では、それも非公式な問題であつて云々というような話もあつておりますが、そういう外国に対して一国の総理が行かれるような場合には相当な、向うにも、従いましてそのための問題もありましようから、私は詳しく通達してあると思うのですが、仮に首相の外遊を延期するというようなことができるかどうか。この点お伺いいたします。
  59. 福永健司

    政府委員福永健司君) 先ほども申上げております通りでございますので、国会情勢如何等によりましては、もとより延期もあり得ることでございまするし、又諸外国に申しておりますることも、一応事務的に、非公式に申上げておることでございますので、例えば外国等におきまして吉田総理が来たらこうするであろうというようなことの発表等が、こちらへ逆に電信で参つておるようなこともありますが、ああいうようなのを見ますと、そのあとに、尤もまだ非公式であるので、公式にはどうなるかわからんというような言葉が、おおむねくつ付いておるようでございます。ただ新聞の記事等は、前のほうだけが出る場合が多いのでございまして、決して政府はさような意味で、外国等に公式に諸般の通達等を行なつておるわけではありません。
  60. 阿具根登

    ○阿具根登君 くどくなるようですから、これでやめますが、今までの答弁を考えてみますと、重要法案帰趨によつては、首相の外遊は延期することができる。但し取止めにすることに対しては、何とも申上げられない。こういうような今までの答弁の結論になると思うのですが、そうですか。
  61. 福永健司

    政府委員福永健司君) これは取止めないとも取止めるとも申しがたいことでございまして、如何なる状況になるかということにつきましては、その起りました事態をとくと考えて善処すべきものであろうと考えるわけであります。恐らくかくなるであろうから、その場合はこうするであろうということを申上げるということにつきましては、ちよつと御容赦を願いたいと思います。
  62. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 私、理事会のほうに出ておらんので、経過なりその他を、質疑応答の過程で聞いて、非常に私の考えておることとは、官房長官の御答弁は予期に反して驚いている。この問題は、中田君の緊急質問に端を発して、議長が扱い、官房長官も一、二度、緒方副総理も或いは三度くらいかと思いますが、議長との間に話合いがあり、私も会派を代表して議長と各会派の懇談会に臨んだのですが、そのときの理由としては、国内的な事情というものは何ら言われておらなかつた。又国会審議状況が発表できる、できないということの理由や条件ではなかつたのであります。即ち影響としては、外交の機微に亙る問題であり、国際的に悪影響を与える虞れが現段階においてある。そうして積極的な答弁に立てないという理由は、二、三国との間に、或る種の話合いと申しますか、連絡をしておるものの返事が得られない。従つて確定的なことを申上げかねる事情にある、だからこの緊急質問は取下げてもらいたいということが最初の話、そうして而も国家的に重大なことであるからというのが大きな理由であつたのであります。それで最終的には、参議院として一たん決した以上、院の権威のためにも、形式は整えなければならないということで、再三押返した結果、御出席になつて答弁にはなつた。併しそういう事情であるから、十分な答弁はなし得ない。よつて国際的にいろいろな照会をしておる諸点が明らかになつた。外交の機微に触れるとか、或いは国際的に悪影響を与えるとか、そういう虞れのなくなつたというときは、無論、積極的に政府側から参議院に対して答弁説明をいたしまするということで、従つてそういうことがあつたから、不十分な答弁であつても、その後、事態止むなしという立場も考えて、今日までこの問題を持ち越して来ているわけです。  従つて重要法案が通る目どがあるとか、通つたあとでこれをやるのだとか、又それがそうしなければ院に対して失礼だとか、非常に謙虚な気持でお話になつておるようなことは、私は筋違いであろう。院が決して要請していたものの結論を得られるがためには、仮に明日、本会議を開くとするならば、会期あと二日の間、明日、明後日の本会議しかないわけでありますから、従つて政府としては積極的に、院に対して何らかの意思表示があつて然るべきであろうと思うのです。ところがこういう公式な意思表示もなくて、いろいろ院のほうから問い質されて、しぶしぶ官房長官もお出でになつて、しぶしぶ御答弁になつて、而も重要法案審議の目どがつくまで、或いはその結果などということでは、これは指揮権発動の場合の理由と同じことであつて我々としては、そういうことは納得できない。若しも仮にそういうお考えがあるならば、なぜこういうところで再三要請する前に、官房長官も積極的に出られてその当時は、そういう事情であつたが、この際こういう考えもあることであるし、失礼だと思うが如何いたしましようか。いや失礼でない。それはやるべきだとなつたら、私はやつていいと考える。その当時何もなかつた理由が、今日附加せられて、院の求めに応じないということは、私は院としても遺憾に堪えないし、我が会派としては、議長がこの扱いに出て政府との間に取極めたことであるし、その当時の理由を理由とすることでない限りは、積極的にあと二日間の会期の間に御説明を願わなければならんと考える。この点については、もういろいろな理窟は十分わかりましたが、最終的に政府として御答弁を願つてその答弁如何によりましては、私は議長において、この点は扱つて頂きたい。  議運としてこれ以上、政府側会派立場を申上げてもどうにもならない。時間の空費でありますから、私は議長がおやりになつたことを、議長に実現せられるよう努力して頂くように、あと議長に対して質疑したい点がありますけれども、これはまだ明日、明後日ありますから、そのときまで、政府側から何らの意思が表明されなければ、そのときに議長にお伺いしたい。従つて本日は聞いた上で質疑をするとし、結局、結果として承認されたのだという形は、私たちとしまして承認できないというふうに、この点は一言だけ申上げておきます。
  63. 福永健司

