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1954-03-25 第19回国会 衆議院 議院運営委員会 第33号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十九年三月二十五日(木曜日)     午後二時五十六分開議  出席委員    委員長 菅家 喜六君    理事 荒舩清十郎君 理事 今村 忠助君    理事 坪川 信三君 理事 渡邊 良夫君    理事 椎熊 三郎君 理事 山本 幸一君    理事 土井 直作君       生田 宏一君    江藤 夏雄君       加藤常太郎君    助川 良平君       田嶋 好文君    田渕 光一君       森   清君    山田 彌一君       山中 貞則君    佐藤 芳男君       園田  直君    長谷川四郎君       青野 武一君    赤路 友藏君       井手 以誠君    松原喜之次君       山田 長司君    池田 禎治君       長  正路君    松井 政吉君       中村 英男君  委員外出席者         議     長 堤 康次郎君         副  議  長 原   彪君         事 務 総 長 大池  真君     ————————————— 三月二十四日  委員春日一幸辞任につき、その補欠として松  井政吉君が議長指名委員に選任された。 同月二十五日  委員辻原弘市君辞任につき、その補欠として松  原喜之次君が議長指名委員に選任された。 同日  委員松原喜之次辞任につき、その補欠として  赤路友藏君が議長指名委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  決議案取扱いの件  緊急質問取扱いの件  議案付託委員会に関する件  議案の本会議における趣旨説明聴取の件  本日の本会議議事に関する件     —————————————
  2. 菅家喜六

    菅家委員長 これより議院運営委員会を開会いたします。  まず最初に、かねて留保しておきました決議案取扱いのことについてお諮りいたします。加藤勘十君外六十三名から提出されております原子力国際管理に関する決議案、これは各党対策委員長会議に一応おまかせいたしまして、その文案作成等の御決定後に本委員会においてこれを取扱いたいということで、理事会意見の一致を見た次第であります。この案件は右様に取扱うに決するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議なければ、さよう決定いたします。
  4. 菅家喜六

    菅家委員長 次に、緊急質問留保になつておりましたものについてお諮りいたします。先般来しばしば理事会において検討いたしましたアメリカの原爆による被害の問題の緊急質問が三件提出されておるのであります。これはすでに緊急質問段階を経過したので、本院の決議の形においてやるべき段階であるという御意見のもとに、右三案はこれを行わないということに理事会において決定をいたした次第でありますが、さように決するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 山本幸一

    山本(幸)委員 ちよつとお尋ねしますが、原子力国際管理に関する決議案の中に含めるというわけですか。
  6. 菅家喜六

    菅家委員長 そういうわけです。——それでは御異議ありませんから、さよう決定いたします。  なお、四の緊急質問山本幸一君より提出になりました案件は、次会においてこれを協議するということにお願いしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議ありませんから、それではそのように取扱います。
  8. 菅家喜六

    菅家委員長 なお、日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法案は、従来の慣例で、外務委員会に付託するのが適当であろうということを各党理事会決定したのでありますが、その後、この法案は法規上の問題が多いので、法務委員会でというような意見も出ましたので、法務委員長外務委員長協議をいたしまして、協議が成り立ちましたならば、その協議のように付託する、もし両者の間でお話合いがつかなかつたときには、最終的に本委員会決定することが適当であろうという理事会決定でございます。右の取扱いで御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議ありませんから、さよう決定いたします。
  10. 山本幸一

    山本(幸)委員 秘密保護法案をどの委員会に付託するかということについては、今委員長発言通りけつこうだと思うのですが、その前に、理事会留保になつておる問題はこれを本会議上程して質疑をするかしないかということがまだ留保になつておりますから、その点お諮り願いたいと思います。
  11. 菅家喜六

    菅家委員長 今お諮りしようと思つておりましたが、山本君から御注意がありました通り理事会においては左派の方において、これは本会議においてその質疑をさせたいということがございました。しかし、多数の反対がありまして、そのまま留保になりまして、本委員会決定するということになりました。もうこの問題の議論は尽きておると思いますが、一応お諮りいたします。自由党はいかがですか。
  12. 坪川信三

