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1954-05-26 第19回国会 衆議院 外務委員会 第55号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十九年五月二十六日(水曜日) 午前十一時七分開議
出席委員
委員長
上塚 司君 理事 富田 健治君 理事 福田 篤泰君 理事 並木 芳雄君 理事 戸叶 里子君
佐々木盛雄
君
増田甲子
七君 岡田 勢一君
喜多壯一郎
君 須磨彌吉郎君
上林與市郎
君 福田 昌子君 加藤 勘十君
出席政府委員
外務政務次官
小滝 彬君
委員外
の
出席者
総理府事務官
(
調達庁不動産
部管理課長
) 藤波 良雄君
総理府事務官
(
調達庁不動産
部連絡調査室
長)
土屋喜三郎
君
外務事務官
淺田 泰三君
外務事務官
(
国際協力局
第 一課長) 星 文七君
外務事務官
(
国際協力局
第 三課長) 安川 壯君
厚生事務官
(
引揚援護局引
揚課長
) 木村 又雄君 専 門 員 佐藤 敏人君 専 門 員 村瀬 忠夫君 ――
―――――――――――
五月二十五日
米国政府
に対する水爆の
実験中止要請
に関する 請願(
花村四郎
君紹介)(第四九九一号)
原子力
の
国際管理
並びに原爆、
水爆等
の
原子力
兵器製造禁止措置
に関する請願(逢澤寛君紹 介)(第四九九二号) 岸根町に
米軍兵舎建設反対
に関する請願(飛鳥
田一雄
君紹介)(第五〇六九号) の審査を本
委員会
に付託された。 同 日
太平洋水城
における
原爆等
の
実験反対
に関する
陳情書
(第三一〇〇号) M・S・
A援助受入反対
に関する
陳情書
(第三一六号)
太平洋水域
における
原爆等
の
実験反対
に関する
陳情書
(第三一一八号) 同(第三二九号)
原子力
の
国際管理等
に関する
陳情書
(第三一四二号)
原爆実験反対等
に関する
陳情書
(第三一六七号) 同(第三一六八 号)
原子力
の
国際管理等
に関する
陳情書
(第三一六九号)
原爆実験反対等
に関する
陳情書
(第三一七八号)
原子力
の
国際管理等
に関する
陳情書
(第三一九五号) を本
委員会
に送付された。 ――
―――――――――――
本日の会議に付した事件 閉会中審査申出の件
委員派遣
に関する件 請 願 一 在外未
帰還同胞
の
帰還促進等
に関する請願 (
田中伊
三次君紹介)(第六三号) 二 同(
吉武恵市
君
外川名紹介
)(第六四号) 三 同(
降旗徳弥
君紹介)(第九八八号) 四 同(
小川平二
君紹介)(第九八九一号) 五 同(
松平忠久
君紹介)(第九九〇 六 同(
中沢茂一
君紹介)(第一二五四号) 七 同(
井出一太郎
君紹介)(第一三九一〇 号) 八 同(
水谷長三郎
君紹介)(第一四四三号) 九 同(原茂君紹介)(第一六〇六号) 一〇 同(
増田甲子
七君紹介)(第三〇一五 号) 一一 同(
有田八郎
君紹介)(第三二五七号) 一二 同(
山下春江
君紹介)(第三五六二号) 一三 同(
吉川久衛
君紹介)(第三六六二号) 一四 同(
舘林三喜男
君紹介)(第三八四九 号) 一五 同(
井手以誠君紹介
)(第四〇〇七号) 一六 同(
江藤夏雄
君紹介)(第四一二三号) 一七 同(
庄司一郎
君紹介)(第四二二二号) 一八
板付駐留軍空軍基地撤去
に関する請願 (
福田昌子
君紹介)(第六六号) 一九
古賀新宮地区
に
駐留軍演習地設置反対
に 関する請願(
田中稔男
君外一名紹介)(第六 七号) 二〇 旧
事施設返還
に関する請願(
高津正道
君 紹介)(第七〇号) 二一 同(
宮原幸三郎
君外三名紹介)(第七一 号) 二二
離島大島
を
駐留軍
の
艦砲射撃演習場
に使
用反対
に関する請願(
三浦一雄
君外一名紹 介)(第五一七号) 二三
坊ケ峰山頂
に
米軍施設設置反対
に関する 請願(
中村幸
八君紹介)(第五五九号) 二四 大津村
駐留事演習場設置反対
に関する請 願(
森三樹
二君外二
久紹介
)(第六六三号) 二五 同(
森三樹
二君紹介)(第六八四号) 二六 用賀旧
陸軍衛生材料廠
の
按収解除
に関す る請願(
三輪壽莊君紹介
)(第七五〇号) 二七
豊海駐留軍高射砲射撃演習場撤去
に関す る請願(森清君紹介)(第二五五号) 二八 日本原に
駐留軍演習地設置反対
に関する 請願(
小枝一雄
君紹介)(第五六三号) 二九
高須海岸
に
米軍演習地設置反対
に関する 請願(
永田良吉
君紹介)(第三七七〇号) 三〇
代々木山谷
町
駐留軍独身宿舎建設反対
に 関する請願(
帆足計
君紹介)(第四二八九 号) 三一 世田谷区の
米軍使用施設
に関する話題 (
鈴木茂三郎
君紹介)(第四二九〇号) 三二
日中貿易協定
並びに仮
契約実行
に関する 請願(
田中稔男
君紹介)(第六七〇号) 三三
日中貿易促進
に関する請願(
椎熊三郎
君 紹介)(第一二〇二号) 三四 日中、
日ソ貿易促進
に関する請願(穗
積七郎
君紹介)(第四三二九号) 三五 同外二件(
風見章
君紹介)(第四三六九号) 三六
日中貿易促進
に関する
請願外
三件(風見 章君紹介)(第四三七〇号) 三七
韓国抑留漁船対策確立
に関する請願(吉
武恵市
君紹介)(第六一号) 三八 同(
吉武恵市
君紹介)(第二二二号) 三九 同(
吉武恵市
君紹介)(第三〇一号) 四〇 同(
大野伴睦
君紹介)(第五五六号) 四一 同(
田中龍夫
君紹介)(第五五七号) 四二 同(
山中貞則
君紹介)(第五五八号) 四三 原爆及び水爆の
実験中止
並びに
被爆漁民
の補償に関する請願(
只野直三郎
君紹介)( 第四五五五号) 四四 同(
濱田幸雄
君紹介)(第四六五四号) 四五 同(
只野直三郎
君紹介)(筑四六五五号) 四六
原子力
の
国際管理
並びに原爆、
水楓等
の
原子力兵器製造禁止措置
に関する請願(青柳 一郎君紹介)(第四九七一号) 四七
漂着ソ連油
そう船の
返還促進
に関する請 願外一件(
伊藤郷
一君外三名紹介)(第六〇号) 四八
社会保障
の
最低基準
に関する
条約批准促
進の請願(
井堀繁雄
君外一名紹介)(第四二六七号) 四九
海外移民対策確立
に関する請願(
只野直
三郎君紹介)(第四六三〇号) 陳 情 書 一
海外抑留同胞
引揚促
進の推進に関する陳情 書外六件 (第三四号) 二 同 (第三五号) 三 同 (第三六号) 四 同 (第三七号) 五
海外抑留同胞
の
引揚促
進に関する
陳情書
(第三五二号) 六 同(第 三五三号) 七 同(第三五 四号) 八 同外三件 (第三五五号) 九 同外七件 (第三五六号) 一〇 同外一件 (第三五七号) 一一 同外一件 (第三五八号) 一二 同外五件 (第三五九号) 一三 同 (第五三八号) 一四 同 (第五三九号) 一五 同外一件 (第五四〇号) 一六 同 (第五四一号) 一七 同 (第五四二号) 一八 同 (第五四三号) 一九 同 (第五四四号) 二〇 同外六件 (第五四五号) 二一 同(第五四 六号) 二二 同(第五四 七号) 二三 同 (第五四八号) 二四 同外一件 (第五四九号) 二五 同 (第五五〇号) 二六 同 (第五五一号) 二七 同 (第五五二号) 二八 同 (第五五三号) 二九 同 (第七六三号) 三〇 同 (第七六四号) 三一 同外一件 (第七六五号) 三二 同 (第七六六号) 三三 同 (第七六七号) 三四 同 (第七六八号) 三五 同 (第七六九号) 三六 同 (第七七〇号) 三七 同外一件 (第七七一号) 三八 同 (第七七二号) 三九 同 (第七七三号) 四〇
抑留同胞
の
完全救出
及び
戦犯者
の
全面釈
放に関する
陳情書
(第七七四号) 四一 同外六件 (第七七五号) 四二 同 (第七七六号) 四三 同 (第七七七号) 四四 同外一件 (第七七八号) 四五
海外抑留同胞
の
引揚促
進に関する
陳情書
(第八六 〇号) 四六 同 (第八六一号) 四七
抑留同胞
の
完全救出
及び
戦犯者
の全血釈 放に関する
陳情書
(第八六二号) 四八 同(第八六 三号) 四九 同(第一二 一九号) 五〇 同 (第二一二〇号) 五一
引揚問題
の
全面的解決
並びに未
帰還者留
守家族援護
に関する
陳情書
) (第一二二一号) 五二
抑留同胞
の
完全救出
及び
戦犯者
の
全面釈
放に関する
陳情書
(第一二七一号) 五三
海外抑留同胞
の
引揚促
進に関する
陳情書
外二件 (第一六〇三号) 五四
海外抑留同胞
の
完全救出
及び
戦犯者
の全
血釈放
に関する
陳情書
(第一 八二九号) 五五 抑
別門同胞
の
完全救出
及び
戦犯者
の全
面釈放
に関する
陳情書
(第二一五二号) 五六
海外抑留同胞
の
完全帰還
と
戦争受刑者
の
全面釈放等
に関する
陳情書
(第二二九四号) 五七 同 (第二五三八 号) 五八 同(第二 六九六号) 五九
抑留同胞
の
完全救出
及び
戦犯者
の全血釈 放に関する
陳情書
(第二九〇〇号) 六〇
海外抑留同胞
の
完全帰還
と
戦争受刑者
の
全面釈放等
に関する
陳情書
(第一九六二号) 六一
海外抑留同胞
の
引揚促
進に関する
陳情書
(第三〇〇五号) 六二
妙義地区米軍演習地設置反対
の
陳情書
(第三三号) 六三
駐留米軍
の
演習区域設定
に関する
陳情書
(第一四四号) 六四 米軍の
演習区域変更
と
補償金
の
交付並び
に魚族の
保護繁殖
に関する
陳情書
(第一四五号) 六五
北海道門別
町並びに大島村
離島周辺
の米
駐留軍演習地接収反対
に関する
陳情書
(第一四六号) 六六 関根、
岩木演習場拡張反対
に関する陳情 書 (第一四七号) 六七
妙義地区米軍演習地設置反対
の
陳情書
(第一四八号) 六八
若狭湾沖
における
米軍空中戦訓練区域設
定反対に関する
陳情書
(第一五〇号) 六九 同 (第一五一号) 七〇 同(第 三四九号) 七一 宮崎県高畑山における
駐留軍レーダー基
地設置反対
の
陳情書
(第三五〇号) 七二 「マイク」
地区演習場廃止等
に関する陳 情書(第三五一号) 七三
若狭湾沖
における
米軍空中戦訓練区域設
定反対に関する
陳情書
(第八六四号) 七四
海田市町
の
駐留軍使用反対
に関する陳情 書(第一二一八号) 七五
北海道十勝
郡大津村の
米駐留軍演習地接
収反対
に関する
陳情書
(第一三七三号) 七六 岩国市沖合における
外国軍隊
の
砲爆撃演
習停止に関する
陳情書
(第二八一三号) 七七
北海道十勝
郡大津村の
米駐留軍演習地接
収反対
に関する
陳情書
(第二八 三七号) 七八 同 (第二八七一号) 七九
李ライン
の
国際漁場問題解決促進
に関す る
陳情書
( 第三四七号) 八〇 同 (第三四八号) 八一 同(第五五 四号) 八二 同(第五五五 号) 八三 同 (第五五六号) 八四 同(第五五七号) 八五 同(第五 五八号) 八六 同 (第五五九号) 八七 同(第五六〇 号) 八八 同 (第五六一号) 八九 同(第五六 二号) 九〇 同 (第五六三号) 九一 同(第 五六四号) 九二
李承晩ライン
の撤廃並びに
だ捕漁船
及び
乗組員
の
即時返還
に関する
陳情書
(第五六五号) 九三
李ライン
の
国際漁場問題解決促進
に関す る
陳情書
(第七六 〇号) 九四 同 (第七六一号) 九五 同( 第七六二号) 九六 同(第 一一二七号) 九七 同 (第一二二二号) 九八
李ライン
の撤廃並びに
だ捕漁船
及び乗組 員の
即時返還
に関する
陳情書
(第一二二三号) 九九
沖繩及び小笠原諸島
