○滝井
委員 切り捨てるときは切り捨ててお
つて、額が八円くらいになると、どうもあまり過払いになる、こういう議論は成り立たないのです。少し多いと過払い、少いときには二、三円くらいならば切り捨てます、こういうことは言
つても始まりませんから、筋が通らないということを言
つておけばいいでしよう。
その次は眼科、耳鼻科、産科、泌尿科については四点以下はあなた方みんな
初診料、再診料を加えた。ところが外科と皮膚科については創面が何とかで不合理だから第一回目には四点以下でも認める、二回以後は半分だ、こういうことなんです。これもまた大原則は四点以下の処置は全部
初診、再診に繰入れると言
つてお
つたが、今度は外科と皮膚科には例外をつく
つたのです、こういうように
体系そのものが見れば見るほどどうも今までよりかさらに複雑怪奇にな
つて来た。保険経済というわくにあまりとらわれたために、とにかく一貫してつく
つたはずのものと
技術を分離するその
体系というものが何もかもみんなご
ちやご
ちやにされてしま
つた。ここに至
つてその複雑怪奇さはきわまれりと言わなければならない。これはまたどういうことなんですか。外科や皮膚科だけは創面の
関係があ
つて四点以下のものは払う 払われることはけつこうだと思いますけれ
ども、眼科や耳鼻科や産科や泌尿科は四点以下はだめだとい
つて、今度は外科だけは認めた、入れたり出したりとにかくわけがわからぬという状態が出て来ておるのです。もう少し筋を通してぴ
ちやつとやるものならば、たとえば四点以下のものは一切
検査料の四点以下を診察料の中に入れた方が合理的なんです。尿の検査というようなものは全部診察料の中に入れた方が合理的だ。合理性からいえば処置や何かは別にした方が合理的なんです。だからとにかく一貫しない、こういうものでは医者はおそらく納得しない。それから納得できないいま
一つの点は、
医務局長さんにお尋ねしたいのですが、これは
一つの例ですが、まだ調べたらほかにいくらでもあると思いますけれ
ども、費用から換算した
点数の
資料を私が出してくれとい
つていつかあなたの方から出したいただきました。それの支出について十ばかり出していただいた中で、特に人工妊娠中絶は四箇月までは現行は七十点なんです。ところが費用から換算した
点数は四十七点であ
つたはずです。ところがあなた方は今度の
改正で三箇月までとして七十点出して来てしま
つた。原価計算をする、原価計算をすると寝言のように言うてお
つたのに、今度これを出したときには四十七点という費用から換算した
点数というものはいつのまにか忘れてしま
つて、平気で七十点出して来ている。まだございます。白内障なんか、あなたの方の出した費用から計算した
点数は百四十五点だ
つた。ところが白内障は支出の方法がたくさんあるから
点数は全部違いますけれ
ども、とにかく四つか五つ支出の方法があります。ところがそれをみんな出しておるが、その平均値をと
つてみても百八十何点になる。これはいかにも美辞麗句を並べて、原価計算をしましたという理論
体系をつく
つたといいながらも、こういうところはま
つたくでたらめなんです。いずれ中央社会
保険医療協議会で詳しく一項ずつかか
つて行けば、これは支離滅裂ですよ。日本の社会保障制度がつぎはぎだらけというけれ
ども、これ
はつぎはぎどころじやない、まるきりひつついていない。ちりぢりばらばらなんです。こういうもので現実の日本の
医療に当てはめて行
つたらたいへんです。患者もたいへんだし、医者もたいへんだし、審査をする
委員もたいへんなんです。だからこれはやはり
医療費体系と同じようにもう一ぺんやりかえてもらわなければだめなんです。私はこれを見て、これではおそらく日本
医師会が無理はないと思う。われわれは日本
医師会に対して中央社会
保険医療協議会に出るべく勧誘をしたいと
思つたけれ
ども、こういうことでははしにも棒にもかかりませんよ。その上労働
基準法は無視するし、人権は無視するし、ま
つたくな
つていない。これはもう少しやり直してもらいたいと思うのです。これ以上やりません。