    坪川委員 本件に関しましては、わが党は、本会議での趣旨弁明その他をなすことには反対であります。
  13. 菅家喜六

    菅家委員長 改進党はいかがですか。
  14. 椎熊三郎

    椎熊委員 わが党も反対です。
  15. 山本幸一

    山本(幸)委員 わが党は断じてやるべきだと思います。重要法案であり、その理由は申しませんが、MSA協定第二条に関連をしておりまして、ことに言論等関係する重要な法案ですから やはり本会議でやるべきだと思います。
  16. 菅家喜六

    菅家委員長 土井君、いかがですか。
  17. 土井直作

    土井委員 この件につきましては、わが党からは、つとに重要法案であるからこれは本会議で十分やつてもらいたいということを申し述べているはずであります。そういうような点から、この問題は往年のいわゆる機密保護法のような形で、いろいろな面に制圧を加えられるような形にもなつて参りますから、重要法案として本会議上程するのが当然ではないかと考えておりますので、本会議上程することを主張申し上げます。
  18. 菅家喜六

    菅家委員長 それではやはり理事会と同じように対立になりましたので、これを決定いたしたいと思います。採決によらないできめたいと思いますが いかがですか。   〔「採決してください」と呼ぶものあり〕
  19. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは採決します。日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法案右法案について、本会議において質疑を行うことに賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手
  20. 菅家喜六

    菅家委員長 少数。従いまして、これは本会議において質問を行わない、委員会ににただちに付託するということに決定いたしました。
  21. 菅家喜六

    菅家委員長 次に、山本君より議長質問があるとのことでありますので、この際その質問を許すことにいたします。——山本君。
  22. 山本幸一

    山本(幸)委員 議長さんにちよつとお尋ねしたいのですが、一、二点でありますので、簡単に申し上げたいと思います。中曽根発言に関連して懲罰問題が起きておるわけなんですが、これは中曽根君の発言が正しかつたのか、あるいは大野、石井両国務大臣のこれに対する答弁が正しかつたのか、白黒をつけることは、国民の手前からいつてもきわめて重要な問題だと思います。そういう点について、私はこれははつきり白黒をつけるべきことであつた考えておるわけです。議長さんは、それに関してどんな御意見でしようか。
  23. 堤康次郎

    堤議長 白黒をつけるということは、私もそれは賛成です。但し、それは検察当局がつけるべきものであつて国会白黒をつけるということは不可能な問題である。いたずらに国民に疑惑を抱かすことが多いだろうから、私は、国会がその白黒をつけるということは不可能なことであつて、あまり感心しないことだと思つております。
  24. 山本幸一

    山本(幸)委員 私は、今の議長さんの御答弁で、白黒をつけることについては正しいと思うのであります。このことについては非常にけつこうだと思います。ただ後段の問題については、これは私は異論がございますが、これに触れることは差控えます。  この際お尋ねしたいことは、御承知のように懲罰の問題は、衆議院規則第二百三十六条によつてすみやかに本会議会議に付さなければならない、こういうことであるにもかかわらず、三十日間の日を便々として過した。その結果残念ではあつたけれども、おそまきながらも先般本会議上程せられることになつたわけです。しかるところ、提案者自由党の方から、突如として本会議に出る前にこれが撤回方を要求して来られた、そこで、やむなく議長さんとしてはその旨を本会議に報告された、こういう順序であつたわけなんです。ところで、そこまでは私どもはすでに済ましたことですから問題ないと思うのです。その後、翌日の新聞を見てみますると、こういうことがどの新聞にも出ておるわけです。要するに、保守提携にきわめて積極的な堤議長が、吉田首相懲罰問題に対する態度の緩和に努められ、佐藤自由党幹事長管宗義運委員長——この委員長です。(笑声)などに円満収拾方を依頼するなどの動きを見せた、それから中曽根懲罰の問題については、堤議長保守提携立場から処理して、数日前吉田首相に取下げ勧告の手紙を出したこともある、こういうようなことが実は新聞に掲載されておる。これは議長さんもごらんになつたと思いますが、これはうそかほんとうか存じませんけれども、少くとも今申し上げた記事は、三月二十四日の読売新聞、同じく三月二十四日の朝日新聞に掲載されておるわけです。相当権威のある新聞だと思うわけですが、だとすれば、私どもは一応こうしたことがあつたと解釈できるわけなんです。そういたしますれば、議長さんとしては非常に軽卒な動きじやないかと思う。議長さんはあくまで公正無私立場に立つて衆議院全体を代表しておられる。しかも会議運営の職に当つておられる。こういう方が、少くともこうした不明朗の動きをしたということになりますと、議長さんの立場と相反するような行動になつたことになろうと思うのです。従つて私は、まず議長さんに、こうしたことがあつたかどうか、これを先にお尋ねしたいと思うわけです。
  25. 堤康次郎

