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1954-04-01 第19回国会 衆議院 本会議 第32号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十九年四月一日(木曜日)
議事日程
第二十九号 午後一時
開議
第一
衆議院事務局職員定員規程
の一部を改正する
規程案
(
議院運営委員長提出
) ————————————— ●本日の
会議
に付した
事件
議員藤田義光
君の
逮捕
について
許諾
を求めるの件
議事日程
を変更し
委員会
の
審査
を省略して、
犬養法務大臣不信任決議案
を上程すべしとの
動議
(
八百板正
君外百二十一名
提出
)
原子力
の
国際管理
に関する
決議案
(
佐藤榮作
君外十名
提出
)
日程
第一
衆議院事務局職員定員規程
の一部を改正する
規程案
(
議院運営委員長提出
) 午後二時三十一分
開議
堤康次郎
1
○
議長
(
堤康次郎
君) これより
会議
を開きます。 ————◇—————
荒舩清十郎
2
○荒舩清十郎君
議事日程追加
の
緊急動議
を
提出
いたします。すなわち、
議員藤田義光
君の
逮捕
について
許諾
を求めるの件を
議題
となし、この際
委員長
の
報告
を求め、その
審議
を進められんことを望みます。
堤康次郎
3
○
議長
(
堤康次郎
君)
荒船
君の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
堤康次郎
4
○
議長
(
堤康次郎
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて日程
は追加せられました。
議員藤田義光
君の
逮捕
について
許諾
を求めるの件を
議題
といたします。
委員長
の
報告
を求めます。
議院運営委員長菅家喜六
君。 〔
菅家喜六
君
登壇
〕
菅家喜六
5
○
菅家喜六
君 ただいま
議題
となりました
議員藤田義光
君の
逮捕
について
許諾
を求めるの件について、
議院運営委員会
の
審議
の経過並びに結果を御
報告
申し上げます。
本件
は、
議員藤田義光
君が、
昭和
二十八年七月二十四日より現在に至るまで、第十六回ないし第十九回
国会
の
衆議院決算委員会
の
委員
に選任せられ、同
委員
として
右委員会所管事項
の
議題
について自由に
質疑
し、
意見
を述べ、かつ
討論
が終局したときは表決に参加する
職務
を有しておるものであるが、第十六回
国会
の同
委員会
において、
株式会社鉄道会館
に対する
鉄道用地
の貸付に関する件が
議題
となり、これに関連して
帝都高速度交通営団
の組織、
運営等
が論議されるや、
昭和
二十八年九月二十九日、ごろ、
東京
都千代田区丸ノ内三丁目仲四号館七号内の
野田武夫事務所
において、
前記営団理事丸山武治等
より、
前記営団
に不利な
質疑
をしまたは不利な
意見
を述べないよう請託を受け、その報酬として
供与
せられることの情を知りながら、
野田武夫
を通じ
現金
二十万円の
供与
を受け、同年十月中旬ころ、
前記野田武夫事務所
において、
丸山武治等
より、前同様の
趣旨
のもとに
供与
せられることの情を知りながら、
前記野田武夫
を通じ
現金
十万円の
供与
を受け、も
つて
自己
の
前記職務
に関し収賄したものであるとの被疑事実に基き、
司法警察員警視庁警視
正
浅沼清太郎
からの
逮捕状請求
により、
東京簡易裁判所判事向井周吉
からの
要求
に
従つて
、去る三月三十日内閣から同君の
逮捕
につき本院の
許諾
を求められたものであります。
議院運営委員会
は、同日この案件の付託を受け、ただちに
秘密会
を開いて、
犬養法務大臣
及び
井本刑事局長
より
本件
の
説明
を聴取し、
質疑
を
行つたの
でありますが、その内容につきましては、
秘密会
のことでありますので、詳細の
報告
を差控えたいと思うのでありますが、
委員会
の了承を得て、特に
委員諸君
よりの
質疑
の中心と
なつ
た問題を申し上げておきたいのであります。
憲法
第五十条の会期中における
議員
の不
逮捕
の大原則からい
つて
、
議員
の
逮捕許諾
の
要求
はこれを軽々に行うべきものではなく、さらに
刑事訴訟法
の精神から見ても、また従来からの例にかんがみても、
身柄
を拘束せず、
任意出頭
によ
つて取調べ
を行うべきものではないか、またその
理由
とされる
証拠隠滅
の点について見ても、
関係者
のほとんど全部が
身柄
を拘束されておる
現状
から見ても、その
証拠隠滅
のおそれありとは考えられない、むしろ
身柄拘束
による
取調べ
によ
つて自白
を促すのが
目的
のようにとりやすいのであるが、はたしてしかりとすれば、きわめてこれは重大な問題であると思うがどうかという各
委員
の質問に対して、
法務当局
からは、何人も
自己
に不利な供述を強要されないことは
憲法
の保障するところであ
つて
、
身柄拘束
によ
つて自白
を期待する等の考えは全然ないが、
関係者
の
身柄拘束
の期限が切れた後における
証拠隠滅
のおそれがあるため、捜査の必要上、
任意出頭
をも
つて
はその
目的
を達することはどうしても困難であるとの結論に達したために
議員
の不
逮捕
という特権についても十分考慮したが、結局やむを得ざる処置として本
要求
をここに
提出
するに
至つたの
であるとの答弁があ
つた
次第でございます。
委員会
は、事案の重大なる性質にかんがみまして、その取扱いに慎重を期して参りましたが、本日の
委員会
におきまして、諸般の情勢を勘案いたしました上、
本件
についてはこれに
許諾
を与うべきものであると決定をいたした次第でございます。 以上、簡単ながら御
報告
申し上げた次第でございます。
堤康次郎
6
○
議長
(
堤康次郎
君) 採決いたします。
議員藤田義光
君の
逮捕
について
許諾
を与えるに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
堤康次郎
7
○
議長
(
堤康次郎
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて議員藤田義光
君の
逮捕
について
許諾
を与えるに決しました。 ————◇—————
堤康次郎
8
○
議長
(
堤康次郎
君)
八百板正
君外百二十一名から、
議事日程
を変更し
委員会
の
審査
を省略して、
犬養法務大臣不信任決議案
を上程すべしとの
動議
が
提出
されております。 右の
動議
を採決いたします。本
動議
に
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
堤康次郎
9
○
議長
(
堤康次郎
君)
起立少数
。よ
つて
八百板正
君外百二十一名
提出
の
動議
は否決されました。 〔「多数だ」「数えてみろ」と呼び、その他発言する者多く、
