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1953-12-11 第19回国会 衆議院 建設委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年十二月十一日(金曜日)     午前十時四十五分開議  出席委員    委員長 久野 忠治君    理事 瀬戸山三男君 理事 中島 茂喜君    理事 山下 榮二君       逢澤  寛君   岡村利右衞門君       仲川房次郎君    堀川 恭平君       赤澤 正道君    村瀬 宣親君       三鍋 義三君    山田 長司君       細野三千雄君    只野直三郎君  委員外出席者         運輸事務官         (自動車局長) 中村  豊君         運 輸 技 官         (自動車局道路         調査課長)   南  辰喜君         建 設 技 官         (計画局都市建         設課長)    高谷 高一君         建 設 技 官         (道路局長)  高樫 凱一君         参  考  人         (東京都副知         事)      岡安彦三郎君         参  考  人         (東京建設局         計画部長)  塩澤  弘君         参  考  人         (東京都議会建         設委員長)  石島 参郎君         参  考  人         (東京高速道路         株式会社社長) 樋口  實君         参  考  人         (東京高速道路         株式会社常務取         締役)     松尾 謙一君         専  門  員 西畑 正倫君         専  門  員 田中 義一君     ————————————— 十二月七日  委員高田弥市辞任につき、その補欠として三  浦寅之助君が議長指名委員に選任された。 同月八日  委員三浦寅之助君及び中井徳次郎辞任につき、  その補欠として高田弥市君及び山口シヅエ君が  議長指名委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  国政調査承認要求に関する件  参考人招致の件  高京高速道路に関する説明聴取     —————————————
  2. 久野忠治

    久野委員長 これより会議を開きます。  国政調査承認要求に関し幸して、お諮りいたします。  調査する事項といたしましては、国土計画地方計画都市計画、住宅、建築、道路河川その他建設行政に関する事項及び調達庁の業務に関する事項とし、調査の目的としましては、建設行政実情調査し、その運営を適正ならしめるため及び調達庁運営を適正ならしめるためとし、調査方法は、関係方面より説明聴取報告及び記録の要求等とし、調査の期間は、本会期中といたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 久野忠治

    久野委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。  なお、諸般手続につきましては、委員長に御一任願います。  暫時休憩いたします。    午前十時四十六分休憩      ————◇—————    午前十時四十七分開議
  4. 久野忠治

    久野委員長 休憩前に引続き会議を開きます。  東京高速道路に関し調査を進めます。     —————————————
  5. 久野忠治

    久野委員長 この際、本件につきまして参考人として別紙記載通り東京都副知事岡安彦三郎君、同建設局長瀧尾達也君の代理同計画部長塩沢弘君、東京都議会建設委員長石参郎君、東京高速通路株式会社社長樋口實君、東京高速道路株式会社常務取締役松尾謙一君、以上の諸君を招致し、実情調査することに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 久野忠治

    久野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  まず東京都議会建設委員長石参郎君より、本件につきましての建設委員会における調査等につきまして御説明を伺うことといたします。その他の諸君につきましては、前国会において一応の説明を聴取いたしましたので、本日はこれより参考人各位に対する質問をあとでいたすことにいたしたいと存じます。  石島君。
  7. 石島参郎

    石島参考人 私といたしましては、現在東京都議会建設委員長をいたしております関係上、高速道路の問題は目下審議中でありますので、委員長としてこの際御答弁を申し上げることは、委員審議事項がまだ固まつておりませんので、僭越行為になるのじやないかというふうに考えられます。従つて委員長といたしましては、御答弁は遠慮させていただきたい、こういうふうに考えます。ただ、個人といたしましては、あの高速道路実地調査をいたしましたときにあたりまして、昭和二十六年二月二十六日申請による契約と現在のあり方が、多少相違しているように考えられる点があるのでございます。従いまして、この点につき存しては、委員各位質問あるいは希望も、審議のときに多々あると思いますので、委員意見をまとめまして、そして個々に修正を加えるのではないかということが考えられます。それから、はつきりしております点は、水面使用という点で許可をされております。その点が、現在の行き方とは違つておるということだけは、私として申し上げることができると思います。さしあたつて、私といたしましては、今の程度しか申し上げられないと思います。  大体、やはり御存じの通り、まとめる方が委員長の役でありますので、私の意見を申し上げるということは、議会へ帰つたときに責任問題になります。しかし、都議会委員各位は、非常にこの点につきましては慎重審議をいたしておりますから、必ずや都議会といたしましても、りつぱな案をつくり出すものと確信をしております。なぜならば、六百万都民反対を受けるようなことはしない、また受けるべき疎漏なことをすべきではないということも考えておりますので、その点慎重に考慮したい、こういうように考えております。
  8. 久野忠治

    久野委員長 石島さんにお尋ねをいたしますが、ただいま御発言のように目下調査中であるので、その結論を早計に申し上げることはできないということでございます。まことにごもつともな御意見ですが、しかし都議会建設委員会会議の模様といいますか、各委員がどういう発言をなさつたか、そういう個々の問題についてここで御発表願うことは、あえてさしつかえないのじやなかろうかと思うのであります。それについての区々の賛成、反対意見もございましようから、もう少しその点に触れて御説明を願いたいと存じます。どういう討議がなされたかということです。
  9. 石島参郎

    石島参考人 各委員方々の御意見の中には、先刻私の申し上げた中にもちよつと申しましたが、許可した当時のあり方と現在のあり方とが相違しておる。これは契約の上においては、違反的な行き方であるというふうなことも一つ
  10. 久野忠治

    久野委員長 それはどういう点ですか。
  11. 石島参郎

    石島参考人 水面使用許可してある。それが現在の工作物行き方でありますと、下が水面使用をすることができません。もうあの底へ水を流すというふうなことは、できないのじやないか。これはその委員の方の予想であります。現状のあり方では、これは違いはしないかということであります。  それから、倉庫並びに自動車置場にするというふうな契約はしてあるけれども、現在の行き方では、商店街になり得る可能性がある。  それからもう一つは、一億二千万円の資本で払込み六千万円、総工費約十八億円。そうすると借入金の方が非常に多いのでありますが、これをどういうような方法で負担して行くのか。おそらく坪十万とか二〇万とかいうような権利金をとり、そうしてこれを埋めて行くというような行き方にもしなるとすると、これは都知事考え方が軽率であつたのではないか。なぜならば、埋めてしまえばこれは都の財産になる。これを水面使用許可して、そうしてこういうふうなことをしたということは、少し軽率じやないかというふうな意見も出ております。  それからもう一つは、交通緩和というふうな建前のもとにつくられる高速道路が、新幸橋、それから紺屋橋のあそこのところが事実緩和されるかどうか。かえつてあの折曲りのところは屈折をしておるので、煩雑化して来はしないかというふうな問題も出ております。しかしこれはでき上つてみてからでなければ事実がわかりませんので、一つ意見として述べられたのでありますが、この点何回となしに、私たちは今後も実地調査をしまして、そうして慎重にやつて行きたいというふうに考えております。
  12. 久野忠治

    久野委員長 ただい京都議会建設委員長説明を聴取いたしました。その他参考人各位に対する質疑を前回に引続き継続いたします。  申出がありますので、これを許します。赤沢正道君。
  13. 赤澤正道