    堤議長 そういうことがあつたかどうかということは、あつたという答弁と、なかつたという答弁と一緒にせなければならぬ、こういうことになるのです。それは、私は保守連携ということには非常に熱心な私の考えを持つております。これは山本君御指摘通りであります。そうして懲罰問題を議場で論議されるということは、まことに遺憾なことだという考えも持つております。懲罰問題が論議されなければならぬような言論国会で発表されることに、非常に私は遺憾な考えを持つております。しかしそれが出た以上は、それを懲罰に付して、またさらに同じような論議を重ねるということも、これまた遺憾だ、こういう考えを持つております。大体議長というものは、出て来た議案を、規則慣例従つて公正に処理すべきものであつて、自分の政治的意図のためにこれを左右すべきものではないという確たる私は信念を持つておりますが、そういう考えを持つておりましても、それにからみつけて、懲罰問題を取下げてくれなどというような動きをしたことは絶対にございません。ただ吉田首相のところへ書簡を出したことば事実であります。それは、せつかく山本君のお尋ねでありますから、少し余分なことかもしれませんが申し上げます。カナダ総理を招いて夕食会を催されたときに、総理も出席しておられました。あの人はエチケットの非常にやかましい人でありますのに、食事が終るのを待ちかねて、いかにも苦痛のような様子で食事を済まされて、主賓のカナダ総理の帰らないうちに倉皇として帰られた。非常にこれは神経痛が痛むのだということは、同情をもつてまのあたり見て思つてつたのです。そこで病気の見舞の手紙を出したのです。その手紙の中に、懲罰問題のようなことが起ることも遺憾だが、またそれを論議されることも遺憾だというようなこともそれに加えて、私の心にあることでありますから、どういうぐあいな表現を使つたかわかりませんが、そのことに触れて書き添えたように思います。これがありのままの真相であります。  それからもう一つ上程が遅れたということは、これは議運決議議長はただ従つておるばかりで、議運の御決定通りつておるのでありまして、遅れたことは議運決定に従つたためであると考えております。
  26. 山本幸一

    山本(幸)委員 他にも重要な案件がありましようから、私はあまりくどいことを申し上げる意思は毛頭ありません。大体今議長さんの懇切丁寧をきわめた御答弁によつて、私どもは了解をするわけであります。ただ、議長さんも一言触れられたように、その手紙内容に、別段懲罰問題を書く意味ではなかつたけれども、たまたま何かの形で出たのだ、こういうことをおつしやつたのです。そうだとすれば、個人の問題は別でございますが、議長としての立場において、国会上程せられておる案件等については、なるべくお触れにならぬ方が賢明じやないかとも考えております。  なお、私が本日質問申し上げたのは、こういうことが新聞に発表せられると、いかにも議長懲罰問題を保守連携の道具に使つておる、これを重要法案の取引の具に使つたように思われるのは、人格者たるあなたに対して遺憾だと思います。従つて私がこういう御質問を申し上げることは、あなた自身がそうでなかつたかどうかということを世間に明らかに声明せられることになろうと思います。同時に、私はこの機会に御希望申し上げたいのですが、もしあなたがそういうお心組みであるならば、やはり何かの機会に、そうでなかつたということを新聞を通じて取消すなり、修正させるなりするだけのことはお考えおきいただくよう希望しておきます。
  27. 堤康次郎