の復帰に関する陳情 書(第三二号) 一〇〇
沖縄等南西諸島
の
祖国復帰
に関する陳 情書 (第一三七号) 一〇一 同 (第三一八号) 一〇二 同 (第一三九号) 一〇三 琉球の
祖国復帰
に関する
陳情書
(第一 四〇号) 一〇四 千島及び
歯舞諸島
の
日本復帰
に関する
陳情書
(第一四一号) 一〇五 同 (第一四二号) 一〇六
沖繩諸島
及び
南舞諸島
の
日本復帰
に関 する
陳情書
(第一四三号) 一〇七
沖繩及び小笠原諸島
の復帰に関する陳 情書(第三四 六号) 一〇八
領土返還促進
に関する
陳情書
(第二〇〇二号) 一〇九 沖網及び
小笠原諸島
の復帰に関する陳 情書 (第二八七七号) 一一〇
太平洋水域
における
原爆等
の
実験等
の
実験反対
に関する
陳情書
(第二八一八号) 一一一 同(第 二八七八号) 一一二 同(第二八 七九号) 一一三 同(第二 八八〇号) 一一四 同 (第二九六一号) 一一五 同 (第二九七一号) 一一六 同 (第二九七二号) 一一七 同 (第二九九六 号) 一一八 同 (第二九九七号) 一一九 同 (第三 〇一六号) 一二〇 同 (第三〇一七 号) 一二一 同 (第三〇一八号) 一二二 同 (第三〇四一号) 一二三
原爆実験反対等
に関する
陳情書
(第二〇七六号) 一二四 同(第三 〇七七号) 一二五 第五
福竜丸事件関係者
の
利益擁護
に関 する
陳情書
(第 二六九七号) 一二六 同(第二 七九八号) 一二七
日中漁業協定締結促進等
に関する陳情 書 (第三一号) 一二八
中日貿易協定
に関する
陳情書
(第一〇六〇号) 一二九
日中貿易協定
の承認並びに
中国政治協
商会議代表招請
に関する
陳情書
(第一九六七号) 一三〇 日ソ、
日中間
の
国交調整促進
に関する
陳情書
(第三六号) 一三一
中国紅
十字
代表李徳
全女史の
来日要請
に関する
陳情書
(第二九〇一号) 一三二
沖繩在住奄美同胞
のの
居住権
の
自由並
びに既得権益
の
保護等
に関する
陳情書
(第二八一九号) 一三三 同 (第二八七六号) 一三四 同 (第三〇七五号) 一三五
引揚者
の
在外資産処理
に関する
陳情書
(第三六〇 号) 一三六
在外資産
の
返還促進
に関する
陳情書
(第二八八一号) 一三七
在外公館
に旧
商務官制度
の復活に関す る
陳情書
(第一六〇二号) 一三八
在外公館
に旧
商務官制度
の復活に関す る陳情 (第一七〇七号) 一三九
通商協定
の改善に関する
陳情書
(第一三三号) 一四〇
ブラジル渡航
に関する
陳情書
(第一〇〇八号) 一四一
日韓会談再開等
に関する
陳情書
(第一〇八九号) 一四二
移罠送出万策確立
に関する
陳情書
(第三〇〇六号) 一四三
渡米移民募集
に関する
陳情書
(第三〇九一号) ――
―――――――――――
上塚司
1
○
上塚委員長
これより
会議
を開きます。
請願
の
審査
をいたします。
日程
明第一より
日程
第一七までの
在外
未
帰還同胞
の
帰還促進等
に関する各
請願
を
一括議題
といたします。
紹介議員
が出席しておられませんので、
専門員
よりその
趣旨
の
説明
を求めます。
佐藤敏人
2
○
佐藤専門員
在外
未
帰還同胞
の
帰還促進等
に関する
請願
第六三号、
請願者京都
市中京区
夷川通鳥丸西入守山久次郎外
六名、
紹介議員田中伊
三次君。 本
請願
の要旨は、
終戦
後八年を経た現在、いまなお数万の
同胞
が
ソ連
、
中共
に抑留され消息不明のまま放置されているが、
政府
は第三国に
解決
を依存し、
自主外交
の施策なきは遺憾である。ついては、すみやかにこれが
対策
を
確立
し、
予算措置
を講じ、
政府
の責任を明示し、
抑留同胞
の
帰還
、
戦犯者
の
釈放
に万全を期し、民族の独立、
基本的人権
の
確立
を期せられたいというのであります。 以下は大体同じ
趣旨
であります。
上塚司
3
○
上塚委員長
ただいまの
請願
について
政府側
に御
意見
はございませんか。
小滝彬
4
○
小滝政府委員
別にございません。
上塚司
5
○
上塚委員長
御質疑はございませんか。
戸叶里子
6
○戸
叶委員
引揚げ
を促進させるという
意味
で本院におきましても
決議案
が
通り
ましたが、
李徳
全
女史
を招聘するというあれはどう
なつ
たのでしようか、
外務政務次官
にお伺いします。
小滝彬
7
○
小滝政府委員
この問題は
議会
でも再三御
質問
のあつた点でありまして、
大臣
も
十分議会
の意思を体して検討いたしておると存じます。
戸叶里子
8
○戸
叶委員
ずいぶん長いこと検討していられるようなのですけれ
ども
、
阿波丸事件
のときなんか
決議
が
通り
ますとすぐばたくと本院のあれをなしに、
決議
という事項をたいへん重要視しておぎめに
なつ
たようなのですが、一体いつごろまでこれからなお考慮したり、あるいは調査したりなさるおつもりなのでしようか。
小滝彬
9
○
小滝政府委員
私としては何も確言することはできませんが、御
趣旨
の次第はよく伝えておこうと存じます。
戸叶里子
10
○戸
叶委員
これまで
政務次官
の御
答弁
を聞いておりますと、
政務次官
はたしかこれに対しては非常に好意的に
考え
ていらつしやると思います。
最後
の決の
大臣
だけが御
反対
のようにも伺つておるのですが、これは事実でしようか。そうであるといたしましたならば、またほかの機会に
大臣
にも伺う必要があると思いますので、お伺いしたいと思います。
小滝彬
11
○
小滝政府委員
最終的には
大臣
が決裁せられる問題でありますので、まだ懸案
なつ
ておりますが、別段
意見
の相違があるという
意味
ではございません。
戸叶里子
12
○戸
叶委員
今
外務政務次官
としては別に招聘してもさしつかえないとお
考え
に
なつ
ていられるのでしようか、それとも何かさしつかえておりますか。直接の原因は何か、おさしつかえがなかつたら伺わせていただきたいと思います。
小滝彬
13
○
小滝政府委員
この問題についていろいろの利点とかあるいは想像し得る困難とかいうものは、再三この
委員会
でも申し上げましたから、それを繰返すことはいたしませんが、そうしたいろいろの面を十分考慮いたしまして決定をいたしたいという
考え
でおる次第でございます。私個人の
考え
を申しましても、これは結局みんなで相談して
大臣
が決裁せられて決定せられる問題でありますから、
意味
がないと存じます。
戸叶里子
14
○戸
叶委員
それでは何も結論的な御
答弁
はいただけませんので、これ以上続けても同じだと思いますが、ただ大体どのくらいたつたら、いいとか悪いとか、あるいは呼ぶとか呼ばないとかいう結論が出るのでしようか、その点だけを伺いたいと思います。
小滝彬
15
○
小滝政府委員
なるべくく決定いたすように話合いをいたしたいと存じますが、今ここではつきりいいということを申し上げかねるのは遺憾に存じます。
福田篤泰
16
○
福田
(篤)
委員
関連して、今の
季徳
全
女史招聘
の問題は、私もこの
委員会
で要請したのでありますが、
政府
はあまり神経質にならないで――スポーツの選手もどんどん来ておりますし、
引揚者
の身に
なつ
てみれば一日を争うので、こういうものはむしろ超党派的にこちらから積極的に呼ぶような気持がほしいと思うのでありまして、どうか
政府
もあまり事務的に扱わないで、大きな立場から一日も早く旅券の許可をお願いしたいと思います。
最後
に、現在の
中共
と
ソ連
における未
引揚
の数ついて、たびたび発表の数が違いますから、ここでもう一度
確認
を願いたいと思います。
木村又雄
17
○
木村説明員
ただいま
中共
、
ソ連地区
の
残留者
の数はどの
程度
であるかという御
質問
でございますが、これは正式には昨年の八月一日現在で未
帰還統計
というものを出しまして、それに基いて国連においても発表されたのでございまして、現在最も確実な
数字
はその
統計
によるものでございます。それによりますと、
ソ連地域
について申しますならば、昨年の八月一日現在で、
終戦
後から昨年の八月までの間におきまして一度でも
生存
の
資料
のあつた方について数を出しておるのでありまして、その数が一万一千五百五十八名でございます。この数は今申し上げますように
生存資料
の一度でもあつた方でございまして、その
生存資料
がいつあつたかによりまして、たとえば
昭和
二十五年にあつた方、
昭和
二十二年にしがなかつた方あるいは
昭和
二十七甲にあつた方というふうに、
年次洲
に
数字
をあげておるのでふりまして、それを総計したものが今の数でございます。
従つて
、一万一千五百五十八名と申しましても、これらの方が全部今日なお
生存
をしておるといろのではないのでございます。この
方々
の山には
終戦
直後にしか
資料
がなかつたというのが多うございまして、これらの方の
相当数
は不幸にもあるいはなく
なつ
ておるといううりなことも
考え
られるのでございます。 それから
中共地域
につきましては、その数が三万二千八百二十六名と
なつ
ております。これも同様に
生存資料
のあつた方の数でございまして、必ずしもこれらの
方々
が全部今日において
生存
しておるということではないのであります。
福田篤泰
18
○
福田
(篤)
委員
ソ連
の方面は、御
承知
の
通り島津
さんその他非常に苦労してやつておられるのでありますが、ハーグの
条約
にもある
通り
、
情報交換
は
ソ連
としての義務であります。今
確認
してない分が相当あるように伺いましたが、
ソ連並び
に
中共
からどの
程度
までわれわれに
情報
の伝達があつたか、あるいは
確認
の処置を
日本側
がとつたか、これについてお伺いしたい。
木村又雄
19
○
木村説明員
便宜私の方から、
承知
しておる範囲のお答えを申し述べたいと思います。御
承知
のように昨年日本赤十字社から
島津社長
以下
代表団
がモスクワに参りまして、
ソ連
からの
日本人
の
引揚げ実現方
につきまして、いろいろ具体的な
交渉
をいたしたのでございますが、それによりまして、昨年十二月並びに本年三月に、それぞれ八百十一名それから四百二十名の
邦人
が
帰還
したのでございます。その後どれだけの
日本人
が
生存
して残留しておることが
確認
されておるかと申しますと、ただいま申し上げましたような日赤の
代表団
と
ソ連
の
代表団
との間の
交渉経過
に徹しますと、なお現在千四十七名の
日本人捕虜
が残留しておることが
確認
されております。これは
日本人捕虜
というのでございます。から、おそらく軍人だというふうに
考え
られるのでございますが、それ以外には
日本人
は
生存
しておらないかという問題に入りますと、要するに
一般邦人
として
ソ連
の
国内法
によ
つて刑務所
に収容されておる者、あるいは
刑務所
をすでに出所して
自由人
として残留しておる者の数はどうかという問題になりますと、
ソ連側
は、
資料
がないからそれはただいまのところお答えできないということでございます。
従つて
、千四十七名以外は一人もおらないということではないのでございます。私
ども
は、
ソ連
からの第一次、第二次の
帰還者
の
証言
に徴しまして、ある
程度
の数の
日本人
がまだ残留しておることを
確認
しておるのでございます。
中共
につきましては、御
承知
のように十分の
調査究明
を確実に行うことができなかつたのでございますが、御
承知
のように昨年の三月から
中共
の
引揚げ