    政府委員福永健司君) 只今お話は、よく伺つたのでございますが、総理答弁或いは総理等が申しましたことと、私が今日皆さまの御質問お答え申上げましたこととは、現実に使つている言葉は若干違つておるところがあるかも知れませんが、考えておりますところは、一連のものでございまして、国際的影響等の点につきましても、私は先ほど小笠原さんが縷々おつしやつたのでございますが、重要法案がまだ帰趨もわからんようなときに、正式に国会で申上げるというようなことは、あと重要法案がどうなるかわからない。妙なことにでもなつて、えらい醜態になるというようなことになりますと、国際的影響というのは非常に大きいのでありまして、かような点を顧慮いたしますと、ますます以て、やはり時期は適切なときを選ばなければならんと考えておる次第でございます。
  64. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 これ以上、本日の段階においては官房長官に私の質問はいたしません。
  65. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 他に官房長官に御質疑がなければ、質疑はこれで終りたいと思います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  66. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 次回の本会議につきましてお諮りをいたします。
  67. 松岡平市

    松岡平市君 極く簡単に申上げます。先ほど理事会でお願い申上げましたが、明日は休日でございますが、会期は明日、明後日二日でございまするので、本日すでに上つて上程を急いで衆議院に回付する案件も残つております。日曜日で、長い会期の最後であつて大変議員各位に御迷惑かと思いますが、与党としまして、法案のそうした処理について、必要だと思いますので、明日は是非本会議を開くように処置を願いたいと思います。
  68. 藤田進

    藤田進君 只今の明日開くという理由は、衆議院に送付する案件があるから、それをかけるために明日開きたいと言われておりますが、只今まで上つているものの数は非常に少いし、又さして時間を要しないもので、本日の本会議を見ても、皆さんおわかりのように、殆んど議場にはおれないで、委員会のほうに主力が注がれなければならん状態にあつた。会期末においてむしろ時間を要するのは、本会議の時間ではなくして、委員会の時間になつている。これは何人も否定できないと思うのです。それを無理をして本会議を開き、実に本会議の議場というものは、出席者が少いために、国会法上その他疑わしいと思われる事態さえ諸処に見られたと思う。こういう無理をしてまで開くよりも、むしろ本当に、慎重に審議をし、且つ所定の会期内に事を運ぶというお気持であるならば、むしろ委員会審議等に時間をとらるべきである。私はこのような意味で、明日開くことには反対いたします。  なお提案者の松岡さんに確かめておきますが、今の提案は、さような衆議院送付ということで、本日上つておるものをかけたいというふうに言われておるわけで、もとより今上つていないもろもろの案件について、それを上げるためにという意味ではないというふうに解するわけですが、本当の腹はどういうことなんですか、説明してもらいたい。
  69. 松岡平市

