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1954-01-26 第19回国会 衆議院 通商産業委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十九年一月二十六日(火曜日)     午前十一時四十九分開議  出席委員    委員長 大西 禎夫君    理事 小平 久雄君 理事 首藤 新八君    理事 中村 幸八君 理事 山手 滿男君    理事 永井勝次郎君 理事 伊藤卯四郎君       小川 平二君    田中 龍夫君       馬場 元治君    笹本 一雄君       長谷川四郎君    齋木 重一君       山口シヅエ君    中崎  敏君  出席国務大臣         通商産業大臣  愛知 揆一君  委員外出席者         通商産業事務官         (大臣官房長) 岩武 照彦君         通商産業事務官         (公益事業局         長)      中島 征帆君         専  門  員 谷崎  明君         専  門  員 越田 清七君     ――――――――――――― 昭和二十八年十二月十八日  委員竹谷源太郎君辞任につき、その補欠として  山口シヅエ君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 一月二十五日  ガス事業法案内閣提出第一号)  特別鉱害復旧臨時措置法の一部を改正する法律  案(内閣提出第二号) の審査を本委員会に付託された。 一月二十日  中小企業設備近代化に関する助成強化陳情書  (第七七号)  石油輸入対策に関する陳情書  (第七九号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  ガス事業法案内閣提出第一号)  特別鉱害復旧臨時措置法の一部を改正する法律  案(内閣提出第二号)     ―――――――――――――
  2. 大西禎夫

    大西委員長 これより会議を開きます。
  3. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 議事進行について……。
  4. 大西禎夫

  5. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 昭和二十九年を迎えて初めての委員会が開かれます。従いまして、二十九年に入るやいなや、元旦から政府並びに新聞、ラジオが口をそろえて二十九年度の危機を伝えております。どうして日本危機を今日になつて身にしみじみと感じなければならないか、その理由はどこにあるか。すなわち日本経済危機であるということを唱えておりますその根本を探究してみれば、だれにその責任があるか。私は自由党そのもの政府責任があるとは申し上げません。私が常に申し上げておる通り、この委員会そのもの責任である、すなわち社会党も改進党も自由党も、こぞつてその責任があると私は思う。従つてそういう面が現われはしないかという点について、常に委員会というものをもつと高度に持つて行かなければならない。その委員会のあり方も、もつと委員会意見というものを十分聞き入れてその運営に当つてもらわなければならない。その政策の中に取入れてもらわなければならないということを申し上げたい。従つてわれわれが今日まで考えておつたその点が、少しも取上げていただけなかつたという点が、われわれは不満であります。しかしながらいよいよ今まで十何代の大臣よりも、今度新たに就任なさつたところの愛知さんは、経済において最も明るい方である。また愛知さんの自信にもわれわれは大いなる共鳴を持つものでございます。この愛知さんがいよいよ予算委員会が始まると、また予算委員会の方に常に行つておらなければならない。予算委員会においての、そんなスタンド・プレーをわれわれはやつておるのではないのであつて、もつと大臣責任のあるこの委員会重点を置いてもらわなければならないと私は思う。こういう点から考えてみて、予算委員会が始まるまでの期間大臣がひまだとするならば、毎日この委員会を継続して開いていただいて、われわれの意見も十分聞き入れてもらわなければならないし、大臣の抱負も聞かしてもらわなければなりませんし、こういうような点から考えてみて、いつごろから予算委員会が始まつて、幾日間ぐらいまでここに大臣が出て、われわれと一緒にこの会議を進めて行くことができるか。その点を理事会でどういうふうに決定をなすつたか。まずこういう点を伺つてみましよう。
  6. 大西禎夫

    大西委員長 会議に入ります前に御報告をいたしておきます。先ほどの理事会におきまして、次会委員会は、本会議における施政方針演説に対する質疑終了後、予算委員会における提案理由説明を行う日、すなわち大体二月一日ごろ開き、まず大臣より通産行政基本方針について説明を聴取いたし、ついで大臣に対する質疑を行うこと、二、定例日として大体水、金、土の午前中に委員会を開くこととし、なお必要ある際はこの定例日以外に開くこと、三、小委員会設置に関しては、大臣に対する質疑終了後あらためて協議し、決定すること、以上三点を協議決定いたしましたことを御報告いたします。
  7. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 二月一日といいますと、まだかなりの時間もありますし、二月一日になりますと予算委員会も開かれます。政府は二十七日の午前中までには予算案を配付するそうであります。二十七日の午前中に予算案が提出されることになるならば、その間、二十七、八、九、三十、三十一日までの間を、予箕委員会と並行しないで、この単独の委員会のみにおいてその審議を進めていいと私は思う。そういうふうな点について、理事会でどういうふうな御協議があつたか、御説明を承ります。
  8. 大西禎夫

