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1954-05-27 第19回国会 衆議院 議院運営委員会 第65号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十九年五月二十七日(木曜日) 午前十一時三十六分
開議
出席委員
委員長
菅家
喜六君
理事
荒舩清十郎
君
理事
今村 忠助君
理事
坪川 信三君
理事
渡邊 良夫君
理事
土井 直作君 助川 良平君 田嶋 好文君 山中
貞則
君
山本
友一君
佐藤
芳男君 園田 直君
長谷川四郎
君 青野 武一君
山本
幸一君
池田
禎治
君
前田榮
之助君 中村 英男君
委員外
の
出席者
副 議 長 原 彪君 事 務 総 長
大池
眞君 ————————————— 本日の
会議
に付した事件
回付案
の
取扱い
の件
決議案
の
取扱い
の件
緊急質問
の
取扱い
の件 本日の本
会議
の議事に関する件 —————————————
菅家喜六
1
○
菅家委員長
これより
委員会
を開会いたします。 まず第一に、本日の
日程
から御協議願います。
事務総長
より説明申し上げます。
大池眞
2
○
大池事務総長
日程
第一の
学校給食法案
は
全会一致
で上
つて
おりまして、
文部委員長辻寛一
君が御
報告
になる
予定
にな
つて
おります。
日程
第二の
砂利採取法案
は、
全会一致
で
委員会
は上
つて
おりますが、改進党の方で、きようは
党議
の関係上、延ばしてもらいたいという御
希望
があるようでありますので、延ばすか延ばさぬかを、
あと
で御協議願いたいと思います。
日程
第三、第四は、
地方行政委員会
の
理事佐藤親弘
君が御
報告
の
予定
にな
つて
おります。これは
社会党左右両派
が
反対
でございます。
質屋営業法
の一部を改正する
法律案
、
地方公務員法
の一部を改正する
法律案
に
両派
が
反対
でございますから、
起立採決
で
お願い
をいたします。
日程
第五は、
建設委員会
の
理事瀬戸山三男
君が
報告
をされます。これは
社会党左派
が
反対
でございます。
日程
第六は、
大蔵委員会
の
委員長千葉三郎
君が
報告
の
予定
で、
全会一致
でございます。 それ以外に、もし上れば
緊急上程
を願いたいという
希望
のものがございます。お
手元
に審議中の議案として印刷物を差上げてありますが、
農林委員会
の中の
昭和
二十九年四月における凍霜害の
被害農家
に対する資金の融通に関する
特別措置法案
、これはごく最近出たものでありますが、これが上る
予定
でございますので、もし
満場一致
で上りましたならば、
緊急上程
を願いたいと思います。 なお、
地方行政委員会
の
奄美群島復興特別措置法案
、これも
満場一致
で上る
予定
にな
つて
おりますから、もし間に合いましたならば
お願い
をいたしたい、こういう御要求がありますので、
満場一致
で上りました際には、
緊急上程
を
お願い
いたします。
菅家喜六
3
○
菅家委員長
ただいま
事務総長
の
報告
がありましたが、
日程
第二の
砂利採取法案
は、改進党が延期してもらいたいということでございます。
佐藤芳男
4
○
佐藤
(芳)
委員
私
ども
は、
党内
の
意見
の調整を本日いたしたいと思いますから、その
理由
で、今日は
上程
を差控えていただきたいと思います。
菅家喜六
5
○
菅家委員長
いかがですか。
日程
第二は延期することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
菅家喜六
6
○
菅家委員長
御
異議
がありませんから、
日程
第二は延期することにいたします。 その他は
事務総長
より
報告
申し上げました
通り
、
全会一致
で上りましたならば、
農林委員会
の分と
地方行政委員会
の分との二件を
緊急上程
することにいたしたいと思います。 —————————————
菅家喜六