    松岡平市君 明敏な藤田君が、本当の腹もよくおわかりと思いますから、そういうことはまあここで申上げなくてもいい。又現に農林委員会あたりも、是非明日開いてもらいたい。そうして今日、さつき通つた肥料の処理のほうは、これは通産委員会との間に相当な食違い等ができておる。これの処理は、衆議院との間に相当面倒な問題が起るようでありますが、それで事実、なお会期中に処理しなければならん法案が、明後日一時に殺到いたしましたら、大変処理が困難である。私はこう考えております。まあいろいろ都合もありましようが、明日、できるだけの法案は、どんどん一つつて行きたいと思うのであります。
  70. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 ちよつと松岡さんにお尋ねしたいのですが、さつき、うちの会派の事務長が来ましての報告によると、重要法案のかけられておる地方行政委員会も、今休憩、内閣委員会も休憩になつたようでありますが、このさまざま意見が衝突しての休憩のようですが、いろいろ審議を促進したいとお考えになつておることは、今よくわかつたのですが、今晩これらの委員会を再開をして審議をお続けになりますか。
  71. 松岡平市

    松岡平市君 私は、今それらの委員会が休憩になつたことについては、ちつとも承知しておらなかつた。今あなたから初めて聞いたのですがいずれこの委員会は、私のほうの理事委員がたくさん出ておりますから、帰りましたら、法案の重要性に鑑みて、是非審議を急速にやつてもらうように私としては話したいと思つております。どういうわけでこういう重要法案を休憩に入つたか、つまびらかにいたしませんので、その結果は、どうなるかということについては、今お答えできない。
  72. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 私は確かに、会期末だから、これは、本会議は開くべきだと思います。審議を促進するということなら本会議は開くべきだ。明日上つて来た法案は、明日緊急上程をするならばそれは私やつて結構なことだと思うのです。ところが休みつぱなしで一方はおつて、本会議だけは開きたいと言つても、そうなれば、今上つておる法案は三件か四件でしよう。だから月曜日でもいいわけだ。  もう一つお尋ねしますが、衆議院のほうの議院運営理事会では、本日この二つの法案委員会採決になつて、そうして明日の本会議にかけるとか、或いは本日の本会議にかけるとか、本日本会議にかかるというようなことの状態になれば、衆議院としては、明日の本会議は、一応何と申しますか、要らない。明後日だつていい。ただこれが通らんという見込であるならば、会期延長を議決する必要上、明日三十日に本会議を開きたい。こういうことで、正式にあなたのほうの議運の理事から協議がありました。そういうふうなら、あなたのほうの話しておることは、私にちつと腑に落ちない。会期を延ばそうという意向は、本日これは、本会議に上らんのですから、本会議はございませんからね。従つて確実に衆議院としては、明日本会議を開いて、会期延長をするということをおきめになるのですか。これは公式に言つておることです。ところがそういうことは私たちには知らせられない。そういうことになつておるのかどうか。この点は念のために伺つておきたい。
  73. 松岡平市