    堤議長 まことに御親切ありがとうございました。
  28. 土井直作

    土井委員 委員長……。
  29. 菅家喜六

    菅家委員長 これに関連してですか。
  30. 土井直作

    土井委員 議長さんにちよつと……。
  31. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは土井君に発言を許します。
  32. 土井直作

    土井委員 実は議長さんから一応御意見を聞かしておいていただきたいと思いますことは、御存じ通り教育法案を中心といたしまして二十二日以来本会議を開くことに連日しておりまして、自由党と改進党並びに日本自由党の三派の協定ができないことのために、本会議が開かれずしてずつと散会しておるのであります。これらの事柄は、どちらかといえば、議運といたしましては非常に国会運営の上からいつて迷惑千万な話だと思うのであります。そこで、当然こういうような形で国会運営が不手ぎわの形になつておるという事柄については、やはり議長さんとしては何らかの手を打つべきではないか。ことにわれわれ必ずしもそれにこだわるわけではございませんけれども、連日本会議があるというので、傍聴の諸君などは午前の十時、十一時ごろから詰めかけて、五時、六時になるまで待つておる。そうして本会議が開かれないということで、みな帰つて行くというようなことは、国会の最近の情勢から見て、汚職、疑獄などと関連いたしまして信用を失墜しておる上に、さらに国会運営のこの種の面において不手ぎわを演じておるということは、ますます国会信用を失墜するのではないか。従つて議長さんとしては、これらの事柄について、そういうやり方がいいのか悪いのか、言いかえれば、それが運営上いいか悪いかというような点について、この際議長さんの御見解を将来のために私は伺つておきたいと思うのであります。
  33. 堤康次郎

    堤議長 今土井君の御指摘のごとく、二法案がなかなかまとまらないので数日空費しておるということは、議会運営にとつて私はまことに遺憾なことと思つて、これは土井さんの御意見同感であります。しかしながら一面から見ると、ああいう重大な議案でありまするから、あのくらい真剣にみなが議論を斗わすというのも、これまた無理からぬというような国民の見方もあります。議案が出て来たらすぐまとまつてしまうというのも、これはむしろ程度の問題でありまして、一概に言えぬと思います。ただ私の気持としては、もつと早くまとまらないものか、こう思つておりました。しかし、これをまとめるために私が動き出したところで、私はこれをまとめる自信を持つておりませんのみならず、議長が下手に動けば、また議長が政治的に動くのではないか、こういう批判を受けるのでございますから、ただ漠然と見ておるという、まことにふがいないことでございますけれども、漠然と見ておるよりしかたがなかつた、こういうのが私の偽らざる気持であります。
  34. 菅家喜六

    菅家委員長 議長に対する質問はその程度で……。   〔「問題が違う」と呼び、その他発言する者あり〕
  35. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは、これに関して土井さんにもう一回だけお許しいたします。
  36. 土井直作