が開始されたのでございます。その際、
中共側
は約三万人の
日本人
を送還することを申したのでございますが、現実に
日本人
が帰つて来た数は二万六千百二十七名でございます。
従つて
これは単なる形式的な算術になるのでございますが、向うの言明する約三万人から三万六千百二十七名を引いた数は残つておるということが、
数字
の上では出て来るのでございます。その後私
ども
が現地からの通信その他によって
承知
したところ、あるいはまた
中共
からの
引揚者
の
証言
によりまして入手した
資料
等によりますと、たとえば昨年現地からの通信によりますと、東北地区、すなわち満州地区に残留しておつた
邦人
が、昨年の十一月ないし十二月から、それぞれ重慶であると、か、承徳であるとか、あるいは南京であるとか、あるいは石家荘であるとか、そういう方面に分散移動を命ぜられておる。大体その数が千五再名から二千名ぐらいあるというふうな通信が現地からあつたことを
承知
いたしております。なおこのほかに、例の
昭和
二十五年に
ソ連
から
中共
に引渡されたとタス通信が言明し、またこの前、日赤の
代表団
がモスクワに参りましたときにも、
ソ連側
から話がありました
通り
、
ソ連
から
中共
に引渡されたいわゆる戦犯が、九百六十九名あるのでございます。なおこのほかに、いわゆる反動分子と称されまして、思想改造所あるいは労働所等に入所を余儀なくされておるというような
邦人
もございまして、先ほど申し上げました三万人と二方六千の差以外に、相当教の
邦人
が残留しておるということが推定されております。
福田篤泰
20
○
福田
(篤)
委員
今度総理が四日に出発することは、ほとんど確定的でありますが、その場合スケジュールの中には、国連に対する訪問がちやんと入つておるはずであります。対米
交渉
という観点からいつても、戦犯の
釈放
と並んで、未
帰還
の
方々
の
引揚げ
促進が、大きな国際問題である。おそらく事務当局では
資料
をそろえられて、国連であるとか、あるいは米国、英国、その他の各国にこの際促進方を輿論喚起のために要請するのは当然だと思いますが、子ういう手続をやつておられるかどうか、これをお伺いしたい。
木村又雄
21
○
木村説明員
そのことにつきましては、私に
承知
しておらないのでございます。ただそれと別のことでございますが、ことしの何月でございましたか、いわゆる国連の捕虜
委員会
のゲレロという
委員長
から、本年度の捕虜
委員会
の開催についての
資料
といたしまして、各関係国に対しまして、いまだ
ソ連地区
、
中共地域
から帰らない抑留者の氏名なり年齢なりその他の消息を、各個人別に詳細に
資料
を作成をいたしまして、国連の捕虜
委員会
に送付するようにというふうな通知があつたことを聞いておるのでございまして、それに基きまして、現在厚生省では
中共
、
ソ連地域
それぞれの
残留者
を個人別にカードをつくりまして、詳細に可能な範囲の
資料
を集めて、現在調製中でございます。
福田篤泰
22
○
福田
(篤)
委員
これは絶好の機会だから、沢山大使ともよく連絡されまして、アメリカは御
承知
の
通り
輿論の国でありますから、今度吉田首相の行く機会に、国連なりアメリカに対してこれを要請することが絶対必要であると思います。時間もありませんし、各省とも急いでおるようでありますから、一日も早く
資料
をそろえられまして、必ず要請せられるように希望いたしておきます。
並木芳雄
23
○並木
委員
私けさ出がけにちよつと新聞を読んで来たのでありますが、中村何がしという一家がどこかの港に帰つて来たのだけれ
ども
、入国の許可証がないとかいうような理由で、上陸をすることができないで困つておるということだつた。たしかインドネシアからだつたと思います。これはせつかく
引揚げ
て来て、また元の国に送り帰すたどということは、人道上から
考え
ても、本人に悪意がない限り、また悪質でない限り、何らか便法があると思いますが、それを当局はどういうふうに処置されますか。
木村又雄
24
○
木村説明員
本件につきましては、これは外務省あるいは法務省の所管事項でございまして、私
ども
厚生省といたしましては、
引揚者
援護というふうな見地から関心を持ちまして、極力御指摘の
通り
、日本に上陸が無事にできることを期待いたしまして、いろいろ法務省、外務省と折衝努力をいたしておるのでございます。実は本件につきましては、中村義雄という元軍属二十七歳の方と、その方が同伴しておりますところの、おそらく華僑と思われます妻、並びに三人の子供、都合同伴者 が四名ございます。これら五人の
方々
が二十三日神戸港に入港いたしたのでございますが、その際入国査証の問題に関連いたしまして、いろいろ事務的な点で不備がございましたので、残念ながら神戸に上陸することができないままに、横浜に回航して参りまして、昨日の午後五時半ごろに横浜港に入港したのでございます。私
ども
といたしましては、康生省からも係官を派遣いたしますし、外務省からも担当の方が現場に行かれまして、現地における入国管理庁の出張所長あたりとも相談の上で、極力善処方協議をいたしたのでございます。よく調べてみますと、本人たちはパスポートを持つておるのでございますが、但しその際どういう行き違いであつたか、現地における日本領事館の査証を受けておらなかつたのでございます。そういう点が明瞭でございません。本人について一々詳細に事情を
説明
を求めたところ、そういうことが判明いたしましたので、でき得れば昨夜中にも上陸させることが適当であるとも
考え
られたのでございますが、夜間相当おそくなりましたので、問題を今日に持ち越したのでございます。聞いてみますと、その船が出港の当時は、日本の領事館の査証を受けるいとまがなかつたそうでございますが、途中スラバヤというところに寄港いたしまして、その際スラバヤの駐在領事がその船に
日本人
が乗つておるということを聞きまして、波止場に参りまして、
日本人
に面接をして、みやげものまで何か差上げたというようなことで、要するに日本領事の承認もあつたことであるというふうなことから、今日中に上陸が認められるような結果になるのじやないかというふうに期待しております。
上塚司
25
○
上塚委員長
ほかに御質疑はございませんか。御質疑もないようでありますから次に移ります。 ――
―――――――――――
上塚司
26
○
上塚委員長
次に
日程
第一八より
日程
第
三一
までの
駐留軍
使用施設に関する各
請願
を
一括議題
といたします。
紹介議員
がおられませんから、これも
専門員
から
説明
を求めます。
佐藤敏人
27
○
佐藤専門員
板付
駐留軍
基地撤去に関する
請願
、第六六号、
請願
者福岡県福岡山箱崎町九大教職員組合連合会執行
委員長
城哲男外四十五名、
紹介議員
福田昌子
君。 本
請願
の要旨は福岡県板付駐留空軍基地の存在により、九州大学を初め付近所在の各種学校は日夜爆音に悩まされ、特に学術研究講義上甚大な損害を受けている。ついては板付
駐留軍
基地を撤去されたいというのであります。 その他に大体同じ
趣旨
のものであります。
上塚司
28
○
上塚委員長
ただいまの各
請願
について
政府側
の御
意見
はありませんか。
安川壯
29
○安川
説明
員 板付の問題につきましては、再三の地元の要望も
政府
として十分尊重しております。板付の飛行場は
米軍
としましても防衛上非常に重要な施設の一つと
なつ
ておりますので、現状においてはこれを返還させることは、まず不可能であろうと
政府
としては
考え
ております。その点は地元の関係者においても、現状において返還を受けるということが不可能だということは一応了承されているものと
考え
ております。ただ爆音その他の被害につきましては、これは法令の許す範囲において措置をとるべき問題であろうと
考え
ております。しかしこれを返還するということは、現在において問題にならないというふうに
考え
ております。
戸叶里子
30
○戸
叶委員
今爆音その他の被害については、
政府
として
考え
ているという御
答弁
でございましたが、具体的にどういうふうなことを考ていられるのか、その点承りたいと思います。
安川壯
31
○安川
説明
員 具体的にどういう措置をとるかということは、これは調達庁の所管の問題でございますが、私が
承知
している限りは、爆音あるいに大砲の爆音等で非常にその影響がはげしく、学校の授業等に支障が起る場合には、特別損失
補償
法によつて、非常にはなはだしい場合には学校をよそに移す、あるいは防音施設をやり得ることに
なつ
ておりますが、これは爆音の
程度
によりますので、いろいろ基準がありまして、いろいろ科学的に爆音の
程度
を測定して、その基準に合うものは、それぞれの
程度
に応じて、防音装置をするなり、あるいは非常にはなはだしい場合には、学校を移転するということも可能なのでありますが、この板付の場合がその基準に合いますかどうかということは、私よく
承知
しておりません。
戸叶里子
32
○戸
叶委員
一応調達庁の方で学校の将業にさしつかえるような場合には措置は
考え
ていられる、しかしその基準に合うかどうかわからないというお話でございましたが、こういうふうに
請願
、
陳情
の形で国会に持ち込みますからには、非常に授業なり何なりにさしさわりがあるから持ち込まれたのだろうと思います。それを外務省の方の関係ではないという形でほつておくのもちよつとどうかと思いますので、外務省の方もさつそく調達庁と協議をなさいまして、お調べになりまして、何らかの措置を講ぜられんことを私は希望するものでございます。
安川壯
33
○安川
説明
員 これはすでに過去において、たしか板付の場合も調査はしたと思つておりますが、私の記憶が確かならは、板付の場合はこの基準に合わないから、現在の
補償
法のもとにおいてはちよつと
補償
ということは無理だという結論が、すでに出ているのではなかろうかと記憶しております。
戸叶里子
34
○戸
叶委員
そういたしますと、この
請願
、
陳情
はここで採択されたとしても、結局そのままでうやむやに
なつ
てしまうという結果になるのではないかと思いますけれ
ども
、それを一体どういうふうな杉をとられるのか、その点承りたいと思います。
安川壯
35
○安川
説明
員 これは法律ではつきり基準がきまつておりますので、それ以上のことをやるとなると、これは法律の適用の問題でありますので、できないものはできないと申し上げるほかはないと思います。
並木芳雄
36
○並木
委員
このごろでもまだ各地で飛行場の滑走路の拡張の申出が、
米軍
から出ているということですけれ
ども
、どういう方面からどういう拡張要求が出ておりますか。
安川壯
37
○安川
説明
員 これは私の
承知
している限りにおきましては、飛行機が普通のプロペラ・エンジンからジェット機関にかわる関係で、滑走路が非常に狭く
なつ
て来ておるという話は前々からあるのでありますが、しからば具体的にどこの飛行場をどういうふうに拡張する計画があるかということは、私はまだ具体的に
承知
しておりません。
並木芳雄
38
○並木
委員
実は私の方のすぐ近くに横田基地というのがあります。あれを最近調査したり測量したりしているのですけれ
ども
、あの飛行場もやはり狭く
なつ
ておるということなのですか。下調べはやつておりますか。
安川壯
39
○安川
説明
員 これは
米軍
の方日体で調査したかどうか、私の万も
承知
しておりませんが、
日本側
としましては特に向うの要求に応じて、拡張計画について調査をしたという事実はございません。
