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1954-05-13 第19回国会 衆議院 議院運営委員会 第57号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十九年五月十三日(木曜日)     午後一時二十一分開議  出席委員    委員長 菅家 喜六君    理事 荒舩清十郎君 理事 今村 忠助君    理事 土井 直作君       生田 宏一君    江藤 夏雄君       加藤常太郎君    鍛冶 良作君       助川 良平君    田嶋 好文君       田渕 光一君    森   清君       山中 貞則君    山本 友一君       園田  直君    長谷川四郎君       青野 武一君    辻原 弘市君       山田 長司君    山本 幸一君       池田 禎治君    松井 政吉君       中村 英男君  委員外出席者         副  議  長 原   彪君         事 務 総 長 大池  眞君     ————————————— 五月十二日  委員船越弘君及び三和精一君辞任につき、その  補欠として山中貞則君及び森清君が議長の指名  で委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  回付案取扱いの件  緊急質問取扱いの件  議案付託委員会に関する件  法制局人事承認の件  本日の本会議議事に関する件     —————————————
  2. 菅家喜六

    菅家委員長 これより委員会を開会いたします。  最初に、参議院回付案取扱いについてお諮りいたします。地方税法の一部を改正する法律案地方財政平衡交付金法の一部を改正する法律案入場譲与税法案土地区画整理法施行法案、以上四件でございます。大体各党態度もおきまりになつておると思いますが……。
  3. 土井直作

    土井委員 自由党の方のことを聞くのは恐縮ですが、平衡交付金に対する百分の二十五というのは、あなた方の方ではどういうふうにされたのですか。これをのむのですか。
  4. 菅家喜六

    菅家委員長 地方税法の一部改正と、地方財政平衡交付金と、入場譲与税法案三つは、それぞれ関係があるので、参議院修正をのむということです。
  5. 土井直作

    土井委員 わが党は、地方税法改正案に対しては反対だが、あとの三件に対してはまだ態度決定の面があります。それで、あなた方の方の出方で態度決定するということで、参議院回付案に対して反対の場合と賛成の場合とで、また内容的に違つて来る。百分の二十五という問題に対する率が違うことによつて、またいろいろ議論があるわけです。
  6. 菅家喜六

    菅家委員長 自由党は、三案とも参議院回付案をのむということです。個個にやつて行くと非常にむずかしい問題ですから……。
  7. 土井直作

    土井委員 われわれは初めの問題は反対だが、あとの問題は議場内で申し上げます。
  8. 山本幸一

    山本(幸)委員 参議院では、入場譲与税も、地方財政平衡交付金も、地方税法も、両派社会党は全部反対になつておるのです。
  9. 土井直作

    土井委員 ところが私の方では、平衡交付金に対しては多少議論がある。
  10. 山本幸一

    山本(幸)委員 そこでもう一つ、ついでですから、改進党に伺いたいのですが、入場譲与税法案は、改進党は自由党と同じよう賛成しております。ところが地方財政平衡交付金は、参議院では反対しておるが、これはやはりのむのですか。
  11. 園田直

    園田委員 これは場内で申し上げることにいたしますが、大体のむはずです。
  12. 土井直作

    土井委員 これは議場内でやりましよう
  13. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは、場内においてということにいたしておきます。
  14. 山本幸一

  15. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは、最初三つ場内において態度を伺うことにいたします。     —————————————
  16. 菅家喜六

    菅家委員長 次に、緊急質問取扱いですが、前回委員会において決定しておりました凍霜害緊急対策に関する緊急質問社会党右派杉村沖治郎君のものと、それから北海道災害対策に関する緊急質問社会党左派永井勝次郎君のもの、これだけが決定しております。それから、国務大臣不信行為に関する緊急質問は、前回留保になつておりましたが、これは撤回してもらうようにお願いしたいと思います。
  17. 青野武一

    青野委員 これは、きのうの議運で一応留保することになつておりましたから、きようまで遠慮しておつたのですが、これはもう、きようやらなければ大体緊急質問の価値がなくなるようこ思います。参議院のごときは、人が忘れたようなときに犬養法務大臣指揮権発動の問題を本会議でやるような状態で、それを見習うわけではありませんが、この国務大臣不信行為に関する緊急質問は、きのうは留保になりましたが、きようはぜひ凍霜害緊急対策北海道災害対策と一緒に緊急質問をやらしてもらいたいと思います。
  18. 菅家喜六