    土井委員 ただいま議長さんの御答弁を承つたのでありまするが、問題の内容について御存じないように思われるのであります。こういう重要な法案であるから、あくまでも熱心に討議ということでありまするが、文部委員会は開いておりません。ほとんど開いておらないのであつて討議は行われておらないのであります。三派の間で修正とかその他いろいろの話合いはあつたでありましようけれども、これは三派に限定されておる問題であつて委員全体として審議を慎重にしておるとか、熱心にしておるとかいう点は全然ないのであります。この点は一応議長さんとしても十分にお心得おきいただいておかなければならないと思うのであります。  それから、もう一つは、私は、そういうふうにデッド・ロックに乗り上げておるものを、議長さんが直接動かれてまとめてもらいたいということを希望しておるのではないのであります。むしろああいうふうな形で、連日連夜、本会議も開かれずしてしまつておるという事態については、議長さんは一応警告を発せられ、あるいはそういうような形で運営委員会を開かれないということは、これは議長さんとしての面から見てはなはだ遺憾である。だから、ぜひ妥結をして、本会議を開くようにこれを慫慂するというくらいのことは、これは干渉でもなければ、また案をまとめるということでもない。またそういうことに議長さんが直接口を出して、何か党略的に動かれるということにもならない。国会運営の面からいつても、私はこれは当然のことてはないかと思われるのです。そういう点について何らかの処置をとられないということは、われわれとしてはは議だ遺憾だということなのであります。その点十分お含み願いたいと思います。   〔「答弁の必要なし」「進行願います」と呼ぶ者あり〕
  37. 菅家喜六

    菅家委員長 議長さんの方から御答弁が別段ありませんので、なおこれに関連して御質問があれば、重要法案協議終つた後にいたしたいと思います。     —————————————
  38. 菅家喜六

    菅家委員長 次に犬養法務大臣不信任決議案加藤勘十君外百三十四名から提出されております。その内容は「本院は、法務大臣犬養健君を信任せず。右決議する。」ということであります。この不信任案取扱いをお諮りいたします。
  39. 土井直作

    土井委員 犬養法務大臣不信任案の問題は、わが党の加藤勘十君外多数の議員提案になつておるのであります。国務大臣不信任案の問題でありまして、これは国会構成の面から見ましても、当然本委員会に諮問されておる以上は、これをただちに本会議上程いたしまして、その賛否の決定を見ていただかなければならぬと思いますので、私は、本日の本会議にこれを上程するようにとりはからいをお願い申し上げたいと思うのであります。
  40. 坪川信三

    坪川委員 社会党両派から提案されました本決議案に対しましては、わが党といたしましては、この決議案上程反対いたすものではありませんが、本日は御案内のごとく重要法案上程される予定にも相なつておりますので、本日上程につきましては反対であります。
  41. 土井直作

    土井委員 今坪川君は、重要法案があると言われますが、本日の日程にはわずか二法案しか出ておりません。あなたがおつしやる重要法案というのは、教育の二法案だと思いますが、これは連日実質的な面の審議が行われないために、本会議流会になつておるのです。これが本日は確実に上程されるというお見通しであるかどうか。それから、もしこれが時間の関係で出ない場合においては、法務大臣不信任案という重要な決議案が本日上程されないと言われた理由について、万一それが上程されない場合の責任をどうお考えになりますかということについて、私は質問したい。
  42. 坪川信三

    坪川委員 土井君にお答えいたしますが、土井君が先ほど議長に対して質問されました本旨から見ますと、まことに奇怪な御質問をされますので、ふしぎなんであります。重要法案をなるべく早く、すみやかに審議すべきであるという御観点であるならば、文部委員会において審議されておる法案というものは、すみやかに審議すべきであると考えるのであります。それをさえ……(「それは違う」と呼ぶ者あり)ちよつと待つてください。本決議案に対しましては、院の構成に関する重大な決議案であるという点については、私は何らの異論はありませんけれども、本日、今社会党両派から提出された決議案でもありますし、重要な問題でもあろうかと思いますので、本日の上程には反対であります。
  43. 土井直作

    土井委員 今の答弁は食い違つております。(「いいじやないか」と呼ぶ者あり)よくないですよ。君は黙つていたまえ。   〔「君だけの委員会じやない」と呼び、その他発言する者あり〕
  44. 菅家喜六

