○佐藤説明員 私から御説明いたします。まず
東京付近でございますが、
東京付近では現在進めておりますのがまず京浜、山手の輸送力の増加の問題でございます。これは現在田町、田端間で両線が複線を使
つております
関係上、大体一分五十秒
程度の間隔で入
つております。従いまして山手、京浜それぞれについてはこの倍の間隔ということにな
つております。これが大体八両運転で入
つておりますが、上野から
東京までの間は非常な混雑をしておる。もちろん品川方面も非常な混雑をしておりますので、私どもといたしましては、極力早くこれを分離してしまうように、つまりもう
あと二線つくりまして、山手、京浜がおのおの別の線路を走る、そういたしますと山手、京浜が現在の倍
程度の能力が出るので、最後はやはり一分五十秒近くまで詰まるということでございます。それでこの工事が今どういうふうに進んでおるかと申しますと、新橋のホーム
関係はは現在できております。有楽町もできております。
東京も大体でき上りました。今後の仕事と申しますのは、大体神田付近並びに秋葉原と神田の間の高架線の仕事でございます。これは現在のところ約二年間かけましてつくり上げる予定にしております。なおこれに伴いましてもちろん変電所の容量の問題あるいは車両の問題、工場の問題、電車区の問題がございますが、こういう問題もやはり総合して進めて行くつもりでございます。
それから中央線につきましては、現在八両運転をや
つております。これもやはり約一分五十秒の間隔でラツシユ・アワーに入
つております。中央線は御
承知のごとくもうあれ以上乗れないというような三〇%
程度の乗車効率でございまして、これに対してどうしたらいいかということを
考えたのでございますが、大体十両運転が最大じやないかと
考えております。と申しますのは、十両以上をやりました場合には結局
東京駅の配線からその
列車と
列車との間隔がふえる。結局長くいたしましても輸送力はふえない。それと、長くなりますと中央線の各駅のホームを長くいたしまして配線変更しなければならない。そうしますと駅の前後に踏切りがございまして、これが大分ひつかか
つて、非常なめんどくさい仕事になる。こういうような
関係から、中央線は十両運転を目途として進めて行く。二十九年度には大体九両運転にいたしまして、その次に十両運転にして行くというふうな
考え方でございます。
なお常磐線につきましても、極力八両運転にいたしまして、あそこは線路容量がなく非常に困
つておるのでございますが、できるだけ入れて行こうと
考えております。そのほか横浜線あるいは南武線につきましてもそれぞれ連結両数をいずれも長くいたしまして、通勤輸送の緩和をはかりたいと思
つております。
関西につきましては、東海道線がやはり非常に困
つておるのですが、現在は大阪から宮原の操車場入口までの間の線路を増設いたしまして、宮原の操車場の入口から先、といいますのは、操車場に入ります回送一
列車が減りますから、そこまで増設しますといくらかいい。さらに私どもといたしましては、これを京都の方に延ばして行くつもりでございます。西の方につきましても、鷹取から明石までの間が非常に線路容量が詰ま
つております。これは電車と
列車が一緒になりまして複線で走
つているので非常に困難でございまして、電車の増発もできないし、
列車も非常に困るという
状態でございまして、これにつきましても将来は増設して行きたいと
考えております。そのほか片町線につきましては、鴫野までを今増設しております。複線化をしてここも緩和する予定にしております。なお城東線につきましては、天王寺の入口に単線区間がありまして、これも直しております。こういうふうにいたしまして、大体
東京、大阪付近の通勤輸送の緩和をはかることにしております。なお名古屋付近につきましても、現在豊橋からあるいは関ケ原くらいまでの快速
列車的なものを現在運行しております。これも将来また電化が進みますと、あるいは電車というような形態にな
つて行くのじやないかとも
考えております。そのほか北
九州の問題もございますが、北
九州も極力
列車の増結その他をはかりまして緩和をするつもりでおります。