    赤澤委員 二、三その点につきまして問いただしておきたいと思います。大体この問題は、私は会社の問題ではないと思う。会社はあくまで営利会社としてできておるわけですから、これは十分もうけるようにおやりになつたらいいと思います。ただ私たちは、こういう営利会社が、しかも東京でも最も価値のあるああいう水面を、今都の建設委員長さんの言葉からも、利権ということが出たのですが、ああいうところを簡単に手に入れて施設をされるというところに、私のみならず、東京都民並びに全国民は、非常な疑義を持つだろうと思う。特に社会情勢がこういうときでありますから、なおさらだと思います。あの近所でも先般問題になつて議会で相当ごたごたした事実があることは、御承知通りであります。今東京都の財産にしておけばよかつたという意見があつたように伺つたのですが、大体あの付近坪当り土地の値段と、あの埋立てに要する坪当り費用とどういう均衡になつておるか、ちよつと委員長から御見解、御計算を承りたいと思います。
  14. 石島参郎

    石島参考人 坪の評価は、計画部長の方から御説明を申し上げた方がいいと思います。  それから利権という言葉は、私は申し上げたと記憶しておりません。
  15. 塩澤弘

    塩澤参考人 ただいまの隣接地土地価格の問題でありますが、これは見ようによりますと、非常にむずかしい問題でございまして、売買実例等も適切な例がございませんが、一応課税標準価格をもとにして考えて参りますと、新橋側といいますか土橋付近でございますと、大体七万五千円から八万九千円という数字が出て来るのであります。これは課税標準価格でございますので、実際の売買実例は、当然これを上まわつておると思います。
  16. 赤澤正道

    赤澤委員 どのくらいですか、それを常識的に……。
  17. 塩澤弘

    塩澤参考人 これはいろいろございますが、売買実例付近地から類推いたしますと、大体十三万から二十万程度ではないか、かように考えております。埋立ての方は、坪どのくらいかかりますか、実はまだこまかい勘定をしておりませんので、ちよつと御答弁いたしかねます。
  18. 赤澤正道

    赤澤委員 この埋立ては、私はやはりやり方によると思うのでございまして、東京都からも相当塵芥も出るはずでございますし、都で埋め立てるという案をお立てになつた場合には、一挙にやらぬという考え方でしたら、あの程度ほりを埋めることは何でもない、幾ら費用はかからぬというふうに考えております。この前もちよつと申し上げたように、やはり国の財政そのものが行き詰まつてつて、特に東京がこういう殷盛をきわめておる反面、地方の方は非常に疲弊しておるわけです。いろいろな交付金等でも、地方では非常に手を伸ばしている。地方に何ら財源になるようなものがないから、血眼でみな陳情して来るという事態になつておるのに、都当局でこういうことをおやりになつておるという事実は、どうも私たちには受取れないわけです。今利権という言葉が出まして——あなたはおつしやつた記憶はないとおつしやるのでありますが、私の耳では聞いた。それで権利金十万ないしは二十万というお言葉もありましたけれども、しかし、お互いにこういうことを利権的に受取りたくもないし、またそういう印象を与えるようなことも、こういう社会情勢のもとでは、したくないという気持を私たちは持ち続けておるわけでございます。大きい町でございますから、かりにこういう例ができれば、あの会社にやつたのに何でおれの計画の方には認可を与えないのかといつたことも、出て来るのではないか。むしろ私取上げたいと考えますことは、きようは見えておりませんが、自治庁東京都の今日のいろいろな財政経理をどう見ておるか。また自治庁は監督いたす立場において、こういう事態が次々に生れるとという情勢にあるならば、これをどういうふうに判断するかということにつきまして、次の機会に自治庁のだれか係の人に建設委員会に出ていただくように、ひとつ委員長においておとりはからい願いたいと思います。
  19. 久野忠治

    久野委員長 承知いたしました。
  20. 赤澤正道

    赤澤委員 もうすでにこれは工事に着手しておりますし、今とめるといつても、おそらく困難ではなかろうかと思います。ことにこの命令書には、三十年の十二月末まで無償で貸すということは、条をわけてしてございます。もちろん、これは悪意に解釈すれば、少数の人たちのただいま申された権利金によつてできる会社でございますから、表面利益を出すまいと思えば幾らでもできます。どんどん利益上つて、それが東京都の使用料ということで財源になるとお考えになつておるかどうか知りませんけれども、しかし大株主と申しますか、権利金を大幅に出していらつしやるところはどこどこかということを、この間瀬戸山委員からお尋ねになりました際にも、六つか七つしかあげられませんでした。こういう人たちで構成しております限りは、家賃等を不当に安くすることもできるはずであつて、そういう事態が生れて来るということをはなはだ好まない。できればこういう問題については、都としても一ぺんくらい公聴会をお開きになつて都民各位意見を徴されることが必要ではなかつたかと私は思つておる次第でございます。いずれにいたしましても、私どもはこういう問題をお取扱いになるにつきましては、都当局におかれても、十分四囲情勢をもにらみ合せて慎重におやりになることを、望希いたす次第であります。
  21. 久野忠治

  22. 山下榮二

    山下(榮)委員 多少ただいまの質問とも関連すると思うのですが、すでに高速道路認可されておるわけです。書類が提出された当時に、都議会の方に何らか諮問その他の方法がとられたのでありましようか、都議会等はこれに対して認可されるまで何ら知られなかつたわけでしようか、その点のことをちよつと伺いたいと思います。
  23. 石島参郎

    石島参考人 その点につきましては、昭和二十六、七年の当時には、たしか社会党から委員長が出ておりまして、そのときに理事者の方では報告をしたと言つておるのでありますが、報告はされなかつたと言つておる者もあるのです。私が委員長になりましてからは、この問題について報告はございません。たまたまこの問題について、輿論と申しますか、一部の方々——議員の同僚の方でありますけれども、重大視して起き上つて来たというふうな結果になつております。これは御承知通り、当然理事者専決権でやつておるのでありますから、議会に諮らなくてもいいというふうな考え方ではなかつたかというふうに考えられるのであります。しかし、こういう結果になりますと、まだ結論は出ておりませんけれども、先刻御注意がありましたように、万が一都議会そのものまで都民方々から誤解を受けるようなことでもあり、また理事者もきれいな気持でやつてつて議員並びに都民から誤解を受けるようなことがあつてはならぬというふうな考え方から、今度建設委員会がこの問題につきまして慎重に審議を始めたわけであります。でありますから、先刻来御注意のお言葉は、私ありがたく承りまして、よく委員会にも伝えておきたいというふうに考えております。
  24. 山下榮二

    山下(榮)委員 幸い都の副知事もお見えになつておりますから、都の当局伺つてみたいと思うのですが、ことに公有水面というのですか、あるいは河川といつてよいのですか、こういう今いろいろうわさになつておりますところは、数寄屋橋その他東京都民にとつて、相当由緒のある場所等が含まれるわけですが、これが従来の風景とかわつて見えるということについては、都当局としても、よほど考慮されなければならぬ問題であつて、今赤沢さんから申し上げますように、こういう認可許可等の場合には、当然都民その他の公聴会のことも考慮されるべきだと思う。それよりもまず、法規上はいかようにあろうとも、先ほど私が伺つたように、都議会等にもこういうこと等について諮問その他の方法を当然とられることが正しいのじやなかろうか、こう思われるのですが、都当局は、一体その場合にどういうお考えであつて、どういう処置をとられたか、伺いたいと思います。
  25. 岡安彦三郎