並木芳雄
40
○並木
委員
このごろは実際の措置はどういうふうに
なつ
ておりますか、
米軍
の方で調査をして日米合同
委員会
に持つて来るのですか、その前に調進庁のあるいは外務省と相談をして、共同調査でもして、その上で日米合同
委員会
に持ち出すのですか、どういう手順でやつておりますか。
安川壯
41
○安川
説明
員 普通の場合におきましては、合同
委員会
に向う側の施設の要求が出ます前に、向う側が一応調査をいたすことに
なつ
ております。その調査も――一般にサーヴエイと申しておりますが、サーヴエイのために個人の財産に立ち入るという場合には、合同
委員会
に持ち出しまして、こういう地域をサーヴエイしたいからという要求があります。それにこちらが同意すれば、向う自体でサーヴエイをしまして、それに基きまして向うの計画をつくつて合同
委員会
に出します。合同
委員会
でそれに対してこちらが同意すれば、そこであらためて
日本側
も加わつても一回サーヴエイすることに
なつ
ておりますが、ただいまの横田の件につきましては、そういうサーヴエイをしたいという要求も従来出ておりません。
上塚司
42
○
上塚委員長
委員長
からちよつと安川
説明
員にお尋ねいたしますが、福岡県の
古賀新宮地区
の
米軍
演習地に関しては、同地元からたびたびの
請願
、
陳情
があります。また私も直接現地に行つて見て来たのですが、これに対しての処置をすでになされた模様であるが、どういう処置をなされたのですか、お伺いいたしたいと思います。
安川壯
43
○安川
説明
員 これは一月くらい前この
委員会
へ地元の参考人が参りましたときに私から申し上げたことでございますが、いろいろ行き違いがありまして地元には誤解を生んだようでありますが、大体従来から地元と
交渉
いたしまして、こういう条件ならばという条件に基いて
米軍
の方を
交渉
をいたしまして、大体その条件
通り
に決まるというふうに聞いておりますが、この問題は実は現在調達庁所管の施設
委員会
のもとにあります演習場
委員会
で細目の条件を協議しております。その具体的細目がどう
なつ
ておるか、現在どういう段階にあるか、詳しいことは私存じませんが、大体地元の要望をもとにしたこちらの条件に、向うが応じそうな段階に至りているというふうに開いております。また最終決定には至つておりません。
福田篤泰
44
○
福田
(篤)
委員
昨年から問題に
なつ
ております例の北多摩郡の大和村の学校移転の問題であります。これは伊関局長も現地を視察して、その後いろいろな折衡の結果、話が実は内定いたしております。
補償
のわくも御
承知
の
通り
すでにきまつておる。ところが先日になりまして特認の力のある係の人が、土地を買い上げるときまつていたものを、今度予算が減るから借りるのだということを言つたために、今地元が大問題に
なつ
ておる。一年以上かかつてせつかく話がきまつたものを、係官の一人の人がそういう変更方針を言つたために、問題がまた紛糾して、きわめて遺憾である。せつかくまとまつた話がこわれて豪いました。それについてはつきりした御必見を伺いたい。
土屋喜三郎
45
○土屋
説明
員 ただいまの御
質問
の御
趣旨
ございますが、それにつきましては、東京局の方の関係に
なつ
ておりますので、係員の間違いであつたと記憶しております。われわれの方としましては、この問題を取上げたときから土地を買収するという建前で進んでおつたわけでございます。
福田篤泰
46
○
福田
(篤)
委員
予定
通り
に
解決
しますか。
土屋喜三郎
47
○土屋
説明
員 そうでございます。
並木芳雄
48
○並木
委員
最近の農地とか宅地の買上げ料、借上げ料、そういうものはどういう基準に基いてやつておるのでしようか、実例をあげて、たとえば一反歩幾らとか、われわれ常識として知つておきたい。
藤波良雄
49
○藤波
説明
員 農地の買収の問題でございますが、これは抽象的に願を御
説明
いたしますが、大体農地買収価格の場合には、前に税金の場合に富裕税の問題が出ましたが、あの場合の土地の評価方法に離作料をつけ加えまして、大体一応の基準額としております。これは純粋の農村におきます場合と、都会近郊におきます場合には、非常にそのままのあれでは差がありますので、付近の売買実例というものを参考にしまして、先ほど申し上げました土地価格とそれらの離作料を積み上げた価格と、付近の売買実例とをにらみ合せて価格をきめております。 それから借上げ料につきましては、大体農業所得の八〇%と抽象的に基準価格をきめております。具体的な
数字
とおつしやいましたのですが……。
並木芳雄
50
○並木
委員
何か例をとつて、どことどこというように最近の例で……。
藤波良雄
51
○藤波
説明
員 いろいろございましたので、同じ地域におきましてもいろいろ差がございますので、ちよつとはつきり申し上げかねますが、最近われわれが見ました実例を申し上げますと――買つたわけではございません、案として上がつたわけですが、成増の地域におきしましては、調達庁の出先がございますが、そこの出先とか勧銀、財務局にそういう評価を依頼いたしましたところが、大体一万円から二千円の間を一応評価して来たわけでございます。これは道路沿いとかそういう関係で交通の利便なんかも
考え
まして、いろいろ差がございます。これも先ほど申し上げました抽象的な基準から見まして、大体七千円から千六百円くらいの間じやなないか、一応われわれとしてはそういう
数字
を
考え
たわけてあります。実例としてはそういうことですが、借料の方はちよつと記憶がございません。
並木芳雄
52
○並木
委員
近く値上げの計画はありませんか。
藤波良雄
53
○藤波
説明
員 値上げと申しましても、われわれの方では先ほど申し上げました抽象的な基準がございまして、売買実例が高くなるとか、例の富裕税の場合の土地評価の問題、評価の方法が上るとか、そういうことかございますれば、自然に高くなることと思いますか、一応そういう抽象的な基準で計算しまして、具体的な売買実例が、地価が一般な高騰によつて上ります場合には修正する、こういうことに
なつ
ております。
上塚司
54
○
上塚委員長
ほかに御質疑はございませんか。――御質疑がないようでありますから次に移ります。 ――
―――――――――――
上塚司
55
○
上塚委員長
次に
日程
第三二より
日程
第
三六
までの、日中、
日ソ貿易促進
に関する各
請願
を
一括議題
といたします。
紹介議員
がおられませんから、
専門員
より
説明
を求めます。
佐藤敏人
56
○
佐藤専門員
日中貿易協定
並びに仮
契約実行
に関する
請願
、第六七〇号
請願
者東京都千代田区有楽町一丁目十二番地日中機械貿易協
議会
長宇佐美清、
紹介議員
田中稔男
君。 本
請願
の要旨は、わが国経済の自立達成にとつて中国市場との交流は不可欠な条件であり、機械業界も要望するところであるが、わが国経済の現状が米国の主導下に置かれているため、これが実現が困難であり、先般締結された新
日中貿易協定
並びに仮契約に関しても、その全面的実現は困難と
なつ
ている。ついては、一、機械輸出品目を西欧並に解除すること、二、機械輸出に関し片貿易方式を実現すること、三、バーター方式である限り一元的調整機関を擁立すること、四、協定の実行に関し業者の渡航を許可すること等の措置を講ぜられたいというのであります。
上塚司
57
○
上塚委員長
御質疑はございませんか。
福田昌子
58
○
福田
(昌)
委員
政府
のこれに関する御所見を承りたいと思います。
小滝彬
59
○
小滝政府委員
本件に関しましては常に熱心な要望が両院においても表明せられましたので、
政府
としてはできるだけこの線に沿うた政策をとろうという
考え
で、すでに御
承知
のごとく、非常に多数の品目について輸出禁止を解除し、そうしてきわめて最近には十九品目も解除に久たことは御
承知
と思いますが、これによりまして大体もうほとんど西欧並に
なつ
たと言つてさしつかえないのてあります。また今の
請願
の中に出ておりました中日協定と申しますか、代表者の方かつくられました協定というものは、私契約のようなものでございますから、これが全面的に動かないものは、今申しましたような輸出禁止品目があるためでありますが、これもだんだん解除になりましたので、その点は前よりはよほど事態が改善されたと言つてさしつかえないだろうと
考え
ます。なお渡航につきましても、過般議員団が行かれましたが、こうした面も確かに貿易促進の上に役立つということは、私
ども
も認めざるを得ないところでありますので、他の関係もありますので、今はまだ十分自由にできるということに
なつ
ておりませんが、そうした面についても今後とも十分この
趣旨
に沿つた散策をとりたいというように
考え
ております。
福田昌子
60
○
福田
(昌)
委員
その御熱意のほどはよくわかるのですけれ
ども
、ここ一、二年の貿易の状況を金院額面について少し詳しく御報告いただくことと、今後の見通しを具体的に承りたいと思います。
小滝彬
61
○
小滝政府委員
この
数字
は通産省の方で調べておるのであります。私はちよつと今記憶いたしておりませんけれ
ども
、去年の方が非常に少かつたからだというおしかりを受けるかもしれませんが、パーセンテージで申しますと、最近に
なつ
てどんどんふえておる実情であります。御必要でありましたら、詳細は、通産省の方へ連絡いたしまして御
答弁
させるごとにいたしたいと思います・。
福田昌子
62
○
福田
(昌)
委員
資料
を外務
委員会
として御請求いただいて、配付していただきたいと思います。
上塚司
63
○
上塚委員長
さよう伝達いたします。 ほかに御質疑はございませんか。
並木芳雄
64
○並木
委員
中共
から米が三千トン来るという報道がありますけれ
ども
、それは気込みがありますか。
小滝彬
65
○
小滝政府委員
私自身はその点よく
承知
いたしておりません。しかし、実は今でもセイロンを通じて
中共
の栄をわれわれは輸入しているのですが、直取引でやるということになれば、その取引は通産省の方で結局アプルーヴしたければならないことになりますから、通産省の方へもしすでにそういう申出が出ておれば、通産省の方でわかつているだろうと
考え
ます。私の方ではまだ
承知
いたしておりません。
上塚司
66
○
上塚委員長
ほかに御質疑もないようで、ありますから、次に移ります。 ――
―――――――――――
上塚司
67
○
上塚委員長
次に
日程
代三七より
日程
第四二までの
韓国抑留漁船対策確立
に関する各
請願
を
一括議題
といたします。
紹介議員
がおりませんから、
専門員
より
説明
を、求めます。
佐藤敏人
68
○
佐藤専門員
韓国抑留漁船対策確立
に関する
請願
、第六一号、
請願
者山口県薮市町安村正人、
紹介議員
員
武恵市
君。 本
請願
の要旨は、公益水面における韓国の不法行為によって多数の漁船を拿捕されるに至り、山口県外海沿岸漁民は致命的打撃を受けている。ついては、一、
政府
の外交
交渉
による
李ライン
の
撤廃
、二、拿捕抑留船及び
乗組員
の即時送還、三、拿捕抑留船を失う場合の損失及び抑留中の失業損失の
補償
、四、拿捕抑留船漁船の人命、財産の保護、五、拿捕抑留艦長の人名、生活状況等の
情報
を公報すること等の措置を講ぜられたいというのであります。 以下同じであります。
上塚司
69
○
上塚委員長
ただいまの各
請願
について、
政府側
の御
意見
を求めます。
小滝彬
70
○
小滝政府委員
