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1954-03-24 第19回国会 衆議院 運輸委員会 第27号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十九年三月二十四日(水曜日)     午前十時四十二分開議  出席委員    委員長 關内 正一君    理事 關谷 勝利君 理事 山崎 岩男君    理事 岡部 得三君 理事 竹谷源太郎君       天野 公義君    岡田 五郎君       岡本 忠雄君    高橋圓三郎君       徳安 實藏君    南條 徳男君       有田 喜一君    臼井 莊一君       青野 武一君    正木  清君       中居英太郎君    吉川 兼光君       館  俊三君  出席政府委員         運輸政務次官  西村 英一君         運輸事務官         (大臣官房長) 山内 公猷君         運輸事務官         (航空局長)  荒木茂久二君  委員外出席者         専  門  員 岩村  勝君         専  門  員 堤  正威君     ――――――――――――― 三月二十四日  委員松浦周太郎君及び楯兼次郎君辞任につき、  その補欠として岡部得三君及び島上善五郎君が  議長の指名で委員に選任された。 同日  岡部得三君が理事に補欠当選した。     ――――――――――――― 三月二十三日  越美北線開通促進に僕する陳情書  (第二二五〇号)  山陽線特急列車東京まで延長運行並びに山  陰線の急行全通促進に関する陳情書  (第二二五一号)  定点観測存置に関する陳情書  (第二二五二号)  同  (第二一五三号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  理事の互選  運輸省設置法の一部を改正する等の法律案(内  閣提出第一〇二号)  航空法の一部を改正する法律案内閣提出第一  〇三号)     ―――――――――――――
  2. 關内正一

    關内委員長 これより開会いたします。  運輸省設置法の一部を改正する等の法律案議題とし、質疑に入ります。御質疑はございませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 關内正一

    關内委員長 御質疑がなければ、これを省略するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 關内正一

    關内委員長 御異議がなければさよう決します。  本案に対し山崎委員より修正案提出されておりますので、その趣旨説明を求めます。山崎岩男君。
  5. 山崎岩男

    山崎(岩)委員 運輸省設置法の一部を改正する等の法律案に対しまして、修正動議提出いたします。まず修正案の案文を朗読いたします。  運輸省設置法の一部を改正する等の法律案に対する修正案  運輸省設置法の一部を改正する等の法律案の一部を次のように修正する。  題名中「等の」を削る。  本則中「第一条」及び第二条を削る。  次に修正の理由を簡単に御説明いたします。本法案の第二条の規定は、目下内閣委員会において審議中の防衛庁設置法案に関連して、運輸省設置法の一部を改正する法律を廃止しようとするものでありますが、この廃止措置は、防衛庁設置法案との関係上、あらためて審議するのが適当と認められますので、この際この条文を削除しようとするのであります。何とぞ各員の御賛成をお願いいたします。
  6. 關内正一

    關内委員長 これより本案及び修正案を一括して討論に入りますが、通告もございませんので、これを省略するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 關内正一

    關内委員長 なければさよう決します。  これより採決いたします。まず山崎提出修正案について採決いたします。本修正案賛成諸君起立を求めます。     〔総員起立
  8. 關内正一

    關内委員長 起立総員。よつて修正案は可決いたしました。  次に修正部分を除く原案を採決いたします。本案賛成諸君起立を求めます。     〔総員起立
  9. 關内正一

    關内委員長 起立総員。よつて修正部分を除く原案は可決いたしました。従つて本案修正議決すべきものと決しました。  なお本案に対する委員会報告書については、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり。〕
  10. 關内正一

    關内委員長 なければさよう決しました。     —————————————
  11. 關内正一

    關内委員長 次に航空法の一部を改正する法律案議題とし、質疑を続けます。臼井荘一君。
  12. 臼井莊一

    臼井委員 本案に関しまして、この機会に二、三御質問しておきたいと思います。  最近の航空機発達は非常なものでありますが、不幸にして日本は非常に航空技術において劣つておる。そうして操縦すら、進歩した機械については現在の技術をもつてしては追いつかぬというので、大分教育をされておりまして、今度航空大学ができるのは非常にけつこうであります。飛行機製作の方でありますが、これまた一層遅れておるので、これを何とかして取返して行かなければならぬ。かつて航空機製造についても技術相当あつたわけでありますが、将来日本航空機を自力をもつてつくつて行くことは、日本自立経済といいますか、そういう上においても必要なことであります。もちろんこれは一朝にしてはならぬと思いますが、原子力の研究日本において進めようということを考えておる今日、日本におきまして造船技術が非常に進みましたように、航空機製造技術も、努力によつて各国に劣らぬ程度にまで将来行けないことはないと思います。もちろんコメット機というような大きなものまではなかなか行かぬでしようが、将来の交通はほとんど飛行機ということになるのではなかろうか。ことに太平洋とか大西洋とか、そういう方面では船に乗るよりほとんど飛行機による、こういうことになつて行くと思いますが、それとともに国内の小さな飛行機も、空のタクシー的なものが将来発達するのではないか。自動車工業においても、日本においてオート三輪とか、最近のスクーター式の簡単なものは相当発達をして来ておるのですが、そういう簡単な飛行機なども、今から日本研究して行つたら、決してむずかしいものではないと思います。それについては、基礎研究を現在どの程度日本においてやつておられるか。以前は航空研究所があつたことを聞いておりますが、現在そういうものが民間にもありますか。それともう一つ所管外になるかもしれませんが、大学等において航空技術という方面においての研究をどの程度つておるか。その点について、この機会にお伺いしたいと思います。
  13. 西村英一