議場騒然
〕
堤康次郎
10
○
議長
(
堤康次郎
君)
議長
は
少数
と認めます。(
拍手
) ————◇—————
荒舩清十郎
11
○荒舩清十郎君
議事日程追加
の
緊急動議
を
提出
いたします。すなわち、
佐藤榮作
君外十名
提出
、
原子力
の
国際管理
に関する
決議案
は、
提出者
の
要求
の
通り委員会
の
審査
を省略してこの際これを上程し、その
審議
を進められんことを望みます。
堤康次郎
12
○
議長
(
堤康次郎
君)
荒船
君の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
堤康次郎
13
○
議長
(
堤康次郎
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて日程
は追加せられました。
原子力
の
国際管理
に関する
決議案
を
議題
といたします。
提出者
の
趣旨弁明
を許します。
須磨
彌
吉郎
君。 〔
須磨
彌
吉郎
君
登壇
]
須磨彌吉郎
14
○
須磨
彌
吉郎
君 ただいま上程されました
原子力
の
国際管理
に関しまする
決議案
につきまして、私は、
衆議院各派
を代表して、その
趣旨
を弁明いたす次第でございます。(
拍手
) 現前の
世界
にくまなくおおいかぶさ
つて
おる
一つ
の気分は、いかんともしがたいという困惑であり、混迷の感であります。しかも、それは、はつきりとは名状しがたいけれども、
終戦直前広島
、
長崎
でわが
民族
の受けたあの大きな衝動につながる方向に
日本民族
も
世界
も押し流されるのではないかとさえ感ぜしめられる不安にほかならないのであります。そして、その
一つ
は、三月一日
ビキニ
島付近における
水素爆弾
の試験が、第五
福龍丸
の画期的な損害によ
つて
も、ひとり
日本
のみならず、
世界
に対する大きな驚きだからでございます。 そもそも、
世界
を
原子爆弾
の
破壊
から救うために、
米国
では、
広島
に
原子爆弾
第一弾の投下がありまする前に、
スチムソン陸軍長官
は、
ルーズヴェルト大統領
に対して、
原子爆弾
が
文明
を抹殺するの日も到来するかもしれないと警告してお
つたの
であります。そればかりでなく、最近は、
マレンコフ・ソ連首相
も、
水素爆弾
は
文明
の
破壊
であると喝破しております。それどころか、最近に至るまで、
米ソ両国
はそれぞれ案を具しまして、その
使用
を
国際
的に管理せんとする
米国側
と、その
使用
を
禁止
せんとする
ソ連側
との間に、幾たびか折衝があ
つたの
でございまするが、何の進展も見ないうちに今度の
実験
とな
つたの
であります。このことは、
世界
平和の叫びが実のところいかにから念仏にすぎなか
つた
かを示すものでございます。
国連憲章
は、その
前文
の冒頭におきまして、「われ
ら連合国
の人民は、われら一生のうちに二度まで言語に絶する悲哀を
人類
に与えた
戦争
の
惨害
から将来の世代を救い、」と申しておるのでありますが、さような荘厳なる宣言をしておきながら、今や事実上
人間
のコントロールの限界を越えつつある
原爆
、
水爆
の脅威に
人類
全体がおののいておる始末でございます。これは、とりもなおさず、
人類
の将来にさえ関しまする深刻な不安をかもしておるのであります。
連合国
全体として、その中に
ソ連
を含むことはもちろんでございまするが、これらの国々が反省をすべきときに達したのではないでありましようか。その
実験
を行いました
米国
におきましても、二十四日のニューヨーク・ヘラルド・トリビユーンのような大きな
新聞
は、本年三月一日という日は
歴史
の
転換点
となるかもしれないと述べておる次第でございます。これは、
原子兵器
の持ちまする
危険性
についての
最大
の
関心
はまさに
世界人類
をおおう
ゆえん
であります。三月二十三日、
チヤーチル英国首相
も、下院におきまして、実に涙をも
つて
、この
水素兵器
の恐ろしさに言及しておるのであります。 三月一日の
実験
は
アメリカ国防当局
の
予想
をはるかに超越いたしまして、ために事態の再検討をさえ余儀なくされておると伝えられているのであります。その
威力
は、十二マイルの
地域
を完全に
破壊
し、四十マイルの
地域
に直接の
被害
を与え、さらにその
先入マイル
の地点に至りましても
原子灰
による
惨害
を人身に加えておりますばかりでなく、その震動は実に二百マイルの果てまでも感ぜられたと申しまするが、さらに千マイル隔た
つて
おりまする海水までが異常なる汚染を残されておる実情でございます。
死の灰
でございまするとか、
原子まぐろ
でございまするとか、
急性放射能症
などの新しい
日本
語が生れたのは、けだしゆえなしとしないのでございます。今回の
実験
はその
破壊力
が
専門家
の
予想
をもはるかに裏切るほど強大であ
つた
ばかりでなく、その第二次
的放射能
が想像以上の広い範囲に及んでおると言われておることは、今後なお引続きまする
実験
の恐ろしさを物語るものであります。 思うに、広い
世界
の中で、よりもよ
つた
り、わが
日本
が、
原子力破壊
の
洗礼
を受けた、た
つた
一つ
の
国民
であります。さきに
戦争
の末期におきまして、
広島
、
長崎
に初めて
原子爆弾
が見舞われて、二十数万の同胞が一瞬にしてその
犠牲
と
なつ
たことは、わが
民族史
の痛ましくも忘れがたい一こまであります。さらに今回また
原子兵器
の
実験
による
最初
の
犠牲
となりまして、
世界
の
重大関心
の的とな
つたの
でありますが、今までのところ、
米国政府
から公式には遺憾の
意思
の表示がないのであります。(
拍手
)
広島
、
長崎
の
爆撃
をも含みまして、
米国
はすでに四十六回の
原子力爆発実験
を施行したのでございます。さらに近くは四月二十三日とも報ぜられておりまするが、
中部太平洋
上のエニウエトツク及び
ビキニ実験場
におきまして、
実用水素爆弾
第一号というものの
最初
の
実験
をするとの情報があるのでございます。これは飛行機によ
つて
投下されるもので、まさに
軍事的水爆時代
の新機軸となるだろうと見られておるのであります。すでに、この新しい
実験
は、た
つた
一発をもちまして、実に三百
平方マイル
の
地域
を完全に
破壊
し得るというのであります。これに至りまする前に、第二回の
実験
がすでに三月二十六日に行われておる旨発表されたのであります。そして、
ストラウス原子力委員長
が三月三十一日帰米しての談話では、一発をも
つて
一つ
の
都市
を完全に吹き飛ばし得るに
至つた
と言明いたしておるのであります。 わが
日本
は、
人類
多き中に、初めて
原子兵器
の
犠牲
となり、しかも二度ならず三度までも
惨害
を受けたのでございますから、ここに
世界
に対し、
人類
を代表して、
かく
のごとき惨禍の一日もすみやかに絶滅せられるよう、実効ある方法を立て、
