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1954-02-27 第19回国会 衆議院 通商産業委員会 第17号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十九年二月二十七日(土曜日)     午前十時五十八分開議  出席委員    委員長 大西 禎夫君    理事 小平 久雄君 理事 首藤 新八君    理事 中村 幸八君 理事 山手 滿男君    理事 永井勝次郎君 理事 加藤 鐐造君       小川 平二君    始関 伊平君       笹本 一雄君    長谷川四郎君       柳原 三郎君    加藤 清二君       齋木 重一君    伊藤卯四郎君       中崎  敏君    川上 貫一君  出席国務大臣         通商産業大臣  愛知 揆一君  出席政府委員         通商産業事務官         (大臣官房長) 岩武 照彦君         通商産業事務官         (繊維局長)  吉岡千代三君         通商産業事務官         (鉱山局長)  川上 為治君  委員外出席者         通商産業事務官         (通商局長)  牛場 信彦君         通商産業事務官         (通商局輸出保         険課長)    山崎 隆造君         専  門  員 谷崎  明君         専  門  員 越田 清七君     ————————————— 二月二十七日  委員帆足計君辞任につき、その補欠として上林  與市郎君が議長の指名で委員に選任された。     ————————————— 二月二十六日  国際的供給不足物資等需給調整に関する法律  の一部を改正する法律案内閣提出第六四号) 同 日  斎藤式ガスタービン試作研究に関する請願(  池田清紹介)(第二四九一号)  電力料金値上げ反対に関する請願安井大吉君  紹介)(第二六一二号) の審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  輸出保険法の一部を改正する法律案内閣提出  第五七号)(予)  貿易に関する件     —————————————
  2. 大西禎夫

    大西委員長 これより会議を開きます。  まず去る二十三日予備審査のため付託されました輸出保険法の一部を改正 する法律案について、政府よりその提案理由説明を求めます。     —————————————
  3. 愛知揆一

    愛知国務大臣 ただいま議題となりました輸出保険法の一部を改正する法律案提案理由を御説明申し上げます。  輸出保険制度は、昭和二十五年に初めて設けられて以来、数次の改正を経て現在五種類の保険を包含する制度に発展し、その利用状況も漸次活発になつて来ておりますが、最近における我国国際収支の推移にかんがみ、今後なお一段と輸出を振興することが必要となつて参りましたので、今回輸出保険法の一部を改正して新種保険を創設することにいたしたのであります。  本法律案は右の趣旨により新たに輸出者委託販売輸出を行うことによつて受ける損失を填補する保険を創設することにより、本邦商品海外市場への進出を促進し、海外市場の開拓と輸出の増進をはからんとするものであります。  最近の国際貿易の実情は、戦争直後の特殊的な形態から漸次いわゆる貿易正常化へ移行し、各国間の競争は激化し、その結果輸出取引決済条件の緩和もある程度やむを得ない状態となり、信用状に基かない輸出代金後払い方式による輸出によらなければ、輸出が困難となるような場合も増加する傾向にありますので、政府は、さきに輸出代金保険を設けてプラント類代金後払い方式による輸出において輸出者の受ける損失を担保する道を開き、次いで、昨年八月に輸出手形保険を創設して、D/P、D/A方式輸出について輸出手形を買い取つた銀行手形の不渡りによつて受ける損失を填補する制度を新設したのでありますが、今回は、本邦商品海外市場に積み出して海外受託者にその販売を委託するいわゆる委託販売輸出契約に基いて貨物輸出した場合に、予期の通り貨物販売せられないために輸出者が受ける損失を填補する保険制度を新たに設けることとしたのであります。これは海外需要者が直接本邦商品を見て、ただちに現物を入手し得るような販売体制本邦輸出業者及び生産業者が安心してとれるようにすることによつて輸出を促進することを目的とするものでありまして、在外公館及び貿易業界等からも従来から強く要望されていたところであります。なお、今回の改正におきましては、右のほか、この法律の従来からの規定のあるものについて若干の技術的改正を加えております。  何とぞ御審議の上、すみやかに可決されんことをお願いいたします。
  4. 大西禎夫

    大西委員長 以上で提案理由説明は終りました。     —————————————
  5. 大西禎夫

    大西委員長 次に昨日に引続き貿易に関する件について調査を進めます。質疑を継続いたします。長谷川四郎君。
  6. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 先般も申し上げました通り国内人絹の処理に対して、どういうふうにしたならば、今あなたのおつしやる漸次いわゆる貿易正常化という言葉がありますが、まさに漸次というか、もう貿易正常化したようなふうにも大臣はおとりになつているか知らないけれども、これはもう大きな間違いで、日本貿易正常化しているのであるということになると、きようは牛場局長も来ているからゆつくり承らなければならぬと思うのです。とんでもない大きな間違いが生じていやしないかと思うので、そこで部分的にもなおして行かなければならないじやないか、こう思うのですが、そこで先日もお伺いしましたのですが、今の人絹会社生産能力をもう少し上まわらせよう、それには一つ増産計画を立てなければならない。従つて施設も一応これに対処さしてやろうというようなお考えのようでございます。そうなつて参りますると、ここで生産が上昇することになるわけでございますが、それに対して銀行つまり日銀というかあるいは大蔵省がまだその点についてはつきりしておらないというようなことでございますが、その点について大臣は何か大蔵省の方とすでにお話合いになつたことがあるか。きよう私は銀行局長を呼んでおるのでございますけれども、何かやみ金融の対策を立てなければならぬというので、どうしてもきよう出られないそうでございます。であるからそれに対して何らか大臣みずからが銀行局長あたり交渉した点があるかないか。その見通しはどうかという点について承りたい。
  7. 愛知揆一

    愛知国務大臣 ただいまお尋ねの問題につきましては、合成繊維関係等につきましての資金計画をできるだけがつちりしたものにいたしまして、合成繊維増産計画と照応して具体的な効果を上げたいと考えておるわけでございます。従いまして大蔵省銀行局の方面はもちろんでございますが、実を申しますと、直接通産省といたしましては、開発銀行それから総合資金計画関係経審関係もあるわけでございますが、直接開発銀行の当事者ともぶつかりまして、当方の態度や考え方を十分認識してもらいました上で、これを開発銀行の二十九年度資金計画の上に具体的に現わしてもらうように、目下できるだけの努力をいたしておるような次第でございます。なおこれは合成繊維だけに限る問題ではございませんで、御承知のようにその他のいわゆる財政投融資が全体として非常に圧縮されたわけでございますが、重点的なところにはできるだけの所要資金を確保いたしたい、こういう考え方からただいま申しましたようなやり方を進めておるようなわけでございます。
  8. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 国内物価外国物価。というものの物価比較というか、これが非常に大きな幅がありまして、御承知のように、大体の指数を調べてみますると、どのくらいの大きな差が出て来るかという計算を立てますと、内外の物価というか、たとえば人絹糸から始まつて、電気銅、羊毛というようなものまで入りますが、こういうものまで入れると、三千百十一億という為替に対する比較差が出て来る、そういうふうなものがあなたもおつしやる貿易正常化という点にも大きながんをなす点だと思う。また一面それでは外貨割当をかつてにさして行くんだということになると、また高物価というような反面のものが現われて来るだろう、こういうことにも考えられます。しかしながら砂糖を筆頭にいたしまして、すべてのものが一応貿易において外貨を受けると、大体倍ぐらいのものがもうかつております。従つて国内生産できるものは輸入をなるべくしないようにしている、こういうようなことで八幡製鉄のようなところにもそういう点かございます。そういうようなところはまた莫大な利益が上つているし、またそれに携わつて労働をなさる方々も倍に近い労働賃金をとつている、こういうような点がありますから、率直にお聞きしたいのですが、価格差益金というものをどういうふうに考えているか。これは政府がこのまま野放しにしておく考えか、それとも差益金というものを考えて、いよいよこれをやらなければならない段階に入つて来ていないかどうか、こういう点について大臣の所見を承りたいのであります。
  9. 愛知揆一

