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菊川委員 私率直に言いますと、もちろん
作為はないでしようし、最善を尽して間に合わなか
つたということでしようが、従来の
政府のやり方から見れば、そこに
事務当局とは別個の何か
作為的なものがあるのじやないかという疑いはやはり晴れないのであります。また今の
お話を伺いましても、非常に困難な仕事であることは了解できまするが、これだけ
国民が
関心を持
つて成行きを見ており、しかも
国会開会中だから、これに間に合わすのは、公務員としての当然の務めでなければならぬということを
考えますならば、これは非常な御無理を要求するようで失礼ですけれ
ども、私は何としても怠慢であるというような
感じは抜けないわけであります。そのことは今後また取返す時間がないわけじやないが、このことについてはそれだけを申し上げて終りたいと思います。
それに関連して、最近東京で私
ども直接
感じておることですが、
電力会社においては特に目立
つてサービスが急に悪く
なつたとは言いませんが、悪くな
つておるという
感じがいたします。たと養いろいろの修理を頼む、あるいは新しい住宅をつく
つて電気工事を頼むというふうなことがありましても、なかなか間に合わない。だから、今は機構改革によ
つてサービス・ステーシヨンにな
つておりますけれ
ども、たいていのそういういわゆる出張所へ行
つてみますと、もう朝早くから開くのを待
つて並んでいる、そして何度も催促に行
つているという
状態でありまして、民間ややもすれば、今一番横暴なのは、元は官僚でありましたけれ
ども、今は官僚でなくて、銀行とそして電気
会社だ、こういう怨嗟の声まであるのであります。そういうふうなことを見ますと、
サービスの
改善と言われますけれ
ども、実はどうも逆にな
つているのじやないか、しかもそれが
赤字で、経営が悪くてなら別でありますが、ただいま御
報告いただいたように、現に昨年度は
黒字である、そういう
黒字でありながら、
サービスは、われわれの
感じから言うと悪くな
つているという
状態であります。こういうことは、また一方から見ますと、何か
電力料金の引上げをや
つてくれないからわれわれも十分に
サービスをしたくてもやれないのだということの口実に使われているとも思われるわけであります。そういう点について、これは
公益事業局あるいは
関係監督官庁においては御存じかどうか、そういう実情をお調べにな
つておるかどうか、その点が第一点、御存じがないとすれば、これは非常な怠慢じやないかと私は思うのですが、そういうことについて
調査を平素するような機構が一体役所にはあるのかないのか、その点が二点、それから現在そういう事実があるとわれわれは認めているのだが、それに対しては、今まで何らかの
措置をとられたのか、それともこれからどういう
措置をとるお
考えであるのか、この点を
お尋ねしたいと思います。ことに今
国会において問題にな
つておりますのは、例の東京電力におきましては、
企業内部の
合理化の一端という触れ出しで機構の改革をや
つて参
つたのでありますが、その結果がよくなるか悪くなるか、これは
立場の相違でありまして、二、三箇月待
つてもらえば必ずよくなるというのは、これは
会社側の
説明でございますが、需用者なり、あるいはそこに働いている従業員諸君の経験から徴しましても、結果はよくなるというよりは悪くなるじやないか、こういうことであります。しかもこれによ
つてはたしてどれだけの
経費の
節減になるかわかりませんけれ
ども、結果においては
サービスは悪くなり、そしてかえ
つて経費も相当にかかるというようなことになるじやないかというふうな
見解があるのであります。そういうことと相ま
つて、一方においては
電力料金の
値上げをするいろいろの口実をつくる、一方で
企業合理化の形をやり、しかも一方においては
サービスは悪くなる、そして
電力料金は、役所の方においては引上げ得るという
査定をされる、一方
会社の方は昨年度においてもこういう
利益を上げている。こうなりますと、われわれ電力需用者の
立場から見ると、まことに踏んだりけたりという
感じがするのであります。こういうことについて一体どういう御
見解なのか、このことを
お尋ねをして終りたいと思います。