    大西委員長 その期間につきましては、本会議がありまして、総理大臣演説その他の演説があり、これに質疑応答があるから、この間は見合して、二月一日からやろうじやないか、こういうことできまりました。
  9. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 そういうことになりますと、今申し上げた通り予算委員会が開かて来る。予算委員会というのは、皆さんが行つてみればわかる通り演説会行つたのと同じで、委員会の本質による審議は何ら行われているわけではありません。こういうような点から考えてみて、予算委員会が始まれば、大臣は常に行かなければならない。ここには十分か二十分しか来られやしない。十分や二十分でどういうような答弁をするか、どういうような政策を持つておるかということをはつきりと話をすることはできないと思う。従つて審議ができないと思う。それであるから、私は予算委員会が始まる前に、十分この委員会審議をさしてもらいたいということを望みます。皆さんにお諮りください。
  10. 大西禎夫

    大西委員長 それでは先ほど理事会で一旦決定いたしておりますが、もう一ぺんあとで理事会を開いていただいて、そうしてもしかわるようならば、長谷川委員の御意見のようにするし、また今まで通りならさようにとりはからわしていただきたい、こういうことにいたしたいと思います。
  11. 永井勝次郎

    永井委員 議事進行について……。ただいま長谷川委員からのお話、もつともであると思うのであります。この点については、今理事会でいろいろ論議がありまして、予算委員会における大臣答弁は、その日の質問者内容によつて大体時間割がきまるであろう、そういう打合せを予算委員会では十分してもらつて、そうして予算委員会中心でこの国会運営されることではなしに、各省常任委員会があるのであるから、各省大臣がその当該常任委員会重点に考えて、出席答弁、その他一当該常任委員会中心にすべきものである、こういう事柄は、単にこの委員会だけの動きだけで決定されるものではないから、各常任委員長会議において、あるいは各党における国会対策委員会において、あるいは議運において、これらの問題を調整して、この予算委員会優先というような現在の誤つた考え方を、是正する方向に持つて行くべきである、こういうことを今までの理事会において決定をいたしまして、今後の運営に十分考えて行きたい、こういうふうにわれわれは理事会決定したのでありますから、従つて政府当局においても、従来のように大臣ができるだけこの委員会に顔を出さないで、逃げて歩くというようなことをしないで、愛知通産大臣においては、十分当委員会趣旨のあるところを了承していただいて、出席を勉強していただきたい。理事会では十分この問題を論議したのですから、委員長からもそのことを長谷川委員に伝えて、議事進行をはかつていただきたい。
  12. 大西禎夫

    大西委員長 長谷川君に申し上げますが、今永井君からおつしやつたような話がるる出まして、そうしてこういうふうに決定いたしたのでありますが、今申し上げましたように、あともう一ぺん理事会を開きまして、皆さんお話して、今申したように決定したいと思います。
  13. 中崎敏

    中崎委員 今度の予算の編成の経過を見ますと、非常に紆余曲折を経て、この非常事態というか、経済危機をどうするかということについて、慎重な検討をされたと思います。ところで私たちの目から見ますと、通産行政の面において、ことに経済危機を克服する上において一番大きな役割を果すべき通産行政の面において、その予算は相当大幅な削減を受けておるということは、通産行政についての十分な御認識を政府側において持たれないといいますか、顧みられなかつたような傾向が多々あると思う。私は非常にこの問題を憂慮し、ことに休会中ではあつたが、通産委員会をすみやかに開いて、あるいは理事会等もしばしば開いて、この非常事態に対処するような態勢を整えてもらいたいと念願しておつたのですが、この間において一度もそうした会議を開かれなかつたことは、非常に遺憾だと思う。そこで委員長はなかなかお忙しい方かもしれません。また個人的にはあまり委員長には悪い感じを持つておらぬので、攻撃がましいことは言いたくないが、今後いかにして行くかということについて、さらに真剣にこの問題ととつ組んで行くという情熱を沸かしてもらいたいということを要望しておきます。ことに通産大臣も新任でありまして、一段とわれわれもその方針を聞かなければならぬし、またわれわれとしても十分に意見を述べて、経済の増進のために一段と努力して行きたいと思うのですが、先ほどお話があつたように、できるだけ勉強してもらう。今までややもすれば大臣がこの委員会あまり顔を出さないような場合が多い。軽視した意味でもないでしようが……。もう少し熱意と努力が傾けられていいと思うのです。それらの問題も関連して、委員長の方においても一段と督励をして、鞭撻してやつてもらいたいと思います。
  14. 大西禎夫