    岡安参考人 ただいまの山下さんの御質問についてお答え申し上げますが、公有水面使用は、確かに法規上は知事権限でございます。従つて法規的に言いますれば、議会方面とは何も関係ございません。しかし、これは実際の行政をやつて行きます場合に、議会に諮らないでいいからといつてやれるものじやございません。ただいま石島委員長から言われましたように、私の聞いております範囲におきましては、当時の建設委員会にこの事項報告いたしました。しかも、これは中央区と千代田区の両区間にまたがりますので、それぞれの方面にも手続をとつております。従いまして、議会の本会議にはかけませんでしたが、建設委員会の方には、こういうふうにしてこうやるという手続をとつた、こういうふうに私は了承しております。ただ、ただいま石島委員長が言われましたように、当時の建設委員の方は、ちようどあれは改選期でございました。そんなことで、あるいはごたごたしておつたかと思います。たしか二十六年の四月か三月が改選期でございましたので、二月でございましたから、そうかと思いますが、私の聞いております限りでは、責任者からは報告した、こういうことに了承しております。
  26. 山下榮二

    山下(榮)委員 公聴会とかなんとかいうことは、一つもお考えにならなかつたのですか。それとも法規上いいからということで、委員長かだれかに、ちよつとこういうことがあるということを伝えるくらいなことで、正式に委員会報告としてはなかつたような感じもするのであります。あるいは悪くとるならば、改選期間ぎわであつて議会がどさくさしておつて、そういうところを見はからつてつたような感じも受取れぬでもないわけでありますが、私はそう悪くはとりたくはないのであります。しかし、いずれにいたしましても、今の言葉から想像いたしますと、認可に対する正式な報告じやなかつたのではなかろうかということが、予想され得るのであります。  そのことはそれといたしまして、先ほど申しましたように、由緒の深いもの等については、ただ単に知事が法律上の権限があるからということだけで、物を処理するという考え方だけじやなくして、公聴会その他の方法が、最近の議会では、中央といわず地方といわず、必要なことには必ず行われておると思うのですが、当然今度のこの問題等については、さようなことが行わるべきはずのものだ。しかも公有水面というか、河川というか、こういうものを使用するということは、いまだかつてないことで、初めてのできごとでありますから、当局としては、慎重の上にも慎重の考慮を要せらるべき問題ではなかろうかとわれわれは考えるのであります。そういうことに対して、当局は一体いかなるお考えを持つておられたか、伺つておきたいと思います。
  27. 岡安彦三郎

    岡安参考人 ただいま公聴会を開くべきでなかつたか、こういうお話でございます。それから、委員会には委員長が何か個人的に話したのじやないか、こういうことでございます。実は私、当時の責任者ではございませんが、当時の責任者に聞きますと、これは委員会に諮つてある。しかもこれは二十六年の二月に一応正式に出ておりますが、もともと先般の当委員会で私申し上げましたように、二十五年の春ごろからこの問題が出ておりました。当時の計画では、この前お話がございましたスカイ・ビルという計画であつたのですが、これはいけないというので、その間に一年間くらいはもんでもんでその上で今度のような計画になりました。従つて委員会に話してあるというふうに私は了承しております。  それから公聴会の話でございますが、実は確かに公聴会は開いてないと思います。今になつてみますれば、こういう問題はかけるべきじやなかつたかというふうに考えますが、御承知のように三十間堀というのを前に埋めたのでございます。これは今度の場合とは少し違いまして、あのときは戦災残土の捨て場所というのでやりましたが、あの当時にも、都市計画の見地から、埋めない方がいいのではないかという話もありましたけれども、諸般の事情からあそこを戦災残土の捨て場にしまして、ああいうふうにつくりました。従つて、そういう点もございましたので、当局としましては、実は今度の問題は非常に慎重に考えておつたのであります。先般この委員会で申しましたが、御承知のようにあの新橋と帝国ホテルの裏の橋の間は、すでにもう国鉄でもつて半分は埋めてしまつております。しかもあそこは非常にきたなくて、おそらく水も通らない、こういうような現況でございましたので、あそこを少し掘り下げまして水を通して高速道路をつくらせる、こういうことはいいのではないか、実はそう考えたのであります。今になつてみますれば、公聴会等を開いて当然都民の批判を聞きながらやる、これはいいことじやなかつたかと思つております。当面はかけませんでしたけれども、そういう考えでありました。
  28. 山下榮二

    山下(榮)委員 もう一つ伺つておきたいと思うのですが、先ほど石島建設委員長は、出願の当時と今施行されておる実情とは、多少趣がかわつて来たようであるということを申されたのでありますが、われわれもそういう感じを持つておるのであります。もし出願されたときの出願人考え方と現在の用途がかわつて来たということになつて参りますと、都当局としては、それでもしかたがないとお考えになつておりますか。そういう場合には、それを停止せしめるとか、中止せしめるというお考えを持つておられるのでありますか、その点を伺いたいと思います。
  29. 岡安彦三郎

    岡安参考人 認可申請水面使用でございます。従つて、あれをつくりまして、上を自動車道路とか、あるいはパーキング・プレースにする、その中間をガレージまた倉庫にする、下を水を通す、こういう計画で出発したことは事実であります。そこで会社は、現在その方法でやつておるのでございます。あるいは御承知かもしれませんが、非常に土砂で埋まつておりまして、今度ごらんになつたと思いますが、会社では非常に掘り下げております。従つてあのままでも、今でもせきをとれば水は通るようになつております、従つて、この工事につきましては、私らは会社が違反をしたという考えは持つておりません。おそらく今の計算で行きますれば、満潮面では一メートル八十くらいの深さがあつて通れる計算になつております。ただ、今のあれでは、ところどころにほりができますので、その点が前とは違いますが、今の工事にかかる前に、あれは全然——おそらく全然といつていいと思いますが、舟が通らないように埋まつてきたなかつたのであります。今度は少くとも一メートル何ぼというものは、水を通しますればできますので、今の計画では一応齟齬していない。ただ、その間にやつてみますと、実際あそこに水を通すよりも、むしろ横を明けて行きますと、さらにきたないことになつておりますので、埋め立ててはどうかという意見が出ておることは事実であります。その場合に考えられますことは、あそこらの汚水処分であります。汚水処分をどうするかということが大きな問題であります。従つて、今のままならば、水を通し、汚水をそのまま流し、そうして横のきたないのはそのままだ、こういうことになりますが、もしも汚水の処理ができまして、あそこがすつかりきれいになり、上に少くとも遊歩道が一部分でき、あるいは木でも植えられる、こういうことになりますれば、そういうことでもいいのじやないかという気がいたします。しかし、これはもちろん許可条件とは違いますので、今後の行き方によりまして決定いたしたい。現在は私らの許可した通りをやつておる、こういうふうに了承しております。
  30. 山下榮二

    山下(榮)委員 その点はよくわかつたのですが、次に、都の建設局長お見えになつておりますか。
  31. 久野忠治

    久野委員長 お見えに、なつておりません。塩沢計画部長が代理で出席しております。
  32. 山下榮二

    山下(榮)委員 それでは副知事さんでもいいですか、もう一つ伺つておきたいと思うのは、今申されました、汚水その他の下水設備というものが完全を期してない。東京都内の実情からして、ああいうのか半分いわゆる暗渠のごとく、川のまん中にめちやくちやに柱を立てて上を家にしてしまう。こういうことで、将来東京都の汚水その他の下水処分ということ等に、大きな支障を来して参るのじやないかということも考えられますが、そういうこと等について、いかようにお考えになつておるか伺いたい。
  33. 岡安彦三郎