    愛知国務大臣 御承知のように、国際収支の均衡をはかりたいということ、それから物価の引下げをやりたいというこの二つの大きな目標に対しまして、一方では現在の外貨の事情から申しまして、外貨割当をできるだけ緊縮して考えなければならない。ところがそれをへたにやると物価の上昇を来すということは御指摘通りでございまするので、私どもとしては、まず昨日も申し上げましたように、できるだけ国内金融その他の引締め政策の滲透して行くのと相照応して、外貨予算編成をやつて参りたい、それまでの間と申しますか、頭からただ単純に外貨の節約をするために必要な原材料までも切つてもかまわないのだという説は、私どもとしてとりたくない、原材料の必要なものだけは確保いたしたい。しかしただいまこれもお示しのありましたように、国内産のもので大体できるようなものについては、輸入を圧縮して行かなけれればならないことは当然のことだと考えるのであります。ところでこれも昨日永井委員からも御指摘がございましたが、現在国際物価日本物価とを比べてみて、これは単純に物価だけを比べるということは危険な点もあるかと思いますが、ともかくも現在の為替相場というものが、必ずしも現実の実勢にそぐわない面もございますので、その関係から、輸入をすればもうかるという点があることは否定できない。そこで輸入についてただちに輸入差益金というような制度をとるつもりがあるかどうか、こういうお尋ねでございますが、結論から申しますと、ただいまのところそういう輸入差益について、一律に措置をするという考え方はとつておりません。しかしながら外貨割当ということは、それ自体がやはり一つ経済計画性に基くものでございますから、その割当から関連しで考えなければならない。国内的ないろいろの措置につきましては、今後二十九年度の外貨予算編成と相関連いたしまして、十分慎重に検討し、政善すべき点は十分改善するようにいたしたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
  10. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 昨日もお話を承りましたが、個々の現われたものに対して調査をし、さらに善処して行きたいというのが、大臣の御意見のようでございます。しかし現われたものに対して善処して行くというやり方は、私には納得できない。今こそ大臣が、裸になつてこれに取組まなければなならないときなのでございまして、個々に現われたものに対しての、善処ということでは、日本経済の再建ということ、またさらにこれだけの日本経済を担当なさるあなたのお答えとしては私は物足りないというような考えもあります。いずれにしても私の申し上げる差益金をとれというのは、全部にとれというのではなくて、べらぼうな利益を得ている事業に対しては当然とらなければならないのではないか、とつたらいいじやないかと思うのです。話がもどるけれども、たとえば今度の繊維消費税というような、あんなものにかけるのなら、幾らでもこういうような材料があるのではないかと私は考えます。これはあなた方の方の考えと違うかもしれませんけれども、こういうような点の考えを起さなければならないと思うのでございます。いずれにしても、もうその時期が来ているから、ここで善処するのはもちろんであるけれども、今こそ大臣の勇敢に進むときであると私は考えます。従つて、私は先ほどのこの話は別にして——柳原君からこの話に対しての御質問がありますから、この点はその程度にいたしますが、いずれにしても先ほどの人絹糸の問題、さらにアセテート、醋酸繊維問題等も関連があるが、醋酸繊維の点についても融資をしてくれると言われているわけですが、先ほどのお答えの通りでございますか。
  11. 愛知揆一

    愛知国務大臣 先ほどのお答をちよつと補足いたしますが、合成繊維関係で御承知のように二十八年度では開発銀行資金計画が二十五億程度でございました。その後設備の進捗その他の状況から申しまして、私ども見ておりますところでは、大体同額をことし確保できれば大したものだ。二十八年度より多少減りましても、既定の計画はできるのではないかと思つてはおりますが、大体前年度と同額ということを目標にして交渉をいたしております。それから今の醋酸糸等につきましては、合成繊維の一環として、それに準じたる取扱いをして行く、こういうように考えております。
  12. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 二十五億は私も承知しております。しかしこれは合成繊維だけで、この中に醋酸繊維を組み込むわけには参らないでしよう。ですから準じてというと、これと同じように——向うで言つているのは、大体十億という予定でございますが、これに対してのあなたの見込みがあるかということですが、大臣としてはぜひやらしたいでしよう。しかしこれに対しての可能性があるかどうかという点について御答弁を願えれば幸いと思います。
  13. 愛知揆一

    愛知国務大臣 ざつくばらんに申しますが、十億まるまるはちよつとむずかしいかと思います。と申しますのは、他の産業との関係だけでございませんで、実は通産省自体としても、ほかにやはり重点を置きたいところもございますので、それと按分して考えさせていただきたいと思います。
  14. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 私も十億といつても、現在そう早急に十億は必要ではないと思います。ですから、その点については、でき得る限りの御努力をお願い申し上げたい、こう思うわけです。たとえばイタリア人絹日本に入れれば、ポンド百八十五円で入れられる。国内で買つているものが大体二百八十五円、高値は三百円で買つているのだが、こういう点について日本あと増産計画ができるまで、イタリア人絹でも何でももう少し輸入をさせて価格を引下げるという方法考えてみる必要があると思うのだが、繊維局長はどう考えるか、ひとつ大臣と話し合つてみてください。
  15. 吉岡千代三