人類
を
破壊
から救うことを提唱する上におきまして、最も崇高なる
権利
と、そしてまた
最大
の
発言力
とを有するものと信ずるのでございます。(
拍手
) 昨年十二月八日、
米国大統領アイゼンハウアー元帥
は、
ニユーヨーク
の
国際連合総会
で、大きさと種類において
原子兵器
の発達は実に目ざましく、その
威力
は
広島
、長時に投下された当時に比べると実に二十五倍に達しておるから、このままで進むならば、
人類
は
原子兵器
の前に
自殺
を遂げるのほかはないと述べたのであります。ここに申されまする二十五倍でございまするが、
西洋流
の考え方では、
一つ
の
時代
、すなわちゼネレーシヨンと申しますか、それは四分の一世紀でございまして、二十五と連想されるのであります。これは考えようによりましては
無限大
をすら示すものでありましようが、この
演説
後わずかに三箇月足らずの三月一日の
実験
では、はたせるかな
広島
、
長崎時代
の二百五十倍から六百倍に達しておるその
破壊力
が発見ざれるに
至つた
次第であります。
大統領
は、この
演説
におきまして、それだから、
原子力
及び
原子材料
を
国際機関
に集めて、すなわちプールして、これを
平和的分野
においてのみ
使用
せんことを
提案
しておるのであります。このことは実に重大なる提議であります。
原子力
の
平和的利用
が今や
世界
中に研究せられておることは御承知の
通り
でありまして、そのために必要欠くへからざる
原子炉
はすでに四十数箇国が築造中であります。過
般本院通過
の
予算案
中におきましても、二億三千万円の少額ではございまするが、わが
日本
もこの
世界
の進運に伍せんため
原子炉研究
の経費を見積
つて
おる次第でありますから、われわれ
日本民族
が率先してこの
大統領
の
提案
に心から賛意を表することは、もとより当然でございます。本日この
決議案
が本院に
提出
せられまする
一つ
の
理由
も、また実にここに存するものと思うものでございます。(
拍手
)
大統領
は、また、その
演説
の中で、現在すでに
アメリカ
では、第二次
大戦
全期間を通じて、あらゆる戦場で、すべての航空機、すべての大砲が投下した、発射したすべての
爆弾
、すべての砲弾の総計を
爆発威力
に換算してみても、その何倍かにも達するところの
原子兵器
を現に貯蔵しておることを述べておるのでありますから、このとき、この際でございます。この動力をあげて
平和産業
に振り向けることができるならば、われわれの
世界
が電気と蒸気の
時代
から脱皮しまして、
原子生産力
による第二
産業革命
ともいうべき新
時代
を開拓いたし、その
機会
にほんとうの
意味
の平和の樹立ができるのであ
つて
、これこそ
米国大統領提案
の目標でもあり、また
人類
の願望でもあると信ずるものであります。(
拍手
)それでこそ、まさに
人類
の
恐怖
を歓喜に置きかえるというものでございます。
米国
は、一九四六年に、いわゆる
バルーク案
として知られております
原子力国際管理案
を提唱いたしておるのでありましたが、今回は
米国
の持つ
原爆優勢保持
を思い切
つて人類
の福祉と
産業
の発展とに振り向けんことを、国境を越えて、われわれ
日本民族
は切望してやまないものであります。(
拍手
) ここでさらに申し述べたいことは、
米国
ばかりでは、ございません。
他方ソ連邦
におきましても、すでに五回の
原子力実験
をいたしていることは周知の事実であります。また、そのうちの一回は
水素爆弾
の
実験
であることも事実であります。それのみならず、一月十九日、
ソ連政府
の
機関紙
でございますイズヴエスチヤという
新聞
は、
退役将軍
という匿名をもちまして、
原子兵器
の
報復力
は
米国
ばかりではない、
ソ連邦
にもあるの、だという説を載せておるのでございますが、このことは、一月十二日、
ダレス国務長官
が
ニユーヨーク
におきまして、今後
米国
は
共産主義
に対しては封じ込めの
政策
はもう捨てる、また
巻返し
の
政策
も、それから一歩を進めて、また百歩を進めて、時を選ばず、所を問わず、いやしくも
共産主義
の侵略に対しては
原子力
をも
つて
即時報復せんとする
意味
を表明したことに対応するものでありましよう。そしてまた、
英国
といえども、すでに三回の
原子力実験
をいたしておることを考えますと、
世界
は今やまさにま
つた
く
原子力
の
兵器
廠と化しつつあると申しても過言ではないのでございます。ことに
米国
、
英国
、
ソビエト連邦
の三国におきましては、
原子爆弾
のみならず、
幾多
の
原子兵器
をも保有しておることは、おおうべくもない事実であります。ことに
米国
におきましては、
都市爆撃用水爆
から野戦における二百八十ミリ
原子砲弾
に至りまするまで、各種の
兵器
がそろ
つて
おるのであります。 今や、
原子兵器
は、明日の
悪夢
にはとどまりません。今日現在の恐ろしい事実であるのであります。わが
日本憲法
は
平和憲法
でありまして、その
前文
において、「
日本国民
は、恒久の平和を念願し、
人間相互
の
関係
を支配する崇高な理想を深く自覚するのであ
つて
、平和を愛する諸
国民
の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」と宣明いたしておるのであります。この点から申しましても、かつまた
原爆
の三回にわたるたつ
とい犠牲
からも、われわれは、
世界
に向
つて
、
世界
をなまなましい
原子地獄
から救うことをこの
機会
に強く主張する
権利
あると同時に、またその
義務
をも有するものと感ずるのであります。(
拍手
) ことに、元来は昨年十二月十四日
ラドフォード統合参謀本部議長
によりまして、最近におきましては
ダレス国務長官
によ
つて
提唱されておりまする、
米国
の軍略のニュー・ルツクと称せられるものがございますが、それによりますると、
世界
を場合によ
つて
は
原子力
による
破滅
に押し詰めるものであろうかとも思われます。このことは、
世界有数
の
軍事評論家
で知られておりまするハンソン・ボールドウイン氏が三月七日のニユヨーク・タイムズの
新聞紙上
におきまして指摘しておるのは、この
通り
でございます。
かく
のごとき戦略は政治の否定であり、
無限
の荒廃であり、そこには勝利もなく、ただ不安定があるにすぎないと喝破しておるのはまことに至言でありまして、われわれ
日本
及び
日本民族
が、さらに一歩を進めまして、
兵戦
のための
原子力使用人類
が
人類
の手で
自殺
を遂げるにひとしいものとして、断固その
禁止
を叫ばなければならぬのはここにあるのであります。(
拍手
)これすなわち、本院が、
原子力
は平和的の
利用
にとどめ、またただちに
軍事原子力
の
実験
から生じまする
被害
を防ぐため有効適切なる
措置
について、
日本国民
全体のたつ
とい犠牲
に基く崇高なる
意思
をも
つて
国際連合
