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柳田委員 それではそれは至急に
調査を
出してください。ということはいかに法を改正いたしましても、実際にこれが活用されておるかどうか。これはまた今後覚醒剤の予算措置をとる上においても非常に重要にな
つております。というのは覚醒剤の中毒患者は強制的に入院させにくい、あるいはしてもそこでしばらくほ
つておけばなお
つて出て来る。出て来た患者は——
日本の環境は非常に悪い。パチンコはチンジヤラ、チンジヤラや
つている。またかか
つて何度も入
つて来る。私は法の改正だけではなかなかうまく行かないと思うので、はたして法の改正以来これがどのように活用されておるかどうか。これは施策の第一着手になるのですから、早急に
資料をお
出し願いたい。
それからこれは
委員長にお願いしておきますが、
厚生省関係のものが六億とか七億では
日本の覚醒剤禍は救われないと思う。
従つてしかるべき機会において、この
委員会を覚醒剤だけの問題について一日さいていただきたい。そしてできるならばやはり
厚生当局、大蔵当局さらに法務当局、それから警察
関係等を呼んでいただきたい。これは本年度の最大の課題として覚醒剤問題ともう少し取組まなければいかぬ。単に六億とか七億の
行政的なこういう措置だけではいけない。できるならば私は大きくこの覚醒剤患者を収容する施設をつくらなければいけないと思う。現在幸いにして警視庁当局においては従来にないところの本腰を入れて、これの検挙、取締りに当
つておる。しかし検挙、取締りに当
つてもそれを収容する施設がなければ何にもならない。そこで収容施設を大幅に持
つて行くと、覚醒剤患者がなくな
つたらどうするか。私はそれはたいへん
けつこうな
お話であると思う。
従つて一応当座としては大きく増床して、さらに覚醒剤患者が
日本からなくなれば、そのものは現在なお足らぬところの
日本の精神病患者のベツトに活用するもよろしい。そのものを今度は
日本の結核ベツトに活用するもよろしい。そういうような有機的関連のある手段として現段階において手を打たなければならない。これは私は各政党に課せられた大きな使命だと思う。そういう
意味において、当
委員会におけるそういう問題は、単に覚醒剤患者のための増床だけじやない。これは将来
日本の精神病床の増床にもなり、さらにこれはひいては結核病床にも利用できるというような総合的な
見地から十分な対策を立てる、と同時に検察庁当局における現在の検挙の手はゆるめない、さらに現在の取締りを厳重にや
つて行く、こういうような対策をすべての
行政部門があけて一元的な運営のもとにやるのでなければ、
日本の覚醒剤禍はこの現状からは救われない、依然として同じことをただ堂々めぐりしておるにすぎないということを私は非常に憂えます。
従つて委員長においても近き機会にそういうような
参考人をお呼び願うもよろしいし、また各
関係の官庁から、それぞれの
責任のある方に来ていただいて、これを大きな総合的の
見地から
検討するという機会をぜひつく
つていただきたいということを要望しておきます。