7
○
菅家委員長
次に、本日の御相談申し上げることは、
参議院
の
回付案
の
取扱い
ですが、これは、明日は
法案
がまた上
つて
来るかもしれませんね。
大池眞
8
○
大池事務総長
大蔵委員会
から、
満場一致
の案が三案くらい上るのじやないかと言
つて
おりますが、まだはつきりしません。
山本幸一
9
○
山本
(幸)
委員
それは二十九日にしたらどうですか。
教育
二
法案
は
態度
がきまれば簡単なものですし、大したことはないと思いますから……。
菅家喜六
10
○
菅家委員長
それでは、明日は本
会議
を開かないことにして、土曜日の日にこれらを取扱うことに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり)
菅家喜六
11
○
菅家委員長
御
異議
がなければ、次の本
会議
は土曜日にいたします。
参議院回付案
の
教育
二
法案
と同時に、
日米相互防衛援助協定等
に伴う
秘密保護法案
も、そのときに
上程
することにいたしておきます。 —————————————
菅家喜六
12
○
菅家委員長
次に、
緊急質問等
も、本日はしないようにしてはいかがですか。
池田禎治
13
○
池田
(禎)
委員
私の方としては、すでに出してあります
指揮権発動撤回
に関する
決議案
を、ぜひとも本日
上程
願いたいという強い決意を持
つて
おります。党からも
出先機関
に、本日
上程
し、可決するように
了解
を求めてくれということにな
つて
おります。 それからなお、
総理大臣
の
外遊
に対する
緊急質問
は、どういうふうにな
つて
おるのですか。前の土曜日までに
回答
をするという
お話
もあ
つたの
ですが、実はそのときの
事情
は、私おらなか
つたの
で存じませんし、ダブるかもしれませんが、聞くところによると、
参議院
では
総理大臣
が
最終日
におやりになる用意があるやに聞いております。われわれが
総理大臣
に対する
質問
をし、
決議案
を出そうとしても、
衆議院
ではその時期にあらずとい
つて
与党
の諸君がおかばいになるが、
参議院
ではさつそくやるわけです。これらは新しい憲法のもとにおいて、
衆議院
が優位に立つということを
衆議院
みずから卑下しておるのではないか。本日は副
議長
もお見えにな
つて
おるからおわかりだと思いますが、
衆議院
でそれは延期しようとい
つて
も、
参議院
ではどんどん行われておる。こういうことでは、
衆議院
というものの権威がますます失墜するのではないかと思う。これは将来のこともあるので、
自由党
においても十分その点お
考え
を
願つて
、
善処方
を
お願い
したい。たとえば、先進も
委員長
に要望し、
委員長
かそれを
政府
に申し出たということについても、私
ども
はそれを期待してお
つたの
ですが、そういう点の
扱い方
もどうな
つて
おるか、それも伺いたい。
菅家喜六
14
○
菅家委員長
池田
君の
質問
にお答え申し上げておきます。あるいは
池田
君が
委員会
に御
出席
にならなか
つた
かと思いますが、それは土曜日の日に御
報告
申し上げた次第であります。
委員会
の総意を副
総理
に伝え、副
総理
からも
回答
がありまして、
会期
中に、
重要法案
ともにらみ合せて、
総理
の
外遊
に関する所信を明らかにするということであ
つたの
であります。そこで
緊急質問
が三つほど残
つて
おりますが、そういうことで今
緊急質問
をすることもないというので、一時延期の
取扱い
をいたしてお
つた
わけであります。
参議院
の方で
緊急質問
をして、本院がやらないということもしばしばございます。そこは
池田
君と
考え方
を異にするのでございます。むしろ
衆議院
の方が、
緊急質問
や
決議案
のルールを
守つて
正しいやり方をや
つて
おると思います。
何もかも参議院
と同じように、
緊急質問
をや
つた
り、
決議
をすべき性質のものではないと思います。本院は本院の
立場
において、適切妥当なる