    菅家委員長 ごもつともな御意見でございますが、先ほど理事会でも、自由党、改進党はこれを撤回してもらいたいということになつております。論議もすでに尽きておると思いますから……。
  19. 山本幸一

    山本(幸)委員 理事会では、園田君はきのうの事情を深く御存じないので、かねがねのよう反対と言われたことは知つております。しかし昨日は、実は椎熊君も出席されておつたときに、国務大臣不信行為に関するもの以外の三件については、昨日ときようとで緊急質問をやることにきまつた。その際、私ども国務大臣不信行為についてはかねがね要請しておるのだから、ぜひこれをやらしてもらうようにお願いしたいと申し上げたところが、明日の議運で諮るから、きよう緊急質問でない限り改進党は賛成しましよう、こう言われたわけです。
  20. 菅家喜六

    菅家委員長 賛成するということじやなかつたと思います。
  21. 山本幸一

    山本(幸)委員 そういう事情ですから、この際改進党はぜひ御同調くださつて、昨日お話してくださつたように、そういうふうにせつかくありがたいお言葉をいただいたわけですから、ぜひこれはお認め願いたいと思います。
  22. 園田直

    園田委員 きよう緊急質問も二つありますから、これをきよう決定しないで、今の社会党左派の申出は、私もそういうことも記憶しておりますが、取扱い決定せずに、参議院の例からすれば、これをこの次に延ばしたからといつてさしつかえないと思いますので、この次まで取扱い留保してください。
  23. 山本幸一

    山本(幸)委員 きよう上程留保しろという御主張ですが、きよう留保すれば、次にはやるようにしてあげよう、こういう御趣旨ですか。
  24. 園田直

    園田委員 それは相談してみなければわかりませんが……。
  25. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 なるべく相談して善処します。
  26. 山本幸一

    山本(幸)委員 はなはだしつこいことを申し上げて失礼でございますが、私の方はきのうの代議士会において、特に改進党さんが仲裁案を出して、きよう出して来れば賛成してやろうという御趣旨だから了解してもらいたいという報告を申し上げて、満場の拍手のうちに改進党さんに対しては非常な敬意を表しておるのであります。そういう事実がありますので……。
  27. 園田直

    園田委員 了解いたしました。
  28. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは、きようのところはこれを留保いたします。そこでこの二件の緊急質問の時間は、従前通り十分ということでいかがですか。
  29. 土井直作

    土井委員 十五分でしよう。きのうは改進党のごときは二十二分やつておる。そうして一番悪いことは、改進党の方が二十二分やつておるのに、常日ごろ時間の問題を議論する荒船君が、それについて何ら発言しない。たまたま社会党左派ちよつと時間を超過した、右派の方でちよつと超過したということになると、すぐ時間々々と言う。これは不公平な処置だと思う。議事進行の上からは、なるべくああいう不公平なことはしないようにしてもらいたい。
  30. 荒舩清十郎

    荒舩委員 私としては、公平な進行をしておるつもりです。
  31. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは十五分以内ということにしておきましよう。     —————————————
  32. 菅家喜六

    菅家委員長 次に事務総長から……。
  33. 大池眞

    大池事務総長 実は議案付託の御報告かたがた了解を得たいと思いますのは、売春等処罰法案が出たわけでございますが、この前ちよつと申し上げましたように、取締りの面から見れば地方行政委員会所管内容でございますし、各条文にみな刑罰規定がついておりますから、刑罰法規一つとして見ますと法務委員会所管になりますので、これをどちらの方にした方がいいかということで、きのう当委員会において御決定願う前に委員長意見を聞きましたところが、地方行政委員会の方は、法務委員会にまわしてくれてけつこうだというお話でございますので、法務委員会の方にまわしますから御了承を願いたいと思います。
  34. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  35. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは売春等処罰法案法務委員会に付託することにいたします。
  36. 大池眞