    岡安参考人 現在やつておりますのは、新橋から紺屋橋の間、約一キロ何ぼでございます。その間の汚水あるいは雨水等の処分は、かりに埋めますれば、大きな管を通して完全にさせる、こういう気持であります。その他の一般の汚水、雨水の問題は、これは東京都全体の問題でございますので、いわゆる下水道計画を今着々やつておりますが、この方面でやつて行きたい、こう考えておる次第であります。
  34. 久野忠治

    久野委員長 村瀬宣親君。
  35. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 なるべく重複を避けまして、簡単にお尋ねをしたいのでありますが、しかしやはり順序として、あるいは一、二重複するかもしれません。  先ほど山下委員からもお話があつたようでありますが、まず公有水面、特に川の上にかような工作物をつくるという先例をお開きになつたわけでありますが、かような条件で申請がありますならば、東京都内の公有水面許可をするという御方針をおきめになつたのでありますから、他の所にも影響のあることでありますし、また首都建設委員会等もいろいろ意見があると思うのでありますが、その御方針は、全般的に一応そういう例をお開きになつたと解釈していいのでありますか。
  36. 岡安彦三郎

    岡安参考人 この問題は、先般の当委員会でも御質疑がありまして、私らも非常に恐縮に存じておつたのですが、これは今後川を埋めるという出願が出たら、先例があるから許可をしなければならぬじやないか、こういうようにとられるかもしれませんが、これは私らは全然考えておりません。  今回の許可をいたしましたものも、かりにあの川の区間をふたをいたしましても、水害にも相ならぬ、それほど災害もない、こういうような一応の計数上の基礎ができましたので、許可いたしたのであります。従つて、川の上にどれでもこれでもこういうのをやれば許可するか、こう言われましても、これはそのときの例を具体的に調査いたしまして、それを許可した方が交通のためであるとか、あるいはその他の住宅のためにいいということが見きわめがつきますれば、許可いたすこともあると思いますが、今はほかの面は考えておりません。今後川を埋めるということは、大体考えておりません。よほどの事情のない限りは、もう埋め立てたくない。それよりも、費用がありますれば、河川浄化の方にまわしたい、こういう気持を持つております。
  37. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 私は川を埋める御方針かどうかをお尋ねしたのではないのでありまして、川の上をかような形で東京都は先例をつくつたのであるから、そういう御方針になつたのかどうかというお尋ねをいたしたのであります。ところが、ただいまの御答弁で、今回の一キロ余りのところは、かりに川をふさいでしまつても、何らの支障がないというような御答弁であつたと思うのでありますが、私はこれはゆゆしき問題であると思うのであります。人間の力で自然を征服するというような考えを持つておりますならば、それはいつかの時期には、必ず手ひどい失敗に終るのであります。高知に野中兼山という、学者もあり建築家でもあつた人ですが、これが兼山のあほう堀というので有名でありましたが、後世の人がこんなものはとつておくのはばからしいというので、埋めてしまつて、畑にして作物をつくりますと、爾来大雨があるたびに、とんでもないところが山くずれがいたし、氾濫をし、ひどい目にあつたのであります。野中兼山は、いろいろ水脈その他調べて、そこに一つの遊水池をつくつてつたのが、いわゆる兼山のあほう堀である。平素はからであるものでありますから、みんなが、あほう堀と言つてつたのでありますが、あの現在問題になつておるところも、いつどういう雨が降るかわかつたものではないのであります。それをただ、ふさいでしまつても支障かないという計算は、どこから出たのでありましようか。私はそういう簡単な方法で、こういう基本的な問題に対しておりますと、あるいは五十年に一ぺんか六十年に一ぺんか、どういう事態が起るかわからないと思うのであります。現に事情はいささか違いますけれども、神戸、かつて生田川をふさいだことがあります。これは山くずれのために、そのふさいだ入口に土砂が積つたというのでありますけれども、ともかくも、ふさいだために非常な大災害をこうむつた。そうしてせつかくあれだけ工費をかけたものを、また莫大な費用であけてしまつたのは御存じの通りであります。そこで、私は最初の質問とはそれて来たわではありますけれども、ただあの区間一キロ幾らは、ふさいでもさしつかえないという簡単な御答弁には、私ははなはだ疑問を持つのであります。これは先ほど山下委員お尋ねのときにも、雨水、汚水の処理ができれば、ふさいで木を植えて適当な道路にしてもよいというような御答弁があつたのでありますが、そうなりますと、もし周囲が木でも植えてりつぱになりますならば、この道路の下になります二階の家の価値というものは、これは非常なものになつて参ります。その権利といいますか、その金銭的な価値というものは暴騰するわけでありまして、そういうことを予想し得るならば、この会社にはプレミアムもつき、株式も何倍もの値が上るでありましようし、またその一部屋の価格も、実にこれは厖大な価値が生ずると思うのであります。そういう関係もありますから、ただいまの御答弁は、聞き捨てならぬ基本的な線に触れると思いますので、どういう御計算からそういうお考えが出て来るのでありましようか、伺つておきたいのであります。
  38. 岡安彦三郎

    岡安参考人 これは先ほど村瀬さんの御質問にお答え申し上げたと思うのでありますが、今回の場合は、少くともあの区間におきましては、かりに公有水面でああいう施設をしましても、今までの例から、また今後の計算上からさしつかえない、こういう結論が出たと了承しております。従つて、これは許可いたしました。しかし、先ほど申しましたように、それでは前例があるから全部許可するのか、こういうことでありますれば、具体的に見てそれがさしつかえないという場合以外には許可できない、こういうことを申し上げたいと思うのであります。方針としましては、別にこれが先例になるから今後全部許可するとか、しないとかいうことではございません。私が先ほど申しましたように、川は埋めたくたい、むしろ河川の浄化をしたい、そういう方針として、私らは考えておる次第であります。
  39. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 そういたしますと、この高速道路株式会社と同様な条件がそろえば、東京都内はどこでも許可をする、こういう御方針でありますか。
  40. 岡安彦三郎

    岡安参考人 同じような条件と云いますが、これは私ちよつとわかりかねますが、おつしやられたように、この高速道路は、自動車の氾濫を少しでもゆるやかにするという目的でやりました。従つて、今後これだけではもちろんいけませんで、まだ何十キロという首都建設委員会計画もございますから、東京都がやるか、あるいは国から補助をもらつてやるか、あるいは民間の出願があるかと思います。従つてそういう際には、それがはたしてその通りできるかどうかよく検討いたしまして、その上で決定したいと思います。
  41. 塩澤弘