    吉岡政府委員 人絹糸の問題につきましては、かねがね長谷川先生より御指摘をいただきまして、メーカー出し値抑制策、またこれを裏づけるべき共同購入制度等について鋭意研究を進めておることは、御承知通りでございます。ただ御承知のように、何分にも人絹糸値段の高騰の主たる原因といたしましては、やはり総生産額の約半分が輸出に出ております。しかも昨年来実施いたしましたリンク制効果によりまして、これが非常に順調に進んでおりますので、要するに、内需にまわる供給力が少い。御承知のように現在メーカーもフルの生産をやつておりますので、いわゆるその辺の品がすれということが最大の原因かと考えております。ただ値段の問題でありますが、御承知のように人絹糸現物ないしは期近ものが二百八十円程度いたしております。ただ実は今月から取引所の標準の銘柄がかわりまして、従来ビスで立てておりましたのが、消シになつておりまして、その間に五円ないし十円の価格差がございます。従いまして、去年の水準から申しますと、二百七十円代というのが、現物相場になつております。そこでメーカー出し値は、御承知のように昨年の十二月以降抑制措置をとつておりまして、現在十日ごとに報告をとつておるわけでありますが、これは大体去年の十二月の水準通り、二百五、六十円というところでメーカーは出しておるわけでございます。ただメーカーの出しておりますのは、御承知のように大体一箇月ないし二箇月先もので出しております。そこで、機屋さんの立場から考えました場合には、大ないし中、ある程度以上の機屋さんは、先もので糸を買つておる。ただそういう取引をするだけの資力なり信用比較的足りない零細な機屋さんが、結局市中の現場ないしは期近品物を買う。これが二百八十円ないしは九十円という高い入手価格になつている。それがどの程度の割合かということをただいま調査しておるのでありますが、今までいろいろ聞いてみますと、大体全体の二割程度が、そういう高値取引されているのではないか。中には一割という人もございますが、しかしこれは今具体的に各機屋さん全部につきまして、数量別価格別入手量を調べておりますので、でき次第御報告いたしますとともに、今後の施策の参考にいたしたい。従いまして全部が現物の二百八、九十円で入手しているのではないということは御承知をお願いしたいと思います。  それからイタリア人絹糸の問題でありますが、これは長谷川先生御存じと思いますが、イタリアにおける人絹糸国内価格は三百円を越え、三百二、三十円しておるわけであります。われわれ聞いておるところでは、大体十ばかりメーカーがございまして、そのうち三社がいわゆる大メーカーである。これは全部輸出専門生産さしておりまして、生産量においては全体の七割がその三社で占めておる。国内の方はあと中小メーカー生産さして、これは三百二、三十円で取引されておる。それではそういうものをどうして百七十円で売つて来るかということでございますが、現地から帰つた人たちの話をいろいろ聞いてみますと、これについては極端な免税措置、たとえば会社そのものに対してはもちろん、そこに働く従業員勤労所得税まで免除して、結果としては二重価格政策をとつておる。それで御承知のように日本人絹糸は、昨年度も約七千万ドルの輸出をやつておりまして、繊維全体といたしましても、最も手取額の多い商品でございます。そういう品物に対して、相手がそういう政策をとつておるものを入れることが一体いいかどうかということは、相当研究を要するのじやないかと思います。それから台湾における入札についての結果を見ましても、日本人絹糸は相当ぎりぎりの値段で対抗したのでありますが、結果としてはイタリア値段よりも一割あるいはいま少し高かつたのであります。しかしやはり台湾においても、機屋さんの方は日本人絹糸になれておる。それですぐイタリア人絹糸を使うことについては、機屋さん側からの反対がございまして、結局交渉の結果若干値引きはいたしましたけれどもイタリアのものよりもある程度高い価段で、全体のほとんど大半、七、八割程度日本人絹糸を買つてくれたというわけです。従いまして、かりに入れるというふうな場合におきましても、そういう品質等の面におきましては、はたして日本繊維にすぐ使えるものかどうかという点も研究を要すると思います。
  16. 大西禎夫

    大西委員長 長谷川君に申し上げますが、お約束の時間が終りました。
  17. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 ただいまの局長言葉大臣よくお聞きだと思うのです。イタリアという国は、貿易という点についてどのくらいの努力をしておるか。単にイタリアという一国の様子を聞いただけでも、貿易には国民こぞつて努力が結集されておるわけです。それから見ると日本はどうですか。これは大臣に申し上げなくもよくおわかりだと思うので、考えてみてください。人絹糸共同購入というようなことを考えている。この共同購入に対するグループができれば、メーカーと直結させる御意思がないか。当然メーカーと直結させなければならないと私は思う。メーカーと、一つ一つグループをまた連合体のグループとして直結して行かなければ、どうしても価格抑制ができないと思う。こういう点についてぜひやつていただきたい。これは長くなりますから御答弁はいりませんが、ぜひやらなければならないと考えております。せつかくプランを立てても、プラン倒れしないように、この点について、十分熱意をもつてやらなければならない段階に入つて来ているものは、ぜひやつていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終ります。
  18. 柳原三郎

    柳原委員 関連して。きのう永井さんか触れられ、今また長谷川君が触れられたが、その人たちは主として砂糖中心に、人絹中心外貨の問題に触れられたのでありますが、私はこの問題について少し抽象的でありますが、愛知さんの見解を伺いたい。  いまさら言うまでもなく、一ドル三百六十円というものがむずかしい段階にあることは、愛知さん御承知通り。この一ドル三百六十円というもので輸入して、これが極端な例をとりますと、砂糖のように全部が国内消費にまわるものをつくるメーカーでは、今長谷川君が申した通り、八割かあるいは十割の厖大利潤を上げておるわけなんです。一ドルについて、外貨割出を受ければ百円というプレミアムがついておる。この二百円見当の金は寝ておつてももうかる金です。そこで今は砂糖製造会社においても、人絹糸会社においても、その他綿糸とか毛糸の工場あるいは紡績会社などは厖大利益を上げておる。そういう三百六十円についての矛盾が大きな理由となつて来る。愛知さんは、これから取上げてよく検討して行きたいと言われております。しかしこれは愛知さんが自由党におられてはできない問題なんです。長谷川君が抜本的に解決せよと迫つておりますけれども、これは自由党性格ではできないのです。三百六十円レート自由党は堅持すると言う。堅持するとどうしても矛盾が起つて来る。その矛盾の解決の方法には大ざつぱに見て二つあると思います。その一つは、今長谷川君が言つた輸入した材料について価格差益金というものをとる、こういう方法一つあります。これは愛知さんとしてはとらない方針だという御説明がありました。しからばもう一つ方法はどうかというと、今砂糖中心にして農林省ではどういう空気が起つておるかということは御存じのはずであります。要するに国家管理の線が浮んで参ります。原糖というものを政府が買い上げて市場を操作して行くやり方、こういう方法が生れて来ます。この方法農林省考えておりますけれども自由党はいわゆる自由主義経済を基調とする政党であるがゆえに、よう言えないという段階になつておる。この二つをやらなければ外貨矛盾を解決することはできない。レートをかえるならば別問題です。レート一本建で行くならば価格差益金をとるか、もしくは輸入原材料全体について政府が買上げするか、この二つ方法しかない。それを愛知さんが、これからぼつぼつ研究しても私はうそだと思う。小手先の小さなことは行われるけれども、今の自由党の中で愛知さんが通産大臣をやつて、この外貨矛盾を解決するということは私はできないと思うが、その辺について愛知さんはどのように考えられるか。簡単でけつこうでありますが、御答弁願いたい。  それからもう一つは、こういうふうに外貨によつて厖大利潤が上りますと、銀行信用に来ますますよくなつて来る、ここにどんどん投資が行われて来る。政府もまた重要産業には投資したいとあなたの説明の中でも言うておられる。そうするとこういう工場はますます設備が拡充され、私たちから見ると相当に過剰投資が行われておると思う。設備をふやせば、今度輸入外貨をあなたが減らそうと思うと、その工場は休まなければならないということになる。ここに過剰投資輸入外貨抑制矛盾が起つて来ます。ぐるぐる悪循環いたしましてこの矛盾がだんだん大きくなつて行く。私はあまり子供くさい意見は言いませんけれども、大きくなつて行くのが自由党の大資本と結託する性格がうかがわれて来る。ここにまた疑獄が生れて来る。こういう大きな問題がここにあると思うが、ひとつ説明を願いたいと思います。
  19. 愛知揆一