に要請せんとする
ゆえん
であります。(
拍手
)ネール・
インド首相
は、二十八日、
実験
は
禁止
したらよかろうと提唱しておるのでございまするが、われわれは、ここに申しまするのは、その
被害
の
防止
を期するものであります。そもそも
原子力
の
国際管理
と
原子兵器
の
禁止
とは、もちろん、なまやさしいものではございません。当然
幾多
の荊棘が将来に横たわるのでありまして、今後
国際軍縮会議
において
幾多
の困難を突破せなければなりません。けれども、ノーベルが
火薬
を発明したときに、これで
戦争
は根絶するだろうと予言したことが、今やま
つた
く裏切られまして、遂に
水爆
の
時代
とな
つたの
でございます。自然、
水爆
の恐ろしさはかえ
つて
戦争
を思いとまらせるのであろうと申しました先般の
英国
の
チマーチル首相
の観測には、にわかに賛同しがたいものがあるのでございます。要は、
国際
間の
不信
を断たない限り、平和を信じ切れないのであります。
原子爆弾
も
水素爆弾
も、その他の
原子兵器
がかえ
つて
国際
間の疑惑を深めて参りまする
現状
に顧みまして、ここにこの
決議案
をも
つて
国と国との
不信
を去らんとする以外に何ものもないのでございます。 以上、本
決議案提出
の
趣旨
を申し述べた次第でございまするが、その
決議案
をここに朗読させていただきます。
原子力
の
国際管理
に関する
決議案
本院は、
原子力
の
国際管理
とその
平和的利用
並びに
原子兵器
の
使用禁止
の実現を促進し、さらに
原子兵器
の
実験
による
被害防止
を確保するため
国際連合
がただちに有効適切な
措置
をとることを要請する。 右
決議
する。 〔
拍手
]
衆議院各派
を代表いたしまして本
決議案
を
提出
いたしました
趣旨
は上に述べた
通り
でございまするから、何とぞ
諸君
の御賛同をお願いいたす次第でございます。(
拍手
)
堤康次郎
15
○
議長
(
堤康次郎
君) これより
討論
に入ります。
佐藤虎次郎
君。 〔
佐藤虎次郎
君
登壇
]
佐藤虎次郎
16
○
佐藤虎次郎
君 私は、自由党を代表して、ただいま上程されておる
原子力
の
国際管理
に関する
決議案
に
賛成
せんとするものであります。
世界
の
文化人
や
平和主義団体
の仲間から、かかる
決議案
と同様な
趣旨
が論議され
提案
されたことは、すでにしばしば繰返されたことで、あえて異とするには足りませんが、一国の
国民
の総意を代表する
国会
の名においてかかる
決議
がなされんとしておることは、おそらくこれが
世界最初
の企てであろうと強く信ずるものであります。(
拍手
)われわれは、この
決議
が、真に平和を愛好する
日本民族
の魂の声として、全
世界
の
識者
の良心をゆさぶるに違いないと強く信ずるものであります。何となれば、八年前の
戦争
中に、
広島
と
長崎
で
世界最初
の
原子爆弾
に見舞われ、今また、平和の
時代
に、
世界最初
の
水素爆弾
の
洗礼
を受けた
日本
の
国会
にこそ、この
決議
を提唱する
権利
と
義務
があることを、全
人類
が必ず認めてくれるであろうと信ずるからであります。(
拍手
)現に、
アメリカ
の
軍事評論家ミリス
氏は、
原爆
の
洗礼
を受けた唯一の
国民
である
日本人
の言うことは傾聴に値するということを認めております。われわれは、いつまでも
敗北意識
のとりこにな
つて
お
つて
はいけない、
世界
平和と
人類
幸福のために、大胆率直に
アメリカ
と
ソ連
に向
つて原子兵器
を捨てよと勧告しなければならないのであります。(
拍手
)
原子力
の
国際管理
とその
平和的利用
の問題は、ただいま
須磨
君より
説明
がありましたし、すでに内外の
識者
によ
つて
論じ尽された点でもあるし、その
必要性
は
議員各位
の熟知せられるところでありますから、時間を節約するため、
賛成
の
趣旨弁明
を進めることをお許し願いたいと思います。 この
賛成
について、私は
三つ
にわけて
賛成
したいと思います。第一は、全
世界
の
人類
を
恐怖
から解放するために、
原子兵器
の
使用
をすみやかに
禁止
せよという点であります心今回の
日本人
がこうむ
つた
災害
は、決して単に
日本人
だけの
被害
ではなく、全
人類
の一員としての
被害
である。今や
原子力
の問題は、全
人類
の運命に直接
関係
する新しい課題として扱われなければなりません。
火薬
の発明によりまして
封建制度
は
破壊
されました。
原子爆弾
が第二次
世界大戦
の終止符となり、三月一日
ビキニ環礁
で行われた
水爆
の
実験
は、まさしく
世界歴史転換
の機になるであろうと信ずるものであります。この
重大性
を最も深刻に正しく理解しておるものは、前後三回にわたり
原子兵器
の
災害
を身をも
つて
体験したわれわれ
日本人
以上のものはなかろうと信ずるのであります。 今度の
水爆
は、
広島
、
長崎
に落ちた
原爆
の六百倍の
威力
があるということを、ただいまも
須磨
君が述べられております。
TNT爆薬
一千万トン以上に匹敵するという、ほとんど信じられないほどの
爆発力
と
放射能
を持ち、現場から三百三十マイル離れたところに
死の灰
が降
つて
来たというほどの恐ろしいもので、これが
三つ
も落ちますれば、
日本
は全滅するだろうと思います。もはや単に
日本
だけの
恐怖
ではない。
チヤーチル
も声をふるわせ涙を流して
演説
をし、
ソ連
のマレンコフも、最近の
兵器
を使う新たな
戦争
が起れば、それは
世界文明
の
破滅
だと神経をとがらしておる。
水爆
の
恐怖
は、明日の
悪夢
ではありません。目前の現実として受取らねばなりません。こうした段階に立ち至りました。今や
水爆
は全
世界
をおおう
恐怖
の黒雲であり、
悪鬼羅刹
でない限り、こんな底なしの不安におびえる人々の心にまずわき起
つて
来るものは、
原子兵器
の
使用禁止
ないしはその
非合法化
の強い
要求
でなければなりません。われわれは、この
決議案
はそういう
恐怖
から
人類
を解放することを念願して
提案
されたものだと信じます。第二に、われわれは、
世界
の善意を増すことによ
つて
、
米ソ
間の冷たい
戦争
を解消し、
日米
の国交が真に親善ならんことを祈りつつ、この
決議案
を提唱したものである。
毎日新聞特派員那須
氏のワシントンからの報道によりまするならば、
アメリカ
の
当局者
は、この
事件
を、
日本
の極左の人々が反米の感情をあおる唯一の材料ではないかと心配していたと報じて参りました。まことに、ごもつともな御心配であります。実際は、今度の
事件
に対し、血の気の多い
国民
のうちには、
アメリカ
さん一体どうしてくれるのだという怒りを感じた者も少くないであろうと思います。(
拍手
)三月十四日、第五
福龍丸
がそれとも知らず持ち帰
つた
一握りの灰が恐るべき
放射能
を持
つた
死の灰
であることがわか