    松岡平市君 その事態を私初めて聞きました。実は先ほど理事会藤田君から、衆議院の議運の理事会を開いて、会期を二日間延長することをきめた。そうしておいて、私はさつき、そういうふうなお話でしたから、議運の委員長に私はそういうことがあるのかと言つたら、いや全然そんなことはないのだと、こういうことでした。只今お話のことも、私が全然今まで何も聞いておりません。率直に申上げます。
  74. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 そうするとどうしても、明日、日曜日でも、開かんということは、むけにこういう事態だから言えません。言えないが、今聞いたことで、委員会のほうは審議を促進するのか、或いは会期延長の問題は、この状態において、衆議院自由党としてどういうお考えを持つているのか。これらを聞いて、それ如何によつては、私たちは明日開くまでになるか、或いは開かんでもいいのかということも考える。松岡さんのところで知らんということでは話にならんから、一つそれを聞いてお知らせ願いたい。  そうでないと、衆参両院お互いに会期末で、さまざまな法案を検討中のが多数ありますから、それは松岡さんは肚の中を察してくれと言うけれども、私のはうも察してもらいたい。肚の中はそうであるけれども、公式のところでは、お互いにしつかりした理由と根拠の下に話合いによつて決しなければならん。
  75. 松岡平市

    松岡平市君 今言いましたように、委員会が今休憩に入つたということが、どういう理由であつたか、どういうふうになつておるかということは、私今あなたに聞いて初めて知つたわけです。初耳であります。それから衆議院のことは、全く初耳であります。会期延長のために、明日開かんでもいい会議を開くというようなことを衆議院の議運のどういうところでどうきめたか。これも確かめなければならん。今ここでお答えすることはできません。
  76. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 私は、ここで暫時休憩して、そのことを確かめて来たはうが、問題が早くきまると思います。
  77. 天田勝正

    天田勝正君 私はこの問題については、いずれが与党になりましても、会期末に至つては無理を承知で、この無理をお願いしなければならん事態も起きると思います。こういう観点に立ちます限り、理事会でもこの委員会でも、これはむげに反対するという態度でなく、次第によつてということだつたのですが、ところがその次第によつてが、あやしくなつて来た。そこで先ほど理事会でも、今小笠原君が指摘されたような点につきまして、松岡理事に確かめたところ、与党としては、今日本会議を開き又明日の日曜日に本会議を開くということによつて会期延長などは一切されるつもりはないかというようなことを念を押したところ、少くとも参議院与党としては、そういう考えは全くないというので安心したわけです。ところがどうも衆議院のほうで、今指摘されたようなことが濃くなつて来まして、これだと、どうも疑うわけではございませんけれども、あたかも参議院自由党のほうは、我々に幾分か無理をさせるような恰好になつておるのに、会期問題では、衆議院で決したことが優先するということで、こちらは素知らん顔をしておつて、実際向うではとんとん延す工作をしておつたのでは、いわゆる次第によつては、我々も認めようかという友情というか、そういうものが雲散霧消する。こういうことになるのでありまして、これはちつとも知らないということでなしに、やつぱり知つておつたら知つておつたで、私は申してもらいたいと考えます。
  78. 松岡平市

    松岡平市君 私は、先ほど申しましたように知らんことは知らんと申上げ、知つておることは知つておると申上げます。今あなたのおつしやつたようなことは、私は何も他意ございません。小笠原君の言われることも、誠に心外でございます。他院でどういうことを考えておるのか、私のほうは知りません。ここでいろいろと御議論はごいざましようけれども、速かに明日本会議を開くことがどうしてもいけないということが皆様の御意見であれば、これはやむを得ません。いろいろなこともございましようけれども、一つ明日開くか開かないかという結論を早く出して頂きたい。
  79. 藤田進