    西村(英)政府委員 ただいま臼井さんからのお話の、今後の交通航空機になるのではないかということについては、当然その方に行くと思つております。これは長距離交通はもちろん、短距離の交通も、あるいはあなたがおつしやるように、空のタクシーというようなものになると思います。これはアメリカ等でもそういうふうな傾向であるから、当然長距離旅行飛行機になると思います。それで私たちか現在一番心配しておるのは、正直に申しますと、現在の航空研究でございまするが、生産部門につきましては通産省が受持つておるし、運用の部分につきましては運輸省が受持つておるということでございまして非常に統一性を欠いておるのが現在の状況でございますが、運輸省におきましては、ただいま運輸技術研究所がございます。これは旧航空本部研究所で、大きい風洞を持つておるところだつたのですが、それを運輸省が引継ぎまして、ただいま技術研究所としてやつているのですが、相当設備もあり、相当技術者も擁しておるのでありまするが、国全体といたしまして、航空を根本的に基礎から技術研究する統一的なもの、要するに中央研究所がほしい、こういうことをわれわれは考えておつて、各省との連絡を—従来もとつて参つたのでございまするが、完全な結論に到達していないのであります。しかし目標といたしましては、これは運輸省といわず、通産省といわず、打つて一丸とした中央航空研究所、これはあるいは大学を含めてもいいかと思いますが、そういう根本的な基礎研究をやるところがほしい、かように考えておるのでありまするが、まだ結論を得ておらないのでありまして、私達も今後その方面に向つて進みたいと思うのであります。それからこれは私もよく知りませんが、二十九年度から東京大学航空科ができるようであります。この航空全般研究につきましては、国としては何か一元的な研究機関を持ちたいという希望を持つております。その他詳細にわたりましては、航空局長の方が詳しいと思いますから、航空局長の方からお聞き願いたいと思います。
  14. 荒木茂久二

    荒木政府委員 生産におきましても、オペレーシヨンにおきましても、日本の実力というものはすでに十分実証されていたわけでありますが、遺憾ながら七年間の空白のために、とんだ立ち遅れをいたして、これを早急に取返して、臼井委員の御指摘になりましたように、日本製作飛行機で、日本のパイロットその他の乗組員をもつて世界航空路を闊歩したいということは、われわれの念願してやまないところでございます。それに向つては国をあげて努力すべきであろうと思う次第であります。  なお空のタクシーということでございましたが、日本のように狭いところで、農耕地の大切なところで、広大な飛行場を持つということは、事実上不可能であります。またかりに大きい飛行場の持てる国におきましても、大都市のすぐ近くには持てないということで、何と申しましても、飛行機の大欠点は広い飛行場を持たなければならぬ、こういうことでございます。ところが最近現れて来ました御存じのへリコプターでございますが、これは現在のものですと、テニス・コート二面くらいの広さで発着ができるわけでありまして、各国とも将来の問題はヘリコプター短路離輸送を担当するということで、鋭意努力いたしております。現にベルギーでは国内ヘリコプター輸送会社ができておるわけでありますが、何分にも製作費が割高でございまして、商売としてはまだ成り立つておりません。われわれとしましては技術の進歩をまつて、いわゆる町のまん中から町のまん中へ行く、そしてどこへでも着けるという、ほんとうのタクシー的な航空機発達を待望してやまないのでありますが、一般のいろいろな書物等で見ますと、十年後にはそういつたものが出現し、そしてそれがペイして行く、事業として成り立つというところまで来るだろうということがいわれておりますので、われわれといたしましても、ヘリコプター発達ということに対しては常に目を向けており、その研究も怠らないようにいたしたいと考えます。
  15. 臼井莊一