    塩澤参考人 ただいまあの川にふたをすることについて、技術的にどう考えたかという御質問でございますが、これはもちろん雨水量、汚水量、最悪の場合を考慮いたしまして、十分はけ得るという結論を得て、河川管理上水面にふたをしてもさしつかえないという結論のもとに、使用許可いたしたのであります。十分検討してございます。
  42. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 ただ検討したというだけで、了承する材料は一つもお示しにならぬのであります。たとえば、だんだん下が埋まつて来て、流水量等が狭められるおそれがないかあるかという点も、一向御答弁かございません。また大雨のときに、あの付近に集まる水量が時間的にどの程度になるかというようなお示しもありません。私は、これには非常な疑問を持ちます。人間の力で、そう簡単に自然を征服できるものではありません。そういう観点に立つて見るならば、必ずいつかは失敗を来すものであることをよく御承知願いたいのであります。先ほどの、条件がそろえば許可する、また条件がそろわないようであるから、これ以上は許可したくないというような、これも非常にあいまいな御答弁でありまして、いま少しく確かめておきたいのでありますが、次に譲りまして、資金関係についてもう少し伺つておきたいのであります。  前回瀬戸山委員お尋ねに、お答えがあつたようでありますが、しかしあれだけでは、全部御答弁に相なつておるのでないと私は思うのであります。もつと深く、資金はどうなつているか、出資者としてでない方面から、権利金に類する資金は全然入つていないか、予定をされていないかどうか、それを明らかにしていただきたいのであります。と同時に、許可条件でありますが、ガレージその他とあるのでありまして、あるいは数寄屋橋の付近その他はパチンコ屋やキャバレーになるかもしれませんが、それらに対する将来の用途については全然関知なさらないのであるか、厳格に許可条件を守らすおつもりであるか、この二つを伺いましよう。
  43. 岡安彦三郎

    岡安参考人 資金関係につきましては、会社から答弁していただきますが、許可条件はあくまで厳守させるよう監督して行きたいと思います。これは私の方の石島委員長からも言われましたように、今後計画について検討いたしますので、その際には、皆さんの御心配の点は相当取入れて、御心配かけないようにする、こういうことだろうと思います。理事者といたしましても、もちろん厳守させることには間違いありません。
  44. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 資金の方についてお答え願いたいのですが、ついでに一緒にお尋ねしておきます。場所によりましては、殺風景な倉庫よりも、都市の美観からいつて、もつと他に適当な用途があるかもしれません。またその方が、実際に都市の体面からいつてもよい場合があるかもしれない。たとえば銀行の支店とか、いろいろな庶民と接するきれいなものもあるわけでありまして、そういうものには許可をしない御方針か確かめておきたいと思います。
  45. 岡安彦三郎

    岡安参考人 その通りであります。
  46. 樋口實

    樋口参考人 資金関係は、ただいまは一億二千万円の会社でありますが、うち払込み六千万円であります。これは工事が進行するに従つて、増資して行く考えでございます。また今の株主は、この道路のできることを非常に念願する人たちにお願いしておりまして、道ができるために増資することについては賛成しておりますから、資金が足りない場合には、どんどん工事が進行するに従つて増資計画をするつもりでおります。  それから借入金の資金のことでございますが、これは私のところでは、できるだけ設計がきまつてからその部分を、しかも貸付先も、今言うような転貸をしない人に貸したいということで、できるだけ貸付先を選択しておりまして、十分御許可の趣旨を守るようにいたしたいということで、いろいろの申込みがありましても、しつかりした人にしか貸し付けませんし、従つて貸付先から権利金というか——これがやはり権利金でございますと、転貸とかいうものが自由になりますので、私の方の監督というと変ですが、統制ができませんものですから、権利金ということでなくて、借入金ということで実際に十五年貸しというようにし、厳格に金利もつけて借り入れているものであります。しかもその借入れも、できた部分のうちの約六〇%を貸し付けておりまして、その方から資金を得ております。そういうようなことでございまして、まだ今工事中のところも、いろいろ申込みがございまが、私の方ではやはり前に述べたような憂いのない、都の方の条件に適応するような、また最初からこの道をつくることに非常に協力してくれる方に願いたいと思つておりますから、まだ四〇%は貸付未済でございます。それですから、全体の計画から見ますと、まだ貸付の予約というようなものをいたしましたのは、今の工事をしている所だけでございます。しかも、それも六〇%しか約束をしておりません。私どもの長い経験から、貸付先を選びますのは非常にむずかしいのでありまして、この事業の完成に協力してくださるような方にお願いしておりますのですから、そういうことで、今のところ資金はその六〇%と私の方の自己資金でやるつもりでおります。そのほか、前にはこの事業は公共事業だから貸し付けたいという方がございまして、私もその方は非常にいい方なので運転資金を仰ぎたいという考えを持つておりましたが、まだそういう手続をとつておりません。
  47. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 六〇%だけしか予約を終つていないというお話でございますが、これは許可をおとりになつたのでありますから、あとをどうしようかこうしようか、何も建設委員会からかれこれ言われることはないとおつしやればそれまででありますが、幸いに参考人としておいで願つたのでありますから、おさしつかえのない限り、ひとつお尋ねをしてみたいと思うのであります。しかし一会社建設委員会とは、何の関係もないのでありますから、そんなことを聞く必要はないとおつしやれば、それまでであります。  これも会社の内容にえらく立ち入つて失礼かとも存じますけれども、かように俎上に乗せられたわけでありますから、ひとつおあきらめ願つて、さしつかえのない限り御答弁をいただきたいのであります。六〇%予約をなさつておりまするが、転貸をしないような、堅実な人に貸し付けておる、予約をしておる、こうおつしやる。そこから、一体坪当りといいますか、どういう借入金をなさつておるのでございましようか。  さらに、それに関連して、今度は都知事でありますか、議会側でありますか、どちら側でもけつこうでありますが、今きわめて簡単に、御意見通りと、ぶつきらぼうな御答弁があつたのであります。しかしそうやつて予約までとつて金を——これは権利金ではないといいますけれども、裏から見るのと表から見るのと、実質的には違うので、権利金のごとき、あるいは家賃の先払いのごとき形で出しておる、そうなりますと、数寄屋橋その他の付近におきまして、ガレージにしようと思つてつたが、付近の希望もあり、ガレージにしては見苦しくて困るからというので、信用金庫の出店にいたしました。こういうときに、どういう方法でその処理をなさるのでありますか。社会通念からいえば、あんな繁華な所に妙なガレージがあるよりも、気持のいい、銀行の支店の方が、美観の上からも利用の上からもいいかもしれません。それをどうやつてとりのけるのでありますか。ただ会社にとりのけよという命令だけをなさつて、能事終れりとなさるのでありますか。その他の処置等についても、今の御答弁について伺つておきたい。  会社の方では、坪当りどのくらいの借入金をなさつておるのであるか。また、なお四〇%はまだきまつていないとおつしやるのでありますが、その選考の基準というものは、今非常に抽象的な、道路に協力する者というような、あるいは転貸をしない者というようなお話がございましたけれども、何かもつと基準があるのでありますか。両方から御回答願えれば仕合せだと思います。
  48. 樋口實

    樋口参考人 今借入金は十万円しております。これは予約であります。それから今の選考の標準は、やはり借入金を何に使うかということをよく伺いまして、坪数なんかもそれで足りるかどうかという程度のものでして、必ずしも向うの希望する程度の広さも貸しておりません。今のところ、大体使う目的の見込みがついたところにお貸ししております。  それから目的につきましては、最初われわれが計画するときは、今より四年くらい前でございまして、その当時はあの辺には倉庫や車庫がございませんので、みんな非常に不便いたしておりまして、新丸ビルなんかをつくるときも、屋上に駐車場をつくれということが条件になつたような事態でございましたから、その当時は倉庫か車庫をつくることが、一番あの辺のために便利であると私ども考えまして、非常に賛成したのであります。そういうふうなことでございまして、できるだけ私の方ではあれを有効に利用したらいいじやないかというような考えを持つておりますが、今のところは全部倉庫か車庫に使うような方々に、そのような条件を厳格にいたして貸しております。
  49. 岡安彦三郎