つた
とき、対米親善を願う人々は、とんでもないやつかいな問題が起
つた
、(笑声、
拍手
)こう言うておるし、反米論者は絶好の攻撃材料を得たと喜んでいるのも事実であります。現に、
日米
交渉に資するための現地調査と言明して、十九日焼津市におもむいた外務省の古内参事官は、各方面からの事情を聴取し、二十日にその結論を外務省に
報告
した中に、極左陣営が
水爆
問題を
利用
する動きが見える、すなわち組合や船員の家庭を訪問しているほか、新
日本
医師会という毛沢東の金のバツジを胸につけた団体が、患者を収容しておる焼津の病院を訪れ、資金カンパをしてやると、次第に動きが表面化して来ていると述べております。私も静岡県人であり、現地調査をした結果、この事実を裏書きすることができるのであります。かかる極左陣営の策動を押える道は、
アメリカ
側の補償を急速かつ完全に解決することだと信じます。 第三に、この
決議案
は補償問題のことは表面にうた
つて
ありません。文中の
原子兵器
の
実験
による
被害防止
を確保するという一項の中には、単にこれからの
被害防止
だけでなしに、現在の
被害
に対する補償の問題を含むことは理の当然であります。(
拍手
)すなわち、第五
福龍丸
の
被害
はもちろん、全国的に巻き起
つた
まぐろ騒動による損害、危険区域の拡大による損失等の補償問題が当然含まれておるものと私は解釈しておるものであります。しこうして、この補償問題に対する
アメリカ
の態度は、今までのところ一応好感を持
つて
迎えられます。すなわち、
米国
の国務省のスポークスマン、スイダム氏は、
事件
直後、
米国
は調査の結果過失が
米国
にあることが判明すれば損害補償の用意があると声明しております。また、
アメリカ
の議会の
原子力
委員長
コール氏は、十七日の記者団の質問に答えていわく、調査の結果
日本
側に過失がなく、漁夫等に何らの悪意がないことがわかれば、当然
米国政府
は損害を支払うべきで、
放射能
を帯びた魚を食べて病気に
なつ
た人々にも、彼らに悪意がなか
つた
とするならば、
米国政府
は損害を支払うべきだ、こう言
つて
おります。その他、病気治療に
アメリカ
の施設を提供すると申し出ておる。さらに、二十五日のアリソン大使が出した第五
福龍丸
事件
に関する
日米
共同調査の結論が出るまでの暫定処置として、
米国政府
は
日本
政府及び駐日大使館双方が必要と認める補償額を支払うの用意がある、この補償額は治療費及び賃金、家族に対する生活救済費を含むという声明書から見て、私は
米国
の誠意を認むるにやぶさかではありません。 問題は、早期補償の程度及び範囲であります。古内参事官が外務省に
報告
したと伝えられる補償の範囲は直接第五
福龍丸
関係
の
被害
のみに限られておるようでありますが、
被害
者側がかかる最小限の範囲と最小限の金額を対象として
日米
交渉に入ろうとするのは、あまりにも消極過ぎはしないかということであります。本
事件
の
日米
交渉は、もつと広い範囲と高い程度の基盤に立
つて
根本的な解決を期するにあらざれば、真の
日米
親善を確立することはできないであろうと思われます。すなわち、今回の
事件
はマーシヤル群島付近を根拠地とするわが遠洋漁業全体に重大な影響を及ぼすことはもちろん、もしマイラー記者の言うごとく、
ビキニ環礁
内の水は今後数年間
放射能
でよごされていることは間違いないであろう、そしてその付近の魚類も
放射能
を多量に持
つて
おるので、
人間
がそれを食べれぱ非常に危険であるということが事実なら、わが遠洋漁業は大打撃をこうむるわけであります。
水爆
の
実験
が太平洋の魚を初めとする食糧資源をいかに
破壊
するかは、今日の科学ではいまだはかり知れていないのであります。ゆえに、私は、
人類
の幸福のために、
原子兵器
使用禁止
の前提として、まず
水爆
の
実験
を中止せよと言いたいのでありまするが、中止でき得ないならば、補償の程度をただしておく必要がある。それにもかかわらず、今回
アメリカ
は一方的に
水爆
実験
の区域を今までよりも六倍弱、すなわち
東京
を中心として北は室蘭、西は下関に及ぶ広さに拡大した旨を通知して参
つた
という話であります。もちろん、太平洋は
米国
の湖ではありませんから、これは公海自由の原則にもとることは明らかでありますが、かかる
国際
法上の議論はしばらく別として、このためにわが国が太平洋漁場の一割を失うのみならず、ニューカレドニアから濠州東方に広がる主要まぐろ漁場へ出漁する漁船は、片道一日半か二日遠まわりをしなければならぬ、これに費すところの莫大な経費は一体どうしてくれるかということが重大問題でなければならぬと思うのであります。 以上の
三つ
の問題は、陸で失
つた
ものを海でとりもどすよりほかに蛋白資源の補給路を持たない水産
日本
の根本的な問題でありますが、当面の課題としてさらに二、三補足しておきたい補償案件は、すでに第五
福龍丸
の水揚げ損失を補償する以上、この
事件
の影響を受けて著しい打撃をこうむ
つた
各地の魚市場の損失は当然考慮せられなければならないのであります。私は、良識ある
アメリカ
の
当局者
は、
日米
親善の見地からでも、この補償の
要求
を快く理解されるであろうと信ずるのであります。(
拍手
) これは補償とは別問題でありますが、この
事件
が
アメリカ
に伝わりますや、
アメリカ
の業者から、まぐろカン詰、冷凍まぐろの輸出待
つた
と打電して参りました。これに対して、農林、外務、厚生三者が連絡協議をして、
日本
政府の無害証明をつけたものなら輸出してもいい。
日本
国内でまぐろを食べなく
なつ
た人のあると同じように、もし
アメリカ
において、まぐろカン詰を食べなく
なつ
たとするならば——今日
日本
の
アメリカ
向けの冷凍まぐろが三万トン、同まぐろカン詰が百七十万箱、金額にいたしまして一千八百万ドルに及ぶわが輸出水屋物の花形が、しばししぼんでしまうおそれなしと、だれが保証するでありましよう。 最後に、私は、この
決議
の実現にあたり、政府に対し苦言を呈しておきたいと思います。それは、岡崎外交は、いつも
アメリカ
に対して
日本
の国力の貧弱なことにひけ目を感じて、遠慮がちのように見えます。(
拍手
)なるほど、敗戦
日本
の国力は三等国、四等国以下でありましようが、しかし、真理は常に兵力や経済力とともにあるとは限りません。(
拍手
)すつ裸のガンジーが遂にインドの独立をかちと
つたの
は真理の勝利であります。他のことはとも
かく
、
原爆
の非を鳴らす資格においては、一度ならず二度、三度までも
原爆
の
洗礼
を受けた
日本民族
こそ
世界
中の第一人者であります。私は、この世代において
原子兵器
を捨てよと言うことが真理に奉仕する
最大
の道であると信じまするので、あえて政府当局が自信と誇りを持
つて
この
決議
を堂々と国連に持ち込むよう強く要請し、私の
賛成
意見
の陳述を終りといたします。(
拍手
)
堤康次郎
17
○
議長
(
堤康次郎
君) 志村茂治君。 〔志村茂治君
