○宮原
委員 私は自由党を代表いたしまして、ただいま議題とな
つております両案件につきまして
承認すべきものと認めて、原案に賛成の討論を行いたいと思います。
国連軍との
協定につきましては、昨年十月刑事裁判権についてすでにNATOによる刑事裁判権条項を合意して、これに関する
意見書を
締結せられたのでありますが、今回残る財政経済問題についての諸懸案が
解決せられて
承認案としてここに審議するに至りましたことは、わが国の国連支持の建前から当然の結果であると認めるところであります。
政府の説明によりますれば、国連はわが方の
立場を了解して、
政府のいわゆる相当数の施設の返還、いわゆる相当数の施設と申しますのは、どうもまこと相当と言えるかどうかわれわれはそこに多大の疑義がありますけれ
ども、そういう施設の返還または労働調達における間接雇用方式の採用などの
譲歩をなしまして、わが方も大同的見地から、米軍との均等待遇を与える方針をと
つたと説明されておりますが、まだ国連に加盟しておりませんわが国が、
国内において多少の異論がありましたものを克服して、間接防衛の国連に対して、米軍と均等待遇を与えたることは、わが圏の国連協力義務に忠実であ
つて、誠意ある態度を世界に表明するものでありまして、諸外国との友好
関係を増進する上において、多大の効果があるものと信ずるのであります。私
どもはこの
協定の
内容を検討いたしまして
承認すべきものと認め、
政府の原案に賛成するものであります。
なおただいま
穗積委員のお説にありましたが、この国連駐留の根拠の問題は、これは多少の
立場上の
見解の相違はありといたしましても、吉田・アチソン交換公文または平和
条約による国国連憲章尊重のわが国の義務、そうい
つたような根拠はすでに明白にせられておるところでありましてこの際この根拠についての疑問はわれわれは持たないものであります。
なお駐留軍の恒久的駐留を認めるような
協定ではないかというような御
意見もありましたけれ
ども、
協定の第二十四条には、決して恒久的にこれを認めるものでなく、朝鮮から撤退していなければならない円の後九十日以内に
日本国から撤退すべきであるということが明白にせられておるところであります。
その他米軍と地元の住民または
関係労務者等の保護のことについて、
穗積委員の御主張がありましたことはわれわれも同調するところであります、ただそれ以上ここに明確にいたしておきたいのは、隣地市町村が国連軍駐留によりましてこうむる損害の補償の問題であります。本
協定の善後
措置として
政府の善処を切に要望するものでありますから、ここに希望
意見を陳述いたしまして、各常
委員各位の御賛成を得て、実現することを期待するものであります。
それはすなわち国連軍の基地である市町村に対しましては、米軍の駐留する市町村と同一の補償あるいは代替施設の建設をなすほか、喪失したる財源の補償をなすよう立法的、予算的
措置を講じ、善後
措置に誤りなきを期せられたいということであります。
次に合衆国及び国連軍の
共同の作為または不作為から生じます
請求権に関する
議定書の問題についても、その
内容は
承認すべきものと認めて原案に賛成するものであります。
ここに両案件の
承認とあわせて、善後
措置の希望
意見を述べまして賛成の討論といたします。