    大池事務総長 それからいま一つ只野直三郎君から水道法案が出て参りました。この水道法案は、御承知のようにこの前の議会に政府から出ましたときに、参議院の方に先に出まして、参議院では水道法案建設委員会にかけるべきか、厚生委員会にかけるべきかということで非常に問題になりまして、結論的にはどちらに持つて行くということがきまりませんために、政府の方にいろいろ交渉しまして、水道法案を撤回してもらつたという事実もあるわけです。そこで只野直三郎君から水道法案が出て参りました関係から、当院においては、これをどちらの委員会に持つて行くかということが当然問題になりますが、直接議長がどの委員会にということを決定いたしかねて、預かつてつたわけであります。ところが只野君が本日参りまして、自分の出した法案を早く審議のできるようにしてもらいたいという御要求がありますので、この水道法案をどの委員会に付託するか御決定を願いたい、こう考えております。
  37. 園田直

    園田委員 これは厚生委員会に付託せられるよう希望いたします。
  38. 山本幸一

    山本(幸)委員 売春等処罰法案も、水道法案も、いずれも少し待つてもらいたいと思います。私どもの方では、きよう中にきめますから……。
  39. 土井直作

    土井委員 この水道法案は、厚生委員会に付託することに私どもの方は賛成です。売春等処罰法案は、これはすでに決定したことだし、提出婦人議員の間で法務委員会に持つて行くということになつておりますから、それでいいのじやないですか。
  40. 菅家喜六

    菅家委員長 大多数は、水道法案厚生委員会ということですが、山本さんの方ではいかがですか。
  41. 山本幸一

    山本(幸)委員 おそらく厚生でいいと思いますか。党に帰つて一応念を押しますから、待つてもらいたいと思います。     —————————————
  42. 大池眞

    大池事務総長 それからいま一つ人事の問題で御意見を承りたいと思つておりますのは、法制局の方に運輸省の方から参つておりました芳賀久君という参事がおります。この芳賀君を運輸省の方で、もう二年余になりますので、ぜひ返してもらいたいという話があるわけであります。従つて芳賀君を運輸省の方に返すことを御承認願うとともに、その後任をまたよそからもらいましても、数年たつと返せ返せということになりますので、これは課長のことでもありませんし、単なる参事のことでございますから、現在法制局の主事をやつております石川正暉君をこのあとに昇格いたしたいという局長からの申出があります。石川君はこちらにずつとおる人でありまして、参事になる有資格者でもございますから、この点お願いいたしたいと思います。
  43. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  44. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議なければ、さよう決定いたします。     —————————————
  45. 菅家喜六

    菅家委員長 なお、北海道災害調査のための委員派遣の件でございますが、農林委員会委員を派遣することに承認いたしてございますけれども、これは期間の関係もありますから、飛行機を使用することにいたしておきたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  46. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議なければ、さよう決定いたします。  なお、水産委員会からも出て来ると思いますが、まだ出て来ておりませんので、次の委員会において取扱いをお諮りすることにいたします。     —————————————
  47. 菅家喜六

    菅家委員長 次に、本日の議事日程について事務総長から説明を願います。
  48. 大池眞

    大池事務総長 それでは議事日程について御説明申し上げますが、ただいま御決定になりました社会党左右両派緊急質問、これを最初にやるわけでございます。これは提出順序からいえば右派左派ということになつておりますが、この順序でよろしゆうございますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  49. 大池眞

    大池事務総長 それならば、まず第一に杉村君の緊急質問、それから永井君の緊急質問、それが済みまして、ただいま問題になつておりました参議院回付案地方税法の一部改正地方財政平衡交付金法の一部改正入場譲与税法案土地区画整理法施行法案、この四案を逐次御決定願うことにいたしまして、態度については後刻本会議までにお申出願うことにいたします。日程に入りまして、日程第一は秘密保護法案でございます。これは外務委員長報告をいたしまして、賛否の討論はお手元に討論通告者を差上げてございますが、その通告従つて反対の方が並木芳雄君、上林與市郎君、佐竹晴記君、賛成佐々木盛雄君、こういうことになつております。討論時間は、先ほど理事会で御決定を願いましたのは二十分を目途としてやる、一、二分の延びは適当に認める、こういうことでございます。それから日程第二、第三、これは一括上程でございまして、人事委員会理事赤城宗徳君が御報告になりまして、全会一致でございます。次に、本日通産委員会から小型自動車競走法の一部改正と、自転車競技法等臨時特例に関する法律案、この二案が上りましたので、これを逐次上程をお願いいたしたい。これは一括上程をいたしまして、小型自動車の方は小会派クラブ反対、それから自転車競技法の方は社会党左派反対、こういうことでございますから、一つ一つ起立採決をいたす、こういうことに御了承を得たいと思います。なお日程第一については、先ほど理事会記名投票ということにきまつておりますが……。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  50. 青野武一

