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菅家委員長 次に、この際ちよつと
報告をいたしておきますが、昨日
議運の
協議会を開いた次第であります。
庶務の
関係として、こまかい問題の
協議をいたしたのでありますが、御
承知の
通り、
庶務小委員会がなくなりまして、
全員で
協議会の形で
庶務に関する
事項を取扱
つて来たのであります。従いまして、これは当然
非公開でや
つておるのでございますが、本日の
読売新聞の「白亜の表情」という囲いの
記事の中に、「一日の
衆院議運協議会で次の
国会から
衆院食堂は
議員と
政府委員以外は入れないことに申合わせた。というのは十九
国会は
汚職国会で散々に
国民の不信用を招いたのは
報道陣の
セイであるから、これをしめ出して
クサイものに
フタをしようとする寸法だそうだ。この
意見は
右派社会党から提出され
全員賛成したというから、どうかと思う。それに勢いこんで
食堂のサービスが悪い、値段が高い、女給が生意気だから
現場調査をや
つてはどうか、というところまで発展したが「それではかえ
つて国会議員の品位にかかわるから……十との
良識者がいて、これだけは取りやめたそうだ」、こういう
記事がありまして、まことに事実に相違したる、しかも何らかの
意図のある
記事であります。私の方は、
読売新聞は
天下の大
新聞で、非常に信頼を払
つておる大
新聞であります。その大
新聞が、月刊や
旬刊にも劣るようなかなかのごとき
記事を掲載されたことは、まことに心外にたえないのであります。まことに遺憾なことであると思います。ただ、ここで
各位の御了承を得ておきたいことは、本日来各
会派の人々、しかも
委員長まで種々なる
間合せもあるのであります。この
記事はまつたく事実に相違し、しかも「
汚職国会で散々に
国民の不信任を招いたのは
報道陣の
セイであるからこれをしめ出して」というようなことは、不都合きわまる
記事であります。この内容は、何人か間違
つて伝えた者があるかもしれませんが、少くとも正確なるものを、責任ある
委員長まで申し出てこの
記事をとるべきものであ
つて、それ以外からの
取材によ
つて、
調査をしなかつたというならば、
調査疎漏でございます。しかも昨日の
委員会は、別に
秘密会ではございませんが、
協議会というものは非公式でや
つておるのが
現状でありまして、何らこれは
報道その他に聞かせないという
建前でや
つておるのではありません。これは
国会でずつと前例によ
つてや
つておることであります。しかも
食堂のことに関しては、今回初めて起きた問題ではなく、数年来から議院内の
食堂というものをもう少し静かな、きれいなところでみんなが気持よく食べられる
食堂にしたいという
建前から、
各党において論議されてお
つたのを、本
国会において
各党との話合いの線がまとまりまして、
食堂のことをきめようということにな
つたので、
報道陣が、
取材のために各
議員なり、それぞれ党の幹部なりに
食堂まで面接に来て入れないということになれば、
取材に不自由である。たとえば締切りまぎわにな
つて、どの党の何人か、もしくは党の大臣に会いに来たのに、入れないことは不便であるという、それぞれの
機関から
申入れ等もあ
つたのでありますが、これは一応考えられることでありますから、昨日もその点については、
報道関係については、いかにして
食堂においてそういう不便を与えないような方法にするかということは
十分検討をいたし、好意ある
検討をしたわけであります。しからばとい
つて、今のように記章を求めている
新聞にしても、毎日発行するものから、月に一回とか、年に何回しか出さないといつたものまで、全部
食事をするところへ押しかけて来てやられるということになると、
議員が静かに
食事をし、短時間に職務を遂行することに
支障がある。
食堂でも何でも、全部そういうことにしなくてはならぬということ集れば、われわれ寝室においても
報道陣と会わなければならぬことになる。そういうことはあり得ないと思う。であるから、われわれは締め出しをするのではなく、むしろそういう
取材をする側に便宜を与えるということで
相当論議をし、好意ある
協議をしたのであります。それをまつたく別個の
意図によ
つて「
クサイものに
フタをしようとする」という
記事は、その辺にある月一回や
旬刊のものであればわれわれ歯牙にかけませんけれども、
天下の大
新聞がこういうことをやるのに対しては、相当われわれとしては
異議を申し込まなければならぬ性質のものです。ことにふしぎなのは、
右派からこういうことを申し出られたという事実無根なことが書いてある。
右派からそういうことを申し出たという事実はまつたくないのです。
全会一致の
意見によ
つてきまることであ
つて、しかも本日最終的に
決定して、
食堂も改善し、全部のものに
支障のないような行き方にしようというので、昨日は最終的に
決定をしないで、本
日本会議終了後に、もう一度
協議会を開いて前日の
意見をまとめて、
摩擦のないように、
支障のないようにやりたいという
全員の
意見で、本日これから引続いて
協議会をいたすことにな
つておるわけです。これは昨日の
委員会に御
出席にならなかつた方もあると思いますし、この
記事が各方面に非常なる刺激を与え、
問合せ等もあり、また御
欠席の
委員の
各位にふかしぎに思われる点があつたと思いますので、昨日の経過をそのまま申し上げ、御
欠席に
なつた方に御
報告かたがた、これに対する抗議的なる
意味において、この
委員会に御
報告をしておきたいのでございます。昨日の
委員会はまさに
全会一致で、種々なる
協議のきめ方をしたのであります。そこに
意見の
摩擦はございません。しかもわれわれは、
報道陣をずいぶん認めております。たとえば今度の
国会法の
審議にいたしましても、
非公開というのを、特に
報道陣には
支障を与えないということもきめたくらいであります。本日は
各社担当の方もおいでにな
つておるようでございます。そういうことは各
担当者の責任ではございませんが、ぜひこういうことは社の権威の上において、かくのごとき誤つた、しかも誤つたばかりではなく、人を陥れるような悪質なる
報道というものは遠慮してもらうように、非公式ではございますが、この席上から
各社担当の方に
お願いをいたしておきたい。そうして、もしわれわれ
議運に関する限りにおいて、この
委員会の
取扱い、または
報道陣から見て
支障があるということがありますれば、
委員髪でどしどし遠慮なく御申出を願う。たとえばこの席をきめるについても、発言を聞き取るのに不自由である、次の
国会から
速記者席のところまで
新聞記者諸君に入
つてもらおうというようなことで、われわれも好意ある
態度で臨んでおるのであります。これは
全会一致の
意見であります。
従つてそういう悪質な、われわれを陥れるような
報道は、大
新聞としては大いに考えていただきたい。このことを、この公式の席上において
諸君に
お願いしておく次第であります。
本
会議は大体三時ごろにしたいと思いますが、その間
代議士会等もおありでありましようし、党へはだれか一名ぐらい連絡に行
つていただけばよいのではないかと思いますので、再びここにまた
協議会のために集まることも至難だと思いますから、昨日の残余の
関係をただちに
協議するために、このまま
協議会に進みたいと思いますが、いかがでしようか。
〔「
異議なし」と呼ぶ者あり〕