    菅家委員長 土井君に発言を許しました。
  45. 土井直作

    土井委員 今椎熊君は、私が議事を妨害しているようなことを言われた。私の質問しておるのは違う。私の質問しておるのは、要するに、重要な法案だから早くやりたいというあなたの意見については、われわれは同感です。しかし現実の関係からいつて法案がまだ三派の間の協定も何もできなくて、連日本会議を開くということで招集しておきながら、なおかつこれが流会になつておる状態である。そこで、これが予定通りつて来るということを前提として、法務大臣不信任決議案を本日は上程しないという御意見であるから、万一上つて来ない場合においては、あなたの言われた理由が消えてしまうんだが、その事柄についての責任をどうお考えになるかということを聞いておるのです。
  46. 坪川信三

    坪川委員 私は、今の土井君の質問に対して、後段仮定の問題については、答弁の必要はないと思います。運営委員としての私でなくして、議員みずからが法案をすみやかに審議し、また本会議審議することに全力を注ぐのは、議員として当然のことと思います。
  47. 土井直作

    土井委員 それは、坪井君の今言われるのも、仮定じやないかと思うのです。上つて来るという仮定の上に立つて議論じやありませんか。私の言うのも仮定であるが、あなたの言われる重要な法案というものは、ここに提案されておる法案を直接審議するというたら別だ。非常に重要だからこの際はというようなことを言われるが、教育法案つてつて来るか上つて来ないかわからないと思うのです。仮定の上に立つて法務大臣に対する不信任決議案を明日なり、明後日なり、適当な機会に許そうというようなあなたの御意見だと思うが、仮定ということになれば、同じじやありませんか。そうでしよう。だから、もし仮定の上にそういうような結果が出て来た場合においては、これを上程しないという事柄について、どうお考えになるかということをぼくは質問しておるのです。
  48. 菅家喜六

    菅家委員長 坪川君はお答えになりませんから、それでは各党の御意見を伺います。椎熊君。
  49. 椎熊三郎

    椎熊委員 犬養さんに対する不信任決議案は、事非常に重大でありますし、私どもも簡単な理由書だけでは、ちよつと解するのにあまりに簡単過ぎますから、党へ帰つて態度をきめなければなりません。従つてこれを本日上程するのは、私どもの党議をきめるのに都合が悪いので、次回の本会議上程してもらいたい。この上程には反対いたしません。私どもは、この態度決定のために相当の時間を要するという理由において、本日の上程には反対でございます。
  50. 山本幸一

    山本(幸)委員 私の方では、先ほど土井さんから発言がございましたように、これはあくまでも内閣構成に関する問題であり、さらに議会構成にも関係した問題でありますので、本日ただちにこれを先議して扱うべきものだと考えております。なお、先ほど坪川さんが、重要法案を控えておるし、なおかつこれも重要であるからという発言がござましたが、私は、かりに重要法案を控えておつても、人事に関する問題でありますから、あくまでもこれは即刻本会議にかけられるのが正しいし、また従来もそういう慣例であつたと思うので、従来の慣例からいつても、本日の本会議にこれを上程せられんことを希望いたします。
  51. 菅家喜六

    菅家委員長 土井君の御意見は、先ほどお述べになりました。大体この問題については論議が尽きておるようでありまして、この犬養法務大臣不信任決議案を本日上程するというのと、本日上程反対という二つにわかれております。これは重要な問題でありますから、採決をいたします。
  52. 山本幸一

    山本(幸)委員 採決の前に……。これはいずれ採決されることになると思うのですが、私ども筋が通らぬと思うのです。これは、かりに本日本会議をやらないとおつしやるならばやむを得ぬと思うが、本日本会議をおやりになるということになれば、これは今申し上げたように内閣構成に関する問題ですし、その決定のいかんによつては、国会構成に非常に大きな影響があると思うのです。そういう問題は、私は本会議を開く限りにおいては本日上程すべきであると思う。それとも皆様の御理解があつて、なるほどその通りだから、本会議は本日は開かない、こうおつしやるなら、もちろん私どもは本日でなくてもけつこうだと思うのです。
  53. 土井直作