方法
によ
つて緊急質問
なり
決議案
を取扱うのが至当だと思うのであります。
参議院
でや
つた
から本院でも
緊急質問
をやらなければならぬ、
参議院
で
決議
をや
つた
から本院もやるという
考え方
に必ずしもいたしたくないと思います。しかし、
池田
君の御
意見
のあるところは十分尊重されていいと思います。
従つて
、とりはからいにおいていけないようなことは、今後においても十分考慮して取扱うようにいたしたい。ざつくばらんに申し上げて、何もかもやらせないという
建前
に立つこともいけないが、そうかとい
つて
、何もかも
野党攻勢
の名のもとに、
緊急質問
に名をかりて
政府
を攻撃するとか、
決議案
に名をかりて
政府
を攻撃するという
建前
は、私
ども
の方としてはいたしたくない。さればとい
つて
、
政府与党
が、何でも
野党
から出して来るものは、
緊急質問
でも
決議案
でも、みんな押えて行くという
考え方
も是正しなければならない。公正なる
立場
に立
つて
、
緊急質問
のごときは
与党
、
野党
を問わず、
政府
にただしておくべきものだという
意見
の
一致
を見た上でや
つて
行きたい。
野党
から出たものだからということでなく、公正な
立場
で
考え
るべきものだと思いますので、なるべく
一致点
を見出しまして、
与党
、
野党
の
立場
でなく、
決議案
なり
緊急質問
を今日以後や
つて
行きたい、そういうような
考え方
をしておるわけであります。
山本幸一
15
○
山本
(幸)
委員
委員長
の
答弁
も
官房長官
によく似て来ておりますが、今の
答弁
は何が何だかわからぬ。
池田
君の言うことを支持したのか、肯定したのか否定したのかわからない。
菅家喜六
16
○
菅家委員長
一部は肯定して、一部は否定したわけです。(笑声)
山本幸一
17
○
山本
(幸)
委員
それはよろしいですが、
吉田
さんの問題ですけれ
ども
、今、
委員長
から
報告
がありました
通り
で、要するに、
会期
中には
政府
みずからが進んで説明をしましようということにな
つて
おる。われわれそういうことに信じております。同時にまた、そのときに私
ども
から特に
希望
を申し上げたことは、それはあくまでも
報告
を願うと同時に、
質問
できる時間も十分織り込んでしてもらいたいということを申し上げてお
つた
わけであります。それは、その
通り
私
ども
は了承しておりますが、そこで問題は、今、
池田
君の
発言
の中にありましたように、
参議院
は三十一日とすでにきま
つた
かのごとく私
ども
の耳に入
つて
おる。そうなりますと、何のために
参議院
の方だけはそういう
報告
の日をきめられたか。
衆議院
の方は、依然としてそれについて日にちの連絡もない。私
ども
いろいろ面子にこだわるのでなしに、そういうことだと、同じように両院に
報告
の日を連絡してしかるべきじやないかと思うのです。
従つて
、一体
委員長
の耳に
参議院
の方が三十一日にやるということが入
つて
おるかどうか、入
つて
おるとすれば、
委員長
はそれに対してどういうふうなことを
政府
に要望せられるか、その点を二の機会に承
つて
おきたい。
菅家喜六
18
○
菅家委員長
山本
君の
お話
ですが、
参議院
において三十一日に
政府
が
外遊
問題の
報告
をするということは、
決定
していないと思います。
幾日
にやるかということは、
参議院
において
声明
したことはございません。
山本幸一
19
○
山本
(幸)
委員
決定
でなしに、
政府側
から
参議院
に対して、三十一日にやりますという
回答
があ
つた
というのです。
菅家喜六
20
○
菅家委員長
私の聞いておる範囲では、そういうことはあり御ないと思うし、そういうことも聞いておりません。同時に
参議院
で
幾日
にやるというならば、
衆議院
の方においても
幾日
にやるということの
回答
があるべきであ
つて
、そういうことは九分九厘まで私は確信するけれ
ども