この問題につきましては、絶えず韓国側に、一日も早く全部の船が返され、また人を帰してもらい、今後こういうことが再発することのないように、いろいろ申入れをいたしておりますが、御
承知
のように、なかなか先方のかつてな主張をかえないというような現状であります。
数字
的に申しますと、抑留された船が、平和
条約
発効前から全部を通計いたしまして百六十七隻、一応抑留された人員は全部で二千六十五名に上つております。しかしこの人員は大部分帰つて来ておりまして、未
帰還
が全部を通計して六十五名ということに
なつ
ております。これも今までの経験から申しますと、順次帰して来るのではなかろうかと存じますが、その点も絶えず先方と
交渉
いたしております。これが現状でございますが、この問題は、直接東京において
交渉
し、また場合によりましては、他の機会をもとらえていろいろ主張いたしておりますけれ
ども
、日韓関係が現状のままでは、船の返還ということは非常にむずかしいのじやないか。(「一隻も返らないのですか」と呼ぶ者あり)いや、返つてはおります。(「何隻ですか」と呼ぶ者あり)本年度つかまつたのでは返した船が二隻に
なつ
ております。その前の方では、たとえば、ちよつとこまかくなりますが、平和
条約
発効前であわわすと、
帰還
したのが九十三隻、また平和
条約
が発効してから昨年の九月、すなわち
李承晩ライン
で強硬措置をとるまでの間におきましては返らないのが六隻で、返されたのが四隻ということに
なつ
ております。それからそれ以後においては
帰還
はほとんどなくて、今年に
なつ
てから二隻返して来た。(「何隻残つているか」と呼ぶ者あり)先ほど申し上げました百六十七隻つかまつて、返つていないのが六十八隻というのが現状であります。
並木芳雄
71
○並木
委員
船を返さないというのはどういうわけですか、人間を返して船を返さないというのは、向うで使う魂胆でもあるのですか。黒白がわからないうちに拿捕したものを使うというのは、第一国際法違反でしよう。繋留しておくのですか、どうして返さないのですか。
小滝彬
72
○
小滝政府委員
これは国際法違反であるということは、もちろんわれわれの方で主張しておりますが、韓国側は韓国の
国内法
によつてそこの裁判にかけまして、普通の場合六箇月あるいは一年という
程度
の刑に処し、船舶とか漁具は向うの裁判の結果によつて、向うが没収するというような措置をとつておるのであります。ただ人につきましてはその刑期を終えない前に
釈放
しでくれる。保釈と申しますか、そういうような形式で、事実中には全部の刑期を経た者もありますが、大部分の者はその刑の執行というものはしないで早目に帰してもらつているというのが現在の状況であります。
並木芳雄
73
○並木
委員
何らか強硬な手段をとらなければ、それでは裁判の結果について
日本側
が泣曜入りをする、黙認するということになります。そんなことでいいのですか。
李承晩ライン
は
政府
も認めていない、われわれも認めていないのに、それだけの理由によつてつかまつて裁判にかかつて刑を科せられる。これは見るに忍びないのではないですか。どういう処置をとるのですか。
小滝彬
74
○
小滝政府委員
ただいまは実情を申し上げたのでありまして、もちろん損害賠償請求の権利を留保するとか、そうした点は、これまでも公文書で再三再四、問題が起るたびに絶えず外務省側でとつている言い分であり、措置であるわけであります。ただ先ほ
ども
申しましたように、この主張は主張といたしまして、現状かちいうと、なかなかそれが先方に聞き入れられない状況で、実際上の成果を上げておらないというのは遺憾でありますが、これは今後日韓会談というものをできるだけ早く開く、またその他の方法、第三国を通じていろいろな申入れをするとか、あらゆる方法でもつて
解決
するようにいたさないと、現在の直接
交渉
では正式の会談も開かれないし、現在の状況ではなかなか成果を上げられないというのが現実の状態であります。でありますから今後あらゆる角度からこの問題には対処して、できるだけそうした問題が日本の希望するように
解決
するということに努力いたしたいと
考え
ておるわけであります。
並木芳雄
75
○並木
委員
国と国との間の関係はそうでしようけれ
ども
、船を没収されて、その
請願
書の中にあります
通り
、収入の道を断たれた漁民の援護
対策
というものに、やはり非常に大切じやないかと思のですが、その方はどう
なつ
ておるのでしようか。たとえば就職のあつせんとか、船に対する費用、船を建造するための資金とか、どういうような措置をとつておるのでしようか。
小滝彬
76
○
小滝政府委員
この問題には水産庁の方が当つておりますが、前国会で、抑留された船に対する融資についての法案が通過いたしたはずであります。特に
李承晩ライン
の問題に関連して抑留された船についての救済措置、主としてこれは融資の関係でありますが、これは両院を通貨いたしまして、実施されております。その他
政府
の救済等につきましては、従来の普通の船員保険法でカバーし得ないような点については、特にこれらの人に気の毒だからというので、行政上とり得る限りの措置は水産庁としてこれを講じたいという
考え
で、できるだけの措置をいたしておるというのが実情でございます。
並木芳雄
77
○並木
委員
職を奪われために、
政府
で職を保証してくれということは、海上でも陸上でもひとしく被害者から
陳情
が出るところだろうと思います。実際これは効果を現わしておるのでしようか。たとえば農民が農地を接収されて、職を奪われる。その
補償
はもとよりでありますけれ
ども
、同時に今後適当な場所への就職をさせてくれ、こういう要望が出て来ます。これはもつともなのです。それに対して実際問題として職業のあつせんまで手が届いておるかどうか。実務に携わつておる方でけつこうですから、お答え願いたい。それともそこまでは
政府
としてはめんどうを見ないといつてつつぱねておるのですかどうか。一般論でいいのです。就職のあつせんでめんどうを見るかどうかということです。将来は非常に切実な問題として、必ず申請なり
陳情
なりが出て来るのですから……。
小滝彬
78
○
小滝政府委員
今まで漁をやっておつた人が他に就職することは、事実間として非常に困難な問題でありますから、今申しましたような融資をしまして、新船をつくるというような点で水産庁の方では指導いたしておるはずであります。但し、こういうように特定の漁場が事実上利用できないというようなことになりますと、新しい漁場を探さなければなりません。そこで北洋漁業をいかにして保護して行くか、また南方の万でも過般の危険区域などでいろいろ問題が起りましたので、この新漁場の開拓、またそれに対する
政府
の融資なりあるいは保護措置というものをどうするかということについては、水産庁で真剣にこれを取上げて研究いたしておる次第でありまして、就職あつせんというような特定の措置でなしに、水産業全体をどういうようにして生かし、維持し、かつ発展させるかという施策を実行することによつて、これらの人々の困難を救つて行くという方向で進んでおることと私は了解いたしております。
並木芳雄
79
○並木
委員
韓国の問題も困つたことですけれ
ども
、ごく最近は国民
政府
でこういう問題が起つて来ております。蒋介石ツインというのですか、
李承晩ライン
の向うを張つて、蒋介石ラインというのが出て来て、国民
政府
から外務省にも公報があつたはずであります。あの将ラインというものはどういう原因でできて来たのか、これに対して外務省としはどういうふうに処置して行くつもりなのか、
李承晩ライン
と同じようにやはり抗議を申し込んで、そういうものの設置をしないように申し入れるつもりであるかどうか、その辺のところをひとつ伺いたい。
小滝彬
80
○
小滝政府委員
この問題につきましては吉沢大使も非常に努力されているのでありまして、先方からは警備区域といつて、作戦行動をするのであるから、危険だから入らないようにしてもらいたいという
趣旨
のことは言つて来ておるのであります。が、しかし日本としては、これが日本の漁船を排除するというような、いわゆる公海自由の、原則に反するような措置であつてはならないという点に先方の注意を喚起して、そういう
趣旨
であれは、あくまで日本としては承認することができないというので、抗議と申しますか、日本の主張は十分いたしております。ただ現実の問題として非常に近く、十海里以内ぐらいに参りますとつかまることが為りますので、現実の措置といたしましては、水産庁の方ではなるべくそうした問題を起さないように、この方面に出て行く船には注意を与えておるというのが現状であります。
並木芳雄
81
○並木
委員
作戦上の必要から警備区域というのですけれ
ども
、どういう作戦なのですか。朝鮮の周囲なら、これは朝鮮動乱をめぐつての北鮮、南鮮の対立があつて、わかります。けれ
ども
、国府としては何らそういう措置に出ておらないのですが、具体的に警備区域としなければならぬような事情が出て証来ておるのですか。
小滝彬
82
○
小滝政府委員
御
承知
のように作戦行動、大陸反攻作戦というようなものが行われておらないけれ
ども
、あそこには海軍もございますし、密輸を取締る必要があるとか、あるいは演習の際のじやまになるとか、あるいは密輸でなしに、大陸との間における密出国、密入国というようなものも取締らなければならない必要があるようでありまして、そうした
意味
において、この台湾の中華民国
政府
は、このような区域を設けておるものと私
ども
了解いたしておるのであのます。
福田篤泰
83
○
福田
(篤)
委員
この問題はやはり国民としても非常に大きな問題ですが、今の蒋介石ライン、それから前からの
李承晩ライン
、さらに大陸だなのアラフラ海問題、これは
政務次官
もよく御存じのはずでありますが、かつての満州事変当時からの中国、昔の中華民国の宣伝、国際輿論に対する働きかけというものが実にうまかつたことは御
承知
の
通り
であります。日本はこれによつてどのくらい損したかわからぬ。ところが日本は、御
承知
の
通り
敗戦以来国力が非常に低下して、今李承晩政権にすらなめられておる形でありますが、こういう場合にわれわれの武器は、やはり国際的輿論というものに常に訴えて、日本の権益を守る以外にないと思います。
従つて
先ほど御発表に
なつ
た李承晩政権によつて捕えられている船、かこれだけふる、しかも不法にも何らこれに対する誠意を示さないという問題についても、私は各国の公館に当然
資料
を提供して輿論を喚起する、あるいは国連にも機会がありますれば――いくらでも発表の機会があるのですが、これに対して外務省は国際輿論の喚起に対してどういう処置をおとりに
なつ
ているか、これについて御報告をいただきしたい。
小滝彬
84
○
小滝政府委員
御説の
通り
でありまして、国際輿論に訴えることは非常に必要で、われわれといたしましてもすでに
在外
各公館へ「朝鮮事変と日本漁業」という冊子は配つておりますし、また毎週外務省の方では各公館へいろいろな重要事項を通報いたしております。非常に秘密のものも、また一般的なものも随時通報してありますし、ことに重要なる関係のある主要国に対しましてはこの種の問題が発生いたしますと電報を、打ちまして、電報によつていろいろ
情報
を提供し、そうして
在外公館
がこれを適当に利用するような措置を講じておるのであります。ただお話のように
日本人
は宣伝下手と申しますか、費用の制限とかいろいろの関係もありまして、あるいは不十分の点があると思いますけれ
ども
、今の
情報