    藤田進君 結論を出さないとは申上げてはおりません。ただ、先ほど申上げたように、むしろ進行上何と言いますか、自由党与党から考えられると、会期も迫つたので急がれるわけでしようが、我々のほうからすれば、非常に粗雑な進行でなしに、慎重に審議をしなければならんという見解なので、その間に見解の相違があるのだが、いずれにしろ、本会議がしばしば開かないために、法案進行上、非常に遅れておる、これを促進させるためにも明日開かなければならんというものでもない。又、明日どうしても衆議院に送付しなければならん義理があるわけでもない。又一面この段階では、すでに会期延長の問題が取沙汰されておる。而も過去の会期延長については、二、三日前に目どを付けて与党ではおやりになつておる。今回も衆議院においては、さような動きがあると聞いておる。私が理事会で申上げたのは、衆議院理事会でも、さように会期延長をきめたということを申上げておるのでなくて、会期延長に関して相談したいから理事に集まつてくれ、こういうことを与党のほうから話が付けられておる。このことを私は、私の会派の衆議院の議運の理事から聞いておる。こういうことを申上げたわけで、これはその後ここに参ります直前にも聞いたところ、まさに間違いない。その通りである。こういうことなので、そうであれば会期延長と、明日本会議を開くかどうか、延いては委員会審議をどうするかということは、密接不可分の論題であるから、この際それらを確かめて行くべきだ。同時に又、これらを確かめて、これは我々の独断と言われればそれまでだが、我々の見解としては、やはり明日は開かんでも差支ないことである。こういうことを私は申上げたのです。  小笠原君のほうから、それぞれの事情を確かめたらどうかということでありますから、無論私も同感で、私どもだけの見解とするのでなくて、全体の見解にするために、是非それは必要である。どの会派も、それらの事情を確かめるということには賛成であると思うから、暫時休憩されたらいいじやないかということに私も同調するわけです。
  80. 松岡平市

    松岡平市君 それはあなたのほうでお確かめになつて、どういうふうに決定されてもいいのですが、私は、そういうことを少くとも確かめなくても、もう会期も二日しかなく、たまたま明日は日曜日に際会しておりますが、是非本会議を明日開くようにして頂きたい。そういうことをお願い申上げておるのです。それで確かめたからといつて、明日開かないという結論にはいささかも達しな、かように考えております。  あなたのほうは、そういうことを与党のほうで確かめて来いというのですが、私のほうは、先ほど申上げましたように、自分のほうの議運の委員長に聞いたところ、会期延長の問題などは、まだ問題にしたことはない。こういうことを私ははつきり開いて来たのです。
  81. 藤田進

    藤田進君 これは、なぜ他院のことについて、確かめなければならないかと言えば、御承知の通り他の案件の場合は、若干特別な規定があるが、その会期問題については、まさに衆議院における決定というものが本院を支配する結果になる。こういう特殊な事情にあるから、是非確かめたい。併し与党におかれて、衆参両院一貫した国会の対策の上に立つているから、会期延長は絶対にする考えはないのだ。よつて確かめる必要もないということが言い切れれば、又これは事情は変るかも知れません。その点をお伺いします。
  82. 松岡平市

    松岡平市君 会期延長を絶対にせんとは、言い切れる事情はちつとも、ございません。私は衆議院議長でもない。一切そういうことはできません。私は少くとも参議院の私としては、私の会派を代表している議運の理事としては、この段階においては会期延長するという意思は持つてもおりません。これは、はつきり申上げます。
  83. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 衆参両院の自由党ですか。
  84. 松岡平市

    松岡平市君 只今のところでは、衆参両院の自由党、或いは私の知らない議員何人かが、そういうことを言いふらしているかも知れませんけれども、私は議運の理事としてここに出ている、その職務の範囲内においては、さようなことについて何人からも、何らの、そういうことについて指示を受けた事実もない。相談された事実もございません。
  85. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 それじや、あなたのわかつている点でお尋ねしたいのですが、明日本会議を開いて何をやるのですか。その希望をおつしやつて下さい。
  86. 松岡平市

    松岡平市君 法案その他の諸案件審議をしてもらいます。
  87. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 これは小委員会日程を作る前に、議長が自動的に日程を作つて公報で出しますが、それ以上に、どういうことを自由党として希望しておられますか。
  88. 松岡平市

    松岡平市君 日程以外に、今のところ別にこれということを希望しておりません。
  89. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 そうすると、明日委員会で上つたものでも、緊急上程をしたいという希望は、今の段階においてはないというわけですか。
  90. 松岡平市