    青野委員 日程第二、第三はどうですか。
  51. 大池眞

    大池事務総長 これは全会一致でございます。
  52. 菅家喜六

    菅家委員長 ただいま事務総長報告通り異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  53. 菅家喜六

    菅家委員長 さよう決定いたします。  なお、委員会審査終了予定案件のうち、警察法案が上つて来る予定でございます。この警察法案が上つて参りますれば、これを本日緊急上程することにしておきたいと思います。
  54. 土井直作

    土井委員 緊急上程は、全会一致のものでなければ困る。
  55. 菅家喜六

    菅家委員長 会期も迫つておることでございますから、参議院の方に一日も早く送らなければなりませんので、これは本日上程することにいたしたいと思います。
  56. 山本幸一

    山本(幸)委員 私が調べたところでは、きよう上るような様子はなさそうです。おそらくあしたの夕方になるだろうということです。
  57. 菅家喜六

    菅家委員長 上らなければ問題になりません。上つた場合です。
  58. 土井直作

    土井委員 緊急上程の件については、従来の取扱い全会一致上つたものだけを取扱うということになつております。実際上の問題として、討論その他それぞれ党の機関にかけて、討論に対する内容審査どもやらなければなりません。事実、こういう大きな問題を、きようつて来たからきよう上程するということは困難です。従つて、明日は定例日ではありませんが本会議を開きまして、警察法がきようつて来たら明日やるということにする方がいいと思いますので、そういうお取扱いを願いたいと思います。
  59. 菅家喜六

    菅家委員長 今までの取扱いは、全会一致のものを緊急上程するということもやつて来たのでありますが、全会一致でないものもここできめてやる、そういうこともあり得ることで、すでにこの問題は各党で研究し尽した問題であり、突如として今現われたものではない。国会の開会と同時にこれは提案された問題で、審議し尽されておる。党議もすでに決定しておると思いますので、これが上つた場合、討論等にも支障はないと思います。これは採決するまでもないと思いますが、いかがですか。
  60. 土井直作

    土井委員 それは従来緊急上程の場合、全会一致でないものも取扱つたことはよくわかります。今委員長が言われておるように、七十日間この問題で審議しておるのですから、各党それぞれ審議内容等もわかりきつておることでありますが、これに対する討論内容的な問題については、わが党の場合などは討論者が原稿を書きましたものを政調会または国会対策委員会でそれぞれ審議いたしまして、ことに重要なる法案討論については十分に審議して、代議士会にまで概略を報告して了解を求め、しかる後討論に立つという手続を現実的にはとつております。従つてよう緊急上程するということになれば、そういう取扱いもできないし、また討論者内容的にどういうものをどうするかということについても明確でないような形で、討論してしまつてから、あと党内で物議をかもすようなことがあつてはいけないわけですから、そういう手続上の関係もありますし、これは重要な法案であればあるだけ、きよう緊急上程するということでなく、やはり明日上程していただいて、それまでに十分われわれの方でも党内を調整してやつて行きたいと思いますので、そういう取扱いをしていただきたいと思います。
  61. 菅家喜六

    菅家委員長 いかがですか。今土井君からお話がありましたが、すでに討論等のこともそれぞれ内容的に整つておることと承知しております。また、どういう討論をするか、内容もきまらないというようなことはないと思います。きようからあすにかけてそれを審議するという状況でもないのじやないか。ほかの法案ように、急に緊急上程するということならばお話通りかと思いますが、この問題は討論等のことも党議でもきまり、討論内容等もでき上つておることと思います。しかも会期が延長され、その会期がすでに迫つておるとき、この法案を一日も早く参議院に送り込むということは本院の建前であろうと思います。一日も早くこれを送るという建前をとつて、もしこれが上らなければ、むろん明日定例日でなくとも本会議を開くということにして、きよう上れば、採決などをしないできようこれを上程する、このように御了承を願いたいと思います。
  62. 土井直作