文化局の方が主管局となりまして、そうした措置を絶えず怠らないようにする気持で進んでいる次第であります。
上塚司
85
○
上塚委員長
ほかに御質疑もないようでありますから次に移ります。 ――
―――――――――――
上塚司
86
○
上塚委員長
次に
日程
第四三号より
日程
四六号までの、
原爆
及び
水爆
の
実験中止
並びに自爆漁民の保障に関する格
請願
を
一括議題
といたします。
専門員
より
説明
を求めます。
佐藤敏人
87
○
佐藤専門員
、
原爆
及び
水爆
の
実験中止
並びに被爆漁漁民の
補償
に関する
請願
、第四五五五号、
請願
者仙台市小田原宮町裏丁七番地宮城県漁業協同組合連合会長官丹野実、
紹介議員
只野直三郎
君。 本
請願
の要旨は、太平洋上ビキニ環礁水域の公海上において行われた
水爆
実験のため、日本漁民が災害を受けたことは船員、漁船及び漁獲物のみの損害に止まらず、わが国の漁業、特に遠洋漁業の発展の前途に一大暗影を投げることになり、この種の実験がさらに将来も行われることになれば、漁獲物の価格は低下し、魚族資源の衰滅を招き、水産国たるわが国漁業の上に重大なる事態が生ずること明らかである。ついては、この問題が日本
政府
のみではいかんともなし得ない国際問題であるが、今後この種の問題が起らぬよう、関係当局が
原爆
及び
水爆
の
実験中止
のため、また
被爆漁民
に対する
補償
のための適当なる措置を講ぜられたいというのであります。 以下同
趣旨
であります。
上塚司
88
○
上塚委員長
ただいまの各
請願
について
政府側
の
意見
はございませんか。
小滝彬
89
○
小滝政府委員
ビキニにおける
水爆
実験による被害については、各省連絡
会議
の方で調査いたしまして、すでに中間的には米国側には
補償
を要求しておりますが、さらにこれまでの調査に漏れておる被害額についてもどんどん調査を進めておるのであります。しかし直接日本
政府
としてとりあえずこれを救済する措置についても考慮せられておりますので、
政府
としても直接被害また間接被害はどこまでこれを認めるかというような点について検討いたしておるのでありまして、直接被害及び
水爆
実験によるところの損害について、あるいは見舞金あるいは融資をあつせんするということについては十分考慮しております。ただ漁場が将来失われる、あの辺で非常に漁業活動が制限を、受けるというようなことになりますことは、日本としては非常に遺憾でありますので、この実験についてできるだけ早くやめてもらいたいということを申し入れておつたのでありますが、新聞でも御
承知
のように二十一日に危険地域は解除するということが発表せられまして、今後はこれは永久的に全然やらないという
趣旨
でもないかもしれませんが、今後はとにかくあのマーシャル海域の三海里以外なら出て行けるということに
なつ
たわけであります。しかしでき得れば
水爆
実験があの方面で行われないように、またどうしても行われなければならない場合には、水産業に被害のないような方法を十分米国側でも
考え
てもらうように、
政府
としては今後とも対米折衡――これに対する申入れは怠らないようにして、そうして先般の三月一日のような
事件
の起ることのないような方策を講じたいと
考え
て、せつかくその措置をとつておる次第であります。
並木芳雄
90
○並木
委員
被害に対する
補償
の問題ですが、四六の
原子力
の
国際管理
並びに
原爆
、
水爆等
の
原子力兵器製造禁止措置
に関する
請願
のごとく、
原子力
そのものの製造あるいは使用禁止をしてもらいたいというのは、日本国民としても大きな悲願の一つであろうと思います。現にこの
請願
の
紹介議員
は自由党の議員がたつておるような状態であります。これについては
政府
としてはどういうお
考え
ですか。いつか岡崎外務
大臣
は
原爆
の実験については、やはり国連協力の線で協力するという意思を表明しておつたような事情もあります。また町にも署名運動な
ども
行われて、
原爆
、
水爆
の使用禁止、製造禁止の声が高まつておるのですが、
政府
としてはとういう
考え
で臨んでおられますか。
小滝彬
91
○
小滝政府委員
原子力
の
国際管理
についての画院の
決議
は、外務
大臣
の書簡を添えまして、四月九日に沢田大使を通じ、国連の方に提出をしたのであります。また当日付の国連の軍縮
委員会
のドキユメントとして、国連側においても四月十二日にこの
委員会
の代表に対して、かつまた国連の全加盟国に対して配付されるという措置がとられたのであります。この問題は現に英、米、仏、ソ、カナダの五箇国の軍縮
委員会
の小
委員会
で審議されておるようでありまして、先般はロンドンでもこの話合いが行われているのであります。しかしこれを現実的に
解決
して行きますためには、
ソ連
と米国との話合いが最も重要であろうと
考え
ます。これも内容はわかりませんけれ
ども
、継続せられておるようでありますから、私
ども
といたしましては、ぜひこの話合いがついて、
原子力
の大量殺戮の武器の使用が禁止され、
国際管理
になるようにということを希望し、またそうした問題については十分協力して行きたいというように
考え
ている次第でございます。
並木芳雄
92
○並木
委員
次官は、
日本人
としてはどうお
考え
になりますか。こういうふうに
原子力
や何かの横行しているまん中にあつて、やはり日本自身の自衛のために、これに対抗して強い
原子力
そのものを持つということも必要に
なつ
て来るのじやないか、それを使用するとかなんとかいうことでなくて、日本の発言力を強めるための裏づけとしても、やはり持つて行く必要があるのではないかと思うのです。そういう点についてはどういうふうにお
考え
になりますか。
小滝彬
93
○
小滝政府委員
原子力
の平和的利用ということについては、すでに
政府
の方においても十分考慮いたしまして、そうした面に措置を講じて行きたいというので、その施策をいたしておることは御
承知
の
通り
でありますが、しかし
原子力
の軍事的な利用といつたようなものは、あくまで禁止せられるべきものであるという立場において、そうした機運が一日も早く、現実の問題として具体的に実施せられるようになる方向で協力いたしたいものと
考え
ておりまする。
戸叶里子
94
○戸
叶委員
私ちよつと席をはずしました間に、出たかどうか知りませんが、今回のビキニに関連して受けました災害の
補償
に対して、アメリカは大体どの
程度
補償
することにきまつたのでしようか、おわかりに
なつ
たら伺いたいと思います。
小滝彬
95
○
小滝政府委員
アメリカの方からは、まだ正式にどれだけ支払うということを言つて来ておりません。しかし一括して払いたいという
趣旨
の意向を表明いたしておりますので、日本ではこれまで一月ずつの医療費とか救済費というようなものを計上しておりましたが、大体の見通しをつけて全部をとりまとめて出した方が、向うの審議にも都合がいいようでありますので、先ほど申しましたように、これまで中間的には
日本側
からの要求を出しておりますけれ
ども
、さらに全般としてとのまとめたものにして出して、早く向うはランプ・サムで払いたいという腹のようでありますが、現実に支払いを受けるようにいたしたいと存じまして、現にこの問題では井口大使も努力しておられるし、随時こちらの調査のものは、中間的には在京大使館にも通報いたしまして、このとりはからいが促准されるように努力しておるのであり申しす。
福田昌子
96
○
福田
(昌)
委員
一括して償いをつけるというお話でございますが、その範囲でございます。直接披露を受けた部分に対しては当然でございましようが、たとえば被害漁夫の今後の生活保障というようなものも、全部アメリカ側の
補償
の負担として
考え
られていいかどうか、ことに慢性原子病ということになると、その
程度
いかんによりましては、まつたく廃人になります。そうしますと、その一家の生活の保障というようなものをどういうふうに
考え
ておられるか、アメリカの
補償
の中に入るかどうか、その点も伺いたい。
小滝彬
97
○
小滝政府委員
先ほど申しましたように、アメリカの方は一括払いをしたい、しかしなるべく寛大と申しますか、けちけちしない、ゼネラスな、またプロンプトな支払いをしたい、だから
資料
を出してもらいたいというように言つて来ておるのでありますが、それではどの範囲のものをカバーするかということは、実に
日本側
でもいろいろ議論があるところであります。今御指摘のように、人が一生涯不具になろとか生活に困るとかいうことは、直接的な被害でありますから、これは金額にして相当計上することができると思うし、今の要求の方へは当然含まれるべきものであると
考え
ます。ただ間接的被樽について、いろいろの小売商の損をどういうふうに見るか、あるいは市価の低落をどういうふうに計算するかという問題があり、この点でいろいろ各省の打合会で柳討が行われておるのであります。ただ間接被害というものは、これまでの国際間の慣例からいいますと、ほとんど前例がないので、それをはたして要求すべきかどうかというようなことについては、いろいろ国際法学者などの研究を求めております。これは両国間の関係がどういう事情にあるかというようなことも、考慮に入れなければならない問題でしようし、また今までの先例などから見まして、これを一応研究して、そうした面でもさらに検討を要する点もありますので、はつきりしたことは申されませんが、全然間接的被害を無視して、直接的被害だけを提示するというのではなくて、そうした
資料
が整いましたたらば、間接的な被害についても、十分先方の注意を喚起するということはもちろんでありますが、最終的にこれをどうするかということは、現在まだはつきりいたしておりません。
資料
が全部集まつた上で確定するという方針で進んでおります。
福田昌子
98
○
福田
(昌)
委員
ただいま御
答弁
いただきましたような内容につきましては、きつと御努力いただいておるということにおいて、抽象的な概略というものは私
ども
想像できるわけでありますが、アメリカ側が一括して支払うということを申して来ておるわけでありますから、できたらもう少し具体的の御報告を承りたいのであります。第一回にはどのくらいの要求をした、第二回にはどのくらいの要求をした、そうして漁夫等の直接被害に対しては大体どの
程度
の要求をするつもりであるか、日本の
国内法
ではどれによつて算定してどの
程度
の要求をするつもりであるか、あるいはまた間接の一般商人の受けました被害、それに引続いて起つて参つた間接の被害に対しては、どういうところを基礎にして
考え
ておるか、そういうような詳しい点を承わせていただきたいと思います。 それからもう一つは、アメリカ側から申して参りました
交渉
というものは、これは口の約束であるのか、あるいはまた公文書としてそういうような申入れがあつたのかどうか、承りたいと思います。
小滝彬
99
○
小滝政府委員
最後
の点について申し上げますならば、これは向うで声明いたしておりますし、新聞にも発表いたしておりますし、また日本へもその
趣旨
は通達して参つておりますから、向うがこの
補償
を支払うということは正式に言つて来ておるわけであります。ただ一括払いとかいう点はその後の話合いでありまして、正式文書はその前に参つております。
補償
を支払うということは正式に言つて来ておるのであります。なおその詳細につきましては係から
説明
いたします。
淺田泰三
100
○淺田
説明
員 金額についてははつきり今申し上げられないわけでありますが、全般的にまだはつきりした報告がないし、アイテムといたしましては、治療費、船員の生活費などは当然直接損害として