    臼井委員 現在はまだそういう研究等が十分ないようでありますが、しかし御当局はそれについて将来十分計画を立てたいというお考えのように伺つたのであります。日本として将来どうしても機械工業も高度のものをやつて行かなくてはいかぬ。こういう点からいつて海外へ簡単な飛行機が輸出でもできるような段階に行くように、ひとつ努力を払うべきだというふうに考えます。飛行機については、もちろん非常に高度な技術を要しましようし、第一つくる工材日本では悪い。自動車も外観だけはいいけれども、じきにガタが来てしまう。こういうような状態で、そういう材質の研究から始めて、あるいは電気的な部面とか、いろいろ、むずかしいことはもちろんあるのでございましようが、ひとつ機会がありましたら運輸省が進んで通産省あるいは教育関係の文部省なりそういう方画と協力して、何かお進めいただくようにこの際希望いたしておきます。  それから、これは他の議員からあるいは御質問があつたかもしれませんが、羽田飛行場等において、発着を指揮するのに英語でやつておる。それがために日本人がかわるのになかなか容易でなし、また乗員についても英語の堪能な者が必要だというようなことになつておるようであります。日本人大体においてあまり語学は上手でないのでありまして、ことに耳で聞く機会が非常に少い。これがためそういう点になると、日本語の性質からいつても、外国人に比べて非常に損をするのでありますが、一体日本が独立いたしまして、羽田も全部ではございませんが、日本管理下に大体入つておる。こういう際に日本語でそういう指令等ができないものであるかどうか。もちろん用語をことさらに日本語にする必要はないと思うのですが、専門語はもちろん英語なら英語けつこうですが、しかし基本的には日本語で指揮ができるということにすれば、少くとも日本国内関係においては非常に便利だ。ただ国際港としてそうなると不便だということになるでありましようが、外国などの例では、一体すべて英語でやつているのでありましようが。たとえばドイツへ参りましたらドイツ語でやり、スエーデンへ行つたらスエーデン語、フランスヘ行つたらフランス語でやることになつておるのでしようか。あるいは国際的に一番通用範囲の広い英語でやつているのでありましようか。その点をちよつとお伺いいたしたい。
  16. 荒木茂久二

    荒木政府委員 今御指摘用語の点は、私たちが最も頭を悩ましておる問題が一つでございます。世界を通じまして、国際空港におきましては、母国語英語を用いてコントロールする、こういうことになつておるわけであります。そこで日本語国際語でありませんために、やむを得ず英語になつておるわけでございますが、この国際空港におきましては一つ言葉英語で行けるということになつております点は、われわれとしまして便利なわけで、たとえば南米に行くにしましても、途中おりますのにスぺイン語ポルトガル語、おのおの地元の言葉だけしか聞えないということでありますと、非常に不便をするわけでございますが、その点は英語ということで、英語がわかれば世界中を飛べる、こういうことになつておるわけであります。その点は日本語国際語でない以上、忍ぱなければならない点であると同時に、また一つで統一されるということは、仕合せなことだと考えております。ただ、問題となりますのは、現在の国際空港であります羽田と岩国とこの二箇所以外の飛行場においても、なおかつ現在は日本語でやられるということが困る問題でありますので、これができるだけ早く日本語で行けますように、いろいろと努力しておるわけでありまして、昨年度十八名、今年度百五名、来年度六十名の乗員をいただきまして、これを日本人に切りかえるべく努力をいたしております。一人を一人前にしますのに大体一年を要しますので、来年度、すなわち今年の暮れころから来年初めころになりますと、大分日本語で行けるということになるだろうと期待しておるわけであります。  ただもう一つ問題がありますのは、現在米軍が駐留しておりまして、そしてやはり米軍飛行場を使うということになりますから、米軍のために英語使つてやらなくてはいけないということになりますから、英語のできることも必要だ。いわゆるドメスティックの空港におきましても、やはり英語のできる人間を配置しておかなければならぬということに、悩みがあるということであります。
  17. 臼井莊一

    臼井委員 大体わかりましたが、国際空港以外は、条約によつて英語を使えというようなことは別にないのでございますか。駐留軍との関係でそういうような約束でもあるのでございましようか。今のお話によると、切りかえつつあるというから、別にそういうことはなくて、ただ従来駐留軍英語でやつていたので、こちらの準備ができないから切りかえがつかぬ、こういうふうに解釈するのですが、さようでございましようか。
  18. 荒木茂久二

    荒木政府委員 向うとの航空交通管制によるとりきめによりまして、日本側で十分にエア・トラフィック・コントロールが行える態勢ができたということを、日本側及び米軍側で認定したときに、そのコントロールの権能を日本側に渡す、こういうことになつておりますので、その私の方の受入れ態勢といいますか、準備ができましたならば、こちらへ渡してくれる、こういう約束になつておるわけであります。
  19. 臼井莊一

    臼井委員 国際空港へ入つて来る海外航空機は、英語でやるということになつておりますが、なるべく日本語でやるようになれば、今度逆に向うで不時着といいますか、そういうような際のあれにも、国内に入つて来るには、そういう素養のある日本人を一人でも—もちろん英語もしやべれなくては雇わぬでしようが、やはり一つの職業の分野が広がつて行くというように考えますので、できるだけすみやかに日本側に切りかえるように、一層御努力を願いたいと思います。  それからもう一つはこれはこの前の国会のときにお伺いいたしまして、外国ではそういう例があるということだけで、別にそうしたいというような御希望もなし、そうした方がいいというふうにも伺わなかつたのですが、羽田飛行場にエア・ターミナルを新しく広げてつくる。これは狭いから設備をよくしてそういうものをつくられるのだと思うのですが、例のダウンタウンターミナルですが、これを東京駅の鉄道会館の中へでもつくつた方が、海外から来る旅行者にも非常に便利ではないかと思う。各航空会社事務所がばらばらであるより、一箇所にまとめていれば、航空を利用したい者はそこへ行けばいいので、いずれの会社も一箇所に集まつておる方が便利ではないか、こういうふうに考えるのであります。鉄道会館はデパートなどに大分利用されるようでありますが、鉄道会館という名前からしても、交通会館という意味からいうならば、やはりなるべく交通方面に利用することがよかろう。資金等海外等航空会社をその中に入れるならば、相当に集まるのじやないかというふうにも考えるのです。この点は国鉄当局に伺わなければならぬ点でありますが、まず航空局でそういうふうなお考えをお持ちなのかどうか、あるいはそういう御交渉をされたことでもありますかどうですか、その点についてお伺いしたい。
  20. 荒木茂久二