    愛知国務大臣 先ほど申しましたように、国際的な物価日本物価とが対決しておるということからいろいろの現象が起つておることは私もよく承知しておるつもりでございます。そこで簡単に申しますと、私どもとしては三百六十円というものは堅持したいということをもちろん根本の目標にいたしまして、さしあたりのところ輸入価格差というようなものは考えておらぬわけでございます。これはやつぱり複数為替制度のようになるおそれのある問題もございもすので、三百六十円を堅持したい、そうして物価を引下げて行きたいというオーソドツクスの行き方をする場合におきましては、できるだけこういう制度はとりたくない。しからば第二の、たとえば砂糖において農林省考えておるような案はどうであるかというお話でございましたが、これは貴重なる外貨にして、しかもそれを使つて国内のどうしてもそれがなければいけないというものについての正常な需給を維持するためにどうしても必要であるということであるならば、私はある程度の、今農林省案で考えられておるような方針を場合によりましては考えなければならぬかと思つております。これはまあ長くなりますから省略いたしますが、われわれ自由党の立場におる者から申しましても、これは場合によりましては考えなければならぬ措置である、こういうふうに私は考えております。
  20. 柳原三郎

    柳原委員 それで愛知さんは今、砂糖農林省の案も考えなければならぬ、こう言われるのです。それは砂糖一つの問題です。これは先ほど言いましたように、綿糸についても毛糸についても人絹についても、その他輸入するすべての原材料について同じことが言えるのです。そうすると、農林省意見考えなければならないというと、これは全般に火の手を上げて参ります。そうなつて参りますと、これまでの自由党性格というものは根本的にくずれて来る。吉田さんは今あなたの言われたここと相当違つた考え方を持つておるがゆえに、愛知さんでは、いわゆる自由党吉田内閣の愛知さんでは私はできないと思う。ひとつよくそこら辺は考えてもらいたい。あなたのそれについての根本的な御答弁はおそらくないんじやないか、またできないはずである。こういうふうに確信いたしまして、興味深く私はあなたの動きを拝見することにいたします。
  21. 齋木重一

    ○齋木委員 先ほど局長人絹の問題に触れましたが、人絹価格という問題について、安定帯価格とかそういつたようなものの考慮をするお考えがあるかどうか。また二重価格制というものをしくような意図のようにも考えられるのであります。イタリアの例を申して、輸出の問題に対してはイタリアは主要な国策としてやつておる。国内は高いが輸出は安いという、こういうことを言外に漏らされましたが、そういつたような関係からいいますと、日本人絹糸に対する価格国内価格輸出価格との二本建にする考えであるかどうか。こういうことをまず一点お伺いいたしたいと思います。それと、先ほど、長谷川委員からも言われました通り、今人絹織物企業家というものは自転車操業をやつておる、調査中だと申されておりまするが、日本人絹の総生産高の六割以上も消費をいたしておる私どもの県におきましては、小企業家ばかりですが、これらは今破産状態に追い込まれて、糸高の織物安という苦境に陥つておる。これをいかにして打開するかということに対しては、業者自身も相当の苦心を致しておりまするけれども政府におきましてはどういうような施策をやつてこれらを生かして、輸出貿易を振興さして行くか。これに対する基本的な通産省としての考え方がないのじやないか。場当り的なことをやつておる。外貨の問題にいたしましてもみなこれらが一貫して反映して来るところの問題であります。外貨による輸入抑制し、国民生活を切下げて行くというところに大原則論を出して、国民に呼びかけて耐乏生活を要求いたしておりますけれども砂糖の問題一つ取上げましても、今、柳原委員が言われたごとく、十九社の製糖会社は強大なる利益を上げておる。その反面において、国民大衆はその価格のつり上げによつて日常生活に重大なる影響を来し、その生活費は日に日に逼迫しておるという状況御存じであろうと思うのであります。第一、農林省等におきましては砂糖などは、原料資材だというようなことを言うておるが、砂糖が原料資材であるか食品であるか、この定義をどこに下しておるか、このことも私は大きな問題だろうと思うのでありますが、愛知大臣砂糖の問題に対しては一体どういう定義を下してこれを解決せんとするか。私は来年度におきましてはますます砂糖は高くなつて来ると思う。これは人為的に高くなつて来るのであります。ただもうけて行くのは十九社の製糖会社だけ、その犠牲に供せられているのは八千万国民だ。もつともこういうようなことは自由党としては一枚看板で、これらを肥やさなければならない政策かもしれませんけれども、政治の根底といたしましては、最大多数の者の最大幸福を願うところが政治の根本でなければならぬと思うのであります。先ほど通産大臣自由党としてはと言うけれども通産大臣としてであつて自由党としてではありません。なるほど政府自由党において成立しておるといえども大臣としては日本通産大臣として——国民大衆に対するところのこの影響は重大なるものがあると思う。これらを自由党というような政党的な考え方でなくして、日本通産大臣にとして考える必要かある。これは良心的にしつかりと考えていただいて、明確なる御答弁を願いたいと思う次第であります。
  22. 愛知揆一

    愛知国務大臣 砂糖の問題につきましては、現在の輸入関係から申しまして、主として製糖業者及び卸売業者の利益になるものが相当多いということが考えられ、指摘されておることは事実その通りでございます。一方、砂糖が原料なりや消費財なりやというお尋ねでございますが、これは私は学問的にどうこうと定義を下すだけの自信はございませんが、私の私見といたしましては、たとえば乳幼児に対するものでありますとか、その他一般の国民が適当な需要量として想定されるものについては、これは国民としての必需品であると考えるのでありまして、これを外貨割当状況、見通しと勘考といたしまして、場合によりましては先ほど申しましたように、現在農林省の一部で考えておりますような案を一つの案として、私どもとしては研究の対象としておるような次第でございます。私ども自由党としてという立場でなく、日本全体の立場として考えろというお話でございますが、これはまことにごもつともでございます。私ども自由党員ではございますが、同時に政府として、外貨の将来の見通しの問題並びに国内の正常なる砂糖の需要について十分な措置をとる、またこれが一部暴利の対象にならないというような点については十分の措置考えたいと思いますが、大体二十九年度の外貨予算編成は三月の下旬にこれを行いたいと思つておりますが、それに関連いたしまして諸般の措置を十分につくり上げたいと考えております。人絹の問題、イタリア問題等については繊維局長からお答えいたしますが、ただイタリアの場合と日本の場合と一口に一緒に考えられないのでありまして、ことに日本の生糸等の場合におきまして、たとえば制度的な二重価格あるいは差益金制度というようなものを制度的につくりますと、これが非常な国際的なリアクシヨンを起すのではないかと私は思います。大所高所からこれを検討する必要があろうかと思います。
  23. 齋木重一