    土井委員 委員長の言葉じりをとらえるわけではありませんが、この法案でなくとも、どの法案でも、当該委員会委員諸君はそれぞれ審議もし、あるいは討論内容等もほぼわかつておるわけです。しかし、それでもなおかつわれわれとしては時間的そういう手続取扱いを従来して来ておるわけです。だからこの法案だけが特に討論その他の事柄は完了しておるはずだという決断を下すことは、当を得ないと思います。どの法案にかかわらず、重要であろうと、あるいは重要でないという認定があろうと、当該委員諸君はそれぞれその審議に当り、またそれが上程される場合においては、討論内容等についても一応は考えを持つておるのであります。しかし、その考えを持つておるけれども当該委員会委員だけが討論に立つて、かつてにやるということは、党全体の上に影響するからという建前で、対策委員会なり政調会なりにおいて討論内容をよく審議して、なお代議士会などに報告して承認を求めるというやり方をしております。重要な案件であればあるほど、そういう取扱いをしております。その手続が完了しないうちということになれば、これはちよつと困ると思います。ですから、これは重要であつて、早く参議院に送らなければならないのですが、この法案ばかりではなく、いずれの法案でも、衆議院に付託されたものは早く審議して参議院に送るというよりほかにない。そのことはよくわかつておりますが、一応きよう緊急上程ということだけは、明白に変更していただきたい。
  63. 山本幸一

    山本(幸)委員 私どもは、明後日の定例日にやつていただきたいと思います。きようは上らないという見込みがあるし、明日上つて、しかる後土井さんの言われたように、諸般の準備関係もありますから、明後日おやり願いたい。
  64. 菅家喜六

    菅家委員長 明日とか明後日とかいうのは、ちよつと無理でしよう討論もすでに尽きておるわけでございますから……。
  65. 荒舩清十郎

    荒舩委員 この問題はすでに七十日も時間を費しておる。会期も迫つておることでありますので、参議院に一日も早く通り込まなくちやならぬと思います。従つて、今までの緊急上程につきましては、満場一致でない案でもやつておるのですから、きようは譲つてもらつてぜひきよう上程するようにお願いしたいと思います。
  66. 土井直作

    土井委員 地方行政委員会できよう上る見通しはないそうですよ。
  67. 菅家喜六

    菅家委員長 上つたらということです。
  68. 土井直作

    土井委員 そういう上るか上らないかわからない、上る見込みがないという、そういう形になつておるものを、討論をまた夜になつてからやるというような形になることは、まずいのじやないかというのです。
  69. 菅家喜六

    菅家委員長 委員長の方までは、きよう中に上るから緊急上程してもらいたいという申入れがあります。
  70. 土井直作

    土井委員 それでは議場内で交渉しようじやないですか。上るか上らぬかわからぬものをここできめるというような、仮定の上に立つて論議することはよそうじやないですか。
  71. 菅家喜六

    菅家委員長 委員会はこのまま休憩しておいて、後ほど開いてもいいと思います。ある程度時間の準備が必要だということなら、それもいいと思いますが、一応、こういう重要法案が、これだけ長い間審議して、各党態度もきまり、質疑も出尽したものを、この委員会が押えて参議院に早く送らないということは、会期を延長した建前からも筋が通らぬ議論だと思います。
  72. 土井直作

    土井委員 まだ当該委員会から上つて来ておらないというのだから、本会議が進んでおる間に上つて来たものを明日にまわしたからといつて、特にこれを遅らしたとか何とかいうりくつにはならないと思います。
  73. 菅家喜六

    菅家委員長 今までも重要法案についてはこういう取扱いをしておるのです。
  74. 土井直作

    土井委員 今まで上つて来ておるものを、あす、あさつてにしようということなら、一応委員長が言うよう議論も立つかと思いますが、きよう上るか上らぬかわからぬ、それを上つて来た場合というのだから、その場合、明日に延ばすということは、きわめてスムーズなやり方です。
  75. 菅家喜六

    菅家委員長 重要法案については、そういうことはないのです。予算ども、緊急に上程するという予算委員長からの報告があれば、八時になつても、九時になつても、重要法案参議院に一日も早く送らなくちやならぬので、緊急上程へ持ち込む。ですから、重要であればあるだけ、当該委員会からきようつてもらいたいということなら、きようそれを取扱うのが至当ではないかと思います。
  76. 土井直作

    土井委員 予算案ような場合でも、上つて来て翌日に延ばすとか、あるいは二日も延ばしたこともあるのです。
  77. 菅家喜六

    菅家委員長 延ばしたこともありますが、その日にやつた例もある。
  78. 土井直作

    土井委員 上るか上らぬかわからぬような——きようつて来たとしても、本会議終つてからあとで上つて来るというようなことでしよう。だから、明日に延ばしたからといつて、さしつかえないことです。
  79. 荒舩清十郎