    荒木政府委員 ダウンタウンターミナルができますことは、非常に便利なことであります。一々東京から羽田まで自分で自動車を用意したりどうこうするということもしなくていいし、ダウンタウンターミナルへ荷物を持つて行つてそこでチエツク・インすれば、それが羽田行つてみると羽田の税関のカウンターの上に乗つておる。お客さんはダウンタウンターミナルから仕立てた特別のバスに乗つて行けばよろしいということで、お客さんの便利から見ましても、また輸送経済という面から見ましても、非常に望ましいことだと思います。たとえばスイスへ行けばジユネーヴでもチユーリッヒでも、停車場がダウンタウンターミナルになつております。パリではエアロゲールへ行けば万事片づく。ロンドンへ行けばBEA、BOACのダウンタウンターミナルがあるということで、それからニューヨークでも最近非常にいいものができたそうです。そういうようなものができることは非常にけつこうなことだと思います。しかしこれは政府がやるとか、政府予算でやるとかいうものではございませんで、いわゆる民間資本で便宜そういうふうにつくるという筋のものだろうと思います。そこでわれわれといたしましては、そういうものができることが望ましい、こういうふうに考えております。  そういつた計画民間においてなされたことがあるかないかという御質問でございますが、国際観光会館が、初期の段階におきましてあの一階をそういつたものにしたいという御希望がございましてちようど十一社で外国航空会社の組合をつくつておるわけでありますが、その方も話しかけられて折衝をされましたけれども、話がまとまらなかつたというわけでございます。また利用者である航空会社が全部納得いたしませんと、なかなかそこまで持つて行きかねるわけであります。ただ羽田ターミナル・ビルディングにつきましては、これは本来は政府なり公共団体がつくるのが各国の例でございますので、われわれの方といたしましてはぜひそういたしたいと思いましたけれども、御存じのように国の予算が得られませんので、民間資本による。民間資本による限りにおいては、外国航空会社を入れなければならない。そういうことになりますと彼らを納得させなければなりませんので、私どもの方であつせんをいたしましたが、非常に勘定高い人たちが多うございまして、なかなか話がまとまらなかつたのですが、やつと話がまとまつた、こういうことでございます。私といたしましてはそういつたダウンタウンターミナルが、東京都内の非常にアプローチのいいところにできますことを希望はいたしております。
  21. 臼井莊一

    臼井委員 これはもとより強制的にできる問題でなし、各会社で反対されればやむを得なかつたわけです。そこで日本航空事務所が離れてあるようですが、日本航空政府も出資していることでありますので切符等東京駅の交通公社あたりで扱つておりますが、あるいは扱うようになるか知りませんが、せめて日本航空だけでも東京駅に一つターミナル事務所を移してやれば、非常に便利で、利用する者が多くなるじやないか、こう考えますが、これについてそういう方法でもお考えになつておるのでありますか。あるいは現在のままでよろしいとお考えでありますか。その点を伺いたいと思います。
  22. 荒木茂久二

    荒木政府委員 御存じのようにパンアメリカンは、東京駅前の丸ビルの非常にいいところに陣取つております。ノース・ウエストは、御存じのように日活会館の非常にいいところに陣取つております。日航が陣取つておりますところは、非常に目につかないところでございまして、いわゆる宣伝活動の見地から考えますと、場所は非常に悪いと思います。どこの国に行つても、その国の会社大都市の一番目抜きのところに店舗を張つて、大いに宣伝をやつておるのだから、日航としてもひとつお考えなつたらいかがですかということは、私は申し上げておりますが、いろいろ権利金とか経費の関係で目的を達せずにおります。しかし日航としても、もちろんそういうような希望を持つておるわけであります。日米航空会社でありながら、パンアメリカンの現在の場所よりもはるかに悪いところで細々とやつておることは、はなはだ残念だと思いますが、日航もいろいろ考えて、おるようであります。
  23. 臼井莊一