    土井委員 採決の前にちよつとお聞きしておきたいと思いまするが、先ほど椎熊君の方の御意見で、本日の上程には反対だが、次回の本会議には上程というようなことである。党内へ帰つて相談しなければならないからというお説でありまするが、次回というのは、明後日ということに承知しておいてよろしゆうございますか。
  54. 椎熊三郎

    椎熊委員 その通りです。
  55. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは採決いたします。犬養法務大臣不信任決議案を本日上程するに賛成の諸君の挙手を願います。   〔賛成者挙手
  56. 菅家喜六

    菅家委員長 挙手少数。従いまして、犬養法務大臣不信任決議案は、本日上程しないことに決定いたします。  なお、この際委員長からお諮りいたしたいと思います。この問題の取扱いは、本日上程しないということに決定いたしましたが、従来の慣例ちよつと調べてみますると、早くて五日間、はなはだしくおそいのは、大臣の不信任案が出まして、受理して上程までの期間が三十三日間であります。これは第十国会で吉田外務大臣不信任決議案取扱いです。第十三国会においては、木村法務総裁不信任決議案が、受理せられましてから上程までの期間が三十一日間を経過しております。最も早いので、岡崎外務大臣の不信任案は、受理せられまして上程までの期間が五日でございます。一番鶏かいのは、吉田内閣の不信任決議案のときには、それを受理して一、二日の間を経過して上程しておるという先例がございます。しかしこの先例によらずして、院の構成にも関係する重要な関係大臣の不信任案でございますから、こういうものが受理された場合には、一日も早くこの問題を上程するというような先例をつくつておく必要もあろうかと思いますので、これは明後日の本会議、すなわち定例日の本会議にこれを上程するということに本日決定しておきたいと思う次第でありますが、これに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  57. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議ありませんから、本日は上程しないことに決定いたしましたが、明後日の定例日に犬養法務大臣不信任決議案上程するということに決定いたします。
  58. 菅家喜六

    菅家委員長 なお、本日の議事日程について事務総長より御説明申し上げますが、教育法案も本日上つて来る予定だという当該委員長よりの申入れもありますので、これが上りましたら本日の日程に加えることは、先般来すでに決議になつておる次第であります。さよう御了承を願います。それでは事務総長より御説明申し上げます。
  59. 大池真

    ○大池事務総長 本日の議事日程に上つております議案は、運輸委員会の二案でございまして、一括上程をいたしまして關内委員長から御報告になります。日程第一の方は修正がございますが、全会一致でございます。第二の方は、労農の方が御反対のようです。従つて、つまり小会派だけが御反対でございますから、起立採決をお願いします。
  60. 土井直作

    土井委員 小会派全部ですか。
  61. 大池真

    ○大池事務総長 小会派の中の労農だけのようでございます。  それで、日程に上つておりますのはごくわずかでございますが、本会議が開かれるまでの間に、ほぼ終了するのじやないかと思われます予定案をお手元に差上げておきました。(「来ておりません」と呼ぶ者あり)行つておりませんか。それではさつそくお配りいたします。−ただいまお手元へ差上げましたように、法務委員会からの三案は上る予定になつておりましたが、これは委員長の方から、きようは間に合わないので、本会議上程してもらわなくてもよろしいというお申出がありました。厚生委員会のあへん法案、これは内閣提出のものでありますが、これは上る予定でございますから、上りましたならば、ひとつ本会議上程をお願いしたいということであります。
  62. 山本幸一

    山本(幸)委員 あへん法案は、全会一致ですか。
  63. 大池真

    ○大池事務総長 全会一致のはずです。もし御反対がございまして討論がありましたならば何ですが、そうでなかつたならば、ひとつ上げていただきたいと思います。
  64. 山本幸一

    山本(幸)委員 全会一致の場合だけですね。
  65. 大池真

    ○大池事務総長 それから、先ほど委員長のお言葉にありました教育法案が上りましたならば、これも緊急上程をお願いいたしたい。緊急上程の上、討論等の申込みがございますので、それについて討論時間等もおきめ願いたいと思つておるわけでございます。ただいままで出ております分につきましては、委員長報告のあと、討論といたしまして、これもお手元に行つておると思いますが……。   〔「ありません」と呼ぶ者あり〕
  66. 菅家喜六