、本日ただちにそのことを、
政府
にただします。もし
参議院
にそういう
回答
があ
つた
ならば不都合な次第であ
つて
、こちらで先に
政府
に申し出ておる。
参議院
からは申し入れておりません。
衆議院
の方は、本
委員会
で
満場一致
の
申合せ
として
政府
に申し入れたのであります。申し入れた方に
返事
をしないで、申し入れない方に
返事
をするということはあり得ないことだと思います。そういう
取扱い
をすることは、
政府
としてはなはだしくけしからぬことだと思います。その点強く抗議を申し込むこともできると思います。本日ただちに
政府
にただして、次の
委員会
で御
報告
いたします。
池田禎治
21
○
池田
(禎)
委員
ただいま
委員長
は、
政府
にその
回答
を求めて
返事
をするということでありましたが、先ほどの
委員長
の
お話
は、
了解
の行くような行かぬようなお言葉でありました。
参議院
が
決議
したから、あるいは
参議院
が
緊急質問
をしたからとい
つて
、
衆議院
が必ずしもそれに従うわけはないということ、これはご
もつ
ともですが、
総理大臣
の
外遊
のごときは、
政府
ないし
総理大臣
が進んで
国会
を通じて
国民
の前に率直に所見を披瀝すべきものであ
つて
、それをしもやらないということは、私
ども
は、
野党
とか、
与党
とかいうことでなく、
議員
として、そういうことでなく、進んでおやりになることが
国民
に対して忠実なるゆえんであるということを、親切の
意味
で申し上げておきます。
委員長
の先ほどの御
答弁
は、
参議院
の例をお引きになりましたけれ
ども
、私
ども
、必ずしも
参議院
の例に従うということではない。進んでおやりになるべきが至当だと思うがゆえに申し上げたので、この問題で
委員長
が
政府
に対して申し入れるということでありましたならば、私はそれ以上重ねて追究はいたしません。ただ、これは進んでやるべきことなんです。それを、
会期
が
あと
三日か、四日しかないときにおいて、いまなおそれに対する
返事
がないということは、悪く言えばほおかむりをするのじやないかという危険すらも感ずる。あえて私
ども
は本
委員会
で
満場一致
できめて、
委員長
を通じて
政府
に申し入れたことでありますから、重ねてその
回答
をすみやかに求めることを要望しておきます。
菅家喜六
22
○
菅家委員長
よくわかりました。
会期
も余すところありませんから、
会期
中にやるという
声明
でありますので、
会期
中にこれを
声明
しないということは断じてあり得ません。本
委員会
の
満場一致
の
申合せ
がそのままになるということは、絶対にないことを御信用願いたい。
委員長
は責任を持
つて
政府
に申し入れまして、
会期
中に必ず
声明
を出させることにいたします。どうぞさよう御了承願います。
前田榮之助
23
○
前田
(榮)
委員
事務総長
にお尋ねしますが、わが党の方で、今朝の
国会対策委員会
において、
吉田総理
の
外遊
のとりやめ勧告をする
決議案
というものを
決定
して、
手続
をしたはずだと思いますが、出ておりませんか。
大池眞
24
○
大池事務総長
私の
手元
には出ておりません。まだ
事務局
の方には御
提出
にな
つて
いないようであります。これはまだ印刷にはなりませんので、正式に議題にしてお諮り申し上げませんでしたが、けさほど出て参りましたものに、右派の方から、
生活保護法
の
完全実施
に関する
決議案
というのが出ておるそうであります。それ以外に、今のところ
事務
の方に届出がございませんから、もしそういうものが御
決定
になりましたならば、至急に
手続
の方を
お願い
申し上げます。
菅家喜六
25
○
菅家委員長
決議案
の問題は、
論議
がすでに尽きておりまして、すでに
採決
の
段階
に入
つて
おるのであります。
各党
の
態度
も表明されておりますけれ
ども
、きよう
採決
するということは穏当じやないと思います。
指揮権発動撤回
に関する