    臼井委員 もう少しいい場所へというお考えがあるようですが、予算関係航空会社の方ではやれないようです。そこで次官にお伺いするのですが鉄道会館は、相当有利な条件で二階以上を使わせるということになつております。国鉄独立採算でありますが、鉄道会館のその後の運営がどういうことになつておるか伺つておりませんけれども、鉄道としてもあそこに日本航空ターミナルがあれば、鉄道お客さんにも便利だし、海外お客さんがすぐ鉄道に乗るということにもなりましようし、お互いに非常にいいと思うのです。この点政府から国鉄に話して、さらに鉄道会館日本航空等のあつせんをしたら、何とかできるのじやないか。私はせめて何かそういうことでもしないと—あの鉄道会館運営がどうなつているか、その後のことはよく知りませんけれども、昨年の夏非常に論議されたように、いろいろ疑惑を持たれておる。そして一会社にしかも有利な条件でやられたということについて、われわれは国鉄相当責任を問うたのであります。その点からいつても必要だと思うのですが、そういう点についてお考えはいかがでありますか。お伺いいたします。
  24. 西村英一

    西村(英)政府委員 鉄道会館の問題につきましても、当時あれだけの大きい建物をつくることはまあいいとしても、内容的に非常に公共性のあるものを入れたらどうかということは、一般の与論でございまして、また当然だと思うのであります。そういう委員会の反映もありましたので、私たち内容的に検討してもらいたい。初めのスタートはそうであつたかもしれないけれども、もう一ぺん内容を検討してなるべく公共の用に供するような用途の内容にしてもらいたいということを、国鉄を通じて会館の方と交渉をいたしておるのでありますが、その後まだはつきりした内容的な返答について聞いておりません。今臼井さんのお話の、航空事務所等をああいう中に移したらどうかというお話は、私も非常にいい案だと思うのであります。しかしはたしてできるかどうか知りませんけれども、せつかくの御意見でありますし、またこれは非常に利用者に便利でありますので、こういうことに使えば皆さんに非常に納得していただけるものだと思つて、なるべく公共の用に供するような道にという意味におきまして、また日航の現在の事務所は非常に悪いのですから、そういう意味においてもせつかくの御意見につきましては、今後も努力はいたしてみたい、かように考えております。
  25. 臼井莊一

    臼井委員 今努力されるという言葉を承りましたが、ぜひそういうことをしていただきたい。日本航空思想を発達させる上においても、あそこは乗降客が相当集まるわけでありますから、やはりあそこに航空を利用できるターミナルがあり、海外に行くにも、国内飛行機旅行するにも、鉄道に乗るにも、すべて東京駅に行けば交通のことは間に合うということになりますれば、非常によかろうし、また赤字である日本航空も、利用者がふえれば有利じやなかろうかと考えるので、ぜひその点の御努力をお願いいたします。
  26. 關内正一

  27. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 日本航空株式会社法の第三条に「政府は、予算の範囲内において、会社に対して出資することができる」とあつて、今年度十億もう出資したと思いますが、その状況はどうであるか。なお二十九年の予算には、十億の日航の出資金が計上されております。そうすると政府出資が二十億になる。これに対して民間の出資をいかほどさせて、この会社をどれだけの資本に大きくするのであるか。それからその民間の出資者は、どういうような方法で選ぶのであるか。大体の会社の方針を承つておきたいと思います。
  28. 荒木茂久二

    荒木政府委員 今年度十億の出資が見込まれまして、それに基きまして新しい日航が、日本航空株式会社法に基きまして十月一日から発足したわけであります。資本金は政府出資が十億、民間出資が十億、あわせて二十億の資本金でスタートしたわけであります。来年度にはこれを倍額増資、すなわち四十億円にいたしまして、そのうちの半分の十億を政府が出資し、半分の十億を民間が出資するという建前で進んでおるわけであります。しかし現在のような株価並びに経済情勢では、民間側の十億が満株になるかとどうかに対しては、危惧の念を抱いており、心配をいたしておる次第であります。  なお民間側のいかなるものに出資させるかということでありますけれども、その後変動はあつたかと思いますが、株主の総数は約五千人余りだと思います。従つて増資するといたしますれば、既存の株主に対して割当をする。民間側の分は、既存の株主に新株引受権を認める、こういうことに定款でなつておりますので、自然旧株主が引受ける。そうしてそれを払い込まない人があれば失権になる。失権株については取締役会で決定する方法によつて、あるいは公募あるいは縁故募集をすることになろうと思いますが、建前としては御存じのように旧株主が引受けることになつております。
  29. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 この旧株主の中に、外国人または外国法人等はございませんか。
  30. 荒木茂久二

    荒木政府委員 今正確な数字を覚えておりませんが、外国人で株を持つておる人もございます。それは総数のうちで一%に満たなかつたと記憶しておりますが、ごくわずかであります。ちよつと正確な数字は今記憶しておりません
  31. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 それから日航は社債を募集するそうでありますが、しかしながらむろん制限があつて、資本及び準備金の総額または最終の貸借対照表によつて会社に現存する純財産、そのいずれかの少いものの二倍だけ社債を発行することができる、かように書いてございますが、現在社債はどれくらいあるか、またその社債の借入先は、日本の銀行その他日本人からであるか、あるいは外国から借りてる金があるかどうか、これを承りたい。
  32. 荒木茂久二