    菅家委員長 この前、緊急上程予定法案というのを配付してあるはずですが……。
  67. 大池真

    ○大池事務総長 これもお配りいたしますが、ただいまのところ三人のお申出があります。反対の万では左派の山崎始男君、右派の松平忠久君、それに賛成が日自の山村新治郎君、以上の方の討論通告がございます。
  68. 山中貞則

    ○山中(貞)委員 わが党は原田憲君です。
  69. 佐藤芳男

    佐藤(芳)委員 わが党は町村金五君です。
  70. 大池真

    ○大池事務総長 ただいまこの場で申し入れられました改進党の町村金五君、自由党から原田憲君、従いまして山崎始男君が第一位、それから賛成の原田憲君が第二位、右派の松平忠久君が第三位、町村金五君が第四位、それに賛成の山村新治郎君が第五位であります。
  71. 菅家喜六

    菅家委員長 時間をひとつきめておきましよう。
  72. 土井直作

    土井委員長 これは先ほど坪川君からも御発言がありましたように、きわめて重要な案件であるということで、議一長さんもこのことのために非常に慎重にやつておられるというような一裏づけをしておる法案でありますから、時間は二十分ぐらい与えて、十分にやつていただきたいと思います。
  73. 菅家喜六

    菅家委員長 これは当然の御意見だと思うので、二十分はけつこうだと思いますが、時間は正確に厳守するということにお願いしたいと思います。
  74. 山本幸一

    山本(幸)委員 これは今国会における一番騒いだ問題です。(「騒いだとは何だ」と呼ぶ者あり)それは国民が関心を非常に持つたという意味の騒いだということですが、これをよく審議したということを一々説明しなければならぬので時間もかかる、そういうことで三十分許したらいいと思う。但しそれを前例にしないということで……。   〔「二十分でいいじやないか」「十五分」と呼ぶ者あり〕
  75. 菅家喜六

    菅家委員長 予算の討論から見ましても、重要法案であるが、大体土井君の言われることが中正でいいのじやないかと思います。十五分という意見もありますけれども、今の土井君の二十分ということが適当だろうと思いますので、二十分ということにお願いいたします。  それから採決は記名投票で御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  76. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議がありませんから、記名投票に決します。  本会議は何時に開きますか。
  77. 椎熊三郎

    椎熊委員 四時に一旦開いて、日程を上げて行きましよう。
  78. 池田禎治

    ○池田(禎)委員 現在ある日程だけ上げて休憩というのはよくないと思います。やはり文部委員会を早く開いてやる方がいいと思うのです。
  79. 山本幸一

    山本(幸)委員 今の日程は少いのだから、いつでもやれる態勢にしておいたらどうですか。
  80. 椎熊三郎

    椎熊委員 開会して、今ある日程だけ上げておいたらいいじやないですか。   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  81. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは四時に一応開会しまして日程を上げ、それまでに上つて参りましたものも上程して、そこで休憩をする、その後教育法案が上つて来たら再開するということにお願いいたします。  明日は本会議はやりません。  委員会は休憩をしておきます。    午後三時四十三分休憩      ————◇—————    午後九時一分開議
  82. 菅家喜六

    菅家委員長 休憩前に引続き議院運営委員会を開会いたします。  本日の本会議は休憩のまま開会しないことにし、なお、各党の対策委員長その他文部委員会理事諸君において協議が進んだのでありますが、事情の変化によりまして、明日午後一時に本会議を開きたいということで、先刻は明日は本会議は開かないということで一応決定いたしておるのでありますけれども、全党一致の申合せによりまして、明日定刻より本会議を開きたいと思います。御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  83. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議なければ、さよう決定いたします。  本日は、なお別に御協議することもございませんから、これにて散会いたしたいと思いますが、いかがですか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  84. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは散会いたします。    午後九時三分散会