登壇
〕
志村茂治
18
○志村茂治君 私は、ただいま
提案
になりました
原子力
の
国際管理
に関する
決議案
に対し、口
日本
社会党を代表して
賛成
の意を表明いたそうとするものであります。(
拍手
)
広島
、
長崎
に
原子爆弾
が投下されましてから今日に至るまで、
原子力
は
人類
を死の谷底に追いやるだけであ
つて
、
人類
の幸福のためにはほとんど役に立
つて
おらなか
つたの
が
現状
であります。こうした状態を招いたものは、
世界
でこの
歴史
的な大事業を
最初
になし遂げた
アメリカ
のその後の態度によることがきわめて大きいのであります。すなわち、
アメリカ
は、正義を守るものは
アメリカ
であると信じ、この恐るべき
原子力
の秘密はできるだけ長く
アメリカ
だけで独占しなければならないと考えて、一九四二年十二月二日、シカゴ大学の西スタンドパイルが、史上初めての核分裂の持続的連鎖反能を開始いたしましたときから今日に至るまで、厳重な軍管理下に、もつぱら
兵器
に
利用
し続けて参
つた
ことであります。 ところが、この秘密が間もなく各国の科学者たちによ
つて
突きとめられて、
アメリカ
の独占が失われるということは、この研究に参加した科学者たちの証言
通り
であ
つたの
であります。それにもかかわらず、その後においても、
原子兵器
こそ
アメリカ
防衛のための最も重要な役割を果す
兵器
であるという実力外交主義が長く続いて一本の太い線とな
つて
アメリカ
の国防
政策
を貫いてお
つた
ことが、今日の矛盾を来す原因とな
つたの
であります。イギリス、カナダ、フランス等の、
原子力
を開発している国々がいわゆる自由主義国家であ
つた
うちはよろしか
つたの
でありますが、一九四九年九月に
ソ連
の
原爆
実験
が行われ、続いて一九五三年の九月には
ソ連
の
水爆
実験
が行われるに至りまして、事態はきわめて重大となり、
原爆
はもはや
アメリカ
を守るための最良の
兵器
ではなくな
つたの
であります。 一国がいかに強力な
爆弾
を製造しようとも、またその貯蔵量をいかに増加しましようとも、相手方もまた攻撃を加えることができる程度の
原爆
と航空機を持
つて
おります限り、自国の防衛には何の役にも立たないのであります。しかも、国土を
原爆
から守るためには天文学的な経費を必要とし、
アメリカ
にと
つて
も、その実現はま
つた
く不可能なことであります。第三次
世界大戦
も十分に戦い抜く自信を持
つて
いた
アメリカ
は、ここで最後の切札を失
つたの
であります。過去十一箇年間、
兵器
競争の先端をひた走りに走り続けて参りました
アメリカ
が、この巨大な虚無の壁に突き当
つて
、はたと当惑したのも当然と言わなければなりません。ここに至
つて
、今日実力外交はあまりに芸がなさ過ぎるものとなり果ててしま
つたの
であります。(
拍手
)こうした事情は、また
ソ連
についても共通しておるものと言わなければなりません。
米ソ
がこのような対立を続けておりますときに、
英国
はカンパーランドに大規模な原子発電所を着工し、西欧十一箇国も
原子力
の
産業
的
利用
について共同研究を始め、インドもまた、アジアを中心として、同じく
産業
的
利用
の研究に着手し、
世界
はようやくにして
産業
原子力
時代
に入ろうとしているのであります。しかしながら、これらの研究には、技術の秘密の公開と情報の交換とを必要とするのであります。そのためには、
原子力
を軍管理下から解放しなければなりません。(
拍手
)
原爆
の原子雲の中からは、決して
産業
原子力
時代
は生れて参らないのであります。 昨年十二月、アイゼンハウアー
大統領
は、プール案によ
つて
ウラニウム元素の
国際
プールを提唱したのでありますが、
バルーク案
に示されたことく、
アメリカ
が
原子力
について現在持
つて
おる
国際
的に有利な立場を守り続ける意図を持
つて
おります限り、一切の
原子力
をまず放棄して、各国が平等の立場で討議すべしというあの
ソ連
の主張にあ
つて
、再び不成立となる公算がきわめて多いのであります。われわれは、
日本
に
原子爆弾
が投下された直後の八月六日、米英が、われわれは祈らなければならない、このおそろしい力を
世界
諸
国民
の平和のために資すべきことを、そして全
世界
を滅ぼす
破壊
のかわりに、
世界
繁栄のための永久の基礎となるべきことをと、
日本
向けに放送しておりますが、あの良心に一日も早く
世界
が立ち返ることを強く要請するものであります。(
拍手
)
世界
の良心によ
つて人類
が死の谷底から出る道を至急に開かなければならないのであります。 ロケツト装置の
原子爆弾
が全大陸を飛び越えて、不幸な
都市
目がけて発射される将来の
戦争
を
予想
して戦慄しない者があるでありましようか。この戦慄から何が生れるであろうか。一言にして言えば、軍縮と平和あるのみであるといい、また、もし平和を確保しようとするならば、
原子爆弾
は
国連憲章
に結びつけらるべきである。この新
兵器
は、憲章の陰に勢ぞろいする
文明
の軍隊に対する大きな力となるであろう。
原子爆弾
の
使用
が安全保障理事会によ
つて
厳重に管理されないならば、
人類
は
破滅
の危機にさらされる。
原子爆弾
を制裁
兵器
として安全保障理事会の手に確保すれば原子
戦争
は
防止
されるとい
つた
、あの第二次
大戦
後に訪れた平和論に立ち返
つて
、
米ソ両国
が大乗的な立場に立
つて
、
世界
の良心に基き、
人類
が死の谷底から抜け出る道を至急に開かれることを強く
要求
するものであります。(
拍手
) この
要求
は、
日本国民
の場合特に強いものがあります。すなわち、米軍に軍事基地を提供し、
アメリカ
の前進基地とな
つて
おる
日本
は、
米ソ
戦う場合、
日本
がどう考えようと、よしんば参戦しなか
つた
といたしましても、この国土が
原爆
の攻撃を受けることはないと、だれが言い切ることができるのでありましようか。(
拍手
)しかも、
日本
には
原爆
から
都市
を守る一片の
措置
もとられておらないのであります。(
拍手
)サンフランシスコ条約が批准されましたとき、
ニユーヨーク
・タイムズは、その社説で、
日本人
は将来
ソ連
によ
つて
行われるかもしれない痛ましい報復的
爆撃
に直面しておる、われわれは
日本人
が今後条約に伴う危険を引受けるべきだということを十分知るようになると信じておると述べております。
アメリカ
はさように考えておるのであります。
日本
の危うさは言語に絶します。だが、さらに事情通の語るところによれば、沖縄の米軍基地は、
ソ連
軍が
日本
本土を占領した場合、
日本
本土を空襲する
目的
をも
つて
設けられておるというのであります。そうなれば、
日本
は
米ソ両国
方から
水爆
を投げつけられる立場に立
つて
おるのであります。(
拍手
) 再軍備論者は、一度くらい負けたからとい
つて
戦争