    ○齋木委員 現政府やり方は場当り的なんで、大所高所からというのは少しおこがましいと思う。すべての政策は実際におきまして場当り的なことばかりやつていらつしやる。ただ思いつきでやつていて、ぶつかると、ちようど繊維消費税のごとく、一番初めは卸売から、原毛屋から小売商になり、また卸売になつて三転、逆転、場当り的なことにおいてやつて、終始一貫した政策は立つていないというようなことから推しましても、人絹糸の二重価格制の問題についてはお考えがないような御答弁でもありまするが、それならば、現在の人絹六社に対する、先ほど同僚議員から申し上げました巨大な利益追求をやつておるところの差益金というような問題に対して断固たる処置をとらなければ私どもはいかぬと思う。大体通産省繊維局などというものは、私どもから見ると紡績か人絹会社の出店のように一般的には考えられるおそれがあると私ども考えるのであります。(「事実だ」と呼ぶ者あり)加藤さんは事実だというが、そこまでは私はまだ極言はいたしませんけれども、こういう問題その他に対しましては場当り的じやなくて、真に国民生活に影響するところの問題だから十分にやらなければならぬ。  それから砂糖の問題につきまして、乳幼児とか何とかいうのは一つのつけたりで、原材料か食品かという問題なんです。私どもは食料品だと思う。統制経済時代におきましては原糖を十分配給して国民は納得して甘味料を摂取していた。それを、現在におきましては、大体において四十五、六円にしかならない安い砂糖が、今日一斤九十円からしておる現状をあなたは御存じないのか。あなたは砂糖をなめないのか。砂糖利益をなめておるだけで、砂糖をなめないから、そういうことがわからないのだと私どもは思うのであります。こういうことは十分下の心を考えていただかないと、農林省へしりを持つて行くようなことは卑怯だと私どもは思う。三月下旬に砂糖問題についての外貨割当とか何とかいうものを発表したいとか何とか仰せられますが、先般私が通商局長質問したところが、一—三すなわち第四・四半期においては二十万トンの手当をし、早く入れるというような御答弁を私どもは承つておつた。そのときそれだけ言うただけでさえも、砂糖が一斤五円、十円は下つて行つた。それがまた近ごろ、どんどん日に日に上つて来ておる。それは躊躇しておるからです。それでそういうことになると私どもは思うのであります。大臣並びに通商局長はそういつたようなことを明確にしていただいて、ジヤワ糖とか何とかいうのじやなくて、早く入つて来る台湾砂糖でも手当をする、これをやらなければたいへんなことになると私どもは思う。これらを少しも考えないで、場当り的なことばかり考えていらつしやる。人絹の問題の二重価格制をはつきりやらぬならやらぬ、やらぬなら安定した価格をどういうぐあいにきめるか、この二点をもう少し明確にしていただきたいと思います。
  24. 吉岡千代三

    吉岡政府委員 人絹会社出し値抑制措置をとつておりますことは、先ほどお答え申し上げた通りでございます。十二月初めの出し値自体が高いじやないかという御批判もあろうかと思いますが、現在の制度といたしましては、少くともとりあえずのところは十二月の値段以上に上げないということをまず第一段として極力やつて参りたいと考えております。  それから機屋さんの入手価格の安定につきましては、これは現在各地方庁等におきましても非常に御努力を願つておるわけでありまして、特に群馬県のごときは、昨日も知事さんがお見えになり、また来週も経済部長とお打合せをすることになつております。群馬県におきましては、県に相当の応援をしていただきまして、それによつて先ほど申しました共同購入の裏づけをする、こういう措置が進んでおります。なお福井糸価につきましては、関係工業組合の関係者と協力いたしまして、ただいま共同購入の具体案につきまして考えを練つておりますので、問題は零細な機屋にいかにして糸商が安心して、要するに危険なくして先物取引ができるか、その信用を裏づけることが問題の中心点になると思います。それさえできますれば、メーカーの方に対しましては、私どもは相当の決意を持つて、そういう方にはできるだけ値段なり取引条件について協力するように指導する決意でおりますことを申し上げておきます。
  25. 愛知揆一

    愛知国務大臣 砂糖の問題につきましては、先ほどから申し上げておる通りでございまして、ただ一つこの際申し上げたいと思いますのは、お前は砂糖はなめないが砂糖利益をなめる云云とおつしやいましたが、これは私としてはちよつといかがかと思うのであります。砂糖はなめますが砂糖利益をなめることはいたしません。これはひとつお取消し願いたいと思います。実は先ほどちよつとお答えが足りなかつたと思うのですが、粗糖の輸入の問題というようなことで、材料と精糖との関係についてお尋ねであつたと思いますが、ともかくこの砂糖の問題については、ただいまもお話がありましたように、事実の問題としては、最近は非常な思惑だと私は考えるのであります。それで大体どれだけの規模で今後において輸入ができるかということについて、それこそ場当りでなく、かなり長い期間にわたりまして私としては計画を立て、そうしてこれを国民に訴えると申しますか、お知らせをしたい。その需給の状況についての見通しが御納得ができれば自然に価格が鎮静するというふうに私は考えておりますが、しかし外貨の事情からいつて、しかく十分な需給を確保することができない。一方におきまして需給を確保しなければならぬ面については、どうしても確保を必要とするというような段階でございますれば、外貨割当はまだ作業が十分進んでおりませんので、それと見合せて具体的な措置を講じたいと考えておるのでありまして、今ただちに私としてはこれだけの数量についてこういう措置をするということを具体的に申し上げる段階に至つておりません。慎重に考えたいと思つております。
  26. 齋木重一

    ○齋木委員 的のはずれた御答弁のように思うのであります。第一番に基本的に申しますならば、砂糖というものを通産大臣は原料資材か食品かということの明確な線を引かないとだめなのであります。それを忘れておる。食糧品であるならば食糧品のようにして手当をやつていただかなければならぬ。原料資材と食糧品との問題を明確にしなければ、あなたの頭がこんがらがつてしまう。それをどうお考えですか。
  27. 愛知揆一

    愛知国務大臣 それではこの点につきましては別にお答えをさせていただきたいと思います。農林省ともちよつと相談させていただきたいと思います。
  28. 齋木重一

    ○齋木委員 農林省というけれども農林省農林省の立場でしよう。私は通産省として考えを聞いておるので、農林大臣に聞いておるのではない。外貨割当の問題と大きな関連を持つて来るわけです。
  29. 愛知揆一

    愛知国務大臣 外貨割当のときにどういうカテゴリーでやつておるかというお尋ねであれば、事実の問題でありますから、原料として割当をやつておる、しかし砂糖は一体何だということになりますと、私もちよつと自信を持つてお答えできないということを、率直に申し上げます。
  30. 齋木重一