    松岡平市君 その点、失言いたしました。日程に今日載らないものでも、緊急上程等でどしどしやつてもらつて、最終日に本会議運営が困難に陥らないようにして頂きたい。
  91. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 そうすると、今日議長日程を組まれるものについては、明日小委員会で御取きめになるものを先ず……それから委員会から上つて来たものは、本会議開会中に上つて来るとか、遅くなつてつて来るとかいうものを上程する。そのほかにありませんか。
  92. 松岡平市

    松岡平市君 今のところは、別に何も私は予定しておりません。
  93. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 こういうことは、自由党として、全く異例である日曜日に本会議を開いて欲しいと皆さんのほうで御希望になつて、我々はそれを呑ませられる立場にある、嫌じや嫌じやと言いながら……。そうだとすれば、何々をやるのかということは、あなたたちとしてはお考えになつて、この本会議を開くことを要望しておられることと思う。だから皆さんのほうで考えられているものは、日程にあるもの、委員会で上つたものを、相成るべくは上げたい。それ以外に他意はない。今のところは……。それ以外他意はない。こういうことですね。
  94. 松岡平市

    松岡平市君 さようでございます。
  95. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 それから、もう一つお尋ねしますが、自由党としては、飽くまでもこの際、この議運なり小委員会なり、それらの話合いであろうが、民主的な採決であろうが、それらによつて、本会議を軌道に乗せて行くというお考えは勿論のことおありですか。
  96. 松岡平市

    松岡平市君 もとよりそ点について、何ら他意はございません。おつしやる通りでございます。
  97. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 もう十分お考えの末、御希望になつていることですから、この二つの重要法案がかかつている委員会案件が、明日においても委員会審議する分が難渋するというようなことについては、どういうふうにするお考えですか。
  98. 松岡平市

    松岡平市君 私たちは、是非委員長その他の委員の努力によつて、円満に議了されることを希望します。
  99. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 そうすれば、本日もこれから委員会を開くなり、明日も、それらの委員会を開いて審議を尽して行つて、そうして明日の本会議の上程を期待するということに、無論政府与党としてもお考えで、積極的に、その方針でお進みになられるのか。
  100. 松岡平市

    松岡平市君 事情が許せば、是非さようにいたします。
  101. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 許さない事情というのはどういうのですか。
  102. 松岡平市

    松岡平市君 私が先ほど申上げましたように、どういうことで、ああいう重要法案審議が休憩に入つているのかつまびらかにいたしませんが、何もなかろうかと思うのですが、何か特別な事情があつて促進が許されないことがあれば、又別個のことをとると思うが、少くとも私といたしましては、委員会において十分、速かに審議を進めてもらうように計らわるべきものだと考えております。さよう努力いたします。
  103. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 その努力をすることは、十分我々もはつきり言つておきます。私のほうは、幸い委員長を持つておりますから努力したいと思つております。別途のことが起ればということですが、それはうまく審議できないときのことを指すと思うのですが、そうすればどういう方法で審議を進められようとしておるのか。念のためにこの点を伺つておきます。
  104. 松岡平市

    松岡平市君 今のところ、目下、ひたすら委員会の円満な、そうして迅速な審議希望しているだけでございます。
  105. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 松岡君の言は、自由党の意向を代表した言として十分了承しておきます。
  106. 剱木亨弘