    大西委員長 ただいまの中崎さんのお話は、十分私ども承知いたしております。さようとりはからいたいと存じます。それではまず愛知通商産業大臣より発言を求められておりますから、この際これを許します。愛知通産大臣
  15. 愛知揆一

    愛知国務大臣 この機会を拝借いたしまして、一言あいさつを申し上げたいと存じます。  去る九日に、私といたしましてはまつたく文字通りはからずも通商産業大臣というような重大な任務を与えられまして、その責任の重大さを痛感いたしておるような次第でございます。委員各位の御承知通り、私もまことに未熟な者でございまして、まつたくこれからいかようにしてやつて参ろうかということについて戸惑いをいたしておるような状態でございますが、ひとつできるだけ誠意を尽しまして、できる限りの努力をいたしたいと存じておりまするので、何とぞ従来の前大臣に与えられましたよりは二倍、三倍の御指導、御鞭撻をひとえにお願い申し上げるような次第でございます。  先ほど長谷川委員の御発言の中に、私のごとき者に対しまして過分のお言葉をいただきまして、まことに感銘いたしたわけでございますが、ただいまいろいろ意見のございましたところを体しまして、私といたしましては、当委員会にできるだけ多くの時間出席させていただきまして、当面いたしておりまする重大な問題に対しまして十分の御審議をお願いいたしたいと考える次第でございます。  以上まことに簡単でございますが、一言あいさつを申し上げて、ひとえに御協力をお願い申し上げる次第であります。     —————————————
  16. 大西禎夫

    大西委員長 次にガス事業法案及び特別鉱害復旧臨時措置法の一部を改正する法律案の両案を一括議題とし、政府より提案理由説明を求めます。愛知通商産業大臣
  17. 愛知揆一