決議案
は、
自由党
、改進党が
反対
という
態度
の表明があ
つたの
で、ここで
採決
することもなかろうと思います。議論も尽されております。ただ、これは次回の
委員会
で取扱うのが適切でないかと思います。
緊急質問
もそういう
段階
にな
つて
おりますが、きようは
大分委員
も
欠席者
が多いし、全員そろわないところで
採決
することもいかがかと思いますから、
次会
にこれは扱いたいと思います。
山本幸一
26
○
山本
(幸)
委員
ただ、
山下春江
君外四名
提出
の
中国紅
十字
会代表招請
に関する
決議案
はどうですか。
菅家喜六
27
○
菅家委員長
これも
一緒
にいたしたいと思います。きようこれだけ特にやらないで、
決議案
は全部
次会
に
一緒
に扱いたいと思います。
山本幸一
28
○
山本
(幸)
委員
これだけは、おおむね
上程
するということですか。
菅家喜六
29
○
菅家委員長
まだ
自由党
の方もきよう初めて伺
つたの
で、
党議
もきま
つて
おらぬようであります。ただ、ここで私の
意見
を述べてどうかと思いますが、私一個の
考え方
としては、この種の
決議案
は
趣旨
においては
賛成
でありますけれ
ども
、最初から
決議案
の
取扱い
として、
院議
というものをそう軽々しくして行くことになりますと、どんな問題でもみな
院議
で
決議
するということになる。たとえば
レスリング大会
なんかでも、これは全スポーツの重大問題である、これに対する金がなく
なつ
たから、
政府
に幾らく出せというような
決議
をすることも可能にな
つて
来ると思います。そういう
決議
をして、
院議
をも
つて
政府
に要求するということは、よほど
考え
なければならないと思います。
山下
君外四名
提出
のこの
決議案
も、
趣旨
においてはわれわれ
賛成
であるが、これらはむしろ
当該委員会
でこういう
決議
をされて
政府
に要望することが最も穏当な
方法
じやないか、適切な
方法
じやないかと
考え
ております。しかし、これは私一個の
考え
でありまして、
自由党
がどうきめられるか、また左各
両派
の御
意見
もあるようでありますから、次の
会議
までによく
研究
しまして、まだ
論議
もしておりませんので
論議
も重ねて、適切な
取扱い
をいたしたいと思います。
佐藤芳男
30
○
佐藤
(芳)
委員
ただいま
委員長
の
決議案
の
取扱い
についての御
発言
は、しごく同感でございます。ただ、ただいま御指摘になりました
中国紅
十字
会代表招請
に関する
決議案
は、
時局柄
きわめて重要な問題であると私
ども
は
考え
ております。しかもこの
字句
については、
自由党側
の方でも多少の御異論がございまして、昨日も
自由党
の
国会対策委員長
とこちらの
国会対策委員長
との間に
意見
の交換が行われまして、
字句
を修正して、同意するという言明も、小澤君から実は得ておる次第でございます。
委員長
の御
発言
はしごくご
もつ
ともで、私も大
賛成
でございますが、これは事の軽重をお
考え
くださるならば、お認めくださ
つて
しかるべきものと私
ども
は
考え
ておるのであります。二十九日までに
十分研究
を煩わしまして、ぜひ
上程
されますように、この際
お願い
を申し上げておきます。
菅家喜六
31
○
菅家委員長
よく
研究
をいたします。 —————————————
菅家喜六
32
○
菅家委員長
なお、最後にひとつお諮りしておきたいことは、先般来問題にな
つて
おりました
憲政功労者
に対する
年金
のことでありますが、現実の問題としては、
尾崎行雄先生
に
名誉議員
の称号を贈るということで、種々本
委員会
並びに
理事会
で話合いを続けておりました。そこで
事務
の方に
事務
的に
研究
をしていただいてお
つた
わけであります。ただいま
憲政功労年金法案
というものをお
手元
に配付いたしますが、これを
本会期
中に可決を見たい。これに該当するのは
尾崎先生