    荒木政府委員 法律に規定がございますがまだ社債は発行いたしておりません。なお来年度の計画といたしまして、資金の詰まつておるときでございますので、社債を発行して資金を吸収することができれば、ということを会社側では考えておるようでございますが、現在の実情では社債の引受も不可能であろうということで、来年度の資金計画では社債の発行を予定いたしておりません
  33. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 なお社債を発行しておらないとしても、飛行機とかあるいはその他の機材等を、民間の方から借りているものがないかどうか。そうした物件の中にいわゆる外国の資本家から借りているものがあるかどうか、それを承つておきたい。
  34. 荒木茂久二

    荒木政府委員 現在外国から借りておるものはございません。ただ正確に申しますと、私もこまかいところまで存じませんが、たとえば部品を買つて、まだその代金を払つてない、未払いの分が若干あるかと思いますけれども、いわゆる借入れということはありません
  35. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 飛行機はどうですか。
  36. 荒木茂久二

    荒木政府委員 飛行機は全部国内資金でまかなつております。目下資金が詰まつておりますので、利子が安うございますし、日航としてはナシヨナルシテイ・バンクとか、チエーズ・ナシヨナルとか、そういう銀行から借金をいたしたいということで交渉はいたしておるのでございますが、まだ妥結するところまで行つておりません
  37. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 昨日当委員会で私は荒木君に質問をしたのですが、国際航空の今の赤字もだんだん解消してよくなつて行くだろうというお話でしたが、大体の見通しとしていつごろになれば、この国際航空がどうやら赤字を出さないでパーで行ける見込みであるか。これはむずかしい問題でありますけれども、大体のお見込みを伺つておきたい。
  38. 荒木茂久二

    荒木政府委員 いろいろな資金計画を立てますために、収支を想定いたしまして、返還金の借入ないしいろいろな総合計画を立てておりまして、この際に収入をできるだけ水増しにしないで、むしろ低目に計算をして予想を立ててみましたところ、三十年の下期から若干の利益が出ると思う。その利益は三十一年、三十二年と逐次飛行機の償却が進むに従いまして、償却費の方が減ると同時に、お客さんの方も逐次ふえるという考え方で、まず三十年度の下期、三十一年度から黒字というように予定いたしております。
  39. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 昨日も質問したことでありますが、伝えるところによれば、アメリカ領のウエーキ島が、原爆実験の危険区域の中に指定されるという情報があります。ついては三月一日以降たびたび飛んで参つた日航飛行機なり、パンアメリカン・ノースウエスタン、その他の飛行機が放射能を持つていないか、それらについてさつそく検査すべきことを要請したのであるが、その段取りがとうなつておるか承りたい。なおウエーキ島がそういうことになつて危険区域だということになると、ホノルルから飛んで来て、ウエーキ島に着陸して休養して、それから羽田空港に来るという今の航路を、将来変更しなければならないことになるかどうか、この二つの点を承つておきたい。
  40. 荒木茂久二

    荒木政府委員 第一の点は技術課長に調査するようにさつそく話をいたしまして、その飛んだ日の状態等を調査するように手配を進めております。  第二の点でございますが、これは従来の危険区域からはかなり離れておりますが、今度危険区域が非常に拡大されましたので、ウエーキ島は危険区域の少し外にある、こういうふうに了解しております。そこでこの問題は、危険区域にウエーキ島が指定されたといたしましても、ウエーキ島を抜かすことは現在の飛行機ではできません。どうしてもウエーキ島は着陸せざるを得ないのであります。ウエーキ島を通つてオーストラリアに行く航路、フイリピンに行つておる航路、それから日本来る航路いろいろございますので、ウエーキ島については適当な措置が行われることと思つております。われわれといたしましては、この委員会でも御審議がありましたように、原爆の実験が行われるときには、ぜひ事前にその日時が通告せられることを希望しておるような次第であります。
  41. 關内正一

    關内委員長 青野武一君。
  42. 青野武一

    ○青野委員 私は簡単に二、三点お尋ね申し上げたいと思います。去る十九日の金曜日に、私は水産庁の長官や運輸当局に対しまして、ビキニ環礁の原爆実験による被害者の問題について、アメリカ側からそのときの委員会においてはまだ公式の回答が来ておらぬ、それについてのアメリカ側の公式の回答が来たか来ないかを、次の運輸委員会で御発表願いたい、同時に日本の学者が第五福竜丸の二十三人の被害を受けた諸君の病状に対する今日までの経過をよく問いただして、その発表を願いたい、それから将来における外国、特にアメリカの南方における原爆の実験に対しては、一応危険区域は公式に日本政府に通告があつても、今回のような事件があつたことは将来に非常に大きな影響を持つから、その点について日本政府、特に外務省の基本的な態度をひとつ御決定願つて、あわせてこの三つを御発表願いたい、こういうことを質問と同時に私は強い希望を付しておいたのであります。きのうは御承知の通り議運を一歩も離れることができないような情勢でございまして、遂に運輸委員会に出席することができませんでしたので、本日発表ができるか、あるいは、近い将来に発表ができるか、その点をはつきりお聞きしたい。  それはあとで一緒に御回答を願いたいと思いますが、私は多少機械関係に経験を持つておりますので、二、三点あわせてお尋ね申し上げたいと思いますのは、これは荒木航空局長けつこうでございます。私はこの航空機の問題についてかなり関心を持つておりますことは、航空機の発動機は日本生産過程において、外国とどの程度の差があるか。戦時中は御承知の通り政府から頼まれてつくつた航空機が、機材の不足、せつかく航空兵を養成しても台湾に行かぬうちに、十台のうちの四台くらいは落ちてしまつた。そうして優秀な航空兵を積んだまま、飛行機の機体とともに海中のもくずになつたという記録を私はいまだにたくさん持つております。やはり国際的に航空の競争をすれば、第一に何と申しましても発動機なんです。この発動機技術の点について、どういう具体的な考え方を持つておられるかということをひとつ簡単に御説明願いたい。
  43. 西村英一