    荒舩委員 今までも、上つて来るという委員長からの報告があつたときには、まだ上つて来ないからこの委員会審議しないということでは必ずしもなかつた。これは今までも往々あることなんです。
  80. 園田直

    園田委員 ただいまの警察法に関しては、わが党と自由党日本自由党、この三党で折衝中でございましてこれがまとまれば、わが党としてはなるべく早く上程するということに異議はございません。なお、会期を延長したという際でもございますから、なるべく早く衆議院で、反対賛成は別として、審議の対象にすることには賛成でございます。いろいろ理由はありましようが、また実際の見通しとしては、きようはなかなか困難じやないかとも考えますが、いずれにしても、きよう間に合えばこれをきよう上程することに一応きめておいて、それができなすれば、あすの本会議でやるというのが至当ではないかと思います。そうして、この審議終了の時間と見合して理事会を開いて、きようやるか、あすやるかをきめてもらつたらどうですか。
  81. 菅家喜六

    菅家委員長 この委員会はこのままにしておいてもいいと思います。上らないという見通しをお持ちのようですが、上るという報告委員長まで来ておる以上、建前はそうしておいて、実際上できなければ明日やるということではいかがですか。
  82. 山本幸一

    山本(幸)委員 それでは、きようやるとか、あすやるとかいうことをきめないで、議運を一旦休憩して、その間、先ほどの日程等があるから、それをやつて、それから議運を再開して、そこでこの問題を協議しましよう
  83. 菅家喜六

    菅家委員長 それではこの取扱い討論者、時間、また討論準備の時間等も必要だということも至当なことであると思いますから、一応この委員会はこのまま休憩しておきまして、問題の進み方によりまして、さらにこの問題をかけて協議することにいたしておきましよう
  84. 山本幸一

    山本(幸)委員 ちよつと私ども希望があります。きようは日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法案が出るわけです。そこで、かねがね問題になつておりますように、吉田首相はまことに衆議院を軽視しておると思う。参議院の本会議等には始終出ておるし、昨日の本会議にも出て答弁に当つておる。これは要するに、参議院は与野党が伯仲しておるという関係、あるいは参議院法律案が送付せられておるという関係から、あるいは参議院を重視しておられるかもしれないけれども、少くともここしばらくの吉田首相の衆議院に対する態度というものは、重要法案についてはほとんど出たことがない。私の記憶する限り、衆議院にはほとんど出ておらない。そういう衆議院をばかにしたよう態度は、私どもは容認することはできない。従つて、首相が出なければ私どもは本会議反対ですから、そのことだけを申し上げておきます。
  85. 菅家喜六

    菅家委員長 本会議を開くことに反対ですか。
  86. 山本幸一

    山本(幸)委員 まことに強いことを言うようですが、これではいけないと思います。本会議を開くからには、首相が出られなければ困るということです。一ぺんも出ておらぬのですから……。
  87. 菅家喜六

    菅家委員長 出て来なければ法案審議しないというのですか。——御希望であれば、そういうことは申し入れますが、総理が出て来ないから、この法案審議しないというようなことは穏やかでないと思います。それでは審議権の放棄になります。官制上、総理大臣が出ないときはそれにかわるべき責任者がある。それでも審議しないということはできない。だから、総理大臣の出席を強く要求されることはいいでしようが、上程をやめるなどということは、これは別個の問題になります。
  88. 山本幸一

    山本(幸)委員 これは官制上、代理者が出られることになつておることもよく知つております。またわれわれは、きようまでそれを容認して来ました。しかし、たまたまかどうか知りませんが、参議院では本会議に出ておる。衆議院では重要法案の際ほとんど出ておらぬ。それは規則上における代理を認めることにやぶさかではございませんが、今日までの経過を見ると、どうも事故とは言いかねる。意識的に衆議院の出席をサボツておるとしか解釈できない。従つてわれわれは、今までの沿革、歴史の上に立つて、これを容認しかねるというのです。突然こういうことを主張するのじやない。ちやんと経過の上に立つてそういうことを申し上げておるのですから、ぜひきようは総理大臣の出席を強く議運として一致して要求する。そうでなければ、いつまでたつても総理は出て来ない。副総理でもできるかもしれないが、総理が出られるにかかわらず、副総理でやらなければならぬということはない。
  89. 菅家喜六

