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説明員(
永井三樹三君) 輸出をできればバランスに近付くところまで伸ばしたいという熱意は十分持合せておりますし、又そのために努力もいたしておりましたし、今後もいたす
考えでおりますが、実際問題といたしまして
カナダの人口は大体
アメリカの十分の一だつたかと思いますが人口。それからその国の消費の
事情から申しまして、
日本がコムペチチチヴに出し得る品物というものが残念ながら昨日申上げましたようなみかんだとか、お茶だとか、若干の綿織物だとか、にしんだとか、カメラとかいうふうな全体としてなお一億ドルというふうな上に上り得ないものでございますために、アンバランスが非常に大きいのでございまして、勿論
カナダにおいて最近東部地方において開発事業が非常に進んでおります。その進んでおりまする開発事業に関連いたしまして、スチール、パイプとか鉄鋼製品などが
日本から売り込めば、これはかなりな巨額に達するという見込がありまして、これも或る
程度有望だと私どもは
考えて研究しておりますが、そういう大きな需要がありますものにつきましては残念ながら現在までのところ
日本品そのものは非常に割高であるために如何ともしがたい。如何ともしがたいと申しますと放任するようでございますけれどもそうではなくて買
つてくれない。需要が多くないものについては如何に計画をしてもうまく行かないという
事態があります。これは
通商政策ばかりでなくて
日本の
経済全体としての見方からこういう問題はアタックして行かなければいけないと思いまして、この点はそれぞれ
関係省でも常に真剣に考慮されているところでございますからその点申上げます。