    西村(英)政府委員 ただいまの青野さんの前段の御質問でございますが、私まだ連絡を受けておらないので、それに対してお答えをする材料を持つておりませんが、ひとつ至急に調べまして次の機会にお答えをしたいと思つておりますし、なお関係者にもそういうふうに連絡をいたしたいと思います。後段につきましては航空局長からお答え申し上げます。
  44. 荒木茂久二

    荒木政府委員 御指摘の点はまことに情ないような御答弁を申し上げなければならないので恐縮でございますが、現在日本の国籍を取得しております航空機は、大小とりまぜまして百機ばかりあります。その中でほとんど全部が外国から買つて来たものであります。エンジンも外国製のものであります。ただ国産機として東洋航空がつくりましたTT10というのが二機現在登録して飛んでおりますが、このエンジンも純日本製ではないと考えております。なお読売が持つておりますタチヒ号、これが戦後できました日本の複座の飛行機でございますが、これが国産機としては第一のものであります。そのエンジンもこれは戦前にありましたものが、幸いにして没収を免れて存在しておりましたものを修理してつけておりまして、まだ国産のエンジンを使うというところまでは来ていないと思います。なお生産のことにつきましては通産省の所管でございまして、通産省の担当官ですと私よりもつと十分な説明ができると思いますが、私からはこの程度の説明しか申し上げられないのは遺憾と思います。なお日本航空使つておりますのはプラット・アンド・ホイットニーのエンジンでございまして、これは新三菱がプラット・アンド・ホイットニーと契約を結びまして、部品の手入れその他をすることになつております。なお日本航空みずからもそのオーバーホールをやるということになつておりまして、このオーバーホールは、東洋では日本ともう一箇所、香港程度だと思いますが、オーバーホールは十分にやれます。従つて将来こういつたことを起源として、逐次そういつた機械が—もちろんパテントがあると思いますけれども、日本でつくられることを希望しておる次第であります。
  45. 青野武一

    ○青野委員 御説明で大体日本の発動機の生産についておぼろげながらわかりましたが、私は、希望を交えての御質問になるかもわかりませんが、太平洋戦争が始まつた翌年の秋でしたか、私は北九州におりますので、小倉の追兵廠のある陸軍中将と会いまして、お隣の資金は浅野製鋼がそれを負担して、ある特定の設備に当時の金で三百万円ほど金を入れるというから、その金を、全国から三十人くらい募集した優秀な技術者を、戦時中のドイツに二年間くらいの予定で、航空機の発動機のみの専門技術を修得するために、政府が金を出す、県庁が金を出すということはむずかしかろうから、そういうばかげたところに金を出すより、その金を二年間技術研究する人に出してもらつて、戦時中のドイツの世界一の優秀な飛行機の発動機の重要なる部門を修得してもらおう。太平洋戦争は長くかかるまいが、これは日本の戦後における非常な収穫になるから、何とかその点を考えてくれないかということを、私は三日も四日も通うて力説しましたが、遂にわれわれの意見は通りませんでした。御承知のようにソ連の使つておるミーグ戦闘機は、これはドイツ製なんです。ドイツの技術者とドイツの熟練工がソ連の国内に戦後連れて行かれて、そしてはるかにアメリカよりも優秀な戦闘機をつくつておることは、これは事実です。そのドイツに今日行こうといつても行けないかもしれませんが、特に政府とアメリカが友好関係を持つておれば、この発動機に関する、またそれに付随する航空機に重要な部門のあるところを、それに相当の経験を持ち、多少英語の素養のある者を選抜して、年に少くとも十人や十五人を二、三年の期限を切つて、アメリカならアメリカに、そういう点の技術を修得するために、運輸省通産省が合同会議を開いて、そういう研究生を海外に派潰して技術を修得してもどつて、そして日本国内において後進者を導いて行く。この発動機生産に重要な役割をさせるためには、そういう一つの方法を私は講じていいのではないかと考えておりますがこの点についてはどういうお考えをお持ちでございますか、ひとつお尋ねを申し上げておきたいと思います。
  46. 荒木茂久二