反対とか再軍備反対とか言うのはいくじがなさ過ぎるとか、また、戦えば必ず
アメリカ
が勝つとも言
つて
おります。しかしながら、
原子力
戦争
にあ
つて
は、勝つ前に
民族
が滅亡してしまうことを忘れてはならないのであります。(
拍手
)われわれ
日本国民
は、
世界最初
の被爆
国民
であり、今回は灰とはいえ、
水爆
の見舞を受けた
世界
ただ
一つ
の
国民
であります。また、
平和憲法
によ
つて
非武装中立を
世界
に宣言し、
人類
平和という崇高な理念に
従つて
、みずから裸とな
つて
挺身した
国民
でもあります。
日本国民
こそ、堂々と
原子力
とその
実験
について
国際管理
を
要求
する資格のある
国民
であります。
世界
は、この
原爆
にのろわれたる
国民
の悲願をむげにしりぞけることはできないはずであります。(
拍手
)この
意味
におきまして、私は、モスクワに、ベルリンに、そうしてワシントンに
米ソ
原子力
会談が持たれております今日、
日本国民
がその
国会
の名においてこの
提案
が
決議
されることは最も機宜に適した処置と考え、心から
賛成
するものであります。 以上をもちまして私の
賛成
討論
といたします。(
拍手
)
堤康次郎
19
○
議長
(
堤康次郎
君) 木下郁君。 〔木下郁君
登壇
〕
木下郁
20
○木下郁君 私は、
日本
社会党を代表いたしまして、ただいま
議題
とな
つて
おります
原子力
の
国際管理
に関する
決議案
に対し
賛成
し、その
理由
を申し述べんとするものであります。
原子力
が、先ほど
須磨
君からもお話のありましたように、今や全
世界
の大問題とな
つて
おります。また、この原子に関する科学が、現代の科学の最高峰として、
人間
を造物主によほど近づけておるのであります。さような
意味
で、
原子力
が生産のエネルギーとして平和的に
利用
されまするならば、
人類
の文化、福祉のためにどれだけ貢献するかは、はかり知れないものがあるのであります。しかしながら、もし一たびこの
原子力
が
兵器
として、
破壊
と殺戮の道具として用いられますときは、
人類
にとりまして
最大
の不幸をもたらすものであります。(
拍手
)そのことは、私どもが、
広島
、
長崎
のあの悲惨な姿を、十年を経過した今日振りかえ
つて
見ても、身の毛のよだつ思いがすることではつきりいたします。 さような
意味
で、わが党は、一昨年の第十五
国会
に、本
決議案
と同
趣旨
の
決議案
を
提案
いたしました。爾来その主張を続けて参
つた
ものでありまするが、去る三月一日、あの
ビキニ
島近海における
水爆
の
実験
によりまして、
日本
の漁船第五
福龍丸
が
被害
をこうむり、しかも、その
被害
が直接
放射能
のためでなくして、灰をかぶ
つた
というためのものであるということや、また罪もとがもない何百という原住民が被爆して傷を負うておるということを聞きまして、
日本国民
八千万人は、電気にでも打たれたように、ほんとうに底知れぬ悲痛な不安に襲われたのであります。そのために、期せずして、本日ここに各党一致をもちまして本
決議案
の上程を見るに至りました。この
決議案
こそは、
原爆
の体験者としての
日本国民
の、二度と再び
原爆
を使
つて
はならないという悲願を
世界
の
国民
に訴える血の叫びなのであります。(
拍手
)
原爆
力
使用
が
国際
法違反であるかどうかということにつきましては、学者の間に論議がかわされております。このことはこの
決議案
の主題目でありませんので、私は多くを触れませんが、現に
国際連合
でも、七年前から原子
委員会
をつくりまして、
原子力
の管理等につきまして研究討議をいたして参
つて
おります。また
米ソ
両陣営の間におきましても、最近その重大な課題とな
つて
おりますることは、
諸君
御承知の
通り
であります。あの毒ガスとか、あるいは黴菌とかいうようなものは、残忍なものであり、非戦闘員を殺傷するという
理由
のもとに、その
使用
を
国際
法上
禁止
されております。それならば、毒ガスなどに比べて何千倍の
破壊力
を持ち、また老幼男女をひつくるめて何十万人という
人間
を集団的に殺戮するこの
原子爆弾
、しかも
放射能
による傷害、いわゆる
原爆
症というものが、現代の科学の程度では、その治療がほとんど不可能であるという事柄等を考えまするならば、この
原爆
が
禁止
さるべきものであることは当然過ぎるほど当然なことであります。(
拍手
)この
意味
におきまして、われわれは、
米ソ
両陣営がイデオロギーを超越して手を握り合い、
ソ連
の鉄のカーテンも撤廃して、明朗な
措置
を
原爆
について講ずることを心の底から願うものであります。(
拍手
) 私は、この際、武器と
戦争
の
関係
について、少しく
歴史
を振りかえ
つて
みたいと思うのであります。武器が刀ややりでありました
時代
には、封建国家として小さな国で、
戦争
も
地域
が狭く、
従つて
戦争
による損害も割合に少か
つたの
でありまするが、
火薬
が発明されて飛び道具
時代
となり、しかもそれが戦車や飛行機や戦艦や潜水艦というような武器を用いて、国も近代的な大きな国家となり、しかもその
戦争
が国家群と国家群との間に行われることになりまして、
戦争
は
世界
的になり、
被害
も
世界
的になりました。そのために、第一次
世界大戦
の死傷者の数が、大ざつぱに見て一二千七百四十九万、第二次
世界大戦
の
犠牲
者が五千六百四十六万というような厖大な数字にな
つたの
であります。ところが、今やそれがまた一歩進みまして、
原爆
の
時代
になろうとしておるのであります。
水爆
が一発
東京
のまん中に落されれば、関東一円ぴしやつとやられるというようなことにな
つて
おる。その
原爆
戦ともなりますならば、死傷者の数は億単位で数えられるに至るでありましよう。さればこそ、アインシユタイン博士その他の
原子力
の権威の人たちが、
人類
の文化の
破滅
を憂えられまして、
世界
に向
つて
警告を発せられておることも、まことに道理あることと思う次第であります。(
拍手
) しからば
戦争
の見通しはどうかと申しますると、国と国との間の紛議は、最後的には
戦争
によ
つて
解決されて参りました。政治学者は、そのために、
国際
社会というものを弱肉強食の集団であると規定いたしました。極端なことを言う人は、おなかのすいたおおかみの集まりであるとすら申したのであります。五千年の
歴史
を振りかえ
つて
みますると、残念ながら、この事実を否定するよりも、肯定しなければならぬと思います。 しかし、おおかみの群がいつまでもおおかみの群であ
つて
よいはずがありません。
人類
の知性と良識はこれを許しません。おおかみの集まりから羊の集まりとなり、やがては
人間
の集まりとな
つて
、
世界
は
一つ
にという企てがいろいろに試みられて参りましたことも、
諸君
御承知の
通り
であります。その中で一番大きな
国際
的機構は、か
つて
の
国際
連盟であり、今日の