    菅家委員長 筋は通つておると思いますが、今まで故意に出て来ないということはないので、病気中は別ですが、都合のつくときは登院されております。衆議院に一回も登院しない、重要法案のときに一回も出ないというような断定は、早過ぎると思います。
  90. 山本幸一

    山本(幸)委員 重要法案の定義の問題ですが、百十幾つの法案はみな重要です。しかし、かねがね私どもが言つておるように、今回の重要法案は四つか五つだという観点にわれわれは立つておるわけで、特に国民が関心を持つておるものは四つか五つです。それのどれに出ましたか。御質問申し上げるが、どれに出ましたか。
  91. 菅家喜六

    菅家委員長 どれにも出ておるでしよう
  92. 土井直作

    土井委員 山本君と委員長との話合いを聞いておつてもしかたがない。これは要するに、きよう総理が出られるのか出られないのか、われわれは出てもらいたいと言うのだから、出るように運んでもらう。それなら議論をしなくても解決がつくわけでしよう
  93. 山本幸一

    山本(幸)委員 出なかつたらどうします。
  94. 土井直作

    土井委員 それは先ほどの理事会でも、出るように話があつた。その結果はどうなつておるのですか。
  95. 菅家喜六

    菅家委員長 まだ確かめておりませんが、御要望であれば、その御要望は伝えます。
  96. 土井直作

    土井委員 これは要望とか要望でないとかいうことではない。当然総理大臣は義務として出なければならない。だから、要望するしないじやない。問題は、総理大臣が登院しておる限りにおいては、これは当然出て来べきであつて、要望があつたから出る、要望がなければ出ないというようなことは、国会軽視の最たるものです。これではいかぬと思う。だから、当然総理大臣に出てもらうということです。
  97. 菅家喜六

    菅家委員長 ですから、出てもらいたいと要望するわけでしよう
  98. 山本幸一

    山本(幸)委員 それでははなはだ恐縮ですが、委員会を代表して、委員長からぜひひとつ総理大臣に本日出席せられるように督促を願いたい。要望ではない。出る義務があるのだから、出ろという督促を願いたい。その返事が来るまで、議運は暫時休憩しておいてもらいたいと思います。
  99. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは山本君からのお話もありますから、委員長から強く政府に出席を……(「督促しろ」と呼ぶ者あり)督促ではありません。要求することにいたします。要求しておいて、来ないときは督促いたします。それまではこの委員会はこのままにしておきまして、本会議は開かないでおきまして、大体三時か三時半ごろ本会議を開くことにしたいと思います。一応強く要求をいたしまして、その結果によつて会議を開くことにいたします。一応本会議は三時としておきたいと思いますが、いかがですか。
  100. 土井直作

    土井委員 二時半にしてください。
  101. 山本幸一

    山本(幸)委員 総理が出るか出ないか、五分か十分でわかることです。
  102. 菅家喜六

    菅家委員長 そればかりでなく、代議士会等もいろいろやらなければなりませんから……。
  103. 土井直作

    土井委員 従来の慣例からいつて、三十分もあれば代議士会も何も完了して、本会議は開けます。
  104. 山本幸一

    山本(幸)委員 委員長議運の代表者なんだから、議運の要望事項をただちに持つてつて交渉してもらいたい。ここで十分ばかり待つております。
  105. 菅家喜六

    菅家委員長 ちよつと懇談にいたします。     〔速記中止〕
  106. 菅家喜六

    菅家委員長 速記を始めてください。  それでは本会議の時間は三時。それまでに委員長が総理の方に行つて確かめまして、なお委員会はこのまま休憩にしておきまして、警察法案が上つて来たときにはその取扱いを協議することにしたいと思いますが、いかがですか。
  107. 土井直作

    土井委員 休憩しないで、三時としておいて、審議しておる間に上つて来れば理事会でやつたらどうですか。
  108. 菅家喜六

    菅家委員長 理事会にまかせるなら、まかせるということにしておかないと困ると思います。     〔「理事会に一任」と呼ぶ者あり〕
  109. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは理事会にまかせるということに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  110. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは警察法案取扱い理事会に一任する、このよう決定いたします。  本日の委員会はこれで散会いたします。     午後二時十分散会