    ○齋木委員 大臣の答弁はちよつとおかしい。だから私は砂糖をなめずに、別なところをなめているのではないかと思うのですよ。(笑声)戦時中でもあなたは砂糖をなめていらつしやつたが、それは食料としてなめていらつしやつたのだ。食料品として、その割当を確保して輸入していたのでしよう。外貨割当てていたのでしよう。それを原料資材だというから、無理やりにでも製糖会社に精白させて金もうけをさせるという誤りがここに出て来る。だから、食料品ならば、粗糖でやつても、こういうように生活が逼迫している場合には、一斤四十円がそこらの安い砂糖で国民はがまんをします。しかもまた粗糖ならば、二〇%も甘味が強いのであります。何も二〇%も甘味の薄い精白糖を食べる理由はない。それよりも安い砂糖輸入してやることにおいて、私どもは国民生活の安定を期し、またコストを下げることの一役ができると思う。現政府それ自体が、国民生活を一割切り下げる、耐乏生活をやれと言つておる。それなのに高い砂糖をなめさせる。これでは、どちらを向いていいのかわからない。あなた方はちようどあひると同じで、首を絞めるとけつで息をする、けつを絞めると口で息をする、両方からやつておる。国民はそんな無定見なことをされては、たまつたものではない。国民生活がどうのこうのということではないということに結論的になるのじやないかと私は思う。だから、原材料か食料品かということを明確にしてから、おのずからこの外貨割当も出て来る。まだそれを不認識であつたならば、即刻改めていただかないと、国民生活に重大な関係があると思うのであります。それをひとつ明確にしていただきたい。農林大臣と相談しなければいけないとおつしやるならば、これはやむを得ないかもしれませんが、できないならできないで、許されれば、あした日曜でもかまわないからやりますよ。それとも、農林大臣を今連れて来て、よくそこで相談して答弁してください。もう一度明確にしていただきたい。外貨の問題その他に対して、国民生活上大きな影響があるからと思つての、私どもお尋ねであります。どうか明確なお答えを願います。
  31. 愛知揆一

    愛知国務大臣 先ほども申しましたように、現在の外貨割当の上では原料の扱いになつておりますから、食料品の原料として扱つておるわけでございます。それから戦前との比較等の問題につきましても、実は私どもの方でもいろいろ研究しておるのでありますが、戦前のいわゆる粗糖と、現在輸入しておるいわゆる粗糖とは、性質等においても相当違つておる点もあるらしいのであります。それらの点についても、ただいまの御意見もごもつともと思いますので、今後すみやかに農林省とも協議いたしまして、割当方法その他につきましても、十分研究させていただきたいと思います。
  32. 永井勝次郎

    永井委員 関連して……。ただいまの大臣のお話では、戦前の粗糖と現在の粗糖とは性質が違う。従つて戦前は食料品であつた粗糖を、現在は原材料として扱わなければならない。これが外貨割当一つの基準であるというお話でありますが、これは相当重大だと思うのであります。主管は農林省でありますけれども、これらの外貨割当については、当然主管省である通産省が許可をして決定されるものであつて、これが不当な内容であれば、拒否することは当然通産省としてはできるわけでありますが、そういう食糧の性質の違いで、食品の扱いをしないで、原料としての扱いにしておる、こういうふうに了解していいのですか。はつきりしていただきたい。
  33. 愛知揆一

    愛知国務大臣 通産省の立場といたしましては、今後におきましても、どうやつたならば外貨の節約がより多くなるであろうか、それから国内的な操作が、どうやつたならば一番合理的になるであろうかという点で、検討いたしたいと思うのであります。過去におきましてのこの経緯は、私も実はよく知りませんが、それらの点につきましても、十分関係省の間で研究をした上で、最善の方法としてこういう方法がとられておつたのだと思いますが、先ほどもお答えいたしましたように、私どもといたしましても、あらためて十分責任を持つて研究いたしたいと思います。
  34. 加藤清二

    加藤(清)委員 関連して……。今粗糖と砂糖との論議が出ておるようでありますが、失礼ですが、大臣は、業界ないし消費者が実際にどういうものを使つているかということを、お調べになつたことはありますか。と申しますのは、こういうことなんですよ。粗糖がほんとうに原材料であつて、戦前のものはよかつたけれども、今のものは粗糖としては実用に供せない、技術加工しなければ食糧にならない、こういうことならば、原料と言い切ることができるでございましよう。ところが妙なことに、その粗糖の方が効果的だという場合が多いのであります。特にだ菓子をつくる場合には、粗糖ばかりでございます。よろしゆうございますか。そこでこのものが横流しされて、店先で粗糖が売られている。これは製糖会社に特別割当をなさつていらつしやる。そこで製糖会社はとたんに四割もうけてこれを横流しする。その実情を知つている菓子屋の組合の方々から、そういうことならわしらにももらいたいという陳情書がじじやんじやん来ていることをあなたは御存じでしよう。加工しなければ使えないという原毛、原綿ならばこれは原料であると言い切ることができるでございましよう。ところが世の中が粗糖そのままの方がよろしい、しかもそういう材料を使う菓子屋業会という業会があるにもかかわりませず、ここには配当されずに、製糖会社にのみ、しかも製糖機械の率によつて割当が行われるとうあほうなことのおかげで、製糖会社はじやんじやん投資して機械を設備するおかげで、ここに二重投資という、政府にとつてはまことに迷惑千万なことが行われている。これは完全なる二重投資です。現在全部稼働しておるというようなことを言つたら、これは気違いざたです。そこではたして先ほどのあなたの答弁は正しいやいなや、もう一度再検討を要するのじやないかと私は思います。こういうことのおかげで不正事件が行われ、外貨割当の不正事件あるいは粗糖の横流し事件、そこから起きた利権の争奪、これによつてさる何がしという人に——あえて名前は言いませんが、今日疑いがかけられておる。そこで製糖業会は、今てんやわんやの大騒ぎになつておる。まるで造船疑獄に似たケースがここにも行われようとしている。今日、もう少し大臣としてははつきりした信念を持つていただかなければ、これは国民に及ぼす影響が非常に大きいと思うのであります。
  35. 愛知揆一

    愛知国務大臣 先ほど申し上げました通り、従来といいますか、現在までの外貨割当の面においては粗糖は原材料として割当てておりましたという事実を申し上げると同時に、それにつきましては先ほど来いろいろ御指摘のような問題があり、私も今これは問題としてなかなか重要な問題である、外貨割当の問題としても重要でありますし、将来の国内措置としても重要な問題であると考えますので、各方面の御意見を十分伺つて慎重に、しかしながらできるだけすみやかにこれらの措置をして建直しをしたい、こういうふうに考えておることを申し上げた次第であります。
  36. 加藤清二

    加藤(清)委員 それは何月ですか。
  37. 愛知揆一

    愛知国務大臣 それは少くとも二十九年度の外貨予算割当のときからはつきりした形にいたしたいと思います。それをきめますのは三月中でございます。
  38. 大西禎夫

    大西委員長 次に川上貫一君。
  39. 川上貫一

    川上委員 私の質問は部分的なことではなくて、通産大臣のお考えを聞きたいと思うのでありますから、簡単なお答えでけつこうであります。私も簡単にお尋ねいたします。  第一は、通産大臣経済演説をされたのでありますが、この中でいろいろな問題を提起し、最後に強調されたことは、今後わが国の貿易経済の前途は容易なものではない、政府は決意を新たにして国民各位の協力を得て、強力な政策を押し進めるつもりである、こう言うておられますが、今もその通りであると思いますが、そうでございますか。
  40. 愛知揆一