    岡安参考人 ただいま樋口社長から申しましたように、貸付先を非常に吟味しておられますが、これはおそらく転貸だとか、あるいはこちらの貸付目的に反することのないような会社なり、あるいはその他の方面に貸しておる、こういうふうに解釈しております。また私会社の経営の方々の今までの財界におきまする地位等も考え、おそらく東京都が指示した以外のことは絶対にやらないであろう。またやりますれば、これは私の方で考えなければならぬと思つておりますが、おそらくこれはやらないであろうというふうに考えます。また私の方の今後行われます都議会方面におきましても、この点がおそらく大きな問題になろうということだけ申し上げておきます。
  50. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 やらないであろうという紳士的な御解釈は、けつこうで、そうなければならぬと思うのでありますが、それならばお伺いします。横道にそれますが、紺屋橋筋でありますが、少し行きますと、現に川の上に家を建てております。何か引揚者でありますか、あれはどういうことになつたのでありますか、許可を与えてお建てになつておるのでありますか。もしあれを許可なしで建てておつて処置ができぬ、こういうのでありますれば、今度できるものなどは、それはとても紳士的にお考えになつても、手に負えるものではありません。あれはどうなつておりますか。
  51. 塩澤弘

    塩澤参考人 ただいまお話の、川の上に家が建つておりますと申しますのは、土橋と新橋の間の、土橋の方から参りまして右岸寄りだと思います。これは家といいますより水面占用を認めておるのでありまして、多少張り出しを認めております。これは水面占用で許可しております。
  52. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 それにも問題があるように聞いておりますけれども、それはそれといたしまして、最後に私は一点だけで質問を終りますが、倉庫を建てるというよりも、道路の下を倉庫になさるのでありますか。両岸に全然離れた川のまん中を道路にとつてある幅が、かなりあると思うのであります。それをどうやつて使うのかということを、この間現地に行つて聞きますと、その道路中央に二メートルの通路をつくつて、そうして両側の倉庫に物品を運ぶのだ、こういうお答えでございました。そういたしますとこの二メートルの通路がどこに出るかわかりませんが、通路に出て参りまする場所は非常な混雑であります。そこから新たな道路が一本川の中央にできたようなものであります。それらに対する御処理は、どういうふうになるでありましようか。その付近はもう自動車もその他の交通も、とまつてしまうおそれがある。なぜならば、あれだけの広い長い川に、両岸に接して、ずつとまん中に工作物をつくるのでありまして、そのまた中央に二メートルの通路をつくつて、そうしてその両側の倉庫を利用するというのでありますから、この二メートルの通路と、いうものは非常に頻繁な交通量になる。しかも、その出入口というものは、実に混雑をきわめると思うのでありますが、それはどういうふうな御処理になつておりますか。
  53. 樋口實

    樋口参考人 私ども最初道路をつくるということ、その設計はすつかりお願いして、その設計のできたものを、私どもの方ではつくりましよう、その工事を施行しようということでいたしておりますので、そういう細部の研究も十分するつもりでございますが、設計がきまつてから、利用できるだけは利用しよう、利用できない所はやむを得ず利用しないでおこうというような考えでおりまして、今の数寄屋橋のところは、今のところは両方に接した部分から行きますれば、十分じやなかろうかという考えをもつておりますが、これは実際の設計がきまつてから、どういうふうにしたら一番交通上いいか、あるいは利用にもいいかということで、十分研究したいと思つております。
  54. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 私はそこらに、非常にこの工事全体の大きな穴があると思うのであります。両岸のどちらかに接しておる所は、何とか利用の方法はあると思いますけれども、両岸に接しないで、川のまん中を貫くというようなところは、ガレージにはなりませんから、それは倉庫だけでありましようが、倉庫を、しかも二階建の上と下とにして、両側につくる。これは場合によれば、先ほど建設委員長の御答弁通り、ふたをしてしまうということも予想して、そうしてその両側には相当の通路もでき、りつぱなちやんとした面積ができて、そうして利用することをあらかじめ予定をして計画をお立てになつておるのではないかという疑いさえ持つのであります。そうでないといたしますならば、長い川のまん中に、どつちの岸にも接しない倉庫をつくつて、そうしてその中をたつた二メートルの細い通路を明けておく。そして一軒々々別の人に貸すということをして、一体この二メートルの通路を通れるかどうか問題であります。これは無理をして通るとしても、その道路が公道に接する所は、一体どのような混雑でありましようか、これはむちやくちやな混雑であります。荷物を入れますから、その付近もちろん通路を遮断してしまう、自動車も何も通れたものじやありません。出て来るのを待つて荷物を入れる、それが朝から晩まで、まつたく黒山のような荷物になると思いますが、どういう技術上の計算からそういう設計をしておるか、明らかにしていただきたい。
  55. 樋口實

    樋口参考人 設計がどういうものができるか、最初の計画のときは予想しなかつたのであります。今二メートルとおつしやいましたのは、十二メートルであります。それは商品倉庫にすれば十分じやなかろうかという考えを持つております。実際を申しますと、この計画は……。
  56. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 私の質問がわかつていないようでありますが、こういう道路ができますね。その上は十二メートルで自動車が通ります。その下が二階建で倉庫でしよう。このまん中に二メートルの通路をつくるとおつしやる。ここへ荷物を入れるのには、まん中の通路を通つて両側に入れる。十二メートルの上は自動車が通る。二メートルは倉庫を利用するための中の通路です。この通路が二メートルで、それに両方は川です。それに荷物を入れるといつたところが、それは常識上変です。かりに、それは無理するとしても、まん中の二メートルの通路が道路に接する所の混雑を考えてごらんなさい。中へ入れる荷物がたまり、中から出す荷物がたまる。出入りのこの二メートルの道路に接する所は、とても通れたものじやありません。交通を遮断してしまうのです。その計算は、どういう計算になつておるか。十二メートルは上であります。通路の接しておる所は一体どのようにお考えになつておるか、この点であります。
  57. 樋口實

    樋口参考人 私ははなはだ失礼でありますが、まん中の二メートルのものをつくるという設計をしたことは、存じておりません。
  58. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 それでは川の両端でなしに、まん中へこういう倉庫をつくつて、その辺は社長としてどうやつて利用なさるおつもりですか。両端は接してないのです。川のまん中へ中の島のようなものができて、これを倉庫として家賃をとるとおつしやるが、どうやつて利用なさるお考えですか。最初の常識的な最もしろうと的な考えでいいから、お答え願いたい。
  59. 樋口實

    樋口参考人 常務に答えさせます。
  60. 松尾謙一

    松尾参考人 お答えさせていただきます。まん中に二メートルの通路というお話でございますが、実は二メートルにするか三メートルにするかきまつておりません。この点は、だれからお答えいたしましたか……。
  61. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 案内人が答えた。
  62. 松尾謙一

