○小峰会計
検査院
説明員 今の御質問でありますが、お答えいたします。これは現在でもまだ相当残
つておるのでございます。あとの
集荷促進奨励金五千九百万円と合せると約一億二百万円という大金が全
販連に行
つたわけでありますが、この法律上の
性質としては、やはり
報奨金と申しますか、
負担付の贈与と考えるほかどうもないのじやないか、それで
負担は何かと言いますと、結局最初きめられました条件に従
つて、米を納める俵数に応じて
奨励金をもらう、こういう
関係に立つわけであります。法律上はどうもこれを返せという結論は出ないのじやないか。私どもとしては返せという結論は出さないで、
はつきり書かなか
つたわけでありますが、ただ行政上そういうものをそのままほ
つておいていいか、あるいは皆さんのお考えで、そのままほ
つておいていいかどうか、こういう判断の余地は残ると思うのであります。やはり法律上は
報奨金としてやりつぱなしという措置は非常にまずか
つたわけでありますが、食糧庁としてこういう大金をいわばつかみ金のような形で渡してしま
つておるわけであります。あとの
経費というものも私ども大いに
異議があるのであります。先ほど
吉田委員からも御質問がありました、たとえば共管
経費というようなものも、こまかに
計算をと
つておりますが、利子などにいたしましても二十七年の四月から
計算しております。旅費も同様であります。それから宣伝費なども四月から見ておるのであります。二十七
年産米は四月にはできないのでありまして、そのころからの
経費を見て、そうしてつじつまを合せて、なおかつ二千万円でありましたか、まだたしか残りが出るというようなことにな
つております。共管
経費というものも非常に見方が多いように思います。そういうふうにあとから見ましてもだぶついた金を
交付したわけで、これは比較をとりますとすぐわかりますが、二十八年度では二千万円余りであります。二十八年度分につきましては、一俵二円という
予定で実際は二円三十銭くらいについております。先ほど議論がありましたように、百二十五俵、五十石以下のわずかばかりの
超過供出をした
単協には一文も出さないのでありますが、全
販連、
県連に対しましては二円ないし三円の割合で出しますから、こまかい計数はまだ調べてありませんが、ざつと二百万俵前後じやないかと思います。千百万俵集
つておりますが、二割
見当のものが相当大きい比率になるのでありますが、それに対しまして一俵二円、
県連が三円、こういう割合でもらいますから、全国平均になりますと二円三十銭くらいにな
つてしまうわけでありますが、この二円三十銭ということでやりましても、二千数百万円で全
販連も不服はないようであります。農林省もそれで妥当だ、こういうふうに考えているわけでありますが、それが前年度は一億二百万円も全
販連に残
つてしまう、こういうような結果にな
つたのでありまして、これから考えましても、非常に過大な
支出をされたということにはなると思うのでありますが、どうも法律上は、かるがゆえに残りは返すのだという結論までは、
ちよつと私どもとしては出しかねたわけであります。