    愛知国務大臣 その通り考えております。
  41. 川上貫一

    川上委員 国民各位の協力を得て、強力な政治をしようと思つたら、国民の信頼と輿望を負うて行かなければ私は政治はできぬと思うのですが、この点は大臣はどうお考えになりますか。
  42. 愛知揆一

    愛知国務大臣 協力を求めるということは政府考え方を理解していただき、納得をされた上に協力を求めたい、こういう気持でございます。
  43. 川上貫一

    川上委員 今国民は吉田内閣に対して協力しようと思うておると思われますか。もうとても協力はできないと国民は考えておるとお考えになりますか。これは国務大臣通産大臣としてひとつ正直なお考えを承りたい。
  44. 愛知揆一

    愛知国務大臣 私は十分協力を得るものと確信しております。
  45. 川上貫一

    川上委員 そうすれば通産大臣は、吉田内閣は国民の信望と支持を今日得ておる、こうお考えになるのでありますか。
  46. 愛知揆一

    愛知国務大臣 協力を得得るものと確信いたしております。
  47. 川上貫一

    川上委員 得得るじやありません。得ておるとお考えになりますか、どうですか。
  48. 愛知揆一

    愛知国務大臣 得ておると考えます。
  49. 川上貫一

    川上委員 通産大臣の言われる国民というのはどういう層でございますか。
  50. 愛知揆一

    愛知国務大臣 普通の意味で——私はむずかしい意味で申し上げておるわけではありません。大多数の国民の協力を得るものとみております。
  51. 川上貫一

    川上委員 大多数の国民といえば資本家ではない。もちろん独占資本ではない、官僚でもない。労働者と農民、一般市民のことであると解釈てよろしゆうございますか。
  52. 愛知揆一

    愛知国務大臣 私は、先ほど申しましたように常識的に言うて大多数の国民と申しておるのであります。
  53. 川上貫一

    川上委員 あなたの常識とおつしやるのは、大多数でありますから、労働者、農民、一般市民のことでありますか、どうでありますか
  54. 愛知揆一

    愛知国務大臣 そういう方々も含んでおると思います。
  55. 川上貫一

    川上委員 大多数の国民の中に労働者、農民、市民、そういうものも一部含んでおるのでありますか。
  56. 愛知揆一

    愛知国務大臣 一部とは申しません。そういう方々をも含めて大多数の国民と申しておるのであります。
  57. 川上貫一

    川上委員 それはおかしい答弁だと思うのであります。通産大臣は、吉田内閣は今国民の信望と支持を得ておる。しかもこの大多数は労働者、農民、市民でありますから、これは言うまでもない。見解の相違だというようなことは言えぬと思う。現にきのうの東京新聞に、前閣僚を含む議員十名、これが造船疑獄の捜査の面に浮んでおる。その中には前閣僚も含まれており云々と書いてある。これはもう慢性になつておるから何ともないのかもしれませんけれども、堂々と新聞がこう書いておるのです。きのうの毎日新聞には、閣僚には時間の余裕を与えておるけれども、この事件を切開すれば内閣の命取りにもなると言われておるが、政界の大物か疑獄線上にクローズ・アツプされる日は迫つている、こう書いてあるのです。政治に対する道義がまるで麻痺しておる人間にとつては大新聞がこのようなことを書いても平気か知りませんけれども、国民にとつては、これは簡単なことではないと思うのです。石井運輸大臣は現に逮捕せられておるところの飯野海運の社長と中川の宴会に出席したことがあるということを去る二十四日に国会に言うておられる。(「わかつておることじやないか」と呼ぶ者あり)これが国民の信望を得る基礎になるのかどうか。また犬養法務大臣は、山下の横田社長が逮捕せられる三日前に赤坂の料理屋で会うておるということを自分で言つておるのです。しかも犬養さんと山下の社長とは懇意な間柄であると聞いておる。あさつて送られるというような、大疑獄事件が出ておるときに待合の席で会うて、正月でおめでとうございますと言つたというようなことを一体国民が信用するのかどうか。しやしませんと私は思う。佐竹メモは大臣とおぼしき名前が出ておるが、これはなかなか正確にどんどん伝えておるじやありませんか。森脇メモについては自由党の田中委員長が内閣の命取りとなると言うたばかりではない。緒方副総理が、森脇メモは内閣の命取りになるかもしれぬばかりでなしに、与党の不利益になるから発表を差控えるようにと言つたということが新聞に伝えられておるのです。これは国民がみな知つておるのです。わかつておることじやないかと自由党が言われるくらい知れておる。全部知つておるのです。通商行政の根本に関しまして、今日汚職の根本になつておる造船会社の顧問に大蔵大臣、大野国務大臣、山県前大臣がなつておるということを知つておる。私は逮捕状の問題ではないと思うのです。だから東京新聞にもこう書いてある。道義地に落ちた、閣僚に汚点がつこうがつくまいが、吉田内閣は辞職はしまいという人さえあると書いてある。国民は現内閣をもはや一つ信用しておらぬと思います。これが国民の常識だと思うのです。通産大臣は、どこまでも国民は信用していると言張りますか。これははつきりと言うておいてもらいたいと思う。今後の重大な問題でありますから、国務大臣としての通産大臣日本貿易産業の全責任者である通産大臣は、国民がこのような状態に対して吉田内閣を支持しているのであるとはつきり言えるのなら、ここで言うておいてもらいたい。
  58. 愛知揆一

    愛知国務大臣 私ははつきり吉田内閣が国民の信頼をつなぎ得ているものと確信いたします。(「それだから議会が浮き上つているんだ」と呼ぶ者あり)
  59. 川上貫一

    川上委員 それだから浮き上るのではなくて、ろくな政治ができぬのです。通産大臣はこのようなひどい汚職がなぜ起つたと思いますか。この汚職は昭電疑獄程度のものじやありません。もつと重大なものであります。なぜこんなことが起つたかを考えられたことがありますか。これは通産大臣として、貿易経済の全責任を負う人として、当然考えて行かなければならぬ。この考えなくして貿易の振興をするとか、正常貿易を何とかするとか、耐乏生活を政府が言うたつて、から念仏です。この原因を何とお考えになりますか。これをひとつお聞かせ願いたい。
  60. 愛知揆一

    愛知国務大臣 これは検察当局の捜査により、また裁判所の判決が将来あるわけでございましようが、そういうことによりまして、その原因等がはつきりすることと考えます。
  61. 川上貫一