    松尾参考人 あれは技術屋でございまして、一応二メートルくらいあつたらよかろうという彼らの意見だろうと思います。  それから今のお話でございますが、これはわれわれの希望でございますが、われわれといたしましては、両端の橋げたをはずしていただきたいと思つております。山下橋と数寄屋橋の間でございますが、山下橋並びに数寄屋橋で接する部分がございます。さつき社長が申し上げましたように、われわれといたしましては、道路をつくるのが目的で始めたのでございます。それをどう使うかということは追つて研究しようということで、来ているわけです。私自身といたしましては、あそこに荷物をさばく相当のホールがあれば、倉庫として十分やつて行けるだろうと考えております。これは三菱倉庫なんかのロツカー・ルームを見ていただけばわかります。あの六階のビルディングですが、全部ロツカー・ルームで、下のわずかな部分でさばいております。ですから、両端に当然倉庫でない幅十二メートルのホールができると思います。それをどの程度にしたらいいかということは、これから研究してやることであります。
  63. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 御答弁はきれいですけれども、道路を主にした、両側は追つて考えよう。それならば、非常に殊勝な心がけですが、実際はそうでないでしよう。それもあるでしようが、二階の下をどうやつて使うか。これだけのものをつくつて、ただでお通しになろうというような殊勝なことは、なかなか少いのです。やはり下の利用をして、それなら収支償うというので、お始めになつたことは、自明の理です。三菱倉庫でもうまくやつていると言うけれども、これはエレベーターをつくつたりなんかして、ちやんと一つ会社が効率的な利用を考えている。倉庫の建築には、別の技術があるわけです。私もしろうとだが、ちやんと倉庫建築の一課目ができているのです。一つのビルとして利用する方法は、立体的にいろいろ研究が積んでいるわけです。今度は、目的は何も倉庫じやないのです。倉庫の建築なるものの本をいくらひもといてみても、こういう工法は書いてない。二階でしかも上は自動車が通る。だから、これは特殊な一つの利用方法をお考えにならなければ、とうてい解決の行かぬ問題であります。そこで、私は現地へ行つて聞くと、二メートルでも三メートルでもよろしいが、とにかくまん中に通路をつくつて利用するのだとおつしやる。それでもこの途中を利用する人が困難だと思うか、それは扱いになる人の困難、だから、かつてといたしましよう、自分たちか困難なことを覚悟の上で借りるのだから。私の申すのは、その二メートルか三メートルの通路の公道に接する所が、入れたり出したりする荷物の山です。そこの入口を目がけて集まるのです。そうすると利用できぬことになる。橋のけたをはずそうかどうしようが、そこが一ぱいの荷物で橋としては使えない。ただ荷物の出入り口になる、それでは非常に支障を来すわけですが、どう計算をなさつておるか、この点を伺つておる。この基礎を立てずして、あとで考えようということでこういう道をつくられては困る。そこが一番技術者としては大事なんです。この点明らかにしてください。
  64. 松尾謙一

    松尾参考人 そういう点につきましては、私の方でこうしたいと言つても、それができなければやむを得ないだろうと思います。それから、先ほどそういうことは考えられない、自明の理だというお話でございましたけれども、私どもの方では、少くとも会社はそういう性格でございまして、もし利用できない場合は、ほんとうにやむを得ないと思つております。この点は、はつきりと私として申し上げられます。
  65. 堀川恭平

    ○堀川委員 今お聞きすると、道路が目的であれをつくつたんだ、こういうことを聞きます。私は、道路をつくるのが目的であれをつくられたのなら、あの上り下り、いわゆる紺屋橋といいますか、あるいは新橋というか、あそこは下るところは下るところで、大きな道路じやなしに、今委員長が言われたように非常に混雑すると思う。橋の上は一分か一分五十秒で行くかもしれぬが、下りのところでもじもじしたら、そこでずつとつながつて、うしろの方は一分も二分も、十分も十五分もとまつてしまうと思う。下る方はそういうわけである。上る方は十分の一だという。そうすると、トラックに大きな荷物を載せて、ぶるぶるいつて上つてつたら、高速道路じやないと思う。道路を目的としてつくられた、そんなことは言つておられぬと思います。その点、もう少しお聞きしたいと思います。
  66. 松尾謙一

    松尾参考人 今の点についてお答えいたします。これは私ども、四年ほど前にこういう企画をいたしました。その当時に、どういうものができるかということは、私も技術屋でございませんので、予測しかねる点もございました。なるべく公共の目的に合致するようなものとして考えております。一応あの区間を選びました理由といいますか、これは実は、おつしやいますように、道路を目的につくるならば、当然通行料金で主として償還されて行くというのが、諸外国の例にも多いわけであります。当然そういうような企画が、私は普通じやないかと思います。これについては、相当前からそういう企画がございまして、また非常に多額の資金を用意しなければできない。二百億という計画もございました。実際はその当時の経済状態からいたしまして、そういう多額の資金を集めることもできません。  それからもう一つ、四年前の当時において、自動車の交通というものは、現在ほど頻繁でなかつたので、交通量というものが一体幾らあるかということが、非常に不安定であつたのです。それでやむを得ず私どもとしては、それじやほかの財源のあるところ、しかもそう大きな費用のかからないものをつくつて、これによつて伸ばして行こうというのが、この会社設立の趣旨だつたのでございます。現在も、その点ではかわりないつもりでございます。御説のような問題が、関係当局におかれましてもいろいろ御論議されました上で、こうしなければならぬだろうという建設の認可が出ますれば、私の方では喜んでそういうものをつくらせていただきたいと思つております。
  67. 堀川恭平

    ○堀川委員 道路を目的としてあれをつくつたと言われたから、私は聞き直したので、あの上は高速道路株式会社ということになつてもちろん交通賃はとらないということで出願されておるので、あの上の千三百メートルを一分か二分の間で通る、こういうことが目的だと思うのですよ。ところが、通れないじやないですか。下の下りたところでたくさんたまつたら、あの上にずつとつながつてしまう。今新橋とかあるいは数寄屋橋とかで、あのくらい並んでいるでしよう。あれと同じようなことが高速道路の上に起るのでは、高速道路にはならぬと思う。それから、十分の一の坂をぶるぶる上つてつたら、うしろから来る車は高速でも何でもない、普通の道の方が早いということになる。そういうことを思うと、高速道路株式会社じやないと私は思う。
  68. 松尾謙一

    松尾参考人 その点につきましては、私も技術者でございませんので、関係当局で御調査の結果、あれでよろしいというので御許可になりました。
  69. 逢澤寛

    ○逢澤委員 ただいまの御答弁を聞いておりますと、この倉庫の中に二メートルないし三メートルといいますか、未完の道路をつくつて、その通路によつて操作をする、こういう考え方に違いありませんね。そういたしますと、それ以外には、現有の道路に向つての通路はつくらないつもりでありますか、その点だけ承つておきたいと思います。——わかりますか、どうですか。
  70. 松尾謙一