    愛知国務大臣 ただいま議題となりました、ガス事業法案につきまして御説明申し上げます。  政府は、昨年十二月制定をみました電気及びガスに関する臨時措置に関する法律暫定法であり、同法にかわる電気及びガスに関する恒久法を早急に制定する必要がありまするので、通商産業省に設置いたしました電気及びガス関係法令改正審議会中心といたしまして、この一年間鋭意検討を進めて参つたのでありまするが、ようやくガスに関しまして成案を得るに至りましたので、ここにガス事業法案として本国会に提出し、その御審議を仰がんとするものでございます。  従来、ガスにつきましては、その事業の遂行が国民生活上特に都市を中心といたしまして重要な地位を占め、民生の安定に対する影響が大きく、かつ、ガスの性質上その製造および供給取扱いいかんによつては相当の危険を伴います関係から、すでに大正十二年瓦斯事業法制定され、ガス事業運営についての規制ガス保安に関する監督等が行われて参つたのでありますが、昭和二十五年公益専業令制定に伴いまして、ガス事業の、公益事業たる性格にかんがみ、電気事業とあわせてその事業運営規制を行うこととされガス保安に関する部分は、旧瓦斯事業法規定によることとなつた次第でございます。その後、昭和二十七年十月二十五日以降公益作業令が失効する事態が生じ、政府は、急遽電気及び、ガスに関する臨時措置に関する法律案を策案し、幸い、第十議会における御審議の結果、同法の可決をいただき同年十二月一十七日から公共事業令内容をそのままに引継ぎまして今日に及んだことは、すでに御承知通りでございます。  しかしながら、電気事業ガス事業とをあわせて規制いたしておりました公共事業令の三年にわたる運用を顧みまするならば、ガス事業態様は、電気事業のそれとは異なる点が多々ありまして、両事業同一の法規により規律することは、実情に沿い得ない場合が多く、加えて公共事業令に基く許認可手続と旧瓦斯事業法に基く許認可手続とが重複する場合もあるような現状でありまするので、電気およびガスに関する恒久法をそれぞれ別個のものとし、ガス事業運営の調整と保安監督とを有機的に一体化し、ガス実態に即した立法を行うことが適当と存じ、さきに申し述べました審議会の答申の趣旨を尊重いたしまして、ガス事業法案をとりまとめた次第でございます。  法案内容につきましては、御審議の途上、逐一詳細にわたり申し述べる所存でありまするが、以下簡単にその概要を申し上げますると、この法律は、第一章から第四章までにおきましてガス事業運営に関する規制を、第五章におきまして、ガス製造および供給についての保安に関する監督を、第六章におきましてガス事業者の土地立入りの特権その他この法律補完規定を定めておるのであります。第一章におきましては、この法律の目的と、ガス事業定義を定めておりまするが、ガス事業範囲一般供給事業者に限るものといたしたのであります。これは現存のガス事業実態から、旧瓦斯事業法同一定義とすることが妥当でありまするので、いわゆる卸供給事業者ガス事業範囲からはずしたわけでございます。第二章は事業の創設から廃止に至るいわばガス事業の一生につきまして所要規制を加えたものでありまして、公共事業令内容と大きく異りまする点は、事業許可基準を詳細に規定いたしましたこと及び専業開始義務にあわせてガス事業開始確実性を保ちまするため、ガス供給施設設置義務を課したことのほか、ガス使用者利益をはかりますため、ガス事業者休眠区域についてこれを放任することを防止する措置規定したことであります。第三章はガス供給態様に関する規定でございまして、ガス供給業務サービス向上に資するため、熱量および圧力の測定義務ガス事業者に課するとともにガス事業者ガスを卸供給する者に対してもガス料金適正化をはかるためその卸供給料金等について認可制を設け、さらに従来制度的に明確性を欠きましたガス事業者特定供給につきましても所要規制を加えることといたしておるのであります。第四章の会計につきましては、ガス事業の経営の健全化をはかることと同時に企業自主性を尊重し、ガス事業会計処理の根幹たる会計整理基準減価償却の命令のほか、公共事業令規定いたしております諸手続を廃止することといたしたのであります。次に第五章の保安でありまするが、従来個別に行われましたガス工作物に関する工事許可及び使用開始許可制度を新たに包括的な工事規程認可制度に置きかえまするとともに、設備維持義務ガス工作物設置者に課したほか、有害成分測定制度を設定し、ガス主任技術者制度整備と相まちまして、保安監督の充実を期しておる次第でございます。第七章の雑則におきましては、ガス事業者の土地立入り、植物の伐採等に関し、公益事業たる見地から若干の特権を認めまするほか、ガス主任技術者国家試験手数料法定化公聴会聴聞事項整備等につき規定し、あわせてガス使用者利益を保護するため、通商産業大臣に対する苦情申立制度を明定いたしております。最後に附則でありますが、これには、この法律施行に伴う経過的措置関係法令改正等について、所要の定めを置いたものでございます。  以上はなはだ簡単でありましたが、この法案の構成につきまして御説明申し上げた次第でございます。政府といたしましては、この法案ガス事業実態に即して最も適切と信じて御審議を願うことといたしたのでありますが、この法案が幸いにも可決せられ、制定運びとなりましたあかつきにおきましては、同法の実施を厳正適切にし、ガス使用者利益を擁護し、あわせてガス事業の健全な発達に一意努力する所存でございますので、何とぞこの意を了とせられ、慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを切に希望してやまないものでございます。  次に特別鉱害復旧臨時措置法の一部を改正する法律案提案理由を御説明申し上げます。特別鉱害復旧臨時措置法は、太平洋戦争中の強行出炭による特別鉱害を急速かつ計画的に復旧することによりまして、民生の安定、国土の有効利用をはかり、あわせて石炭鉱業の健全な発達を期せんとするものでありまして、昭和二十五年五月法律施行以来着々とその成果を上げて参つたものでございます。  ここに提案いたしました改正案は、特別鉱害にかかる鉱業権者特別会計への納付金を五割増額いたしますとともに、法律有効期間を二年延長せんとするものでございまして、主として法律施行後の物価の上昇と、現地における工事能力の制約との二つの理由に基くものでございます。  何とぞ御審議の上御賛同賜わらんことをお願い申し上げます。
  18. 大西禎夫

    大西委員長 以上をもつて両案に対する政府提案理由説明を終了いたしました。  本日はこの程度にいたし、次会は公報をもつてお知らせいたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後零時十三分散会