考え
られるわけであります。それから船主のこうむつた種々の損害、主として船、漁獲物、漁具を初め放射能を受けて処分をいたしたもの一切の損失、それから船主の当分漁準の操業ができなくなることによつて生ずる損失、それから、当然あることですが、慰藉料的なもの、これも間接的な損出とも
考え
られないこともないのですが、むしろ直接損害的なものと
考え
て、そういうアイテムに含めておる。そのほか国及び地方がこの
事件
によつて生じたいろいろな行政費とかあるいは魚価の植下りに
なつ
た損害、こういうようなものは、これは間接的なものと
考え
られるわけでございますが、これらについてはいろいろ法律的な点その他も検討しておるわけでございますが、現在のところさような段階でございます。
補償
を要求いたしましたのは、すでに一箇月余の前中間的な
補償
ということで、今までこれらのアイテムについて要求をいたしたわけですが、現在一括してまとめてということもあのます。それでだんだんそのほか福竜丸以外の船の損害というものも判明しておりますし、そういう
資料
を福竜丸以外についてもすでに
情報
は逐一出しておりますが、一括した損害額その他を算定した上での
補償
要求というものは、現在作業しているような状況でございます。近く要求することになると思いますが、現在のところそのような状況でございます。
福田昌子
101
○
福田
(昌)
委員
そういう御
答弁
は
政務次官
からも伺つたわけでございまして、もう少し詳しいことをお伺いしたいとお尋ねしたわけであります。何十河銭まで伺うつもりはありませんが、第五福竜丸の被害についてはおよそどの
程度
の金額の要求をしたとか、第二回目はどうであつたとか、そしてまた総額一括して支払うということであるから大体どれくらいまでの間に調査を終つて総額の要求をするつもりであるか、あるいはまた第五福竜丸以外の船の状況はどういう状況であるということを、
数字
でもう少し具体的に承りたいと思つてお尋ねしたわけであります。その点具体的に、概略でけつこうなんです。
淺田泰三
102
○淺田
説明
員 その点は新聞にも出ておるわけでごさいますが、私たちもはつきりした
数字
は申し上げられないと思うのですが……。
福田昌子
103
○
福田
(昌)
委員
何十何銭まではいらないのですよ。大体どれくらいのものか、概略でけつこうです。
淺田泰三
104
○淺田
説明
員 たとえば治療費につきましては、これは三月一箇月分かかつた襲用につきましては、大体一人について一日の病院の治療代でございますが、四千円ばかりかかつておるのでございます。これが二十三八分となりますから相当な額でございます。それがさらに何箇月を要するか今後の問題になりますが、相当な額になると思います。そのほか船の代金、これらも相当な願になりますし、一括して現在のところ……。
福田昌子
105
○
福田
(昌)
委員
船の額なんか、要求した額面が何もぎつちり合わなきやどうということじやございませんから、大体どんた
程度
に要求していらつしやるのですかということを伺いたい。
淺田泰三
106
○淺田
説明
員 全体を含めましてさしあたり一箇月分ということで治療費と生活費は
数字
を出しております。それから船の代金その他は、これはそのままの願でございますが、そういうものを計算して中間的なものとして
考え
ておりましたのは、大体八千万円
程度
のものと記憶しておりますが、なお正確な
数字
はございません。
福田昌子
107
○
福田
(昌)
委員
今まで要求なすつた分ですか。
淺田泰三
108
○淺田
説明
員 ただこれからそのほか の福竜丸以外の船、これは相当な数に上つておりますが、これはまだ現在計算いたしておりませんので計算しておる途中でありまして、水産庁全体としてまだまとまつた
数字
というものは出ておらないのであります。
福田昌子
109
○
福田
(昌)
委員
そういう要求をなさろ船は何そうくらいありますか。
淺田泰三
110
○淺田
説明
員 ちよつと今記憶しておりませんが、さしあたつては今その航路とかその他の
資料
が水産庁からはつきりした
数字
で出て来ておるのは十三隻でございます。そのほかにもまだございますから、全貌がまとまるまでには時日がかかると思います。そのほかまた実験も五月に行われましたから、そのあとで被害の出て来ることもありましようし、そういう
意味
で全体を申し上げられないようなわけでございます。
福田昌子
111
○
福田
(昌)
委員
先ほど
政務次官
は、第五福竜丸のようなああいう被害が起るようなことがないように、未然に防ぐためにアメリカ側に申入れをしたというようなお話がございましたが、具体的にどんな条件で申入れをなすつたのでありますか。
小滝彬
112
○
小滝政府委員
その点はこの
委員会
でもうすでにお話申し上げたと思いますが、たとえばあの地域でどうしてもやらなければならない場合は、日本の漁期をはずすようにしてもらいたいとか、さらに南方へ出て行く航路に当るところは危険区域にならないようにしてもらうとか、いろいろ具体的な点を五、六項目掲げまして先方へ申し入れたことは、この
委員会
でもお話申し上げた
通り
でございます。今度はすでに中止せられまして危険区域解除になりましたけれ
ども
、今後のこともございますので、そうした点は再びこういうことが起らないように厳重に申入れをして、その措置をとらせるようにいたしたいというのが今後の
考え
でございます。
福田昌子
113
○
福田
(昌)
委員
また申入れをなさるおつもりなのでございますね。
小滝彬
114
○
小滝政府委員
この問題は今御
質問
になりました
補償
の問題な
ども
ありますから、全部
解決
したわけではございませんから、今後こうした問題とともにアメリカ側と十分の話合いをいたしたいと一
考え
ております。
富田健治
115
○富田
委員
ちよつと私これに関連してなのですけれ
ども
、厚生省の方にでもお尋ねするのがいいのかもわかりませんが、小瀧
政務次官
もいろいろ
政府
部内でそういう御会合があつて御研究に
なつ
ておるかと思いますのでお尋ねするわけであります。最近放射能のことがほとんど毎日の新聞にいろいろ出るのでありますが、たとえば京都で雨について計量したら八方カウントあつたとか、いや何千カウントが東京の方にもあつたとか、
従つて
その雨に打たれた野菜は人体に危険だというようなことがしきりに出るのであります。日常生活に対する不安といいますか、間接被害といいますか、私は非常に大きいと思うのですが、これはその直接被害とかあるいは持つて帰つた魚の放放能の何とかいうような問題でなしに、一般の生活に非常に影響すると思うのであります。不幸にして私な
ども
そうでありますが、そういう科学的な知識が、また原
水爆
の放射能の被害に対するわれわれの知識というものが非常に貧弱なのであります。
政府
は政治の要諦といいますと少し大げさになりますが、何かそういうことについて的確に早く研究をして、日本ではそこまで至らぬかもしれませんが、アメリカなどでは相当な研究も進んでおるかと思いますが、この
程度
の放射能であれば人体には被害がないとか、あるいは日常の野菜、たとえば雨に打たれたものでもこの
程度
なら大丈夫だ、そういうことは直接日常に必要なことじやないかと思うのであります。そういうことできのうもちよつと
決議
もございましたが、私与党でありますけれ
ども
、ありきたりの
答弁
で、十分調査しておるか研究しておるとか、そんなことはもういくら聞いてもぼくら聞きあきておるので、はんとうにみな困り、不安を感じておるようなことをびたつとやることが、私は政治ではないかと思うので拠りますが、そういう
意味
で何か
政府
の間でもいろいろお話がありますかどうか、また今後ぜひこれははつきりやつていただきたい。
議会
の
答弁
なんかどうでもいいと言つてにまことに申訳ないのですが、国会が済めばそれきり終つてしまうことでありますが、日常生活はそうではないのでありますから、そういう
意味
で何かひとつ
政務次官
の会合でも
政府
の会合でもありましたときとに、そういうことを強調していただけるかどうか、こう思いますので、ちよつとお尋ねしたわけであります。
小滝彬
116
○
小滝政府委員
現在厚生省には
原爆
症調査研究会というものがございまして、それで調査いたしておりますが、これは御指摘のように非常に重要な問題でありますので、さらに研究費な
ども
計上いたしまして、早急に研究を進めなければならないというので、
政府側
でもただ
答弁
としてではなしに、実際措置を講じようとしておるのであります。安藤国務
大臣
が中心に
なつ
てやつておられますビキニ問題に関連しての各省の打合会できめました方にもこの研究費を新しく計上しております。ことに俊鶻丸なんか出しましたのもそういう
趣旨
でありまして、ぜひこの点は一日も早く研究を進めて、世間に不必要な不安を与えないようにいたしたいものと
考え
ております。これは対内的にも非常に問題でありますし、対外的にも非常に大げさな言葉が国内で発表されたために、かえつて今の
補償
の問題にも支障を来したというような現実の問題もありますので、実にこの打合会でもなるべくまとめて、できれば学者問でも話合いをして、お互いが論争すると、世間では実際がどこにあるかわからないために不必要な不安を与えられるので、そうした点もこの研究打合会で諭ぜられておるところでございますから、そうした面より根本的な研究をすることが第一。もう一つは発表についてもお互いに良識を持つて、不当な不安を与えないような方策をとろうという方針で進んでおる次第でございます。
上塚司
117
○
上塚委員長
ほかに御質疑もないようでありますから、次に移ります。 ――
―――――――――――
上塚司
118
○
上塚委員長
次に
日程
第四七、漂着
ソ連
そう船の返瞳促進に関する
請願外
一件を議題といたします。
紹介議員
がおりませんから、
専門員
より
説明
を求めます。
佐藤敏人
119
○
佐藤専門員
漂着ソ連油
そう船の
返還促進
に関する
請願外
一件、第六〇号
請願
者北海垣根室町漁半協同組合長川端元治外九名
紹介議員
伊藤郷
一君、川村善八郎君、
森三樹
二君。 本
請願
の要旨は、去る九月下旬
ソ連
三十トン級の油送船が北海道野付半島に漂着し、現地村当局は拾得物として保管しているが、日本漁船の北海操業について、
ソ連
が友好的取扱いの措置をなしている現在、国際間の刺激を避けるためにも、これが措置は遺憾であり、現地も冬季の結氷期を迎え該船の保管に困難を来している。ついては、
漂着ソ連油
送船を急速かつ円満に返還できるよう措置されたいというのであります。
上塚司
120
○
上塚委員長
本件につきまして
政府側
に御
意見
はありませんか。
小滝彬
121
○
小滝政府委員
ただいま詳細の事情を知つておる者がごちらに参つておりませんけれ
ども
、よく調べまして、この前油送船を返したようた措置を、もしそういう船が現在あるとすればとりたいものと
考え
ます。
上塚司
122
○
上塚委員長
ほかに御質疑はございませんか。――御質疑がなければ次に移ります。 ――
―――――――――――
上塚司
123
○
上塚委員長
次に
日程
第四八、社会
補償
の
最低基準
に関する
条約批准促
進の
請願
を議題といたします。
紹介議員
がおりませんから、専門品より
説明
を求めます。
佐藤敏人
124
○
佐藤専門員
社会保障
の
最低基準
に関する
条約批准促
進の
請願
、第四二六七号、
請願