    松尾参考人 お答えいたします。それは実際に細部の設計ができ上りまして、さらに検討して、そういうようにつくつてつたらいいと思います。
  71. 瀬戸山三男

    ○瀬戸山委員 私はもう何回もお伺いいたしておりますから、長いことは、きようお忙しいそうでありますから申し上げません。どうせこの問題は、あとでたびたびごやつかいになることと思います。ただ先ほど、この前もそうでありましたが、東京都の副知事が、非常に強いことを言われた。絶対に倉庫、ガレージ以外は許しませんとおつしやつたのです。もちろん東京都の副知事さんでありますから、許可条件に出てないことを、それは許しますなどとはおつしやりかねることは十分忖度いたします。ところが先ほど他の委員各位の御質問に対するお答えを聞いておりますと、最初はいわゆる水面使用という原則によつて許可したんだとおつしやつたが、そのときに、いろいろ質問が続くうちに、新橋寄りは国鉄で一応埋め立てて、もう水も通らなくなつておる、こうおつしやつた。その後また他の委員質問に対しては、舟航には全然さしつかえない、絶対この企画は許可条件に反しておらないというお話があつた。この前の委員会質問に対しては、将来埋めるつもりだと、こうおつしやつた。そのときに私は、埋めるならば、あそこは地下室に残しておきなさいという、いい意味の御忠告を申し上げた。せつかくああやつてコンクリで固めてしまつてあるところを埋めるつたつて、なかなか操作もむずかしかろう。あれは下は大体高さ五メートルありますから、地下室に十分利用できる。従つて、もし埋められるなら、そういう所を埋めないで、下水を整備して地下室に利用した方が、金の使い道がうまいじやありませんかということまで、この前は、そう将来行くか行かないかは別として、私の意見を申し上げた。ところがきようは、舟航の便にさしつかえない、全然規格に合うておる、いわゆる許可条件に合うておるとおつしやつた。この前私は、副知事さんに申し上げた。これはたびたびでありますから、くどいことは申し上げませんが、あの穴倉の中を、舟航が便利だというふうにお考えなさつておりますか。東京都の許可条件に反したときは、この前も申し上げましたが、これを撤去させることができるというが、そういうことは常識的に考えられません。今十三億余りでありますが、二十億くらいかかるでありましよう。そうしてああいう厖大な施設をして、ただ文書に書いてあるから、ここで簡単にそういうお答えをされて、それで通るとお考えでありますか。おつしやることが、一方においては、先ほど申し上げたように国鉄で埋め立てて、あそこは水も通らなくなつておるということで、埋め立てたいという意向であります。ところが、ほかの委員からおつしやれば、舟航にさしつかえない、規格通りだ。規格通りにやれば、一体あの穴倉の中は舟航の便がありますか。その関係を、たびたび違いますから、もう一ぺんはつきりお答えをお願いします。
  72. 岡安彦三郎

    岡安参考人 先般瀬戸山さんの御質問に対してお答え申し上げ、本日も委員の御質問にお答え申し上げましたが、山下橋から土橋の間を国鉄で埋めていることは事実であります。現状におきましては、ごらんのように土砂が積つておりますので、船はおそらく通つておりません。しかし、今回許可いたしましたのは、さらにあれを掘り下げますので、これができ上れば一メートル七十か八十までの水が満潮のときには入る、こういう計算なんです。従つて私の方では、水面使用としましても、現状よりよくなる。今は通りませんが、掘り下げるのでありますから、船が通る。こう申し上げましたので、従いまして、瀬戸山さんのこの前の、せつかくつくつて埋めてしまうのは惜しいじやないかということは、私は同感であります。ただ、今申しますように水面使用で行つておりまして、決して水面使用とかわつてはいない、こういうことを申し上げたのです。ただしかし、先般申し上げましたように、埋めてしまつた方がいいじやないかという説が出ていることも事実でございます。この前も、私はそういう説があるということを申し上げたと思いますが、埋めてしまうのだということじやございません。そういう説があることは事実だということを申し上げたのであります。現状では決して船は通りません。あれを掘り下げて会社の言う通りしますれば、一メートル何ぼの深さで、大体あそこは屎尿船か、それでなければ小さい船でございますので、その点は通り得る。こういうことでございまして、私が先般申し上げましたのと本日御答弁申し上げましたのと、決して食い違つたとは考えておりません。
  73. 瀬戸山三男

    ○瀬戸山委員 石島委員長さんに簡単にお伺いしておきます。これは昭和二十六年から問題になつている、というとおかしいのですが、計画されたのは三月、ちようど知事選挙、都議会選挙直前であります。従つて、その当時は忙しかつたでしようから、こういうことを報告したとかなんとか、そういうことを聞くのではありません。都議会でこれを取上げて研究されているということでありますが、どういう機会から、いつごろからこれを計画してお運びになつているかということを聞きたい。
  74. 石島参郎

    石島参考人 この問題は、先刻大体申し上げたように記憶しているのでありますが、今年の二月か三月前だと思います。そのころ同僚の委員の方から、こういう意見ちよつと出て参りまして、そして建設委員会報告になつたのであります。首都建設委員会には報告がございません、それから、私たちが多少問題にして来たわけでございます。許可当時のことは、私どもは当時建設委員でありませんので、全然記憶にございませんし、またその当時のことは、申し上げることもできません。現在では、先刻申し上げましたように、私は自由党でありますが、自由党内におきましても、特別委員会みたいなものをつくりまして、そして建設委員全員と、そのほかにこの問題に熱心な同僚を網羅いたしまして、現在審議中であります。
  75. 瀬戸山三男

    ○瀬戸山委員 それから、先ほど申し上げたことでありますが、副知事さんは、倉庫、ガレージ以外は絶対許さぬ——これか許可条件になつておりますから、そうおつしやるほかありませんが、社長さんに、そういう事実があつたかどうかをお尋ねしておきます。これを計画されたときに、最初はスカイ・ビルディングであつたが、そういうことでは困るというのでこういうことになつた。これは副知事さんもおつしやつた。それは道路が目的であつたかどうかということは、議論する必要はないのでありますが、ところがこの計画で、どなたとは私は申し上げませんが、会社関係されている有力な方が、この内部を全部自分にまかせてくれ、そうすれば奇想天外な施設をしてこれを活用するというお話があつたと聞いておりますが、そういう事実がございましたか。
  76. 樋口實

    樋口参考人 これは内部の人からでなく、外部からそういう話もあつて、まかせてくれという話もありましたが、私どもは、初めから道をつくるというので義務を負担したのだから、できぬとお断りしたのであります。今の全部まかせてくれということについては、道をつくるのがどうなるかわからぬので、お断りしたことがございました。
  77. 瀬戸山三男

    ○瀬戸山委員 私個人としては、これを追究するがいいか、しない方がいいかということは、将来研究してからにいたしますが、今現にそういう話が出ているのです。岡安副知事さんは、倉庫とガレージでなければ絶対許さぬということでがんばられましたが、できてしまつたあとでは、簡単に行かぬ。できてしまつてから、とりこわせと言つたつて、できない。許可条件と違うから条項にある通りこわせと言つても、こういうことはできないという考えから、一応これだけをお伺いして終つておきます。
  78. 久野忠治

    久野委員長 本問題に関しましては、先般も申し上げましたように、幾多の疑点をまだ残しております。当委員会といたしましては、十分この点を調査検討いたしまして、将来に悔いを残さない方途を講じたいと存じます。  本日はこの程度委員会を終りますが、参考人各位には、たいへんお忙しいところをわざわざ当委員会に御出席いただきまして、貴重な御意見を開陳していただきましたことを感謝申し上げます。  次会は、私の方で理事会を開いて相談をいたしまして、御出席をお願いすることに相なるやも知れないと存じますので、できる限り詳細な資料を当委員会でお述べいただけますように御用意いただきたいことを、お願い申し上げておく次第であります。  本日はこの程度にて散会いたします。次会は公報をもつてお知らせいたします。    午後零時十九分散会