    荒木政府委員 生産技術の面は遺憾ながら運輸省の所管に属しておりませんので、私の方から予算の要求をするというようなことではございませんけれども、今御指摘なつたような方法は非常にいい方法であろうと考えます。ただ実際といたしましては、一昨年運輸省のあつせんによりまして、中島とか三菱とか川崎とかいうような、元の飛行機生産会社技術部長格の方方を十人近く集めまして、航空技術調査団というものを設けまして、外国航空技術の面を調査していただいたわけでございます。これにつきましては各国政府と連絡をとりまして、フランス、オランダ、イギリス、スエーデンこれだけ参つたわけであります。これは非常に各国政府の協力を得まして、秘密の箇所まで立ち入つて見せていただいたわけでありまして、それにつき、ましては詳細なるりつぱな報告書を作成されました。実は当時の法務総裁が身元保証までいたしまして、機密を保持するという誓約書を入れてつくつておりますので、その報告書の一部は公表しないということで秘密になつておりますけれども、相当詳細なる調査ができたわけでございます。  それからもう一つは、これは私の方の所管でございませんで、内閣のスタツフの方で、先ほど臼井委員から御指摘になりましたいわゆる航空技術研究の仕方はどうあるべきかということについて、いろいろ議論がございまして、その点について各国研究のしかたというものについて、大学の先生その他実務家を合せまして、十人ばかりの調査団が行つて帰られたわけでございますが、これについても相当協力を得られまして、十分な研究ができ、その報告書もできたかと思いますが、私の主管ではございませんが、そういうふうに行われておる実情でございます。
  47. 青野武一

    ○青野委員 荒木さんの御答弁はよくわかりましたが、航空関係の経営者なり技術者が、航空技術調査団を編成して、フランス、オランダ、イギリス、スエーデン等に行かれたと言うが、私どもはぜひその報告書が読みたいのです。少くとも運輸委員全体は、一ぺん通り目を通したいと思いますが、そういうことが、約束で発表できない、公表しないという約束であれば、どうすることもできません。それから基本的な方針として、やはり運輸省通産省あたりと話合いをして、具体的な一つ計画を立てる。たとえば七百二十六箇所あるアメリカの軍事基地のうちに、飛行基地が幾らあるか、日本航空機の将来の関係から見て、飛行場をつくる場合にどういう関連性が出て来るか。私どもがたまたま羽田飛行場から北海道の地震災害の視察に国会から行くとか、急用があつて九州へ帰るという場合に、まごまごすれば飛行機に乗りまして、今すぐに立とうという瞬間から、四十分も長くは一時間も待たされる。それが向うさんの認可が来なければ、飛行機はエンジンをかけているけれども、出発することができないという制約を受けている。そうするとやはり将来、今の航空路でなくて、たとえば日本方面にも二、三箇所くらい飛行機発着場をつくるにしても、軍事基地の関係から非常にめんどうくさくなつて来る。そういうものを含めて、やはり将来の日航に関して政府が指導監督する地位にあれば、資金の面あるいは具体的な奨励について、どういうような計画を立てるべきであるかといつたようなことは、今からぼつぼつやらないと、ただ口先だけで言つてつたのでは、国際的の競争はできません。発動機一つもつくり得ないという状態では、いくら航空法の改正をやつてみたところが、私はその実績が上らないのじやないと考えます。そこで米国の軍事基地、特に飛行場日本民間飛行の関係から行きまして、飛行場の将来の設置、全国的な総合したところのそういうものの計画をする上に、そこに多少障害になる点が起つて来るのではないか。こういうことから考えまして、ひとつ具体的なものを今度を機会にしてお立てを願いたい。それを適当な機会に全運輸委員諸君のお手元に、一定のパンフレットでもつくつて御配付を願いたいということを希望して、私の質問を終ります。
  48. 關内正一

    關内委員長 先般の青野君の御質問に対しましては、次会それぞれの関係者の出席を求め、答弁するよう委員長においてとりはからいます。御了承願います。  ほかに御質疑はありませんか。—なければこれにて本案に対する質疑は終了いたしました。  これより討論に入ります。討論の通告もございませんので、これを省略するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  49. 關内正一

    關内委員長 なければさよう決します。  これより採決いたします。本案原案の通り可決するに賛成諸君起立を求めます。     〔賛成起立
  50. 關内正一

    關内委員長 起立多数。よつて本案原案の通り可決すべきものと決しました。  なお本案に対する委員会報告書については、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  51. 關内正一

    關内委員長 なければさよう決します。     —————————————
  52. 關内正一

    關内委員長 この際お諮りいたします。去る十八日岡部君が委員を辞任されました結果、理事に欠員が生じておりますので、その補欠選挙を行いたいと存じますが、先例により委員長より指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  53. 關内正一

    關内委員長 なければ理事岡部得三君を指名いたします。  本日はこれによつて散会いたします。     午前十一時四十四分散会      ————◇—————     〔参照〕  運輸省設置法の一部を改正する等の  法律案内閣提出)に関する報告書  航空法の一部を改正する法律案(内  閣提出)に関する報告書     〔都合により別冊附録に掲載〕