    川上委員 それでは一つも政治にならぬのです。くくられなければ原因がわからないか。そうではありますまい。すべて政治界に汚職が起つて来る場合は、必ずその原因があるのです。そこで私は通産大臣にお聞きするが、大体こういう事件が起るもとがあるのではないか。第一、吉田内閣は国民の利益を基礎として政治をしておらぬ。アメリカの利益を基礎として政治をしておる。第二にはとらの威をかる政権である。どんな悪いことをしても隠れて逃げようとしている。その一番よい例は蒋介石の末路だ。中国の蒋介石の政治をごらんなさい。吉田内閣のやつた通りだ。汚職、腐敗百出。占領制度のもとにおける売国政治には汚職はつきものです。われわれはこう断言してはばからぬ。大臣はこの点どうお考えになるか。吉田内閣が占領制度下におけるアメリカの一行政機関になり下り、憲法を蹂躙しても平気でおり、憲法をこわしても再軍備を進めているようなことで、政治家が信義と道義を守るとお思いになりますか。国民の利益を基礎とせず、憲法さえも踏みにじつて平気でいるというようなことをやつてみせて、全体の政治家が法を守り、信義と道義を守り、りつぱに国の独立と自由のために闘うであろうとお考えになりますか。占領制度のもとにおけるこのような政治こそが腐敗、汚職の根源であるとお考えになりませんか。私はいたずらに大言壮語しているんじやありません。実際にこのような古今未曽有の腐敗堕落が起きたときに、国務大臣がその根源についてほんとうに考えられないならば、これは一内閣総理大臣だけの問題ではない。全体の政治の問題であるから、私は通産大臣の心からなる返答をお願いしたいと思う。
  62. 愛知揆一

    愛知国務大臣 占領当時から云々というお話がございましたが、占領が完了いたしてからあとでも、御承知のように総選挙も何べんもあつたのであります。それによつて国民の信頼を得て内閣を組織しているわけでございまして、そういう関係から申しまして、十分お考えいただければおのずから回答ははつきりすると思うのであります。
  63. 川上貫一

    川上委員 そうすれば通産大臣は今の政治が事実上の占領制度であるとはお考えになりませんか。それならば独立している国の保安隊に頼みもせぬ顧問がおつたりするか、これは簡単です。全国の至るところにあれだけの軍事基地があつて、外国の軍隊が大手を振つて地上にも空にも横行している。実際上の問題については、国民はアメリカに押えられ、実際上に自由と独立は保つちやおりません。これが占領制度ではないか。もしも通産大臣がここに思いをいたされませんならば、貿易の管理を実際だれがしているのか。アメリカが貿易管理をしているじやないか。そんなことはないとおつしやるんなら、中国とソ同盟との貿易をだれが禁止したのか。国際的な法律はありません。現にこのことは前の通産大臣のときに直接アメリカが干渉しているということを私は言うている。そうでないという証拠は一ぺんも出ておりません。経済上の問題についても、予算はどうです。保安庁費と防衛支出金は一本になつてつて、これを二つにわけることさえ政府はできぬではないか。アメリカの意見を聞かなければ、予算一つさえ編成できないじやありませんか。二十九年度の予算をごらんなさい。一本になつている。このことに対しては、私は通産大臣のみならず、全政府に対してたくさん聞きたいことがあるけれども、ただ今ここで通産大臣にお聞きしたいのは、通産大臣はほんとうに日本は独立しているとお思いになりますか。これは口先だけでごまかしちやだめですよ。ほんとうに日本の国民の利益をお考えになるなら、この点は独立しておらぬので困るとなぜ言えないのですか。これが国民の通産大臣——あなたはアメリカの通産大臣じやないはずである。真に子孫のためを思い、祖国の将来を思うならば、正直に答弁したらどうです。私はこれを通産大臣に心から要求します。
  64. 愛知揆一

    愛知国務大臣 私も静かに冷静にお答えをしているのであります。私はアメリカの通産大臣にされた覚えは毛頭ございません。また私は現在の日本が占領下にあるとは断じて思つておりません。またアメリカの貿易管理を日本が受けているとも、断じて思いません。私はこういう点になりますれば、いくらでも時間をかけて詳細に御答弁申し上げたいのでありますが、時間の関係もございますから、結論だけを信念をもつてお答えいたします。
  65. 川上貫一

    川上委員 私は協定した時間が終りましたので、これ以上はあとの問題にいたしますが、最後に通産大臣日本人でありますから、私はほんとうに考えてもらいたいと思う。言いのがれだけをして、吉田内閣を弁護しさえすればいいということが、国民をこれほど苦しめ、ここからこのような汚職が出て来ているのです。たとえば飯野海運その他から出ているあの造船計画の船をごらんなさい。あの造船計画の船には砲座のしるしがついているというじやないですか。たれがこのようなさしずをしているのか。戦時輸送船をつくつているじやないか。これは日本の独立自由の政治じやありません。私はこれ以上言いませんが、願わくば、通産大臣も前途がまだ長い政治家だ、一片の私利私欲、一党一派にとらわれず、真に祖国のために、前途ある政治家が心をむなしゆうして、日本利益と祖国の独立をお考えになることを心から私は期待いたしまして、私の質問を終ります。
  66. 牛場信彦

    牛場説明員 ちよつと御報告させていただきますが、ただいま対インドネシヤ輸入促進に関する緊急措置という書きものをお配りいたしましたが、この趣旨は要するにインドネシヤからの輸入を促進いたしますために、現在同地域に多量に出ております繊維品の輸出につきまして、その輸入原料のリンク率にある程度改訂を加えて輸入促進に資そうという措置でございます。これを簡単に読ませていただきますと、  インドネシヤからの輸入を促進するため、当分の間、綿糸、綿織物、ステープル・フアイバー糸、ステープル・フアイバー織物および人造織物の日本、インドネシヤ清算勘定による輸出について下記の措置を講ずるものとする。    記  一、輸出承認申請に際し、輸出金額と等額の日本、インドネシア清算勘定による輸入実績(スイツチトレードを除き、以下輸入実績という。)の提示の有無により輸出実績に対する原綿又はレーヨンパルプのリンク率(加工度による報奨率を含む。以下同じ。)は次の通りとする。  (イ)輸入実績を提示した場合は現行リンク率の一二〇%とする。  (ロ)輸入実績の提示のない場合は現行リンク率より次の率だけ削減する。  綿糸および綿織物五〇%ステープル・フアイバーおよびステープル・フアイバー織物七〇%人造絹織物五〇%  二、一の輸入実績は四月一日以降の免許日付のある輸入免状による。  三、本措置は二月二十七日以降に輸出契約したものから実施する。但し二月二十六日以前に輸出契約したものについても三月三日までに輸出契約報告書を通商産業省に提出しなかつたものは二月二十七日以降の契約とみなす。  こういう大体の構想でございまして、一方においてストレート輸出に対しましてはある程度報奨率を切つたのでありますが、実際に輸入の実積を示したものに対しては、二〇%の報奨をつけるというかつこうによりまして、現在のインドネシア清算勘定のアンバランスを是正する一助にいたしたいということでございます。御承知通り現在対インドネシア勘定は一億ドル以上の出超になつておりまして、これはだんだんなしくずすことにはなつておりますが、先方の外貨事情等もあり、なかなかはかどりません。こういう措置によりまして業界の協力も得てそのバランスの是正をはかつて行きたいという考えで実施いたすわけであります。御了承願いたいと存じます。
  67. 大西禎夫

    大西委員長 本日はこの程度で散会いたします。  なお先ほど委員各位の御了解を願つたのでありますが、本件に対する質疑は一応終了したこととし、次会は三月三日の委員会より法案の審議に入ることといたします。     午後零時二十三分散会