    ○剱木亨弘君 私は、議運の一委員としてそういうことを言つていいかどうかわからないが、今日文部委員会では、我々の審議に先立つて全員の議員立法提案として、全員速かにこの会期中に通ることを希望して、早急に午前中に上げまして本日若し間に合うならば、本会議に緊急上程してもらいたいというのでやりました。一日も早く衆議院に送り込みませんと、同様の内容を持つた議員立法が衆議院に提案されておりまして、その中の一部分であるこれを、成るべく早く向うの委員会審議してもらう。会期延長するかせんかという問題でなしに、我々としては、法案が是非通過さしたいのでございますから、どうか一件といえども、是非一つ、明日早く本会議を開いて衆議院に送つて頂きたい。これは文部委員会としましては全員の希望でございます。  これは恐らく、皆さんのほうの会派でも、必ずこれが通ることを希望されておると思いますので、是非僅かな案件と申しますけれども、私は非常にこれは重要な問題と思つておりますので、是非一つ、明日は本会議を開いて頂き、この一件だけでも是非御審議願いたいと思います。この一件でもお通し願いたい。
  107. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 劔木さんは文部委員長代理でそういう御要請ですが、私はそういうことが、たつて希望であるということは私もたつて希望ですが、速かに衆議院のほうに廻したいという希望は持つておるのです。それは同意見です。けれども、文部委員会も随分無駄に日数を費してやつて来たようなことで、迫つて来たことでもあるので、皆こう睨み合わして院の運営を考えて行く立場で言うと、主観的に極めて重要であるからと言つても、やはり院の運営一つの慣行を打立てて規律を厳正にして行くためには、やはりまだ考慮しなければならん点が出て来る。その話は十分承わつておきます。私たちも賛成です。
  108. 剱木亨弘

    ○剱木亨弘君 ただ無駄に過したのじやないので、実は議員立法で、衆議院に提案になつておりますので、これがやはり上つて来るということを待つておるというのが、今日の段階において上る見込がないというので、相当やつたんですが、これは無駄に過したんじやないのですから。 (「もういいよ」と呼ぶ者あり)
  109. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) お諮りをいたしたいと思いますが、明日は、定例日ではありませんが、松岡、劔木君等の御要望もありますし、明日、本会議を開くということにいたしたいと思いますが。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  110. 藤田進

    藤田進君 いろいろ与党松岡君のほうを通じて、お考えを質しましたところ、もとより本日上つている各種案件、数多くありませんが、これと、特に会期末であるから、明日委員会から上り、委員長から緊急上程が要求せられたものについては、これはやりたい。それ以外については、特に日曜日であるのに開くのであるから、それ以外に上程する考えはない。こういうことでありまするから、その趣旨において私は賛成をいたしたいと思います。
  111. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 松岡君の先ほどの言を信頼しまして、私も明日予定されるものが、本会議で議了せられることの意味で、たつての御希望ですから、賛成することは同意見ですが、あなたのお言葉を信頼して、飽くまでも議運の立場においては、無ルールな状態において本会議のトラブルを起すというような問題であるならば、私はあえて本会議を開くことは避けたいと思う。そういうようなことのないことを前提として、私もこれはあなたの御意見の通り賛成いたします。
  112. 松岡平市

