運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1954-04-23 第19回国会 衆議院 人事委員会 第17号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十九年四月二十三日(金曜日)     午前十一時十五分開議  出席委員    委員長 川島正次郎君    理事 赤城 宗徳君 理事 田中  好君    理事 永田 亮一君 理事 櫻井 奎夫君       荒舩清十郎君    岡野 清豪君       森   清君    山口 好一君       石山 權作君    加賀田 進君       池田 禎治君    受田 新吉君  出席国務大臣         国 務 大 臣 加藤鐐五郎君  出席政府委員         人事院総裁   淺井  清君         総理府事務局         (行政管理庁管         理部長)    岡部 史郎君  委員外出席者         専  門  員 安部 三郎君         専  門  員 遠山信一郎君     ————————————— 本日の会議に付した事件  国家公務員給与に関する件     —————————————
  2. 川島正次郎

    川島委員長 開会いたします。山口君。
  3. 山口好一

    山口(好)委員 加藤国務大臣にこの際特に御質問いたしまして、確認を得ておきたいと思う事項がございます。これについて質問をいたします。  それは、わが自由党といたしましてつとにこの問題については関心を払つておりましたのですが、さらにこの人事委員会としましても各位が非常に関心を寄せられておつた問題でありまして、前回及び前々回の委員会におきまして川島委員長も、特にこの点を政府に意見を求めておきたいというような意向もありまして、私かわりまして質問いたした点でありますが、公務員のうちでいわゆる現業、非現業という同じ公務員でありながら、その従事する仕事の点の関係から、あるいはさかのぼりますれば、団体交渉権を持つ、あるいは独立採算制による、こういうような根本的な違いもいろいろありましたために、その現実の給与関係において異なる点のあることはやむを得ないといたしましても、次第にこの点がバランスを失しまして、同じ官庁に勤め同じ仕事に従事する形態にありながら、一方は現業に勤務するというような関係から署しく不公平な給与を受けるというような結果が見えて参つたのであります。これに対しては、どうしてもこのアンバランスを是正しなければならないとだれしもが考えるところなんであります。前会におきましてこの点大臣質問をいたしましたところ、十分に考慮してこれが不公平の是正をいたしたいという御答弁でありましたが、これについてその後政府の方ではいかなる処置を講じておられるか、この点をまずお伺いいたします。
  4. 加藤鐐五郎

    加藤国務大臣 山口君の御質問にお答えいたします。先般山口君初め他の委員諸君よりも、五現業につきまして、公労法適用職員一般給与法職員との間に、同じ仕事をしておりながら一方は団交権がある、一方は何にもない、それで非常に待遇上不均衡であるがゆえに、これを是正せなければならぬではないかという御質疑に対しまして、私もすこぶる同感でありますがゆえに、爾来事務当局を督促いたしまして、事務当局といたしましても、昼夜兼行立案に着手いたしまして、大体でき上りましたので、この特例法案を提出いたしたいと思つておる次第でございまして、いずれ来週早々法案を提出いたしまして、すみやかに皆様の御審議を願いたいと心得ておる次第でございます。
  5. 山口好一

    山口(好)委員 それにつきましては、大臣が御熱心事務当局を督促されまして、そういう運びに至つたことはわれわれとしてまことに喜ばしい次第であります。近くそれが国会の方にも提出せられるという御確言を得たわけでありますが、この法案名称いかが相なつておりましようか。なお内容は後日明らかになるでありましようが、大体の方針、内容の大要をお示し願いたい。
  6. 加藤鐐五郎

    加藤国務大臣 法案名称でありますが、国の経営する企業に勤務する職員給与等に関する特例法案といたしたい、こう思つておるのでございます。いずれ内容等につきましては、来週提案の当時説明さしていただきたいと存じます。
  7. 山口好一

    山口(好)委員 これは何か本日閣議にかけて、閣議の決定を見たということでありますが、それは真実であるかどうか。並びにそういたしますと、大体大臣のお考えとしてはいつごろ国会の方に御提出に相なられるものであるか、なるべく早く提出されて、今国会に両院を通過できますようにいたしたいと考えますので、この点を確かめておきます。
  8. 加藤鐐五郎

    加藤国務大臣 先刻閣議で決定いたしました。来週できるだけすみやかに提出いたしたいと存じております。
  9. 加賀田進

    加賀田委員 それに関連してちよつと御質問いたしたいのですが、五現業国家公務員との給与状況に対するアンバランスに対して、是正されるということはわれわれとしても非常に喜ばしいことでありますが、特にその点が顕著に現われたのは、昨年の国会において問題になつたいわゆる五現業給与ベースと、国家公務員人事院勧告の実施の問題で、一月から実施するということで、五現業の方ではいわゆるベース・アツプを中心として裁定がくだされておる。国家公務員の方はいわゆる給与準則金額を変更するということにおいて給与が実質的に上つている、こういう差のもとに一月かち実施したために、定期昇給が実質的に一期分遅れておるような状態が起つておるのです。従つて人事院勧告仲裁裁定との間において、三百円前後の金額の相違が現状において起つておるわけです。その点を今度政府から提出される法案で特別に考慮する意思がないかということを御質問いたしたいと思います。
  10. 加藤鐐五郎

    加藤国務大臣 いずれ提案いたしますから、その際内容を申し上げましてまた御質疑を受けたいと存じます。今印刷の方へまわしておりますから……。
  11. 加賀田進

    加賀田委員 それでは質問ではなくて希望を申しておきたいと思うのですが、この法案の中にぜひとも、本年一月から実施した、そのために起つているアンバランスも是正されるようなものも含めていただきたいことを希望いたしておきます。
  12. 受田新吉

    受田委員 大臣は昨日以来法務大臣重職おつきになられたわけでありますが、このお仕事は、大臣みずからが就任の弁で申されたごとく、鬼門のいすにみずから行くのだということで悲壮な決意で行つていらつしやるようです。こういう固い決意でこの大事な法相のポストにおつきなつたわけでありますが、この委員会大臣給与に関する国策をお述べいただく際にもしばしば手違い等が起りまして、この審議に支障を起すような結果がありますのですが、さらにこの重職おつきなつ関係上、この給与に関する国務に対して、加藤国務大臣は依然としてその方を御担当なさるのか、あるいは他の方へおかわりになるようになつておるのか、その点が第一点であります。  それから、大臣としてあなたのような崇高な名利に恬淡とした方を法相の地位におすえしたという点でわれわれは敬意を表します。しかし同時に大臣みずからも検察庁に圧迫も加えないが、その方へおべつかも使わないという非常に公正な立場でやりたいというお気持もあるのですが、この給与関係を御担当に相なつた経験から、勇気と努力を傾けて、しつかり詳細なる御研究もしていただいて——聞けば最近給与に関してはすこぶる書物等にも親しまれて、夜深更まで御勉強されておつたということもほのかに聞いております。それほどの熱情を傾けて御努力をなさろ御決意を持つておられるのかどうか、この点についてわれわれ委員会の直接関係大臣としての御所見を伺つておきたいと思います。
  13. 加藤鐐五郎

    加藤国務大臣 いろいろ御注意ありがとうございました。ただ一言申し上げたいことは、私は悲壮な決意のようなつもりでは参りませんで、たんたんとしたる気持で参りますから、さよう御承知おきを願いたい。  それから給与担当の問題でございますが、これはせつかく担当いたしたことでございますがゆえに、これは担当を継続して行くつもりであります。さよう御了承を願います。
  14. 川島正次郎

    川島委員長 次会は公報をもつてお知らせいたします。  今日はこれをもつて散会いたします。     午前十一時二十八分散会