者東京都港区麻布市兵衛町二丁目四番地全日本労働組合
会議
準備会
委員長
滝田実、
紹介議員
井堀繁雄
君、
佐藤
芳男君。 本
請願
の要旨は、一九五二年ゼネヴアで開かれた第三十五回国際労働総会が採択した
社会保障
の
最低基準
に関する
条約
は、世界の主要各国
政府
、使用者、労働者の各代表が
社会保障
についての現代的観念から、保護を受けるものの範囲、保護される事故、受給資格条件、給付率、給付の内容などに関する国際的基準を示すものとして、わが国もこれを批准する道義的責任があり、また対外的にいかに重要な意義と影響を有するかはいうまでもないところであつて、現行のわが国社会保険制度から見ても、この
条約
を批准して国内的立法措置に何らの困難も生ずるものではないことは明らかである。ついては、この
条約
をすみやかに批准されたいというのであります。
上塚司
125
○
上塚委員長
本件につきまして
政府側
に御
意見
があれば伺います。
小滝彬
126
○
小滝政府委員
この
条約
は
趣旨
はけつこうでありますけれ
ども
、非常に厖大なものであり、各国法制も異
なつ
ておりますため、英米な
ども
また批准いたしておりません。せつかくいろいろ
資料
を集めて研究中でありますので、その上で十分具体的措置を
考え
たいと思います。
上塚司
127
○
上塚委員長
御質疑はございませんか。――御質疑もないようでありますから、次に移ります。 ――
―――――――――――
上塚司
128
○
上塚委員長
次に
日程
第四九、
海外移民対策確立
に関する
請願
を議題といたします。
紹介議員
がおりませんから、
専門員
より
説明
を求めます。
佐藤敏人
129
○
佐藤専門員
海外移民対策確立
に関する
請願
第四六三〇号、
請願
者仙台市勾当台通二十八番地、宮城県
議会
事務局粟野豊助、
紹介議員
只野直三郎
。 本
請願
の要旨は、
終戦
後わが国の人口は海外からの
帰還
とその後自然増加のため、八千有余万の厖大な数に上り、狭少な国土と乏しい資源に依存して自立せねばならないことはあまりにも悲壮な現実であり、
従つて
人口政策は他の施策に優先させなければならないことは明らかで、幸い南米移民の道が開かれ、外務省にも海外移民局が設置されたことはまことに喜びにたえない。ついては、
政府
はさらに一段とその送出機関並びに経済的援助等につき適切かつ恒久的な一連の移民政策を
確立
し、積極的に推進されたいというのであります。
上塚司
130
○
上塚委員長
政府側
に御
意見
があれば伺います。
小滝彬
131
○
小滝政府委員
その御
趣旨
に
従つて
政府
といたしましても、せつかく努力いたしている次第でございます。
上塚司
132
○
上塚委員長
御質疑はございませんか。――これにて
請願
に関する質疑を終ります。 お諮りいたしますが、ただいま
審査
をいたしました
日程
第一より第四九までの各
請願
を採択の上、内閣に送付すべきものと議決するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
上塚司
133
○
上塚委員長
御異議がなければ、さように決定をいたします。 なお右
請願
に関する報告書の作成は
委員長
に御一任を願います。 ――
―――――――――――
上塚司
134
○
上塚委員長
次に
陳情書
の
審査
に移ります。
日程
第一、
海外抑留同胞
引揚促
進の推進に関する
陳情書
より
日程
第九八、
李ライン
の
撤廃
並びに
だ捕漁船
及び
乗組員
の即時退避に関する
陳情書
を
一括議題
といたします。ただいまの各
陳情書
は先ほど
審査
いたしました
請願
と同
趣旨
でありますので、その
審査
を省略して了承いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
福田篤泰
135
○
福田
(篤)
委員
採択にはもちろん異講はございませんか、
陳情書
の中に小笠原と沖縄の領土の返還という問題があります。これはもうたびたびこの
委員会
や本
会議
でも取上げられております。今年二月に武内代理大使あて外務
大臣
の名をもつて正式に国務省に申し入れている。その中に小笠原
復帰
の問題も入つているが、これについて何ら話が進展しない。これはウィルソン国防長官が来たときにも総理側からお話がありまして、しごくもつともであるという御
意見
もあつて、アリソン大使にテイク・ノートさせたというのは、つい一週間前ですが、外務省としては具体的努力をその後継続しておやりに
なつ
ておるか、この一点だけお尋ねいたします。
上塚司
136
○
上塚委員長
その点につきしましては、
日程
第九九号より
日程
第一〇九号までの
陳情書
、すなわち沖縄
領土返還促進
に関する
陳情書
があります。これを
一括議題
といたしたいと思います。
専門員
よりその
趣旨
の
説明
を求めます。 〔「
趣旨
はわかつておる」と呼ぶ者 あり〕
上塚司
137
○
上塚委員長
趣旨
がわかつておりますならば、これに対する
小滝
外務政務次官
よりの御
意見
を求めます。
小滝彬
138
○
小滝政府委員
小笠原の問題につきましては、御指摘のように武内君がまだアメリカにおりましたときにも申入れをいたしたのでありますが、必ずしも
日本側
の希呈するような回答を得ることができなかつた。そこで最近におきましても適当な機会があれば、政治的に非常に重要な話合いがある際に、この問題もぜひ念頭に置いてもらつて、そうして
日本側
の希果が達成できるように努力しなければならないと
考え
まして、そうした
資料
も作成中であります。今後ともこの努力を続けて行くつもりでございます。
福田篤泰
139
○
福田
(篤)
委員
それで今度の総理の外遊について、これは日米間の一つの重要な懸案として、当然正式にアメリカ側に申し出られると思いますが、私は私信は用意して、お願いして持つて行つておりますが、外務省としても当然正式の外交
交渉
としてこれを提案され、懇談されると思いますが、
資料
を準備されておるかどうか。またそれをおやりになるつもりかどうか伺いたい。
小滝彬
140
○
小滝政府委員
資料
はもうすでに在米大使館の方へも送つてございます。
福田篤泰
141
○
福田
(篤)
委員
今度やりますか、総理と了解がつきましたか。
小滝彬
142
○
小滝政府委員
総理の外遊について私は今発言したわけではなく、外務省としては常にこの点を留意いたしまして、
交渉
を継続するということを申し上げたわけであります。
福田篤泰
143
○
福田
(篤)
委員
継続はもう当然のごとなのです。私のお願いしたいのは、外遊中特殊な使命と影響とを持つたこの機会を特に利用して、これをやつていただきたいというのであります。
小滝彬
144
○
小滝政府委員
私が先ほど申しました点でお察しができるだろうと
考え
ます。
福田篤泰
145
○
福田
(篤)
委員
けつこうです。
上塚司
146
○
上塚委員長
それではただいまの
日程
第一から第九八、さらに
日程
第九九より
日程
第一〇九までの
陳情書
は、これを了承いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
上塚司
147
○
上塚委員長
御異議がなければ、さよう決定いたします。 ――
―――――――――――
上塚司
148
○
上塚委員長
日程
第一一〇、
太平洋水域
における
原爆等
の
実験反対
に関する
陳情書
より
日程
第
一三
一、
中国紅
十字
代表李徳
全
女史
の
来日要請
に関する
陳情書
までを
一括議題
といたします。ただいまの各
陳情書
は、先ほど
審査
いたしました
請願
と同場
趣旨
でありますので、その
審査
を省略して了承いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
上塚司
149
○
上塚委員長
御異議かなければさように決定いたします。 ――
―――――――――――
上塚司
150
○
上塚委員長
次に
日程
第
一三
二より
日程
第
一三
四までの沖縄在住奄美
同胞
の
居住権
の
自由並
びに既得権益
の
保護等
に関する各
陳情書
を
一括議題
といたします。
専門員
よりその
趣旨
の
説明
を求めます。
佐藤敏人
151
○
佐藤専門員
沖縄在住奄美
同胞
の
居住権
の
自由並
びに既得権益
の
保護等
に関する
陳情
、第
二八
一九号、
陳情
者名瀬市議
会議
長久保井直信。 奄美
大島
は祖国日本に
復帰
したが、しかし取残された沖縄に、奄美の
復帰
前同一行政下にあつたゆえをもつて転勤を余儀なくされた公務員を初め、軍労務者として出かせぎに出た者、また各会社に職を求めた者等二万数千の奄美
同胞
は、引続き沖縄に居住することを希望し、かつ居住できるものと確信していたが、はからずも、四月末日までに外国人としての外人登録をしなければならないことに
なつ
た。これをなさない者は処罰を受け、また軍労務者はその職場を失い、事業家は融資面その他のいろいろの制約を受け、公務員は琉球公務員法をもつて、その地位にとどまることを許されなくなり、これがため多くの
同胞
は、郷里に残した家族への仕送りもできず、そのため家族はその日の生活にも事欠く実情にある。よつて
政府
は、沖縄在住奄美
同胞
の
居住権
の
自由並
びに既得権益
保護について、最善の措置をされたい、というのであります。
上塚司
152
○
上塚委員長
御質疑はありませんか。――御質疑がなければ次に移りまして、
日程
第
一三
五より
日程
第一四三までの各
陳情書
を
一括議題
といたします。これは
趣旨
の
説明
を省略いたしまして、
日程
第
一三
二より第
一三
四、及び
日程
第
一三
五より第一四三までの各
陳情書
を了承するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
上塚司
153
○
上塚委員長
御異議かなければさように決定いたします。 ――
―――――――――――
上塚司
154
○
上塚委員長
この際閉会中
審査
に関する件についてお諮りいたします。 本
委員会
といたしましては、今国会が閉会されてからも、国際情勢に関する件、日米行政協定、国連軍協定並びにMSA諸協定の実施状況に関する件について、継続して審議いたしたいと存じますので、ただいまの二項目についての閉会中
審査
を議長に申し入れたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異一議なし」と呼ぶ”旧あり〕
上塚司
155
○
上塚委員長
御異議がなければさように決定いたします。 ――
―――――――――――
上塚司
156
○
上塚委員長
次に
委員派遣
承認申請についてお諮りいたします。ただいまの閉会中
審査
の件が議院の議決で本
委員会
に付託されました場合には、
委員派遣
承認申請をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
上塚司
157
○
上塚委員長
御異議がなければさように決定いたします。 なお
委員派遣
についての期日、人選及び派遣地等の決定につきましては、
委員長
及び
理事
に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
上塚司
158
○
上塚委員長
御異議がなければさように決定いたします。 今日はこれをもつて散会いたします。 午後零時五十九分散会 ――――◇―――――