一人でありますが、「
国会議員
として五十年以上在職し、
憲政
上特に功績顕著なものとして、
衆議院
又は
参議院
の議決により、表彰された者には
功労年金
を支給する。」というのが第一条であります。第二条は、「
功労金
は、終身の
年金
とし、年額七十万円を支給する。」第三条は、「
功労金
の支給に関し必要な事項は、政令で定める。」附則として、「この
法律
は公布の日から施行する。」。大体こういうことでよかろうというので、原案ができておるわけであります。
大池眞
33
○
大池事務総長
ちよつと補足的に御説明申し上げますが、御承知の
通り
、
文化功労年金法
というものがあ
つて
、
文化功労者
で
文化勲章
をもら
つた
方々の中から、国に
功労
のあ
つた
者に今まで
年金
を出しておるわけであります。
尾崎先生
のような
積年憲政発展
のために一生を通じてやられた方は、
政治文化
の最高のものじやないか、
文化功労
の
年金法
に当然該当するものではないかということで、幣原
議長
以来しばしば文部省の方に交渉をいたしてお
つた
ところが、今までの
文化
という観念には、
政治
というものを除いておるわけであります。
政治
、
文化
、経済、こういうようにいろいろわかれておるわけであります。そこで
文化
の中に
政治
は入らぬということで、みなオミツトされて
しまつたの
であります。
従つて政治功労
といいますか、そういう
文化功労
と同様に
功労
のあ
つた
者でも、国家の表彰から除かれるということになるので、
文化功労年金法
にま
つた
くなぞらえましたのが
憲政功労年金法案
であります。
文化功労年金
は五十万円でございますが、これは七十万円で、それがいいか悪いかは、
各党
で御
検討
願いたいと思います。なぜ七十万円にしたかと申し上げますと、今まで
衆議院等
でいろいろ
退職金
の制度などで
検討
を願いましたものを参考にいたしますと、六十年に
なつ
たものは約六十万円になるわけであります。そこで、普通の
退職金
の従来の規定によるものであれば、六十万円は当然もらえるのでありますし、特に
文化功労
が五十万円ということでありますから、
憲政功労
というものを表彰する
意味
での
年金
であれば、それよりも少しは上に立ちまわらなければ
意味
がないじやないかというのが、七十万円という数字をと
つた
理由
でございます。それ以外に
考え
られますのは、
歳費
に該当するものを差上げたらどうかということもございますが、
歳費
に当るものになると、七十万円以上になります。そこで
歳費
をそのままとることもどうかという
意味
で、
文化功労
と相並んで、
憲政功労
ならばこの程度がよくないか、こういうことで一応のめどをつけたものでございます。従いまして、金額は少くとも六十万円を標準に、どういうふうにしたらいいだろうというような点について十分御
検討
願いたいと思います。
法文自身
としては、
文化功労年金法
にま
つた
くなぞらえただけでございますので、
文化功労年金法
が可能であれば、
憲政功労年金法
も可能じやないか、こう
考え
て
事務
的な案をつく
つた
だけでございます。
菅家喜六
34
○
菅家委員長
これも
各党
でお持ち帰りにな
つて
、
党議
をきめていただきたい。
全会一致
でなければいけないと思いますから、次の二十九日までに
各党
で
検討
を願いたいと思います。 本日は
各党
に種々なる都合もあり、自由、改進党の
党内事情
もありまして、本
会議開会
の時間は、本
会議
の案件も少いようでありますので、二時半に本
会議
を開くということで御了承を賜わりたいと思います。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
菅家喜六
35
○
菅家委員長
それでは、さようにいたします。
次会
の本
会議
は明後土曜日の
定例日
の定刻より開くことにいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三分散会