    松岡平市君 私は、無ルールな本会議などということは、ちつとも只今考えておりません。その点は十分御信頼頂きたいと思います。
  113. 天田勝正

    天田勝正君 私は、只今左派社会党も賛成せられ、又先ほど来の理事会において緑風会も賛成である。更に改進党は二十一日間会期延長の主張を持つておられた建前から、勿論賛成せられておるのでありますから、もはや明日大会議開会すると答えが出たような気がいたします。併しながら私は、非常に残念に思いますことは、決して私どもが、与党に廻ればとて、個人としては、こうした無理を頼まなければならないということは、私も重々承知しておる。それだからそういう意味でこれは相談に乗つて来たのであつて、私は問題は一方交通的に審議してやつてくれという、こういう話であつて、片方、これは大多数の会派が求めておりまする例えば内定であろうとも、その意味においては説明もできるでありましよう外遊問題等については、幾ら求めても、言を左右にしてとうとうやられない。こういうことを私は慣憾に思つておるのでありまして、さようなことでありましては、これはいつも一方的に政府側の意向だけがまかり通る。こういうことに相成つて、これは甚だ国会運営といたしましては、国会の権威から見ましても、悪い慣例身残すものである。こういう観点でありまするから、私は仮に答えはさようであつて、その結果は、反対いたしましても、我々も拘束されるということに相成るのでございまするが、私はどうも、明日開くということには賛成いたしかねるということを申上げておきます。
  114. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 明日、定例日ではありませんが、会期末でもありますし、本会会議を開きたいと思います。御異議ございませんか。    「異議なし」「異議あり」と呼ぶ   者あり〕
  115. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) では明日は本会議を開くことに決しました。
  116. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 ちよつとこの際、自由党さんのほうにこの院の運営に関することですからお尋ねいたしますが、本日内閣委員会の長島委員が、我が党に対し御正式な連絡ということで、定員法については六十日の参議院審議未了になつた場合において、衆議院において三分の二議決で可決しますから悪しからずという御連絡がありましたが、私はこの点は非常に院の運営上重要だと思いますが、本日の二十九日一ぱいは、まだ審議がなし得る。又審議をする努力をすることによつて明日にその審議が持越しになつて、そうして成案が得られるという状態において、他院といえども無理に、単に法規に照して三分の二議決等をするというようなことは、慣行を作る上からいつても望ましいとも思われない。而もこの定員法の内容によつては、この法が仮に通つても、それが動くかどうかということについては、幾多の疑念のある法案である。それを審議をしようという努力を政府与党としてなさりもせず、これをどうしようかということもなさりもせず、単にこれは法規で衆議院側の三分の二議決に待つという態度は、私はその委員会委員として審議を付託されたかたとして、十全の職責を尽しておらないと思う。而もそれが自由党会派の意向であるということで意思決定しておるとなれば、参議院自由党が、参議院委員会における審議を放棄したものと考えられる。私はこの点は、非常に不穏当だと考える。議運の委員長は、先ず院の運営上こういうことを如何お考えになつておられるか。御所見を承わつておきます。  それから自由党として、どうしてそういうことをおやりになつたか。それは間違いでないかと、私思つているので、真意はどこにあるのか、この点も承わつておきたい。  それから、これは議長おられませんから、副議長にそういうことが院の運営として望ましいとお考えになつておられるかどうか。これも御所貝を承わりたい。
  117. 松岡平市

    松岡平市君 私は今、長島内閣委員がどういうふうな通達をされたか。これはもう私は実は初めてでございます。    〔小笠原二三男君「昨日外出したからだ」と述ぶ〕
  118. 松岡平市

    松岡平市君 いや私はおつたけれども、今おつしやるような申入れを、これは私はあなたの表現が非常に簡明であつて、わかるのだけれども、審議の日にちが、なおあるにもかかわらず、今日は二十九日ですから、今日は審議があるにもかかわらず、審議はせん。それであとは、衆議院の法律上の手続に委せるということを申入れられたというのは、あり得ることじやないと思うのです、私の解釈では。何かその申入れの間違いじやないかと私は思う。これを参議院自由賞の意思として誰が決したか。私も国会対策の副委員長でございますけれども、少くとも国会対策で、さようなことを決定した事実はないということだけを申上げておきます。なお、事態のどういうふうであるかということ、それから小笠原委員只今のことにつきましては、長島委員によく質しましてどういう事態であるかということについては、それで明らかにして、それはこういう会議の席がよければ席で、又そうでなくて何かの行違いであれば、小笠原委員に私から、詳細調査の上申上げることにいたします。  従つてそのことにつきましては、それが明らかになつてから、そういうことは一応、おつしやる通り審議の日数はある。そのうちに審議を放棄してしまう。与党みずからそういうことを申入れをするということは、いささか妥当でないと思います。一つその旨は、もういろいろここで、妥当であるとは、自由党といえども考えておりません。何か手違いではないかと思いますので、いずれ詳細調査の上、小笠原委員まで取りあえず御返事申上げるということにさして頂きたいと思います。
  119. 重宗雄三

    ○副議長(重宗雄三君) 決して望ましいこととは存じておりません。
  120. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 私も、副議長と同様でございます。  本日は、これにて散会いたします。    午後七時二十二分散会