国際連合
であるのであります。その
国際連合
が着々として成果を収めておりますることは、これは顕著な事実であります。しかしながら、それだからとい
つて
、われわれ近い将来に
戦争
がすぐなくな
つて
しまうなどというようなことを期待することはできません。さようなことを期待するのは、現実を遊離した、甘過ぎる考えであります。(
拍手
)現に、目と鼻の朝鮮では、昨年の夏まで三年間
戦争
が続けられて参りました。東南アジアにおいては、現に
戦争
が続けられつつあります。
米ソ
の両陣営の間におきましても、その対立が
世界
の不安の種とな
つて
おりますることも、
諸君
御承知の
通り
であります。 わが党は、
人類
普遍の倫理としての人道主義、民主主義を縦糸として、知性と良識を横糸として、搾取なき、不合理なき
一つ
の
世界
を建設することを目標といたしまする民主社会主義の政治理念の上に立つ党といたしまして、民主主義の
国際連合
に対し、この非人道なる
原子力
の管理を求める
ゆえん
であります。
日本国民
は、敗戦を契機といたしまして、従前のあやまちを深く反省いたしまして、武器を捨て、交戦権を捨てて、いわゆる
平和憲法
を制定しまして、
国際
紛議を武力により解決することは一切しないということを
世界
に向
つて
宣言いたしたのであります。(
拍手
)また、
原爆
は体験した唯一の
国民
でありますから、
原子力
に関して
世界
に向
つて
本
決議案
のごとき訴えをすることは、われわれ
日本人
に課せられましたる崇高な
義務
であるとすら私は考えるのであります。(
拍手
)
須磨
君のお話の中に、ヘラルド紙が去る三月一日は
歴史
の
一つ
の転換期になるであろうと言われたということがありました。私は、きようのこの
決議
が、十年後か百年後には必ずや尊敬をも
つて
振りかえられる日の来ることを信じて疑いません。(
拍手
)繰返して申します。人道の名において、
人類
の
歴史
の名誉のために、二度と再び、あの残虐きわまりなき、非人道ぎわまりなき
原子爆弾
がこの地球の上に使われるというようなことのないことを、心の底から祈
つて
やまないものであります。(
拍手
) 最後に、私は、この
決議案
の執行について一言申し添えたいと思うのであります。われわれは、敗戦
国民
といたしまして、あの休戦条約を忠実に履行して、占領
政策
の批判というようなことほ一切これを差控えて参
つたの
でありまするが、私は、
原爆
の非人道については、吉田総理大臣が、サンフランシスコの講和
会議
において、
日本
の首席全権として、必ずや
世界
の公正な諸
国民
に訴えるであろうということを期待いたしてお
つたの
であります。三年前の九月、あの
日本
の立場を述べられた吉田全権の
演説
を耳を澄まして聞きましたが、一言半句も
広島
、
長崎
の
原爆
のことに触れられませんでした。実に遺憾に思いました。その気魄魂の乏しさ、その卑屈さに対しては、少からず不満を感じたのであります。(
拍手
)敗戦国の全権の立場の苦衷ということも察しております。また、敗戦国が完全な独立を回復するためには、国力を一歩心々回復して行くほかに道のないということも
歴史
の教えるところであります。しかし、正しいことを正しいとして、あくまでも勇敢に主張することこそ、
日本国民
の志気を高揚し、かつ
世界
の具眼の士の信用を獲得する
ゆえん
であります。(
拍手
)私は、この
意味
におきまして、きようは見えておりませんが、吉田総理大臣及び岡崎外務大臣に対しまして、この
決議案
の執行について——先ほど佐藤君からも、自由党の代表としては意外に思
つた
くらい強硬なお話もあるし、まぐろの損害のことまでお話がありました。どうか、岡崎外務大臣、この
決議案
の
趣旨
を貫徹するためには、勇敢に、そうして自信を持
つて
、
世界
にわれわれの気持、われわれの
決議案
の
趣旨
を徹底するようにとりはからわれんことを要望いたしまして、私の
討論
を終ります。(
拍手
)
堤康次郎
21
○
議長
(
堤康次郎
君) これにて
討論
は終局いたしました。 採決いたします。本案に
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔総員
起立
〕
堤康次郎
22
○
議長
(
堤康次郎
君)
起立
総員。よ
つて
本案は全会一致可決いたしました。(
拍手
) この際外務大臣から発言を求められております。これを許します。外務大臣岡崎勝男君。 〔国務大臣岡崎勝男君
登壇
〕
岡崎勝男
23
○国務大臣(岡崎勝男君) ただいま採択されました御
決議
は、わが国として真に当然かつ痛切なるものがあると考えます。政府としましては、この
決議
のすみやかなる実現のため、あらゆる
措置
を講ずる決意であります。 御承知の
通り
、本問題は、国連を中心として、すでに数年間にわたり
関係
国の間に討議されて来た案件であり、もとより簡単に実現さるべきものとは考えられません。政府としましては、長期にわたるとも、忍耐と努力を尽して、あらゆる
機会
をとらえ、かつあらゆる国と連絡して、これが実現をはかりたき所存であります。(
拍手
)
国会
におかれても、政府の今後の
措置
に対して十分なる支持と鞭撻とを与えられんことを切望いたします。(
拍手
) [椎熊三郎君
登壇
〕
椎熊三郎
24
○椎熊三郎君 ただいま
議題
となりました
衆議院事務局職員定員規程
の一部を改正する
規程案
につきまして、
提案
の
理由
を簡単に御
説明
申し上げます。 改正の要点は参事及び主事の定員でありまして、参事については、主事の定員から五人を振りかえ増員することによりまして百七十五人と規定し、主事については、参事に振りかえのため五人及び行政整理による一人、計六人の減員に、速記者として五人を新規増員し、都合一人減の四百四十四人と規定しようとするものであります。 なお、附則において、主事の定員は速記者分の五人の増員を七月一日からとし、六月三十日までは四百三十九人と規定するとともに、
昭和
二十九年度における行政整理の一環として設けられております特別待命制度による待命者は、整理されるまでの間は定員にかかわらず職員として置く必要がありますので、定員を越える員数は、整理されるまで定員のほかに置くことができる旨を規定しようとするものであります。 本案は
議院運営委員会
において検討の上起案したものでありますから、何とぞ皆様方の御
賛成
あらんことを希望いたします。以上。
堤康次郎
25
○
議長
(
堤康次郎
君) 採決いたします。本案を可決するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
堤康次郎
26
○
議長
(
堤康次郎
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて
本案は可決いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時五十八分散会